JPH0590138A - X線マスクおよびx線マスクの製造方法およびパターン形成方法 - Google Patents

X線マスクおよびx線マスクの製造方法およびパターン形成方法

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JPH0590138A
JPH0590138A JP7137992A JP7137992A JPH0590138A JP H0590138 A JPH0590138 A JP H0590138A JP 7137992 A JP7137992 A JP 7137992A JP 7137992 A JP7137992 A JP 7137992A JP H0590138 A JPH0590138 A JP H0590138A
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etching
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正光 伊藤
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Kenichi Murooka
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 可視光透過率の高いX線透過膜を有するX線
露光マスクを提供し、アスペクト比の高いパターンを高
精度に形成する。 【構成】 反射防止膜として、フッ素系ガスに対するエ
ッチング耐性の高い酸化アルミニウムを用いる。さらに
X線吸収体薄膜を形成しこれをエッチングストッパとし
てX線吸収体薄膜のパターン形成のためのエッチングを
行う。また、反射防止膜を厚く形成し、この後所望の厚
さまでエッチバックすることにより、表面の平滑な反射
防止膜を得る。反射防止膜は回転塗布法によって形成す
る。また、X線吸収体薄膜上にスパッタリングにより酸
化アルミニウム層を堆積した後、所望の形状に形成し、
これをマスクとしてX線吸収体薄膜をエッチングする。
さらに、被エッチング層上の酸化アルミニウムパターン
エッチングマスクとして被エッチング層をエッチングす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、X線マスクの改良に係
り、特に可視光透過率の高いSiC製X線透過膜を有す
るX線マスクおよびその製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】近年、集積回路の高集積化に伴い、回路
パタ―ンの微細加工技術の中でも、感光剤にパタ―ンを
形成するリソグラフィ技術の重要性が高まっている。現
在、可視光を露光媒体とするフォトリソグラフィ技術が
量産ラインで使用されているが、波長によって決まる解
像力の限界に近付きつつ有り、原理的に解像力が飛躍的
に向上するX線リソグラフィ技術が急速な進展を見せて
いる。X線露光では、所定のパタ―ンが形成されたX線
露光マスクと試料とを10μmオ―ダ―の間隔で平行に
保持し、マスク背面よりX線を照射することにより、マ
スクパタ―ンが試料上の感光剤に等倍転写される。
【0004】このようなな等倍転写方式では、X線マス
クパターンの寸法精度、位置精度がそのままデバイス精
度になるため、X線マスクのパターンにはデバイスの最
小線幅の10分の1程度の寸法精度、位置精度が要求さ
れる。このため、X線リソグラフィの実現には、高精度
X線吸収体パターンを有したX線マスクの開発が最も重
要な鍵となっている。
【0005】X線マスクは、一般に、シリコン等からな
るリング状のマスク支持体上に、X線に対する吸収率が
特に小さいSiC薄膜等のX線透過膜を具備し、このX
線透過膜上にX線に対する吸収率が大きい材料からなる
マスクパターンを形成した構造となっている。
【0006】製造に際しては、通常図10(a) 乃至(e)
に示すような方法が用いられる。
【0007】まず、図10(a) に示すごとく、マスク支
持体であるシリコン基板1表面にLPCVD法により、
膜厚1μmのSiC膜(X線透過膜)2を堆積する。X
線透過膜はX線を透過し、かつアライメント光(可視
光)に対する透過性に優れ、引っ張り応力を有する自立
支持膜であることが要求される。その材料として、現在
のところ、SiCの他に、BN,Si,SiN,ダイヤ
モンドなどが報告されている。この後シリコン基板裏面
に開口部を有するCr膜5を形成する。
【0008】次に、図10(b) に示すように、SiC膜
2上に膜厚0.5μmのW膜7を堆積した。ここでX線
吸収体としては露光波長におけるX線吸収係数が大きい
こと、微細加工が容易であることが要求される。また、
X線吸収体が厚さ1μm のX線透過膜という極薄膜上に
存在するために、X線吸収体の内部圧力は、1×107
N/ m2 程度の低圧力であることが不可欠である。X線
吸収体の応力が大きいと、X線透過膜が変形し、その結
果X線吸収体パターンの位置歪が発生してしまう。そこ
で応力制御が可能なスパッタリング法により内部応力を
制御して堆積される。 次に、図10(c) に示すごと
く、シリコンからなる支持枠を直接接合によりシリコン
基板1に接合させる。
【0009】そして図10(d) に示すように、電子ビー
ム描画装置によりパターン描画を行い、レジストパター
ン10を形成する。
【0010】次いで、図10(e) に示すように、ドライ
エッチングにより、レジストパターン10をマスクとし
