JPH0598091A - 引張破断伸びに優れたポリプロピレン樹脂組成物 - Google Patents

引張破断伸びに優れたポリプロピレン樹脂組成物

Info

Publication number
JPH0598091A
JPH0598091A JP26226291A JP26226291A JPH0598091A JP H0598091 A JPH0598091 A JP H0598091A JP 26226291 A JP26226291 A JP 26226291A JP 26226291 A JP26226291 A JP 26226291A JP H0598091 A JPH0598091 A JP H0598091A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ethylene
weight
parts
copolymer elastomer
propylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26226291A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiichi Sugihara
永一 杉原
Takashi Miyazaki
孝志 宮崎
Hideki Todoroki
秀樹 轟
Keigo Suehiro
啓吾 末広
Shigeru Kimura
茂 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP26226291A priority Critical patent/JPH0598091A/ja
Publication of JPH0598091A publication Critical patent/JPH0598091A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 メルトインデックスが30〜120g/10
minのポリプロピレン(A)100重量部、エチレン
含有量が80〜90wt%であるエチレン−ブテン−1
共重合体エラストマー(B)、エチレン含有量が75〜
85wt%であるエチレン−プロピレン共重合体エラス
トマー(C)、エチレン含有量が25〜60wt%であ
るエチレン−プロピレン共重合体エラストマー、及び/
またはエチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラスト
マー(D)、無機フィラー(E)0〜30量部からな
り、各エラストマー(B)、(C)、(D)の配合比が
次式 30重量部≦(B)+(C)+(D)≦100重量部 0.3≦(B)/〔(B)+(C)+(D)〕≦0.7 0.1重量部≦(D)≦10重量部 を満たす事を特徴とするポリプロピレン樹脂組成物。 【効果】引張破断伸び、曲げ弾性率、耐衝撃強さ、流動
性に優れたポリプロピレン樹脂組成物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は引張破断伸び、剛性、耐
衝撃強さ、表面硬度、流動性に優れたポリプロピレン樹
脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のバンパー、フェンダー等の外装
材にポリプロピレン樹脂組成物が金属材料に代わり使用
される様になってきた。ポリプロピレンはそのままで
は、衝撃強さが不足するのでエチレン−プロピレンエラ
ストマー(EPM,EPDM)等を加えて改良する。また、曲げ
弾性率を高めるにはタルク等の板状または繊維状無機フ
ィラーを加え改良する。更にポリプロピレンは結晶性の
樹脂であり成形収縮率、線膨張係数が高いがこれを低く
する為には、エチレン−プロピレン共重合体エラストマ
ー(EPM,EPDM)等のエラストマーとタルク等の板状無機
フィラー、硝子繊維等の繊維状無機フィラーを添加し改
良している。
【0003】一方、ポリプロピレンの結晶性を高めると
剛性、表面硬度が高まる。その様なポリプロピレンとし
て特開昭63-00338、特開昭64-66217、特開昭59-22913等
に挙げられる高結晶性ポリプロピレンや、特開昭57-307
08、特開昭56-30407、特開昭56-26907等の重合方法によ
り得られる高結晶性ポリプロピレンが挙げられる。これ
らの高結晶性ポリプロピレンは、エチレン−プロピレン
共重合体エラストマー等の耐衝撃性改良剤を添加して
も、自動車のバンパー等の成形品の材料としてほぼ満足
