JPH05341226A - ヘッドアップ表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ヘッドアップ表示装置（ＨＵＤ）に関し、コマ
収差や非点収差を低減しながら、より大きな拡大率が得
られる小型の光学系を持つ。 【構成】表示素子（１）と、第１の凹面鏡（２）と、第
２の凹面鏡（３）及びシリンドリカル凹面レンズ（４）
を有する。第１の凹面鏡（２）と第２の凹面鏡（３）
は、相対角度θで対向配置され、表示素子（１）の表示
情報が、第１の凹面鏡（２）に入射角φ（＜θ）で入射
し、第２の凹面鏡（３）から出射角ψ（＜θ）で出射さ
れるように構成される。シリンドリカル凹面レンズ
（４）は、当該レンズの中心軸が第１の凹面鏡（２）及
び第２の凹面鏡（３）で折り曲げられる光軸を含む面に
垂直となるように光路内に置かれる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ヘッドアップ表示装置
（ＨＵＤ）、特に自動車のスピード等の情報をフロント
ガラス前方に虚像として表示するヘッドアップ表示装置
に関する。

【０００２】かかる表示装置は、近年、自動車の運転に
おける安全面等から研究、応用され始めているが、自動
車内に搭載するために特に光学系の小さいものが要求さ
れている。

【０００３】

【従来の技術】図１０は、自動車の運転席部に搭載され
るヘッドアップ表示装置の概念的説明図である。１は、
表示素子であり表示情報が生成され、凹面鏡２によりフ
ロントガラス７に拡大投影される。

【０００４】表示素子１からのスピード等の運転情報が
フロントガラス７に投影されると、運転者は、フロント
ガラス７を透して、前方の視野に運転情報を虚像として
視認することができる。

【０００５】ここで凹面鏡２により表示素子１の表示情
報の拡大を行う場合、中心光軸を外して表示情報が凹面
鏡２に入射される。従って、コマ収差や非点収差が生
じ、表示される虚像は、図１２に示す如くボケや歪みが
生じる。

【０００６】コマ収差は、レンズ系で説明すると図１１
（１）に示されるように光軸上以外での結像点に対する
収差であり、非点収差は、同様にレンズ系で説明すると
図１１（２）に示されるように画面上の一点に関し、光
軸に対して同心円方向に結像する位置と、放射方向に結
像する位置が異なるために点像を得ることが出来ない収
差である。

【０００７】かかるコマ収差や非点収差は、光学系の拡
大倍率が大きくなる程、顕著に現れてくる。

【０００８】一方、光学系の大きさを決める要因として
光学系の拡大倍率がある。近軸近似においては、図１３
を用いると拡大率は、（拡大率＝ａ₁ ／ａ₀ ＝Ｘ₁ ／Ｘ
₀ ）で表される。

【０００９】即ち、ａ₀ は実像の大きさ、ａ₁ は虚像の
大きさであり、Ｘ₀ は実像と凹面鏡２までの距離、Ｘ₁
は虚像と凹面鏡２までの距離であり、拡大率は、これら
の比で表される。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】従来の車両用ヘッドア
ップ表示装置は、図１０で説明したように凹面鏡２を用
いているので拡大率が小さい。

【００１１】従って、虚像は前方視野と同様位置に表示
されることが好ましいが、表示距離Ｘ₁ を大きくする
と、実像と凹面鏡２との距離Ｘ₀ も大きくなる。この場
合、光学系が大きくなり、車両内への表示装置の搭載ス
ペースに問題が生じる。

【００１２】反対に光学系を小さくするために実像と凹
面鏡２との距離Ｘ₀ を小さくすると、表示距離Ｘ₁ が小
さくなり、表示情報は、前方視野より手前に虚像として
表示されるので表示情報を見るために前方視野との間で
視線を移動することが必要となる。

【００１３】従って、本発明は、コマ収差や非点収差を
低減しながら、より大きな拡大率が得られる小型の光学
系を持ったヘッドアップ表示装置を提供することを目的
とする。

【００１４】

【課題を解決するための手段】本発明の第一の態様に従
うと、表示素子１と、第１の凹面鏡２と、第２の凹面鏡
３及びシリンドリカル凹面レンズ４を有している。

【００１５】第１の凹面鏡２と第２の凹面鏡３は、相対
角度θで対向配置され、表示素子１の表示情報が、第１
の凹面鏡２に入射角φ（＜θ）で入射し、第２の凹面鏡
３から出射角ψ（＜θ）で出射されるように構成され
る。シリンドリカル凹面レンズ４は、当該レンズの中心
軸が第１の凹面鏡２及び第２の凹面鏡３で折り曲げられ
る光軸を含む面に垂直となるように光路内に置かれる。

