JPH0593400U - 自動車用シートのトリム端末固定構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車用シートのトリム端末固定構造におい
て、カバートリムの開きとトリムラインのねじれを有効
に防止する。 【構成】 シートトリム１５の一方の端末１５ａの内側
に重ね合わせたカバートリム１７の他方の端末１７ｂを
シートトリム１５に第１縫い糸１８ａで連続的に縫着
し、該カバートリム１７の一方の端末１７ａをシートト
リム１５に第２縫い糸１８ｂで間欠的に縫着して、第２
縫い糸１８ｂの間のカバートリム１７の一方の端末１７
ａをシートフレーム１３に止め針１６ａで固定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動車用シートのトリム端末固定構造の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、自動車用シートは、図４に示すように、シートクッション１とシートバ ック２とで構成されていて、例えばシートバック２は、図５に示すように、合成 樹脂製のシートフレーム３の前面にセットしたパッド４の表面をシートトリム５ で覆って、該シートトリム５の両端末５ａ，５ｂをシートフレーム３の底部に多 数本の金属製止め針（スティープル）６ａ，６ｂで固定している。ところが、特 にシートトリム５の一方の端末５ａ側の止め針６ａが外部に露出するので、見栄 えが悪く、外観性を損なうという問題があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、図６及び図７示すように、シートトリム５の端末５ａに、一方の端末 ７ａを揃えてカバートリム７を外側に重ね合わせ、該カバートリム７の他方の端 末７ｂをシートトリム５に縫い糸８で連続的に縫着することにより、カバートリ ム７で止め針６ａを覆って隠すことが考えられるが、カバートリム７の一方の端 末７ａが開いて、見栄えが悪くなる。このため、上記シートトリム５の端末５ａ の外面とカバートリム７の端末７ａの内面とに、互いに引っかけ可能な鉤止め部 を有するファスナー（マジックファスナー）９ａ，９ｂをそれぞれ設けると、カ バートリム７の開きが防止できるが、ファスナー９ａ，９ｂの貼り合わせのばら つきによって、トリムラインＬがねじれて、見栄えが悪くなるという問題がある 。

【０００４】 そこで、本考案の目的は、カバートリムの開きとトリムラインのねじれを有効 に防止できる自動車用シートのトリム端末固定構造を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために、本考案は、シートフレームにセットしたパッドの 表面をシートトリムで覆って、該シートトリムの端末を上記シートフレームに固 定する自動車用シートのトリム端末固定構造において、 上記シートトリムの端末に、一方の端末を揃えてカバートリムを内側に重ね合 わせ、該カバートリムの他方の端末をシートトリムに第１縫い糸で連続的に縫着 すると共に、該カバートリムの一方の端末をシートトリムに第２縫い糸で間欠的 に縫着する一方、上記第２縫い糸の間のカバートリムの端末を上記シートフレー ムに止め針で固定することを特徴としている。

【０００６】

【作用】

本考案によれば、シートトリムの端末の内側に重ね合わせたカバートリムの他 方の端末をシートトリムに第１縫い糸で連続的に縫着し、該カバートリムの一方 の端末をシートトリムに第２縫い糸で間欠的に縫着して、第２縫い糸の間のカバ ートリムの一方の端末を上記シートフレームに止め針で固定する。これにより、 カバートリムの端末の止め針はシートトリムで覆って隠されると共に、シートト リムの端末は第２縫い糸でカバートリムに間欠的に縫着されるので、シートトリ ムの開きが防止される。また、シートトリムの端末は予めカバートリムの一方の 端末に縫着されているので、トリムラインがねじれることがない。これらの点か ら、見栄えが良好になり、外観性が向上する。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案を図示の実施例により詳細に説明する。 図２及び図３に示すように、シートバック１２のシートフレーム１３の前面の 底部１３ａに、止め針（スティープル）１６ｂでシートトリム１５の他方の端末 １５ｂが固定されている。

【０００８】 上記シートフレーム１３の外周立上り部１３ｂにはパッド１４がセットされ、 上記シートトリム１５の一方の端末１５ａは、内から外に回してパッド１４の表 面を覆い、上記シートフレーム１３の背面の底部１３ａに至る長さに設定されて いる。

