JPH05331064A - 消炎鎮痛貼付剤 - Google Patents

消炎鎮痛貼付剤

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JPH05331064A
JPH05331064A JP4133414A JP13341492A JPH05331064A JP H05331064 A JPH05331064 A JP H05331064A JP 4133414 A JP4133414 A JP 4133414A JP 13341492 A JP13341492 A JP 13341492A JP H05331064 A JPH05331064 A JP H05331064A
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JP
Japan
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indomethacin
rubber
patch
parts
plaster
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JP4133414A
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English (en)
Inventor
Tamaki Yoshioka
環 吉岡
Takashi Nakagawa
隆司 中川
Tadao Kawamori
唯夫 河盛
Tetsuhisa Udagawa
哲久 宇田川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 皮膚に対する刺激がなく、インドメタシンの
基剤に対する溶解性がよく、従ってインドメタシンの皮
膚透過量が改善された消炎鎮痛貼付剤を提供する。 【構成】 薬物と溶解助剤とを含有したゴム系粘着基剤
よりなる膏体層が支持体の片面に設けられた貼付剤にお
いて、該ゴム系粘着基剤が、炭素数10〜30のパラフ
ィン系炭化水素および(または)ナフテン系炭素水素と
粘着付与樹脂とを70〜95重量%、スチレン系熱可塑
性エラストマーを5〜30重量%含有し、かつ該炭化水
素と粘着付与樹脂の含有比が2:3〜3:2であるもの
であり、該薬物がインドメタシンであり、該溶解助剤が
ベンジルアルコール、クロタミトン、サリチル酸グリコ
ール、尿素およびポリビニルピロリドンよりなる群から
選ばれた少なくとも一つであることを特徴とする消炎鎮
痛貼付剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インドメタシンを含有
する、低刺激性でかつ高放出性の消炎鎮痛貼付剤に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】インドメタシンは、1−(p−クロロベ
ンゾイル)−5−メトキシ−2−メチリドール−3−酢
酸(分子式C1916ClNO4 、分子量357.79)
の化学名を有する優れた非ステロイド性消炎鎮痛剤であ
り、慢性関節リュウマチ、変形性関節症を始め、各種の
抗炎症患者または手術後の炎症の治療に広く施用されて
いる。インドメタシンの投与形態としては、一般に経口
剤、坐剤、軟膏などがあるが、経口投与や坐剤投与で懸
念される副作用を解消し、さらに軟膏に見られる使用感
の悪さを改善するために、これを局所に直接投与する貼
付剤が提案されている。
【0003】従来、インドメタシンを有効成分とする貼
付剤としては、インドメタシンを特定のアクリル系重合
物に溶解または分散させたものや(特開昭61−277
615号公報参照)、さらにそれらに吸収助剤を配合し
たもの(特公昭60−19890号公報参照)が提案さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の貼付剤は、アクリル重合物中でのインドメタシンの拡
散移動性および該重合物中から皮膚内へのインドメタシ
ンの放出性が必ずしも満足のいくものばかりではなかっ
