JPH0564058B2 - - Google Patents

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JPH0564058B2
JPH0564058B2 JP1034413A JP3441389A JPH0564058B2 JP H0564058 B2 JPH0564058 B2 JP H0564058B2 JP 1034413 A JP1034413 A JP 1034413A JP 3441389 A JP3441389 A JP 3441389A JP H0564058 B2 JPH0564058 B2 JP H0564058B2
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JP
Japan
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echo
head
magnetic field
generating
signal
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JP1034413A
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JPH02213327A (ja
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Yoshio Machida
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Toshiba Corp
Original Assignee
Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Tokyo Shibaura Electric Co Ltd filed Critical Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Priority to JP1034413A priority Critical patent/JPH02213327A/ja
Publication of JPH02213327A publication Critical patent/JPH02213327A/ja
Priority to US07/796,924 priority patent/US5377679A/en
Publication of JPH0564058B2 publication Critical patent/JPH0564058B2/ja
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  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、磁気共鳴(MR:magnetic
resonance)現象を利用して被検体(生体)の脳
表構造を画像化することが可能な磁気共鳴イメー
ジング装置に関する。
(従来の技術) 磁気共鳴現象は、静磁場中に置かれた零でない
スピン及び磁気モーメントを持つ原子核が特定の
周波数の電磁波のみを共鳴的に吸収・放出する現
象であり、この原子核は下記式に示す角周波数
ω0(ω0=2πν0、ν0;ラーモア周波数)で共鳴す
る。
ω0=γH0 ここで、γは原子核の種類に固有の磁気回転比
であり、また、H0は静磁場強度である。
以上の原理を利用して生体診断を行う装置は、
上述の共鳴吸収の後に誘起される上記と同じ周波
数の電磁波を信号処理して、原子核密度、縦緩和
時間T1、横緩和時間T2、流れ、化学シフト等
の情報が反映された診断情報例えば被検体のスラ
イス像等を無侵襲で得るようにしている。
そして、磁気共鳴による診断情報の収集は、静
磁場中に配置した被検体の全部位を励起し且つ信
号収集することができるものであるが、装置構成
上の制約やイメージング像の臨床上の要請から、
実際の装置としては特定の部位に対する励起とそ
の信号収集とを行うようにしている。
この場合、イメージング対象とする特定部位
は、一般にある厚さを持つたスライス部位である
のが通例であり、このスライス部位からのエコー
信号やFID信号の磁気共鳴信号(MR信号)を多
数回のデータエンコード過程を実行することによ
り収集し、これらデータ群を、例えば2次元フー
リエ変換法により画像再構成処理することにより
前記特定スライス部位の画像を生成するようにし
ている。