てW膜7を異方性エッチングによりパターニングする。
【0011】そして最後に図10(f) に示すように、水
酸化カリウム(KOH)溶液を用いた液相エッチングに
より、Cr膜5をマスクとしてシリコン基板1をエッチ
ングし、30mm径の開口部を形成する。
【0012】ところで、X線透過膜はX線透過率を上げ
る目的から1μm程度と極薄である必要があるため、X
線吸収体パタ―ンの応力によるパタ―ンの位置歪みを小
さくすべく、ヤング率およびポアソン比が大きいSiC
がX線透過膜として用いられる。
【0013】このような状況の中で、X線透過膜にSi
Cを用いたX線マスクの実用化に向けて解決すべき課題
としてX線透過膜の可視光透過率の高さは極めて重要で
ある。すなわち、X線マスクとウェハのアライメントは
He−Neレ―ザ―を用いて行うために、X線ステッパ
―により異なるが一般にX線透過膜は波長633nmに
おいて70%以上の透過率を有することが求められる。
これに対し、SiCやダイヤモンド膜は50〜60%の
程度の透過率しか得られない。これは、SiCやダイヤ
モンド膜の屈折率が2.3〜2.6と大きく、空気(H
e雰囲気であることもある)とX線透過膜との界面での
反射率が大きいことに起因するものと考えられる。そこ
で形成したX線透過膜に反射防止膜を被着することによ
り可視光透過率を向上させるという提案がなされている
(第51回応用物理学会講演予稿集、p455)。
【0014】反射防止膜の条件はその屈折率nがX線透
過膜の屈折率の平方根に近いことと、膜厚がλ/(4
n)の奇数倍(λは波長)であることが求められる。す
なわち、屈折率が1.5〜1.6程度の膜が反射防止膜
として適しており、屈折率1.45のSiO2 膜が用い
られてきた。また、この反射防止膜の膜厚はこの膜自体
での吸収を極力抑えるために、109nm(λ/4)とし
ている。
【0015】しかしながら、反射防止膜上に形成される
W等の重金属のX線吸収体パターンは反応性イオンエッ
チングによって形成されるため、このエッチング工程で
反射防止膜もエッチングされてしまうという問題があっ
た。すなわち、X線吸収体パターンのエッチングにおい
ては、マイクロローディング効果により、微細パターン
はエッチングレートが遅く、粗いパターンはエッチング
レートが早いためにエッチングのエンドポイントがパタ
ーンの寸法により異なる。このため、光吸収体パターン
の下地となっている反射防止膜のエッチング耐性が小さ
いと、微細パターンのエッチングが終了する時点におい
て、粗いX線吸収体パターンの下地となっている反射防
止膜はエッチングされてしまい、その結果膜厚が変化し
てしまうために十分な反射防止効果を得ることができな
い。実際に、W膜のエッチングに使用されるエッチング
ガスにはCF4 やSF6 などのフッ素系のガスが用いら
れ、これは同時にSiO2 膜のエッチングガスでもある
ため、両者の選択比が小さいのが問題となっていた。
【0016】そこで、X線吸収体パターンを形成した後
にX線吸収体パターンの上から反射防止膜を被着すると
いう方法も提案されているが、この方法では、X線吸収
体パターンの側壁にも反射防止膜が堆積してしまうた
め、パターンのエッジ部分でのコントラストが低下し急
峻なレジストパターンを得ることができないという問題
がある。また、X線吸収体パターン形成後であるため応
力制御も非常に厳しくなるという問題がある。
【0017】ところでまた、X線透過膜の表面粗さは5
0nm(p−v)程度と大きいのに対し、この上層に形成
される反射防止膜は前述したように215nm程度の薄い
膜厚であるため、表面粗さはあまり改善されず、表面で
の散乱による透過率の低下を阻むことができないという
問題があった。また、表面を平滑化するために厚い反射
防止膜を形成することも考えられるが、応力の制御が非
常に厳しいものになる上、反射防止膜による光の吸収の
影響が出てしまうという問題がある。
【0018】さらにまた、X線吸収体パターンの形成に
際しても、エッチングに大きな問題が残されている。
【0019】例えば、1GのDRAMレベルのX線吸収
体パターンの最小線幅は0.15μm のW膜をエッチン
グする場合、そのアスペクト比は10近くにもなる。こ
のような大きなアスペクト比のエッチングでは、マイク
ロローディング効果が問題となる。すなわち、微細パタ
ーンはエッチング速度が遅く、粗いパターンはエッチン
グ速度が速いために、エッチングのエンドポイントがパ
ターン寸法により異なってくる。さらにパターンの断面
形状もパターン寸法により異なってくる(寸法変換差が
大きくなる)。このマイクロローディング効果の影響を
小さくするためにはエッチングマスクの厚さを薄くする
必要がある。しかしながら、レジストとW膜との選択比
が小さいためにレジスト以外のマスク材としてはSiO
2 膜を用いた例もあるが、やはり選択比は十分ではなく
W膜と同程度の膜厚が必要となる。また厚いエッチング
マスクがX線吸収体上に残留すると、その応力が問題と
なる。 このようにX線吸収体パターンのエッチングに
際しては、マスク材料は極力薄いことが求められてい
る。
【0020】この問題は、X線吸収体パターンの形成の
みならず、極微細パターンのエッチングに際しての課題
となっている。
【0021】
【発明が解決しようとしている課題】上述したように、
従来X線透過膜の可視光透過率を向上させるため、X線
透過膜に反射防止膜を被着しているが、反射防止膜のX