【００１６】本発明の第二の態様に従うと、表示素子１
と、第１の凹面鏡２と、第２の凹面鏡３及びシリンドリ
カル凸面レンズ５を有している。

【００１７】第１の凹面鏡２と第２の凹面鏡３は、相対
角度θで対向配置され、表示素子１の表示情報が、第１
の凹面鏡２に入射角φ（＜θ）で入射し、第２の凹面鏡
３から出射角ψ（＜θ）で出射されるように構成され
る。シリンドリカル凸面レンズ５は、当該レンズの中心
軸が第１の凹面鏡２及び第２の凹面鏡３で折り曲げられ
る光軸を含む面の面内にあるように光路内に置かれる。

【００１８】本発明の第三の態様に従うと、シリンドリ
カル凹面レンズ４に代えて円筒凸面反射鏡４１が光路中
に置かれる。

【００１９】本発明の第四の態様に従うと、シリンドリ
カル凸面レンズ５に代えて円筒凹面反射鏡５１が光路中
に置かれる。

【００２０】本発明の第五の態様に従うと、表示素子１
と、第１の凹面鏡２及び第２の凹面鏡３を有している。
第１の凹面鏡２と第２の凹面鏡３は、相対角度θで対向
配置され、表示素子１の表示情報が、第１の凹面鏡２に
入射角φ（＜θ）で入射し、第２の凹面鏡３から出射角
ψ（＜θ）で出射されるように構成される。

【００２１】更に、第１の凹面鏡２及び第２の凹面鏡３
の少なくとも一方は、非球面凹面鏡３０とし、非球面凹
面鏡３０で曲げられる光軸を含む面に垂直な面の方向
（３０Ａ）の焦点距離ｆ_H は、方向（３０Ａ）に垂直な
方向（３０Ｂ）の焦点距離ｆ_Vより短くされている。

【００２２】本発明の第六の態様に従うと、第五の態様
において、非球面凹面鏡３０の非球面が、回転楕円体面
の一部或いは、トロイダル局面である。

【００２３】本発明の第七の態様に従うと、第１の凹面
鏡２、第２の凹面鏡３、円筒凸面反射鏡４１、円筒凹面
反射鏡５１、及び非球面凹面鏡（３０）に代え、それぞ
れの機能を反射型ホログラムで構成している。

【００２４】

【作用】第１の凹面鏡２及び第２の凹面鏡３が相対角度
θで対向配置され、さらに、表示情報がθよりも小さい
入射角φで凹面鏡２に入射されて、これら２つの凹面鏡
を経由するように構成している。このため第２の凹面鏡
３で生じるコマ収差は、第１の凹面鏡２で生じたコマ収
差を打ち消すような方向に生じる。これにより、光学系
全体としてコマ収差を減じることができる。

【００２５】更に、光路中にシリンドリカル凹面レンズ
４又はシリンドリカル凸面レンズ５が備えられ、これに
より非点収差を減少する。

【００２６】また、光路中に置かれる円筒凸面反射鏡４
１又は円筒凹面反射鏡５１は、シリンドリカルレンズと
等価の機能を果たすべくシリンドリカルレンズに代えて
備えられる。

【００２７】更に、第１の凹面鏡２及び第２の凹面鏡３
の少なくとも一方を、非球面凹面鏡３０とすることによ
り、シリンドリカルレンズ又は円筒面反射鏡の機能であ
る非点収差の減少を凹面鏡自体に持たせることができ
る。

【００２８】反射型ホログラムはその作成条件によっ
て、凹面鏡、円筒面反射鏡及び非球面凹面鏡３０の機能
を持たすことが可能である。反射型ホログラムを用いる
ことでより小型の光学系が実現できる。

【００２９】

【実施例】図１は、本発明の原理を説明する図である。
２つの凹面鏡２、３は、角度θで対向配置されている。
１は、表示素子であり、蛍光表示管あるいは、液晶表示
ユニットで構成される。