一方、磁気共鳴イメージング装置を用いること
により実現される臨床応用について言及する。す
なわち、頭蓋内疾患の外科的処置にあたり、脳溝
をはじめとする脳表面構造の描出画像は、皮質や
皮質下に局在する病変部の位置を知る上で重要な
目安であり、手術前にあつて正確な位置把握が望
まれ、そして、これを磁気共鳴イメージングによ
り行う試みがいくつかなされている。以下、その
例を説明する。
その一つに、頭部用コイルを用いて通常のプロ
トンイメージングを行う方法がある。この方法で
は、頭部用コイルは頭部を包み込むように籠状に
なつているので、頭部全体からの信号を収集する
ことになり、このため画像としては脳表下の深部
の情報が重なつたものとなり、結果的に上述した
診断の要請には応じきれるものではない。
また、表面コイルを用いて通常のプロトンイメ
ージングを行う方法がある。この方法では、表面
コイルの感度特性つまりコイルに近接する部位は
高感度であることにより、表層の皮下脂肪等から
の信号ばかりを収集してしまい、やはり結果的に
上述した診断の要請には応じきれるものではな
い。つまり、上述の2つの方法共に脳表面構造を
適確に表わした画像を呈示し得ないものである。
(発明が解決しようとする課題) このように従来の技術においては、脳溝水や脂
肪からの信号を区別なく同じように収集してしま
うので、皮質や皮質下に局存する病変部の位置を
診断するための脳表構造画像を得ることができな
いという問題点があつた。
そこで本発明の目的は、頭部の脳表面に存在す
る病変部を診断するための脳表面構造を描出した
画像を得ることができる磁気共鳴イメージング装
置を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明は上記課題を解決し且つ目的を達成する
ために次のような構成としている。すなわち、本
発明の請求項1に係る発明は、静磁場を発生する
静磁場発生手段と、 傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生手段と、 プロトンに係る磁気共鳴現象を生じさせるため
の高周波パルスを発生する高周波パルス発生手段
と、 プロトンに係る磁気共鳴信号としてのエコー信
号を検出するものであつて、被検体の頭部に近接
して配置される受信コイルと、 前記静磁場中に配置された前記被検体に対し前
記傾斜磁場及び高周波パルスを所定条件で印加す
るためのものであつて、前記被検体の頭部の複数
のスライス部位夫々からエコー時間の異なる少な
くとも2つのエコー信号を収集するためのパルス
シーケンスを実行する制御手段と、 この制御手段が駆動されることにより、前記受
信コイルより得られる前記パルスシーケンスの実
行に係るエコー時間が短いエコー信号を信号処理
して前記頭部におけるエコー時間が短いエコー信
号に基づく複数のスライス像を得ると共に前記受
信コイルより得られる前記パルスシーケンスの実
行に係るエコー時間が長いエコー信号を信号処理
して前記頭部における脳表構造が描出された画像
を得る信号処理手段と、 この信号処理手段により得られた前記頭部にお
ける脳表構造が描出された画像と、前記エコー時
間が短いエコー信号に基づく複数のスライス像と
を表示する表示手段と、 を具備することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、静磁場を発生する静磁
場発生手段と、 傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生手段と、 プロトンに係る磁気共鳴現象を生じさせるため
の高周波パルスを発生する高周波パルス発生手段
と、 プロトンに係る磁気共鳴信号としてのエコー信
号を検出するものであつて、被検体の頭部に近接
して配置される受信コイルと、 前記静磁場中に配置された前記被検体に対し前
記傾斜磁場及び高周波パルスを所定条件で印加す
るためのものであつて、前記被検体の頭部の複数
のスライス部位夫々からエコー時間の異なる少な
くとも2つのエコー信号を収集するためのパルス
シーケンスを実行する制御手段と、 この制御手段が駆動されることにより、前記受
信コイルより得られる前記パルスシーケンスの実
行に係るエコー時間が短いエコー信号を再構成し
て前記頭部におけるエコー時間が短いエコー信号
に基づく複数のスライス像を再構成により得ると
共に前記受信コイルより得られる前記パルスシー
ケンスの実行に係るエコー時間が長いエコー信号
を再構成して前記頭部におけるエコー時間が長い
エコー信号に基づく複数のスライス像を再構成に
