JP3201301B2 - 被圧延材の厚さ制御方法及びその装置 - Google Patents

被圧延材の厚さ制御方法及びその装置

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JP3201301B2
JP3201301B2 JP01433597A JP1433597A JP3201301B2 JP 3201301 B2 JP3201301 B2 JP 3201301B2 JP 01433597 A JP01433597 A JP 01433597A JP 1433597 A JP1433597 A JP 1433597A JP 3201301 B2 JP3201301 B2 JP 3201301B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延機によって圧
延される被圧延材の厚さを制御する方法、及びその実施
に使用する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】冷間圧延機によって圧延される被圧延材
の厚さを目標厚さにするためにフィードバック制御が用
いられている。これは、圧延機出側に配置した厚さ計に
よって被圧延材の厚さを測定し、得られた被圧延材の厚
さと目標厚さとの偏差を求め、求めた偏差が零になるよ
うに、圧延機の圧下位置を変更する圧下装置の圧下位置
調整量、又は被圧延材に張力を与えるモータのトルク調
整量を演算し、得られた圧下位置調整量又はトルク調整
量を、圧下装置の動作を制御する圧下制御装置又はモー
タの回転駆動を制御するモータ制御装置に与えて圧下位
置又は張力を調整するものである。
【0003】しかし、フィードバック制御では、段階的
に生じる被圧延材の厚さ偏差には対応することができる
ものの、周期的に発生する厚さ偏差に対しては、被圧延
材が圧延機から厚さ計まで移動するに要する時間、及び
圧下位置調整量又はトルク調整量を圧下制御装置又はモ
ータ制御装置に与えてから圧下装置の圧下位置又はモー
タのトルクが調整されるまでの時間だけ制御遅れが発生
するため、前記厚さ偏差を高精度に制御することができ
ない。
【0004】そのため、フィードバック制御に加えてフ
ィードフォワード制御も用いられている。これは、圧延
機の入側に厚さ計及び被圧延材の速度を測定する速度計
を配置し、得られた被圧延材の厚さと目標厚さとの偏差
が零になるように予め設定したゲインを用いて演算した
圧下位置調整量又はトルク調整量を演算する一方、速度
計で測定した被圧延材の速度に基づいて、被圧延材の偏
差を求めた位置をトラッキングすると共に、圧下位置又
は張力が調整されるまでの遅れを考慮して、前述した位
置が圧延機の直下に達するとき、演算した圧下位置調整
量又はトルク調整量で圧下位置又は張力が調整された状
態となるように被圧延材を圧延するものである。
【0005】このようなフィードフォワード制御にあっ
ては、前述したゲインを高精度に設定することが重要で
ある。そのため、特公昭62−35845 号公報には、線型離
散値系の状態推定方法として知られているカルマンフィ
ルタを適用する方法が開示されている。また、特開平 5
−69021 号公報には、圧延機の入側及び出側における被
圧延材の厚さ偏差及び圧延荷重をそれぞれ測定して被圧
延材の塑性係数を推定し、推定した塑性係数に基づいて
ゲインを決定する方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、冷間圧延で
は母材の変形抵抗むらに起因する厚さ偏差が発生する。
母材の変形抵抗むらは、冷間圧延の上工程である熱間圧
延で圧延・捲回された母材コイルを載置台上に載置して
母材コイルを放熱によって冷却する場合、母材コイルの
載置台に接触している周面部分の冷却速度と、載置台に
接触していない周面部分の冷却速度とが異なることによ
って発生する。また、冷間圧延工程の前に母材コイルを
焼きなます場合にも、前同様の原因によって変形抵抗む
らが発生する。このような変形抵抗むらは、高炭素鋼及
び高珪素鋼で顕著に現れ、変更抵抗むらは厚さ偏差を招
来するため、高炭素鋼及び高珪素鋼を冷間圧延する場
合、変形抵抗むらに起因する厚さ偏差を低減することが
要求されている。
【0007】しかしながら、特公昭62−35845 号公報に
開示された方法にあっては、カルマンフィルタは一過性
のノイズといった外乱を除去する一方、前述した変形抵
抗むらは母材コイルの1巻毎に現れるため、変形抵抗む
らに起因する厚さ偏差ノイズはカルマフィルタによって
除去されてしまい、この厚さ偏差を低減することができ
ない。また、特開平 5−69021 号公報に開示された方法
では、変形抵抗が一定であるとして塑性係数を推定する
ため、母材コイルの変形抵抗むらに起因する厚さ偏差を
低減することはできない。
【0008】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、その目的とするところは圧延機の出側で測定
した被圧延材の厚さと出側目標厚さとの出側偏差を求
め、求めた出側偏差のスペクトルを演算し、測定したコ
イル直径及び移動速度に基づいて被圧延材の変形抵抗の
周期的変化の周波数を算出し、変形抵抗の周期的変化が
出側偏差に影響を及ぼしている場合、ゲインを修正する
ことによって、母材コイルの変形抵抗むらに起因する厚
さ偏差を低減する被圧延材の厚さ制御方法、及びその実
施に使用する装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る被圧延材
の厚さ制御方法は、コイルから引き出した被圧延材を圧
延する圧延機の入側で測定した被圧延材の厚さと予め設
定した入側目標厚さとの入側偏差を求め、該入側偏差が
減少するように前記圧延機の圧下位置及び/又は被圧延
材に与えられる張力を制御するゲインを算出し、算出し
たゲインを用いて圧下位置及び/又は張力を調整して被
圧延材の厚さを制御する方法において、圧延機の出側で