【０００９】 上記シートトリム１５の一方の端末１５ａの内側に、一方の端末１７ａを揃え て重ね合わされる細幅のカバートリム１７が設けられ、該カバートリム１７の他 方の端末１７ｂをシートトリム１５に第１縫い糸１８ａで連続的に縫着する。ま た、カバートリム１７の一方の端末１７ａは、シートトリム１５に第２縫い糸１ ８ｂで、図１に示すように間欠的に縫着する。

【００１０】 上記構成において、一方の端末１５ａの内側にカバートリム１７を第１，第２ 縫い糸１８ａ，１８ｂで縫着したシートトリム１５の他方の端末１５ｂを、シー トフレーム１３の底部１３ａに止め針１６ｂで固定し、一方の端末１５ａを内か ら外に回して、シートトリム１５でシートフレーム１３の外周立上り部１３ｂに セットしたパッド１４の表面を覆う。

【００１１】 ついで、カバートリム１７の一方の端末１７ａを引っ張ってシートトリム１５ に張りを与えながら、第２縫い糸１８ｂの間のシートトリム１５の一方の端末１ ５ａを、図２に二点鎖線で示すように、上方にまくりあげた状態で、カバートリ ム１７の一方の端末１７ａを止め針１６ａによりシートフレーム１３の底部１３ ａに固定する。

【００１２】 上記において、カバートリム１７の一方の端末１７ａの止め針１６ａはシート トリム１５で覆って隠される。また、シートトリム１５の一方の端末１５ａは、 第２縫い糸１８ｂでカバートリム１７の一方の端末１７ａに間欠的に縫着されて いるので、シートトリム１５の一方の端末１５ａの開きが防止される。さらに、 シートトリム１５の一方の端末１５ａは、予めカバートリム１７の一方の端末１ ７ａに第２縫い糸１８ｂで縫着してあるので、トリムラインＬがねじれない。し たがって、見栄えが良好になり、外観性も向上するようになる。なお、上記実施 例では、カバートリム１７をシートトリム１５の一方の端末１５ａの内側に重ね 合わせたが、図７に従来技術のように、カバートリム１７をシートトリム１５の 一方の端末１５ａの外側に重ね合わせることもできる。

【００１３】

【考案の効果】

以上の説明からも明らかなように、本考案の自動車用シートのトリム端末固定 構造は、シートトリムの端末の内側に重ね合わせたカバートリムの他方の端末を シートトリムに第１縫い糸で連続的に縫着し、該カバートリムの一方の端末をシ ートトリムに第２縫い糸で間欠的に縫着して、第２縫い糸の間のカバートリムの 一方の端末を上記シートフレームに止め針で固定するようにしたものである。し たがって、カバートリムの端末の止め針はシートトリムで覆って隠されると共に 、シートトリムの端末は第２縫い糸でカバートリムに間欠的に縫着されるので、 シートトリムの開きが防止される一方、シートトリムの端末は予めカバートリム に縫着されているので、トリムラインがねじれることがないから、見栄えが良好 になり、外観性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案のトリム端末固定構造の斜視図

【図２】 図１のＡ−Ａ線に相当する断面図

【図３】 図１のＢ−Ｂ線に相当する断面図

【図４】 従来の自動車用シートの斜視図

【図５】 図４のＣ−Ｃ線に相当するトリム端末固定構
造の断面図

【図６】 従来のトリム端末固定構造の斜視図

【図７】 図６のＤ−Ｄ線に相当する断面図

【符号の説明】

１２…シートバック、１３…シートフレーム、１４…パ
ッド、１５…シートトリム、１５ａ…端末、１６ａ…止
め針、１７…カバートリム、１７ａ，１７ｂ…端末、１
８ａ，１８ｂ…縫い糸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シートフレームにセットしたパッドの表
   面をシートトリムで覆って、該シートトリムの端末を上
   記シートフレームに固定する自動車用シートのトリム端
   末固定構造において、 上記シートトリムの端末に、一方の端末を揃えてカバー
   トリムを内側に重ね合わせ、該カバートリムの他方の端
   末をシートトリムに第１縫い糸で連続的に縫着すると共
   に、該カバートリムの一方の端末をシートトリムに第２
   縫い糸で間欠的に縫着する一方、上記第２縫い糸の間の
   カバートリムの端末を上記シートフレームに止め針で固
   定することを特徴とする自動車用シートのトリム端末固
   定構造。