JPH05317945A - 連続圧延機の板厚制御方法および装置 - Google Patents
連続圧延機の板厚制御方法および装置Info
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- JPH05317945A JPH05317945A JP4121959A JP12195992A JPH05317945A JP H05317945 A JPH05317945 A JP H05317945A JP 4121959 A JP4121959 A JP 4121959A JP 12195992 A JP12195992 A JP 12195992A JP H05317945 A JPH05317945 A JP H05317945A
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B37/00—Control devices or methods specially adapted for metal-rolling mills or the work produced thereby
- B21B37/58—Roll-force control; Roll-gap control
- B21B37/66—Roll eccentricity compensation systems
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Control Of Metal Rolling (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 応答性および信頼性に優れたフィードフォワ
ード板厚制御を行う。 【構成】 圧延に先立つ、キスロール状態でのロール回
転中に、圧延荷重が所定の値となるようにロールギャッ
プを調整しつつ、上下各バックアップロールの回転角度
に応じたロールギャップ変位量を検出および記憶すると
ともに、それらの検出結果をもとに、上下のバックアッ
プロールのロール偏芯量を求め、引き続く圧延作業にお
いて、現実の圧延荷重, ロールギャップ変位量および前
記ロール偏芯量のそれぞれに基づいて圧延スタンドの出
側板厚を求め、その出側板厚を、圧延速度に応じて次ス
タンドまでトラッキングして、次スタンドのロールギャ
ップ量を前記出側板厚に応じて調整する。
ード板厚制御を行う。 【構成】 圧延に先立つ、キスロール状態でのロール回
転中に、圧延荷重が所定の値となるようにロールギャッ
プを調整しつつ、上下各バックアップロールの回転角度
に応じたロールギャップ変位量を検出および記憶すると
ともに、それらの検出結果をもとに、上下のバックアッ
プロールのロール偏芯量を求め、引き続く圧延作業にお
いて、現実の圧延荷重, ロールギャップ変位量および前
記ロール偏芯量のそれぞれに基づいて圧延スタンドの出
側板厚を求め、その出側板厚を、圧延速度に応じて次ス
タンドまでトラッキングして、次スタンドのロールギャ
ップ量を前記出側板厚に応じて調整する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、連続圧延機における厚
み計を用いないフィードフォワード板厚制御方法および
装置に関し、とくに、応答性にすぐれたフィードフォワ
ード板厚制御を可能ならしめるものである。
み計を用いないフィードフォワード板厚制御方法および
装置に関し、とくに、応答性にすぐれたフィードフォワ
ード板厚制御を可能ならしめるものである。
【０００２】
【従来の技術】熱間圧延および冷間圧延では、一組のワ
ークロールに一組のバックアップロールを組み合わせ
た、いわゆる四重式圧延機が多く用いられており、各圧
延スタンドの出側板厚は、ゲージメータ板厚式と呼ばれ
る(1) 式を基調とした計算式を用いて演算されている。 Δｈ＝ΔＳ＋ΔＰ／Ｍ (1) ΔＳ＝Ｓ−ＳＬ (2) ΔＰ＝Ｐ−ＰＬ (3) Δｈ：板厚偏差 Ｓ：圧下位置 ＳＬ：ロック
オン時の圧下位置 Ｍ：圧延機のミル剛性係数 Ｐ：圧延荷重 ＰＬ：ロックオン時の圧延荷重
ークロールに一組のバックアップロールを組み合わせ
た、いわゆる四重式圧延機が多く用いられており、各圧
延スタンドの出側板厚は、ゲージメータ板厚式と呼ばれ
る(1) 式を基調とした計算式を用いて演算されている。 Δｈ＝ΔＳ＋ΔＰ／Ｍ (1) ΔＳ＝Ｓ−ＳＬ (2) ΔＰ＝Ｐ−ＰＬ (3) Δｈ：板厚偏差 Ｓ：圧下位置 ＳＬ：ロック
