JPH05289724A - Ｎｃプログラムデータ作成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な操作により、誰にでも簡単に効率良く
ＮＣプログラムデータを作成することができるようにす
る。 【構成】 入力された加工指令情報から第１のＮＣプロ
グラムデータを作成する手段と、加工形状を予めパター
ン分類した加工輪郭ごとに工具の加工経路を指示する情
報が格納された形状パターン情報格納手段２ａ、２ｂ、
…と、指定された輪郭情報を上記形状パターン情報格納
手段から読み込み、この輪郭情報と入力されたパラメー
タから輪郭制御の第２のＮＣプログラムデータを作成す
る手段とから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ＮＣ工作機械に動作を
指令するＮＣプログラムデータを効率良く自動作成する
ＮＣプログラムデータ作成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】複雑な形状で、かつ加工精度が要求され
る機械部品、あるいは、比較的単純形状でも座標計算箇
所の多い加工部品について、ＮＣプログラムデータを作
成する場合には、図面を見ながらの手作業のマニュアル
プログラミングでは対応できないので、コンピュータを
用いた自動プログラミングが不可欠となる。特に、比較
的ロット数の少ない部品についての多品種少量生産で
は、ＮＣプログラムデータ作成の能率向上が重要な問題
となる。最近では、設計から生産までのコンピュータ援
用のＣＡＤ／ＣＡＭシステムとしてプログラミングの自
動化が進んでおり、また、ＮＣプログラムデータを効率
良く作成する開発用ツールシステムも多種実用化されて
いる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これま
でのものは、非常に価格が高く、また、ＮＣプログラム
言語などについての知識が不可欠で、しかも操作方法が
複雑なため、相当の技術力と熟練がなければ効率の良い
ＮＣプログラム作成はなかなかできないという問題点が
指摘されている。そこで、本発明の目的は、上記従来技
術の有する問題点を解消し、簡単な操作により、誰にで
も簡単に効率良くＮＣプログラムデータを作成すること
ができるようにしたＮＣプログラムデータ作成装置を提
供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、入力された加工指令情報から第１のＮＣ
プログラムデータ（これをメインプログラムとする）を
作成する手段と、加工形状を予めパターン分類した加工
輪郭ごとに工具の加工経路を指示する情報が格納された
形状パターン情報格納手段と、指定された輪郭情報を上
記形状パターン情報格納手段から読み込み、この輪郭情
報と入力されたパラメータから輪郭制御の第２のＮＣプ
ログラムデータ（これをサブプログラムとする）を作成
する手段とを具備している。

【０００５】

【作用】工具の種類、工具の使用順位、回転数、送り速
度、加工開始位置などの加工指令情報が入力されると、
それらは加工指令の第１プログラムデータに逐次変換さ
れ、パターン番号などで指定された加工輪郭情報が読み
込まれると、この輪郭情報と図面指定寸法に基づくパラ
メータから輪郭制御の第２ＮＣプログラムデータに変換
される。

【０００６】

【実施例】以下、本発明によるＮＣプログラムデータ作
成装置の一実施例について添付の図面を参照して説明す
る。図１は、本実施例によるＮＣプログラムデータ作成
装置のシステム構成を表したブロック図である。符号１
は、中央処理装置を示し、この中央処理装置１には、Ｎ
Ｃプログラムデータの作成に必要な各種情報がファイル
として格納されている記憶装置２と、必要な情報を入力
する入力装置としてのキーボート３と、ＣＲＴなどの表
示装置４と、作成されたＮＣプログラムデータをフロッ
ピィディスクなどの記録媒体に記録するための出力装置
５とが接続されている。また、作成されたＮＣプログラ
ムデータは、ＮＣ工作機械６に転送されるようになって
いる。

【０００７】記憶装置２には、代表的な加工形状を予め
パターン分類した各加工輪郭について工具の加工経路を
指示する情報が以下に説明する加工輪郭パターンごとに
それぞれデータファイル２ａ、２ｂ、…、２ｎ、…の形
で格納され、形状パターン情報格納手段を構成してい
る。