より得る再構成手段と、 前記エコー時間が長いエコー信号に基づく複数
のスライス像夫々に所定の重みを付し、該重み付
けされた前記複数のスライス像を加算して前記頭
部における脳表構造が描出された画像を得る加算
手段と、 この加算手段により得られた前記頭部における
脳表構造が描出された画像と、前記再構成手段に
より得られた前記エコー時間が短いエコー信号に
基づく複数のスライス像とを表示する表示手段
と、 を具備することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、静磁場を発生する静磁
場発生手段と、 傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生手段と、 プロトンに係る磁気共鳴現象を生じさせるため
の高周波パルスを発生する高周波パルス発生手段
と、 プロトンに係る磁気共鳴信号としてのエコー信
号を検出するものであつて、被検体の頭部に近接
して配置される受信コイルと、 前記静磁場中に配置された前記被検体に対し前
記傾斜磁場及び高周波パルスを所定条件で印加す
るためのものであつて、前記被検体の頭部の複数
のスライス部位夫々からエコー時間の異なる少な
くとも2つのエコー信号を収集するためのパルス
シーケンスを実行する制御手段と、 この制御手段が駆動されることにより、前記受
信コイルより得られる前記パルスシーケンスの実
行に係るエコー時間が短いエコー信号を再構成し
て前記頭部におけるエコー時間が短いエコー信号
に基づく複数のスライス像を再構成により得ると
共に前記受信コイルより得られる前記パルスシー
ケンスの実行に係るエコー時間が長いエコー信号
を再構成して前記頭部におけるエコー時間が長い
エコー信号に基づく複数のスライス像を再構成に
より得る再構成手段と、 前記エコー時間が長いエコー信号に基づく複数
のスライス像夫々のマトリツクス成分に所定の重
みを付し、該重み付けされたマトリツクス成分を
持つ前記複数のスライス像を加算して前記頭部に
おける脳表構造が描出された画像を得る加算手段
と、 この加算手段により得られた前記頭部における
脳表構造が描出された画像と、前記再構成手段に
より得られた前記エコー時間が短いエコー信号に
基づく複数のスライス像とを表示する表示手段
と、 を具備することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、前記請求項2又は3に
記載の発明における前記加算手段を、前記複数の
スライス像を加算するに際し、各スライス像の位
置をずらしながら加算する構成としたことを特徴
とする。
請求項5に係る発明は、前記請求項1乃至3の
いずれかに記載の発明における前記受信コイル
を、前記頭部を包み込むことができる筒状とした
ことを特徴とする。
(作用) 請求項1に係る発明によれば、前記制御手段
は、マルチスライス法及びマルチエコー法を併用
したパルスシーケンスが実行される。これによ
り、エコー時間が短いエコー信号(例えば第1、
第2エコー信号)を再構成して前記頭部における
エコー時間が短いエコー信号に基づく複数のスラ
イス像を信号処理により得ることができる。ま
た、エコー時間が長いエコー信号(例えば第3エ
コー信号)を信号処理して前記頭部におけるエコ
ー時間が長いエコー信号に基づいた前記頭部にお
ける脳表構造が描出された画像を得ることができ
る。この場合、脳表構造が描出された画像は、水
からのエコー信号は強調され且つ脂肪からのエコ
ー信号は抑制されて検出されたものを用いて作成
される。このため、頭部の脳溝内の水による脳溝
像が描出されており、しかも脂肪からのエコー信
号は抑制されているので、脂肪による描出像が前
記水による脳溝描出像に重畳しなく、脳表面に存
在す病変部を診断するために好適である脳表構造
画像が提示され得る。
よつて、深さ方向の位置関係を容易に知ること
ができる。この場合、一回の撮影手段であるパル
スシーケンスの実行により脳表構造画像と通常画
像とを得ることもできるので、脳表構造画像と通
常画像とを同時に観察することができ、診断効率
の向上が図られる。さらに、脳表構造画像と通常
画像とを得ることができるので、この点で撮影効
率及び診断効率の向上が図られる。
請求項2に係る発明によれば、請求項1に係る
発明と同様の作用を得ることができる上、脳表構
造画像は、エコー時間が長いエコー信号に基づく
複数のスライス像夫々に所定の重みを付し、該重
み付けされた複数のスライス像を加算して得るも
のであるため、位相乱れが極力抑制されたものと