オン時の圧下位置 Ｍ：圧延機のミル剛性係数 Ｐ：圧延荷重 ＰＬ：ロックオン時の圧延荷重
【０００３】ところが、バックアップロールを用いたこ
のような圧延機では、バックアップロールの偏芯量ΔＳ
ｅに起因して次の(4) 式で示すような板厚偏差Δｈｅが
発生する。 Δｈｅ＝Ｍ／（Ｍ＋Ｑ）・ΔＳｅ (4) Ｑ：塑性定数 従って、(1) 式により求めた当該スタンドの出側板厚を
次スタンドの板厚制御に用いるためには、バックアップ
ロールの偏芯に起因する板厚誤差を予め修正する必要が
ある。
のような圧延機では、バックアップロールの偏芯量ΔＳ
ｅに起因して次の(4) 式で示すような板厚偏差Δｈｅが
発生する。 Δｈｅ＝Ｍ／（Ｍ＋Ｑ）・ΔＳｅ (4) Ｑ：塑性定数 従って、(1) 式により求めた当該スタンドの出側板厚を
次スタンドの板厚制御に用いるためには、バックアップ
ロールの偏芯に起因する板厚誤差を予め修正する必要が
ある。
【０００４】そこで、特公昭61−53126 号公報に開示さ
れた板厚制御方法では、(1) 式により求めた出側板厚と
出側板速度とから、当該スタンドと次スタンドとの間に
存在する被圧延材料の圧延方向の板厚分布を計算し、そ
の板厚分布を用いて、下流側スタンドからその上, 下流
方向にそれぞれバックアップロールの周長のほぼ半分に
相当する長さにわたって板厚データの平均化処理を行う
ことにより、バックアップロールの偏芯による計算誤差
を除去することとしている。
れた板厚制御方法では、(1) 式により求めた出側板厚と
出側板速度とから、当該スタンドと次スタンドとの間に
存在する被圧延材料の圧延方向の板厚分布を計算し、そ
の板厚分布を用いて、下流側スタンドからその上, 下流
方向にそれぞれバックアップロールの周長のほぼ半分に
相当する長さにわたって板厚データの平均化処理を行う
ことにより、バックアップロールの偏芯による計算誤差
を除去することとしている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来技術では、バックアップロールのほぼ半周分の出側
板厚の平均化処理を行うことが必要であるため、速い対
処が必要な板厚変動に対しては、効果的なフィードフォ
ワード板厚制御ができない欠点がある。例えば、熱間圧
延における圧延機のバックアップロール径は約 1.5ｍで
あり、ロール周長が 4.7ｍに達することから、従来技術
に従って、約 2.4ｍにわたる板厚平均をとって制御を行
うと、スキッドマークと呼ばれる大きな板厚変動に対し
ては、次スタンドにおいて直ちに対処することができな
かった。
従来技術では、バックアップロールのほぼ半周分の出側
板厚の平均化処理を行うことが必要であるため、速い対
処が必要な板厚変動に対しては、効果的なフィードフォ
ワード板厚制御ができない欠点がある。例えば、熱間圧
延における圧延機のバックアップロール径は約 1.5ｍで
あり、ロール周長が 4.7ｍに達することから、従来技術
に従って、約 2.4ｍにわたる板厚平均をとって制御を行
うと、スキッドマークと呼ばれる大きな板厚変動に対し
ては、次スタンドにおいて直ちに対処することができな
かった。
【０００６】本発明は、上下のバックアップロールの各
々の偏芯量を、短時間で高精度に検出することができる
ロール偏芯検出法を用いることによって前記問題点を解
決した、応答が速く、応答精度が高いフィードフォワー
ド板厚制御方法およびその装置を提供するものである。
々の偏芯量を、短時間で高精度に検出することができる
ロール偏芯検出法を用いることによって前記問題点を解
決した、応答が速く、応答精度が高いフィードフォワー
ド板厚制御方法およびその装置を提供するものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明の、連続圧延機の
板厚制御方法は、圧延に先立つ、キスロール状態でのロ
ール回転中に、圧延荷重が所定の値となるようにロール
ギャップを調整しつつ、上下各バックアップロールの回
転角度に応じたロールギャップ変位量を検出および記憶
するとともに、それらの検出結果をもとに、上下のバッ
クアップロールのロール偏芯量を求め、引き続く圧延作
業において、現実の圧延荷重, ロールギャップ変位量お
よび前記ロール偏芯量のそれぞれに基づいて圧延スタン
