JPH055429B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、携帯用のフアクシミリ装置に係わ
り、特に既設電話機の送受器に音響カプラを介し
て接続されるフアクシミリ装置に関する。

［従来の技術］ 一般的なフアクシミリ装置は、第３図に示すよ
うに、フアクシミリ本体１と電話機２とで構成さ
れている。そして、通常、電話機２が電話局に接
続された電話回線に接続されており、画像（原
稿）を送受信するするときのみ電話回線をフアク
シミリ本体へ切換え接続する。

このようなフアクシミリ装置で画像を送信する
手順は次のように行なう。まず、送信すべき画像
（原稿）が描かれた用紙をフアクシミリ本体１の
原稿挿入口３にセツトし、電話機２の送受器（ハ
ンドセツト）４を取上げる。そして、第４図の操
作手順流れ図に示すように、Ｓ１にてダイヤルト
ーンが聞こえることを確認する。ダイヤルトーン
を確認すると、ダイヤルキー５にて送信先の電話
番号をダイヤル操作する。そして、Ｓ２にて送信
先電話機の呼出し音を聞く。呼出し音が聞こえれ
ば、送信先の電話機は通話中でないので、Ｓ３に
て相手が送受器を取上げた時点で画像を送る旨を
連絡する。その後、例えばフアクシミリ本体１の
操作パネルに設けられた送信キーを押すことによ
つて、電話回線がフアクシミリ本体１に接続され
るとともに画像の送信が開始される。なお、送信
が開始されると送受器４を置く。

また、Ｓ２にて呼出し音ではなく、通話中音で
あれば、一定時間経過後に送受器４を置いて電話
を切る。

また、他のフアクシミリ装置から画像を受信す
る場合は、第５図に示すように操作する。すなわ
ち、Ｓ４にて電話機２の呼出しベルを聞くと、送
受器４を取上げる。そして、Ｓ５にて送信元から
音声で連絡を受ける。その後、フアクシミリ本体
１の受信キー等にて電話回線を電話機２側からフ
アクシミリ本体１側へ切換える。

また、上述したような電話機とフアクシミリ装
置本体とが１組になつたフアクシミリ装置の他
に、フアクシミリ本体に音響カプラのみを付けた
フアクシミリ装置が考えられている。このような
フアクシミリ装置においては、音響カプラを既設
電話機の送受器に装着するのみで、画像の送受信
が可能である。すなわち、画像を送受信する場
合、既設電話機で相手と連絡し合つた後に、既設
電話機の送受器を音響カプラに装着し、フアクシ
ミリ本体の送信キー又は受信キーをキー操作すれ
ば、該当画像の送受信が開始される。

このように音響カプラを使用することによつ
て、このフアクシミリ装置を携帯可能とでき、
種々の場所に配設された既設電話機の設置場所か
ら簡単に画像を送受信できる。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、上記のような音響カプラを使用
したフアクシミリ装置においては次のような問題
があつた。すなわち、音響カプラでもつて画像デ
ータを高速で伝送するためには、既設電話機の送
受器を音響カプラに堅固に固定する必要がある。
そのため、一般的にはベルトやゴムバンドで送受
器を固定するようにしている。しかしながら、フ
アクシミリ本体で実際に画像データの送受信を開
始する前、すなわち、第４図および第５図の操作
手順流れ図におけるＳ１〜Ｓ３およびＳ４〜Ｓ５
の操作期間中は相手と通話できる状態にある必要
がある。これを無視して、相手側のフアクシミリ
装置の状態を確認せずに、フアクシミリ本体の送
受信操作を行なうと、画像の先頭部分が欠落した
りして、画像が正確に送受信できない問題があ
る。

このような不都合を解消するためには、相手側
と十分話し合つた後に送受器を音響カプラに取付
ければよいのであるが、前述したように送受器を
ベルトやゴムバンドで堅固に固定する必要がある
ので、送受器を音響カプラに取付けるためにかな
りの作業時間を必要とする。その結果、実際に画
像データを送受信する時間の他に送受器を取付け
るための余分の時間が必要となり、通話料金が増
大する問題がある。

