JPH0543904B2

JPH0543904B2 -

Info

Publication number: JPH0543904B2
Application number: JP58113663A
Authority: JP
Inventors: Yoji Yamada
Original assignee: Mazda Motor Corp
Current assignee: Mazda Motor Corp
Priority date: 1983-06-25
Filing date: 1983-06-25
Publication date: 1993-07-02
Also published as: JPS608549A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明はプツシユボタン等のセレクトスイツチ
の操作により自動変速機の変速位置を選択し得る
ようにした自動変速機の変速装置に関するもので
ある。

（従来技術）一般に、自動変速機の変速位置を切換えるに
は、その切換用マニユアルバルブを、フロア式あ
るいはコラム式のレバーを人力により操作するこ
とにより行なわれる。しかしながら、上記マニユ
アルバルブの切換には少なからず大きな力を要す
るため、女性ドライバーや老年ドライバーが増加
しつつあることを勘案すると好ましくなく、しか
も前記レバー及びこれに連なるリンク機構などが
かなりのスペースを占有して、居住空間を大きく
することや部品配置等の設計の自由度を確保する
上で好ましくなかった。

そこで近時は、前述した問題点を解消するた
め、例えば実開昭57−25237号、同57−25238号、
同57−25239号、同57−25240号、同57−143926号
の各公報に示すように、マニユアルバルブの切換
を人力ではなくモータなどの電磁手段で行なうよ
うにする一方、この電磁手段を制御するコントロ
ーラ及び該コントローラに電磁手段の作動位置を
指令するセレクトスイツチを設けて、このセレク
トスイツチの操作に応じて自動変速機の変速位置
が切換わるようにしたものが提案されている。

しかしながら、このようなものにあっては、ス
イツチ操作により容易に変速位置を切換えられる
という利点を有する反面、セレクトスイツチが故
障してしまったような場合には、所望の変速位置
へ切換えることができず、車両の使用に支障をき
たす恐れがある。すなわち、このセレクトスイツ
チが故障してしまうと、例えば修理工場へ行くた
めには一度バツクしてから前進する必要がある場
合に、自動変速機がリバース位置へ切換わらなか
ったりあるはドライブ位置え切換わらない等のた
め、修理工場へ行くという必要最小限の走行さえ
も不能になってしまうというような事態が生じ
る。

（発明の目的）本発明は以上のような事情を勘案してなされた
もので、セレクトスイツチが故障した際にも、応
急的に変速位置を自由に切換えることのできるよ
うにした自動変速機の変速装置を提供することを
目的とする。

（発明の構成）前述の目的を達成するため、本発明にあつて
は、第１図に示すように、既に提案されたセレク
トスイツチ式のものと同様に、自動変速機４の各
変速位置に対応して設けられて手動操作される
１・Ｐ〜１・１の各シフトスイツチを備えたセレ
クトスイツチ１と、コントローラ３と電磁手段６
との他に、新たに、手動操作される非常用スイツ
チ１０と、自動変速機４の各変速位置に対応して
設けられた非常用ランプ１２・Ｐ〜１２・１と、
セレクトスイツチ１が故障したことを判定する故
障判定手段２１と、前記シフトスイツチ１Ｐ〜
１・１のうち少なくとも故障したシフトスイツチ
からの変速位置指令信号が前記コントローラ３へ
入力されるのを阻止する変速指令阻止手段２２
と、前記非常用スイツチ１０の作動により前記非
常用ランプ１２・Ｐ〜１２・１を順次点滅させる
点灯手段２３と、前記セレクトスイツチ１の作動
を解除したときに点灯していた非常用ランプ１
２・Ｐ〜１２・１に対応した変速位置への変速指
令信号をコントローラ３へ出力するシフト制御手
段２４と、を設けてある。

このような構成とすることにより、セレクトス
イツチ１が故障したような場合には、非常用スイ
ツチ１０を押圧する等により作動させて非常用ラ
ンプ１２・Ｐ〜１２・１を順次点滅させ、次いで
希望する変速位置に対応した非常用ランプが点灯
しているときに非常用スイツチ１０の作動を解除
すれば、自動変速機４は上記希望の変速位置へ切
換えられることとなる。