ドの出側板厚を求め、その出側板厚を、圧延速度に応じ
て次スタンドまでトラッキングして、次スタンドのロー
ルギャップ量を前記出側板厚に応じて調整するものであ
る。
板厚制御方法は、圧延に先立つ、キスロール状態でのロ
ール回転中に、圧延荷重が所定の値となるようにロール
ギャップを調整しつつ、上下各バックアップロールの回
転角度に応じたロールギャップ変位量を検出および記憶
するとともに、それらの検出結果をもとに、上下のバッ
クアップロールのロール偏芯量を求め、引き続く圧延作
業において、現実の圧延荷重, ロールギャップ変位量お
よび前記ロール偏芯量のそれぞれに基づいて圧延スタン
ドの出側板厚を求め、その出側板厚を、圧延速度に応じ
て次スタンドまでトラッキングして、次スタンドのロー
ルギャップ量を前記出側板厚に応じて調整するものであ
る。
【０００８】また、本発明の、連続圧延機の板厚制御装
置は、圧延荷重検出器、ロールギャップ調整器および上
下のバックアップロールの回転角度を検出するそれぞれ
の回転角度検出器を設ける他、キスロール状態での回転
中に、圧延荷重が所定の値となるようにロールギャップ
を調整する圧延荷重コントローラと、所定の圧延荷重の
下でバックアップロールの偏芯検出を開始した時点を基
準として、ロールギャップの変位量を、上下各バックア
ップロールの回転角度に応じて検出して記憶するロール
ギャップ調整記憶部および、そのロールギャップ変位量
に基づき、上下各バックアップロールの角度分割数に応
じたロール偏芯量を演算して記憶するロール偏芯量記憶
部のそれぞれを有するロール偏芯検出装置とを設け、さ
らに、圧延時において、上下各バックアップロールの回
転角度に応じ、現実の圧延荷重, ロールギャップ変位お
よび前記ロール偏芯量のそれぞれに基づいて、圧延スタ
ンドの出側板厚を演算する出側板厚演算装置と、その出
側板厚を、圧延速度に応じて次スタンドまでトラッキン
グして、次スタンドのロールギャップ量をその出側板厚
に応じて調整するフィードフォワード板厚制御装置とを
具えることを特徴とする連続圧延機の板厚制御装置。そ
れぞれに基づいて、圧延スタンドの出側板厚を演算する
出側板厚演算装置ならびに、その出側板厚を、圧延速度
に応じて次スタンドまでトラッキングして、次スタンド
のロールギャップ量をその出側板厚に応じて調整するフ
ィードフォワード板厚制御装置を設けたものである。
置は、圧延荷重検出器、ロールギャップ調整器および上
下のバックアップロールの回転角度を検出するそれぞれ
の回転角度検出器を設ける他、キスロール状態での回転
中に、圧延荷重が所定の値となるようにロールギャップ
を調整する圧延荷重コントローラと、所定の圧延荷重の
下でバックアップロールの偏芯検出を開始した時点を基
準として、ロールギャップの変位量を、上下各バックア
ップロールの回転角度に応じて検出して記憶するロール
ギャップ調整記憶部および、そのロールギャップ変位量
に基づき、上下各バックアップロールの角度分割数に応
じたロール偏芯量を演算して記憶するロール偏芯量記憶
部のそれぞれを有するロール偏芯検出装置とを設け、さ
らに、圧延時において、上下各バックアップロールの回
転角度に応じ、現実の圧延荷重, ロールギャップ変位お
よび前記ロール偏芯量のそれぞれに基づいて、圧延スタ
ンドの出側板厚を演算する出側板厚演算装置と、その出
側板厚を、圧延速度に応じて次スタンドまでトラッキン
グして、次スタンドのロールギャップ量をその出側板厚
に応じて調整するフィードフォワード板厚制御装置とを
具えることを特徴とする連続圧延機の板厚制御装置。そ
れぞれに基づいて、圧延スタンドの出側板厚を演算する
出側板厚演算装置ならびに、その出側板厚を、圧延速度
に応じて次スタンドまでトラッキングして、次スタンド
のロールギャップ量をその出側板厚に応じて調整するフ
ィードフォワード板厚制御装置を設けたものである。
【０００９】
【作用】本発明の板厚制御方法では、上下各バックアッ
プロールの、回転角度に応じたロール偏芯量を、キスロ
ール状態にて予め検出することによって、そのロール偏
芯量を短時間のうちに正確に求めることができ、従っ
て、圧延時における圧延スタンドの出側板厚を、ゲージ
メータ板厚式に基づいて演算するに当たり、それぞれの
バックアップロールの回転角度との関連の下で、対応す
るロール偏芯量をもって演算値を補正することにより、
