JP2016507159A - 超電導マグネットコイル装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、複数の超電導コイル(30)を含む超電導マグネットコイル装置に関する。本発明によれば、複数の超電導コイル(30)のうち少なくとも1つの超電導コイルに、絶縁された抵抗性ワイヤから成る二次コイル(34)が設けられており、この二次コイル(34)は、超電導コイルの表面に機械的に取り付けられている。

Description

MRI用途のための超電導マグネットアセンブリの場合、ヘリウムなどの極低温冷却液は、極低温冷却液容器内に設けられることが多く、この容器には、フォーマのような機械的保持構造上に支持された超電導コイルも含まれている。周知のようにクエンチ現象が発生している間、超電導コイルに蓄えられたエネルギーは熱として発散し、それによって極低温冷却液の沸騰が引き起こされる。極低温冷却液の沸騰によって、極低温冷却液容器内の圧力が上昇し、これはクエンチ圧力として知られているものであるが、所定のクエンチ圧力のときにバルブまたはバーストディスクなどのような圧力制限装置が開放されて、ガス排出経路が用意されるまで、この圧力は上昇し続ける。
マグネット設計の標準的なアプローチは、クエンチ発生中のコイル温度の上昇を最小限に抑えること、ならびにコイルを機械的に支持して保持し、かつマグネットコイルのためのヒートシンクとしても動作する、大きい支持フォーマを設計することである。クエンチ現象が発生している間、コイルからの熱は、一般にアルミニウムまたはステンレス鋼から成るフォーマへと伝導する。これにより、コイル表面の温度および極低温冷却液と接触した状態にあるフォーマ表面の温度の上昇が制限される。
従来の超電導マグネットは、超電導状態を生じさせるために、液体ヘリウムを用いて約4Kまで冷却させられる。マグネットコイルは、対応する蓄積エネルギーを有する所定の電流まで、勾配が与えられている。クエンチ発生時のように、超電導マグネットが超電導状態から常電導/抵抗状態へと移行させられると、蓄えられていた電流が、超電導フィラメントから一般に超電導フィラメント周囲を被覆する銅へと伝達される。この場合、マグネットコイルの抵抗加熱によって、所定量の熱が発生する。そしてマグネットコイルからの熱は、熱伝導によってフォーマおよび液体ヘリウムへと伝達され、フォーマと液体ヘリウムはともに、コイルと熱的および機械的に接触している。
ヘリウムの体積およびマグネットとヘリウムを含む圧力容器の形状とともに、発散するエネルギー量と、蓄えられていたエネルギーがマグネットコイルから液体ヘリウムへと伝達される割合とによって、ヘリウム容器内のクエンチ圧力が定まる。たとえば、ヘリウム容器の設計と、ターレット通気経路の利用可能な断面積とによって、極低温冷却ガスを逃がす際に生じる流体インピーダンスに影響が及ぼされる。高いクエンチ圧力は望ましいものではなく、その理由は、そのような圧力に対処するには容器壁の厚さを厚くする必要があり、つまりはコストと重量が増すからであり、さらにクエンチ圧力を軽減するにはターレットの断面積を大きくする必要があるからである。
ターレットの領域が大きくなると、ヘリウム容器への熱負荷が増大し、その結果、対応する極低温冷却機に対し要求される冷却パワーを増大させる必要が生じる。コスト上の理由から、要求される冷却パワーを最小限に抑えるのが好ましい。
クエンチ圧力を管理するための解決策を作り出す目的で、現在の超電導マグネット設計においては、動作電流、巻数(これによりマグネットコイルに蓄えられるエネルギーが決定される)、クエンチ伝搬回路の特性、通気経路面積、および容器の強度といったパラメータが利用される。
図2には、ヒートシンクとして動作するアルミニウムのフォーマ22の上に超電導コイル20が巻回された従来の円柱状マグネット構造が略示されている。超電導コイル20の半径方向で外側に位置する外面26は、極低温冷却液とじかに接触しており、この面は、コイル冷却のためにコイルから極低温冷却液へ熱が伝達される際の主界面を成している。
従来、クエンチ発生中、半径方向で外側に位置する外面26は、一般に約80Kの温度TOにあり、他方、半径方向で内側に位置するフォーマ22の内面28は、一般に約20Kの温度TIにある。この図には熱流Q1,Q2が示されており、Q1はコイル20からフォーマ22への熱流束を表す一方、Q2はコイル20から隣接する極低温冷却液への熱流束を表す。いくつかの従来の装置ではフォーマが省かれており、このようにすればコイルと極低温冷却液との接触面の面積が増加することから、コイルの半径方向内面をいっそう効果的に冷却できるようになる。
本発明は、マグネットコイル構造に抵抗性部材が含まれている超電導マグネットを提供しようというものであり、この抵抗性部材によりマグネットコイル構造の表面温度がコントロールされ、それによって極低温冷却液に発散する熱の割合がコントロールされる。有利な実施形態によれば、この超電導マグネットには、ヒートシンクとして動作する慣用のフォーマが設けられていない。
抵抗性部材は、超電導コイル表面に機械的に取り付けられた絶縁された抵抗性ワイヤから成る二次コイルとして設けられている。この二次コイルによって、クエンチに起因する極低温冷却液のボイルオフの割合がコントロールされて、所定の極低温冷却液容器およびクエンチ経路出口に対するクエンチ圧力が定まり、さらにはこのクエンチ圧力によって、極低温冷却液容器の所要強度が定まる。極低温冷却液への熱伝達率が減少することで、極低温冷却液の所要体積を小さくすることができ、さらにピーククエンチ圧力を低減することができ、したがって極低温冷却液容器を薄い材料によって形成することができ、および/または、クエンチ経路出口のサイズを小さくすることができ、それによって極低温冷却液容器への熱流束源が小さくなる。
