JPH0549477B2 - - Google Patents

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JPH0549477B2
JPH0549477B2 JP59019004A JP1900484A JPH0549477B2 JP H0549477 B2 JPH0549477 B2 JP H0549477B2 JP 59019004 A JP59019004 A JP 59019004A JP 1900484 A JP1900484 A JP 1900484A JP H0549477 B2 JPH0549477 B2 JP H0549477B2
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JP
Japan
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thermal transfer
transfer sheet
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developer layer
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Masanori Akata
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/40Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used characterised by the base backcoat, intermediate, or covering layers, e.g. for thermal transfer dye-donor or dye-receiver sheets; Heat, radiation filtering or absorbing means or layers; combined with other image registration layers or compositions; Special originals for reproduction by thermography
    • B41M5/46Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used characterised by the base backcoat, intermediate, or covering layers, e.g. for thermal transfer dye-donor or dye-receiver sheets; Heat, radiation filtering or absorbing means or layers; combined with other image registration layers or compositions; Special originals for reproduction by thermography characterised by the light-to-heat converting means; characterised by the heat or radiation filtering or absorbing means or layers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
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  • Physics & Mathematics (AREA)
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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、被熱転写シートに関し、さらに詳し
くは、サーマルヘツドあるいはレーザーなどによ
り画像情報に応じた加熱印字が行なわれる、熱転
写シートと組み合せて用いられる被熱転写シート
およびその製造法に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 サーマルヘツドあるいはレーザーなどにより画
像情報に応じて画像を得るには、従来主して感熱
発色紙が用いられてきた。この感熱発色紙におい
ては、基紙上に設けられた常温で無色または淡色
のロイコ染料と顕色剤とが、加熱により接触され
て発色画像が得られる。このような顕色剤として
は、フエノール性化合物、サリチル酸亜鉛誘導
体、ロジンなどが一般的に使用されている。とこ
ろが上記のような感熱発色紙は、得られた発色画
像を長期間保存すると消色するという致命的な欠
点があり、またカラー印字は2色までが限界であ
つて連続的な階調を有するカラー画像を得ること
はできなかつた。
一方、基紙上に、顔料が分散されてなる熱溶融
性ワツクス層を設けた感熱転写紙が近年用いられ
始めた。この感熱転写紙と被転写紙とを重ね合わ
せ、感熱転写紙の背面から加熱印字を行うと、顔
料が含まれたワツクス層が被転写紙上に移行して
画像が得られる。このような印字方法によれば、
耐久性のある画像が得られるとともに、三原色の
顔料が含まれた感熱転写紙を用いて複数回印字す
ることにより、多色画像が得られるが、本質的に
連続的な階調を有する写真のような画像を得るこ
とはできない。
ところで近年、電気信号から写真のような画像
を直接得たいという要求が高まり、種々の試みが
なされている。このような試みの1つは、CRT
上に画像を映し、これを銀塩フイルムで投影する
方法であるが、銀塩フイルムがインスタントフイ
ルムである場合にはランニングコストが嵩むとい
う欠点があり、また銀塩フイルムが35mmフイルム
である場合には撮影後現像処理が必要であるため
即時性がないという欠点がある。さらに別の方法
として、インパクトリボン方式あるいはインクジ
エツト方式も提案されているが、前者は画質が悪
いという欠点があり、後者は画像処理を必要とす
るため簡便に写真のような画像を得ることは難か
しいという欠点がある。
このような欠点を解決するため、加熱により移
行する性質を有する昇華性分散染料層が設けられ