高精度の出側板厚を極めて迅速に求めることができる。
プロールの、回転角度に応じたロール偏芯量を、キスロ
ール状態にて予め検出することによって、そのロール偏
芯量を短時間のうちに正確に求めることができ、従っ
て、圧延時における圧延スタンドの出側板厚を、ゲージ
メータ板厚式に基づいて演算するに当たり、それぞれの
バックアップロールの回転角度との関連の下で、対応す
るロール偏芯量をもって演算値を補正することにより、
高精度の出側板厚を極めて迅速に求めることができる。
【００１０】これがため、その出側板厚を次スタンドま
でトラッキングして、その次スタンドのロールギャップ
量を出側板厚に基づいて調整することにより、スキッド
マークその他による、急激にして大きな板厚変動に対し
ても、次スタンドで十分なフィードフォワード板厚制御
を行うことができる。
でトラッキングして、その次スタンドのロールギャップ
量を出側板厚に基づいて調整することにより、スキッド
マークその他による、急激にして大きな板厚変動に対し
ても、次スタンドで十分なフィードフォワード板厚制御
を行うことができる。
【００１１】また、本発明の板厚制御装置では、キスロ
ール状態での定荷重回転時に、ロール偏芯検出装置の作
用下で、予め検出されたロールギャップ変位量から、上
下各バックアップロールのロール偏芯量を演算して記憶
することにより、それぞれのバックアップロールの回転
角度に応じたロール偏芯量を短時間で正確に求めること
ができ、そして、圧延時には、出側板厚演算装置によっ
て、その圧延時の圧延荷重およびロールギャップ変位量
ならびに、予め記憶したロール偏芯量に基づいて出側板
厚を演算することにより、バックアップロールの回転角
度に応じたロール偏芯量を適正に補正した出側板厚を、
高い精度で、かつ、ほぼリアルタイムで求めることがで
きる。従って、その後は、得られた出側板厚を、フィー
ドフォワード板厚制御装置によって次スタンドまでトラ
ッキングするとともに、次スタンドのロールギャップ量
を、その板厚制御装置をもって出側板厚におうして調整
することにより、出側板厚の急変その他に対する次スタ
ンドの応答速度および応答精度を十分に高めることがで
きる。
ール状態での定荷重回転時に、ロール偏芯検出装置の作
用下で、予め検出されたロールギャップ変位量から、上
下各バックアップロールのロール偏芯量を演算して記憶
することにより、それぞれのバックアップロールの回転
角度に応じたロール偏芯量を短時間で正確に求めること
ができ、そして、圧延時には、出側板厚演算装置によっ
て、その圧延時の圧延荷重およびロールギャップ変位量
ならびに、予め記憶したロール偏芯量に基づいて出側板
厚を演算することにより、バックアップロールの回転角
度に応じたロール偏芯量を適正に補正した出側板厚を、
高い精度で、かつ、ほぼリアルタイムで求めることがで
きる。従って、その後は、得られた出側板厚を、フィー
ドフォワード板厚制御装置によって次スタンドまでトラ
ッキングするとともに、次スタンドのロールギャップ量
を、その板厚制御装置をもって出側板厚におうして調整
することにより、出側板厚の急変その他に対する次スタ
ンドの応答速度および応答精度を十分に高めることがで
きる。
【００１２】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図１は、本発明の板厚制御装置を例示するブロ
ック線図であり、図中1a, 1bは上下に対をなす一組のワ
ークロールを、2a,2b は、これも上下一組のバックアッ
プロールをそれぞれ示し、３は圧延荷重検出器を、そし
て４は、ロールギャップ調整器をそれぞれ示す。また、
5a, 5bは、上下のそれぞれのバックアップロール2a, 2b
のためのそれぞれの回転角度検出器を示し、６は圧延荷
重コントローラを、７はロール偏芯検出装置をそれぞれ
示す。
明する。図１は、本発明の板厚制御装置を例示するブロ
ック線図であり、図中1a, 1bは上下に対をなす一組のワ
ークロールを、2a,2b は、これも上下一組のバックアッ
プロールをそれぞれ示し、３は圧延荷重検出器を、そし
て４は、ロールギャップ調整器をそれぞれ示す。また、
5a, 5bは、上下のそれぞれのバックアップロール2a, 2b
のためのそれぞれの回転角度検出器を示し、６は圧延荷
重コントローラを、７はロール偏芯検出装置をそれぞれ
示す。
【００１３】ここで、回転角度検出器5a, 5bは、各バッ