しうる剛性と耐衝撃強さのバランスを有していた。とこ
ろが、最近の自動車のバンパー等は、大型化し、形状も
複雑化し、また軽量化を目的として薄肉化している。そ
の結果材料の流動性を高める要求が強い。通常バンパー
等の用途に用いる材料は、ポリプロピレン、エチレン−
プロピレン共重合体エラストマー、タルクからなるが、
エチレン−プロピレン共重合体エラストマーは、ポリプ
ロピレンに比べ、溶融時の流動性が悪くポリプロピレン
の流動性を高めて成形材料としてのポリプロピレン樹脂
組成物の流動性を高める必要がある。ところが、一般的
に高流動性のポリプロピレンは、引張破断伸びが低く、
特に高結晶ポリプロピレンでは、その傾向が強く、高流
動性、高結晶性ポリプロピレンにエチレン−プロピレン
共重合体エラストマー等を加えても、引張破断伸びは十
分に高まらず、十分な引張破断伸びを得るには、著しく
多くのエラストマーを配合する必要があり、その結果不
必要に剛性、表面硬度等の低下を生じた。大型成形品
は、用途、形状にもよるが引張破断伸びとして、約200%
以上あるポリプロピレン樹脂組成物が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明は、
引張破断伸び、剛性、耐衝撃強さ、流動性に優れたポリ
プロピレン樹脂組成物を提供する事にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前述の問
題点を解決すべく鋭意研究を進めた結果、ポリプロピレ
ンに特定のエチレン−ブテン−1共重合体エラストマー
と高いエチレン含有量のエチレン−プロピレン共重合体
エラストマーと低いエチレン含有量のエチレン−プロピ
レン共重合体エラストマーを配合することにより引張破
断伸びが著しく高まる事を見いだし本発明に至った。す
なわち本発明は、メルトインデックスが30〜120g
/10minのポリプロピレン(A)100重量部、エ
チレン含有量が80〜90wt%であるエチレン−ブテ
ン−1共重合体エラストマー(B)、エチレン含有量が
75〜85wt%であるエチレン−プロピレン共重合体
エラストマー(C)、エチレン含有量が25〜60wt
%であるエチレン−プロピレン共重合体エラストマー、
及び/またはエチレン−プロピレン−ジエン共重合体エ
ラストマー(D)、無機フィラー(E)0〜30量部か
らなり、各エラストマー(B)、(C)、(D)の配合
比が次式 30重量部≦(B)+(C)+(D)≦100重量部 0.3≦(B)/〔(B)+(C)+(D)〕≦0.7 0.1重量部≦(D)≦10重量部 を満たす事を特徴とするポリプロピレン樹脂組成物であ
る。
【0006】本発明で用いるポリプロピレン(A)は、
ホモポリプロピレン、エチレンなどのα−オレフィンと
のランダムまたはブロック共重合体、または、それらの
混合物が使用できる。特に分子量分布(Mw/Mn)が
2〜5でエチレン含有量0〜2wt%のホモまたは、エ
チレン−プロピレン共重合体部(Aa)99〜80wt
%、極限粘度[η]が3〜8、エチレン含有量が30〜
80wt%のエチレン−プロピレン共重合体部(Ab)
1〜20wt%からなりメルトインデックスが30〜1
20g/10minであるエチレン−プロピレンブロッ
ク共重合体が引張破断伸びが高く好ましい。
【0007】これらのポリプロピレンのメルトインデッ
クスは、30〜120g/10minであり30g/1
0min未満では、エラストマー成分を配合した場合に
流動性が低く大型成形品、肉薄成形品等の射出成形に
は、不適当である。更に、フローマーク等の成形品の外
観を損なう場合もある。また、120g/10minを
越えるものを用いると耐衝撃強さに劣る。分子量分布
(Mw/Mn)が2〜5と狭い分子量分布のポリプロピ
レンを得るには特開昭59−47210等に開示されて
いる坦体型チタン系触媒、特開平2−41303に開示
されているようなメタロセン系触媒等を用い公知の重合
法で得ることができる。30〜120g/10minの
メルトインデックスのポリプロピレンを得るには重合で
目的のメルトインデックスのものを得る他、予めメルト
インデックスが0.1〜30g/10minのものを重
合した後、過酸化物等を添加し熱減成したものでも良
い。
【0008】更に、ポリプロピレンの他に引張破断伸
び、剛性、耐衝撃強さ、表面硬度、耐熱性を著しく低下
させない範囲で、エチレン−プロピレンブロック共重合
体、エチレン−プロピレンランダム共重合体、高密度ポ
リエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニルエステル共重合体、エチレン
−エチルアセテート共重合体、直鎖状低密度ポリエチレ
ン、ポリブテン等の他の樹脂を配合しても良い。
【0009】本発明のポリプロピレン樹脂組成物では、
エチレン−ブテン−1共重合体エラストマ―(B)、エ
チレン含有量が75〜85wt%であるエチレン−プロ
ピレン共重合体エラストマー(C)、エチレン含有量が
25〜60wt%であるエチレン−プロピレン共重合体
エラストマー、及び/またはエチレン−プロピレン−ジ
エン共重合体エラストマー(D)を用いる。エチレン−
ブテン−1共重合体エラストマ―(B)、エチレン含有
量が高いエチレン−プロピレン共重合体エラストマー
(C)のエチレン含有量が、それぞれ、80wt%、7
5wt%未満では、得られるポリプロピレン樹脂組成物
の表面硬度が著しく低く、また、エチレン含有量がそれ
ぞれ90wt%、85wt%を越えては、耐衝撃強さ、
特に耐低温衝撃強さが劣る。エチレン含有量が低いエチ
レン−プロピレン共重合体エラストマー、及び/または
エチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマー
(D)のエチレン含有量が25wt%未満または、60
wt%以上のものを用いると引張破断伸びに劣る。各エ
ラストマー(B)、(C)、(D)の配合比が次式 30重量部≦(B)+(C)+(D)≦100重量部 を満たす範囲にあり、30重量部未満では、耐衝撃強
さ、引張破断伸びに劣り、100重量部を越えては表面
硬度、剛性が著しく劣る。各エラストマーの合計した配
合量が特に35重量部以上、70重量部未満のものは引
張破断伸びが著しく優れ、表面硬度、剛性、耐衝撃強さ
のバランスにも優れ好ましい。エチレン−ブテン−1共
重合体エラストマ―(B)の配合するエラストマー
(B)、(C)、(D)に対する割合は、次式 0.3≦(B)/〔(B)+(C)+(D)〕≦0.7 を満たす範囲であり、0.3未満では、表面硬度、引張
破断伸びに劣り、0.7を越えては耐衝撃強さ、特に低
温耐衝撃強さに劣る。特に0.4〜0.7のものは、引
張破断伸びが著しく優れ、また、表面硬度、耐衝撃強さ
のバランスにも優れる。エチレン含有量が低いエチレン
−プロピレン共重合体エラストマー及び/またはエチレ
ン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマー(D)の
ポリプロピレン100重量部に対する配合量は、次式 0.1重量部≦(D)≦10重量部 を満たす範囲にあり エチレン含有量が低いエチレン−
プロピレン共重合体エラストマー、及び/またはエチレ
ン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマー(D)が
0.1重量部以下では、引張破断伸びが十分に高まらず
より多くのエラストマーを配合する必要があり好ましく
なく、10重量部を越えては得られるポリプロピレン樹
脂組成物の表面硬度が著しく低く。
【0010】本発明で使用する無機フィラーとしては、
金属粉、カーボンブラック、グラファイト、炭酸カルシ
ウム、炭素繊維、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化
鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化アンチ
モン、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライ
ト、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、タルク、クレー、マイカ、珪
酸カルシウム、硝子繊維、チタン酸カルシウム、チタン
酸ジルコン酸鉛、窒化アルミニウム、炭化珪素等が挙げ
られ、特にタルク、硫酸マグネシウムウィスカ、繊維状
炭酸カルシウム、繊維状チタン酸カリウムは、線膨張係
数、成形収縮率を小さく抑えることが可能で優れ、繊維
状のフィラーを、使用するとフィラーの配向方向への引
張破断伸びは、板状のタルク等より優れ好ましい。本発
明では、エチレン−プロピレンブロック共重合体100 重
量部に対して無機フィラーを0〜30重量部配合する。30
重量部以上では、衝撃強さが低下し、また比重が不要に
大きくなり、自動車等の部品に用いた場合燃費の低下を
招く。
【0011】本発明の樹脂組成物は、必要により各種の
