JPH0561228B2 - - Google Patents

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JPH0561228B2
JPH0561228B2 JP60078407A JP7840785A JPH0561228B2 JP H0561228 B2 JPH0561228 B2 JP H0561228B2 JP 60078407 A JP60078407 A JP 60078407A JP 7840785 A JP7840785 A JP 7840785A JP H0561228 B2 JPH0561228 B2 JP H0561228B2
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JP
Japan
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zirconia
chromium nitride
chromium
powder
sintered body
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JP60078407A
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Akira Yamaguchi
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Nippon Chemical Industrial Co Ltd
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Nippon Chemical Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は窒化クロム−ジルコニア系の緻密焼結
体セラミツクス及びその製造方法に関する。
[従来の技術及び問題点]] 従来、窒化クロム−ジルコニア系の焼結体はほ
とんど開発されていない。窒化クロム単味の焼結
体は、Cr金属粉末成形体を窒素ガス雰囲気中で
焼結することによつて得られることは知られてい
る。しかしながら、この場合、反応焼結であるた
めに、緻密に焼結することができず、30〜40%の
気孔率が残存する。そのためその用途開発を考え
るまでにも到達していないのが実情である。
一方、ジルコニア単味の焼結体は近時著しい発
達がなされ、部分安定化ジルコニアは優れたセラ
ミツクスを提供することは周知である。
しかしながら、ジルコニアは熱伝導度が比較的
小さく、耐熱衝撃抵抗性に欠ける等の問題があ
る。
[問題点を解決するための手段] 本発明者は叙上の問題に鑑み、窒化クロム焼結
体について研究をしていたところ、Cr粉末にジ
ルコニア粉末を混合し、その混合粉末成形体を窒
素ガス雰囲気中で焼成したところ、反応焼結を起
こして、窒化クロムとジルコニアからなる緻密焼
結体となり、それぞれの欠点が解消されることを
知見し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、窒化クロムとジルコニアとが
焼結して混在してあり、全気孔率が10%以下で、
且つ嵩密度が5.5g/cm3以上であることを特徴と
する窒化クロム−ジルコニア系セラミツクスを提
供するにある。
更に、本発明は、クロム金属粉末とジルコニア
粉末とからなり、ジルコニア粉末の混合割合が20
〜80重量%である混合粉末成形体を窒素ガス雰囲
気中で焼成してクロム金属粉末を窒化させること
を特徴とする窒化クロム−ジルコニア系セラミツ
クスの製造方法を提供するにある。
[作用] 本発明にかかるセラミツクスにおいて、窒化ク
ロムは、主としてCr2Nの組成のものを示すが、
この化合物は不定比化合物であり、これよりも窒
素比の小さいCr2N1-x(0≦x<0.24)も存在し、
焼成温度によつて窒化クロムの組成は変化する。
従つて、本発明で使用する窒化クロムはCr2N1-x
(0≦x<0.24)組成のものをさすものとする。
一方、ジルコニアは純粋なものを含むのは当然
のことながら、Y2O3、CaO、MgOなどによつて
安定化されたジルコニアまたは部分安定化された
ジルコニアをも含むものである。
本発明にかかるセラミツクスは上記の如く、窒
化クロムとジルコニアとの焼結体であるが、両者
は均一に混在して焼結されているため、それぞれ
の単独焼結体とは異なつた一層優れた物性を示
す。即ち、窒化クロム単味の素地と比較すれば、
ジルコニアを混在することによつて緻密化が容易
になると同時に、融点の高いZrO2を混在するこ
とにより、より耐火度を上げることができる。更
に、例えばジルコニア分散アルミナ素地に見られ
るように、本発明にかかるセラミツクスはジルコ
ニア分散窒化クロム素地ともみることができる緻
密焼結体を構成しているので、靭性のある強度的