クアップロール2a, 2bの基準位置、たとえば、ロールの
偏芯検出を開始した位置からの回転角度を検出すべく機
能し、圧延荷重コントローラ６は、キスロール状態の下
で、圧延荷重検出器３にて検出される圧延荷重を予め定
めた所定の値とするべく、ロールギャップ調整器４によ
ってロールギャップの調整を行う。
クアップロール2a, 2bの基準位置、たとえば、ロールの
偏芯検出を開始した位置からの回転角度を検出すべく機
能し、圧延荷重コントローラ６は、キスロール状態の下
で、圧延荷重検出器３にて検出される圧延荷重を予め定
めた所定の値とするべく、ロールギャップ調整器４によ
ってロールギャップの調整を行う。
【００１４】そしてロール偏芯検出装置７は、図示のよ
うなキスロール状態でのロールの回転なかに、ロールギ
ャップ調整器４の作動に基づくロールギャップの変位量
を、バックアップロールの回転角度に応じて検出して記
憶するロールギャップ調整量きおくぶを具えるととも
に、そのロールギャップ変位量をもとに、上下各バック
アップロールの角度ふんかつ数に応じたロール偏芯量を
演算して記憶するロール偏芯量記憶部を具える。
うなキスロール状態でのロールの回転なかに、ロールギ
ャップ調整器４の作動に基づくロールギャップの変位量
を、バックアップロールの回転角度に応じて検出して記
憶するロールギャップ調整量きおくぶを具えるととも
に、そのロールギャップ変位量をもとに、上下各バック
アップロールの角度ふんかつ数に応じたロール偏芯量を
演算して記憶するロール偏芯量記憶部を具える。
【００１５】さらに、図中８は出側板厚演算装置を示
し、この装置８は、実際の圧延状態の下で、圧延荷重検
出器３から圧延荷重信号を、また、ロールギャップ調整
器４からロールギャップ変位量信号をそれぞれ供給され
る他、ロール偏芯検出装置７から、バックアップロール
2a, 2bの回転角度に応じたロール偏芯量信号を供給され
て、バックアップロールの偏芯量分の補正を加えた出側
板厚を演算すべく機能する。
し、この装置８は、実際の圧延状態の下で、圧延荷重検
出器３から圧延荷重信号を、また、ロールギャップ調整
器４からロールギャップ変位量信号をそれぞれ供給され
る他、ロール偏芯検出装置７から、バックアップロール
2a, 2bの回転角度に応じたロール偏芯量信号を供給され
て、バックアップロールの偏芯量分の補正を加えた出側
板厚を演算すべく機能する。
【００１６】このようにして算出された出側板厚は、フ
ィードフォワード板厚制御装置９へ入力され、そこで、
その制御装置９は、出側板厚を次スタンドまでトラッキ
ングするとともに、その板厚部分が次スタンドで圧延さ
れるに際し、次スタンドに設けたロールギャップ調整器
10に信号を出力して、そのスタンドのロールギャップ量
を出側板厚に応じたものに調整する。
ィードフォワード板厚制御装置９へ入力され、そこで、
その制御装置９は、出側板厚を次スタンドまでトラッキ
ングするとともに、その板厚部分が次スタンドで圧延さ
れるに際し、次スタンドに設けたロールギャップ調整器
10に信号を出力して、そのスタンドのロールギャップ量
を出側板厚に応じたものに調整する。
【００１７】以上のような装置を用いた本発明の板厚制
御方法では、まずは、キスロール状態でロールを回転さ
せて、圧延荷重検出器３により検出した圧延荷重が圧延
荷重目標値と一致するように、圧延荷重コントローラ６
によってロールギャップ調整器４を作動させてロールギ
ャップを調整する。この時、上下それぞれの回転角度検
出器5a, 5bによって検出したそれぞれのバックアップロ
ール2a, 2bの回転角度に応じて、ロールギャップの変位
量をロール偏芯検出装置内のロールギャップ量記憶部へ
入力して記憶させる。そしてまた、それらのロールギャ
ップ変位量に基づき、これもロール偏芯検出装置内のロ
ール偏芯量記憶部によって、各バックアップロール2a,
2bの角度分割数に応じた、各ロール偏芯量を演算し、記
憶する。
御方法では、まずは、キスロール状態でロールを回転さ
せて、圧延荷重検出器３により検出した圧延荷重が圧延
荷重目標値と一致するように、圧延荷重コントローラ６
によってロールギャップ調整器４を作動させてロールギ
ャップを調整する。この時、上下それぞれの回転角度検
出器5a, 5bによって検出したそれぞれのバックアップロ
ール2a, 2bの回転角度に応じて、ロールギャップの変位