線吸収体のエッチング条件に対するエッチング耐性が小
さいために、十分な反射防止効果を得ることができない
という状況にあった。
【0022】また、X線透過膜の表面粗さが大きいた
め、反射防止膜を被着しても、表面での散乱による透過
率の低下を阻むことができず反射防止膜を被着すること
によっても十分な反射防止効果を得ることができないと
いう問題がある。
【0023】さらにまた、極微細な重金属パターンのエ
ッチングのための薄いマスク材料を形成するのは極めて
困難であり、極微細パターンのエッチングに際し、エッ
チング選択比の大きいマスクパターンを得ることが課題
となっている。
【0024】本発明は、前記実情に鑑みてなされたもの
で、可視光透過率の高いX線透過膜を有するX線露光マ
スクを提供することを目的とする。
【0025】すなわち本発明では、X線吸収体パターン
のエッチング条件に対してエッチング耐性の高い反射防
止膜を形成することにより、X線吸収体パターンの寸法
に依存することなく全面に反射防止効果を得ることがで
き、露光領域全面に均一に可視光透過率の高いX線透過
膜を有するX線露光マスクを提供することを目的とす
る。
【0026】また本発明では、表面の平滑な反射防止膜
を形成することにより十分な反射防止効果を得、可視光
透過率の高いX線透過膜を有するX線露光マスクを提供
することを目的とする。
【0027】さらに本発明では、極微細パターンを得る
ことのできるパターン形成方法を提供することを目的と
する。
【0028】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の第1で
は、反射防止膜として、フッ素系ガスに対するエッチン
グ耐性の高い酸化アルミニウムを用いるようにしてい
る。
【0029】本発明の第2では、X線透過性薄膜上に反
射防止膜を形成しこの反射防止膜の表面を酸化アルミニ
ウムで被覆した後X線吸収体薄膜を形成しこれをエッチ
ングストッパとしてX線吸収体薄膜のパターン形成のた
めのエッチングを行うようにしている。
【0030】本発明の第3では、反射防止膜をX線透過
膜の表面の粗さが十分に低減される程度まで厚く形成
し、この後所望の厚さまでエッチバックすることによ
り、表面の平滑な反射防止膜を得るようにしている。
【0031】本発明の第4では、反射防止膜を回転塗布
法によって形成するようにしている。 望ましくは、こ
の回転塗布法によって形成される反射防止膜表面を酸化
アルミニウムなどのアルミニウム化合物で被覆するよう
にしている。
【0032】本発明の第5では、X線吸収体薄膜上にス
パッタリングにより酸化アルミニウム層を堆積した後、
所望の形状に酸化アルミニウム層パターンを形成し、こ
の酸化アルミニウム層パターンをマスクとしてX線吸収
体薄膜をエッチングするようにしている。
【0033】本発明の第6では、被エッチング層上に酸
化アルミニウム層パターンを形成し、この酸化アルミニ
ウムパターンエッチングマスクとして被エッチング層を
エッチングするようにしている。
【0034】望ましくはこの酸化アルミニウム層パター
ンの形成は、スパッタリング法によ形成した酸化アルミ
ニウム層パターンを用いる。
【0035】
【作用】本発明の第1によれば、W膜等のX線吸収体パ
ターンのエッチングに用いられるフッ素系ガスに対する
エッチング耐性の高い酸化アルミニウムを反射防止膜と
して用いているため、X線吸収体パターンのエッチング
に際しても、マイクロローディング効果の影響を受ける
ことなく、反射防止膜を良好に維持することができる。
これは、酸化アルミニウムは、フッ素系ガスに対しては
化学的な反応性エッチングはほとんど生じることなく、
物理的なスパッタリングによりエッチングが進むため
で、W膜やSiO2 膜のエッチングに対して選択比20
程度を得ることができる。
【0036】また、酸化アルミニウムの屈折率は波長6
33nmで1.6程度であるため、SiCやダイヤモンド
をX線透過膜として用いたX線マスクの反射防止膜とし
て非常に適したものということができる。
【0037】本発明の第2によれば、W膜等のX線吸収
体パターンのエッチングに用いられるフッ素系ガスに対
するエッチング耐性の高い酸化アルミニウムで反射防止
膜を被覆して、X線吸収体パターンのエッチングを行う
ようにしているため、マイクロローディング効果の影響
を受けることなく、下地表面を良好に維持することがで
きる。
【0038】本発明の第3によれば、反射防止膜をX線
透過膜の表面の粗さが十分に低減される程度まで厚く形
成し、この後所望の厚さまでエッチバックするようにし
ているため、所望の厚さであってかつ表面の平坦な反射
防止膜を形成することができ、十分な反射防止機能を発
揮することができる。
【0039】本発明の第4によれば、反射防止膜として
酸化シリコン膜などを回転塗布法で形成するようにして
いるため、所望の厚さであってかつ表面の平坦な反射防
止膜を形成することができ、十分な反射防止機能を発揮
することができる。
【0040】また回転塗布法によって形成される反射防
止膜表面を酸化アルミニウムなどのアルミニウム化合物
で被覆することにより、X線吸収体パターンの形勢に際
し、エッチングストッパとして作用し、十分な反射防止
機能をもたせることができる。 本発明の第5によれ
ば、酸化アルミニウム層パターンをマスクとしてX線吸
収体薄膜をエッチングするようにしているため、薄くて
十分なエッチング選択比を得ることができ、応力を小さ