なる。
請求項3に係る発明によれば、請求項1に係る
発明と同様の作用を得ることができる上、脳表構
造画像は、エコー時間が長いエコー信号に基づく
複数のスライス像夫々のマトリツクス成分に所定
の重みを付し、該重み付けされたマトリツクス成
分を持つ複数のスライス像を加算して得るもので
あるため、位相乱れが極力抑制されたものとな
る。
請求項4に係る発明によれば、視線方向の異な
る2つの画像を得ることができ、当該2つの画像
によりステレオ視を行うことができる。
請求項5に係る発明によれば、頭部を包み込め
る筒状の受信コイルを用いているので、撮影対象
である頭部と受信コイルとのセツテイングを容易
且つ任意の位置関係にて行えるので、任意の方向
から見た脳表構造画像を得ることができる。
(実施例) 以下本発明にかかる磁気共鳴イメージング装置
の一実施例を図面を参照して説明する。第1図は
本発明方法が適用される磁気共鳴イメージング装
置の全体構成を示す図である。
第1図に示すように、被検体Pを内部に収容す
ることができるようになつているマグネツトアツ
センブリMAとして、常電導又は超電導方式によ
る静磁場コイル(永久磁石を用いる構成であつて
もよい。)1と、磁気共鳴信号の誘起部位の位置
情報付与のための傾斜磁場を発生するためのX、
Y、Z軸の傾斜磁場発生コイル2と、回転高周波
磁場を送信すると共に誘起された磁気共鳴信号
(MR信号:エコー信号やFID信号)を検出する
ための送受信系である例えば送信コイル及び受信
コイルからなる埋め込み型全身用プローブ3とを
有している。
そして、超電導方式であれば冷媒の供給制御系
を含むものであつて主として静磁場電源の通例制
御を行う静磁場制御系4、RFパルスの送信制御
を行う送信器5、誘起MR信号の受信制御を行う
受信器6、X、Y、Z軸の傾斜磁場発生コイル2
のそれぞれの励磁制御を行うX軸、Y軸、Z軸傾
斜磁場電源7,8,9、データ収集のためのパル
スシーケンスを実施することができるシーケンサ
10、これらを制御すると共に検出信号の信号処
理及びその表示を行うコンピユータシステム1
1、表示装置12により構成されている。
また、本実施例では、マグネツトアツセンブリ
MAの磁場中心に被検者Pの頭部PHを置き、第
2図に示すように、頭部PHを包むように筒状コ
イルとして頭部用コイル13を配置している。こ
の頭部用コイル13は、埋め込み型全身用プロー
ブ3と同様に送信器5又は受信器6により駆動さ
れて送受信可能になつている。
ここで、データ収集のためのパルスシーケンス
しては、送信器5を駆動し、埋め込み型全身用プ
ローブ3の送信コイル又は頭部用コイル13から
回転磁場のRFパルスを加えると共に傾斜磁場電
源7,8,9を駆動して傾斜磁場発生コイル2か
らは傾斜磁場Gx,Gy,Gzをスライス用、位相エ
ンコード用、リード用として加え、特定部位から
の信号を埋め込み型全身用プローブ3の受信コイ
ル又は頭部用コイル13で収集する。このシーケ
ンスを所定回数繰返して実行してデータ群を得、
このデータ群により画像を生成するようにしてい
る。
また、上述における画像を収集するためのパル
スシーケンスは、被検者Pの頭部PHをプロトン
に関する画像化対象とし、脂肪の信号が抑制され
且つ水(脳脊髄液:CSF)の信号が強調されるス
ピンエコー法やフイールドエコー法によるシーケ
ンスであつて、このシーケンスをマルチスライス
にて実行する。ここで、スピンエコー法として
は、例えば第2図に示すように、エコー時間TE
を、通常よりも長めの例えば250msec程度(通常
は80msec程度である。)とし、パルス繰返し間隔
TRを、2000msec程度(通常は500msec程度であ
る。)としている。また、フイールドエコー法と
しては、エコー時間TEを、通常よりも長めの例
えば20〜30msec程度(通常は14msec程度であ
る。)とし、パルス繰返し間隔TRを、80〜1000m
sec程度(通常は50msec程度である。)としてい
る。また、RFパルスのフリツプ角を10〜20°とし
ている。
なお、RFは励起用パルス、Gsはスライス用傾
斜磁場この場合はZ軸方向の傾斜磁場、Grはリ
ード用傾斜磁場であつてこの場合はX軸方向の傾
斜磁場、Geはエンコード用傾斜磁場であつてこ
の場合はY軸方向の傾斜磁場、MRは誘起した磁
気共鳴信号であつてこの場合はエコー信号であ
る。
このような条件設定の下で、埋め込み型全身用
プローブ3の送信コイル又は頭部用コイル13に
よりRFパルスを送信し且つ傾斜磁場発生コイル