（実施例）第１図、第２図において、１はセレクトスイツ
チで、これは、１・Ｐ，１・Ｒ，１・Ｎ，１・
Ｄ，１・２，１・１の６つの手動操作されるシフ
トスイツチを有する構成とされ、これ等１・Ｐ〜
１・１の各シフトスイツチは、実施例では自己復
帰型プツシユボタン式のもの（押圧力を開放する
と元位置へ復帰するもの）とされている。勿論、
上記シフトスイツチ１・Ｐはパーキング指令を行
ない、シフトスイツチ１・Ｒはリバース指令を行
ない、シフトスイツチ１・Ｎはニュートラル指令
を行ない、シフトスイツチ１・Ｄはドライブ指令
を行ない、シフトスイツチ１・２は２速の指令を
行ない、シフトスイツチ１・１は１速の指令を行
なうようになっている。そして、これらのシフト
スイツチのいずれか一つを押すと、変速位置指令
信号が論理部２に向かつて出力されるものとなつ
ている。

前記論理部２は、前記コントローラ３の他、故
障判定手段２１、変速指令阻止手段２２、点灯手
段２３、非常用シフト制御手段２４の機能を有す
るもので、セレクトスイツチ１からの変速位置指
令信号が入力されるP′〜１の入力端部を有する一
方、変速位置切換信号を出力するP′〜１′の出力
端子を有する。そして、この理論部２には、上記
セレクトスイツチ１からの変速位置指令信号の
他、自動変速機４の制御に要するエンジン回転数
信号、アクセル開度信号、車速信号等が入力され
るようになっている。

前記論理部２からの変速位置切換信号は、モー
タ駆動回路５へ出力され、該モータ駆動回路５に
より、電磁手段としてのモータ６は、例えばポテ
ンシヨメータなどの変速位置検出装置７を利用し
たサーボ制御により、上記変速位置切換信号に対
応した位置にまで回転駆動されて、自動変速機４
のマニユアルバルブを上記変速位置切換信号に対
応した位置へ切換える。

前記モータ６の位置すなわち自動変速機４の変
速位置は、前記位置検出装置７からの出力が変速
位置表示回路８に入力されることにより、変速位
置表示器９に表示される。この変速位置表示器９
は、Ｐ〜１の変速位置に対応した数のLED素子
からなる表示ランプ９・Ｐ〜９・１によつて構成
され、例えば変速位置がリバース位置にあるとき
は表示ランプ９・Ｒが点灯されるというように、
自動変速機４の変速位置に対応した表示器のみが
点灯されるようになつている。そして、表示器
９・Ｐ〜９・１は、実施例では対応するシフトス
イツチ１・Ｐ〜１・１内に組込まれていて、点灯
した際には対応するシフトスイツチを全体的に発
光させるようになっている。

第２図中１０は手動操作される非常用スイツチ
で、これは、実施例では自己復帰型のプツシユボ
タン式とされ、例えば第１図に示すように、セレ
クトスイツチ１に組込まれている。この非常用ス
イツチ１０からの出力は論理部２へ入力されるよ
うになっており、該非常用スイツチ１０からの出
力に応じて論理部２のP″〜１″の非常用出力端子
から非常用ランプ制御回路１１へ適宜出力され
て、非常用ランプ群１２の非常用ランプ１２・Ｐ
〜１２・１が適宜点灯、消灯されるようになって
いる。この非常用非常用ランプ群１２は、Ｐ〜１
の変速位置に対応した数の電球からなる非常用ラ
ンプ１２・Ｐ〜１２・１からなり、例えば第１図
に示すように、セレクトスイツチ１に対して、そ
のシフトスイツチ１・Ｐ〜１・１に隣接・対応す
るように組込まれている。そして、非常用スイツ
チ１０が作動したときの出力が論理部２へ入力さ
れると、該論理部２のP″〜１″の非常用出力端子
からは順次出力信号が出て、例えば非常用ランプ
１２・Ｐが先ず点灯し（他の非常用ランプは消灯
している−以下同じ）、次いで非常用ランプ１
２・Ｒが点灯するというように、順次非常用ラン
プ１２・Ｐ〜１２・１が点滅され、非常用ランプ
１２・１の点灯後は再び非常用ランプ・１２・Ｐ
が点灯される。そして、非常用スイツチ１０が作
動解除されると、論理部２は、非常用ランプ１
２・Ｐ〜１２・１のうち上記作動解除したときに
点灯していた非常用ランプのみを点灯させ続ける
と共に、該点灯している非常用ランプに対応した
変速位置への変速切換信号を、モータ駆動回路５
へ出力するようになっている。上述のように非常
用スイツチ１０の作動が解除されたときの論理部
２からモータ駆動回路５への出力は、セレクトス
イツチ１からの変速位置指令信号に優先して出力
されものであり、このような機能は論理部２その
ものに組込んでもよいが、この他、非常用スイツ
チ１０を作動させたときはこれからの出力を受け
て、セレクトスイツチ１からの変速位置指令信号
が論理部２へ入力されないようにしてもよい。

