JPH05249794A - カラー画像形成方法 - Google Patents

カラー画像形成方法

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Publication number
JPH05249794A
JPH05249794A JP4081589A JP8158992A JPH05249794A JP H05249794 A JPH05249794 A JP H05249794A JP 4081589 A JP4081589 A JP 4081589A JP 8158992 A JP8158992 A JP 8158992A JP H05249794 A JPH05249794 A JP H05249794A
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JP
Japan
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toner
image
layer
photoconductor
color
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JP4081589A
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English (en)
Inventor
Toshio Sakai
捷夫 酒井
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トナー像を感光体1上で重ね合わせて形成し
たのちに転写紙へ一括転写するカラー画像形成方法で、
2色目以降のトナー像形成において先行する現像で感光
体に付着したトナーの電荷による電位コントラストのバ
ラツキを防止する。 【構成】 正負に感度を有する感光層上に透明絶縁層1
3を備える感光体1に黄色光を照射しながら、プラスの
コロナ帯電器で該層13を+800Vに一次帯電し
(a)、暗中でのマイナスのコロナ帯電器で表面の外部
電荷をすべて中和するとともに、内部電荷により感光層
のみを−800Vに帯電する(b)。そしてレーザ光に
より一色目画像をN/Pで画像露光し(c)、マイナス
帯電のイエロートナーで反転現像する(d)。以降同様
にトナー像が形成された感光体に、一次、二次帯電、画
像露光、現像を繰り返えす。このとき一次、二次帯電で
感光体付着トナーの電荷を中和する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、プリンター等の画像形成装置に利用できるカラー画
像形成方法に係り、詳しくは、感光体上で互いに色が異
なる複数のトナー像を重ね合わせるカラー画像形成方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、帯電、露光、現像を複数回繰
り返して感光体上に予め色の異なる複数のトナー像を形
成した後、トナー像を紙等の最終転写体や中間転写ベル
ト等の中間転写体に一括転写するカラー画像形成方法が
種々提案されている。この種のカラー画像形成方法にお
いては、2色目以降のトナー像形成において、既に感光
体上にトナー像が形成された状態で、帯電、画像露光を
行うことから、この画像露光時の光照射部分に既にトナ
ーが付着しているか否かによって光照射後の電位が異な
り、このため潜像の電位コントラストの部分的なバラツ
キが生じるという現象が生じていた。例えば、光照射に
より、トナーが付着していない部分では−800Vから
約−100Vまで電位が低下して約700Vの電位コン
トラストが得られるのに対し、トナーが付着している部
分では−800Vから−400V迄しか電位が低下せず
約400Vの電位コントラストしか得られない。この結
果、光照射部のトナーの有無で次のトナー像の現像濃度
が大きく異なってしまう。これはカラー再現性の低下に
つながり、特に1ドット多値のカラー画像形成では、著
しいカラー再現性の低下が起こる。この現象が生じる原
因は、トナーの光遮蔽効果とトナーの帯電である。この
うちトナーの遮蔽効果による影響を回避する対策として
は、感光体の裏面側から画像露光することが提案されて
いる(例えば、特開昭64−102581号公報、特開
昭64−102583号公報、特開平2−219074
号公報、特開平2−198466号公報等)。またトナ
ー帯電による影響を回避する対策としては、感光体とし
て感光層上に透明絶縁層を有するものを用い、帯電後の
画像露光と同時に感光体の電位が均一にほぼ0Vになる