た熱転写シートを被熱転写シートと組合せて用
い、該昇華性分散染料をコントロールしながら被
熱転写シート上に移行させて階調のある写真のよ
うな画像を得る方法が提案されている。この方法
によれば、テレビ信号から簡単な処理で連続的な
階調を有する画像が得られ、しかもその際用いら
れる装置が複雑ではないため、注目を集めてい
る。このような方法に近い従来技術の1つとし
て、ポリエステル繊維の乾式転写捺染法が挙げら
れ、この乾式転写捺染法は、昇華性の分散染料な
どの染料を合成樹脂溶液中に分散ないし溶解させ
て塗料とし、この塗料を薄葉紙などにパターン状
に塗布し乾燥させて熱転写シートとし、この熱転
写シートを被熱転写シートであるポリエステル繊
維と重ね合わせて密着加熱し、ポリエステル繊維
上に分散染料を染着させて画像を得る方法であ
る。
ところが上記のような熱転写シートとポリエス
テル繊維製の被熱転写シートとを重ね合わせて、
これをサーマルヘツドなどにより加熱印加しても
高濃度の発色画像を得ることはできない。その理
由としては、ポリエステル繊維布の表面平滑性が
良好ではないということも挙げられるが、主とし
て次の理由によると考えられる。すなわち、通常
の乾式転写捺染法あるいは乾式転写捺染法では、
昇華性染料のポリエステル繊維布上への移行は、
充分に加熱時間をかけて行なわれているのに対
し、サーマルヘツドなどによる加熱は通常極めて
短かく、このため該染料が充分に繊維布上に移行
しないためである。ちなみに、乾式転写捺染法で
は200℃で1分間程度、加熱することにより染料
の移行が達成されるのに対し、サーマルヘツドに
よる加熱は400℃で数msec程度という短かさであ
る。
このため、より昇華性の高い染料を、熱転写シ
ート中に用いることが提案されており、このよう
な昇華性の高い染料としては、常温で無色または
淡色のロイコ染料が挙げられる。これらのロイコ
染料は芳香族カルボン酸、フエノール化合物、有
機スルホン酸などの酸性物質と接触すると、ラク
トン環の開環、スピロピラン環の開環あるいは脱
アシル化反応などを起こして発色する。
ところが、いかに昇華性の高い染料を熱転写シ
ート中に用いても、実用的な発色画像を得ること
はできなかつた。これは、たとえ鮮明な発色画像
が一時的に得られたとしても、この発明画像は耐
光性が著しく悪く長期保存性に欠けるためであ
る。このような発色画像の耐光性の悪さは、光照
射時に生ずる励起酸素によつて発色画像が酸化さ
れることに主として起因していると考えられてい
る。一般に染料、顔料に紫外線吸収剤を併用し
て、染料、顔料の身かけの耐光性を向上させる方
法は、染料、顔料を扱う者にとつて公知である。
しかしながら、熱転写シートと被熱転写シート
とを組み合わせて印字記録を行なう場合には、被
熱転写層中に紫外線吸収剤あるいは酸素促進剤を
単に含ませるだけでは充分な効果は認められな
い。この原因について検討した結果、効果が充分
に認められない理由としては、転写シートから熱
時移行する染料が被熱転写シートの表層にしか移
行しないため被熱転写シートの最上部に位置しな
ければ充分な働きを発揮することができない紫外
線吸収剤が発色画像の下部に位置してしまうため
であることが見出された。
本発明者らは、これらの事実を踏まえてさらに
研究した結果、特定の構成を有する被熱転写シー
トを用いることによつて、上記の欠点が一挙に解
決されることを見出して本発明を完成するに至つ
た。
発明の目的ならびにその概要 本発明は、従来技術に伴う欠点を解決しようと
するものであつて、熱移行性の染料が含まれた熱
転写層を有する熱転写シートと、特定の構成を有
する被熱転写シートとを組合わせて用いることに
よつて、以下のような目的を達成しようとするも
のである。
(a) 電気信号から写真のような連続的な階調を有
する発色画像が直接得られるような記録材料を
提供すること。
(b) 高濃度の透明性の高い発色画像が得られると
ともに、耐光性に優れ長時間にわたつて保存し
ても発色画像の消色がない鮮明な解像度の高い
発色画像が得られる記録材料を提供すること。
以上のような目的を達成するため、本発明に係
る加熱印字後の被熱転写シートは、発色画像が記
録された顕色剤層上に、紫外線吸収剤層が設けら
れていることを特徴としており、紫外線吸収剤層
は顕色剤層上に別途一層として設けてもよく、あ
るいは顕色剤層の最上部に紫外線吸収剤を高濃度
で含ませをことによつて紫外線吸収剤層としても
よい。
紫外線吸収剤層が顕色剤層上に設けられた被熱
転写シートは、以下の方法によつて形成すること
ができる。
(a) 被熱転写シートの顕色剤層上に、保護層とし
て紫外線吸収剤が含有された紫外線吸収剤層を
予じめロールコート法、グラビアコート法、ミ
ヤバーコート法などの塗布方法により設けるこ
とによつて被熱転写シートを形成する。紫外線
吸収剤層は、加熱時に熱転写シートから移行し
てくる染料が通過できるように構成する必要が
あり、このためには特定のバインダーにより特
定の厚みを有するように紫外線吸収剤層を設け
ることが必要である。この被熱転写シートと熱
転写シートとを組み合わせて、被熱転写シート
の顕色剤層に発色画像を形成して、顕色剤層中
に発色画像が形成されるとともに顕色剤層上に
紫外線吸収剤が設けられた被熱転写シートが得
られる。
(b) 顕色剤層が設けられた被熱転写シートと、熱
移行性染料が含まれた熱転写層を有する熱転写
シートとを組み合わせ、加熱印字して発色画像
を顕色剤層に発現させた後、発色画像が記録さ
れた顕色剤層上に紫外線吸収剤が含有された紫
外線吸収剤層を形成する。
発色画像が記録された顕色剤層上に紫外線吸
収剤層を形成するには、 (イ) 転写基紙上に、紫外線吸収剤およびバイン
ダーが含まれてなる紫外線吸収剤層を有す
る、紫外線吸収剤転写シートを作製し、前記
顕色剤層上に該転写シートを重ねて加熱など
によつて顕色剤層上に紫外線吸収剤層を形成
するか、あるいは (ロ) 発色画像が発現された顕色剤層上に、紫外
線吸収剤およびバインダーが含まれた紫外線
吸収剤層用塗料組成物を、ロールコート法、
グラビアコート法、ミヤバーコート法などの
塗布方法によつて塗布して、顕色剤層上に紫
外線吸収剤層を形成してもよい。
(c) 顕色剤層が設けられた被熱転写シートと、熱
移行性染料が含まれた熱転写層を有する熱転写
シートとを組み合わせ、加熱印字して発色画像