さて、以上のような構成における制御内容を第
３図に示すフローチヤートに基ずいて以下に説明
することとする。なお、本実施例では、セレクト
スイツチ１の故障判定手段として、シフトスイツ
チ１・Ｐ〜１・１からある一定時間以上出力すな
わちONし続けているときと、運転者がある一定
時間以上非常用スイツチ１０を押し続けたときの
２通りを想定しているものである。

先ず、ステツプP₁において、シフトスイツチ
１・Ｐ〜１・１のいずれか１つが一定時間以上
ONされ続けているか否かを判定する。このシフ
トスイツチが一定時間以上ONされていない場合
すなわち該シフトスイツチに異常が無い場合は、
ステツプP₂へと移行する。

ステツプP₂では、非常用スイツチ１０が一定
時間以上ONされているか否かを判定する。この
非常用スイツチ１０が一定時間以上ONされると
いうことは、運転者がセレクトスイツチのシフト
スイツチを操作した際に何等かの異常を感じた場
合であり、一定時間以上ONされていない場合は
故障では無いのでステツプP₂へ戻り、一定時間
以上ONされたときは故障と判断してステツプP₃
へと移行する。

ステツプP₃では、シフトスイツチ１・Ｐ〜
１・１のすべてに対応した表示ランプ９・Ｐ〜
９・１を消灯すると共に、該シフトスイツチ１・
Ｐ〜１・１のすべての機能を停止する。すなわ
ち、シフトスイツチ１・Ｐ〜１・１からの変速位
置指令信号に基ずいてモータ６が駆動されること
のないようにする。そして、運転者に、セレクト
スイツチ１が故障であることを確認させる意味
で、ステツプP₄で、セレクトスイツチ１内に組
込まれた非常用スイツチ１０自体を点灯させる。
次いで、ステツプP₅では、非常用スイツチ１０
が一定時間以上ONされたか否かを判定する。勿
論、この非常用スイツチ１０の操作は運転者が行
なうものであり、一定時間上ONされていないと
きには運転者が次のステツプへ移行することの意
志表示をしていない場合であるので、このとき
は、ループを戻して当該ステツプP₅での判定を
再度行なう。逆に、一定時間以上ONされた場合
は、ステツプP₆へ移行する。

ステツプP₆では、現在の車両の状態からして、
切換可能な変速位置（現在の変速位置をも含めて
もよい）に対応した非常用ランプのみすなわち例
えば前進走行中にリバース位置やパーキング位置
に切換えることは危険なので、この危険な変速位
置を除いた他の変速位置に対応した非常用ランプ
のみを順次点灯させる。勿論、このような切換可
能な変速位置は、前述したように、論理部２へ入
力されているアクセル開度やエンジン回転数等の
種々の制御信号に基ずいて判定されるものであ
る。

次いで、ステツプP₇において、非常用スイツ
チ１０がOFFされたか否かを判定する。この非
常用スイツチ１０がONしたままのときは、運転
者が押すタイミングを待っているときであるの
で、再度当該ステツプP₇へループが戻されて、
非常用ランプの点滅を続けさせる。逆に、OFF
となったときは、ステツプP₈へと移行する。

ステツプP₈では、非常用スイツチ１０が押さ
れたとき（OFFされたとき）に点灯していた非
常用ランプに対応した変速位置切換信号が、論理
部２よりモータ駆動回路５へ出力されて、変速位
置が切換えられる。すなわち、非常用スイツチ１
０をOFFしたときに点灯していた非常用ランプ
が例えばドライブ位置に対応したランプ１２・Ｄ
であるとすると、論理部２の出力端子D′から変
速位置切換信号が出力されることになる。勿論、
非常用スイツチ１０をOFFするのは、運転者が
希望する変速位置に対応した非常用ランプが点灯
しているタイミングを見計って行なうものであ
り、このため、当該タイミングを見計って非常用
スイツチ１０をOFFできるように、１つの非常
用ランプが点灯している時間にある程度の余裕を
もたせてある。

ここで、前記ステツプP₁において、あるシフ
トスイツチが一定時間以上ONされ続けていると
きは、ステツプP₉へ移行して、このONとなり続
けたシフトスイツチに対応した変速位置表示ラン
プを消打させ、また該シフトスイツチからの変速
位置指令信号によつてモータ３が駆動されないよ
うにする。そして、この後は、ステツプP₄へと
移行して、後は前述したのと同様のことが行なわ
れる。