ような除電を行って先行する現像で付着したトナー層の
電荷を消去したのち、現像前に全面光照射を行って潜像
を顕在化させることが提案されている(例えば、特開平
3−156470号公報)。また、感光層上に透明絶縁
層を有する感光体を用い、該感光層が感度を有する光を
均一照射しながらの該感光体の一次帯電、暗中での該感
光体上の電位がほぼ0ボルトになる程度の該一次帯電に
よって蓄積された該透明絶縁層上の外部電荷の除電、画
像露光による潜像の形成、及び、所定色のトナーによる
該潜像の現像を含むサイクルを複数回繰り返して、該感
光体上で互いに色が異なる複数のトナー像を重ね合わせ
るカラー画像形成方法であって、該一次帯電をスコロト
ロンコロナ放電器又はコロトロンコロナ放電器を用いて
行う方法も知られている(例えば、特公平3−7946
号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の問題点
に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、
2色目以降のトナー像形成において先行する現像で感光
体に付着したトナーによる電位コントラストのバラツキ
を防止できる新規なカラー画像形成方法を提供すること
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1のカラー画像形成方法は、正負両極性に
光感度を有する感光層上に透明絶縁層を備えた感光体を
用い、該感光層が感度を有する光を均一照射しながらの
該感光体の一次帯電、暗中での該一次帯電によって蓄積
された該透明絶縁層上のほぼ全ての外部電荷の除電、画
像露光による潜像の形成、及び、所定色のトナーによる
該潜像の現像を含むサイクルを複数回繰り返して、該感
光体上で互いに色が異なる複数のトナー像を重ね合わせ
ることを特徴とするものである。ここで、正負両極性に
光感度を有するとは、正負いずれにの極性にも帯電可能
で、かついずれの極性に帯電された場合にも光減衰可能
なことをいう。
【0005】また、請求項2のカラー画像形成方法は、
正負両極性に光感度を有する感光層上に透明絶縁層を備
えた感光体を用い、該感光層が感度を有する光を均一照
射しながらの該感光体の一次帯電、暗中での該感光体上
の電位がほぼ0ボルトになる程度の該一次帯電によって
蓄積された該透明絶縁層上の外部電荷の除電、画像露光
による潜像の形成、及び、所定色のトナーによる該潜像
の現像を含むサイクルを複数回繰り返して、該感光体上
で互いに色が異なる複数のトナー像を重ね合わせるカラ
ー画像形成方法において、該一次帯電を、次式を満足す
るように行うことを特徴とするものである。 式 Vs
=K・(1+a/b) 但し、Vsは該一次帯電による該感光体の帯電電位(ボ
ルト)、Kは該画像露光により光が照射された感光体部
分の目標電位(ボルト)、aは該感光層の静電容量(μ
F/m2)、bは該透明絶縁層と該一次帯電時に該感光
体層上に存在するトナー層との合成静電容量(μF/m
2)である。
【0006】また、請求項3のフルカラー画像形成方法
は、請求項1又は2のフルカラー画像形成方法におい
て、上記感光体に代え、導電性基体との間に整流性を有
する感光層上に透明絶縁層を備えた感光体を用い、か
つ、上記一次帯電に代え、所定極性による該感光体の一
次帯電を行うことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】請求項1のカラー画像形成方法においては、正
負両極性に光感度を有する感光層上に透明絶縁層を有す
る感光体を用い、該感光層が感度を有する光を均一照射
しながら該感光体を所定極性に一次帯電し、これによ
り、該透明絶縁層上に所定極性の外部電荷を蓄積させる
とともに、該感光層と該透明絶縁層との界面に該外部電
荷と逆極性の内部電荷を蓄積させる。次いで、暗中で該
一次帯電によって蓄積された該透明絶縁層上のほぼ全て
の外部電荷を除電し、これにより、残された該界面の内
部電荷と該内部電荷に対応して感光体の導電性基体に誘
起された電荷とによって該感光層を帯電する。次いで、
画像露光により該内部電荷を部分的に消去し、これによ
り、露光部が非露光部に比して低電位である潜像を形成
する。次いで、この内部電荷による潜像を所定色のトナ
ーにより現像する。以上の、一次帯電、暗中での所定の
除電、画像露光、及び、現像を含むサイクルを複数回繰
り返して該感光体上で互いに色が異なる複数のトナー像
を重ね合わせる。そして、2色目以降のトナー像形成に
当って、上記一次帯電及び暗中での所定の除電により、
先行する現像で感光体上に付着しているトナーの電荷も