くしつつパターン高いX線マスクを得ることができる。
【0041】本発明の第6によれば、被エッチング層上
に酸化アルミニウム層パターンを形成し、この酸化アル
ミニウムパターンエッチングマスクとして被エッチング
層をエッチングするようにしているため、極めて高いエ
ッチング選択比を得ることができ、エッチングマスクを
薄くすることができる。
【0042】被エッチング層としてはTaまたはWを含
む材料に特に有効である。
【0043】酸化アルミニウムのエッチング耐性はフッ
素系のガスを用いたプラズマエッチングにおいて高いエ
ッチング耐性を有しており、被エッチング層との選択比
は非常に大きくなる。図8にエッチングガスとしてSF
6 とCHF3 の混合ガスを用いた場合の酸化アルミニウ
ム膜のW膜との選択比を示す。エッチング装置としては
平行平板型を用い、印加電力を75〜200Wまで変化
させ、圧力は、40mTorr とした。その結果エッチング
速度の遅いWなどの重金属でも選択比20以上を確保す
ることができ、マスク材としての酸化アルミニウムの膜
厚は極薄でよいことになる。例えば厚さ0.5μm のW
膜をエッチングするのに必要となる酸化アルミニウムの
膜厚は選択比だけからいえば0.03μm でよい。この
ように酸化アルミニウムは重金属のエッチングに際して
も非常に大きいエッチング選択比を確保することができ
るため、極微細パターンのエッチング、特にX線吸収体
のエッチングマスクとして極めて有効である。
【0044】望ましくはこの酸化アルミニウム層パター
ンの形成は、スパッタリング法によ形成した酸化アルミ
ニウム層パターンを用いる。これは特に薄い膜の場合、
特に有効である。なぜならば、アルミニウムパターンを
形成したのちに酸化すると、酸化により膨脹し、パター
ン精度が大幅に劣化する。また、このようにパターン形
成後酸化する場合、応力を増大させることになるため、
X線マスクの形成には酸化アルミニウムを形成し、これ
をパターニングするのが望ましい。
【0045】また、酸化アルミニウムのパターンエッチ
ングにはBCl3 を含むガスを用いたドライエッチング
を用いるのが望ましい。
【0046】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
つつ詳細に説明する。
【0047】実施例1 図1(a) 〜(j) は、本発明実施例のX線マスクの製造工
程を示す断面図である。 まず、RF誘導加熱方式の減
圧CVD(LPCVD)装置を用い、グラファイト表面
にSiCをコーティングしたサセプタ上に直径φ=3イ
ンチ、厚さ550μmの面方位(100)の両面研磨シ
リコン基板(マスク基板支持体)11を載置し、HCl
ガスにより表面エッチングを行う。ここでは基板温度を
1100℃とした。このようにしてシリコン基板11表
面に存在する自然酸化膜および重金属類の汚染物を除去
した。これにより、シリコン基板表面の清浄化処理が完
了する。
【0048】ついで図1(a) に示すごとく、前記シリコ
ン基板表面に膜厚1μmのSiC膜12を堆積する。こ
こで、Si系原料ガスとしては、SiH4 、C系原料ガ
スにはC2 4 を用い、添加ガスとして塩化水素(HC
l)、キャリアガスとしてはH2 を用いた。基板温度は
1100℃とし、反応圧力は1kPaとした。昇温およ
び降温はH2 雰囲気中で行った。SiH4 の流量は50
sccm、C2 2 は25sccmとし、原料ガス組成比(C/
Si)=1.0の成膜条件にてSiC膜を形成した。キ
ャリアガスの流量は3slm とした。この後、反応性スパ
ッタリング法により、反射防止膜として酸化アルミニウ
ム(Al2 3 )13を200nm堆積する。スパッタリ
ング条件は、ターゲットに酸化アルミニウムを用い、A
r流量20sccm圧力3mTorr 、印加電力1kWである。
ついで電子ビームを用いた真空蒸着装置を用いてシリコ
ン基板11の裏面に膜厚0.1μm のクロム(Cr)膜
14 を堆積させる。
【0049】そして、図1(b) に示すごとく通常のフォ
トリソグラフィ―技術により、裏面のCr膜14の中央
部に30mm径の開口部を有するレジストパターン15を
形成する。
【0050】次に、図1(c) に示すように、硝酸第2セ
リウムアンモニウム溶液によりレジストパターン15を
マスクとしてCr膜14を液相エッチングした。
【0051】この後、マグネトロンDCスパッタリング
装置により、SiC膜12上に膜厚0.5μmのW膜1
6を堆積した。スパッタリングの電力は1kwとし、ガ
ス圧力を、密度の大きいW膜を形成できる低圧力側で、
応力がゼロとなる3mTorr とした。形成したW膜16の
応力はSi基板11の反りから測定した結果、3×10
8 dyn /cm2 であった。
【0052】次に、図1(d) に示すごとく、エネルギ―
180ke VでW膜16に3×1015 atoms/ cm2 のド
―ズ量でAr イオンをイオン注入し、W膜16の応力を
ゼロにした。そしてW膜16上にスパッタリング法によ
りエッチングマスクとして膜厚50nmの酸化アルミニウ
ム膜17を堆積する。
【0053】この後、図1(e) に示すごとく、SiO2
膜でコ―ティングされたシリコンからなる補強枠18と
マスク支持体であるSi基板11とを、接着剤を用いる
ことなく直接接合により接着した。直接接合とは接着面
を鏡面とすることにより、接着面の間で働く原子間力に
より接着する方法である。接合は、補強枠18を弾性体
である厚さ1mmのバイトン製のゴムを用いたステージ上