被圧延材の厚さを経時的に測定し、測定した厚さと予め
設定した出側目標厚さとの出側偏差を求め、求めた出側
偏差のスペクトルを演算し、一方、前記コイルの直径及
び被圧延材の移動速度を経時的に測定し、測定した直径
及び移動速度に基づいて、周期的に現れる被圧延材の変
形抵抗の変化の周波数を算出し、算出した周波数,演算
したスペクトル及び予め設定した閾値を用いて、変形抵
抗の周期的変化が出側偏差に影響を及ぼしているか否か
を判断し、影響を及ぼしていると判断した場合、前記ゲ
インを修正することを特徴とする。
【0010】第2発明に係る被圧延材の厚さ制御方法
は、コイルから引き出した被圧延材を圧延する圧延機の
入側で測定した被圧延材の厚さと予め設定した入側目標
厚さとの入側偏差を求め、該入側偏差が減少するように
前記圧延機の圧下位置及び/又は被圧延材に与えられる
張力を制御するゲインを算出し、算出したゲインを用い
て圧下位置及び/又は張力を調整して被圧延材の厚さを
制御する方法において、圧延機の出側で被圧延材の厚さ
を経時的に測定し、測定した厚さと予め設定した出側目
標厚さとの出側偏差を求め、求めた出側偏差のスペクト
ルを演算し、一方、前記コイルの直径及び被圧延材の移
動速度を経時的に測定し、測定した直径及び移動速度に
基づいて、周期的に現れる被圧延材の変形抵抗の変化の
周波数を算出し、算出した周波数,演算したスペクトル
及び予め設定した閾値を用いて、変形抵抗の周期的変化
が出側偏差に影響を及ぼしているか否かを判断し、影響
を及ぼしていると判断した場合、前記被圧延材を再び圧
延するに当たって、前記ゲインを修正し、得られた修正
ゲインを用いて圧下位置及び/又は張力を調整しておく
ことを特徴とする。
【0011】第3発明に係る被圧延材の厚さ制御方法
は、コイルから引き出した被圧延材を圧延する複数の圧
延機がタンデムに配置してあり、所定の圧延機の入側で
測定した被圧延材の厚さと予め設定した入側目標厚さと
の入側偏差を求め、該入側偏差が減少するように前記圧
延機の圧下位置及び/又は被圧延材に与えられる張力を
制御するゲインを算出し、算出したゲインを用いて圧下
位置及び/又は張力を調整して被圧延材の厚さを制御す
る方法において、前記圧延機の出側で被圧延材の厚さを
経時的に測定し、測定した厚さと予め設定した出側目標
厚さとの出側偏差を求め、求めた出側偏差のスペクトル
を演算し、前記コイルの直径及び被圧延材の移動速度を
経時的に測定し、測定した直径及び移動速度に基づい
て、周期的に現れる被圧延材の変形抵抗の変化の周波数
を算出し、算出した周波数,演算したスペクトル及び予
め設定した閾値を用いて、変形抵抗の周期的変化が出側
偏差に影響を及ぼしているか否かを判断し、影響を及ぼ
していると判断した場合、前記圧延機より下流の圧延機
について、当該圧延機に係るゲインを修正し、得られた
修正ゲインを用いてその圧延機に係る圧下位置及び/又
は張力を調整することを特徴とする。
【0012】第4発明に係る被圧延材の厚さ制御方法
は、第1,第2又は第3発明において、ゲインの修正
は、算出した周波数での出側偏差の強度を用いて修正値
を求め、求めた修正値及び前記ゲインを加減演算するこ
とを特徴とする。
【0013】第5発明に係る被圧延材の厚さ制御方法
は、第1,第2又は第3発明において、変形抵抗の周期
的変化が出側偏差に影響を及ぼしているか否かの判断
は、算出した周波数での出側偏差の強度と前記スペクト
ル内の前記周波数を除く周波数での最大強度との比を求
め、求めた比と閾値とを比較し、閾値より大きい場合、
影響を及ぼしていると判断する。
【0014】第6発明に係る被延材の厚さ制御装置は、
コイルから引き出した被圧延材を圧延する圧延機の入側
で測定した被圧延材の厚さと予め設定した入側目標厚さ
との入側偏差を求め、該入側偏差が減少するように前記
圧延機の圧下位置及び/又は被圧延材に与えられる張力
を制御するゲインを算出し、算出したゲインを用いて圧
下位置及び/又は張力を調整して被圧延材の厚さを制御
する装置において、圧延機の出側で被圧延材の厚さを経
時的に測定する手段と、測定した厚さと予め設定した出
側目標厚さとの出側偏差を求める手段と、求めた出側偏
差のスペクトルを演算する手段と、前記コイルの直径を
経時的に測定する手段と、被圧延材の移動速度を経時的
に測定する手段と、測定した直径及び移動速度に基づい
て、周期的に現れる被圧延材の変形抵抗の変化の周波数
を算出する手段と、算出した周波数,演算したスペクト
ル及び予め設定した閾値を用いて、変形抵抗の周期的変
化が出側偏差に影響を及ぼしているか否かを判断する判
断手段と、影響を及ぼしていると判断した場合、前記ゲ
インを修正するゲイン修正手段とを備えることを特徴と
する。
【0015】第7発明に係る被延材の厚さ制御装置は、
コイルから引き出した被圧延材を圧延する複数の圧延機
がタンデムに配置してあり、所定の圧延機の入側で測定
した被圧延材の厚さと予め設定した入側目標厚さとの入
側偏差を求め、該入側偏差が減少するように前記圧延機
の圧下位置及び/又は被圧延材に与えられる張力を制御
するゲインを算出し、算出したゲインを用いて圧下位置
及び/又は張力を調整して被圧延材の厚さを制御する装
置において、圧延機の出側で被圧延材の厚さを経時的に
測定する手段と、測定した厚さと予め設定した出側目標
厚さとの出側偏差を求める手段と、求めた出側偏差のス
ペクトルを演算する手段と、前記コイルの直径を経時的
に測定する手段と、被圧延材の移動速度を経時的に測定
する手段と、測定した直径及び移動速度に基づいて、周
期的に現れる被圧延材の変形抵抗の変化の周波数を算出
する手段と、算出した周波数,演算したスペクトル及び
予め設定した閾値を用いて、変形抵抗の周期的変化が出
側偏差に影響を及ぼしているか否かを判断する判断手段
と、影響を及ぼしていると判断した場合、前記圧延機よ
り下流の圧延機について、当該圧延機に係るゲインを修
正するゲイン修正手段と、得られた修正ゲインを用いて
その圧延機に係る圧下位置及び/又は張力を調整する手