本発明は、極低温冷却液と接触しているコイル表面の温度を意図的に上昇させる方法および装置を提供しようというものであり、そのようにすることでコイルから極低温冷却液へ伝達される熱が低減されることになる。
これは、コイル表面に極低温冷却液の膜沸騰フェーズを生じさせることにより達成され、このように膜沸騰を生じさせることで、クエンチ発生時、極低温冷却液のボイルオフの割合が減少し、つまりはクエンチ圧力も減少する。このようにして、極低温冷却液容器からの通気経路断面積を増大させる必要なく、クエンチ圧力の低減を達成することができ、このことによってクエンチ圧力に対処するための極低温冷却液容器の強度に対する要求が小さくなる。本発明によれば、クエンチ圧力を従来の構造よりも著しく低く抑えるコイル構造が提供される。したがって圧力容器の厚さを低減することができ、クエンチ経路出口(これは通気経路とも呼ばれる)またはターレットの断面積を小さくすることができる。この断面積のことを以下では便宜上、「直径」と呼ぶ場合もあるが、通気経路の断面を任意の形状とすることができ、必ずしも円ではなくてもよい。
米国特許第4,223,723号明細書によれば、極低温冷却液の効率を高める目的で、冷却対象物に孔を設けて、冷却対象物表面における極低温冷却液の膜沸騰を取り除き、それによって冷却対象物から極低温冷却液への熱伝達を増大させることが提案されている。本発明は、この従来技術の開示内容とは相反するものであり、表面温度を上昇させて膜沸騰状態を促進しており、このため直観に反した手法で、極低温冷却液への熱の伝達を低減している。このようにすれば、クエンチ発生中は極低温冷却液の冷却効果が低減され、したがってクエンチ圧力が低減される。
本発明を採用した超電導マグネットを設計する際の設計者に課せられる仕事は、クエンチ発生時の極低温冷却ガスの圧力に対抗できるようにし、それにもかかわらずシステムの重量、寸法およびコストをできるかぎり抑えるために、適切なコイル構造、極低温冷却液容器のデザイン、通気経路またはターレットの直径、極低温冷却液の容積を選定することである。本発明によれば、設計者による適用の仕方次第で、これらのパラメータの少なくとも一部分を向上させることができる。
これまで述べてきた、およびそれ以外の本発明の目的、特徴、利点は、添付の図面を参照した本発明のいくつかの実施形態に関する以下の説明を読めば、いっそう明確に理解できるようになる。
極低温冷却液とコイルのバルク温度との間の所定範囲の温度差に対する相対的な熱流束を示す図 極低温冷却液とコイルの表面温度との間の所定範囲の温度差に対する相対的な熱流束を示す図 フォーマに巻回された超電導コイルの従来の構造を示す図 本発明の1つの実施形態による構造を示す図であって、フォーマは設けられていないが本発明を実現するために別の構成を備えた構造を示す図 本発明の1つの実施形態による構造を示す図であって、コイル構造が、超電導コイルの半径方向で外側に位置する外面上に抵抗性の二次コイルを備えている構造を示す図 図2に示したような従来の構造と本発明による構造について、クエンチ圧力の推移を時間とともに示す図
クエンチ圧力は、クエンチ現象発生中にマグネットコイルから極低温冷却液へ熱が伝達される割合に関係する。さらにマグネットコイルから極低温冷却液へ熱が伝達される割合自体は、極低温冷却液とコイル表面との相互作用に関係する。
コイル表面と接触している極低温冷却液は、加熱されると沸騰する。この沸騰によって、極低温冷却液と接触するコイルの表面積が減少し、ひいてはコイルから極低温冷却液への熱伝達係数も減少する。以下で詳述する沸騰状態は、したがって熱伝達係数も、コイルの冷却された表面の温度とともに変化する。
したがって沸騰状態を変化させることで、コイル表面温度によりクエンチ圧力に作用を与えることができる。
図1Aには、冷却対象物体と接触している液体ヘリウムの種々の沸騰状態が、所定範囲の温度にわたり示されている。ここで挙げた事例によれば、壁面の熱流束φの変化が、バルクコイルと極低温冷却液との温度差として表されたコイルのバルク温度tに依存して示されている。
約4Kと約16Kとの間で、気泡を伴う沸騰ないしは核沸騰が発生する。熱流束φは、液体ヘリウムとコイルバルクとの温度差tが大きくなるにつれて増加する。約16Kから上で、混在沸騰状態が発生し、この場合、いくらかの気泡が生成され、かついくらかの膜沸騰が発生する。その結果、極低温冷却液と冷却対象面との間の接触表面積が不安定な状態となる。たとえばこれは、温度差が20Kである温度T1のところで観測される。
温度差tがこの領域で大きくなると、膜沸騰の割合が増加し、冷却対象表面と接触する極低温冷却液の表面積が小さくなることから、温度差tが大きくなるにもかかわらず、熱流束φが減少する。
ヘリウムのこのような沸騰状態は、所定範囲の温度差において表面温度を上昇させることによって、ヘリウムへの熱伝達の割合を減少させることができ、つまりはクエンチ圧力も減少させることができる、という点で直観に反するものである。このことは、特定の構造と特定の極低温冷却液に関して、所定範囲の温度と圧力の組み合わせにおいてだけしか起こらない。図示されている例によればこの範囲は、ここで考察する構造例に関して、T1=約20KでありT2=約80Kである。
図1Bは図1Aと類似しているが、液体ヘリウムと冷却対象物体の表面温度との温度差として温度が表されている点で異なっている。参照符号の付された温度差T1,T2,T3は、図1Aにおいて述べたのと同じ意味である。