に保持し、1.0kg/cm2 の加圧力を1分間印加し
た。またこの直接接合は、接着面に空気が残るのを防ぐ
ために真空中で行った。最後に、400℃で、3分間の
熱処理を行った。ここで熱処理を加えるのは、熱処理を
行うことにより接着強度が増すためである。 次に、図
1(f) に示すごとく、酸化アルミニウム膜17上に電子
ビ―ムレジスト19として膜厚0.5μmの化学増幅型
のレジスト(SAL601)を塗布し、N2 雰囲気中1
50℃にてベ―キングすることにより電子ビ―ムレジス
ト19中の溶媒を除去した後、電子ビ―ム描画装置によ
りレジスト19を描画して所望のパタ―ン(最小線幅
0.15μm)を形成した。このときのドーズ量は13
μC/cm2 とした。
【0054】さらに、図1(g) に示すように、ECR型
プラズマエッチング装置により、エッチングガスBCl
3 を用いて、レジスト19をマスクとして酸化アルミニ
ウム17をエッチングした。
【0055】そして図1(h) に示すように、酸化アルミ
ニウム膜パターン17をマスクとしてW膜16を異方性
エッチングした。このときのエッチングガスとしてはS
6 +CHF3 の混合ガスを用い圧力は30mTorr ,印
加電力は200Wとした。
【0056】W膜(SiO2 も同様)表面では、エッチ
ャントとしてのフッ素粒子による反応性イオンエッチン
グが進んでいるため、エッチング速度が早いのに対し、
酸化アルミニウムでは物理的なスパッタリングによるエ
ッチング進行のみであるため、エッチング速度が遅い。
この条件におけるエッチング速度と選択比とを測定した
結果を図2に示す。これらの結果から、W膜のエッチン
グに際し酸化アルミニウム膜は十分な選択比(=20)
を得ることができることがわかる。
【0057】次に、図1(i) に示すごとく、95℃に加
熱した濃度30%の水酸化カリウム溶液により、Cr膜
14をマスクとしてSi基板11を液相でエッチング除
去した。これにより、30mm径の開口部を形成した。
【0058】さらに、図1(j) に示すごとく、反射防止
膜としての酸化アルミニウム膜13を反応性スパッタリ
ング法により、X線透過膜のX線吸収体パターンのある
面とは反対側に膜厚317nmとなるように堆積した。
【0059】以上の工程により、形成したX線マスクの
可視光透過率を測定したところ、633nmの波長にお
いて92%であった。またX線ステッパーのアライメン
ト信号も高いS/N比で検出することができ、粗いパタ
ーンであるアライメントマークの下においても反射防止
膜である酸化アルミニウムの膜厚に変化はないことが確
認できた。
【0060】また、このX線マスクを評価するため、X
線マスク中の面内パタ―ンの位置ずれを測定した。測定
領域はマスク中の十字パタ―ンを含む20×20mmの領
域とし、このマスク中の十字パタ―ンの、設計値に対す
る位置ずれをニコン社製「光波3I」により測定評価し
たところ0.03μm(3σ)以下と、格段に小さい値
であった。さらに、SEMによりX線吸収体パターンの
形状を観察したところ、エッジラフネスもなく、0.1
5μm の線幅の微細パターンが良好に形成されているこ
とも確認できた。
【0061】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではない。例えば、X線吸収体はWに限るもので
はなく、Ta、Moおよびこれらの窒化物や炭化物、A
u等を用いることもできる。また、X線透過性薄膜にお
いても、SiCに限定されることなく、ダイヤモンド、
SiNx 、BC、ボロンドープのシリコン等を用いるこ
ともできる。さらに、補強枠もシリコンに限るものでは
なく、シリコンの化合物やパイレックスガラスなどのガ
ラスでも良い。また、酸化アルミニウムの形成方法につ
いてもスパッタリングに限定されることなく、陽極酸化
やプラズマ酸化等を用いるようにしてもよい。
【0062】その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で、種々変形して実施することができる。
【0063】実施例2 次に、本発明の第2の実施例について説明する。
【0064】この例では反射防止膜として、実施例1の
酸化アルミニウムに代えてSiO2 膜23を用い、さら
にこのSiO2 膜23の形成に際し、表面が平滑となる
まで十分に厚く形成し、この後所望の厚さまでエッチバ
ックするようにしたことを特徴とするものである。他の
工程については実施例1と同様である。
【0065】図3(a) 〜(j) は、本発明実施例のX線マ
スクの製造工程を示す断面図である。 実施例1と同様
にまず、RF誘導加熱方式の減圧CVD(LPCVD)
装置を用い、グラファイト表面にSiCをコーティング
したサセプタ上に直径φ=3インチ、厚さ550μmの
面方位(100)の両面研磨シリコン基板(マスク基板
支持体)21を載置し、HClガスにより表面エッチン
グを行う。ここでは基板温度を1100℃とした。この
ようにしてシリコン基板21表面に存在する自然酸化膜
および重金属類の汚染物を除去した。これにより、シリ
コン基板表面の清浄化処理が完了する。
【0066】ついで図3(a) に示すごとく、前記シリコ
ン基板表面に膜厚1μmのSiC膜22を堆積した後、
LPCVD法により、反射防止膜として酸化シリコン
(SiO2 )23を600nm堆積する。堆積条件は、原
料ガスにSi(OC2 5 4 を用い、基板温度750
℃、圧力1.0Torrとした。このとき酸化シリコン膜表