に優れたものになりうる。
一方、ジルコニウム単味の素地と比較すれば、
ジルコニアよりも熱伝導度の高い窒化クロムの混
在によつて耐熱衝撃抵抗性もよくなり、温度変動
の大きい場合の高温材料として適用できる。
本発明クロム−ジルコニア系セラミツクスの特
徴を明らかにするために第1図及び第2図を添付
する。
第1図及び第2図はいずれも後記の本発明の実
施例態様における窒化クロム−ジルコニア系セラ
ミツクスの物性を示すグラフ図であり、第1図は
後記実施例1で得られた各試料について、その特
性を原料混合比に対して示すグラフ図であり、第
1図aは原料混合比と相対X線回折強度の関係を
示すグラフ図であり、第1図bは原料混合比と全
気孔率との関係を示すグラフ図であり、第1図b
は原料混合比と密度との関係を示すグラフ図であ
る。また、第2図は実施例2で得られた各試料に
ついて、その特性を各焼成温度に対して示すグラ
フ図であり、第2図aは焼成温度と相対X線回折
強度との関係を示すグラフ図であり、第2図bは
焼成温度と全気孔率との関係を示すグラフ図であ
り、第2図cは焼成温度と密度の関係を示すグラ
フ図である。なお、第1図a及び第2図aの相対
X線強度は、試料のX線回折による構造物の回折
線の中の最強線をもつて表したものである。第1
図a及第2図aの結果は本発明の窒化クロム−ジ
ルコニア系セラミツクスが窒化クロム
(Cr2N1-x)とジルコニアにより構成された焼結
体であることを示すものであり、第1図b及び第
2図bの結果は焼結体の全気孔率が5%以下にも
なる程の緻密焼結体でありうることを示すもので
ある。このことは第1図c及び第2図cに示す真
空度と嵩密度との関係の結果からみても明らかと
なる。
本発明窒化クロム−ジルコニウム系セラミツク
スはクロム金属粉末とジルコニア粉末とからなる
混合粉末成形体を窒素ガス雰囲気中で焼成してク
ロム金属粉末を窒化させることが特徴として工業
的に有利に製造することができる。
本発明窒化クロム−ジルコニア系セラミツクス
の製造方法において、クロム金属粉末とジルコニ
ア粉末とからなる混合粉末成形体中のジルコニア
の混合割合は、その割合に応じて特徴のある焼結
体を得ることができるので、特に限定する必要は
ないが、多くの場合、30〜80重量%の範囲が好適
である。
この理由は、ジルコニアの混合割合の増加と共
に焼結体の気孔率が低下し、ジルコニアの混合比
が30〜80重量%の焼結体では、気孔率が5%程度
の緻密化焼結を行なうことができるためである。
従つて、かかる組成比においては出発原料の粒度
構成を調整すれば、実質的に気孔のない緻密焼結
体も得ることができる。
原料の金属クロム及びジルコニアは、純粋なも
のはもちろん使用できるが、それらの調製上不可
避的に混入する不純物は何ら問題とならない。
また、ジルコニアにあつては、前記のとおり
Y2O3、CaOまたはMgOなどによつて安定化され
たジルコニアも好適な原料となりうる。
また、かかる原料混合物の成形体はその性状及
び成形方法を特に限定する理由はなく、多くの公
知の所望の手段を用いて調製することができる。
従つて、上記成形体の焼成は窒素ガス雰囲気中
で行なうことを特徴とするが、窒化反応は金属ク
ロムにのみ生じ、ジルコニアには生じない。
従つて、上記成形体を焼成する場合、少なくと
も混合物中の金属クロムが窒化する温度以上で焼
成を行なうことが必要である。
金属クロム粉末自体の窒素ガス雰囲気中での窒
化反応は1000℃以下の温度でも生ずるが、ジルコ
ニアとの反応焼結を充分に生起きさせるために
は、多くの場合1200℃以上の温度が適当であり、
1300〜1600℃の温度範囲が好適である。
金属クロム窒化反応は温度にも勿論依存する
が、一般に速やかに進行し、また上記と同様の理
由から最高温度における焼成時間は0.5〜3時間、
好適には1〜2時間がよい。
かくして得られるセラミツクスは窒化クロム−
ジルコニア系の緻密な焼結体となり、その特徴的
な物性のゆえに工業的に有利に利用できるもので
ある。例えば、窒化クロムの融点が1800℃以上、
ジルコニアの融点が2700℃といずれも高く、しか
も両者は反応しないので、本発明にかかるセラミ
ツクスはそれぞれの特徴に応じた高温構造材料と
しての利用が充分に考えられる。
[実施例] 以下に、実施例を挙げ、本発明を更に説明す
る。
実施例 1 Cr金属粉末[粒度は74μm(200メツシユ)以
下]とZrO2粉末とを種々の割合に混合し、この
混合粉末を金型で20×20×(10〜15)mmの正方板
状に成形した。これをアルミナ坩堝に入れて電気
炉に入れた。次に窒素ガスを1/分の流量で流
しながら、600℃/時間の昇温速度で1500℃まで
昇温し、温度を1500℃に1時間保持した後、600
℃/時間の速度で冷却した。このようにして得た
それぞれの焼結体について、真密度及び嵩密度を
測定し、更に全気孔率を求めた。また、X線分析