段とを備えることを特徴とする。
【0016】第8発明に係る被延材の厚さ制御装置は、
第6又は第7発明において、前記ゲイン修正手段は、算
出した周波数での出側偏差の強度を用いて修正値を求め
る手段と、求めた修正値及び前記ゲインを加減演算する
手段とを具備することを特徴とする。
【0017】第9発明に係る被延材の厚さ制御装置は、
第6又は第7発明において、前記判断手段は、算出した
周波数での出側偏差の強度と前記スペクトル内の前記周
波数を除く周波数での最大強度との比を求める手段と、
求めた比と閾値とを比較する手段と、閾値より大きい場
合、影響を及ぼしていると判断する手段とを具備するこ
とを特徴とする。
【0018】以下、本発明方法の原理を圧下位置を調整
する場合を例にして説明する。圧延機の入側の被圧延材
の厚さと予め設定された入側目標厚さとの差である入側
厚さ偏差をΔH、圧延機の出側の被圧延材の厚さと予め
設定された出側目標厚さとの差である出側厚さ偏差をΔ
hとすると、変形抵抗むらΔkmが発生しているときの
圧延荷重変動ΔPは、次の(1)式で表される。 ΔP=(∂P/∂H)ΔH+(∂P/∂h)Δh+(∂P/∂km)Δkm …(1) 但し、∂P/∂H :入側厚さに対する圧延荷重変動の
影響係数 ∂P/∂h :出側厚さに対する圧延荷重変動の影響係
数 ∂P/∂km:変形抵抗むらに対する圧延荷重変動の影
響係数
【0019】この圧延荷重変動ΔPの影響が出側厚さ偏
差Δhに現れないようにするためには、ゲージメータ式
である次の(2)式に(1)式を代入し、出側厚さ偏差
Δh=0になる圧下位置操作量ΔSを次の(3)式で求
め、得られた圧下位置操作量ΔSになるように圧延機の
圧下位置を操作すればよい。 Δh=ΔS+(1/M)ΔP …(2) 但し、M:ミル剛性係数 ΔS=−(1/M){(∂P/∂H)ΔH+(∂P/∂km)Δkm} …(3)
【0020】ところで、主に変形抵抗むらΔkmによっ
て入側厚さ偏差ΔHが生じている場合、変形抵抗むらΔ
kmと入側厚さ偏差ΔHとは同位相であるため、両者の
関係は次の(4)式で表すことができる。 Δkm=α・ΔH …(4) 但し、α:比例定数
【0021】この(4)式より(3)式は、次の(5)
式及び(6)式のように表すことができ、(6)式のα
の値を調整することによって出側厚さ偏差Δhに対する
変形抵抗むらΔkmの影響を低減することができる。 ΔS=−G・ΔH …(5) G=(1/M){(∂P/∂H)+α・(∂P/∂km)} …(6)
【0022】なお、張力を変更することによって出側厚
さ偏差Δhを制御する場合、(5)式及び(6)式に代
えて、次の(7−1)式及び(7−2)式を用い、(7
−2)式のαの値を調整することによって出側厚さ偏差
Δhに対する変形抵抗むらΔkmの影響を低減すること
ができる。 ΔTb =G・ΔH …(7−1) G=−1/(∂P/∂Tb ) ・{(∂P/∂H)+α・(∂P/∂km)} …(7−2) 但し、∂P/∂Tb :入側目標張力に対する圧延荷重変
動の影響係数
【0023】第1及び第6発明にあっては、例えば、従
来の厚さ制御方法の如く、(6)式のα=0として得ら
れるゲインを用いてフィードフォワード制御を開始し、
圧延機の出側で被圧延材の厚さを経時的に測定し、測定
した厚さと予め設定した出側目標厚さとの出側偏差を求
め、求めた出側偏差をフーリエ変換することによって出
側偏差のスペクトルを演算する。一方、被圧延材のコイ
ルの直径及びコイルから引き出された被圧延材の移動速
度を測定し、測定した直径及び移動速度に基づいて、周
期的に現れる被圧延材の変形抵抗の変化の周波数、即ち
変形抵抗むらの周波数を算出し、算出した周波数での強
度とスペクトルの最大強度との比が予め設定した閾値よ
り大きい場合、変形抵抗むらが出側偏差に影響を及ぼし
ていると判断し、(6)式の比例定数αの値を漸次増大
させる操作を繰り返す。これによって、被圧延材に周期
的に生じる変形抵抗むらに起因する厚さ偏差が低減され
る。
【0024】第2発明にあっては、可逆式圧延機のよう
に、該圧延機においてゲインGi でiパス目の圧延した
被圧延材について(i+1)パス目の圧延する場合、i
パス目の圧延での変形抵抗むらΔkmを、例えば次の
(8)式で算出する。 Δkm={(M−∂Pi /∂hi )Δhi +(M・Gi −∂Pi /∂Hi ) ΔHi }÷(∂Pi /∂kmi ) …(8) 但し、∂Pi /∂hi :iパス目の出側厚さに対する圧
延荷重変動の影響係数 ∂Pi /∂Hi :iパス目の入側厚さに対する圧延荷重
変動の影響係数 ∂Pi /∂kmi :iパス目の変形抵抗むらに対する圧
延荷重変動の影響係数
【0025】また、(i+1)パス目の入側厚さ偏差Δ
i+1 =Δhi であるため、(4)式から、(i+1)
パス目の比例定数αi+1 は次の(9)式で表され、この
(9)式から(i+1)パス目のゲインが次の(10)式
のように求められる。 αi+1 ={(M−∂Pi /∂hi )Δhi +(M・Gi −∂Pi /∂Hi ) ΔHi }÷{(∂Pi /∂kmi )・Δhi } …(9) Gi+1 =(1/M)・{∂Pi+1 /∂Hi+1 +αi+1 ・(∂Pi+1 /∂kmi+ 1 )} …(10)
【0026】このゲインGi+1 を(i+1)パス目の圧
延に当たって予め設定しておくことによって、被圧延材
の先頭から変形抵抗むらに起因する厚さ偏差を低減する
ことができる。
【0027】なお、張力を変更することによって出側厚
さ偏差Δhを制御する場合、(9)式及び(10)式に代
えて、次の(11)式及び(12)式を用いる。 αi+1 =[(M−∂Pi /∂hi )Δhi −{(∂Pi /∂Tb i )・Gi +∂Pi /∂Hi }ΔHi ] ÷{(∂Pi /∂kmi )・Δhi } …(11) G=−1/(∂Pi+1 /∂Tb i+1 ) ・{∂Pi+1 /∂Hi+1 +αi+1 ・(∂Pi+1 /∂kmi+1 )} …(12)
【0028】第3及び第7発明にあっては、複数の圧延