面は、SiC膜22表面の凹凸を吸収し十分に平滑な状
態となっている。このときの堆積膜厚と表面粗さとの関
係を測定した結果を図4に示す。この図から600nm以
上堆積すれば十分な平滑度を得ることができることが分
かる。
【0067】ついで図3(b) に示すようにCF4 +O2
の混合ガスをエッチングガスとして用いたケミカルドラ
イエッチングにより、所望の厚さである215nmまでエ
ッチングした。エッチング条件はCF4 ガスの流量を2
0sccm、O2 流量を10sccmとし、圧力100mTorr で
行った。このようにして得られた酸化シリコン膜表面の
表面粗さをSTMを用いて測定したところ、10nm(p
−v)と十分に平滑化されていることがわかる。この時
エッチバック後の膜厚と平坦度との関係を測定した結果
を図5に示す。この結果から、エッチバックによりさら
に平坦性が向上することがわかる。そして電子ビームを
用いた真空蒸着装置を用いてシリコン基板21の裏面に
膜厚0.1μm のCr膜24 を堆積させ、通常のフォ
トリソグラフィ―技術により、裏面のCr膜24の中央
部に30mm径の開口部を有するレジストパターン25を
形成する。
【0068】次に、図3(c) に示すように、硝酸第2セ
リウムアンモニウム溶液によりレジストパターン25を
マスクとしてCr膜24を液相エッチングした。
【0069】この後、マグネトロンDCスパッタリング
装置により、SiC膜22上に膜厚0.5μmのW膜2
6を堆積した。スパッタリングの電力は1kwとし、ガ
ス圧力を、密度の大きいW膜を形成できる低圧力側で、
応力がゼロとなる3mTorr とした。形成したW膜26の
応力はSi基板21の反りから測定した結果、3×10
8 dyn /cm2 であった。
【0070】次に、図3(d) に示すごとく、エネルギ―
180ke VでW膜26に3×1015 atoms/ cm2 のド
―ズ量でAr イオンをイオン注入し、W膜26の応力を
ゼロにした。そしてW膜26上にスパッタリング法によ
りエッチングマスクとして膜厚50nmの酸化アルミニウ
ム膜27を堆積する。
【0071】この後、図3(e) に示すごとく、SiO2
膜でコ―ティングされたシリコンからなる補強枠28と
マスク支持体であるSi基板21とを、接着剤を用いる
ことなく直接接合により接着した。直接接合とは接着面
を鏡面とすることにより、接着面の間で働く原子間力に
より接着する方法である。接合は、補強枠28を弾性体
である厚さ1mmのバイトン製のゴムを用いたステージ上
に保持し、1.0kg/cm2 の加圧力を1分間印加し
た。またこの直接接合は、接着面に空気が残るのを防ぐ
ために真空中で行った。最後に、400℃で、3分間の
熱処理を行った。ここで熱処理を加えるのは、熱処理を
行うことにより接着強度が増すためである。 次に、図
3(f) に示すごとく、W膜26上に電子ビ―ムレジスト
29として膜厚0.5μmの化学増幅型のレジスト(S
AL601)を塗布し、N2 雰囲気中150℃にてベ―
キングすることにより電子ビ―ムレジスト29中の溶媒
を除去した後、電子ビ―ム描画装置によりレジスト29
を描画して所望のパタ―ン(最小線幅0.15μm)を
形成した。このときのドーズ量は13μC/cm2 とし
た。 さらに、図3(g) に示すように、ECR型プラズ
マエッチング装置により、エッチングガスCl2 +H2
を用いて、レジスト29をマスクとして酸化シリコン2
7をエッチングした。
【0072】そして図3(h) に示すように、酸化シリコ
ン膜パターン27をマスクとしてW膜26を異方性エッ
チングした。このときのエッチングガスとしてはSF6
+CHF3 の混合ガスを用い圧力は30mTorr ,印加電
力は200Wとした。
【0073】次に、図3(i) に示すごとく、95℃に加
熱した濃度30%の水酸化カリウム溶液により、Cr膜
24をマスクとしてSi基板21を液相でエッチング除
去した。これにより、30mm径の開口部を形成した。
【0074】さらに、図3(j) に示すごとく、反射防止
膜としての酸化シリコン膜23を反応性スパッタリング
法により、X線透過膜のX線吸収体パターンのある面と
は反対側に膜厚215nmとなるように堆積した。
【0075】以上の工程により、形成したX線マスクの
可視光透過率を測定したところ、633nmの波長にお
いて92%であった。このX線マスクを評価するため、
X線マスク中の面内パタ―ンの位置ずれを測定した。測
定領域はマスク中の十字パタ―ンを含む20×20mmの
領域とし、このマスク中の十字パタ―ンの、設計値に対
する位置ずれをニコン社製「光波3I」により測定評価
したところ0.03μm(3σ)以下と、格段に小さい
値であった。さらに、SEMによりX線吸収体パターン
の形状を観察したところ、エッジラフネスもなく、0.
15μm の線幅の微細パターンが良好に形成されている
ことも確認できた。
【0076】なお前記実施例では、反射防止膜として酸
化シリコン膜を用いた場合について説明したが、この他
酸化クロムや酸化アルミニウム、窒化ケイ素等他の材料
を用いても良い。
【0077】さらに反射防止膜の堆積方法としては、L
PCVD法のほか、スパッタリング法、CVD法などを
用いても良く、またエッチバック工程におけるエッチン
グ方法としても、反応性イオンエッチングやECRエッ
チング、イオンミリング等を用いても良い。
【0078】実施例3 次に、本発明の第3の実施例について説明する。