を顕色剤層に記録させる際に、前記熱転写層中
に紫外線吸収剤をも含有させておき、加熱時に
染料とともに紫外線吸収剤も顕色剤層上に熱移
行させることによつて、顕色剤層の最上部に紫
外線吸収剤が高濃度で含まれる紫外線吸収剤層
を形成することもできる また、顕色剤層に発色画像を記録させた後、
紫外線吸収剤が含まれてなる紫外線吸収剤転写
シートを準備し、該転写シートと顕色剤層とを
重ねて加熱し、紫外線吸収剤を顕色剤層上に熱
移行させることによつて、顕色剤層の最上部に
紫外線吸収剤が高濃度で含まれる紫外線吸収層
剤を形成することもできる。
発明の具体的説明 以下、本発明を図面に示す好ましい具体例につ
いて説明する。
本発明に係る加熱印字後の被熱転写シート1
は、基材2上に設けられた顕色剤層3上に、紫外
線吸収材が含有されている紫外線吸収剤層4が設
けられている。紫外線吸収剤層4は第1図に示す
ごとく顕色剤層3とは別に一層として設けてもよ
い。あるいは第2図に示すごとく、顕色剤層3の
最上部に紫外線吸収剤を高濃度で含ませることに
よつて、顕色剤層3の表面を紫外線吸収剤層4と
してもよい。なお第1図および第2図において、
5は顕色剤層3中に記録された発色画像である。
また場合によつては、基材2を用いることな
く、顕色剤層3上に紫外線吸収剤層4を設けて被
熱転写シートを構成してもよい。基材2上に顕色
剤層3を設ける場合には、顕色剤層3の厚さは3
〜50μm好ましくは5〜15μm程度である。一方、
顕色剤層3上に紫外線吸収剤層を設けて被熱転写
シートとする場合には、顕色剤層3の厚さは60〜
200μm、好ましくは90〜150μm程度である。
以下の説明において、主として基材2を有する
被熱転写シートについて説明するが、これらの説
明は基材2を有さない被熱転写シートについて適
用できることは言うまでもない。
基材2としては、平滑性に優れるとともに、印
字記録の際に加える熱および圧力によつて変形し
ないものが好ましく、具体的には各種の合成紙、
銀塩印画紙用紙、ミラーコート紙、カレンダーコ
ート紙、各種耐熱性プラスチツクフイルムなどが
使用される。これらのうち、特に合成紙、銀塩印
画紙用紙が好ましい。
顕色剤層3を形成するバインダー樹脂として
は、顕色剤を充分に保持でき、かつ基坂2との接
着性が良好で、しかも熱印字時に熱転写シートと
融着せず、その上熱転写シートから移行してくる
染料の内部への移動を阻げないものが好ましい。
具体点には、ポリエステル系樹脂、変性EVA系
樹脂、アクリル系樹脂、無水マレイン酸系樹脂、
ウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、
酢酸ビニル系樹脂、EVA系樹脂、スチレン系樹
脂、スチレン共重合体樹脂(たとえばブタジエン
−スチレン共重合体樹脂、アクリロニトリル−ス
チレン共重合体樹脂、アクリロニトリル−ブタジ
エン−スチレン共重合体樹脂、塩素化ポリエチレ
ン−アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、
メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共
重合体樹脂、メチルメタクリレート−スチレン共
重合体樹脂など)、ゴム系樹脂、シリコーン系樹
脂、セルロース系樹脂、天然ロジン系樹脂、アミ
ノ樹脂、ナイロン系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体
樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、アイオノマー樹
脂、アセタール系樹脂、フエノール系樹脂、エポ
キシ系樹脂、メラミン系樹脂、アルキツド系樹脂
などが使用できる。
上記のバインダーのうち、発色性の観点からは
望ましくはTgが40℃以下の低いガラス転移温度
を有する樹脂が好ましく、このような樹脂として
はポリエステル系樹脂、編成EVA系樹脂、アク
リル系樹脂、無水マレイン酸系樹脂、ウレタン系
樹脂、塩酢ビ系樹脂などが挙げられる。
後述するように、顕色剤層中には顕色剤が含有
されているが、顕色剤の種類によつては保存時あ
るいは加熱時に着色物質を形成しやすい。このよ
うな着色現象は、バインダー樹脂として、スルホ
ン酸残基を含む樹脂類、カルボン酸残基を含む樹
脂類、リン酸残基を含む樹脂類あるいは酸価が
100以上の樹脂類を使用することによつて効果的
に防止しうる。これらのバインダー樹脂のうち、
特にスルホン酸残基を含む樹脂類が好ましい。
顕色剤層3中には、熱転写シートの熱転写層か
ら移行してくる染料を発色させるために顕色剤が
含有されている。このような顕色剤としては、ヘ
テロポリ酸またはその塩類、サリチル酸亜鉛誘導
体、芳香族カルボン酸類、フエノール性化合物、
酸性白土などの固体酸、有機スルホン酸、有機リ
ン酸、酸価の高いレジンなどが用いられる。
ヘテロポリ酸とは、無機酸が縮合して形成され
るポリ酸のうち、2種以上の中心原子を有するも
のを意味しており、具体的には、リンタングステ
ン酸、リンモリブデン酸、リンモリブデン酸、リ
ンバナジン酸、ケイモリブデン酸などが挙げられ
る。
またヘテロポリ酸塩としては、上記ヘテロポリ
酸のアンモニウム塩、アルカリ金属塩、アルカリ
土類金属塩、アミン塩、アルカノールアミン塩な
どが用いられうる。
ヘテロポリ酸は、還元性物質と反応して着色物
質を形成する傾向が認められるが、ヘテロポリ酸
をアンモニウム化合物あるいはアミン誘導体で処
理することによつて、着色現像を阻止しうること
が見い出された。ヘテロポリ酸を処理するアンモ
ニウム化合物としては、水酸化アンモニウム、ア
ンモニウム塩類たとえば塩酸アンモニウム、リン
酸アンモニウム、酢酸アンモニウムなどが挙げら
れ、またアミン誘導体としては、第一級脂肪族ア
ミン、第二級脂肪族アミン、第三級脂肪族アミ
ン、芳香族アミンあるいは上記アミン類と有機酸
または無機酸の塩類などが挙げられる。
ヘテロポリ酸を上記アンモニウム化合物または
アミン誘導体で処理するには、以下のようにすれ
ばよい。
アンモニウム化合物あるいはアミン誘導体が水
溶性であり、バインダー樹脂も水溶性である場合
には、ヘテロポリ酸、アンモニウム化合物または
アミン誘導体およびバインダー樹脂を水溶液中で
混合すればよい。
また、アンモニウム化合物あるいはアミン誘導