図2に示したような従来のマグネットデザインの場合、超電導コイル20はフォーマ22に巻回されており、クエンチ発生中のコイルの温度は、クエンチ伝搬回路によって制限される。この場合、クエンチ伝搬回路は、すべてのコイルにおいてクエンチが引き起こされたときに、ある1つのコイル内でのクエンチ現象発生に反応し、その結果、蓄えられたエネルギーが各コイル間で相対的に均質に発散される。この種のマグネットデザインの場合、クエンチ発生中のコイルの表面温度は、クエンチ伝搬回路とフォーマの構造および材料とによって定まる。フォーマ22の構造は、大きなヒートシンクとして機能するものであり、このヒートシンクにコイル20からのエネルギーが伝達され、したがってコイルとフォーマの表面の温度上昇が制限される。標準的なマグネットデザインの場合、コイルとフォーマ構造の表面における極低温冷却液の沸騰状態は、主として気泡を伴う沸騰すなわち核沸騰であり、これにより極低温冷却液への高いエネルギー伝達率が発生し、したがって極低温冷却液が急速に沸騰すると、比較的高いクエンチ圧力が発生する。
本発明の観点によれば、クエンチ発生中、コイルの表面温度を意図的に上昇させるようにした構造が提案される。この場合、付随して発生する極低温冷却液の沸騰が、図1Bの約T1〜T3の間の混在沸騰状態内にとどまるのが好ましく、あるいは膜沸騰範囲の低温側末端に達するようにしてもよく、たとえば約T3〜T2の表面温度範囲内にあるようにしてもよい。したがってこの領域T1〜T2内でコイル表面温度が上昇すると、熱流束φすなわち極低温冷却液への熱エネルギーの伝達率が、実際に減少する。熱エネルギー伝達率のこのような減少に基づき、極低温冷却ガスの発生率つまりはクエンチ圧力の発生率を、従来の値よりも低減することができる。他方、クエンチガス排出経路の所要直径を小さくすることもできる。図1Bから読み取ることができるように、コイルから極低温冷却液への最小熱伝達率φを達成できるのは、コイルのバルクと極低温冷却液との間の温度差tが約T3付近にあるときである。T3は混在沸騰状態の上方領域にあり、この付近でちょうど膜沸騰が始まる。
膜沸騰とともに、コイル表面と極低温冷却液(図1B)との温度差tが大きくなり、ボイルオフした極低温冷却ガスの層が、コイル表面と極低温冷却液との間に継続的に存在することになる。これによって、コイル表面と極低温冷却液との間の熱伝導が、50分の1まで小さくなる。熱伝達率φが最小になるのは、このガス層が存在しているときであるが、コイルと極低温冷却液との温度差が最小になるのは、図1Bの時点T3で示されているように膜沸騰のときであり、これは約75Kである。
本発明によれば、マグネットコイルの表面温度を最適化する構成が設けられる。本発明の好ましい実施形態によれば、フォーマ22は設けられない。
図3Aによる超電導コイル装置の場合、フォーマが設けられているのではなく、コイル30が樹脂に含浸され、スペーサ32によりそれらのコイル30が接合されている。このスペーサ32によって機械的な支持および保持がなされる一方、これによってコイルの適切な相対的ポジショニングが確保される。これらのスペーサ32を、発泡金属またはグラスファイバなどのような多孔性構造とすることができ、多孔性構造は樹脂に含浸されているか、または樹脂で接着され、そのようにしてコイルとスペーサの自己支持構造が形成される。いくつかの実施形態によれば、単一の含浸ステップを利用してコイル30とスペーサ32の含浸が行われ、そのようにしてモノリシック構造が形成される。慣用のフォーマが存在していないので、大きなヒートシンクまたは熱シュラウドがなくなり、それらは従来、フォーマと接触したコイル表面の温度上昇を制限するように機能し、極低温冷却液と接触しているコイル表面の温度上昇を抑えていた。
フォーマが存在しなければ、図2に示されている熱流束Q1が発生することはない。コイル30の、半径方向で外側に位置する外面36も、半径方向で内側に位置する内面38も、双方ともに極低温冷却液に晒されているので、同様の熱流束Q2がそれらの表面各々から極低温冷却液に向かって流れる。
図3Bには、本発明の1つの実施形態による超電導マグネットが示されている。慣用のフォーマ構造は設けられていない。抵抗性であるが比較的導電性のある二次コイル34が、少なくとも1つの超電導コイル30の半径方向外面に、好ましくはすべての超電導コイル30の半径方向外面に、重ね巻き物として巻回されている。二次コイル34を、高純度のアルミニウムワイヤとすることができる。それらの二次コイル34各々を1つの短絡回路として電気的に接続することができ、あるいは複数の二次コイル34またはすべての二次コイル34を、1つの閉回路として直列に接続することができる。
図示されているように二次コイル34を、超電導コイル30の上に重ね巻き物として設けることができる。二次コイル34は、超電導コイル30から電気的に絶縁されているが、超電導コイル30と誘導結合される。
二次コイル34は、超電導マグネットの通常動作において何の役割も果たさない。ただしクエンチ発生中、超電導コイル30により生成される磁界が減少することにより、二次コイル各々に電流が誘導され、冷却体と接する二次コイル34の半径方向外面36が、二次コイルの抵抗加熱に基づき加熱されることになる。1つの有利な実施形態によれば、極低温冷却液として液体ヘリウムが使用され、ヘリウムと接触した二次コイル表面が、100Kを超える温度まで加熱される。別の選択肢として、クエンチ伝搬回路を設けることができる。この場合、1つまたは複数の二次コイル34は、1つの閉ループとして接続されるのではなく、任意の適切な周知の装置によって、クエンチ現象発生が検出されたときに、電流の流れを生じさせる回路と接続される。
