JPH0542797Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、自動車、電車などの車輛用シートカ
バーに関するものである。

（従来の技術） シート本体の着座面を覆うカバー本体をクツシ
ヨン材層と表皮層との複合表皮材よりなるものと
してその端末にシート本体の周面を覆うカマチ材
を縫着した車輛用シートカバーは、実開昭61−
194355号公報などにより既に知られているが、こ
の種車輛用シートカバーをクツシヨンパツドが載
せられたシート本体に対して立体感があつて皺寄
りなどが生じないよう体裁よく被装するために
は、カバー本体の端末に近い部分が膨出するよう
にこの部分をホグリング止めするなど特別な細工
が必要で被装作業に手数を要し、容易に量産でき
ないという問題があつた。

（考案が解決しようとする課題） 本考案が解決しようとするところは、前記のよ
うな問題をなくして簡単な通常作業のみでシート
本体に対して立体感があつて皺寄りなどが生じな
いよう体裁よく被装できる安価な車輛用シートカ
バーを提供することにある。

（課題を解決するための手段） 前記のような課題を解決しようとする本考案の
車輛用シートカバーは、シート本体の着座面を覆
うカバー本体をクツシヨン材層と表皮層との複合
表皮材よりなるものとしてその端末にシート本体
の周面を覆うカマチ材を縫着した車輛用シートカ
バーにおいて、前記カバー本体の端末とカマチ材
との縫着部分に該カバー本体の端末に近い部分を
膨出させる***部が基板部の上端に形成された保
形芯材を前記カマチ部の内面に前記基板部を添わ
せて縫い込んだことを特徴とするものである。

（作用） このような自動車用シートカバーは、従来のこ
の種自動車用シートカバーと同様、シートフレー
ム上にシートスプリングとシートクツシヨンパツ
ドが載せられたシート本体にそのまま被装してカ
マチ部の端末部分をシートフレームの裏面に折り
曲げ、ホグリング止めなどで固定すればよい。

（実施例） 次に、本考案を図示の実施例について詳細に説
明する。

１は合成樹脂シートやフアブリツク地などの表
皮２にポリウレタンフオームなどのクツシヨンシ
ート３と裏基布などを重ねたうえ必要に応じてラ
ミネートした複合表皮材によりシート本体の着座
面を覆うように縫製されたカバー本体であつて、
その前縁および両側縁の端末は折り返されたうえ
シート本体１０の周面を覆うカマチ材４を縫着し
てあり、該カマチ材４の端末はシート本体１０の
裏面に曲げて袋縫部に挿入されたエツジワイヤ５
を利用してシート本体１０のシートフレームにホ
グリング止めできるようになつており、以上の構
成は従来のこの種自動車用シートカバーと変わる
ことはない。６は帯状の基板部７の上端に該カバ
ー本体１の端末に近い部分を膨出させる***部８
を膨出形成した硬質合成樹脂などよりなる保形芯
材であつて、該保形芯材６は前記基板部７を前記
カマチ部４の内面に添わせるとともに前記***部
８をカバー本体１の端末に近い部分の内面に添わ
せた状態で該基板部７の上端を前記カバー本体１
の端末とカマチ材４との縫着部分に同時に縫い込
んである。なお、***部８はカバー本体１の端末
の折返部１ａとカバー本体１の端末に近いクツシ
ヨンシート３との間に位置するようにしても或い
は折返部１ａとカマチ材４の上端部分との間に位
置するようにしてもよく、また、***部８は中空
或いは中実体として基板部７の上端に一体成形し
たものでも基板部７の上端を折り曲げて形成した
ものであつてもその製造手段は任意である。

このように構成されたものは、シートフレーム
１０ａにシートスプリング１０ｂとシートクツシ
ヨンパツド１０ｃとが載せられたシート本体１０
にそのまま被装してカマチ部４の端末部分をシー
トフレーム１０ａの裏面に折り曲げ、ホグリング
止めなどの固定手段で固定してシート本体１０に
被装することは従来のこの種車輛用シートカバー
と同様であるが、本考案ではカバー本体１の端末
とカマチ材４との縫着部分に該カバー本体１の端
末に近い部分を膨出させる***部８が帯状の基板
部７の上端に形成された保形芯材６を前記カマチ
部４の内面に前記基板部７を添わせて縫い込んで
あるから、自然にカバー本体１の端末部分はシー
トフレーム１０ａの周面より膨出して立体感に富
むうえに内面に保形芯材６の基板部７が添わせて
あるカマチ部４は皺寄ることがなく、体裁のよい
車輛用シートがえられることとなる。

（考案の効果） 本考案は前記説明から明らかなように、簡単な
通常作業のみでシート本体に対して立体感があつ
て皺寄りなどが生じないよう体裁よく被装できる
車輛用シートカバーを提供でき、保形芯板の塩化
ビニル樹脂などの合成樹脂により安価に量産でき
るうえに保形芯板の縫い込みもカバー本体の端末
とカマチ材との縫着時に同時に行うだけで特別な
工程も要しないので安価に提供できる利点と相俟
ち実用的価値極めて大きいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１の実施例を使用状態で示
す一部切欠斜視図、第２図は同じく要部の断面
図、第３図は本考案の第２の実施例を示す一部切
欠斜視図である。 １……カバー本体、４……カマチ材、６……保
形芯材、７……基板部、８……***部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シート本体の着座面を覆うカバー本体１をクツ
   シヨン材層３と表皮層２との複合表皮材よりなる
   ものとしてその端末にシート本体の周面を覆うカ
   マチ材４を縫着した車輛用シートカバーにおい
   て、前記カバー本体１の端末とカマチ材４との縫
   着部分に該カバー本体１の端末に近い部分を膨出
   させる***部８が基板部７の上端に形成された保
   形芯材６を前記カマチ材４の内面に前記基板部７
   を添わせて縫い込んだことを特徴とする車輛用シ
   ートカバー。