体が水溶性であり、バインダー樹脂が油溶性であ
る場合には、まずヘテロポリ酸を少量のアルコー
ル類あるいはケトン類に溶解し、得られた溶液を
バインダー樹脂が溶解された溶液に添加する。次
いで得られた溶液にアンモニウム化合物あるいは
アミン誘導体の水溶液を添加し撹拌混合すると、
界面でヘテロポリ酸とアンモニウム化合物あるい
はアミン誘導体との反応が進行し、その後静置す
るとアンモニウム化合物あるいはアミン誘導体と
反応したヘテロポリ酸はほとんどバインダー樹脂
溶液中に回収される。
これらの方法のほかに、エルジヨンを利用し
て、ヘテロポリ酸をアンモニウム化合物あるいは
アミン誘導体と反応させてもよい。
顕色剤は、顕色剤層中に、顕色剤層全重量の1
〜95重量%、好ましくは20〜60重量%の量で用い
られる。
基材2上に顕色剤層3を設けるには、顕色剤が
含まれたバインダー樹脂を、ロールコート法、グ
ラビアコート法、ミヤバーコート法などの公知の
塗布方法によつて、基材2上に塗布すればよい。
顕色剤層3は、基材2上に0.1μm〜1mm好ましく
は2〜20μmの膜厚で設けられる。
以下に紫外線吸収剤層が顕色剤層上に設けられ
るととに発色画像が顕色剤層中に記録された被熱
転写シートの形成方法を説明する。
まず、第1図に示す紫外線吸収剤層4が顕色剤
層3上に別途一層として設けられている被熱転写
シートの形成方法について詳述する。このような
被熱転写シートは、主として次の2通りの方法に
よつて形成できる。
(a) 加熱印字前に、基材2上に顕色剤層3を設
け、次いでこの顕色剤層3上に、紫外線吸収剤
が含まれた紫外線吸収剤層用溶塗料組成物をロ
ールコート法、グラビアコート法、ミヤバーコ
ート法などの公知の塗布方法に従つて塗布して
紫外線吸収剤層4を設けて、加熱印字前の被熱
転写シート1aが形成される(第3図参照)。
紫外線吸収剤層用塗料組成物は、紫外線吸収
剤およびバインダーから主として構成されてい
る。紫外線吸収剤としては、ベンゾフエノン系
化合物、ジフエニルアクリレート系化合物、ベ
ンゾトリアゾール系化合物などが用いられる。
紫外線吸収剤層用バインダーとしては、加熱
時に熱転写シートから移行してくる染料が通過
できるような樹脂を用いることが必要であり、
しかも機械的強度、耐熱性、耐溶剤性などの性
質を有するものであることが望ましく、特に加
熱特に熱転写シートと融着しない樹脂を選択す
ることが重要である。また熱転写シートとの剥
離性を改善したり、あるいは樹脂の一部を架橋
させたりすることによつて機械的強度を向上さ
せることも重要である。このような要件を満た
すバインダー樹脂としては、顕色剤層形成用バ
インダー樹脂がほとんどの点で問題のないこと
が本発明者によつて見出されたが、特に、ガラ
ス転移温度の低い樹脂(Tgが40℃以下)が好
ましく、このような樹脂としてはポリエステル
系樹脂、変性EVA系樹脂(例えば三井ポリケ
ミカル社製、商品名エルバロイ)、ウレタン系
樹脂、塩酢ビ系樹脂、無水マレイン酸系樹脂、
アクリル系樹脂などがあげられる。あるいはガ
ス透過性の高い樹脂、例えばシリコーン樹脂が
好ましい。
また紫外線吸収剤層4の膜厚を制御すること
も、熱転写シートから移行してくる染料の通過
を阻げないという観点から重要であつて、この
膜厚は用いられるバインダー樹脂の種類に応じ
て変化するが、一般に0.1〜100μm、好ましく
は0.5〜20μm、特に好ましくは0.5〜3.0μmで程
度であることが望ましい。
紫外線吸収剤は、バインダー樹脂重量の10%
以下、好ましくは0.5〜5%の量でバインダー
樹脂中に添加されることが望ましい。
このような構成を有する被熱転写シートと、
熱移行性染料が含まれた熱転写層を有する熱転
写シートとを、紫外線吸収剤層と熱転写層とが
向い合うように重ね合わせ、サーマルヘツドな
どの加熱手段によつて、被熱転写シートの顕色
剤層中に発色画像を記録して、紫外線吸収剤層
が顕色剤層上に設けられるとともに顕色剤層中
に発色画像が記録された被熱転写シートが得ら
れる。
紫外線吸収剤層4を顕色剤層3上に設けるこ
とによつて、発色画像の長期保存性が向上する
という効果が得られるほかに、驚くべきこと
に、得られる発色画像が鮮明になるという効果
もある。この理由は必ずしも明確ではないが、
熱転写層から移行してくる染料が部分的に局在
化して発色するのを紫外線吸収剤層4が防止す
る働きを有するためであろうと考えられる。つ
まり部分的に多量の染料が移行すると染料間で
の二次凝集が生じて、染料本来の色が発現しに
くく会合状態による色相の変化が起きるため若
干のにごりが生じるのではないかと推察され
る。紫外線吸収層を染料が通過する間に拡散す
るため染料が二次凝集するほど局所的な濃度が
上がらないためと推察される。
紫外線吸収剤層4は、上記のような役割に加
えて、被熱転写シートの保護層としての役割を
も果し、耐水性、耐溶剤性を被熱転写シートに
付与することができる。
(b) 顕色剤層が設けられた被熱転写シートと、熱
移行性染料が含まれた熱転写層を有する熱転写
シートとを組み合わせ、サーマルヘツドなどの
加熱手段により顕色剤層に発色画像を記録させ
た後、発色画像が記録された顕色剤層上に、紫
外線吸収剤が含有された紫外線吸収剤層を形成
して、紫外線吸収剤層が顕色剤層上に設けられ
るとともに顕色剤層中に発色画像が記録された
被熱転写シートが得られる。
発色画像が記録された顕色剤層上に、紫外線
吸収剤層を形成するには、たとえば次のように
して形成できる。
(イ) まず、転写基紙上に、紫外線吸収剤および
バインダーが含まれてなる紫外線吸収剤転写
層を有する紫外線吸収剤転写シートを作製す
る。次いで、この紫外線吸収剤転写シート
と、顕色剤層に発色画像が記録された被熱転
写シートとを、紫外線吸収剤転写シートの紫
外線吸収剤転写層と被熱転写シートの顕色剤
層が向かい合うように重ね合わせ、熱ロール
あるいはサーマルヘツドなどによつて加熱
し、被熱転写シートの顕色剤層上に紫外線吸
収剤層を転写して顕色剤層上に紫外線吸収層
を形成する。熱ロールによる転写法は、簡便
であり通常の熱可塑性プラスチツクが転写材
料として利用できるという利点もあるが、ロ
ールの加熱に時間がかかるとともに常時加熱
しておくことはエネルギーの無駄となり、ま
たその際発生する熱によつて他の部品に影響
が及ぶという欠点もある。一方サーマルヘツ