本発明はこのような事情に基づいてなされたも
のであり、その目的とするところは、音響カプラ
から入力された音声信号を聞く補助送受器を設け
ることによつて、既設電話機の送受器を音響カプ
ラにセツトしたままで相手側と音声通話でき、操
作性を向上できるとともに通話料金を低減できる
携帯型のフアクシミリ装置を提供することにあ
る。

また、別の発明の目的は上記目的に加えて、網
制御装置を備えてフアクシミリ本体と電話回線と
を直接接続できるフアクシミリ装置を提供するこ
とにある。

［問題点を解決するための手段］ 本発明のフアクシミリ装置は、電話回線に接続
された既設電話機の送受器に選択的に装着される
音響カプラと、音響カプラからの音声信号を画像
データ信号へ変換するモデム（MODEM）を内
蔵したフアクシミリ本体と、音響カプラから入力
された音声信号を音声出力する補助送受器とを備
えたものである。

また、別の発明は上記発明に加えて、フアクシ
ミリ本体を電話回線に直接接続させるための網制
御装置（NCU）を電話回線に対して接続自在に
設け、さらに、この網制御装置を介して前記電話
回線に接続される電話部を設け、切換器によつて
補助送受器を電話部と音響カプラとに切換え接続
するようにしている。

［作用］ このように構成されたフアクシミリ装置であれ
ば、既設電話機の送受器を音響カプラに装着した
ままで、補助送受器でもつて通話を実施できる。
したがつて、既設電話機のダイヤルキーにおける
ダイヤル操作を開始するまえに既設電話機の送受
器を音響カプラに装着しても、通話先と音声で連
絡しながらフアクシミリ本体を操作できる。した
がつて、操作性が大幅に改善される。

また、別の発明の作用は上記作用に加えて、フ
アクシミリ本体と電話回線とを直接接続できる網
制御装置、電話部、補助受話器を音響カプラ側と
電話部側とへ切換える切換器を設けているので、
網制御装置を電話回線に接続し、かつ切換器を電
話部側に切換えることによつて、フアクシミリ本
体と電話回線とを直接接続した状態で画像の送受
信を実行できる。

［実施例］ 以下本発明の一実施例を図面を用いて説明す
る。

第１図は実施例のフアクシミリ装置の概略構成
を示す模式図である。図中１１は電話局の交換機
に接続された電話回線であり、この電話回線１１
に既設の電話機１２が接続されている。そしてこ
の既設電話機１２の送受器１２ａが実施例のフア
クシミリ装置の音響カプラ１３にゴムバンド１３
ａで固定される。そして、音響カプラ１３はモデ
ム（MODEM、変復調装置）を内蔵したフアク
シミリ本体１４に接続されている。また、このフ
アクシミリ本体１４には補助送受器１５が接続さ
れている。

通常、前記補助送受器１５はフアクシミリ本体
１４内に設けられた切換回路によつて音響カプラ
１３に直結されている。したがつて、フアクシミ
リ本体１４を使用していないときは、補助送受器
１５でもつて既設電話機１２の送受機１２ａから
発せられる音声を直接聞くことが可能であり、か
つこの補助送受器１４から既設電話機１２の送受
器１２ａへ音声を入力することが可能である。ま
た、上記フアクシミリ本体１４内に設けられた切
換回路はフアクシミリ本体１４の操作パネル上に
設けられた送信キー又は受信キーのキー操作に応
動してた切り換る。そして、切換回路が動作する
と、補助送受器１５は音響カプラ１３から切離さ
れて、音響カプラ１３がモデム（MODEM）に
接続される。このモデム（MODEM）は、画像
受信時に音響カプラ１３から入力された音声信号
を画像データ信号へ変換するとともに、画像送信
時に音響カプラ１３へ送出する画像データ信号を
音声信号へ変換する。