2からスライス用傾斜磁場Gsを加え、その後に
反転したリード用傾斜磁場Gr及び強度可変の位
相エンコード用傾斜磁場Geを加え、エコー時間
TEにて頭部用コイル13によりマルチスライス
部位からエコー信号を収集する。これを所定回数
繰返すことにより、コンピユータシステム11に
はデータ群が与えられ、このデータ群によりマル
チスライス画像が生成される。そして、このマル
チスライス画像はコンピユータシステム11内で
後述する手法で加算処理され、加算画像と現画像
マルチスライス画像とが得られ(第3図を参照)、
表示装置12に表示される。
ここでマルチスライス画像の加算処理について
説明する。
以下説明する加算処理法1、2、3は表面コイ
ルを用いた場合と同じような感度特性を得るため
や病変部(関心領域)の位置(深さ)による信号
抑制効果を得るための手法であり、加算処理法4
はステレオ視のための画像を得るための手法であ
る。
<加算処理法1> N枚のマルチスライス画像(マトリツクス)を
Mk(i、j)とする。k=1、2、…、N、i、
j=1〜256(マトリツクス)。
これらの画像を重みつき加算した画像をS(i、
j)とする。
S(i、j)=Nk=1 ak・Mk(i、j) ここで、akは例えば表面コイルの感度に相当
するような値(係数)を用いる。第4図は表面コ
イルの深さと感度との関係を示す特性図であり、
例えばコイル(頭部用コイル13)から5cm離れ
た位置に病変部が存在し、該病変部を表面コイル
を用いた場合と同じ特性にて明確に描出したいと
するならば、第4図に従つてakを定めると、次
ぎのようになる。
a1=1.0、a2=0.9、a3=0.75、a4=0.6、a5=
0.5… すなわち、各スライス画像に付ける係数akの
値を、スライス位置が深くなるに従つて適宜小さ
い値に選定することにより、脳室や基底核等の深
い部分の信号は抑制され、この結果、脳室や基底
核等の深い部分の信号は抑制され、それらは脳溝
描出像に重複しなくなる。
従つて、表示装置12に表示される画像として
は、脳溝が他のものと重複なく描出され、脳表面
と病変との位置関係が明らかで臨床上極めて有益
な診断情報を呈示することができる。
<加算処理法2> 加算処理法1においては単に表面コイルと同じ
特性を得るためのものであつたが、加算処理法2
は、表面コイルと同じ特性を得、しかも病変部の
位置(深さ)に応じて重み付け係数akの値を選
定するものである。
すなわち、第5図aに示すように、病変部が浅
い位置に存在する場合は、深い位置にあるスライ
ス程その係数akを小さい値とし且つその減少の
程度を大きくする。例えば、第5図bに示すよう
に、a1=1.0、a2=0.9、a3=0.6、a4=0.2、…の
如く選定する。このように選定すると、加算に対
し、脳室内等の深い位置にあるスライスからの水
(CSF)の信号を抑制するので、信号の重なりも
抑制することになり、この結果、加算画像は、浅
い位置に存在する病変部を含めて脳表構造を明瞭
に描出したものとなる。
上述とは逆に第6図aに示すように、病変部が
深い位置に存在する場合には、上記akの減少の
程度を小さくする。例えば、第6図bに示すよう
に、a1=1.0、a2=0.95、a3=0.8、a4=0.7、…の
如く選定する。
<加算処理法3> 加算処理法1、2においては、各スライス画像
に対して重み付け係数akを付すものとしている
が、加算処理法3では、各スライス画像の内部要
素であるマトリツクスi、jに依存して重み付け
係数akを付すものである。
S(i、j)=Nk=1 ak(i、j)・Mk(i、j) 例えば、特に脳表面を強調しようとするなら
ば、下記のようにakを選定することにより、半
球状に重みを持つようになる。
ak(i、j)=√(−)2 2+(−128)212
82+(−128)21282 k=1、2、3、…、N、i、j=1、2、
3、…、256 <加算処理法4> 加算処理法4は、加算処理によりステレオ視を
可能にするものである。すなわち、加算処理法
1、2、3における重み付け加算に際し、各スラ
イス画像の位置をずらせることにより、視線方向
を変えることができ、この結果、視線方向を変え
た2つの画像をスキヤンすることなく、一つのマ
ルチスライス画像のみでステレオ視を可能にす
る。
すなわち、Δi、Δjを与え、 S′=(i、j)=Nk=1 ak・Mk(i+k(Δi)、j+k(Δj)) により、視線方向の異なる画像S(i、j)′を作
製する。この場合、Δi、Δjが非整数のときは適
宜線型補間法等の補間を行い、画像を作製する。
