JPH0554225U - 印字装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 印字装置において、テープ自体の厚さを薄く
して収納量を多くすることができるとともに、粘着剤が
切断刃に付着して切れ味が悪くならないようにする。 【構成】 粘着剤や剥離紙が設けられていない被印字テ
ープ１８をテープカセット３内に収納することにより、
被印字テープ自体の厚さを薄くして収納量を多くし、ま
たテープカセット３内から被印字テープ１８を順次引き
出してその表面にサーマル印字ヘッド１２で情報を印字
し、印字された被印字テープ１８の裏面に粘着剤塗布装
置３０によって粘着剤を塗布した上、この被印字テープ
１８の粘着剤が塗布される手前側を切断装置３５で切断
することにより、切断装置３５に粘着剤が付着しないよ
うにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案はラベルプリンタなどの印字装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、印字装置においては、所望の場所で所望の情報を手軽に印字できるハン ディタイプのプリンタが広く普及している。このような印字装置としては、剥離 紙付きの粘着テープをテープカセット内に収納し、この粘着テープを順次引き出 してその表面に所望の情報を印字し、印字された粘着テープを切断刃で切断する ことにより、ラベルとして使用できるラベルプリンタがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このラベルプリンタでは、被印字テープとして剥離紙付きの粘 着テープを用いているので、剥離紙や粘着層によりテープ自体の厚さが厚くなり 、その分、テープカセット内に収納できるテープ量が少なくなるという問題があ る。また、このラベルプリンタでは、粘着テープを切断刃で切断するため、切断 時に粘着剤が切断刃に付着して、切断刃の切れ味が悪くなるという問題もある。 この考案は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、テー プ自体の厚さを薄くして収納量を多くすることができるとともに、粘着剤が切断 刃に付着して切れ味が悪くならないようにした印字装置を提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案は、上記目的を達成するために、被印字テープを収納するテープ収納 部と、このテープ収納部内から被印字テープを順次引き出してその表面に情報を 印字する印字手段と、この印字手段で印字された被印字テープの裏面に粘着剤を 塗布する塗布手段と、この塗布手段で粘着剤が塗布された被印字テープを粘着剤 が塗布される前側で切断する切断手段とを具備したことを特徴とする。

【０００５】

【作用】

この考案によれば、粘着剤や剥離紙を設けていない被印字テープをテープ収納 部内に収納することにより、被印字テープ自体の厚さを薄くしてテープ収納部内 への被印字テープ量を多くし、また、テープ収納部に収納された被印字テープを 順次引き出してその表面に印字手段で情報を印字し、印字された被印字テープの 裏面に塗布手段により粘着剤を塗布して、この被印字テープの粘着剤が塗布され る手前側を切断手段で切断することにより、切断装置に粘着剤が付着しないよう にする。

【０００６】

【実施例】

以下、図１〜図３を参照して、この考案の一実施例を説明する。

【０００７】 図１〜図３は印字装置を示す。この印字装置では、携帯可能なボックス形状の 装置本体１の内部にシャーシ２が設けられ、このシャーシ２の上面にテープカセ ット３が着脱可能に装着され、この装着されたテープカセット３が装置本体１に 開閉可能に取り付けられた蓋４によって覆われるようになっている。この場合、 蓋４の外面には、図１に示すように、情報を入力するシートキー６および入力さ れた情報を表示する液晶表示部７が設けられている。また、印字装置は、図示し ないが、通信ケーブルを介して電子手帳やワードプロセッサなどの外部機器と接 続可能となっている。

【０００８】 装置本体１内の所定箇所には巻取軸１０、プラテンローラ１１、およびサーマ ル印字ヘッド１２がそれぞれシャーシ２の上方に突出して設けられている。巻取 軸１０は装置本体１に回転自在に設けられている。プラテンローラ１１は装置本 体１に設けられた支持板１３に回転自在に設けられている。サーマル印字ヘッド １２は装置本体１の箇所にプラテンローラ１１に対して接離可能に設けられてい る。このサーマル印字ヘッド１２は縦長の細長い板状のもので、その上下方向に 発熱素子（図示せず）が微細な間隔で多数配列されている。また、装置本体１の 左壁上部の所定箇所には印字テープ排出口１４が設けられている。

【０００９】 シャーシ２上に装着されるテープカセット３は、被印字テープ供給リール１５ がカセットガイド軸１６に嵌合され、インクテープ巻取リール１７が巻取軸１０ に係合された状態で、シャーシ２上の所定箇所に装着される。この状態では、被 印字テープ供給リール１５から繰り出された被印字テープ１８は、プラテンロー ラ１１とサーマル印字ヘッド１２の間および印字テープ排出口１４を経て装置本 体１の外部に送り出される。また、インクテープ供給リール１９から繰り出され たインクテープ２０は、プラテンローラ１１とサーマル印字ヘッド１２の間およ びインクテープガイドピン２１を経てインクテープ巻取リール１７に巻き取られ る。この場合、プラテンローラ１１とサーマル印字ヘッド１２の間における被印 字テープ１８とインクテープ２０とは、被印字テープ１８の表面（印字面）とイ ンクテープ２０のインクとが接触する状態で、互いに重ね合わされるようになっ ている。

【００１０】 一方、装置本体１の印字テープ排出口１４には粘着剤塗布装置３０が設けられ ている。この粘着剤塗布装置３０は、サーマル印字ヘッド１２によって情報が印 字された被印字テープ１８を挾んで回転する塗布ローラ３１と押圧ローラ３２を 備え、塗布ローラ３１の近傍に粘着剤を収容する粘着剤タンク３３を配置した構 造となっている。塗布ローラ３１は、被印字テープ１８を押圧ローラ３２で挾ん だ状態で回転することにより、その外周面に粘着剤タンク３３から粘着剤が順次 供給され、この粘着剤を被印字テープ１８の裏面に塗布するものである。