添加剤を添加しても良い。例えば、酸化防止剤、分散
剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、滑剤、難
燃剤、可塑剤等が挙げられる。
【0012】本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、リ
ボンブレンダー、ヘンシェルミキサー等により混合した
後、バンバリーミキサー、熱ロール、押出機、コニーダ
ー等の装置に溶融混練しペレット状にした後、押出機に
よりシート状に押出し、真空成形、圧空成形、真空圧空
成形、プレス成形等の方法により二次成形する方法、ブ
ロー成形する方法、射出成形する方法等が可能である。
特に、本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、流動性に
優れるので射出成形法による大型成形品、肉薄成形品に
最適である。
【0013】
【実施例】以下実施例により詳細に説明する。なお分子
量分布(Mw/Mn)は、ポリプロピレンを1,2,4-トリ
クロロベンゼンに溶解しGPC法により測定したMw、
Mnより求め、表面硬度の測定方法としてASTM D
−785法(測定試験片として直径が50mm,厚み
2mmの正方形の板を2枚重ねて使用)によりロックウ
エル硬度(Rスケール)を測定し、衝撃強さの測定方法
として−10℃と−30℃におけるIzod衝撃強さをAS
TM D−256法(測定試験片として厚み3mm,、
巾12.5mmの金型ノッチ付試験片を使用)により測
定し、曲げ弾性率は、ASTM D−790法(曲げ速
度 2mm/min)により測定し、引張破断伸びは、
ASTM D−638法(引張速度50mm/min)
により測定し、メルトインデックス(MI)は、230
℃、2.16kg/cm2 の条件で測定し、極限粘度
[η]は、135℃のテトラリン中で測定した。
【0014】実施例1、2、3、4 特開昭59−47210の実施例1に記載の方法で無水
塩化マグネシウム、無水フタル酸、四塩化チタン等を原
料としてチタン触媒成分を得た。200リットルのオー
トクレーブでヘプタンを溶媒とし、トリエチルアルミニ
ウム、ジフェニルジメトキシシラン、前記チタン触媒成
分の3成分を触媒とし全重合量の90wt%をプロピレ
ンのホモ重合し(生成物のMw/Mnは4.8)、次い
で残りの10wt%を[η]が4.1 、エチレン含有量が
60wt%のエチレン−プロピレン共重合体部からなる
メルトインデックスが60g/10minのエチレン−
プロピレンブロック共重合体を得た〔PP−A〕。この
エチレンープロピレンブロック共重合体100重量部、
安定剤としてイルガノックス1010 0.1重量部、、
2,6−ジ−ターシャリーブチル−p−クレゾ−ル
0.05重量部、分散剤としてステアリン酸カルシウム
0.1重量部、エチレン−ブテン−1共重合体エラス
トマーとして”EBM1041P”(日本合成ゴム
(株)製、エチレン含有量 85wt%、MI 5.8
g/10min)16、18、20、30重量部、エチ
レン−プロピレン共重合体エラストマーとして″EP
961SP" (日本合成ゴム(株)製、エチレン含有量
78wt%、MI 0.7g/10min)16、1
8、20、30重量部、エチレン−プロピレン−エチリ
デンノルボルネン(ENB)共重合体エラストマー(E
PDM)″EP 43″(日本合成ゴム(株)製、エチ
レン含有量 51wt%、沃素価6、MI1.2g/1
0min) 1 重量部、タルク″CT−8″(浅田製粉
(株))を15重量部を配合し、φ36mm二2軸押出
機にて190℃で溶融混練しペレットを得、型締圧10
0トンの射出成形機にて、物性測定用の試験片を得た。
エチレン−ブテン−1共重合体エラストマー、エチレン
−プロピレン共重合体エラストマーをそれぞれ、18重
量部以上用いると著しく引張破断伸びが高まった。表−
1に、ポリプロピレン樹脂組成物の組成比と物性を示
す。
【0015】比較例1 実施例1と同様のポリプロピレン100 重量部と、同様な
エチレン−ブテン−1共重合体エラストマー10重量
部、エチレン−プロピレン共重合体エラストマー10重
量部とした以外は実施例1と同様にして溶融混練し、物
性測定用の試験片を得た。耐衝撃強さ、引張破断伸びが
低かった。表−1にポリプロピレン樹脂組成物の組成比
と物性を示す。
【0016】比較例2、3、4 実施例1と同様のポリプロピレン100重量部と、同様
なエチレン−ブテン−1共重合体エラストマー16.