含め透明絶縁層上の外部電荷がほぼ全て均一に消去さ
れ、これにより、その後の画像露光による潜像が上記界
面の内部電荷によって形成されるので、先行する現像で
のトナーの有無によらず潜像のほぼ均一な電位コントラ
ストを得ることができる。
【0008】請求項2のカラー画像形成方法において
は、正負両極性に光感度を有する感光層上に透明絶縁層
を有する感光体を用い、該感光層が感度を有する光を均
一照射しながら該感光体を所定極性に一次帯電して、該
透明絶縁層上に所定極性の外部電荷を蓄積させるととも
に、該感光層と該透明絶縁層との界面に該外部電荷と逆
極性の内部電荷を蓄積させ、これにより、両電荷で該透
明絶縁層を帯電させる。次いで、暗中で該一次帯電によ
って蓄積された該透明絶縁層上の外部電荷の一部を除電
して、残された界面の内部電荷と該内部電荷に対応して
感光体の導電性基体に誘起された電荷とによって該感光
層を帯電させ、これにより、該透明絶縁層の帯電と該感
光層の帯電とが合成されて現われる該感光体上の電位を
ほぼ0ボルトにする。次いで、画像露光により該内部電
荷を部分的に消去し、残された外部電荷による帯電が該
感光体上に現われて露光部の電位が非露光部に比して高
電位になる潜像を形成する。次いで、この潜像を所定色
のトナーにより現像する。以上の、一次帯電、暗中での
所定の除電、画像露光、及び、現像を含むサイクルを複
数回繰り返して該感光体上で互いに色が異なる複数のト
ナー像を重ね合わせる。そして、2色目以降のトナー像
形成に当って、該一次帯電を所定の関係を満足するよう
に行うことにより、その後の画像露光による露光部の電
位が、先行する現像で感光体上に付着しているトナーの
有無で異ならないようにするので、露光量に応じた正確
な潜像電位を得ることができる。
【0009】ここで、該一次帯電について詳述する。感
光体の等価回路は、図5(a)乃至(c)に示すよう
に、感光体の感光層に相当する定容量コンデンサーC1
と感光体の透明絶縁層及びトナー層に相当する容量可変
コンデンサーC2の直列接続回路で表わされる。容量可
変コンデンサーC2の具体的な容量は、透明絶縁層上の
トナー層の量によって変化し、1色目のトナー像形成に
当っての一次帯電においては、トナー層が全く存在しな
いので、透明絶縁層の容量そのものになる。図5(a)
は一次帯電状態を示す等価回路であり、定容量コンデン
サーC1の両端が短絡されているのは感光層が感度を有
する所定光の均一照射で感光層が導電化されているのに
対応し、容量可変コンデンサーC2が電源Eで充電され
ているのは一次帯電で透明絶縁層が帯電されているのに
対応する。図5(a)の状態の容量可変コンデンサーC
2をアースに接続した図5(b)は暗中での透明絶縁層
上の一部の外部電荷の除電状態を示す等価回路であり、
容量可変コンデンサーC2がアースに接続されているの
は除電が感光体上の電位がほぼ0ボルトになる程度まで
行われているのに対応する。ここで、定容量コンデンサ
ーC1の充電は図5(a)の状態での容量可変コンデン
サーC2に充電されていた電荷の一部が移動することに
よるものである。図5(b)の状態の定容量コンデンサ
ーC1の両端を短絡させ、かつ、容量可変コンデンサー
C2の両端を開放した図5(c)は画像露光状態を示す
等価回路であり、定容量コンデンサーC1の両端を短絡
されているのは画像露光で感光層が導電化されているの
に対応する。
【0010】以上の等価回路においては、図5(a)の
状態の容量可変コンデンサーC1の電圧、すなわち一次
帯電による透明絶縁層及びトナー層の帯電電圧が与えら
れれば、図5(c)の状態の容量可変コンデンサーC2
の電圧、すなわち画像露光部の透明絶縁層及びトナー層
の帯電電圧が決まる。そして、図5(a)及び(c)の
状態では、感光層に相当する定容量コンデンサーC1の
両端が短絡しているので、容量可変コンデンサーC2の
電圧が感光体の電位になる。従って、一次帯電による感
光体の電位が与えられれば、画像露光部の感光体の電位
が決まる。具体的には、感光層に相当する定容量コンデ
ンサーC1の容量をa(μF/m2)、透明絶縁層及び
トナー層に相当する容量可変コンデンサーC2の容量を
b(μF/m2)、一次帯電による感光体の電位に相当
する図5(a)の状態での容量可変コンデンサーC2の
電圧をVs(ボルト)、画像露光部の感光体の電位に相
当する図5(c)の状態での容量可変コンデンサーC2
の電圧をVl(ボルト)とすると下記の式(1)が成立
する。 Vl=〔b/(b+a)〕・Vs (1) 一般には、この式から明らかなように、具体的な画像露
光部の感光体の電位は、先行する現像で感光体上に付着