なお、この後さらに別の変速位置へ切換えたい
ときは、例えば非常用スイツチ１０をステツプ
P₂で示すように操作して、前述したのと同様の
ことを行なえばよい。

以上実施例について説明したが、本発明はこれ
に限らず、例えば次のような場合をも含むもので
ある。

自動変速機４のマニユアルバルブを切換える
ための電磁手段としては、モータ６以外にソレ
ノイドを使用することもできる。

LED素子９・Ｐ〜９・１の代りに、液晶、
電球等を用いてもよく、また電球１２・Ｐ〜１
２・１の代りにLED素子、液晶等を用いても
よい。

セレクトスイツチ１の各シフトスイツチ１・
Ｐ〜１・１は、レバー式のもの等適宜の形式の
ものを用いることができる。

自動変速機としては最も標準的なＰ〜１の６
つの変速位置を有するものについて説明した
が、変速位置としてさらにオーバドライブを有
するもの等他の形式の自動変速機にも同様に適
用し得るものである。

非常用ランプ１２・Ｐ〜１２・１を順次点滅
させる際には、常に全ての非常用ランプについ
て順次点滅させるようにしてもよい。また、こ
の順次の点滅は、１つの非常用ランプが点灯し
ているときには他の非常用ランプが消灯してい
れば十分であり、該１つの非常用ランプ自体が
点滅するような点灯の仕方であつてもよい。

非常用スイツチ１０は、その作動をわかりや
すくするため、ステツプP₂用、P₅用、P₇用と
個々別々に設けてもよく、あるいはこれ等のう
ちの任意の２つの機能を１つで兼用させるよう
にしてもよい。

非常用スイツチ１０を点灯させるのは、セレ
クトスイツチ１が故障状態にあることを運転者
に積極的に知らせるためであるので、ランプ以
外にある一定時間作動するブザー等を利用して
もよく、また、この故障を運転者に知らせるた
めのランプは非常用スイツチ１０内ではなく別
の位置に設けるようにしてもよく、さらにはこ
のような告知手段を設けなくともよい。

非常用ランプ１２・Ｐ〜１２・１をシフトス
イツチ１・Ｐ〜１・１内に設けて、点灯した際
には該シフトスイツチのＰ〜１の文字部分のみ
を点灯させるようにしてもよい。

（発明の効果）本発明は以上述べたことから明らかなように、
例えセレクトスイツチが故障したとしても、応急
的に非常用スイツチを操作して自動変速機を所望
の変速位置へ切換えつつとりあえず必要な走行や
修理工場へ向かう等の走行を行なうことができ、
セレクトスイツチ１の故障に伴なう走行上の不具
合を解消することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の全体構成図。第２図は本発明
の一実施例を示す全体回路図。第３図は本発明に
よる制御内容を示すフローチヤート。１：セレクトスイツチ、１・Ｐ〜１・１：シフ
トスイツチ、３：コントローラ、４：自動変速
機、６：モータ（電磁手段）、１０：非常用スイ
ツチ、１２・Ｐ〜１２・１：非常用ランプ、２
１：故障判定手段、２２：変速指令阻止手段、２
３：点灯手段、２４：シフト制御手段。

Claims

【特許請求の範囲】１自動変速機４のマニユアルバルブを各変速位
置に切換える電磁手段６と、前記電磁手段６の作動を制御するコントローラ
３と、前記自動変速機４の各変速位置に対応して切換
えられると共に手動操作されるシフトスイツチ
１・Ｐ〜１・１を有し、前記コントローラ３に前
記電磁手段６の作動位置を指令するセレクトスイ
ツチ１と、手動操作される非常用スイツチ１０と、前記自動変速機４の各変速位置に対応して設け
られた非常用ランプ１２・Ｐ〜１２・１）と、前記セレクトスイツチ１が故障したことを判定
する故障判定手段２１と、前記シフトスイツチ１・Ｐ〜１・１のうち少な
くとも故障したシフトスイツチ１・Ｐ〜１・１か
らの変速位置指令信号が前記コントローラ３へ入
力されるのを阻止する変速指令阻止手段２２と、前記非常用スイツチ１０の作動により前記非常
用ランプ１２・Ｐ〜１２・１を順次点滅させる点
灯手段２３と、前記非常用スイツチ１０の作動を解除したとき
に点灯していた非常用ランプ１２・Ｐ〜１２・１
に対応した変速位置への変速指令信号を前記コン
トローラ３へ出力する非常用シフト制御手段２４
と、を備えていることを特徴とする自動変速機の変速
装置。