5、18.5、20.5重量部、エチレン−プロピレン
共重合体エラストマー16.5、18.5、20.5重
量部としエチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネ
ン(ENB)共重合体エラストマー(EPDM)を使用
しない以外は実施例1と同様にして溶融混練し、物性測
定用の試験片を得た。耐衝撃強さは、それぞれ実施例
1、2、3、と同等であったが引張破断伸びが低かっ
た。表−1にポリプロピレン樹脂組成物の組成比と物性
を示す。 実施例5、6、7、8 実施例1と同様のポリプロピレン100 重量部と、同様な
エチレン−ブテン−1共重合体エラストマー14、1
6、18、25重量部、エチレン−プロピレン共重合体
エラストマー26、24、22、15重量部とした以外
は、実施例1と同様にして溶融混練し、物性測定用の試
験片を得た。エチレン−ブテン−1共重合体エラストマ
ーが16重量部以上の割合で引張破断伸びが特に高かっ
た。表−2にポリプロピレン樹脂組成物の組成比と物性
を示す。
【0017】比較例5 エチレン−ブテン−1共重合体エラストマーを0重量
部、エチレン−プロピレン共重合体エラストマーを40
重量部とした以外は、実施例5と同様にして溶融混練
し、物性測定用の試験片を得た。ロックウエル硬度、引
張破断伸びが低かった。表−2にポリプロピレン樹脂組
成物の組成比と物性を示す。
【0018】比較例6、7、8 実施例5と同様のポリプロピレン100重量部と、同様
なエチレン−ブテン−1共重合体エラストマー14.
5、16.5、20.5重量部、エチレン−プロピレン
共重合体エラストマー26.5、24.5、20.5重
量部としエチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネ
ン(ENB)共重合体エラストマー(EPDM)を使用しない
以外は実施例5と同様にして溶融混練し、物性測定用の
試験片を得た。耐衝撃強さは、それぞれ実施例5、6、
7と同等であったが引張破断伸びが低かった。表−2に
ポリプロピレン樹脂組成物の組成比と物性を示す。
【0019】比較例9 実施例6と同様のポリプロピレン100重量部と、同様
なエチレン−ブテン−1共重合体エラストマー16重量
部、エチレン−プロピレン共重合体エラストマーとし
て″EP07P" (日本合成ゴム(株)製、エチレン含
有量 73wt%、MI 0.7g/10min)24
重量部使用した以外は、実施例6と同様にして同様にし
て溶融混練し、物性測定用の試験片を得た。耐衝撃強さ
は、実施例6と同等であったが引張破断伸びは低かっ
た。表−3にポリプロピレン樹脂組成物の組成比と物性
を示す。
【0020】実施例9、10 触媒として四塩化チタンを有機アルミニウム化合物で還
元し、ジイソアミルエーテルと四塩化チタンで活性化し
た三塩化チタン″ソルベー触媒″(丸紅ソルベー社製)
とジエチルアルミニウムモノクロライドを触媒としてを
用いた以外は実施例1と同様にスラリー法により分子量
分布(Mw/Mn)が9.1のホモ部91wt%、
[η]が4.0、エチレン含有量が55wt%のエチレ
ン−プロピレン共重合体部9wt%からなりメルトイン
デックスが65g/10minのエチレン−プロピレン
ブロック共重合体を得た〔PP−B〕。実施例1と同様
のエチレン−ブテン−1共重合体エラストマー20、3
0重量部、エチレン−プロピレン共重合体エラストマー
20、30重量部、エチレン−プロピレン−エチリデン
ノルボルネン(ENB)共重合体エラストマー(EPD
M)1重量部、タルク15重量部を配合し溶融混練し、
物性測定用の試験片を得た。表−3に、ポリプロピレン
樹脂組成物の組成比と物性を示す。
【0021】実施例11、12 実施例9の方法に準じ、分子量調節剤である水素の使用
量を減らして重合し分子量分布(Mw/Mn)が9.3
メルトインデックスが4.5のホモポリプロピレンを
得、実施例1と同様の安定剤と分散剤の他に、過酸化物
として2,5-ジメチル-2,5- ジ( t-ブチルパーオキシ) ヘ
キサン0.07重量部を添加し、170〜240℃で熱
減成し、メルトインデックスが50g/10minのペ
レットを得た〔PP−C〕。このポリプロピレン100
重量部に実施例1と同様のエチレン−ブテン−1共重合
体エラストマー30、40重量部、エチレン−プロピレ