図3Bに示されているように熱流束Q2を、図3Aの構成の場合と同様、半径方向で内側に位置する内面38から逃がすことができる。ただしこの場合、二次コイル34による抵抗加熱の作用に起因して、さらに別の熱流束Q3が、半径方向で外側に位置する外面36から逃れることになる。抵抗ヒータとして用いる場合には、二次コイル34の巻線同士の短絡を抑制または防止するために、たとえばグラスファイバ編組などを用いて、二次コイル34の巻線同士を互いに電気的に絶縁しておく必要がある。同様の構造において、機械的な目的でのみ重ね巻きワイヤを用いる場合には、巻線間を電気的に絶縁する必要がない。超電導コイルと同様の手法で、二次コイル34も樹脂含浸されるのが好ましい。二次コイルのこのような含浸を、超電導コイル30の含浸と共通の1つの含浸ステップで行ってもよい。
超電導コイルの温度と重ね巻き物の温度が変動したときに、それらの間に熱によって引き起こされる応力を最小限に抑える目的で、重ね巻き物を超電導コイルと同じように熱膨張するように配置するのが好ましい。機械的強度を得るための慣用の重ね巻き物は、一般にステンレス鋼ワイヤとして設けられており、電気的に絶縁されておらず、または1つの回路として接続されていない。本発明による重ね巻き物は、1つまたは複数の閉じた電気回路を成しており、好ましくは、いっそう高い導電率を有するワイヤたとえばアルミニウムなどから成る。
これに対する代案として、またはこれに加えて、本発明の別の実施形態によれば、1つまたは複数の超電導コイル30の、半径方向で内側に位置する内面38に、同様の二次コイルを設けてもよい。ただし、ここに例示されているように、MRIシステムのための円柱状の超電導コイルにおいて一般に必要とされるのは、所定数の超電導ワイヤに対しても、マグネット構造の内径をできるかぎり大きく維持することである。したがって好ましい構成として挙げることができるのは、図示されているように超電導コイルにおいて半径方向の外側に位置する外面だけに、二次コイル34を配置することである。
極低温冷却液のボイルオフ率が本発明によって低減されるということは、クエンチ現象終了後、超電導マグネットがより多くの極低温冷却液を保有することになる、ということであり、そのことによって、クエンチ発生中およびクエンチ現象終了後に冷却状態に維持される期間が延びるということである。これにより、ボイルオフした極低温冷却液のために逃がすための経路の直径を大きくしなければならない、という要求がなくなる。したがって極低温冷却液の所要量も低減され、それによって材料コストが節約される。
極低温冷却液への熱流が低減されることで、超電導コイル各々の軸線方向断面を横切る方向の温度勾配が小さくなり、それによってクエンチ発生中のコイルにダメージが及ぼされる確率が低くなる。
別の実施形態によれば、アルミニウムなどのような熱伝導性材料のフォーマを用いてもよく、このようなフォーマを効率的なヒートシンクとして作用させることができ、このフォーマはクエンチ発生中の超電導コイルからの熱を、超電導コイルから極低温冷却液への熱伝達よりも効率的に取り出す。この場合、熱をフォーマから極低温冷却液へ伝達させることができる。さらに別の実施形態によれば、熱抵抗性の材料から成るフォーマまたはその他の保持構造たとえば樹脂含浸複合材料を用いてもよい。このようなフォーマの材料を介しても熱はほとんど伝達されず、この場合、極低温冷却液へ向かう熱流束を低減するために、本発明による二次コイルがコイルの露出面上に設けられる。
クエンチ電流を最適化するために、二次コイルを形成する重ね巻き物の特性を利用することができる。
通常の永久電流モードにおいて、超電導マグネットが磁界におかれているときに好ましいのは、表面の沸騰状態によってコイルから極低温冷却液へ高い熱伝達率を生じさせることであり、したがって冷却効率を最大にすることである。この状態は一般に、気泡が発生する沸騰フェーズすなわち核沸騰フェーズ内で得られるものであり、これは図1Bによれば、コイル表面と極低温冷却液との温度差が約16Kに及ぶまでのフェーズである。
本発明の特徴によれば、クエンチ発生中、コイルから極低温冷却液への熱伝達率φが低減され、これによって極低温冷却ガスの発生率、極低温冷却液容器内のクエンチ圧力、ならびに必要とされるクエンチガス排出経路の直径が低減される。
図4には、標準的なマグネットデザインの場合の混在沸騰フェーズに関して計算されたクエンチ圧力と、本発明の1つの実施形態に従ってコイル表面温度を最適化し、かつフォーマを取り除いたことにより達成された膜沸騰フェーズに関して計算されたクエンチ圧力とが示されている。下方の特性曲線は、本発明の1つの実施形態によるマグネット構造について、膜沸騰中のクエンチ圧力の時間軸上の推移を表す一方、上方の特性曲線は、図2に示したものと同様の従来のマグネット構造について、混在沸騰状態におけるクエンチ圧力の時間軸上の推移を表す。
超電導マグネット構造の複数のコイル間でクエンチを伝搬させるために、通常、超電導コイルと熱的に接触した小型のヒータが用いられる。この種のヒータを、半径方向で外側に位置するコイル外面に取り付けることができ、またはコイル構造内に埋め込むことができる。
別の選択肢となる1つの実施形態によれば、クエンチ現象発生中、コイル表面に抵抗性加熱を生じさせるために、ソリッドなシングルターンの帯状導体を、シングルターンの二次コイル34として設けることもできる。
フォーマが設けられる実施形態において、クエンチに反応してフォーマを加熱するための手段を設けることができ、これによって、フォーマと極低温冷却液との界面における膜沸騰を促進し、かつ、コイルとフォーマとの温度差に起因する熱応力を低減する。
さらに別の実施形態によれば、極低温冷却液の外側にエネルギーを発散させるために用いられる慣用の「ダンプ抵抗器」("dump resistor")を、コイル上に設けられる抵抗性のワイヤと置き換えて、クエンチ回路に接続することができ、本発明に従って膜沸騰を促進するため、これによりコイル表面が加熱されるようになる。クエンチ現象に起因する超電導コイルの電流の変化によって超電導コイルに誘導される電流を単に搬送するのではなく、コイル表面の温度を調節する目的で電流を受け取るように構成された回路に、抵抗性の重ね巻き物を電気的に接続することができる。
