JPH0342871Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車用のヘツドレストやアームレス
トのような車輌内装部品の表皮端末処理構造に関
するものである。

（従来の技術） 自動車用のヘツドレストなどの車輌内装部品に
は、インサートフレームにパツド材を介して被装
される表皮材の端末を該インサートフレームの底
部に添わせてその端末同志をシールし、このシー
ル部分をアンダーカバーにより隠蔽したものが多
く見られるところである。（例えば実開昭57−
154354号公報） （考案が解決しようとする問題点） しかしながら、前記のようにインサートフレー
ムの底部に添わせた表皮材の端末同志をシールす
るには手数を要するばかりか底部全面を覆う分だ
け表皮材を多く使用しなければならず、コスト高
となるという問題点がある。

（問題点を解決するための手段） 本考案は前記のような問題点を解決した車輌内
装部品の表皮端末処理構造に関するもので、イン
サートフレームにパツド材を介して被装される表
皮材の端末をアンダーカバーにより隠蔽してなる
自動車内装部品の表皮端末処理構造において、前
記表皮材の端末に帯状芯材を添着して肉厚縁部を
形成し、該肉厚縁部をインサートフレームの下方
周縁方部においてアンダーカバーにより挟着保持
させたことを特徴とするものである。

（実施例） 次に、本考案を図示の自動車用ヘツドレストを
実施例として詳細に説明すれば、１は内装部品本
体であつて、該内装部品本体１はステー２を有す
る金属製または合成樹脂製のインサートフレーム
３と、その周囲に添装されるパツド材４と、イン
サートフレーム３にパツド材４を介して被装され
る表皮材５と、インサートフレーム３の底部３ａ
の周縁方部に添わせた表皮材５の端末を隠蔽する
アンダーカバー６とよりなるものとしている。ア
ンダーカバー６は金属材或いは合成樹脂材よりな
る浅い逆函状のもので、その周枠部下端には外鍔
部６ａが張出してあり、また、第１図、第２図に
示す第１の実施例ではこの外鍔部６ａの鍔端が上
向き突部６ｂに形成してある。そして、このアン
ダーカバー６はインサートフレーム３にビス７を
もつて締付け固定される。一方、前記表皮材５は
合成樹脂レザーや織布などをもつて袋状に形成す
るとともにその開口に相当する端末の裏側に中硬
質のポリプロピレン樹脂のような適度の弾性と剛
性とを兼ね備えた帯状芯材８をミシン縫い或いは
ウエルド加工により添着一体化して肉厚縁部９を
形成したもので、該表皮材５はインサートフレー
ム３にパツド材４を介して被装されてその端末の
肉厚縁部９をインサートフレーム３の下方周縁方
部とアンダーカバー６との間に挟着保持させてあ
る。なお、インサートフレーム３の下方周縁方部
とアンダーカバー６との間に肉厚縁部９を挟着保
持させる具体的手段は特に限定されないが、第１
図、第２図に示す第１の実施例では前記帯状芯材
８の幅をアンダーカバー６の周枠部の高さと等し
いかこれより僅かに大きなものとしておき、肉厚
縁部９をアンダーカバー６の周縁部の外側に沿う
ようにアンダーカバー６をインサートフレーム３
の底部３ａにビス７をもつて締め付けることによ
つて該帯状芯材８が若干反つた状態で底部３ａの
周縁方部と外鍔部６ａ間に挟着保持させたものと
しており、他方、第３図に示す第２の実施例では
帯状芯材８を略Ｌ形に成形したものとして略Ｌ形
に彎曲された肉厚縁部９をアンダーカバー６の上
底部から周枠部に亘る部分に添うようにし、この
上底部に添わせた部分を底部３ａの周縁方部と該
底部３ａにビス７で締め付けられたアンダーカバ
ー６の上底部との間に挟着保持させたものとして
いるが、いずれにしても表皮材５の端末に形成さ
れた肉厚縁部９がインサートフレーム３の下方周
縁方部においてアンダーカバー６により内装部品
本体１の下方に挟着保持されて隠蔽されると同時
に抜け止めされる構造としてあればよい。

このような自動車内装部品は、自動車の車体内
に装着して使用した場合、表皮材５の端末がイン
サートフレーム３の底部３ａの下方周縁方部にお
いてアンダーカバー６により隠蔽されているの
で、極めて体裁のよいものとなることは従来のも
のと殆殆ど変わることはないが、本考案では表皮
材５の端末を帯状芯材８の添着された肉厚縁部９
に形成しておき、この端末の肉厚縁部９をインサ
ートフレーム３の下方周縁方部においてアンダー
カバー６により挟着保持させてあるので、端末同
志をウエルド加工するなどの手数を全く要するこ
となくアンダーカバー６をインサートフレーム３
の底部３ａに締め付けるだけで簡単に表皮材被覆
を行うことができ、しかも、一旦被覆された表皮
材５は抜け出るおそれがないので表皮材５のたる
みやしわ寄りは全くなくて良質な製品を提供でき
る。なお、前記実施例はヘツドレストについての
みであるが、アームレストその他インサートフレ
ームにパツド材を介して表皮材を被装してその端
末をアンダーカバーにより隠蔽する車輌内装部品
であれば全て応用できることは勿論である。

（考案の効果） 本考案は前記説明から明らかなように、簡単な
手数で表皮材被覆を適確容易にできるうえに表皮
材にたるみやしわ寄りの生ずるおそれもないもの
で、表皮材の使用量も少なくてすむ利点と相まち
良質の車輌内装部品を安価に量産できる車輌内装
部品の表皮端末処理構造として実用的価値極めて
大なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１の実施例を示す一部切欠
斜視図、第２図は同じく要部の一部切欠正面図、
第３図は本考案の第２の実施例の要部を示す一部
切欠正面図である。 ３：インサートフレーム、４：パツド材、５：
表皮材、６：アンダーカバー、８：帯状芯材、
９：肉厚縁部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. インサートフレーム３にパツド材４を介して被
   装される表皮材５の端末をアンダーカバー６によ
   り隠蔽してなる自動車内装部品の表皮端末処理構
   造において、前記表皮材５の端末に帯状芯材８を
   添着して肉厚縁部９を形成し、該肉厚縁部９をイ
   ンサートフレーム３の下方周縁方部においてアン
   ダーカバー６により挟着保持させたことを特徴と
   する車輌内装部品の表皮端末処理構造。