ン共重合体エラストマー30、40重量部、エチレン−
プロピレン−エチリデンノルボルネン(ENB)共重合
体エラストマー(EPDM)を0.5重量部、タルクを
15重量部配合し実施例1と同様に溶融混練し、物性測
定用の試験片を得た。表−3に、ポリプロピレン樹脂組
成物の組成比と物性を示す。
【0022】比較例10 実施例9と同様のポリプロピレンを用いエチレン−ブテ
ン−1共重合体エラストマー20.5重量部、エチレン
−プロピレン共重合体エラストマー20.5重量部、エ
チレン−プロピレン−エチリデンノルボルネン(EN
B)共重合体エラストマー(EPDM)を使用しない以
外は、実施例11と同様に溶融混練し、物性測定用の試
験片を得た。耐衝撃強さは、実施例11と同等であった
が引張破断伸びは低かった。表−3に、ポリプロピレン
樹脂組成物の組成比と物性を示す。
【0023】実施例13、14 実施例1の方法において一段でプロピレンとエチレンの
ランダム共重合を行い、エチレン含有量が2.5wt
%、分子量分布(Mw/Mn)が5.0、メルトインデ
ックスが60g/10minのランダムポリプロピレン
を得た〔PP−D〕.このポリプロピレン100重量部
に実施例1と同様の安定剤、分散剤、エチレン−ブテン
−1共重合体エラストマー20、30重量部、エチレン
−プロピレン共重合体エラストマー20、30重量部,
エチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネン(EN
B)共重合体エラストマー(EPDM)を0.5重量
部、タルクを15重量部配合し実施例1と同様に溶融混
練し、物性測定用の試験片を得た。表−4に、ポリプロ
ピレン樹脂組成物の組成比と物性を示す。
【0024】実施例15、16、17 実施例1の方法に準じ第1段階の重合を少量のエチレン
との共重合を行い分子量分布(Mw/Mn)が4.5、
エチレン含有量が0.2wt%のエチレン−プロピレン
共重合体部85wt%、[η]が5.5、エチレン含有
量が48wt%のエチレン−プロピレン共重合体部15
wt%からなりメルトインデックスが80g/10mi
nのエチレン−プロピレンブロック共重合体を得た〔P
P−E〕。このエチレンープロピレンブロック共重合体
100重量部、実施例1と同様の安定剤と分散剤を加
え、エチレン−ブテン−1共重合体エラストマーとし
て、エチレン含有量が83wt%、メルトインデックス
が3.4g/10minのエチレン−ブテン−1共重合
体エラストマー〔”B−065”〕を25重量部、エチ
レン含有量が高いエチレン−プロピレン共重合体エラス
トマーとして″EP 181SP" (日本合成ゴム
(株)製、エチレン含有量 75wt%、MI 0.5
g/10min)25重量部、エチレン含有量が低いエ
チレン−プロピレン共重合体エラストマーとして″EP
11" (日本合成ゴム(株)製、エチレン含有量 5
1wt%、MI 1.5g/10min) 1 重量部、実
施例1と同様のタルク0、15、25重量部とし実施例
1と同様に、物性測定用の試験片を得た。表−5に、ポ
リプロピレン樹脂組成物の組成比と物性を示す。
【0025】比較例11 タルクを50重量部使用した以外は、実施例17と同様
に、物性測定用の試験片を得た。曲げ弾性りは、優れる
が耐衝撃強さが低かった。表−5に、ポリプロピレン樹
脂組成物の組成比と物性を示す。
【0026】比較例12 エチレン−ブテン−1共重合体エラストマーとしてエチ
レン含有量が95wt%、メルトインデックスが5.0
g/10minのエチレン−ブテン−1共重合体エラス
トマー”B−070”25重量部使用した以外は、実施
例16と同様に物性測定用の試験片を得た。ロックウエ
ル硬度は、十分であるが耐衝撃強さが著しく低かった。
表−5に、ポリプロピレン樹脂組成物の組成比と物性を
示す。
【0027】比較例13 実施例1の方法に準じ分子量分布(Mw/Mn)が4.
9、エチレン含有量が0.4wt%のエチレン−プロピ
レン共重合体部85wt%、[η]が7.0 、エチレン含
有量が65wt%のエチレン−プロピレン共重合体部1
5wt%からなりメルトインデックスが15g/10m
inのエチレン−プロピレンブロック共重合体を得〔P
P−F〕これを用いた以外は、実施例16と同様にして
同様にして配合し溶融混練し、物性測定用の試験片を得