量をロール偏芯検出装置内のロールギャップ量記憶部へ
入力して記憶させる。そしてまた、それらのロールギャ
ップ変位量に基づき、これもロール偏芯検出装置内のロ
ール偏芯量記憶部によって、各バックアップロール2a,
2bの角度分割数に応じた、各ロール偏芯量を演算し、記
憶する。
【００１８】次いで、実際の圧延状態において、上下の
各バックアップロール2a, 2bの回転角度に応じて、ロー
ル偏芯量検出装置７のロール偏芯量記憶部から、それら
の各ロールのロール偏芯量を取り出し、併せて、圧延荷
重検出器３によって検出された現実の圧延荷重および、
ロールギャップ調整器４の作動による現実のロールギャ
ップ変位量を用いて、出側板厚演算装置８で、次の(5)
式に基づく出側板厚の補正を行う。 Δｈｒ＝ΔＳ−ΔＲｅ＋ΔＰ／Ｍ (5) Δｈｒ：補正後の出側板厚 ΔＲｅ：上下バックアップロールの合成ロール偏芯量 その後は、補正済みの出側板厚Δｈｒをフィードフォワ
ード板厚制御装置９へ入力し、その出側板厚Δｈｒが、
次スタンドにおいて出側板厚変動を引き起こさないよう
に、次スタンドのロールギャップ調整器10を調整する。
各バックアップロール2a, 2bの回転角度に応じて、ロー
ル偏芯量検出装置７のロール偏芯量記憶部から、それら
の各ロールのロール偏芯量を取り出し、併せて、圧延荷
重検出器３によって検出された現実の圧延荷重および、
ロールギャップ調整器４の作動による現実のロールギャ
ップ変位量を用いて、出側板厚演算装置８で、次の(5)
式に基づく出側板厚の補正を行う。 Δｈｒ＝ΔＳ−ΔＲｅ＋ΔＰ／Ｍ (5) Δｈｒ：補正後の出側板厚 ΔＲｅ：上下バックアップロールの合成ロール偏芯量 その後は、補正済みの出側板厚Δｈｒをフィードフォワ
ード板厚制御装置９へ入力し、その出側板厚Δｈｒが、
次スタンドにおいて出側板厚変動を引き起こさないよう
に、次スタンドのロールギャップ調整器10を調整する。
【００１９】以下に、ここで用いるロール偏芯検出装置
７の機能につき、図２および図３をもとに、より詳細に
説明する。この装置のロール偏芯量記憶部は、上バック
アップロール2aの回転角度を列とし、下バックアップロ
ール2bの回転角度を行とする二次元配列Ｒ（ｉ，ｊ）を
持ち、ロールの偏芯検出を開始した時点を基準Ｒ（i0，
j0）＝０として、対応する配列要素にロールギャップ変
位量を記憶する。ここでたとえば、上下バックアップロ
ール角度の組み合わせが同一のデータを平均化すること
により、ノイズを除去することができる。
７の機能につき、図２および図３をもとに、より詳細に
説明する。この装置のロール偏芯量記憶部は、上バック
アップロール2aの回転角度を列とし、下バックアップロ
ール2bの回転角度を行とする二次元配列Ｒ（ｉ，ｊ）を
持ち、ロールの偏芯検出を開始した時点を基準Ｒ（i0，
j0）＝０として、対応する配列要素にロールギャップ変
位量を記憶する。ここでたとえば、上下バックアップロ
ール角度の組み合わせが同一のデータを平均化すること
により、ノイズを除去することができる。
【００２０】図３は、上記二次元配列の下での、ロール
の回転に伴う上下各バックアップロール角度の軌跡を、
上バックアップロール角度と同期させて示している。同
図中、●は上バックアップロール2aの一回転目を示し、
○はそれの二回転目を示す。なお、同図では、縦横各々
の軸をＮ分割しているが、分割個数は任意に選択するこ
とができる。
の回転に伴う上下各バックアップロール角度の軌跡を、
上バックアップロール角度と同期させて示している。同
図中、●は上バックアップロール2aの一回転目を示し、
○はそれの二回転目を示す。なお、同図では、縦横各々
の軸をＮ分割しているが、分割個数は任意に選択するこ
とができる。
【００２１】また、ロール偏芯量記憶部は、上記二次元
配列の行および列の各々の個数に対応する２個の一次元
配列Ｘ，Ｙを持つ。ロール偏芯推定の開始時点からのロ
ールギャップ変位量を記憶した上記二次元配列Ｒについ
て、Ｒ（ｉ，ｊ），Ｒ（i+1,ｊ）（ｊ＝１〜N)のうち、
ともに上下バックアップロール軌跡上にある要素列Ｒ
（ｉ，ｋ），Ｒ（i+1,ｋ）について、下記 (6)式；
配列の行および列の各々の個数に対応する２個の一次元
配列Ｘ，Ｙを持つ。ロール偏芯推定の開始時点からのロ
ールギャップ変位量を記憶した上記二次元配列Ｒについ
て、Ｒ（ｉ，ｊ），Ｒ（i+1,ｊ）（ｊ＝１〜N)のうち、