このように構成されたフアクシミリ装置の動作
を説明する。まず、画像（原稿）を送信する場合
を説明する。最初に送信画像（原稿）をフアクシ
ミリ本体１４にセツトする。次に、既設電話機１
２の送受器１２ａを音響カプラ１３にゴムバンド
１３ａで固定する。すると、既設電話機１２の送
受器１２ａと補助送受器１５とが音響カプラ１３
を介して直結されることになる。なお、送受器１
２ａを音響カプラ１３にセツトした状態において
は、補助送受器１５を既設電話機１２に載せてお
けば既設電話機１２が通話中になることはない。
そして、操作者は、その補助送受器１５を取上げ
て、既設電話機１２のダイヤルキー１２ｂで送信
先の電話番号をダイヤル操作する。相手が送受器
を取上げた時点で画像を送る旨を連絡する。その
後、フアクシミリ本体１４の送信キーを押すと、
内部の切換回路が動作して音響カプラ１３がモデ
ムに接続される。そして、画像が読取られて画像
データ信号になり、モデムで音声信号に変換さ
れ、音響カプラ１３で音声出力される。この音声
は送受器１２ａにて再び音声信号に変換され、既
設電話機１２を介して電話回線１１へ送出され
る。しかして、相手側フアクシミリ装置へ画像デ
ータが送信されることになる。なお、送信が開始
されると補助送受器１５を図示するように既設電
話機１２以外の場所に置く。

また、送受器１２ａを音響カプラ１３にセツト
し、かつ補助送受器１５を既設電話機１２に載せ
た状態で、他のフアクシミリ装置から画像を受信
する場合は、既設電話機１２の呼出しベルを聞く
と、補助送受器１５を取上げる。そして、送信元
から音声で連絡を受ける。その後、フアクシミリ
本体１４の受信キーを押すと、音響カプラ１３が
モデムに接続され、フアクシミリ本体１４は画像
データを受信開始する。

このように構成されたフアクシミリ装置であれ
ば、既設電話機１２の送受器１２ａを音響カプラ
１３に装着したままで、補助送受器１５てもつて
通常の音声通話を実施できる。したがつて、既設
電話機１２のダイヤルキー１２ｂにてダイヤル操
作を開始するまえに既設電話機１２の送受器１２
ａを音響カプラ１３に装着したとしても、送信先
と音声で連絡しながらフアクシミリ本体１４を操
作できる。したがつて、画像（原稿）の送受信ミ
スを低減できるとともに、操作性を大幅に向上で
きる。

さらに、送受器１２ａを音響カプラ１３に装着
する期間は送信先の電話機又はフアクシミリ本体
と電話回線が接続されていないので、従来の音響
カプラを使用したフアクシミリ装置に比較して通
話料金を節約できる。

また、音響カプラ１３を使用して既設の電話機
１２を介して通話先のフアクシミリ装置と画像デ
ータの送受信が可能となるので、このフアクシミ
リ装置を携帯可能とし、電話機が設置されている
場所なら簡単に移動でき、従来の音響カプラを使
用したフアクシミリ装置と同じ効果を奏する。

第２図は本発明の他の実施例に係わるフアクシ
ミリ装置の概略構成を示す模式図である。第１図
と同一部分には同一符号が付してある。なお、こ
の実施例においては、第１図に示した既設電話機
１２は図示していない。図中２１は外部の電話回
線１１に接続されたローゼツトであり、このロー
ゼツト２１に前述した既設電話機１２又はこの実
施例のフアクシミリ装置の網制御装置（NCU）
２２が択一的に接続される。この網制御装置
（NCU）２２はフアキシミリ本体１４内のモデム
（MODEM）に接続されるとともにダイヤル機能
を有した電話部２３に接続されている。電話部２
３はダイヤルキー２３ａを有し、前記網制御装置
（NCU）２２と切換器２４を介して接続された補
助送受器１５とで通常の電話機の機能を有する。

前記フアクシミリ本体１４のモデムは前記網制
御装置（NCU）２２に接続されるとともに増幅
器２５を介して音響カプラ１３に接続されてい
る。音響カプラ１３はこの増幅器２５および前記
切換器２４を介して補助送受器２５に接続されて
いる。切換器２４は例えばフアクシミリ本体１４
の操作パネルに取付けられた切換スイツチのスイ
ツチ操作により切り換えられる。