ドによる転写法は、使用できる転写材料に制
限はあるが、発色画像の解像性に対する悪影
響は無視できるという利点がある。サーマル
ヘツドにより紫外線吸収剤層を転写する場合
のサーマルヘツドへの印加エネルギーは、
0.5〜3.0mj/dot程度である。なお、転写材
料としては、天然ワツクス、合成ワツクスま
たは変性ワツクスあるいは低融点合成高分子
物質が使用できる。
(ロ) 顕色剤層に発色画像が記録された被熱転写
シートの顕色剤層上に、紫外線吸収剤および
バインダーが含まれた紫外線吸収剤層用塗料
組成物をロールコート法、グラビアコート
法、ミヤバーコート法などの既知の塗布方法
によつて塗布して、顕色剤層上に紫外線吸収
剤層を形成する。さらに、紫外線吸収剤層用
塗料組成物をスプレー法により顕色剤層上に
塗布することもでき、またスポンジのような
多孔性材料に該塗布組成物を含浸させてから
顕色剤層上に塗布することも可能である。
(ハ) 粘着性フイルムを用いて、顕色剤剤層上に
紫外線吸収剤層を形成することもできる。
このような方法によれば、得られる発色画像
の耐光性、長期保存性が向上することに加え
て、次のような利点がある。まず、(イ)に述べた
方法によれば、熱転写シートと紫外線吸収剤転
写シートとを同一の基紙上に設けることが可能
とある。すなわち、同一の転写基紙上に、熱移
行性染料を含有する熱転写層と、紫外線吸収剤
を含有する紫外線吸収剤転写層とを画面サイズ
ごとに部分的に設けて、これを被熱転写シート
と組み合わせて用い、順次繰り返して熱印加す
ることによつて、被熱転写シートの顕色剤層に
発色画像を記録するとともに顕色剤層上に紫外
線吸収剤層を形成することができる。この際特
に新たな付帯装置をサーマルヘツドなどの加熱
装置に付加する必要はなく、同一のプリンター
で処理できるという利点がある。
次に(ロ)および(ハ)で述べた方法によれば、各試
料ごとに塗布する必要があるものの簡便でかつ
経済的に紫外線吸収剤層を顕色剤層上に形成す
ることができ、特に試料の数が少ない場合に適
している。
次に、第2図に示すような、顕色剤層3の最上
部に紫外線吸収剤層4が設けられているとともに
発色画像が顕色剤層中に記録された被熱転写シー
トの形成方法を説明する。
顕色剤層が設けられた被熱転写シート、熱移行
性染料が含まれた熱転写層を有する熱転写シート
とを、該顕色剤層と熱転写層とが向かい合うよう
に重ね合わせ、これに加熱印加して発色画像を顕
色剤層に記録させるに際して、熱転写シートの熱
転写層中に熱移行性染料とともに紫外線吸収剤を
も含有させておき、加熱時に染料とともに紫外線
吸収剤も顕色剤層上に移行させることによつて、
顕色剤層の最上部に紫外線吸収剤層を形成するこ
とができる。
また、顕色剤層に発色画像が記録させた被熱転
写シートと別途準備された紫外線吸収剤が含まれ
てなる紫外線吸収剤転写層を転写基紙上に有する
紫外線吸収剤転写シートとを重ね合せて加熱し、
紫外線吸収剤を顕色剤層上に熱移行させることに
よつて、顕色剤層の最上部に紫外線吸収剤が高濃
度で含まれる紫外線吸収剤層を形成することもで
きる。
本発明に係る被熱転写シートの顕色剤層中に、
発色画像の長期保存性を向上させるために、無毒
性または低毒性の金属不活性化剤を添加すること
ができる。このような金属不活性化剤としては、
有機スズ安定剤などが挙げられ、具体的にはジ−
n−オクチルスズ系安定剤、ジ−n−ブチルスズ
系安定剤、ジメチルスズ系安定剤、マレート系安
定剤、メルカプチド系安定剤、ラウレート系安定
剤あるいはこれらの混合系安定剤が挙げられる。
さらに、同様の目的で励起酸素捕捉剤も顕色剤
層中に用いられ、具体的にはジブチルジチオカル
バミン酸金属塩、ビスジチオベンジル金属塩など
が用いられうる。さらにまた既知のゴム用または
プラスチツク用老化防止剤も発色画像の耐光性を
向上させる上で効果がある。これらの金属不活性
化剤、励起酸素捕捉剤、老化防止剤などは、顕色
剤層用バインダー樹脂に対して10重量%以下の量
で使用される。
また、加熱時に顕色剤層と熱転写紙との融着を
防止するために、顕色剤層中に硬化性シリコーン
あるいは非硬化性シリコーンを添加することは好
ましい。なお、加熱時の顕色剤層と熱転写シート
との融着は、バインダー樹脂の一部分または全面
を架橋させることによつて防止される。バインダ
ー樹脂の架橋は、電子線照射、過酸化物添加など
によつて達成することができる。
上述のような被熱転写シートは、熱転写シート
と組み合わされて使用される。代表的な熱転写シ
ート6は、第4図に示されるように、支持体7の
片面に熱転写層8が設けられて構成されており、
この熱転写層8は加熱された場合にその中に含ま
れる染料が被熱転写シート上に移行するようにな
つている。
支持体7は熱転写層8を保持するという役割を
有するとともに、熱転写時には熱が加えられるた
め、加熱された状態でも取扱い上支障のない程度
の機械的強度を有することが望ましい。しかも多
くの場合には支持体7の熱転写層8の設けられて
いない側から熱転写のための熱エネルギーが付与
されるため、支持体7は熱エネルギーが伝わりや
すいという性質をも兼ね備えることが望ましい。
このような支持体7の具体例としては、コンデ
ンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙またはサイ
ズ度の高い紙あるいはプラスチツクフイルムなど
の可撓性の薄層シートが挙げられる。これらのう
ち、コンデンサーペーパー、ポリエチレンテレフ
タレートフイルムがよく用いられ、耐熱性を重視
する場合にはコンデンサーペーパーが主として用
いられ、機械的装置により取扱い時の破断防止性
を重視する場合にはポリエチレンテレフタレート
フイルムが主として用いられる。この支持体7の
厚みは、通常3〜50μm、好ましくは5〜15μm
程度である。
熱転写層8中には、加熱された場合に熱転写層
から抜け出して被熱転写シートの顕色剤層に移行
しうる染料が含まれている。
このような染料は、被熱転写シートの顕色剤層
に移行したのち、顕色剤層中に含まれる顕色剤と
接触して発色する。
上記のような染料としては、次のタイプの化合
物が挙げられる。
(イ) カルビノールベース化された下記のような塩
基性染料 ジアリールメタン系、トリアリールメタン
系、チアゾール系、メチン系、キサンテン系、