例えば、Mk(i、j)の画像のピクセルを1
mmとし、スライス厚を10mmとする。
Δi=1(つまり1mm)、Δj=0とすれば、第7
図に示すように、視線方向から約5.7°(=tan-11/
10)だけずれることになり、画像SとS′とを用い
てステレオ視を行うことができるようになる。
なお、本出願人は、先に本実施例と関連した発
明の特許出願をしている。この先の出願(昭和62
年9月17日に出願をした特願昭62−232949号、発
明の名称「磁気共鳴イメージング方法」)の明細
書及び図面の記載の発明では、表面コイルを用
い、スライス厚を8cm程度の厚いスライスとし、
エコー時間を通常よりも長め(2msec)に設定
し且つパルス繰返し間隔TRを通常よりも長め
(2000msec)に設定したスピンエコー法で本実施
例と同様の効果を得る、つまり脳表構造画像
(SAS画像:Surface Anatomy Scan)を得るこ
とができるものである。
この先の出願にかかる発明と比べると上記実施
例は次のような有利な点がある。すなわち、先の
出願にかかる発明のように表面コイルの設置位置
に特定されずに所望の方向から見たSAS画像を
撮影することができる。また、頭部用コイルを用
いるのでセツテイングが容易である。加算画像と
スライス画像とを参照することにより、深さ方向
の位置関係を容易に知ることができる。加算に際
し、病変部の位置や症例に応じて重み係数を適宜
調整することにより、病変部の位置や症例を適確
に表わしたSAS画像を得ることができるように
なる。視線方向の異なる再スキヤンを行うことな
くステレオ視を行うことができる。スライス厚が
小さいため、画像化の際のボクセルが小さく、よ
つて、位相乱れが小さく、信号の低下が少ない。
また、先の関連出願にかかる発明では、例えば
パルス繰返し間隔TRを2秒で、256回のエンコー
ドである場合は、そのデー収集時間は2×256=
512秒要するが、本実施例でフイールドエコー法
を用いると、パルス繰返し間隔TRは80〜1000m
secでよいので、0.08秒(1.0)×256=20.48(256)
秒となり、極めて短時間にデータ収集を終えるこ
とができ、有利である。
上述したいずれの例(第2図のシーケンスを利
用するもの)では、一回のエンコードで一つのエ
コー信号を得るものであつて、N×Nマトリツク
スの画像化を行うにはN回のエンコードを必要と
するシングルエコー法の例であるが、マルチエコ
ー法における一つのエコー信号を得る手段として
第2図のシーケンスを利用する実施例に拡張する
ことができる。
第8図は本実施例のマルチエコー法の一つのエ
ンコードのパルスシーケンスを示すものであり、
第3エコー信号が第2図に示すエコー信号と同じ
ものとなつている。そして、第1エコー信号はエ
コー時間TEを20msec程度とし、第2エコー信号
はエコー時間TEを120msec程度とし、パルス繰
返し間隔TRは、第2図と同じ2000msec程度とし
ている。すなわち、第8図のシーケンスのN×N
マトリツクスの画像化を行うためN回のエンコー
ドを行うことにより、第1エコー信号による画像
では密度強調画像を得ることができ、第2エコー
信号によるによる画像ではT2強調画像を得るこ
とができるようになつている。よつて、第1エコ
ー信号及び第2エコー信号を得るためのシーケン
スでは、通常の臨床検査用として用いる画像を得
るためのシーケンスとなり、第3エコー信号を得
るためのシーケンスは、脳表構造画像を得るため
のシーケンスとなつている。
このように脳表構造画像化用シーケンスと共に
通常画像化用シーケンスもエンコーデイングし
て、一回の撮影で、脳表構造画像と通常画像とを
同時に得て観察できるので、診断効率の向上が図
られる。第8図の3マルチエコー法にあつては、
マルチスライス数を6枚程度とすることができ
る。
なお、上記の例におけるマルチエコー法は、1
回のエンコーデイングで3つのエコー信号を得る
ものとしているが、2つのエコー信号を得るもの
や4つのエコー信号を得るものに適用することが
できる。例えば、2エコーでは、通常画像化用シ
ーケンスとしてエコー時間TEが120msec程度の
第1エコー信号とし、脳表構造画像化用シーケン
スとして第2エコー信号のエコー時間TEを250m
sec程度とする。
また、4エコーでは、通常画像化用シーケンス
としてエコー時間TEが40msec程度の第1エコー
信号とし、エコー時間TEが80msec程度の第2エ
コー信号とし、エコー時間TEが120msec程度の
第3エコー信号とし、脳表構造画像化用シーケン