により構成物を調べた。これらの結果を第1図に
示す。第1図aから明らかなように構成物はいず
れも窒化クロムとジルコニアであつた。第1図c
からも明らかなように、真密度は混合比に比例し
て直線的に変化する。一方、嵩密度は、両者それ
ぞれの単味のものより混合焼結体の方が高くなつ
た。また、窒化クロム−ジルコニア系セラミツク
スの全気孔率はCrが20〜80重量%の混合物から
得られた焼結体では10%以下となり、特にCrが
20〜60重量%の場合には、全気孔率が約5%の緻
密焼結体となつた。
ジルコニアとして、Y2O3及びCaOで部分安定
化したジルコニア及び安定化したジルコニアを使
用した場合も、ほぼこれと同じ結果が得られた。
なお、第1図aにおいて、相対X線回折強度
は、試料のX線回折による構造物のX線回折線の
中の最高線の強度をもつて表したものである。
また、本例で得られた78重量%Cr+22重量%
ZrO2よりなる焼結体A及び57重量%Cr+43重量
%ZrO2よりなる焼結体Bの破断面の微構造を走
査型電子顕微鏡で観察すると、添付第3図A及び
Bに示すような電子顕微鏡写真が得られた。な
お、電子顕微鏡写真第3図A及びBの19mmが20μ
mに相当する。
実施例 2 Crが47重量%とZrO2が53重量%の混合粉末成
形体を実施例1と同様に成形し、窒素ガス雰囲気
中で1000〜1500℃の種々の温度で1時間加熱し、
それぞれの焼結体について、実施例1と同じ項目
を測定した。1100℃以下の焼成温度では、CrNの
生成が認められるが、1200℃以上の焼成温度では
CrNは消滅し、Cr2N1-xとZrO2とになつた。同時
に緻密化が進み、気孔率は1200℃で約20%とな
り、更に温度が上昇すると共に、気孔率は減少
し、1500℃での焼成では約5%の窒化クロム−ジ
ルコニア系の緻密焼結体となつた。得られた結果
を第2図に示す。
[発明の効果] 本発明にかかる窒化クロム−ジルコニア系セラ
ミツクス焼結体は全気孔率が10%以下の緻密な焼
結体であり、しかもジルコニアに比して熱伝導性
がよい。
従つて、ジルコニアセラミツクスの耐熱衝撃抵
抗性を改善できるので、ジルコニアセラミツクス
の使用分野に本発明にかかるセラミツクスを有利
に代替させることができる。
また、本発明にかかる製造方法によれば、上記
セラミツクスを工業的に有利に製造し、提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で得られた各試料について、
その特性を原料混合比に対して示すグラフ図であ
り、第1図aは原料混合比と相対X線回折強度の
関係を示すグラフ図であり、第1図bは原料混合
比と全気孔率との関係を示すグラフ図であり、第
1図cは原料混合比と密度との関係を示すグラフ
図であり、また第2図は実施例2で得られた各試
料について、その特性を各焼成温度に対して示す
グラフ図であり、第2図aは焼成温度と相対X線
回折強度との関係を示すグラフ図であり、第2図
bは焼成温度と全気孔率との関係を示すグラフ図
であり、第2図cは焼成温度と密度の関係を示す
グラフ図であり、第3図A及びBは実施例1で得
られた焼結体の破断面の微構造を示す走査型電子
顕微鏡写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 窒化クロムとジルコニアとが焼結して混在し
    てなり、全気孔率が10%以下で、且つ嵩密度が
    5.5g/cm3以上であることを特徴とする窒化クロ
    ム−ジルコニア系セラミツクス。 2 クロム金属粉末とジルコニア粉末とからな
    り、ジルコニア粉末の混合割合が20〜80重量%で
    ある混合粉末成形体を窒素ガス雰囲気中で焼成し
    てクロム金属粉末を窒化させることを特徴とする
    窒化クロム−ジルコニア系セラミツクスの製造方
    法。 3 窒素ガス雰囲気中での焼成が1200℃以上であ
    る特許請求の範囲第2項記載の窒化クロム−ジル
    コニア系セラミツクスの製造方法。
JP60078407A 1985-04-15 1985-04-15 窒化クロム―ジルコニア系セラミックス及びその製造方法 Granted JPS61236653A (ja)

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JP2949586B2 (ja) * 1988-03-07 1999-09-13 株式会社日立製作所 電導材及びその製造法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6136173A (ja) * 1984-07-27 1986-02-20 工業技術院長 高温固体潤滑性セラミツクス

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