本発明に従い膜沸騰を生じさせるために、超電導コイルの表面および/または付随して設けられたフォーマを加熱する目的で、ダイオードといった他の負荷素子を配置することができる。抵抗線または抵抗シートを、複合材料から成るフォーマなどのようなフォーマの上または内部に配置させることができ、これによって極低温冷却液と接触しているフォーマの表面を加熱させて、その界面に膜沸騰が引き起こされるようにする。
本発明のいくつかの実施形態は、図3Aおよび図3Bに示した超電導マグネット構造が直面するかもしれないさらに別の問題と取り組むものである。
超電導マグネットの性能は、一般に銅から成り超電導フィラメントを含む超電導ワイヤの機械的強度によって制約を受けることが多い。使用中、超電導ワイヤは、このワイヤが搬送する電流と、マグネットが生成する強い磁界との相互作用により誘導される電磁的なローレンツ力に起因して、機械的応力を受ける。
環状のコイルにおける応力状態は、軸応力と半径応力と円周応力の成分によって記述することができる。一般的には円周応力が、超電導コイルの性能に作用を及ぼす主たる応力である。
マグネットデザインにおける超電導ワイヤの利用効率を、所定のコイルジオメトリと所定の動作電流に対する応力レベルを低減することによって、使用する超電導ワイヤの量を増やすことなく、高めることができる。
この問題は、熱硬化性樹脂に含浸させたステンレス鋼などのような強い材料で超電導コイルを重ね巻きすることによって、これまで取り組まれてきた。このような重ね巻きを行うことで超電導コイルが無理に変形させられて、低い応力レベルのままとなる。
本発明は、超電導マグネットにおいて超電導コイルの上に重ね巻き物を用いたことに付随して生じる問題点に取り組むものである。
重ね巻きワイヤたとえばステンレス鋼を、予め負荷をかけて円周方向の引張応力を生じさせる張力を加えた状態で巻回する。これにより超電導コイルが半径方向に圧縮されて、使用中、超電導コイルの円周応力を低減できる。
通常、重ね巻き物に用いられるワイヤの材料は、超電導コイルの巻回に用いられる超電導ワイヤの材料とは異なり、つまり超電導コイルと重ね巻き物は熱的に整合されていない。重ね巻きのためにステンレス鋼が用いられる場合、重ね巻き物の熱膨張係数は超電導ワイヤよりも小さい。超電導ワイヤは一般に主として銅から成るので、実質的に銅の熱膨張係数に応じた熱膨張係数を有することになる。重ね巻き物34は、クエンチが発生した場合の超電導コイル30の膨張に起因して増大する円周応力に耐えられなければならない。ステンレス鋼は非常に高い降伏強度を有することから、この問題は従来、ステンレス鋼を重ね巻き物の材料として用いることによって解決されていた。
図3Bに示したような超電導マグネット構造は、「直列接合型マグネットserially bonded magnet」または「SBM」構造としても知られているが、このような超電導マグネット構造の場合、超電導コイル30およびスペーサ32に対する重ね巻き物34のこの種の熱的な不整合によって、特に接合された界面において、またはそれらの近くにおいて、熱応力が発生する可能性がある。このような熱応力は、磁力に起因して超電導コイル30に生じる高い応力と組み合わさって、マグネットの機械的損傷を引き起こすおそれがある。
冷却時に円周方向における重ね巻き物の熱収縮が、対応する超電導コイルの熱収縮よりも小さいと、重ね巻き物によって予め与えられていた応力が低減されることになる。このような状況は、ステンレス鋼の重ね巻き物が、銅含有率の高い超電導ワイヤの上に設けられている場合に当てはまる。したがって、重ね巻き物34を巻回するときには大きい巻回張力が必要とされ、そのようにすることで、重ね巻き物と超電導コイル30の双方が動作温度まで冷却されたときであっても、重ね巻き物が超電導コイル30に圧力を加えることができるようになる。
重ね巻き物34の熱膨張は、やはり超電導コイル30の熱膨張よりも大きくないのが好ましい。超電導コイル30と重ね巻き物34の樹脂含浸は、一般に単一のステップで同時に実施される。樹脂含浸中、コイル構造が硬化樹脂により加熱される。このステップ中に、重ね巻き物が超電導コイルよりも大きく膨張すると、重ね巻き物34と超電導コイル30との間に小さな隙間が空いてしまう。含浸が完了したときに、このような隙間の箇所が樹脂過多領域になってしまう。そのような領域は、冷却中、励磁中、およびクエンチ発生中、亀裂が生じやすい。樹脂過多領域に亀裂が発生し、それがクエンチを発生させる。
従来の重ね巻き物34は、軸線方向Zにおいて超電導コイルに熱的に整合されていない。冷却中そしてマグネットのクエンチ発生中、このような不整合によって、超電導コイル30と接合された重ね巻き物34に関して重大な問題が引き起こされる。それというのも、超電導コイルと対応する重ね巻き物34との熱膨張の差により、超電導コイル30および対応する重ね巻き物34の各々において軸応力が引き起こされ、かつ、超電導コイルと対応する重ね巻き物との界面に剪断応力が引き起こされるからである。
図3Bに示されているようなSBM構造の場合、重ね巻き物34は、スペーサ32に対し半径方向Rにおいて熱的に整合されていない。冷却中およびクエンチ発生中、このような半径方向の熱的な不整合によって、重ね巻き物34とスペーサ32との間に大きい界面応力が発生し、これによってコイル構造に機械的な変化が引き起こされる可能性がある。