ともに上下バックアップロール軌跡上にある要素列Ｒ
（ｉ，ｋ），Ｒ（i+1,ｋ）について、下記 (6)式；
【数１】 を計算することにより、下バックアップロールの角度刻
みｉ＋１とｉにおけるロール偏芯量差Ｔ(i) を求めるこ
とができる。従って、下バックアップロール偏芯量は、
下記 (7)式；
みｉ＋１とｉにおけるロール偏芯量差Ｔ(i) を求めるこ
とができる。従って、下バックアップロール偏芯量は、
下記 (7)式；
【数２】 により求められる。また、上バックアップロール偏芯量
は、Ｒ（ｉ，ｊ）｛ｉ＝１〜Ｎ｝のうち、上記軌跡上に
位置する要素列Ｒ（ｌ，ｊ）を用いて、下記 (8)式；
は、Ｒ（ｉ，ｊ）｛ｉ＝１〜Ｎ｝のうち、上記軌跡上に
位置する要素列Ｒ（ｌ，ｊ）を用いて、下記 (8)式；
【数３】 により求めることができる。なお、本例では、下バック
アップロールから算出したが、上バックアップロールか
ら算出しても問題はない。
アップロールから算出したが、上バックアップロールか
ら算出しても問題はない。
【００２２】以上のように、本方法によれば、キスロー
ル状態下での短時間のデータ採取にもかかわらず、ロー
ル偏芯量の高精度の検出が可能であるため、フィードフ
ォワードする正確な板厚情報が極めて迅速に求められる
ことになり、変化の速い板厚変動に対しても、常に適正
な修正を加えることができる。
ル状態下での短時間のデータ採取にもかかわらず、ロー
ル偏芯量の高精度の検出が可能であるため、フィードフ
ォワードする正確な板厚情報が極めて迅速に求められる
ことになり、変化の速い板厚変動に対しても、常に適正
な修正を加えることができる。
【００２３】ちなみに、上下バックアップロール2a, 2b
の偏芯を同じ量の正弦波で与え、ロール回転速度が１％
異ならせた場合における、本発明方法のテスト結果を図
４に示す。図示のグラフによれば、いずれのテストにお
いても上下バックアップロールのそれぞれの偏芯量をと
もに精度良く検出している。
の偏芯を同じ量の正弦波で与え、ロール回転速度が１％
異ならせた場合における、本発明方法のテスト結果を図
４に示す。図示のグラフによれば、いずれのテストにお
いても上下バックアップロールのそれぞれの偏芯量をと
もに精度良く検出している。
【００２４】
【発明の効果】かくして、本発明によれば、上下バック
アップロールの回転速度が異なる場合においても、短時
間で精度良く上下のバックアップロールの偏芯量を別々
に検出することができるため、高い精度の迅速な板厚検
出が可能となり、応答性および信頼性に優れたフィード
フォワード板厚制御を実現することができる。
アップロールの回転速度が異なる場合においても、短時
間で精度良く上下のバックアップロールの偏芯量を別々
に検出することができるため、高い精度の迅速な板厚検
出が可能となり、応答性および信頼性に優れたフィード
フォワード板厚制御を実現することができる。
【図１】本発明装置の実施例を示すブロック線図であ
る。
る。
【図２】本発明方法の作業手順を例示する図である。
【図３】本発明方法におけるロール偏芯量検出作業手順
の一例を示す図である。
の一例を示す図である。
【図４】ロール偏芯量の検出結果を例示するグラフであ
る。
る。
1a, 1b ワークロール 2a, 2b バックアップロール ３ 圧延荷重検出器 ４, 10 ロールギャップ調整器 5a, 5b 回転角度検出器 ６ 圧延荷重コントローラ ７ ロール偏芯検出装置 ８ 出側板厚演算装置 ９ フィードフォワード板厚制御装置
フロントページの続き (72)発明者 潮海 弘資 岡山県倉敷市水島川崎通１丁目（番地な し） 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 浦野 朗 岡山県倉敷市水島川崎通１丁目（番地な し） 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 岡村 勇 岡山県倉敷市水島川崎通１丁目（番地な し） 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内
Claims (2)
- 【請求項１】 圧延に先立つ、キスロール状態でのロー
ル回転中に、圧延荷重が所定の値となるようにロールギ
ャップを調整しつつ、上下各バックアップロールの回転
角度に応じたロールギャップ変位量を検出および記憶す