【００１１】 また、印字テープ排出口１４の近傍には切断装置３５が設けられている。この 切断装置３５は、印字テープ排出口１４の近傍における装置本体１に設けられた 長孔３６内に操作釦３７が印字テープ排出口１４に向けて接離する方向に移動可 能に設けられ、この操作釦３７の奥端部に切断刃３８が設けられた構造となって いる。切断刃３８は、操作釦３７の操作に応じて刃先が塗布ローラ３１および押 圧ローラ３２よりも装置本体１の内側に出没して被印字テープ１８を切断するよ うになっている。

【００１２】 つぎに、このような印字装置を使用する場合について説明する。 まず、テープカセット３内の被印字テープ供給リール１５に被印字テープ１８ を巻き付けるとともに、インクテープ供給リール１７にインクテープ２０を巻き 付ける。このときには、被印字テープ１８に予め粘着剤や剥離紙を設けていない ので、その分、被印字テープ１８自体の厚さが薄くなり、テープカセット３内に 被印字テープ１８を多く収納することができる。

【００１３】 そして、被印字テープ１８およびインクテープ２０が収納されたテープカセッ ト３を装置本体１内に装着する。このときには、被印字テープ供給リール１５を カセットガイド軸１６に嵌合し、インクテープ巻取リール１７を巻取軸１０に係 合させた状態で、シャーシ２上の所定箇所にテープカセット３を装着する。この 状態では、図３に示すように、被印字テープ供給リール１５から繰り出された被 印字テープ１８は、プラテンローラ１１とサーマル印字ヘッド１２の間および粘 着剤塗布装置３０の塗布ローラ３１と押圧ローラ３２の間に配置され、かつ先端 部が印字テープ排出口１４から装置本体１の外部に送り出されている。また、イ ンクテープ供給リール１９から繰り出されたインクテープ２０は、プラテンロー ラ１１とサーマル印字ヘッド１２の間およびインクテープガイドピン２１を経て インクテープ巻取リール１７に巻き取られている。なお、プラテンローラ１１と サーマル印字ヘッド１２の間における被印字テープ１８とインクテープ２０とは 、被印字テープ１８の表面（印字面）とインクテープ２０のインクとが接触する 状態で重ね合わされている。

【００１４】 この後、図１に示すように、装置本体１の蓋４を閉じてテープカセット３を覆 い、この状態で蓋４の外面に設けられたシートキー６を操作して情報を入力する 。すると、入力された情報およびその処理結果が液晶表示部７に表示される。こ の情報を印字する場合には、シートキー６を操作して、プラテンローラ１１を回 転させるとともに、サーマル印字ヘッド１２を駆動する。すると、プラテンロー ラ１１の回転に伴って被印字テープ１８が被印字テープ供給リール１５から順次 引き出されて、サーマル印字ヘッド１２により入力された情報が被印字テープ１ ８の表面に順次印字される。

【００１５】 このように情報が印字された被印字テープ１８は、図３に示すように、粘着剤 塗布装置３０の塗布ローラ３１と押圧ローラ３２の間に搬送される。すると、塗 布ローラ３１の回転に伴ってその外周面に粘着剤タンク３３から粘着剤が供給さ れ、この粘着剤が被印字テープ１８の裏面に順次塗布される。粘着剤が塗布され た被印字テープ１８は印字テープ排出口１４から装置本体１の外部に順次送り出 される。そして、所望の情報が被印字テープ１８に印字された後は、切断装置３ ５の操作釦３７を長孔３６に沿って被印字テープ排出口１４側に向けてスライド させることにより、操作釦３７のスライドに伴って切断刃３８が同じ方向に移動 して押圧ローラ３２および塗布ローラ３１よりも装置本体１の内側に突出し、こ の突出した切断刃３８で粘着剤が塗布されていない個所の被印字テープ１８を切 断する。このため、切断刃３８に粘着剤が付着することがないので、切断刃３８ の切れ味の低下を防ぐことができる。

【００１６】 なお、この考案は上述した実施例に限定されず、サーマル印字ヘッド１２に換 えて、ワイヤードットなどの印字ヘッドでも良く、またラベル印字装置に限らず 、ワードプロセッサなどのデータ処理装置の印字装置などにも広く使用すること ができる。

【００１７】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案によれば、被印字テープに予め粘着剤や剥離紙 を設けていないので、その分、被印字テープの厚さが薄くなり、テープ収納部内 に被印字テープを多く収納することができ、また印字手段で情報が印字された被 印字テープの裏面に塗布手段によって粘着剤を塗布して、この被印字テープの粘 着剤が塗布される前側を切断手段で切断することにより、切断装置に粘着剤が付 着することがなく、切断装置の切れ味の低下を防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のラベルプリンタの外観斜視図。

【図２】ラベルプリンタにテープカセットを装着する状
態の分解斜視図。

【図３】ラベルプリンタの概略構成図。

【符号の説明】

１ 装置本体 ３ テープカセット １１ プラテンローラ １２ サーマル印字ヘッド ３０ 粘着剤塗布装置 ３５ 切断装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 被印字テープを収納するテープ収納部
   と、 前記テープ収納部内から前記被印字テープを順次引き出
   してその表面に情報を印字する印字手段と、 前記印字手段で印字された前記被印字テープの裏面に粘
   着剤を塗布する塗布手段と、 前記塗布手段で粘着剤が塗布された前記被印字テープを
   前記粘着剤が塗布される前側で切断する切断手段とを具
   備してなる印字装置。