【0079】この例では反射防止膜として、実施例2の
SiO2 膜23の形成に際し、回転塗布法を用いて表面
が平滑となるようににしたことを特徴とするものであ
る。他の工程については実施例2と同様である。
【0080】図6(a) 〜(j) は、本発明実施例のX線マ
スクの製造工程を示す断面図である。 実施例2と同様
にまず、RF誘導加熱方式の減圧CVD(LPCVD)
装置を用い、グラファイト表面にSiCをコーティング
したサセプタ上に直径φ=3インチ、厚さ550μmの
面方位(111)の両面研磨シリコン基板(マスク基板
支持体)31を載置し、HClガスにより表面エッチン
グを行う。ここでは基板温度を1100℃とした。この
ようにしてシリコン基板31表面に存在する自然酸化膜
および重金属類の汚染物を除去した。これにより、シリ
コン基板表面の清浄化処理が完了する。
【0081】ついで図6(a) に示すごとく、前記シリコ
ン基板表面に膜厚1μmのSiC膜32を堆積する。
【0082】この後、図6(b) に示すように、回転塗布
法により、反射防止膜として酸化シリコン(SiO2
33を膜厚109nmとなるように塗布形成する。形成条
件は東京応化製のSiO2 被膜形成塗布液(SiO2 濃
度5%)を回転数3000rpmで回転塗布し、250
℃の窒素雰囲気中で30分間加熱処理を行った。このと
きのSiO2 膜の表面粗さをSTMを用いて測定したと
ころ、1nm(p−v)と平坦な状態であった。SiC膜
の表面粗さとSiO2 膜塗布後の表面粗さとの関係を測
定した結果を図7に示す。この結果から大幅に表面が平
滑化されていることがわかる。そしてさらにこの上層に
窒化アルミニウム膜34をスパッタリング法によって形
成する。このときターゲットとしてはアルミニウムを用
い、スパッタリングガスとしてはArとN2 との混合ガ
スを用いた。ここで窒化アルミニウム34はW膜のパタ
ーニングに際してのエッチングストッパとしての役割を
果たす。
【0083】そしてさらに図6(c) に示すように、電子
ビームを用いた真空蒸着装置を用いてシリコン基板31
の裏面に膜厚0.1μm のCr膜35を堆積させ、通常
のフォトリソグラフィ―技術により、裏面のCr膜35
の中央部に30mm径の開口部を有するレジストパターン
36を形成する。
【0084】次に、図6(d) に示すように、硝酸第2セ
リウムアンモニウム溶液によりレジストパターン36を
マスクとしてCr膜35を液相エッチングした。
【0085】この後、図6(e) に示すごとく、マグネト
ロンDCスパッタリング装置により、窒化アルミニウム
膜34上に膜厚0.5μmのW膜37を堆積した。スパ
ッタリングの電力は1kwとし、ガス圧力を、密度の大
きいW膜を形成できる低圧力側で、応力がゼロとなる3
mmTorrとした。形成したW膜37の応力はSi基板31
の反りから測定した結果、3×108 dyn /cm2 であっ
た。次に、エネルギ―180ke VでW膜37に3×1
15 atoms/ cm2 のド―ズ量でArイオンをイオン注入
し、W膜37の応力をゼロにした。そしてW膜37上に
スパッタリング法によりエッチングマスクとして膜厚5
0nmの酸化アルミニウム膜38を堆積する。 さらに、
図6(f) に示すごとく、SiO2 膜でコ―ティングされ
たシリコンからなる補強枠39とマスク支持体であるS
i基板31とを、接着剤を用いることなく直接接合によ
り接着した。
【0086】次に、図6(g) に示すごとく、酸化アルミ
ニウム膜38上に電子ビ―ムレジスト40として膜厚
0.5μmの化学増幅型のレジスト(SAL601)を
塗布し、N2 雰囲気中150℃にてベ―キングすること
により電子ビ―ムレジスト40中の溶媒を除去した後、
電子ビ―ム描画装置によりレジスト40を描画して所望
のパタ―ン(最小線幅0.15μm)を形成した。この
ときのドーズ量は13μC/cm2 とした。
【0087】さらに、図6(h) に示すように、ECR型
プラズマエッチング装置により、エッチングガスCl2
+H2 を用いて、レジスト40をマスクとして酸化アル
ミニウム膜38をエッチングした。
【0088】そして図6(i) に示すように、酸化アルミ
ニウム膜パターン38をマスクとしてW膜37を異方性
エッチングした。このときのエッチングガスとしてはS
6 +CHF3 の混合ガスを用い圧力は20mTorr ,印
加電力は200Wとした。
【0089】次に、図6(j) に示すごとく、95℃に加
熱した濃度30%の水酸化カリウム溶液により、Cr膜
35をマスクとしてSi基板31を液相でエッチング除
去した。これにより、30mm径の開口部を形成した。
【0090】さらに、図6(j) に示すごとく、反射防止
膜としての酸化シリコン膜41を反応性スパッタリング
法により、X線透過膜のX線吸収体パターンのある面と
は反対側に膜厚109nmとなるように堆積した。
【0091】以上の工程により、形成したX線マスクの
可視光透過率を測定したところ、633nmの波長にお
いて92%であった。このX線マスクを評価するため、
X線マスク中の面内パタ―ンの位置ずれを測定した。測
定領域はマスク中の十字パタ―ンを含む20×20mmの
領域とし、このマスク中の十字パタ―ンの、設計値に対
する位置ずれをニコン社製「光波3I」により測定評価
したところ0.03μm(3σ)以下と、格段に小さい
値であった。さらに、SEMによりX線吸収体パターン
の形状を観察したところ、エッジラフネスもなく、0.