るとともに、それらの検出結果をもとに、上下のバック
アップロールのロール偏芯量を求め、 引き続く圧延作業において、現実の圧延荷重, ロールギ
ャップ変位量および前記ロール偏芯量のそれぞれに基づ
いて圧延スタンドの出側板厚を求め、その出側板厚を、
圧延速度に応じて次スタンドまでトラッキングして、次
スタンドのロールギャップ量を前記出側板厚に応じて調
整することを特徴とする連続圧延機の板厚制御方法。 - 【請求項２】 圧延荷重検出器、ロールギャップ調整器
および、上下のバックアップロールの回転角度を検出す
るそれぞれの回転角度検出器を具えるとともに、 キスロール状態でのロール回転中に、 圧延荷重が所定の値となるようにロールギャップを調整
する圧延荷重コントローラと、 所定の圧延荷重の下で、バックアップロールの偏芯検出
を開始した時点を基準として、ロールギャップの変位量
を、上下各バックアップロールの回転角度に応じて検出
して記憶するロールギャップ調整量記憶部および、ロー
ルギャップ変位量をもとに、上下バックアップロールの
ロール偏芯量を演算して記憶するロール偏芯量記憶部の
それぞれを有するロール偏芯検出装置とを具え、 また、圧延時において、 上下各バックアップロールの回転角度に応じ、現実の圧
延荷重, ロールギャップ変位および前記ロール偏芯量の
それぞれに基づいて、圧延スタンドの出側板厚を演算す
る出側板厚演算装置と、 その出側板厚を、圧延速度に応じて次スタンドまでトラ
ッキングして、次スタンドのロールギャップ量をその出
側板厚に応じて調整するフィードフォワード板厚制御装
置とを具えることを特徴とする連続圧延機の板厚制御装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4121959A JPH05317945A (ja) | 1992-05-14 | 1992-05-14 | 連続圧延機の板厚制御方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4121959A JPH05317945A (ja) | 1992-05-14 | 1992-05-14 | 連続圧延機の板厚制御方法および装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05317945A true JPH05317945A (ja) | 1993-12-03 |
Family
ID=14824141
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4121959A Pending JPH05317945A (ja) | 1992-05-14 | 1992-05-14 | 連続圧延機の板厚制御方法および装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05317945A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPWO2018025476A1 (ja) * | 2016-08-01 | 2019-05-30 | 新東工業株式会社 | ロールプレス方法及びロールプレスシステム |
| JP2020037124A (ja) * | 2018-09-05 | 2020-03-12 | 株式会社Uacj | 制御装置及び制御方法 |
-
1992
- 1992-05-14 JP JP4121959A patent/JPH05317945A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPWO2018025476A1 (ja) * | 2016-08-01 | 2019-05-30 | 新東工業株式会社 | ロールプレス方法及びロールプレスシステム |
| US10933616B2 (en) | 2016-08-01 | 2021-03-02 | Sintokogio, Ltd. | Roll press method and roll press system |
| JP2020037124A (ja) * | 2018-09-05 | 2020-03-12 | 株式会社Uacj | 制御装置及び制御方法 |
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