オキサジン系、チアジン系、アクリジン系、ア
ゾ系など。
(ロ) ロイコ染料 トリフエニルメタン・フタリド系、フエノチ
アジン系、スピロジピラン系、インドリノスピ
ロピラン系、フルオラン系、ローダミンラクタ
ム系、リユーコオーラミン系など。
(ハ) カチオン染料 アントラキノン系、アザメチン系など。
上記の染料は、熱転写層を形成する適宜な合成
樹脂バインダー中に分散されて、支持体7上に設
けられる。このような合成樹脂バインダーとして
は、通常、耐熱性が高くしかも加熱された場合に
起こる染料の移行を妨げないものを選択すること
が好ましく、たとえば以下のようなものが用いら
れる。
(i) セルロース系樹脂 エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース、メチルセルロース、酢
酸セルロース、酢酪酸セルロースなど。
(ii) ビニル系樹脂 ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、
ポリエステル、ポリアクリルアミドなど。
上記の合成樹脂バインダーのうち、耐熱性など
の点から、ポリビニルブチラール樹脂あるいはセ
ルロース系樹脂が好ましい。
熱転写層8を支持体7上に設けるには、染料お
よび合成樹脂バインダーを溶剤あるいは希釈剤と
ともに混練して熱転写層用塗料組成物とし、これ
を適宜な印刷方法あるいは塗布方法により支持体
7上にえ設ければよい。なお、必要に応じて、熱
転写層用塗料組成物中に任意の添加剤を加えても
よい。
熱転写シートの基本的な構成は上記のとおりで
あるが、サーマルヘツドのような接触型の加熱手
段により、支持体の表面を直接加熱する場合に
は、第5図に示すように、支持体7の熱転写層が
設けられていない側にワツクスなどの滑剤あるい
は離型剤を含む滑性層9を設けることによつて、
サーマルヘツドなどの加熱手段と支持体との融着
を防止するとともにすべりを良好にすることがで
きる。
熱転写シートは、所要の寸法に裁断した枚葉シ
ート状であつてもよく、また連続状あるいは巻取
り状であつてもよく、さらに巾の狭いテープ状で
あつてもよい。
熱エネルギーを与える熱源としては、サーマル
ヘツドのほかにレーザー光、赤外線フラツシユ、
熱ペンなどの公知のものが使用できる。熱エネル
ギーの与え方としては熱転写シート側から行なう
ほか、被熱転写シート側から行なつても、或いは
両側から行なつてもよいが、熱エネルギーの有効
利用の観点からは熱転写シート側から行なうのが
よい。しかしながら、被熱転写シート側から熱エ
ネルギーを与える方が、与える熱エネルギーを制
御して画像の濃淡の階調を表現したり、あるいは
染料が被熱転写シート上で拡散するのを促進して
画像の連続階調の表現をより確実化する意味で好
ましく、また、両側から熱エネルギーを与える方
法においては前記両者の方法の利点を同時に享受
できる。
熱エネルギーを与える熱源としてサーマルヘツ
ドを用いるときは、サーマルヘツドに印加する電
圧あるいはパルス巾を変調することにより、与え
る熱エネルギーを連続的にあるいは多段階に変化
させることができる。
熱エネルギーを与える熱源としてレーザー光を
用いるときは、レーザー光の光量や照射面積を変
化させることにより与える熱エネルギーを変化さ
せることができる。音響光学素子を内蔵したドツ
トジエネレーターを用いれば網点の大小に応じた
熱エネルギーを与えることもできる。なおレーザ
ー光を用いるときは熱転写シートと被熱転写シー
トとを充分に密着させて行なうとよく、また、レ
ーザー光を照射する面はレーザー光の吸収をよく
するためにたとえば黒色に着色しておくとよい。
熱エネルギーを与える熱源として赤外線フラツ
シユランプを用いるときは、レーザー光を用いる
場合と同様に黒色などの着色層を介して行なうと
よく、あるいは黒色などの、画像の濃淡を連続的
に表現したパターンあるいは網点パターンを用い
て、これらのパターンを介して行なつてもよく、
あるいは一面の黒色などの着色層と、前記のパタ
ーンのネガに相当するネガパターンを組み合わせ
て行なつてもよい。
以上のようにして熱転写層と顕色剤層の界面に
熱エネルギーを与えると、熱転写層中の染料は与
えられた熱エネルギーに応じた量の染料が気化あ
るいは溶融し、顕色剤層に熱移行され受容されて
発色する。
以上の熱転写記録により、熱エネルギーに応じ
た染料が受容層に熱転写されて、1色の画像を記
録することができるが、以上の方法を熱転写シー
トを取り換えて、たとえば黄色、赤色、藍色およ
び必要に応じて黒色の熱転写シートを順次取り換
えて、各色に応じた熱転写を行なうことにより、
各色のかけあわせからなるカラー写真調のカラー
画像を得ることもできる。なお、このように各色
の熱転写シートを用いるかわりに、予め各色に塗
り分けて形成した区域を有する1枚の熱転写シー
トを用い、まずたとえば黄色の区域を用いて黄色
の分色画像を熱転写し、次に熱転写シートのたと
えば赤色の区域を用いて行ない、以下、順次に繰
り返すことにより黄色、赤色、藍色、および必要
により黒色の分色画像を熱転写する方法を採る
と、熱転写シートの交換が不要になるという利点
がある。
なお、熱エネルギーを与えるのに用いる熱源の
大きさ、熱転写シートと被熱転写シートとの密着
性、熱エネルギーを適宜に調整することにより得
られる画像の品質を向上させることができる。
本発明に係る被熱転写シートは、熱転写シート
と組み合わせることにより、熱印字方式の各種の
プリンターを用いた印字、フアクシミリ、あるい
は磁気記録方式による写真のプリント作成、テレ
ビジヨン画面からのプリント作成などに利用でき
る。
たとえば受信したテレビジヨンの一画面を、磁
気テープあるいは磁気デイスク等の記憶媒体に、
黄色、赤色、藍色、および必要に応じ黒色の各分
色パターンの信号として記憶させておき、記憶さ
れた各分色パターンの信号を出力させ、この信号
に応じた熱エネルギーをサーマルヘツド等の前記
した熱源により熱転写シートと被熱転写シートと
の重ね合わせ体に付与して、各色毎に逐次熱転写
を行なうと、テレビジヨンの画面をシート状のプ
リントとして再生できる。このようなテレビジヨ
ンの画面のプリントアウトに、本発明に係る被熱
転写シートと熱転写シートの組合せ体を利用する
ときは通常、被熱転写シートとしては白色の顕色
剤層単独のものか、または無色透明な顕色剤層を