スとして第4エコー信号のエコー時間TEを250m
sec程度とする。
また、脳表構造画像を得るに際しスライス数を
前記6枚より多くするには、次ぎのようなシーケ
ンスを実行すればよい。すなわち、通常画像化用
シーケンスとして第1エコー信号はエコー時間
TEを20msec程度とし、第2エコー信号はエコー
時間TEを80msecとし、脳表構造画像化用シーケ
ンスとして第3エコー信号のエコー時間TEを250
msec程度とする。ただし、パルス繰返し間隔TR
を、3000msec程度とする。これにより、10枚程
度のスライスが可能になる。
また、この他、通常画像化用シーケンスとして
第1エコー信号はエコー時間TEを20msec程度と
し、第2エコー信号はエコー時間TEを120msec
程度とし、脳表構造画像化用シーケンスとして第
3エコー信号のエコー時間TEを200msec程度と
する。パルス繰返し間隔TRは、2000msec程度と
する。これによつても、10枚程度のスライスが可
能になる。ただし、脳表構造画像化用シーケンス
として第3エコー信号のエコー時間TEを200m
sec程度としているので、脳表構造画像としては
コントラストが若干低下するが実用性には問題は
ない。
もちろん、スピンエコー法に限らずフイールド
エコー法につき、脳表構造画像化シーケンスと通
常画像化シーケンスとをマルチエコー法及びマル
チスライス法に適用することができるものであ
る。
この他本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変
形して実施できるものである。
[発明の効果] 以上のように本発明によれば、脳表構造が描出
された画像を得ることが可能な磁気共鳴イメージ
ング装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる方法の一実施例が適用
される磁気共鳴イメージング装置の構成を示す
図、第2図は同実施例における脳表構造画像化用
シーケンスを示す図、第3図は同実施例における
マルチスライスの一例を示す図、第4図は表面コ
イルの感度特性を示す図、第5図及び第6図は加
算処理における係数を示す図、第7図はステレオ
視を示す図、第8図は他の実施例としてマルチエ
コー法における脳表構造画像化用シーケンスと通
常画像化シーケンスとを示す図である。 MA……マグネツトアツセンブリ、1……静磁
場コイル、2……X、Y、Z軸の傾斜磁場発生コ
イル、3……埋込み型全身用プローブ、4……静
磁場制御系、5……送信器、6……受信器、7…
…X軸傾斜磁場電源、8……Y軸傾斜磁場電源、
9……Z軸傾斜磁場電源、10……シーケンサ、
11……コンピユータシステム、12……表示装
置、13……頭部用コイル。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 静磁場を発生する静磁場発生手段と、 傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生手段と、 プロトンに係る磁気共鳴現象を生じさせるため
    の高周波パルスを発生する高周波パルス発生手段
    と、 プロトンに係る磁気共鳴信号としてのエコー信
    号を検出するものであつて、被検体の頭部に近接
    して配置される受信コイルと、 前記静磁場中に配置された前記被検体に対し前
    記傾斜磁場及び高周波パルスを所定条件で印加す
    るためのものであつて、前記被検体の頭部の複数
    のスライス部位夫々からエコー時間の異なる少な
    くとも2つのエコー信号を収集するためのパルス
    シーケンスを実行する制御手段と、 この制御手段が駆動されることにより、前記受
    信コイルより得られる前記パルスシーケンスの実
    行に係るエコー時間が短いエコー信号を信号処理
    して前記頭部におけるエコー時間が短いエコー信
    号に基づく複数のスライス像を得ると共に前記受
    信コイルより得られる前記パルスシーケンスの実
    行に係るエコー時間が長いエコー信号を信号処理
    して前記頭部における脳表構造が描出された画像
    を得る信号処理手段と、 この信号処理手段により得られた前記頭部にお
    ける脳表構造が描出された画像と、前記エコー時
    間が短いエコー信号に基づく複数のスライス像と
    を表示する表示手段と、 を具備することを特徴とする磁気共鳴イメージン