【０００８】ここで、図５乃至図９は、切削加工によく
利用する加工輪郭のパターンを例示した図である。ま
た、図４は、各加工輪郭パターンについて、ＮＣプログ
ラムデータの作成に必要な入力パラメータを掲げている
表である。図５は、パターンコード、ＲＤの丸穴コンタ
リング加工で、工具径と加工穴直径が入力パラメータで
ある。以下、括弧内で入力パラメータを示すと、図６
は、パターンコード、ＳＱの角穴コンタリング加工（工
具直径、角穴縦横寸法、コーナー半径寸法）、図７は、
パターンコード、ＣＹＬの傾斜円錐台加工（工具半径、
円錐台の大小半径、円錐台の傾き量、円錐台の長さ）、
図８は、パターンコード、ＦＬＲのフレア面加工（工具
半径、フレア面加工範囲の開始角度および終了角度、フ
レア面半径、フレア上面半径および中心座標）、図９
は、パターンコード、ＣＯＫの交差円筒面加工（工具半
径、ＸＹ平面上の半径、ＹＺまたはＸＺ平面上の半径、
加工範囲の角度）である。なお、これらの入力パラメー
タは実際に加工する部品の図面の指定寸法に基づき具体
的な数値として入力される。

【０００９】次に、中央処理装置１は、図２のフローチ
ャートに従って動作してＮＣプログラムデータを自動作
成するものであり、入力された加工指令情報から第１の
ＮＣプログラムデータを作成する機能手段と、指定され
た輪郭情報を上記形状パターン情報格納手段から読み込
み、この輪郭情報と入力されたパラメータから輪郭制御
の第２のＮＣプログラムデータを作成する機能手段を具
備している。

【００１０】以下、図２のフローチャートに従って、本
実施例の作用について説明する。まず、ステップＳ１
は、加工指令に関する第１ＮＣプログラムデータを新た
に作成するかどうかを選択するための処理で、キーボー
ト３からの”Ｙ”のキー入力があると、ステップＳ２以
下の第１ＮＣプログラムデータの新規作成処理を実行す
る。

【００１１】すなわち、プログラムデータの識別のため
のプログラム番号、その他の加工指令情報がキーボート
から入力されると（ステップＳ２）、次いで、ステップ
Ｓ３で、入力されたデータを数値指令情報に変換して第
１ＮＣプログラムデータを作成する。

【００１２】ここで、図３は、第１ＮＣプログラムデー
タ作成に際して入力する加工指令情報の一例を示してい
る。この加工指令情報は、マシニングセンタなどで使用
する工具の使用順位、それぞれの工具の種類、仕様、回
転数、送り速度などの工具の切削条件、加工のスタート
位置等から成り立っている。また、最初の１５ｍｍφの
エンドミルによる加工は、前述したパターンコード、Ｒ
Ｄの丸穴コンタリング加工、パターンコード、ＳＱの角
穴コンタリング加工からなり、このように第１ＮＣプロ
グラムデータでは、予め加工する範囲をいくつかの単位
に分割しておいて、それぞれの単位で加工輪郭パターン
をパターンコードで指定するようになっている。次の工
程に使用される１５ｍｍφのエンドミルについての加工
指令情報も同様の指令情報からなっている。

【００１３】なお、ステップＳ１で以上のような第１プ
ログラムデータを作成しない場合、”Ｎ”のキー入力が
あると、ステップＳ４に進む。一方、既に作成されて中
央処理装置１のメモリに読み込まれている他の第１ＮＣ
プログラムデータをそのまま利用する場合には、ステッ
プＳ５でキーボード３からの”スキップ”のキー入力に
応じてステップＳ７に進む。また、作成済みのデータを
削除するときには、キーボード３からの”削除キー”の
入力に基づき、該第１プログラムデータを消去してステ
ップＳ７に進む（ステップＳ６）。