機がタンデムに配置してある連続圧延設備において、第
i圧延機より下流の第(i+n)圧延機の入側厚さ偏差
ΔH i+n は次の(13)式で表される。 ΔHi+n =(hi+n-1 /hi )Δhi …(13)
【0029】この(13)式から、次の(14)式及び(1
5)式で表されるゲインGi+n を用いて第(i+n)圧
延機の圧下位置を調整することによって、又は、(16)
式及び(17)式で表されるゲインGi+n を用いて第(i
+n)圧延機の張力を調整することによって、又は第
(i+n)圧延機の圧下位置及び張力を調整することに
よって連続圧延設備において変形抵抗むらに起因する厚
さ偏差を低減することができる。 Gi+n =(1/Mi+n )・{∂Pi+n /∂Hi+n +αi+n ・(∂Pi+n /∂k mi+n )} …(14) αi+1 ={(Mi −∂Pi /∂hi )Δhi +(Mi ・Gi −∂Pi /∂Hi )ΔHi }÷{(∂Pi /∂kmi )・(hi+n-1 /hi )・Δh i } …(15) Gi+n =−1/(∂Pi+n /∂Tb i+n )・{∂Pi+n /∂Hi+n +αi+n ・ (∂Pi+n /∂kmi+n )} …(16) αi+n =[(M−∂Pi /∂hi )Δhi −{(∂Pi /∂Tbi)・Gi + ∂Pi /∂Hi }ΔHi ]÷{(∂Pi /∂kmi )・(hi+n-1 /hi )・Δhi } …(17)
【0030】第4及び第8発明にあっては、ゲインの修
正を次のように行う。いま、ゲインGを用いて被圧延材
の厚さを制御しているとき、変形抵抗むらによって出側
厚さ偏差Δhが生じたとすると、変形抵抗むらによる圧
延荷重の変動(∂P/∂km)Δkmは、(1)式,
(2)式,(5)式及び(6)式から、次の(18)式の
ように表すことができる。 (∂P/∂km)Δkm=(M−∂P/∂h)Δh+ (M・G−∂P/∂H)ΔH …(18)
【0031】この(18)式を(3)式に代入することに
よって次の(19)式及び(20)式が得られ、ゲインGを
(20)式で求まる修正ゲインGa に変更することによっ
て、変形抵抗むらに起因する厚さ偏差が高精度に低減さ
れる。 ΔS=−Ga ・ΔH …(19) Ga =G+{1/(M・ΔH)}・{(M−∂P/∂h)・Δh} …(20)
【0032】なお、張力を変更することによって出側厚
さ偏差Δhを制御する場合、(20)式に代えて、次の
(21)式を用いる。 Ga =G−[1/{(∂P/∂Tb )・ΔH}] ・{(M−∂P/∂h)・Δh} …(21)
【0033】第5及び第9発明にあっては、出側偏差を
フーリエ変換して出側偏差のスペクトルを演算し、変形
抵抗むらの周波数での強度を求める。また、前記スペク
トルにおいて変形抵抗むらの周波数を除く周波数での最
大強度を求める。そして、前者/後者>閾値である場
合、変形抵抗むらが出側偏差に影響を及ぼしていると判
断し、前者/後者≦閾値である場合、変形抵抗むらが出
側偏差に影響を及ぼしていないと判断する。これによっ
て、変形抵抗むらが出側偏差に影響を及ぼしているか否
かを高精度に判断することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。図1は本発明方法の実施
に使用する可逆式圧延装置を示すブロック図であり、図
中1は被圧延材である。捲回された被圧延材1は、ペイ
オフリール2から斜め上の矢符方向へ引き出され、レベ
ラ15によって姿勢が略水平にされる。被圧延材Sの移送
域には被圧延材1を挟持する上下一対のワークロール1
0,10、該ワークロール10,10を支持する上下一対の第
1バックアップロール11,11、更に第1バックアップロ
ール11,11を支持する上下一対の第2バックアップロー
ル12,12を備える圧延機が配置してあり、第2バックア
ップロール12を圧下装置9によって圧下することによっ
てワークロール10,10が転接する被圧延材1に所要の圧
延荷重を与え、被圧延材1を圧延する。圧延された被圧
延材1はレベラ16を通過した後、テンションリール3に
捲回されると共に、圧延中、テンションリール3によっ
て所要の張力が与えられる。
【0035】レベラ15,16とワークロール10,10との間
には、被圧延材1の入側厚さ及び出側厚さを測定し、予
め与えられた入側目標厚さ及び出側目標厚さとの偏差を
算出して入側厚さ偏差ΔH及び出側厚さ偏差Δhを出力
する第1厚さ計21,第2厚さ計22がそれぞれ被圧延材1
に臨ませて設置してあり、第1厚さ計21,第2厚さ計22
は、入側厚さ偏差ΔH,及び出側厚さ偏差Δhを厚さ偏
差の周波数を分析する周波数分析器5に与える。第1厚
さ計21,第2厚さ計22の近傍の被圧延材1には、被圧延
材1の入側速度V,出側速度vを測定するタッチロール
23,24がそれぞれ転接させてあり、タッチロール23,24
によって測定された入側速度V,出側速度vは前述した
周波数分析器5に与えられる。
【0036】周波数分析器5は後述するように分析した
結果をゲイン演算器6に与える。前述したペイオフリー
ル2は、該ペイオフリール2に取り付けたコイルの直径
を測定する径測定計を備えており、測定されたコイルの
直径は周波数分析器5を介してゲイン演算器6に与えら
れる。ゲイン演算器6は、周波数分析器5の分析結果及
びコイルの直径に基づいて後述するようにゲインを演算
し、それを圧下装置9の圧下位置操作量を演算する圧下
位置操作量演算器7に与える。
【0037】一方、入側厚さ偏差ΔH及び入側速度Vは
トラッキング装置4にも与えられるようになっており、
トラッキング装置4は、入側速度V及び第1厚さ計21か
らワークロール10,10までの距離に基づいて、第1厚さ
計21によって経時的に測定された入側厚さ偏差ΔHを被
圧延材1の搬送に則してトラッキングし、被圧延材1の
入側厚さ偏差ΔHの測定部分がワークロール10,10に到
達する前の所定のタイミングで、その測定部分の入側厚
さ偏差ΔHを圧下位置操作量演算器7に与える。
【0038】圧下位置操作量演算器7は、トラッキング