【００３０】表示素子１から出た表示情報が第１の凹面
鏡２に入射角φ（＜θ）で入射する。凹面鏡２で反射し
た表示情報は、ついで第２の凹面鏡３に入射し、そこか
ら再び反射して、図の矢印方向に出射角ψ（＜θ）で出
射し車両のフロントガラスに向かう。

【００３１】この時２つの凹面鏡２、３は、角度θで対
向配置されているので、凹面鏡２への入射光と凹面鏡３
からの出射光のなす角度は２θである。

【００３２】表示素子１から出た表示情報は、第２の凹
面鏡３から拡大されて出射する。

【００３３】ここで、表示素子１から出た表示情報は、
凹面鏡２にその光軸をはずれて入射するので凹面鏡２か
ら反射される時にコマ収差が生じる。しかし、コマ収差
が生じた凹面鏡２からの反射光は、凹面鏡３に入射し、
反射される時にコマ収差は、減少する。

【００３４】これは、凹面鏡２と凹面鏡３が角度θで対
向配置されているので凹面鏡２により生じたコマ収差に
対し、それを打ち消す方向に凹面鏡３によりコマ収差が
生じるためである。

【００３５】本発明は、かかるコマ収差を減少する構成
を基本原理としている。

【００３６】しかし、上記図１の原理構成のみではコマ
収差を減少することはできるが、非点収差が残る。従っ
て、以下説明する本発明に従う各実施例は、非点収差も
補正することができるようにした構成である。

【００３７】即ち、図２、図３に示す本発明の第一、第
二の実施例は、図１の原理構成において、更に光路途中
にシリンドリカル凹面レンズ４（図２）及びシリンドリ
カル凸面レンズ５（図３）を備えたものである。

【００３８】図２では、シリンドリカル凹面レンズ４
を、表示素子１と第１の凹面鏡２との間に備えている。
このシリンドリカル凹面レンズ４は、その円筒面の中心
軸が凹面鏡２で曲げられる光軸を含む面に対して垂直で
あるように配置される。

【００３９】図３では、シリンドリカル凸面レンズ５
を、表示素子１と第１の凹面鏡２との間に備えている。
このシリンドリカル凸面レンズ５は、その円筒面の中心
軸が凹面鏡２で曲げられる光軸を含む面の面内にあるよ
うに光路内に置かれている。

【００４０】かかる構成により、図２、図３のシリンド
リカル凹面レンズ４又はシリンドリカル凸面レンズ５の
いずれによっても凹面鏡２、３で生じる非点収差を補正
することができる。

【００４１】即ち、図２におけるシリンドリカル凹面レ
ンズ４は、シリンドリカル凹面レンズ４の円周方向の結
像位置を近くに移動し、シリンドリカル凹面レンズ４の
円筒面の軸方向の結像位置に一致させるようにして非点
収差を無くしている。

【００４２】一方、図３におけるシリンドリカル凸面レ
ンズ５は、シリンドリカル凸面レンズ５の円周方向の結
像位置を遠方に移動し、シリンドリカル凸面レンズ５の
円筒面の軸方向の結像位置に一致させるようにして非点
収差を無くしている。

【００４３】尚、第１の凹面鏡２と第２の凹面鏡３との
なす相対角度θを９０度以下とすることにより図示する
様に、表示素子１から第１の凹面鏡２に入射する光軸と
第２の凹面鏡３から反射する光軸とが交差する。

【００４４】必要により光軸を交差させることにより、
素子１から表示情報が投影されるフロントウインド７
（図１０）への光路を小型にし車両の運転席形状に適合
させることが出来る。

【００４５】従って、本発明は、かかる光路が交差する
場合に限定されないが、以下他の実施例においても同様
の光路構成である。

【００４６】図４、図５は、本発明の第三、第四の実施
例であり、それぞれ図２、図３のシリンドリカル凹面レ
ンズ４及びシリンドリカル凸面レンズ５の代わりに、円
筒凸面反射鏡４１及び円筒凹面反射鏡５１に置き代える
ものである。

【００４７】円筒凸面反射鏡４１は、円筒面の軸が凹面
鏡２で曲げられる光軸を含む面に対し、垂直であるよう
に配置される。一方、円筒凹面反射鏡５１は、円筒面の
軸が凹面鏡２で曲げられる光軸を含む面内に有るように
配置される。