【００１４】次に、ステップＳ７からステップＳ１０の
処理は、輪郭制御に関する第２プログラムデータを作成
する処理である。まず、ステップＳ７は、第２プログラ
ムを新たに作成するかどうかを選択する処理で、新たに
作成する場合には、キーボード３からの”Ｙ”のキー入
力に応じてステップＳ８のデータ入力処理に移行する。
このステップＳ８で、加工輪郭のパターンコードおよび
必要なパラメータが入力されると、このパターンコード
によって指定されるデータをデータファイル２ａ、２
ｂ、…、２ｎ、…のうちから読み出し、このデータとの
形状パターンを構成するパラメータから輪郭制御情報に
変換して、第２プログラムデータを作成する。この場
合、各パターンごとの単位でプログラムデータを作成す
る処理を繰り返すようになっており、ステップＳ１０
で”Ｎ”のキー入力に応じて、ステップＳ８に戻って同
じ処理を実行する。この結果、第２プログラムデータは
処理を繰返した数だけ作成される。こうして第２プログ
ラムデータの作成が終了して、プログラムデータ作成を
終了する場合には、”ＥＮＤ”のキー入力により終了す
る。

【００１５】なお、ステップＳ１１は、作成済みの第２
プログラムデータを援用する場合の処理で、”スキッ
プ”キー入力により、第２プログラムデータは新たに作
成せずにステップＳ１０に進み（ステップＳ１２）、ス
テップＳ１３では、”ＥＮＤ”のキー入力によりプログ
ラムを終了させる。

【００１６】以上のようにして、ＮＣプログラムデータ
は、中央処理装置１のファイルに自動的に作成されるの
で、例えば、編集用のソフトウェアを使用してＣＲＴに
表示して確認したり、ＮＣデータ描画用のソフトウェア
を使用して加工経路をＣＲＴに描かせるなどして加工形
状を確認することができる。確認が終わった後は、作成
したＮＣプログラムデータを直接ＮＣ工作機械に伝送
し、あるいは、出力装置５のフロッピィディスクを介し
てＮＣプログラムデータをＮＣ工作機械６に入力して実
際の加工を行うことができる。

【００１７】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、逐次加工指令情報を入力するとともに、加工
形状については、図面指定寸法をパラメータとして入力
していくことで、ＮＣプログラムデータが自動作成され
るので、特に、専門的なＮＣプログラムの知識なしでも
容易に能率良くＮＣプログラムデータを作成することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例によるＮＣプログラムデータ作成装置
のブロック図

【図２】ＮＣプログラムデータ作成装置の中央処理装置
の動作を表したフローチャート。

【図３】加工条件として入力するデータの一例を示す
図。

【図４】加工輪郭パターンと入力パラメータの一例を示
す図。

【図５】丸穴コンタリング加工の加工輪郭パターンを表
した説明図。

【図６】丸穴コンタリング加工の加工輪郭パターンを表
した説明図。

【図７】傾斜円錐台面加工の加工輪郭パターンを表した
説明図。

【図８】フレア面加工の加工輪郭パターンを表した説明
図。

【図９】交差円筒面加工の加工輪郭パターンを表した説
明図。

【符号の説明】 １ 中央処理装置 ２ 記憶装置 ３ キーボード ４ 表示装置 ５ 出力装置 ６ ＮＣ工作機械

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】入力された加工指令情報から第１のＮＣプ
   ログラムデータ（これをメインプログラムとする）を作
   成する手段と、加工形状を予めパターン分類した加工輪
   郭ごとに工具の加工経路を指示する情報が格納された形
   状パターン情報格納手段と、指定された輪郭情報を上記
   形状パターン情報格納手段から読み込み、この輪郭情報
   と入力されたパラメータから輪郭制御の第２のＮＣプロ
   グラムデータ（これをサブプログラムとする）を作成す
   る手段とを具備することを特徴とするＮＣプログラムデ
   ータ作成装置。