装置4から与えられた入側厚さ偏差ΔH及びゲイン演算
器6から与えられたゲインを用いて後述する如く圧下位
置操作量を求め、それを圧下位置制御器8に与えて圧下
装置9の圧下位置を調整させる。
【0039】図2〜図4は、図1に示した周波数分析器
5,ゲイン演算器6及び圧下位置操作量演算器7の演算
手順を示すフローチャートである。被圧延材1の圧延を
開始するに当たって、ゲイン演算器6は、次の(30)式
によってゲインGの初期値を演算し(ステップS1)、
それを圧下位置操作量演算器7に与え、圧下位置操作量
演算器7は、与えられたゲインG及びトラッキング装置
4から与えられた入側厚さ偏差ΔHを次の(31)式に代
入して圧下位置操作量ΔSを求め(ステップS2)、そ
れを圧下位置制御器8に与えて圧下装置9の圧下位置を
調整させる。 G=(1/M)(∂P/∂H) …(30) ΔS=−G・ΔH …(31)
【0040】被圧延材1の先頭部分が圧延されて、周波
数分析器5に出側厚さ偏差Δhが与えられ始めると、周
波数分析器5は、予め定めた時間T内に測定された時刻
tにおける入側厚さ偏差ΔH(t)及び出側厚さ偏差Δ
h(t)、並びに入側速度V及び出側速度vを取り込む
(ステップS3)。周波数分析器5には、第1厚さ計21
とワークロール10,10との間の距離L1 、及びワークロ
ール10,10と第2厚さ計22との間の距離L2 が予め与え
られており、周波数分析器5は、ΔH(t−L 1
V)、及びΔh(t+L2 /v)を求め(ステップS
4)、取り込んだ入側厚さ偏差ΔH(t)及び出側厚さ
偏差Δh(t)の時間軸上での位置を一致させる。
【0041】そして、周波数分析器5は、ΔH(t−L
1 /V)、及びΔh(t+L2 /V)をフーリエ変換
し、周波数ωに対するスペクトルSH (ω),S
h (ω)、及び位相PH (ω),Ph (ω)を次の(3
2)式〜(35)式によって算出し(ステップS5)、そ
れらを分析結果としてゲイン演算器6に与える。
【0042】
【数1】
【0043】ゲイン演算器6は、ペイオフリール2から
与えられたコイル直径に基づいて、入側変形抵抗むらの
周波数ωH ,出側変形抵抗むらの周波数ωh を算出する
(ステップS6)。可逆式圧延装置にあっては、被圧延
材1が所要の厚さになるまで、被圧延材1を圧延機に複
数回パスさせるが、奇数回パスと偶数回パスとでは捲回
された被圧延材1の内外の関係が反対になる。そのた
め、ゲイン演算器6は、奇数回パスの場合、次の(36)
式及び(37)式によって、また、偶数回パスの場合は、
次の(38)式及び(39)式によって入側変形抵抗むらの
周波数ωH ,出側変形抵抗むらの周波数ωh を算出す
る。 (奇数回パス) ωH =VH/πDHM …(36) ωh =Vh/πDHM …(37) (偶数回パス) ωH =(VH/πHM )(Do 2 +Di 2 −D2 -1/2 …(38) ωh =(Vh/πHM )(Do 2 +Di 2 −D2 -1/2 …(39) 但し、H :入側目標厚さ h :出側目標厚さ HM :捲回された圧延前の被圧延材の厚さ Do :コイルの外径 Di :コイルの内径 π :円周率
【0044】ゲイン演算器6は、予め設定した定数k
(kは1以上の定数;例えば1.5)を用いて、次の
(40)式又は(41)式のどちらが満足されるかを演算し
(ステップS7)、(40)式が満足される場合は変形抵
抗むらの影響が大きいと、(41)式が満足される場合は
変形抵抗むらの影響が小さいと判定する。 Sh (ωh )/maxSh (ω)>k …(40) ω≠ωhh (ωh )/maxSh (ω)≦k …(41) ω≠ωh
【0045】そして、ゲイン演算器6は、変形抵抗むら
の影響が大きいと判定した場合、その影響を打ち消すべ
く、ゲインGの修正値を算出し、次の(42)式によって
ゲインGを修正した修正ゲインGa を算出し(ステップ
S8,S9)、それを圧下位置操作量演算器7に与え、
変形抵抗むらの影響が小さいと判定した場合、ゲインG
を圧下位置操作量演算器7に与える。 Ga =G+C・{(M−∂P/∂h)・Sh (ωh )}/{M・SH (ωH )} …(42) 但し、C=+1(|PH (ωH )−Ph (ωh )|=2
nπ) 又はC=−1(|PH (ωH )−Ph (ωh )|=(2
n+1)π) 但し、n:整数
【0046】ここで、C=−1を考慮しているのは、修
正ゲインGa が過大となり、入側厚さ偏差ΔHの周期と
出側厚さ偏差Δhの周期とが逆位相になった場合に対応
するためである。
【0047】圧下位置操作量演算器7は、修正ゲインG
a が与えられた場合、(31)式のゲインGに修正ゲイン
a を代入して圧下位置操作量を算出し(ステップS1
0)、それを圧下位置制御器8に与えて圧下装置9の圧
下位置を調整させる。ゲイン演算器6はiパスの圧延が
終了したか否かを判断し(ステップS11)、終了したと
判断するまで、ステップS1〜ステップS10までの操作
を繰り返す。これによって、圧延中、変形抵抗むらによ
る被圧延材1の厚さ偏差が低減される。
【0048】なお、被圧延材1に与える張力を調整して
被圧延材1の厚さ偏差を制御する場合、次の(43)式で
表されるゲインGを設定し、テンションリール3による
被圧延材1への張力Tの印加を調整しながら被圧延材1
を圧延し、被圧延材1の入側厚さ偏差及び出側厚さ偏差
を検出し、変形抵抗むらによる影響が大きいとき、次の
(44)式で表される修正ゲインGa に変更する。 G=−(∂P/∂H)/(∂P/∂Tb ) …(43) Ga =G−C・{(M−∂P/∂h)・Sh (ωh )}/{(∂P/ ∂Tb )・SH (ωH )} …(44)
【0049】このようにして変形抵抗むらによる被圧延
材1の厚さ偏差を低減しながら、又は、変形抵抗むらを
考慮することなく、被圧延材1の厚さ偏差を低減しなが
らiパスの圧延が終了すると、(i+1)パスの圧延を
行うに当たって、ゲイン演算器6は、iパスの圧延中に
得られた結果を用いて、変形抵抗むらの影響が大きいか