た。引張破断伸び、耐衝撃強さ、曲げ弾性率は実施例1
6と比べて同等以上だがメルトインデックスが低く成形
品にフローマークを生じた。表−5にポリプロピレン樹
脂組成物の組成比と物性を示す。
【0028】実施例18、19、20、21 無機フィラーとして硫酸マグネシウムウィスカ″モスハ
イジ″(宇部興産(株)製)を15重量部使用し実施例
15と同様のエチレン−ブテン−1共重合体エラストマ
ーを22重量部、エチレン−プロピレン共重合体エラス
トマーを24.8、24、22、20重量部、エチレン
含有量が低いエチレン−プロピレン共重合体エラストマ
ーとして、エチレン含有量 30wt%、MI 1.0
g/10minのエチレン−プロピレン共重合体エラス
トマー〔″B−088”〕を0.2、1、3、5重量部
配合した以外は実施例15と同様にして、配合し、溶融
混練し、物性測定用の試験片を得た。曲げ弾性率が実施
例15より更に優れていた。また、引張破断伸びも、実
施例16より優れていた。表−6にポリプロピレン樹脂
組成物の組成比と物性を示す。
【0029】比較例14 エチレン含有量の低いエチレン−プロピレン共重合体エ
ラストマーを20重量部、エチレン含有量の高いエチレ
ン−プロピレン共重合体エラストマーを5重量部とした
以外は、実施例18と同様にして、配合し、溶融混練
し、物性測定用の試験片を得た。耐衝撃強さ、引張破断
伸びは、優れるがロックウエル硬度が著しく低かった。
曲げ弾性率も低かった。表−6にポリプロピレン樹脂組
成物の組成比と物性を示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】
【表6】
【0036】
【発明の効果】本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、
流動性、曲げ弾性率に優れ、自動車のバンパー等の大型
成形品の材料として最適であり、薄肉化が可能であり、
成形時に流動性の不足から生じるフローマーク等の成形
上の不都合が生じ難い。更に従来の高流動性ポリプロピ
レン樹脂組成物では著しく低かった引張破断伸びが本発
明のポリプロピレン樹脂組成物では少量の低エチレン含
有量のエチレン−プロピレン共重合体エラストマーを配
合する事により改良され、複雑な形状の射出成形品等の
を得ることが可能であり、表面硬度が著しく低下する事
がない。また、特定のエチレン−ブテン−1共重合体エ
ラストマーとエチレン−プロピレン共重合体エラストマ
ーを特定の比率で使用することにより、表面硬度、耐衝
撃強さに優れる材料が得られ、従来軟らかく傷つき易い
事が問題であった自動車の軟質バンパー等の材料として
最適である。
フロントページの続き (72)発明者 末広 啓吾 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 木村 茂 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メルトインデックスが30〜120g/
    10minのポリプロピレン(A)100重量部、エチ
    レン含有量が80〜90wt%であるエチレン−ブテン
    −1共重合体エラストマー(B)、エチレン含有量が7
    5〜85wt%であるエチレン−プロピレン共重合体エ
    ラストマー(C)、エチレン含有量が25〜60wt%
    であるエチレン−プロピレン共重合体エラストマー、及
    び/またはエチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラ
    ストマー(D)、無機フィラー(E)0〜30量部から
    なり、各エラストマー(B)、(C)、(D)の配合比
    が次式 30重量部≦(B)+(C)+(D)≦100重量部 0.3≦(B)/〔(B)+(C)+(D)〕≦0.7 0.1重量部≦(D)≦10重量部 を満たす事を特徴とするポリプロピレン樹脂組成物