このように構成されたフアクシミリ装置の動作
を説明する。まず、ローゼツト２１に既設電話機
１２が接続されていた場合は、フアクシミリ本体
１４の切換スイツチにて切換器２４をｂ側に接続
して、補助送受器１５を増幅器２５を介して音響
カプラ１３へ接続させておく。そして、先の実施
例と同様に既設電話機１２の送受器１２ａを音響
カプラ１３にセツトしたのち、既設電話機１２の
ダイヤルキー１２ｂで送信先の電話番号をダイヤ
ル操作する。送信先と音声による連絡が取れたの
ち、フアクシミリ本体１４の送信キーを押すと、
画像データ信号がモデムで音声信号に変換され、
増幅器２５を介して音響カプラ１３へ送出され
る。そして、音響カプラ１３で音声に変換されて
既設電話１２の送受器１２ａへ入力される。しか
して、画像データは送信先のフアクシミリ装置へ
送信される。

つぎに、既設電話１２をローゼツト２１から取
外して、網制御装置（NCU）２２を電話回線１
１に接続した場合を説明する。この場合、切換ス
イツチで切換器２４をａ側に接続して、補助送受
器１５を電話部２３へ接続させる。そして、電話
部２３のダイヤルキー２３ａにて送信先の電話番
号をダイヤル操作する。送信先と音声による連絡
が取れたのち、フアクシミリ本体１４の送信キー
を押すと、画像データ信号がモデムで音声信号に
変換され、網制御装置（NCU）２２を介して直
接電話回線１１へ送出される。しかして、画像デ
ータは送信先のフアクシミリ装置へ送信される。

このように構成されたフアクシミリ装置であれ
ば、携帯先の既設電話機１２がソケツト等にてロ
ーゼツト２１から簡単に取付け、取外しが可能で
あれば、既設電話機１２を取外して、網制御装置
（NCU）２２をローゼツト２１に直接接続するこ
とによつて画像データを送受信できる。したがつ
て、画像データ信号を一旦音声に変換することな
く直接送信できるので、より正確な画像送受信を
実施できる。また、取扱い操作が簡素化される。

もちろん、先の実施例で示したように音響カプ
ラ１３を使用しての画像データ送受信も可能であ
る。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明によれば、音響カプ
ラから入力された音声信号を聞く補助送受器を設
けている。したがつて、既設電話機の送受器を音
響カプラにセツトしたままで相手側と音声通話で
き、操作性を向上できるとともに通話料金を低減
できる。

また、網制御装置を備えているので、フアクシ
ミリ本体と電話回線とを直接接続でき、画像デー
タをより正確に送受信できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係わるフアクシミ
リ装置の概略構成を示す模式図、第２図は本発明
の他の実施例に係わるフアクシミリ装置の概略構
成を示す模式図、第３図は一般的なフアクシミリ
装置を示す外観図、第４図および第５図は同一般
的なフアクシミリ装置の操作手順を示す流れ図で
ある。 １１……電話回線、１２……既設電話機、１２
ａ……送受器、１２ｂ……ダイヤルキー、１３…
…音響カプラ、１３ａ……ゴムバンド、１４……
フアクシミリ本体、１５……補助送受器、２１…
…ローゼツト、２２……網制御装置（NCU）、２
３……電話部、２３ａ……ダイヤルキー、２４…
…切換器、２５……増幅器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 電話回線に接続された既設電話機の送受器に
   選択的に装着される音響カプラと、この音響カプ
   ラからの音声信号を画像データ信号へ変換するモ
   デム（MODEM）を内蔵したフアクシミリ本体
   と、前記音響カプラから入力された音声信号を音
   声出力する補助送受器とを備えたことを特徴とす
   るフアクシミリ装置。 ２ 電話回線に接続された既設電話機の送受器に
   選択的に装着される音響カプラと、この音響カプ
   ラからの音声信号を画像データ信号へ変換するモ
   デム（MODEM）を内蔵したフアクシミリ本体
   と、前記音響カプラから入力された音声信号を音
   声出力する補助送受器と、前記電話回線に対して
   接続自在に設けられ、前記フアクシミリ本体を前
   記電話回線に直接接続させるための網制御装置
   （NCU）と、この網制御装置を介して前記電話回
   線に接続された電話部と、前記補助送受器を前記
   電話部と前記音響カプラとに切換え接続する切換
   器とを備えたことを特徴とするフアクシミリ装
   置。