ステンレス鋼の重ね巻きワイヤによって、従来のように大きい巻回張力が用いられると、工具に対し超電導コイル30の高い接触圧力が加わった結果、製造中に工具がはずれる、という問題が発生する可能性がある。しかも、ステンレス鋼の重ね巻き物を使用した場合に大きい巻回張力が要求されると、要求されたそのような張力を生じさせることのできる適切な機械が必要とされる。別の選択肢として、巻回張力を与える能力が限られている巻回機が、ワイヤ断面積が比較的小さいステンレス鋼ワイヤとともに利用される場合もある。その結果、巻回数が多くなり、重ね巻きワイヤの長さが長くなって、実施可能な製造プロセスが過度に限られてしまう可能性がある。
本発明のいくつかの実施形態によれば、超電導コイル30の上に重ね巻き複合材料が設けられた超電導マグネット構造が提供される。この複合構造は、超電導コイルの応力レベルを管理し、さらには含浸中、冷却中、冷却および励磁が行われたとき、ならびにマグネットのクエンチ発生中に、構造を安全に保持するように構成されている。
重ね巻き複合材料には、ガラス編組またはポリエステル編組といった編組により絶縁されたアルミニウムまたは銅のワイヤが含まれる。この場合、絶縁されたワイヤが超電導コイル30上に巻回され、重ね巻き物と超電導コイルが共に、熱硬化性樹脂に含浸される。
本発明のいくつかの実施形態の特徴によれば、重ね巻きワイヤの材料と寸法および絶縁材料は、円周方向、軸線方向および半径方向における重ね巻き物の熱膨張と熱収縮がそれぞれ異なるように選定され、かつ、隣接する部材すなわち超電導コイル30またはスペーサ32のいずれかの相応の熱膨張と熱収縮に整合するよう、適宜、それぞれ設計される。
この目的を達成するために選定可能な重ね巻きワイヤに対するパラメータは、以下の通りである。すなわち、
・ワイヤ材料(アルミニウムと銅が適している)。
・ワイヤの材料の純度。これは残留抵抗比(Residual Resistivity Ratio, RRR)と呼ばれる場合もあり、これによりクエンチ発生時に重ね巻き複合部材において得られる熱抵抗が決定されることになる。
・断面積。ひいてはこれにより所要巻回数を定めることができ、つまり所要巻線長を定めることができる。
・アスペクト比。これは断面が近似的に矩形であるとしたときの、半径方向Rの寸法と軸線方向Zの寸法との比である。
・編組の材料。
・編組の厚さ。
・1回巻回された編組の体積分率。
隣り合う巻線ワイヤ間の距離は、編組の厚さと体積分率とによって決定されるが、編組により規定される体積の熱的な膨張と収縮を定めるのは大部分、熱硬化性樹脂の材料である。
上述のパラメータのリストでは、重ね巻きワイヤが実質的に正方形の断面であるものとしているが、円形または楕円形などのように他の断面のワイヤを適宜、用いることができる。
したがって重ね巻き複合材料は、ワイヤと編組と熱硬化性樹脂とを含み、これらの材料と、これらの材料から何らかの影響を受ける熱硬化性樹脂とワイヤとの相対的な寸法と、巻回されたときの編組の厚さおよび体積分率とによって、半径方向、軸線方向および円周方向の相対的な熱収縮が定まることになる。
いくつかの実施形態によれば、編組の半径方向Rの寸法は、絶縁された重ね巻きワイヤの層間に配置されたグラスファイバクロスなどのスペーサ材料の層によって追加される。
図5には、本発明の1つの関連実施形態による構造の具体例が示されている。図5には、スペーサ32の間に配置された超電導コイル30の上に重ね巻き物34が示されている。拡大挿入図には、重ね巻き複合材料の構造がさらに詳しく示されている。この拡大挿入図には、超電導ワイヤと重ね巻きワイヤの軸線方向Zの寸法W0と、適切な絶縁性編組であり熱硬化性樹脂を含む絶縁層の軸線方向の寸法I0と、隣り合う巻線間の軸線方向のピッチU0が示されている。ただし、U0=W0+I0である。半径方向Rについても、同様の寸法で表すことができる。
重ね巻きワイヤと編組の寸法および材料は、重ね巻き複合部材34の円周方向における熱収縮が、超電導コイル30の円周方向における熱収縮よりも大きくなるように、選定される。冷却されていくにつれて、重ね巻き複合部材34により超電導コイル30に加わる円周方向の圧力が増加するようになり、したがって励磁されたときには、コイルの円周方向の応力が低減されるようになる。これによって、重ね巻きワイヤに対し低減された巻回張力を用いることができるようになる。なぜならば、銅ベースの超電導コイルよりも収縮が僅かなステンレス鋼ワイヤベースの重ね巻き複合部材と対比すると、アルミニウムまたは銅のワイヤをベースとする重ね巻き複合部材34は、銅ベースの超電導コイル30よりも大きく収縮するからである。低減された巻回張力は、重ね巻き物と超電導コイルが含浸プロセス中に加熱されても、それらの間に隙間が生じないようにするのに十分なものでなければならない。重ね巻き物自体における応力は、超電導コイル上の重ね巻き複合部材の厚さによってコントロールされる。
重ね巻きワイヤと編組の寸法および材料は、重ね巻き複合部材の軸線方向Zにおける熱収縮が、超電導コイルの軸線方向Zの熱収縮と整合するように、選定される。なお、本発明において「整合する」とは、等しい、または、著しく近い、という意味である。
重ね巻きワイヤと編組の寸法および材料は、重ね巻き複合部材の半径方向Rにおける熱収縮が、スペーサ32の半径方向の熱収縮と整合するように、選定される。
このように整合された熱収縮によって、超電導コイル30とスペーサ32と重ね巻き物34との間の熱応力を、動作中およびクエンチ発生中、低いレベルにおくことができる。