た。
【0005】また、粘着剤として、天然ゴムやポリイソ
プレンゴム等のゴム弾性体と粘着付与樹脂と軟化剤を配
合してなるゴム系粘着剤を用いた貼付剤は、一般に貼付
時の粘着性が優れている反面、剥離時にはその強い粘着
力のために皮膚の角質層を剥離し、皮膚にかぶれを生じ
させ、体毛の毛むしり等の好ましくない現象を招いた。
【0006】さらに、一般に外用剤に使用し得る基剤の
うち、インドメタシンが高い溶解性を示すものは極めて
少なく、特にゴム系粘着基剤に対してはインドメタシン
の溶解性は小さく、製剤の保存中にインドメタシンの結
晶が析出し、薬物の皮膚透過量が低下する恐れがあっ
た。
【0007】本発明は上記のごとき実情に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、皮膚に対する刺激がな
く、インドメタシンの基剤に対する溶解性がよく、従っ
てインドメタシンの皮膚透過量が改善された消炎鎮痛貼
付剤を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による消炎鎮痛貼
付剤は、上記目的を達成すべく工夫されたものであっ
て、ゴム弾性体としてスチレン系熱可塑性エラストマー
を用い、これをゴム系粘着基剤中に特定の含有量で含ま
せることにより、上記のような所望の消炎鎮痛貼付剤が
得られるという知見により完成されたものである。
【0009】すなわち、本発明による消炎鎮痛貼付剤
は、薬物と溶解助剤とを含有したゴム系粘着基剤よりな
る膏体層が支持体の片面に設けられた貼付剤において、
該ゴム系粘着基剤が、炭素数10〜30のパラフィン系
炭化水素および(または)ナフテン系炭素水素と粘着付
与樹脂とを70〜95重量%、スチレン系熱可塑性エラ
ストマーを5〜30重量%含有し、かつ該炭化水素と粘
着付与樹脂の含有比が2:3〜3:2であるものであ
り、該薬物がインドメタシンであり、該溶解助剤がベン
ジルアルコール、クロタミトン、サリチル酸グリコー
ル、尿素およびポリビニルピロリドンよりなる群から選
ばれた少なくとも一つであることを特徴とするものであ
る。
【0010】以下、本発明による消炎鎮痛貼付剤の各構
成成分、製造法等について詳述する。
【0011】a) ゴム系粘着基剤の一構成成分である
スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、スチレン・
イソプレンブロック共重合体、スチレン・イソプレン・
スチレンブロック共重合体、スチレン・ブタジエンブロ
ック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロッ
ク共重合体、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレ
ンブロック共重合体等の合成ゴムが例示される。該共重
合体はスチレンをシクロヘキサン等に溶かし、触媒の存
在下で重合させ、熱可塑性プラスチックブロック(ポリ
スチレン)とし、これにゴムブロックを重合させて中間
ブロック共重合体を得、これにカップリング剤を添加
し、中間ブロック共重合体どうしをカップリングさせる
ことにより得られる。該共重合体としては溶液粘度が2
5%トルエン溶液中で約100〜50,000センチポ
アズ(cP)で、スチレン/ゴム比が10/90〜50
/50重量%のものが好ましく使用される。
【0012】さらに、液状ポリマー成分として、ポリイ
ソブチレン、ポリブテン(平均分子量500〜5,50
0)、液状ポリイソプレン等、スチレン系熱可塑性エラ
ストマーと相溶可能なものを同エラストマーに適宜混合
してもよい。中でもポリブテンが最適である。液状ポリ
マー成分は一般にゴム系粘着基剤中に約10重量%以下
の割合で用いられる。
【0013】ゴム系粘着基剤中のスチレン系熱可塑性エ
ラストマーの割合は5〜30重量%である。この割合が
5重量%より少ないと、ゴム系粘着基剤の凝集力が低い
ため、剥離時に糊残り等が生じる。また、ゴム系粘着基
剤中のスチレン系熱可塑性エラストマーの割合が30重