紙などの基材で裏打ちしたもの、もしくは白色の
顕色剤層を紙などの基材で裏打ちしたものなどを
用いると反射画像を得るのに都合がよい。
なお上記と同様なことはコンピユータの操作に
よりCRT画面上に形成された文字、図形、記号
及び色彩等の組み合わせ、グラフイツクパターン
を原画として利用するときにも行うことができ、
また、原画が絵画、写真、印刷物などの固定画像
あるいは人物、静物、風景等の実際の物であると
きは、ビデオカメラ等の適宜な手段を媒介として
用いることにより、上記と同様に行なえる。さら
に原画から各分色パターンの信号を作り出すに際
し、印刷の写真製版用に用いられる電子製版機
(カラースキヤナー)を用いてもよい。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明
はこれら実施例により限定されるものではない。
実施例 1 支持体として片面にコロナ処理が施こされた厚
み9μmのポリエステルフイルムを使用し、コロ
ナ処理されたフイルム面上に下記組成の熱転写層
用塗料組成物()をよく乳鉢で均一にすりつぶ
し、これを乾燥時の厚みが1μmとなるよう0.24mm
φのワイヤーを巻いたワイヤーバーにより塗布
し、ドライヤーで乾燥して熱転写シート()を
得た。
熱転写層用塗料組成物() CA溶媒(1) 7.5重量部 CAワニス(2) 7.5重量部 アイゼンカチロンブルー3GLH(保土谷化学工業
製) 0.3重量部 KOH 0.1重量部 (1) トルエン:酢酸ブチル:ブタノール=9:
2:1の混合溶媒 (2) 前記CA溶媒中に10重量%のエチルセルロー
ス樹脂を溶解させたもの 下記組成の熱転写層用塗料組成物()を用い
た以外は同様にして、熱転写シート()を得
た。
熱転写層用塗料組成物() CA溶媒 7.5重量部 CAワニス 7.5重量部 ロイコ染料TH1109(保土谷化学工業製)
0.2重量部 下記組成の顕色剤層用塗料組成物()に、飽
和硫酸アンモニウム溶液を加え、数分間撹拌して
リンタングステン酸をアンモニウム化合物で処理
し、次いで静置した後上層溶液を分取し、これを
基材としての100μm厚の合成紙上に、#32ワイ
ヤーバーにより乾燥時膜厚が5μmとなるように
塗布し、次いでオーブンで乾燥した。
顕色剤層用塗料組成物() 変性EVA樹脂(エルバロイ741−P)(三井ポリ
ケミカル社製) 2重量部 リンタングステン酸 0.3重量部 ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(老化防止剤)
0.01重量部 エタノール 2重量部 メチルエチルケトン 3重量部 ベンゼン 2重量部 トルエン 9重量部 次いで、上記のようにして得られた被熱転写シ
ートの顕色剤層上に、下記組成の保護層用塗料組
成物を乾燥時の膜厚が1μmとなるように0.4mmφ
のワイヤーを巻いたワイヤーバー(#16)で塗布
し、乾燥した。
保護層用塗料組成物 変性EVA樹脂(エルバロイ741−P)(三井ポリ
ケミカル社製) 2重量部 紫外線吸収剤(チヌビン328)(チバガイギー製)
0.3重量部 トルエン 19重量部 メチルエチルケトン 2重量部 次いで得られた保護層に電子線を全面に10メガ
ライド照射して架橋させて、被熱転写シート
()を得た。
この被熱転写シート()と熱転写シート
()とを重ね合わせ、これにサーマルプリンタ
ーで印字したところシアンの発色画像が得られ
た。この発色画像にサンシヤインウエザーメータ
ーでカーボンアーク灯の光を照射して耐光試験を
行なつたところ、発色画像はJIS5級以上の耐光性
を有していた。
また同様に、被熱転写シート()と熱転写シ
ート()とを重ね合わせ、上記と同じように耐
光試験を行なつたところ、発色画像はJIS4級以上
の耐光性を有していた。
実施例 2 実施例1において、顕色剤層用塗料組成物
()にジブチルジチオカルバミン酸亜鉛を用い
なかつた以外は同様にして、被熱転写シート
()を得た。
この被熱転写シート()と実施例1の熱転写
シート()とを重ね合わせ、実施例1と同様に
して耐光試験を行なつたところ、発色画像は
JIS3.5級以上の耐光性を有していた。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明に係る発色画像
が記録された後の被熱転写シートの断面図であ
り、第3図は発色画像が記録される前の被熱転写
シートの断面図であり、第4図および第5図は被
熱転写シートと組み合わされて用いられる熱転写
シートの断面図である。 1……被熱転写シート、2……基材、3……顕
色剤層、4……紫外線吸収剤層、5……発色画
像、6……熱転写シート、7……支持体、8……
熱転写層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 顕色剤を含有する顕色剤層との接触により発
    色するとともに熱移行性である染料が含まれた熱
    転写層を有する熱転写シートと組み合わせて加熱
    されることによつて前記顕色剤層に発色画像が記
    録される被熱転写シートにおいて、基材上にバイ
    ンダー樹脂と顕色剤とからなる顕色剤層が設けら
    れ、該顕色剤層上に紫外線吸収剤を含む紫外線吸
    収剤層が形成されてなることを特徴とする、被熱
    転写シート。 2 顕色剤が、ヘテロポリ酸またはその塩類であ
    る、特許請求の範囲第1項に記載の被熱転写シー
    ト。 3 顕色剤層のバインダー樹脂が、スルホン酸残
    基またはリン酸残基を含んでいる、特許請求の範
    囲第1項に記載の被熱転写シート。 4 紫外線吸収剤層が0.1〜100μmの膜厚を有す
    る、特許請求の範囲第1項に記載の被熱転写シー
    ト。 5 顕色剤層中に、さらに金属不活性化剤、励起
    酸素吸収剤または老化防止剤が含有されている、
    特許請求の範囲第1項に記載の被熱転写シート。 6 基材上にバインダー樹脂と顕色剤とからなる
    顕色剤層が設けられ、該顕色剤層上に紫外線吸収
    剤を含む紫外線吸収剤層が形成されてなる被熱転
    写シートを準備し、前記顕色剤層との接触により
    発色するとともに熱移行性の染料が含まれてなる
    熱転写層を有する熱転写シートと前記被熱転写シ
    ートとを、前記紫外線吸収剤層と熱転写層とが向