重ね巻きワイヤは、アルミニウムまたは銅などのように比較的導電性のある抵抗性のワイヤから成り、超電導コイルと誘導結合される。クエンチ発生中、超電導コイルの磁界が低下すると、重ね巻きワイヤに電流が誘導されて、重ね巻きワイヤは抵抗加熱される。好ましくはこれによって、重ね巻き複合部材34が熱膨張し、これは超電導コイル30の熱膨張と整合している。このようにすれば、クエンチ現象発生中に重ね巻き物により超電導コイルが比較的一定に圧縮されることで、マグネットのクエンチ発生中に超電導コイルと重ね巻き物に生じる熱応力が制限されるようになる。
したがって本発明のいくつかの実施形態によれば、円周方向における熱収縮が大きい、導電率が高い、巻線が電気的に絶縁されている、という特徴を兼ね備えた、最適化された重ね巻き複合部材が用いられている。軸線方向および半径方向における重ね巻き物の熱収縮は、対応するコイルおよび隣り合うスペーサそれぞれの軸線方向および半径方向における熱収縮と整合されるように、調整されている。重ね巻きワイヤの材料の円周方向における熱収縮が比較的大きいことから、巻回張力を小さくして重ね巻き物を巻回することができる。その理由は、このように巻回張力を小さくしても、重ね巻き物34と超電導コイル30が含浸プロセス中に加熱されたときに、それらの間に隙間を発生させないようにするのに十分な張力でなければならないが、この場合には冷却に反応して円周方向の圧縮応力が高まるからである。巻回張力を小さくすることによって、断面を大きくしたワイヤを利用できるようになり、その結果、ワイヤの長さが短くなり、さらに巻回数が少なくなる。重ね巻き複合部材における応力がその降伏強度よりも小さくなるように、重ね巻き複合部材の半径方向の厚さをコントロールすることができる。重ね巻きワイヤに誘導性の抵抗加熱が発生し、超電導コイルと同じ率で重ね巻き複合部材を加熱することによって、マグネットのクエンチ発生中の重ね巻き複合部材の過大応力が回避される。
図6A〜6Cには、重ね巻き複合部材の軸線方向断面の具体例が示されており、これらの図には、重ね巻きワイヤの種々の巻回パターンが例示されている。この場合、半径方向Rと軸線方向Zと円周方向の熱膨張/熱収縮に対し要求された組み合わせを達成するために、これらの巻回パターンを選択することができる。図6Aの巻回パターンの場合、ワイヤ40の軸線方向Zの寸法は、その半径方向Rの寸法よりも大きく、1つの層の巻線はその下の層の巻線と整列されている。図6Bの巻回パターンの場合、ワイヤ40の軸線方向Zの寸法は、その半径方向Rの寸法よりも小さく、1つの層の巻線はその下の層の巻線と整列されている。図6Cの巻回パターンの場合、1つの層の巻線は、その下の層の巻線に対してはずらされているが、さらにその下の層の巻線とは整列されている。このような配置は、断面が円形または楕円形のワイヤ40を用いるときに、有利になる可能性がある。
アルミニウムまたは銅の重ね巻きワイヤは、超電導コイルにより生成される磁界と干渉しない。従来のステンレス鋼の重ね巻きワイヤは、その鉄成分に由来する磁気的な要素を含んでおり、超電導コイルの磁界の均質性に影響を及ぼす可能性がある。
円周方向の熱収縮が小さいために、冷却後に円周応力の低減をもたらすステンレス鋼の重ね巻きワイヤとは異なり、アルミニウムまたは銅の重ね巻きワイヤは、いっそう小さい巻回張力しか必要とせず、それにもかかわらず、冷却後にはいっそう大きい円周方向の引張応力を生じさせる。絶縁されたアルミニウムまたは銅の重ね巻きワイヤによって、クエンチ発生中でも、誘導性の抵抗加熱に基づき円周応力が低減される。
重ね巻き物の誘導結合の結果、超電導コイルから重ね巻き複合部材へのエネルギー伝達が発生する。これにより、超電導コイルのピーククエンチ温度およびピーククエンチ電圧が低減される。
本発明のいくつかの実施形態によれば、複数の超電導コイル30における重ね巻きワイヤ40が、1つの電気回路を成すよう互いに電気的に接続される。さらに、重ね巻きワイヤ40の抵抗率を選定することによって、および/または、1つまたは複数の超電導コイル30における重ね巻きワイヤと直列に接続された1つまたは複数の抵抗素子を導入することによって、クエンチ発生中、重ね巻き複合部材34の熱膨張が超電導コイル30の熱膨張と整合するように、重ね巻きワイヤにおける誘導性の加熱を調整することができる。

Claims (30)

  1. 複数の超電導コイル(30)を含む超電導マグネットコイル装置において、
    前記複数の超電導コイル(30)のうち少なくとも1つの超電導コイルに、絶縁された抵抗性ワイヤから成る二次コイル(34)が設けられており、該二次コイル(34)は、前記超電導コイルの表面に機械的に取り付けられていることを特徴とする、
    超電導マグネットコイル装置。
  2. 前記二次コイルは、対応する前記超電導コイルの上に重ね巻き物として設けられている、
    請求項1に記載の超電導マグネットコイル装置。
  3. 前記複数の超電導コイルは含浸されており、スペーサ(32)によって互いに接合されている、
    請求項1または2に記載の超電導マグネットコイル装置。
  4. 前記スペーサは、前記超電導コイルの含浸に使われた樹脂と同じ樹脂によって含浸された多孔性の構造である、
    請求項3に記載の超電導マグネットコイル装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の超電導マグネットコイル装置を含む超電導マグネットアセンブリであって、
    前記超電導マグネットコイル装置は、極低温冷却液容器内に収容され、極低温冷却液との接触により冷却されるように配置されて、前記絶縁された抵抗性ワイヤから成る二次コイル(34)が、前記極低温冷却液との接触により冷却されるように配置される、
    超電導マグネットアセンブリ。
  6. 前記二次コイル(34)は、対応する前記超電導コイル(30)と誘導結合されており、
    前記二次コイルは、1つまたは複数の閉じた電気回路を形成している、