否かを判断し(ステップS12)、その影響が大きいと判
定した場合、次の(45)式によってゲインGi+1 を求め
(ステップS13)、それを圧下位置操作量演算器7に与
えて圧下位置操作量を求めさせ、(i+1)パスの圧延
を行う前に、予め圧下位置を調整しておく(ステップS
14)。一方、変形抵抗むらの影響が小さい場合、ステッ
プS1と同様の演算を行ってゲインGi+1 を求め、ステ
ップS14へ移って圧下位置を調整しておく。これによっ
て、(i+1)パスの圧延は、被圧延材1の先頭部分か
ら、変形抵抗むらによる被圧延材1の厚さ偏差が低減さ
れる。 Gi+1 =(1/M)・{(∂Pi+1 /∂Hi+1 )+αi+1 ・(∂Pi+1 / ∂kmi+1 )} …(45) 但し、αi+1 ={(M−∂Pi /∂hi )Sh (ωh
+M・Gi −∂Pi /∂Hi )SH (ωH )}/{(∂
i /∂kmi )Sh (ωh )}
【0050】なお、被圧延材1に与える張力を調整して
被圧延材1の厚さ偏差を制御する場合、(45)式に代え
て次の(46)式を用いる。 Gi+1 =−{1/(∂Pi+1 /∂Tbi+1)}・{(∂Pi+1 /∂Hi+1 ) +αi+1 ・(∂Pi+1 /∂kmi+1 )} …(46) 但し、αi+1 =[(M−∂Pi /∂hi )Sh (ωh
−{(∂Pi/∂Tbi)・Gi +∂Pi /∂Hi }SH
(ωH )]/{(∂Pi /∂kmi )Sh (ωh )}
【0051】図5は他の実施の形態を示すブロック図で
あり、タンデムに配置した複数の圧延スタンドを備える
連続圧延設備に適用した場合を示している。なお、図
中、図1に対応する部分には同じ番号を付してその説明
を省略する。ワークロール10,10及びバックアップロー
ル11,11を備える第1〜第7スタンド♯1〜♯7が適宜
距離を隔てて、タンデムに配置してあり、各スタンド♯
1〜♯7にはワークロール10,10を回転駆動するモータ
M,M,…がそれぞれ設けてある。
【0052】第4スタンド♯4の入側及び出側には第1
厚さ計21,第2厚さ計22及びタッチロール23,24が配設
してあり、第1厚さ計21及び第2厚さ計22が検出した被
圧延材1の入側厚さ偏差ΔH,出側厚さ偏差Δh、タッ
チロール23,24が検出した被圧延材1の入側速度V,出
側速度vは周波数分析器5に与えられる。周波数分析器
5は、同様に分析した結果をゲイン演算器6に与える。
【0053】ゲイン演算器6には図示しないアンコイラ
に設けた径測定計から該アンコイラに取付けたコイルの
直径も与えられるようになっており、ゲイン演算器6
は、変形抵抗むらの出側厚さ偏差Δhに対する影響が大
きいと判断した場合、第5〜第7スタンド♯5〜♯7に
対するゲインGi+n (n=4,5,6)を次の(47)式
で算出し、算出したゲインGi+n を圧下位置操作量演算
器7に与えて第5〜第7スタンド♯5〜♯7の圧下位置
操作量をそれぞれ求めさせ、それを第5〜第7スタンド
♯5〜♯7の圧下位置制御器8,8,8に与えて圧下装
置9,9,9の圧下位置をそれぞれ調整させる。 Gi+n =(1/Mi+n )・{(∂Pi+n /∂Hi+n )+αi+n ・(∂Pi+ n /∂kmi+n )} …(47) 但し、αi+n ={(Mi −∂Pi /∂hi )S
h (ωh )+Mi ・Gi −∂Pi /∂Hi )S
H (ωH )}/{(∂Pi /∂kmi )・(hi+n-1
i )・Sh (ωh )}
【0054】更に、変形抵抗むらの影響が大きい場合、
ゲイン演算器6は、(42)式に基づいて第4スタンド♯
4に対する修正ゲインGa を算出し、それを圧下位置操
作量演算器7に与えて第4スタンド♯4の圧下位置操作
量を求めさせ、求められた圧下位置操作量を第4スタン
ド♯4の圧下位置制御器8に与えて圧下装置9の圧下位
置を調整させるようにしてもよい。
【0055】なお、被圧延材1に与える張力を調整して
被圧延材1の厚さ偏差を制御する場合、(47)式に代え
て次の(48)式を用い、第4〜第5スタンド♯4〜♯5
間,第5〜第6スタンド♯5〜♯6間及び第6〜第7ス
タンド♯6〜♯7間に設置してあり、適宜の角度で被圧
延材1に転接し被圧延材に張力を与えるルーパ(図示せ
ず)の角度を調整することによって被圧延材1に加わる
張力を制御する。 Gi+n =−{1/(∂Pi+n /∂Tbi+n)}・{(∂Pi+n /∂Hi+n ) +αi+n ・(∂Pi+n /∂kmi+n )} …(48) 但し、αi+n =[(M−∂Pi /∂hi )Sh (ωh
−{(∂Pi/∂Tbi)・Gi +∂Pi /∂Hi }SH
(ωH )]/{(∂Pi /∂kmi )Sh (ωh )}
【0056】なお、図5では、第4スタンド♯4の入側
及び出側には第1厚さ計21,第2厚さ計22及びタッチロ
ール23,24を配設し、それらの測定結果から周波数分析
器5が周波数成分を分析するようになしてあるが、本発
明はこれに限らず、第1〜第6スタンド♯1〜♯6の入
側及び出側には第1厚さ計21,第2厚さ計22及びタッチ
ロール23,24を配設すればよいことはいうまでもない。
【0057】
【実施例】次に比較試験を行った結果について説明す
る。図6は、本発明に係る方法によって被圧延材を圧延
した場合の圧延機出側における被圧延材の厚さ偏差及び
ゲインを経時的に示すグラフであり、(a)は厚さ偏差
を、(b)はゲインをそれぞれ示している。また、図8
は、本発明に係る他の方法によって被圧延材を圧延した
場合の圧延機出側における被圧延材の厚さ偏差を経時的
に示すグラフである。一方、図9は従来の方法によって
被圧延材を圧延した場合の圧延機出側における被圧延材
の厚さ偏差を経時的に示すグラフである。
【0058】図6で適用した本発明に係る方法では、厚
さ4.5mm,幅1029mmであり高炭素鋼の被圧延
材を可逆式圧延機に複数パスだけ通過させて被圧延材を
0.824mmまで圧延する場合の最終パスにおいて、
出側厚さ偏差を20.48秒間ずつ((1),(2),