【００４８】かかる構成により、図４、図５の円筒凸面
反射鏡４１又は円筒凹面反射鏡５１のいずれによっても
凹面鏡２、３で生じる非点収差を補正することができ
る。

【００４９】図６は、本発明の第五の実施例であり、凹
面鏡２、３の少なくとも一方を反射面が非球面となるよ
うに構成するものである。図では、凹面鏡３を非球面凹
面鏡３０としている。

【００５０】かかる実施例は、例えば、図２の第一の実
施例におけるシリンドリカル凹面レンズ４の機能と凹面
鏡３の機能をひとつの非球面凹面鏡３０で実現するもの
である。これにより、凹面鏡２と非球面凹面鏡３０と
で、コマ収差と非点収差を無くすことができる。

【００５１】本実施例における非球面凹面鏡３０の特徴
は、方向によって焦点距離が異なる点にある。即ち、非
球面凹面鏡３０で曲げられる光軸を含む面に垂直な方向
を非球面凹面鏡３０の横方向、非球面凹面鏡３０で曲げ
られる光軸を含む面内にある方向を非球面凹面鏡３０の
縦方向とする。

【００５２】この場合、図７に示す３０Ａが非球面凹面
鏡３０の横方向、３０Ｂが非球面凹面鏡３０の縦方向で
ある。横方向の焦点距離ｆH は、縦方向の焦点距離ｆV
より短く、平行光束を非球面凹面鏡３０に入射すると、
図のように結像する特性を有している。

【００５３】このような特性を持つ面として、楕円を楕
円の軸を回転軸として回転させてできる回転楕円体の面
（図８（１））や、円弧をその円弧の曲率半径と異なる
半径で回転させてできるトロイダル曲面（図８（２））
等がある。

【００５４】図７に示す非球面凹面鏡３０の特徴と、図
１１（２）の非点収差を説明する図を比較すると、図７
の横方向の焦点位置と縦方向の焦点位置の関係は、図１
１の同心円方向の焦点位置と放射方向の焦点位置の関係
と逆になっている。

【００５５】従って、図７に示す非球面凹面鏡３０によ
って、図１１（２）の非点収差を補正することが理解で
きる。

【００５６】図９は、本発明の第六の実施例であり、２
つの凹面鏡２及び３の間に、平面鏡６を設けている。こ
うすることにより、表示素子１と、凹面鏡２及び３の配
置に融通性を与え、光学系の設計が容易になる。

【００５７】以上説明した実施例において、第１の凹面
鏡２、第２の凹面鏡３、円筒凸面反射鏡４１、円筒凹面
反射鏡５１、及び非球面凹面鏡３０に代え、それぞれの
機能を反射型ホログラムで構成することが可能である。

【００５８】ホログラムは、所定の反射鏡に重ねられた
乾板にレーザ光を照射して、照射光と反射鏡で反射され
た光によって発生する干渉縞を乾板に記録することによ
り、等価的に所定の反射鏡と同様の特性を得ることがで
きる。このためホログラムは、平板で実現できるので取
付けが簡単になる。

【００５９】反射型ホログラムは特定の波長域の光のみ
を反射する波長選択性がある。従って、表示素子１の発
光波長と反射型ホログラムの反射波長とを同じ波長域に
すれば、表示素子１の発光部分のみを虚像として表示す
ることができる。

【００６０】このため反射型ホログラムを用いた場合、
全ての波長域の光を反射する凹面鏡によっては表示され
てしまう表示に関係しない表示素子面の縁や配線等を表
示することがない。

【００６１】更に、上記実施例では、コマ収差や非点収
差を補正するために、表示素子１から第１の凹面鏡２、
第２の凹面鏡３を通り観察者に至る光軸は同一面にあ
る。しかし、実際に車両に搭載する場合には上記平面か
ら外れて傾いた方向に虚像を出射する必要も生じる。

【００６２】この場合は、凹面鏡の配置はそのままに、
表示素子１の位置を上記平面から外れた位置に配置する
ことにより、斜め方向に虚像を出射することが可能であ
る。

【００６３】

【効果】以上説明したように、本発明に従えば、凹面鏡
を対向配置することによりコマ収差を低減し、シリンド
リカルレンズ等で非点収差を補正することができる。

【００６４】これにより、従来より拡大率が大きくかつ
小型の光学系の表示装置が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の原理図を示す。