量%より多いと、ゴム系粘着基剤の粘着力が強くなりす
ぎるため、繰り返し貼付ができず、剥離時に角質剥離や
毛むしりが生じ、刺激性が大きくなる。
【0014】b) 本発明で用いられる炭素数10〜3
0のパラフィン系炭化水素および(または)ナフテン系
炭化水素としては、軽質流動パラフィン、重質流動パラ
フィン、ヘキサメチルテトラコサン、ヘキサメチルテト
ラコサヘキサン、α−オレフィンオリゴマー等が例示さ
れ、これらが単独でもしくは2以上の組み合わせで用い
られる。
【0015】炭素数31以上のパラフィン系炭化水素お
よび(または)ナフテン系炭化水素は、室温で固形であ
り、粘着付与樹脂やスチレン系熱可塑性エラストマーと
の配合時に十分な軟化性がないために、良好な粘着力を
有する貼付剤は得られない。炭素数9以下のものは、軟
化性が高くなり膏体層が柔らかくなりすぎるため、好ま
しくない。
【0016】本発明に用いられる粘着付与樹脂として
は、ロジン系樹脂(ロジン、水添ロジン、これらのエス
テル等)、ポリテルペン樹脂、クマロン−イソデン樹
脂、石油系樹脂(脂肪族系、脂環族系等)、テルペン−
フェノール樹脂等の群より選ばれた、軟化点50〜12
0℃のものが例示され、これらが単独でもしくは2以上
の組み合わせで用いられる。粘着付与樹脂の配合割合
は、貼付時の粘着力や剥離時の毛むしり等が起こらない
ように適宜決定される。上記石油系樹脂は、ナフサ分解
の際に得られるC5 留分およびC9 留分に含まれている
ジオレフィンやモノオレフィン類等を一般にフリーデル
クラフト型触媒の存在下にカチオン重合することによっ
て製造されるもので、分子量500〜2,000のもの
が好ましく使用される。
【0017】炭素数10〜30のパラフィン系炭化水素
および(または)ナフテン系炭素水素と粘着付与樹脂と
の総和はゴム系粘着基剤中70〜95重量%である。こ
の割合が95重量%より多いと、粘着剤の凝集力が低い
ため、剥離時に糊残り等が生じる。また、この割合が7
0重量%より少ないと、粘着力が強くなりすぎるため、
繰り返し貼付ができず、剥離時に角質剥離や毛むしりが
生じ、刺激性が大きくなる。
【0018】また、該パラフィン系炭化水素および(ま
たは)ナフテン系炭化水素と該粘着付与樹脂の含有比が
3:2より大きいと、貼付性が不良であったり、剥離後
糊残りが生じたりする。逆に、この比が2:3より小さ
いと、剥離時に角質剥離や毛むしりが生じ、繰り返し貼
付もできない。したがって、貼付時の粘着性を損なうこ
となく、かつ、繰り返し貼付することができ、さらに、
剥離時の毛むしりおよび皮膚への物理的刺激を和らげた
低刺激性の貼付剤を提供するには、該パラフィン系炭化
水素および(または)ナフテン系炭化水素と該粘着付与
樹脂の含有比は、2:3〜3:2である。
【0019】c) インドメタシンは先に説明したよう
な薬効を有するものである。インドメタシンの含有量は
治療効果を奏する範囲であれば特に限定はされないが、
一般には膏体中に0.05〜5重量%の範囲である。イ
ンドメタシンの含有量が過少であると消炎鎮痛効果が低
く、過多であると刺激が発現したり、あるいは膏体中に
均一に溶解しにくくなるため、好適な範囲は0.1〜2
重量%である。
【0020】d) 本発明に用いられる溶解助剤として
は、ベンジルアルコール、クロタミトン、サリチル酸グ
リコール、尿素およびポリビニルピロリドンの群の中よ
り選ばれた少なくとも一つを配合する。該溶解助剤は、
インドメタシンの溶解性、この発明の貼付剤の使用感お
よび皮膚刺激性等を考慮して添加されるものであり、そ
の含有量は、特に限定されるものではないが、一般に膏
体層中に0.5〜20重量%の範囲である。
【0021】さらに、必要に応じて、膏体層中に老化防
止剤、酸化防止剤、充填剤、pH調節剤等を適宜添加し
てもよい。
【0022】e) 本発明に用いられる支持体の材質と
しては、不織布、織布、ポリエステル、ポリエチレン、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、ポリウレタンおよびこれらのラミネー