JP26226291A 1991-10-09 1991-10-09 引張破断伸びに優れたポリプロピレン樹脂組成物 Pending JPH0598091A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26226291A JPH0598091A (ja) 1991-10-09 1991-10-09 引張破断伸びに優れたポリプロピレン樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26226291A JPH0598091A (ja) 1991-10-09 1991-10-09 引張破断伸びに優れたポリプロピレン樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0598091A true JPH0598091A (ja) 1993-04-20

Family

ID=17373341

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26226291A Pending JPH0598091A (ja) 1991-10-09 1991-10-09 引張破断伸びに優れたポリプロピレン樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0598091A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010106221A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Toyoda Gosei Co Ltd 難燃性材料及び成形体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010106221A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Toyoda Gosei Co Ltd 難燃性材料及び成形体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4205786B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物およびその射出成形体
US3562790A (en) Tri-component poly-propylene blend and method
EP0695781B1 (en) Polyolefin resin composition for interior automative trim parts
JPS6013838A (ja) ポリプロピレン組成物
JP4344421B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物及びその射出成形体
US6204328B1 (en) Polyolefin resin composition
EP1477525B1 (en) Polyolefin composition
WO2013141398A1 (ja) ポリプロピレン樹脂組成物及び成形体
JPH08100090A (ja) 熱可塑性オレフィン系エラストマー組成物およびその製造方法
EP0362828A2 (en) Polypropylene resin composition having high dielectric strength
JPS60152543A (ja) ポリプロピレン組成物
JPH05230321A (ja) 熱可塑性重合体組成物
JPH0598091A (ja) 引張破断伸びに優れたポリプロピレン樹脂組成物
JP2008208304A (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体
JPH0598092A (ja) 引張破断伸びに優れたポリプロピレン樹脂組成物
JPH0598122A (ja) ポリプロピレン樹脂組成物
CN108570203B (zh) 聚丙烯树脂组合物及其成型产品
JPH06256596A (ja) ポリプロピレン樹脂成形品
JP3117762B2 (ja) ポリプロピレン樹脂組成物
JP3117761B2 (ja) ポリプロピレン樹脂組成物
JPH0598095A (ja) 表面硬度と耐衝撃性に優れたポリプロピレン樹脂組成物
JP2711570B2 (ja) ポリオレフィン組成物
JPS62277461A (ja) ポリプロピレン組成物
JP3338247B2 (ja) 熱可塑性重合体組成物
KR100448121B1 (ko) 폴리프로필렌 수지 조성물