    グ装置。 2 静磁場を発生する静磁場発生手段と、 傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生手段と、 プロトンに係る磁気共鳴現象を生じさせるため
    の高周波パルスを発生する高周波パルス発生手段
    と、 プロトンに係る磁気共鳴信号としてのエコー信
    号を検出するものであつて、被検体の頭部に近接
    して配置される受信コイルと、 前記静磁場中に配置された前記被検体に対し前
    記傾斜磁場及び高周波パルスを所定条件で印加す
    るためのものであつて、前記被検体の頭部の複数
    のスライス部位夫々からエコー時間の異なる少な
    くとも2つのエコー信号を収集するためのパルス
    シーケンスを実行する制御手段と、 この制御手段が駆動されることにより、前記受
    信コイルより得られる前記パルスシーケンスの実
    行に係るエコー時間が短いエコー信号を再構成し
    て前記頭部におけるエコー時間が短いエコー信号
    に基づく複数のスライス像を再構成により得ると
    共に前記受信コイルより得られる前記パルスシー
    ケンスの実行に係るエコー時間が長いエコー信号
    を再構成して前記頭部におけるエコー時間が長い
    エコー信号に基づく複数のスライス像を再構成に
    より得る再構成手段と、 前記エコー時間が長いエコー信号に基づく複数
    のスライス像夫々に所定の重みを付し、該重み付
    けされた前記複数のスライス像を加算して前記頭
    部における脳表構造が描出された画像を得る加算
    手段と、 この加算手段により得られた前記頭部における
    脳表構造が描出された画像と、前記再構成手段に
    より得られた前記エコー時間が短いエコー信号に
    基づく複数のスライス像とを表示する表示手段
    と、 を具備することを特徴とする磁気共鳴イメージン
    グ装置。 3 静磁場を発生する静磁場発生手段と、 傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生手段と、 プロトンに係る磁気共鳴現象を生じさせるため
    の高周波パルスを発生する高周波パルス発生手段
    と、 プロトンに係る磁気共鳴信号としてのエコー信
    号を検出するものであつて、被検体の頭部に近接
    して配置される受信コイルと、 前記静磁場中に配置された前記被検体に対し前
    記傾斜磁場及び高周波パルスを所定条件で印加す
    るためのものであつて、前記被検体の頭部の複数
    のスライス部位夫々からエコー時間の異なる少な
    くとも2つのエコー信号を収集するためのパルス
    シーケンスを実行する制御手段と、 この制御手段が駆動されることにより、前記受
    信コイルより得られる前記パルスシーケンスの実
    行に係るエコー時間が短いエコー信号を再構成し
    て前記頭部におけるエコー時間が短いエコー信号
    に基づく複数のスライス像を再構成により得ると
    共に前記受信コイルより得られる前記パルスシー
    ケンスの実行に係るエコー時間が長いエコー信号
    を再構成して前記頭部におけるエコー時間が長い
    エコー信号に基づく複数のスライス像を再構成に
    より得る再構成手段と、 前記エコー時間が長いエコー信号に基づく複数
    のスライス像夫々のマトリツクス成分に所定の重
    みを付し、該重み付けされたマトリツクス成分を
    持つ前記複数のスライス像を加算して前記頭部に
    おける脳表構造が描出された画像を得る加算手段
    と、 この加算手段により得られた前記頭部における
    脳表構造が描出された画像と、前記再構成手段に
    より得られた前記エコー時間が短いエコー信号に
    基づく複数のスライス像とを表示する表示手段
    と、 を具備することを特徴とする磁気共鳴イメージン
    グ装置。 4 前記加算手段は、前記複数のスライス像を加
    算するに際し、各スライス像の位置をずらしなが
    ら加算する構成としたことを特徴とする請求項2
    又は3に記載の磁気共鳴イメージング装置。 5 前記受信コイルは、前記頭部を包み込むこと
    ができる筒状としたことを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれかに記載の磁気共鳴イメージング装
    置。
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