トフィルム等が例示される。これらの中で透湿性の低い
材質にあっては、これに物理化学的な加工処理を施して
透湿性を付与するのが好ましい。この処理は皮膚の蒸れ
すぎによるかぶれを防ぐためである。また、上記支持体
は少なくとも一方向に伸縮する機能を有するものである
ことが望ましく、かかる機能を有しない材質のものには
適宜の伸縮付与加工を施すのがよい。支持体が伸縮機能
を有すると、貼付剤を身体に貼付したときに皮膚面の伸
縮に追従させることができるからである。支持体の厚み
は好ましくは5〜2,000μmである。
【0023】f) 本発明に用いられる剥離紙として
は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンコー
ト上質紙、ポリエチレンコートグラシン紙等の上面にシ
リコン処理を施したもの等が例示される。剥離紙の厚み
は好ましくは20〜200μmである。
【0024】g) 本発明による貼付剤は、パラフィン
系炭化水素および(または)ナフテン系炭化水素、粘着
付与樹脂およびスチレン系熱可塑性エラストマーよりな
るゴム系粘着基剤成分の混合物にインドメタシンおよび
溶解助剤を配合して膏体を得、これを剥離紙(または支
持体)上に展延し、後述する溶剤法では乾燥を施して溶
剤を除去し、得られた膏体層上に支持体(または剥離
紙)をラミネートして製造される。
【0025】本貼付剤の膏体を得る方法の代表例として
は、溶剤法、ホットメルト法が挙げられる。溶剤法を適
用する場合は、前記ゴム系粘着基剤成分、インドメタシ
ンおよび溶解助剤の混合物に溶剤を加え、これを均一に
溶解して膏体とする。用いられる溶媒の例としては、ゴ
ム系粘着基剤、インドメタシンおよび溶解助剤と相溶性
があるもの、例えば、テトラヒドロフラン、クロロホル
ム、塩化メチレンが挙げられる。ただし、溶解助剤のう
ちポリビニルピロリドンはアルコール系溶剤でなければ
溶けにくいので、先にこれをメタノール等に溶かした
後、他の成分と混合するとよい。
【0026】また、ホットメルト法を適用する場合は、
前記ゴム系粘着基剤の各構成成分を所定量ずつ配合し、
窒素置換下、温度90〜180℃で加熱混合して溶融す
る。溶融後、粘着基剤の温度を60〜150°に降下
し、インドメタシンおよび溶解助剤を添加し、均一に混
合し膏体を得る。
【0027】膏体を製造するに際し、溶剤法やホットメ
ルト法のいずれの方法であれ、得られる膏体の特性や操
作の容易さを考慮して、基剤や薬効成分の添加順序を適
宜設定し、あるいは溶解もしくは溶融を促進するために
加温や超音波処理等を施すこともある。
【0028】g) 本発明の貼付剤の面積は、貼付部位
および使い勝手等を考慮して約35〜約140cm2
近が好ましい。また、該貼付剤の膏体厚みは、インドメ
タシン濃度や塗工性等を考慮して好ましくは50〜1,
000μm、より好ましくは50〜300μmである。
【0029】
【発明の効果】本発明は上記のごとく構成されているの
で、皮膚に対する刺激がなく、インドメタシンの基剤に
対する溶解性がよく、従ってインドメタシンの皮膚透過
量が改善された消炎鎮痛貼付剤を提供することができ
る。
【0030】
【実施例】以下に、本発明の実施例を記載する。以下に
おいて、部および%とあるのはそれぞれ重量部および重
量%を意味する。
【0031】実施例1 SIS 15 部 ポリブテン 5 部 脂環族飽和炭化水素樹脂 42.5部 流動パラフィン 37.5部 インドメタシン 0.5% クロタミトン 2 % 上記のSIS(スチレン・イソプレン・スチレンブロッ
ク共重合体、スチレン−ゴム比(重量%):14/8
6、25重量%トルエン溶液中での溶液粘度:1,60
0cP、「カリフレックスTR1107」シェル化学社
製)、ポリブテン(平均分子量約1350、「日石ポリ
ブテン」日本石油化学社製)、脂環族飽和炭化水素樹脂
(軟化点90℃、分子量630、「アルコンP90」荒
川化学工業社製」)、流動パラフィン(重質流動パラフ
ィン、日興製薬社製)のゴム系粘着基剤成分を上記の割
合で配合し、窒素置換下、温度120〜150°で加熱