15μm の線幅の微細パターンが良好に形成されている
ことも確認できた。
【0092】次に本発明の第4の実施例として、MOS
FETの製造工程において酸化アルミニウムをW膜のパ
ターニングに際しエッチングマスクとして用いた例につ
いて説明する。
【0093】図9(a) に示すように、シリコン基板51
表面に素子分離領域52を形成した後、ゲート絶縁膜5
3を形成しさらにCVD法によりn+多結晶シリコン膜
54およびW膜55を形成する。そしてしさらにスパッ
タリングにより酸化アルミニウム層56を形成したのち
この上層にレジストパターン57を形成する。
【0094】そしてレジストパターン57をマスクとし
てBCl3 により酸化アルミニウム56をパターニング
し、この酸化アルミニウム膜パターン56をマスクとし
てW膜55を異方性エッチングした。このときのエッチ
ングガスとしてはSF6 +CHF3 の混合ガスを用い圧
力は30mTorr ,印加電力は200Wとした。W膜表面
では、エッチャントとしてのフッ素粒子による反応性イ
オンエッチングが進んでいるため、エッチング速度が早
いのに対し、酸化アルミニウムでは物理的なスパッタリ
ングによるエッチング進行のみであるため、エッチング
速度が遅い。そこで十分な選択比を得ることができ寸法
精度の高いW膜パターンを形成することができる。そし
てさらに多結晶シリコン膜をエッチングし、ポリサイド
ゲートが得られる(図9(b))。
【0095】この後、このゲート電極をマスクとして、
イオン注入を行いソースドレイン領域58を形成しレジ
ストパターン57を剥離し、MOSFETが形成され
る。ここで酸化アルミニウム56はゲート上絶縁膜とし
てそのまま残すようにしてもよい。
【0096】このようにW膜のエッチングに酸化アルミ
ニウム膜パターンをマスクとして用いたため、極めて高
精度のパターニングを行うことができ、素子の微細化に
悠揚である。
【0097】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明によれば
平坦かつ均一な反射防止膜を有するX線マスクを形成す
ることができるため、可視光透過率の高いX線透過膜を
有するX線露光マスクを得ることが可能となる。
【0098】また、エッチング選択比の高いパターン形
成を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のX線露光マスクの製造
工程図。
【図2】エッチング速度と選択比とを測定した結果を示
す図。
【図3】本発明の第2の実施例のX線露光マスクの製造
工程図。
【図4】本発明の第2の実施例の方法における酸化シリ
コン膜の堆積膜厚と表面粗さとの関係を示す図。
【図5】本発明の第2の実施例の方法における酸化シリ
コン膜のエッチバック工程における膜厚と表面粗さとの
関係を示す図。
【図6】本発明の第3の実施例のX線露光マスクの製造
工程図。
【図7】本発明の第3の実施例におけるSiC膜の表面
粗さとSiO2 膜の表面粗さとの関係を示す図。
【図8】Wの酸化アルミニウムに対するエッチング選択
比と印加電力との関係を示す図
【図9】本発明の第4の実施例のMOSFETの製造工
程図
【図10】従来例のX線マスクの製造工程図
【符号の説明】
11 シリコン基板 12 SiC膜 13 酸化アルミニウム膜 14 Cr膜 15 レジストパターン 16 W膜 17 酸化アルミニウム膜(エッチングマスク) 18 補強枠 19 電子ビームレジスト 21 シリコン基板 22 SiC膜 23 酸化シリコン膜 24 Cr膜 25 レジストパターン 26 W膜 27 酸化アルミニウム膜(エッチングマスク) 28 補強枠 29 電子ビームレジスト 31 シリコン基板 32 SiC膜 33 酸化シリコン膜(回転塗布膜) 34 窒化アルミニウム膜 35 Cr膜 36 レジストパターン 37 W膜 38 酸化アルミニウム膜(エッチングマスク) 39 補強枠 40 電子ビームレジスト 41 酸化シリコン膜 51 シリコン基板 52 素子分離絶縁膜 53 ゲート絶縁膜 54 多結晶シリコン膜 55 W膜 56 酸化アルミニウム膜 57 レジストパターン 58 ソースドレイン領域

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線透過性薄膜上に形成されたX線吸収
    体薄膜パターンと、 前記X線透過性薄膜上に形成された反射防止膜としての
    酸化アルミニウム膜とを具備したことを特徴とするX線
    マスク。
  2. 【請求項2】 X線透過性薄膜を形成するX線透過性薄
    膜形成工程と、 前記X線透過性膜上に反射防止膜を形成する工程と、 前記反射防止膜表面を酸化アルミニウムで被覆する酸化
    アルミニウム形成工程と、 X線吸収体薄膜形成工程と、 前記酸化アルミニウムをエッチングストッパとして前記
    X線吸収体薄膜を所望の形状にパターニングするエッチ
    ング工程とを含むことを特徴とするX線マスクの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 X線透過性薄膜上に、反射防止膜をX線
    透過膜の表面の粗さが十分に低減される程度まで厚く形
    成する反射防止膜堆積工程と、 前記反射防止膜を所望の厚さまでエッチバックするエッ
    チング工程と、 X線吸収体薄膜パターンを形成するX線吸収体形成工程
    とを含むことを特徴とするX線マスクの製造方法。
  4. 【請求項4】 X線透過性薄膜上に、反射防止膜を回転
    塗布法により形成する反射防止膜塗布工程と、 前記反射防止膜の上層にX線吸収体薄膜パターンを形成
    するX線吸収体形成工程とを含むことを特徴とするX線
    マスクの製造方法。
  5. 【請求項5】 X線透過性薄膜を形成するX線透過性薄
    膜形成工程と、 前記X線透過性薄膜の上層にX線吸収体薄膜を形成する
    X線吸収体薄膜形成工程と、 前記X線吸収体薄膜上にスパッタリングにより酸化アル
    ミニウム層を堆積した後、所望の形状に酸化アルミニウ
    ム層パターンを形成する酸化アルミニウム層パターン形
    成工程と、 前記酸化アルミニウム層パターンをマスクとして前記X
    線吸収体薄膜をエッチングするX線吸収体パターン形成
    工程とを含むことを特徴とするX線マスクの製造方法。
  6. 【請求項6】 被エッチング層上に酸化アルミニウム層
    パターンを形成する酸化アルミニウムパターン形成工程
    と、 前記酸化アルミニウム層パターンをエッチングマスクと
    して被エッチング層をエッチングするエッチング工程と
    を含むことを特徴とするパターン形成方法。
  7. 【請求項7】 前記酸化アルミニウム層パターン形成工
    程は、 スパッタリング法により酸化アルミニウム層を堆積する
    スパッタリング工程と、 前記酸化アルミニウム層を所望の形状にパターニングす
    るパターニング工程とを含むことを特徴とする請求項6
    に記載のパターン形成方法。
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