(3))測定して周波数成分を分析した結果に基づい
て、ゲインの値を図6(b)のように段階的に増大させ
た。なお、最終パスにおける入側目標厚さは0.9mm
である。
【0059】また、図7は、図6に示した(1)〜
(3)の各時間領域での出側厚さ偏差の周波数成分の分
析結果を示すグラフであり、(a)は図6(1)の時間
領域を、(b)は図6(2)の時間領域を、(c)は図
6(3)の時間領域をそれぞれ分析している。図6
(1)〜(3)の各時間領域において、出側厚さ偏差の
周波数成分の分析を行ったところ、図7(a)〜(c)
のように、0.42Hz,0.44Hz,0.47Hz
の位置に変形抵抗むらによるピークが存在していた。そ
こで、これらのピークが無くなるように図6(b)のよ
うにゲインを調整したところ、図6(a)に示したよう
に、出側厚さ偏差が段階的に減少した。
【0060】これに対し、図9に示したように、変形抵
抗むらに応じたゲインの修正を行わない、従来の方法に
あっては、±10μm程度の出側厚さ偏差が周期的に生
じている。
【0061】一方、図8に適用した本発明に係る他の方
法では、最終パスより一パス前の圧延において図7の如
く出側厚さ偏差の周波数成分を分析した結果に基づい
て、最終パスの圧延に用いるゲインを修正し、得られて
修正ゲインによって圧延機の圧下位置及び/又は被圧延
材に加える張力を予め設定して最終パスの圧延を行っ
た。その結果、図8から明らかな如く、被圧延材の先頭
から、変形抵抗むらによる影響が低減され、被圧延材の
厚さを高精度に制御して圧延を行うことができた。
【0062】
【発明の効果】以上詳述した如く、第1及び第6発明に
あっては、フィードフォワード制御において、被圧延材
に周期的に生じる変形抵抗むらに起因する厚さ偏差が低
減され、被圧延材の厚さが高精度に制御される。
【0063】第2,第3及び第7発明にあっては、被圧
延材の先頭から変形抵抗むらに起因する厚さ偏差を低減
することができる。
【0064】第4及び第8発明にあっては、変形抵抗む
らに起因する被圧延材の厚さ偏差を高精度に制御するこ
とができる。
【0065】第5及び第9発明にあっては、被圧延材の
厚さ偏差に対する変形抵抗むらの影響を高精度に判断す
ることができる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施に使用する可逆式圧延装置を
示すブロック図である。
【図2】図1に示した周波数分析器,ゲイン演算器及び
圧下位置操作量演算器の演算手順を示すフローチャート
である。
【図3】図1に示した周波数分析器,ゲイン演算器及び
圧下位置操作量演算器の演算手順を示すフローチャート
である。
【図4】図1に示した周波数分析器,ゲイン演算器及び
圧下位置操作量演算器の演算手順を示すフローチャート
である。
【図5】他の実施の形態を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る方法によって被圧延材を圧延した
場合の圧延機出側における被圧延材の厚さ偏差及びゲイ
ンを経時的に示すグラフである。
【図7】図6に示した(1)〜(3)の各時間領域での
出側厚さ偏差の周波数成分の分析結果を示すグラフであ
る。
【図8】本発明に係る他の方法によって被圧延材を圧延
した場合の圧延機出側における被圧延材の厚さ偏差を経
時的に示すグラフである。
【図9】従来の方法によって被圧延材を圧延した場合の
圧延機出側における被圧延材の厚さ偏差を経時的に示す
グラフである。
【符号の説明】 1 被圧延材 2 ペイオフリール 3 テンションリール 4 トラッキング装置 5 周波数分析器 6 ゲイン演算器 7 圧下位置操作量演算器 8 圧下位置制御器 9 圧下装置 10 ワークロール 21 第1厚さ計 22 第2厚さ計 23 タッチロール 24 タッチロール

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルから引き出した被圧延材を圧延す
    る圧延機の入側で測定した被圧延材の厚さと予め設定し
    た入側目標厚さとの入側偏差を求め、該入側偏差が減少
    するように前記圧延機の圧下位置及び/又は被圧延材に
    与えられる張力を制御するゲインを算出し、算出したゲ
    インを用いて圧下位置及び/又は張力を調整して被圧延
    材の厚さを制御する方法において、 圧延機の出側で被圧延材の厚さを経時的に測定し、測定
    した厚さと予め設定した出側目標厚さとの出側偏差を求
    め、求めた出側偏差のスペクトルを演算し、一方、前記
    コイルの直径及び被圧延材の移動速度を経時的に測定
    し、測定した直径及び移動速度に基づいて、周期的に現
    れる被圧延材の変形抵抗の変化の周波数を算出し、算出
    した周波数,演算したスペクトル及び予め設定した閾値
    を用いて、変形抵抗の周期的変化が出側偏差に影響を及
    ぼしているか否かを判断し、影響を及ぼしていると判断
    した場合、前記ゲインを修正することを特徴とする被圧
    延材の厚さ制御方法。
  2. 【請求項2】 コイルから引き出した被圧延材を圧延す
    る圧延機の入側で測定した被圧延材の厚さと予め設定し
    た入側目標厚さとの入側偏差を求め、該入側偏差が減少
    するように前記圧延機の圧下位置及び/又は被圧延材に
    与えられる張力を制御するゲインを算出し、算出したゲ
    インを用いて圧下位置及び/又は張力を調整して被圧延
    材の厚さを制御する方法において、 圧延機の出側で被圧延材の厚さを経時的に測定し、測定
    した厚さと予め設定した出側目標厚さとの出側偏差を求
    め、求めた出側偏差のスペクトルを演算し、一方、前記
    コイルの直径及び被圧延材の移動速度を経時的に測定
    し、測定した直径及び移動速度に基づいて、周期的に現
    れる被圧延材の変形抵抗の変化の周波数を算出し、算出
    した周波数,演算したスペクトル及び予め設定した閾値