混合して溶融した。溶融後、粘着基剤の温度を100〜
120°に降下し、インドメタシンおよびクロタミトン
を添加し、均一に混合し膏体を得た。
【0032】つぎに、ホットメルトコーターにて、溶融
した膏体を剥離紙(ポリエチレンコート上質紙、厚み約
140μm)上に展延し、厚み約150μmの膏体層を
得た。最後に、この膏体層の上にスチレン・ブタジエン
/ポリプロピレン製の厚み約240μm、目付量70g
/m2 の不織布を支持体としてラミネートした。こうし
て、インドメタシン含有消炎鎮痛貼付剤を得た。
【0033】実施例2 SIS 15 部 脂環族飽和炭化水素樹脂 45.5部 流動パラフィン 39.5部 インドメタシン 0.5% ベンジルアルコール 2 % 実施例1の配合からポリブテンを除き、クロタミトンの
代わりにベンジルアルコールを用いた以外、実施例1と
同様にしてインドメタシン含有消炎鎮痛貼付剤を得た。
【0034】実施例3 SIS 15 部 ポリブテン 5 部 脂環族飽和炭化水素樹脂 42.5部 流動パラフィン 37.5部 インドメタシン 0.4% サリチル酸グリコール 2 % 実施例1の配合においてクロタミトンの代わりにサリチ
ル酸グリコールを用いた以外、実施例1と同様にしてイ
ンドメタシン含有消炎鎮痛貼付剤を得た。
【0035】実施例4 SIS 15 部 ポリブテン 5 部 脂環族飽和炭化水素樹脂 42.5部 流動パラフィン 37.5部 インドメタシン 0.5% 尿素 2 % 実施例1の配合においてクロタミトンの代わりに尿素を
用いた以外、実施例1と同様にしてインドメタシン含有
消炎鎮痛貼付剤を得た。
【0036】実施例5 SIS 15 部 ポリブテン 5 部 脂環族飽和炭化水素樹脂 42.5部 流動パラフィン 37.5部 インドメタシン 0.5% ポリビニルピロリドン 0.7% 実施例1の配合においてクロタミトンの代わりにポリビ
ニルピロリドン(kollidon 90F 、BASF社製)を用
いた以外、実施例1と同様にしてインドメタシン含有消
炎鎮痛貼付剤を得た。
【0037】実施例6 SIS 25 部 ポリブテン 5 部 脂環族飽和炭化水素樹脂 34 部 流動パラフィン 36 部 インドメタシン 0.5% クロタミトン 2 % 実施例1の配合において、各成分の配合割合を上記の通
りに変えた以外、実施例1と同様にしてインドメタシン
含有消炎鎮痛貼付剤を得た。
【0038】比較例1 SIS 4 部 脂環族飽和炭化水素樹脂 43 部 流動パラフィン 53 部 インドメタシン 0.5% クロタミトン 2 % 上記の配合を用い、実施例1と同様にしてインドメタシ
ン含有消炎鎮痛剤を得た。
【0039】比較例2 SIS 32 部 脂環族飽和炭化水素樹脂 35 部 流動パラフィン 33 部 インドメタシン 0.5% クロタミトン 2 % 上記の配合を用い、実施例1と同様にしてインドメタシ
ン含有消炎鎮痛剤を得た。
【0040】比較例3 SIS 28 部 ポリブテン 5 部 脂環族飽和炭化水素樹脂 47 部 流動パラフィン 20 部 インドメタシン 0.5% クロタミトン 2 % 上記の配合を用い、実施例1と同様にしてインドメタシ
ン含有消炎鎮痛剤を得た。
【0041】比較例4 SIS 15 部 ポリブテン 5 部 脂環族飽和炭化水素樹脂 25 部 流動パラフィン 55 部 インドメタシン 0.5% クロタミトン 2 % 上記の配合を用い、実施例1と同様にしてインドメタシ
ン含有消炎鎮痛剤を得た。
【0042】比較例5 SIS 15 部 ポリブテン 5 部 脂環族飽和炭化水素樹脂 42.5部 流動パラフィン 37.5部 インドメタシン 0.5% 実施例1の配合からクロタミトンを除いた以外、実施例
1と同様にしてインドメタシン含有消炎鎮痛貼付剤を得
た。
【0043】比較例6 アクリル系粘着剤(固形分換算) 78.5% インドメタシン 10 % ミリスチン酸イソプロピル 10 % ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 1.5% 2−エチルヘキシルアクリレート65モル%(302.