    い合うように両者を重ね合わせ、次いで加熱印字
    することを特徴とする、顕色剤層中に発色画像が
    記録されるとともに該顕色剤層上に紫外線吸収剤
    層が形成されてなる被熱転写シートの製造方法。 7 顕色剤が、ヘテロポリ酸またはその塩類であ
    る、特許請求の範囲第6項に記載の方法。 8 顕色剤層のバインダー樹脂が、スルホン酸残
    基またはリン酸残基を含んでいる、特許請求の範
    囲第6項に記載の方法。 9 紫外線吸収剤層が0.1〜100μmの膜厚を有す
    る、特許請求の範囲第6項に記載の方法。 10 顕色剤層中に、さらに金属不活性化剤、励
    起酸素吸収剤または老化防止剤が含有されてい
    る、特許請求の範囲第6項に記載の方法。 11 基材上にバインダー樹脂と顕色剤とからな
    る顕色剤層が設けられた被熱転写シートと、前記
    顕色剤層との接触により発色するとともに熱移行
    性の染料が含まれてなる熱転写層を有する熱転写
    シートとを、前記顕色剤層と熱転写層とが向い合
    うように両者を重ね合わせ、次いで加熱印字する
    ことによつて前記被熱転写シートの顕色剤層中に
    発色画像を記録し、次いで発色画像が記録された
    この被熱転写シートと、紫外線吸収剤およびバイ
    ンダーが含まれてなる紫外線吸収剤転写層が転写
    基紙上に形成された紫外線吸収剤転写シートと
    を、前記顕色剤層と前記紫外線吸収剤転写層とが
    向かい合うように両者を重ね合わせて加熱するこ
    とによつて、前記顕色剤層上に紫外線吸収剤層を
    転写することを特徴とする、顕色剤層中に発色画
    像が記録されるとともに該顕色剤層上に紫外線吸
    収剤層が形成されてなる被熱転写シートの製造方
    法。 12 顕色剤が、ヘテロポリ酸またはその塩類で
    ある、特許請求の範囲第11項に記載の方法。 13 顕色剤層のバインダー樹脂が、スルホン酸
    残基またはリン酸残基を含んでいる、特許請求の
    範囲第11項に記載の方法。 14 紫外線吸収剤層が0.1〜100μmの膜厚を有
    する、特許請求の範囲第11項に記載の方法。 15 顕色剤層中に、さらに金属不活性化剤、励
    起酸素吸収剤または老化防止剤が含有されてい
    る、特許請求の範囲第11項に記載の方法。 16 基材上にバインダー樹脂と顕色剤とからな
    る顕色剤層が設けられた被熱転写シートと、前記
    顕色剤層との接触により発色するとともに熱移行
    性の染料が含まれてなる熱転写層を有する熱転写
    シートとを、前記顕色剤層と熱転写層とが向い合
    うように両者を重ね合わせ、次いで加熱印字する
    ことによつて前記被熱転写シートの顕色剤層中に
    発色画像を記録し、次いで発色画像が記録された
    顕色剤層上に紫外線吸収剤が含まれてなる紫外線
    吸収剤層用塗料組成物を塗布することによつて、
    前記顕色剤層上に紫外線吸収剤層を形成すること
    を特徴とする、顕色剤層中に発色画像が記録され
    るとともに該顕色剤層上に紫外線吸収剤層が形成
    されてなる被熱転写シートの製造方法。 17 顕色剤が、ヘテロポリ酸またはその塩類で
    ある、特許請求の範囲第16項に記載の方法。 18 顕色剤層のバインダー樹脂が、スルホン酸
    残基またはリン酸残基を含んでいる、特許請求の
    範囲第16項に記載の方法。 19 紫外線吸収剤層が0.1〜100μmの膜厚を有
    する、特許請求の範囲第16項に記載の方法。 20 顕色剤層中に、さらに金属不活性化剤、励
    起酸素吸収剤または老化防止剤が含有されてい
    る、特許請求の範囲第16項に記載の方法。 21 基材上にバインダー樹脂と顕色剤とからな
    る顕色剤層が設けられた被熱転写シートと、前記
    顕色剤層との接触により発色するとともに熱移行
    性の染料が含まれてなる熱転写層を有する熱転写
    シートとを、前記顕色剤層と熱転写層とが向い合
    うように両者を重ね合わせ、次いで加熱印字する
    ことによつて前記被熱転写シートの顕色剤層中に
    発色画像を記録し、次いで発色画像が記録された
    この被熱転写シートと、紫外線吸収剤およびバイ
    ンダーが含まれてなる紫外線吸収剤転写層が転写
    基紙上に形成された紫外線吸収剤転写シートと
    を、前記顕色剤層と前記紫外線吸収剤転写層とが
    向かい合うように両者を重ね合わせて加熱するこ
    とによつて、前記顕色剤層上に紫外線吸収剤層を
    熱移行させることによつて、前記顕色剤層の最上
    部に紫外線吸収剤が高濃度で含まれる紫外線吸収
    剤層を形成することを特徴とする、顕色剤層中に
    発色画像が記録されるとともに該顕色剤層上に紫
    外線吸収剤層が形成されてなる被熱転写シートの
    製造方法。 22 顕色剤が、ヘテロポリ酸またはその塩類で
    ある、特許請求の範囲第21項に記載の方法。 23 顕色剤層のバインダー樹脂が、スルホン酸
    残基またはリン酸残基を含んでいる、特許請求の
    範囲第21項に記載の方法。 の方法。 24 顕色剤層中に、さらに金属不活性化剤、励
    起酸素吸収剤または老化防止剤が含有されてい
    る、特許請求の範囲第21項に記載の方法。
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JPS555846A (en) * 1978-06-28 1980-01-17 Naigai Ink Seizo Kk Pressure sensitive copy paper
JPS59178293A (ja) * 1983-03-30 1984-10-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd 転写記録用像受容体

Patent Citations (2)

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JPS60162688A (ja) 1985-08-24

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