【図２】本発明の第一の実施例を示す図である。

【図３】本発明の第二の実施例を示す図である。

【図４】本発明の第三の実施例を示す図である。

【図５】本発明の第四の実施例を示す図である。

【図６】本発明の第五の実施例を示す図である。

【図７】本発明の第五の実施例に使用される非球面凹面
鏡の特性を示す図である。

【図８】非球面凹面鏡の光学特性を有する面の例を示す
図である。

【図９】本発明の第六の実施例を示す図である。

【図１０】ヘッドアップディスプレイの説明図である。

【図１１】コマ収差と非点収差の説明図である。

【図１２】従来の表示装置の表示例を示す図である。

【図１３】光学系と拡大倍率の説明図である。

【符号の説明】

１ 表示素子 ２ 第１の凹面鏡 ３ 第２の凹面鏡 ４ シリンドリカル凹面レンズ ５ シリンドリカル凸面レンズ ４１ 円筒凸面反射鏡 ５１ 円筒凹面反射鏡 ３０ 非球面凹面鏡

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】表示素子（１）と、第１の凹面鏡（２）
   と、第２の凹面鏡（３）及びシリンドリカル凹面レンズ
   （４）を有し、 該第１の凹面鏡（２）と第２の凹面鏡（３）は、相対角
   度θで対向配置され、該表示素子（１）の表示情報が、
   該第１の凹面鏡（２）に入射角φ（＜θ）で入射し、該
   第２の凹面鏡（３）から出射角ψ（＜θ）で出射される
   ように構成され、 該シリンドリカル凹面レンズ（４）は、当該レンズの中
   心軸が該第１の凹面鏡（２）及び第２の凹面鏡（３）で
   折り曲げられる光軸を含む面に垂直となるように光路内
   に置かれることを特徴とするヘッドアップ表示装置。
2. 【請求項２】表示素子（１）と、第１の凹面鏡（２）
   と、第２の凹面鏡（３）及びシリンドリカル凸面レンズ
   （５）を有し、 該第１の凹面鏡（２）と第２の凹面鏡（３）は、相対角
   度θで対向配置され、該表示素子（１）の表示情報が、
   該第１の凹面鏡（２）に入射角φ（＜θ）で入射し、該
   第２の凹面鏡（３）から出射角ψ（＜θ）で出射される
   ように構成され、 該シリンドリカル凸面レンズ（５）は、当該レンズの中
   心軸が該第１の凹面鏡（２）及び第２の凹面鏡（３）で
   折り曲げられる光軸を含む面の面内にあるように光路内
   に置かれることを特徴とするヘッドアップ表示装置。
3. 【請求項３】請求項１において、 該シリンドリカル凹面レンズ（４）に代えて円筒凸面反
   射鏡（４１）が光路中に置かれることを特徴とするヘッ
   ドアップ表示装置。
4. 【請求項４】請求項２において、 該シリンドリカル凸面レンズ（５）に代えて円筒凹面反
   射鏡（５１）が光路中に置かれる。ことを特徴とするヘ
   ッドアップ表示装置。
5. 【請求項５】表示素子（１）と、第１の凹面鏡（２）及
   び第２の凹面鏡（３）を有し、 該第１の凹面鏡（２）と該第２の凹面鏡（３）は、相対
   角度θで対向配置され、該表示素子（１）の表示情報
   が、該第１の凹面鏡（２）に入射角φ（＜θ）で入射
   し、該第２の凹面鏡（３）から出射角ψ（＜θ）で出射
   されるように構成され、 該第１の凹面鏡（２）及び第２の凹面鏡（３）の少なく
   とも一方を、非球面凹面鏡（３０）とし、該非球面凹面
   鏡（３０）で曲げられる光軸を含む面に垂直な面の方向
   （３０Ａ）の焦点距離（ｆH ）は、該方向（３０Ａ）に
   垂直な方向（３０Ｂ）の焦点距離（ｆV ）より短くされ
   たことを特徴とするヘッドアップ表示装置。
6. 【請求項６】請求項５において、 該非球面凹面鏡（３０）の非球面が、回転楕円体面の一
   部或いは、トロイダル曲面であることを特徴とするヘッ
   ドアップ表示装置。
7. 【請求項７】請求項１乃至６において、 該第１の凹面鏡（２）、該第２の凹面鏡（３）、該円筒
   凸面反射鏡（４１）、該円筒凹面反射鏡（５１）及び非
   球面凹面鏡（３０）に代え、それぞれの機能を反射型ホ
   ログラムで構成したことを特徴とするヘッドアップ表示
   装置。