0g)、N−ビニル−2−ピロリドン35モル%(9
8.0g)およびヘキサメチレングリコールジメタクリ
レート0.01重量%(40.0mg)をセパラブルフ
ラスコに仕込み、重合初期のモノマー濃度が85重量%
となるように酢酸エチル70.6gを加えた。この溶液
を窒素雰囲気下に60℃に加熱し、過酸化ラウロイルを
酢酸エチルに溶解してなる重合開始剤溶液を少量ずつ添
加し、32時間かけて重合反応を行った。なお、この重
合中に加えた過酸化ラウロイルと酢酸エチルのトータル
量はそれぞれ4gと535gであった。こうして、分子
量約70万のアクリル系粘着剤を得た。
【0044】このアクリル系粘着剤(固形分換算)に、
インドメタシン、ミリスチン酸イソプロピル(吸収助
剤)およびヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド(吸収助
剤)を上記の割合で加え、さらに溶媒として酢酸エチル
を塗工液の総固形分量が約34重量%となるように加
え、上記配合物を溶媒に均一に溶解させて、塗工液を得
た。
【0045】得られた塗工液を、シリコン処理したポリ
エチレンテレフタレートフィルムからなる剥離紙上に乾
燥後の膏体層の厚みが75μmになるように塗布し、塗
布層を60℃のオーブンにて30分間乾燥し、膏体層を
形成した。このようにして得られた剥離紙・膏体層複合
体を一対用意し、各膏体層どうしを重ね合わせて厚み1
50μmの膏体層を作製した。つぎに一方の剥離紙を剥
がした後、その面に実施例1の不織布と同様の不織布を
支持体としてラミネートした。
【0046】性能試験 実施例および比較例で得られた貼付剤について、つぎの
方法で性能試験を行った。
【0047】<貼付試験>実施例1、2、6、比較例1
〜6の各貼付剤(3×4cm)について、下記のごとく
人の皮膚に対する貼付試験を行った。すなわち、10名
(健常人、男性)の被験者の上腕に貼付剤を貼り付け、
6時間経過後に、貼付性、糊残り、剥離時の毛むしり、
剥離時の痛みおよび角質の剥離の5項目について各貼付
剤を評価した。繰り返し回数は2回とした。この貼付試
験の結果を表1に示す。
【0048】<透過性試験>実施例1、比較例3、5、
6の各貼付剤について、下記の手法によりヘアレスマウ
ス摘出皮膚を用いて透過試験を行い、24時間後、イン
ドメタシンの累積透過量を求めた。透過性試験の結果
は、表2および図1のグラフに示す。
【0049】まず、添付図2に示すFranz タイプの拡散
セル(1) を準備した。拡散セル(1)は、下側の有底円筒
状のレセプター槽(2) と、これの上に配置された有底円
筒状のドナー槽(3) とからなる。ドナー槽(3) の底壁中
央には開口部(4) が設けられ、またドナー槽(3) の下端
およびレセプター槽(2) の上端にはそれぞれ上側フラン
ジ(5) および下側フランジ(6) が設けられている。そし
て、上側フランジ(5)と下側フランジ(6) を対向状に重
ね合わせることによって、ドナー槽(3) とレセプター槽
(2) が気密状にかつ同心状に積み重ねられている。レセ
プター槽(2) にはその側部に側方突出状のサンプリング
口(7) が取付けられ、レセプター槽(2)の内部にはマグ
ネット攪拌子(9) が入れてある。
【0050】ヘアレスマウス(6週齢、雄)を頸椎脱臼
により屠殺した後、ただちに背部皮膚を剥離して皮下脂
肪と筋層を除去し、約4cm×4cmの皮膚片を得た。
この皮膚片(8) を拡散セル(1) の上側フランジ(5) と下
側フランジ(6) の間に挟着して、ドナー槽(3) の開口部