    請求項5に記載の超電導マグネットアセンブリ。
  7. 前記二次コイル(34)は1つの回路に電気的に接続され、かつ、コイル表面温度を調節するために電流を受け取るように構成されている、
    請求項5に記載の超電導マグネットアセンブリ。
  8. 請求項5から7のいずれか1項に記載の超電導マグネット装置を収容する極低温冷却液容器内のクエンチ圧力を低減する方法において、
    クエンチが発生した場合、前記二次コイルの表面と接触する極低温冷却液の膜沸騰を生じさせるのに十分な温度まで、前記二次コイルの表面を加熱することを特徴とする、
    クエンチ圧力を低減する方法。
  9. 極低温冷却液として液体ヘリウムを使用し、該液体ヘリウムと接触している前記二次コイルの表面を100Kを超える温度まで加熱する、
    請求項8に記載の方法。
  10. クエンチ発生中、前記超電導コイルにより生成される磁界の変化により前記二次コイルに誘導される電流によって、前記二次コイルの表面を加熱する、
    請求項8または9に記載の方法。
  11. 前記二次コイルの表面を、クエンチ伝搬回路により供給される電流によって加熱する、
    請求項8または9に記載の方法。
  12. 前記絶縁された抵抗性ワイヤは、ガラス編組またはポリマ編組によって絶縁されている、
    請求項1に記載の超電導マグネットコイル装置。
  13. 前記抵抗性ワイヤはアルミニウムのワイヤから成る、
    請求項12に記載の超電導マグネットコイル装置。
  14. 前記抵抗性ワイヤは銅のワイヤから成る、
    請求項12に記載の超電導マグネットコイル装置。
  15. 前記超電導コイル(30)および前記二次コイル(34)は共に、熱硬化性樹脂によって含浸されている、
    請求項12から14のいずれか1項に記載の超電導マグネットコイル装置。
  16. 前記二次コイル(34)のワイヤと前記絶縁材料と前記熱硬化性樹脂とによって、1つの重ね巻き複合部材が形成され、
    該重ね巻き複合部材における前記ワイヤ(40)と前記熱硬化性樹脂と前記絶縁材料との寸法および材料は、前記重ね巻き複合部材の、円周方向と軸線方向と半径方向における熱膨張係数がそれぞれ異なるように選定されている、
    請求項12から14のいずれか1項に記載の超電導マグネットコイル装置。
  17. 前記重ね巻き複合部材の、円周方向と軸線方向と半径方向における熱膨張係数は、隣り合う部材の対応する熱膨張係数に合わせて整合されている、
    請求項16に記載の超電導マグネットコイル装置。
  18. 前記重ね巻き複合部材のワイヤ(40)は、円形または楕円形の断面を有する、請求項12から17のいずれか1項に記載の超電導マグネットコイル装置。
  19. 前記絶縁材料の半径方向の寸法は、前記重ね巻き複合部材の絶縁されたワイヤの各層の間に配置されたスペーサ材料から成る層によって増加されている、
    請求項12から18のいずれか1項に記載の超電導マグネットコイル装置。
  20. 請求項12から19のいずれか1項に記載の、直列接合型超電導マグネットコイル装置であって、
    複数の超電導コイル(30)を有し、該各超電導コイルは、半径方向の外面上に重ね巻き複合部材(34)から成る層を備え、スペーサ(32)によって互いに接合されている、
    直列接合型超電導マグネットコイル装置。
  21. 前記重ね巻き複合部材(34)の円周方向の熱膨張係数は、前記超電導コイル(30)の円周方向の熱膨張係数よりも大きい、
    請求項12から20のいずれか1項に記載の超電導マグネットコイル装置。
  22. 前記重ね巻き複合部材の軸線方向の熱膨張係数は、前記超電導コイル(30)の軸線方向の熱膨張係数に整合されている、
    請求項12から21のいずれか1項に記載の超電導マグネットコイル装置。
  23. 前記重ね巻き複合部材の半径方向の熱膨張係数は、前記スペーサ(32)の半径方向の熱膨張係数に整合されている、
    請求項20に記載の直列接合型超電導マグネットコイル装置。
  24. 前記絶縁された抵抗性ワイヤは、前記超電導コイルと誘導結合されている、
    請求項12から23のいずれか1項に記載の超電導マグネットコイル装置。
  25. 複数の前記超電導コイル上に設けられた前記各絶縁された抵抗性ワイヤが互いに電気的に接続されて、1つの電気回路を形成している、
    請求項24に記載の超電導マグネットコイル装置。
  26. 前記絶縁された抵抗性ワイヤの軸線方向の断面は、該断面の半径方向Rの寸法よりも大きい軸線方向Zの寸法を有する、
    請求項12から25のいずれか1項に記載の超電導マグネットコイル装置。
  27. 前記絶縁された抵抗性ワイヤの軸線方向の断面は、該断面の半径方向Rの寸法よりも小さい軸線方向Zの寸法を有する、
    請求項12から25のいずれか1項に記載の超電導マグネットコイル装置。
  28. 前記絶縁された抵抗性ワイヤの1つの層の巻線は、該1つの層の下に位置する層の巻線と整列されている、
    請求項26から27のいずれか1項に記載の超電導マグネットコイル装置。
  29. 前記絶縁された抵抗性ワイヤの1つの層の巻線は、該1つの層の下に位置する層の巻線に対してはずらされているが、該下に位置する層のさらに下の層の巻線とは整列されている、
    請求項26から27のいずれか1項に記載の超電導マグネットコイル装置。
  30. 前記絶縁された抵抗性ワイヤと直列に接続された1つまたは複数の抵抗素子を含む、
    請求項1から4または12から29のいずれか1項に記載の超電導マグネットコイル装置。
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