    を用いて、変形抵抗の周期的変化が出側偏差に影響を及
    ぼしているか否かを判断し、影響を及ぼしていると判断
    した場合、前記被圧延材を再び圧延するに当たって、前
    記ゲインを修正し、得られた修正ゲインを用いて圧下位
    置及び/又は張力を調整しておくことを特徴とする被圧
    延材の厚さ制御方法。
  3. 【請求項3】 コイルから引き出した被圧延材を圧延す
    る複数の圧延機がタンデムに配置してあり、所定の圧延
    機の入側で測定した被圧延材の厚さと予め設定した入側
    目標厚さとの入側偏差を求め、該入側偏差が減少するよ
    うに前記圧延機の圧下位置及び/又は被圧延材に与えら
    れる張力を制御するゲインを算出し、算出したゲインを
    用いて圧下位置及び/又は張力を調整して被圧延材の厚
    さを制御する方法において、 前記圧延機の出側で被圧延材の厚さを経時的に測定し、
    測定した厚さと予め設定した出側目標厚さとの出側偏差
    を求め、求めた出側偏差のスペクトルを演算し、前記コ
    イルの直径及び被圧延材の移動速度を経時的に測定し、
    測定した直径及び移動速度に基づいて、周期的に現れる
    被圧延材の変形抵抗の変化の周波数を算出し、算出した
    周波数,演算したスペクトル及び予め設定した閾値を用
    いて、変形抵抗の周期的変化が出側偏差に影響を及ぼし
    ているか否かを判断し、影響を及ぼしていると判断した
    場合、前記圧延機より下流の圧延機について、当該圧延
    機に係るゲインを修正し、得られた修正ゲインを用いて
    その圧延機に係る圧下位置及び/又は張力を調整するこ
    とを特徴とする被圧延材の厚さ制御方法。
  4. 【請求項4】 ゲインの修正は、算出した周波数での出
    側偏差の強度を用いて修正値を求め、求めた修正値及び
    前記ゲインを加減演算する請求項1,2又は3記載の被
    圧延材の厚さ制御方法。
  5. 【請求項5】 変形抵抗の周期的変化が出側偏差に影響
    を及ぼしているか否かの判断は、算出した周波数での出
    側偏差の強度と前記スペクトル内の前記周波数を除く周
    波数での最大強度との比を求め、求めた比と閾値とを比
    較し、閾値より大きい場合、影響を及ぼしていると判断
    する請求項1,2又は3記載の被圧延材の厚さ制御方
    法。
  6. 【請求項6】 コイルから引き出した被圧延材を圧延す
    る圧延機の入側で測定した被圧延材の厚さと予め設定し
    た入側目標厚さとの入側偏差を求め、該入側偏差が減少
    するように前記圧延機の圧下位置及び/又は被圧延材に
    与えられる張力を制御するゲインを算出し、算出したゲ
    インを用いて圧下位置及び/又は張力を調整して被圧延
    材の厚さを制御する装置において、 圧延機の出側で被圧延材の厚さを経時的に測定する手段
    と、測定した厚さと予め設定した出側目標厚さとの出側
    偏差を求める手段と、求めた出側偏差のスペクトルを演
    算する手段と、前記コイルの直径を経時的に測定する手
    段と、被圧延材の移動速度を経時的に測定する手段と、
    測定した直径及び移動速度に基づいて、周期的に現れる
    被圧延材の変形抵抗の変化の周波数を算出する手段と、
    算出した周波数,演算したスペクトル及び予め設定した
    閾値を用いて、変形抵抗の周期的変化が出側偏差に影響
    を及ぼしているか否かを判断する判断手段と、影響を及
    ぼしていると判断した場合、前記ゲインを修正するゲイ
    ン修正手段とを備えることを特徴とする被圧延材の厚さ
    制御装置。
  7. 【請求項7】 コイルから引き出した被圧延材を圧延す
    る複数の圧延機がタンデムに配置してあり、所定の圧延
    機の入側で測定した被圧延材の厚さと予め設定した入側
    目標厚さとの入側偏差を求め、該入側偏差が減少するよ
    うに前記圧延機の圧下位置及び/又は被圧延材に与えら
    れる張力を制御するゲインを算出し、算出したゲインを
    用いて圧下位置及び/又は張力を調整して被圧延材の厚
    さを制御する装置において、 圧延機の出側で被圧延材の厚さを経時的に測定する手段
    と、測定した厚さと予め設定した出側目標厚さとの出側
    偏差を求める手段と、求めた出側偏差のスペクトルを演
    算する手段と、前記コイルの直径を経時的に測定する手
    段と、被圧延材の移動速度を経時的に測定する手段と、
    測定した直径及び移動速度に基づいて、周期的に現れる
    被圧延材の変形抵抗の変化の周波数を算出する手段と、
    算出した周波数,演算したスペクトル及び予め設定した
    閾値を用いて、変形抵抗の周期的変化が出側偏差に影響
    を及ぼしているか否かを判断する判断手段と、影響を及
    ぼしていると判断した場合、前記圧延機より下流の圧延
    機について、当該圧延機に係るゲインを修正するゲイン
    修正手段と、得られた修正ゲインを用いてその圧延機に
    係る圧下位置及び/又は張力を調整する手段とを備える
    ことを特徴とする被圧延材の厚さ制御装置。
  8. 【請求項8】 前記ゲイン修正手段は、算出した周波数
    での出側偏差の強度を用いて修正値を求める手段と、求
    めた修正値及び前記ゲインを加減演算する手段とを具備
    する請求項6又は7記載の被圧延材の厚さ制御装置。
  9. 【請求項9】 前記判断手段は、算出した周波数での出
    側偏差の強度と前記スペクトル内の前記周波数を除く周
    波数での最大強度との比を求める手段と、求めた比と閾
    値とを比較する手段と、閾値より大きい場合、影響を及
    ぼしていると判断する手段とを具備する請求項6又は7
    記載の被圧延材の厚さ制御装置。
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