(4) を皮膚片(8) で完全に閉じるようにした。
【0051】面積3.14cm2 に打ち抜いた試験片を皮膚
片(8) の上面に貼付した。
【0052】レセプター槽(2) には、表4に示す組成か
らなるレセプター液を満たした。
【0053】ついで、拡散セル(1) を温度37℃に保た
れた恒温槽内に設置し、マグネット攪拌装置によりレセ
プター液の攪拌を行った。試験開始後24時間にわた
り、所要時間おきに、サンプリング口(7) からレセプタ
ー液1mlを採取し、その直後にレセプター液を補充
し、採取レセプター液への薬物の透過量を高速液体クロ
マトグラフ法により測定した。試験片の数は製剤毎にそ
れぞれ3片ずつとした。
【0054】<薬物相溶性試験>実施例1〜6、比較例
5の各貼付剤について、製造後、室温および60℃で2
週間の各保存条件下におけるインドメタシンの結晶析出
の有無を観察した。その結果を表3に示す。
【0055】
【表1】 1)貼付性:3×4cmのテープを上腕に6時間貼付後
の貼付性の評価 良好:テープの残存貼付面積が95%以上であった 不良:テープの残存貼付面積が75%以下であった 2)糊残り:剥離後、粘着剤が皮膚上に残るか否かの評
価 +:剥離後、粘着剤が皮膚上に残った。
【0056】−:剥離後、粘着剤が皮膚上に残らなかっ
た。
【0057】3)剥離時の毛むしり:剥離時に体毛の毛
むしりが生じるか否かの評価 あり:毛むしりがあった なし:毛むしりがなかった 4)剥離時の痛み:剥離時の痛みについての官能試験に
よる評価 なし:特に痛みを感じなかった 痛い:剥離時に痛みを感じた 5)角質の剥離:剥離時に皮膚角質層の剥離が生じるか
否かの評価 ++:貼付部位に全体的に角質層が剥離した +:貼付部位に一部角質剥離が認められた −:角質剥離が認められなかった 表1から明らかなように、実施例の貼付剤はいずれの試
験項目においても優れていることが認められる。
【0058】
【表2】 表2および図1のグラフから明らかなように、実施例の
貼付剤は、比較例のものに比べ優れた透過性を示すこと
が認められる。
【0059】
【表3】 +:各温度条件下で2週間後に、インドメタシンの結晶
析出があった。
【0060】−:各温度条件下で2週間後に、インドメ
タシンの結晶析出がなかった。
【0061】実施例の貼付剤には溶解助剤が入っている
ためインドメタシンの析出はないが、溶解助剤の入って
いない比較例の貼付剤ではインドメタシンが析出した。
【0062】
【表4】
【図面の簡単な説明】
【図1】透過性試験の結果を示すグラフである。
【図2】Franz タイプの拡散セルを示す斜視図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬物と溶解助剤とを含有したゴム系粘着
    基剤よりなる膏体層が支持体の片面に設けられた貼付剤
    において、該ゴム系粘着基剤が、炭素数10〜30のパ
    ラフィン系炭化水素および(または)ナフテン系炭素水
    素と粘着付与樹脂とを70〜95重量%、スチレン系熱
    可塑性エラストマーを5〜30重量%含有し、かつ該炭
    化水素と粘着付与樹脂の含有比が2:3〜3:2である
    ものであり、該薬物がインドメタシンであり、該溶解助
    剤がベンジルアルコール、クロタミトン、サリチル酸グ
    リコール、尿素およびポリビニルピロリドンよりなる群
    から選ばれた少なくとも一つであることを特徴とする消
    炎鎮痛貼付剤。
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