しているトナー量で値が異なる透明絶縁層及びトナー層
の容量bに左右される。そこで、本発明のカラー画像形
成方法では、画像露光部の感光体の電位が感光体上に付
着しているトナー量に左右されないように、一次帯電を
下記の式(2)を満足するように行う。 Vs=K・(1+a/b) (2) (式(2)中、Kは画像露光部分の感光体の目標電位
(ボルト))これにより、下記の式(3)のように感光
体上に付着しているトナー量に左右されずに、画像露光
部の感光体の電位Vlを目標電位Kにすることができ
る。 Vl=〔b/(b+a)〕・K・(1+a/b)=K
【0011】請求項3のフルカラー画像形成方法におい
ては、請求項1又は2のカラー画像形成方法において、
上記感光体に代え、導電性基体との間に整流性を有する
感光層上に透明絶縁層を備えた感光体を用いる。そし
て、上記一次帯電に代え、帯電電荷の極性と逆極性の電
荷が該導電性基体より該感光層に容易に注入される極性
で該感光体の一次帯電を行う。これ以外の点は上記の請
求項1又は2の画像形成方法と同様にしてカラー画像を
形成する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
3(a)は本実施例に用いる感光体の構成の一例を示す
ものである。この例の感光体1は正負両極性に感度を有
するように、赤外領域に光感度のあるOPC11上に、
スプレー法で主として可視領域に光感度のあるOPCに
用いられる電荷発生層と同様の厚さ0.4μmの第1電
荷発生層12が形成されている。そして、更にこの電荷
発生層12の表面に透明絶縁層である厚さ15.0μm
のポリカーボネイト樹脂層13を形成して構成されてい
る。このOPC11は潜像形成に用いるレーザ光が導電
性基体であるアルミニュウム電極14表面で正反射する
のを防止するための厚さ0.4μmの正反射防止層11
aと、厚さ0.3μmの第2電荷発生層11bと、厚さ
15.0μmの電荷輸送層11cとから構成されてい
る。
【0013】図3(b)は、この例の感光体1を負帯電
する場合(第2電荷発生層14bで電荷発生)の分光感
度aと正帯電する場合(第1電荷発生層12で電荷発
生)の分光感度b、及び、第1電荷発生層12の分光透
過率cを示すものである。図中の分光透過率cから判る
ように、後述する画像露光用のレーザの波長である78
0nm光に対して、第1電荷発生層12は98%以上の光
透過率を有する。一方、図示しないがポリカーボネイト
樹脂層13と電荷輸送層14cの分光透過率は図3
(b)中で取り扱っている波長の範囲では100%であ
る。従って、感光体1に照射された画像露光用の780
nmのレーザ光の98%以上は、ポリカーボネイト樹脂層
13、第1電荷発生層12及び電荷輸送層14cを透過
して第2電荷発生層14bに到達する。また、図中の正
帯電の場合の分光感度bから判るように、正帯電の場
合、黄色光に対して強い感度を有し、かつ、780nmの
光にはほとんど感度を有しない。
【0014】以下、図3に示す感光体1を用いた本実施
例のカラー画像形成方法について説明する。図1(a)
乃至(f)及び図2(g)乃至(m)は本実施例のカラ
ー画像形成方法の主要な工程を示すものである。図1及
び図2で最上部に示した横長の帯部は下方の各分図中の
感光体1の各部に再現しようとする原稿色を示すもので
ある。なお、この例では、原稿の黒色部を、黒1と黒2
の2種類に区別し、前者はイエロー、マゼンタ、シア
ン、黒の4種類のトナーを重ね合わせて再現し、後者は
黒トナーのみで再現する。最初に、第1ステップとし
て、感光体1に例えばLEDで黄色光を照射しながら、
例えば+6KVの電圧が印加されたコロナ帯電器で感光
体1を+800Vに一次帯電する(図1(a))。これ
によりポリカーボネイト樹脂層13のみが選択的に+8
00Vに帯電される。次いで第2ステップとして、暗中
で例えば−5.2KVの電圧が印加されたコロナ帯電器
で感光体1を−800Vに二次帯電する(図1
(b))。これにより一次帯電によりポリカーボネイト
樹脂層13の表面に蓄積されていた外部電荷がすべて中
和され、内部電荷とこれに誘起された電荷によって感光
層のみが選択的に−800Vに帯電される。次いで第3
ステップとして、780nmのレーザ光にイエロー画像情
報をN/Pに載せて画像露光する(図1(c))。これ
によりレーザ光が照射された部分である画像露光部が−
50Vになる。次いで第4ステップとして、例えば−7
00Vの現像バイアスを印加しながら、マイナス帯電の
非磁性一成分イエロートナーを用いて非接触で反転現像
する(図1(d))。これにより画像露光部にイエロー
トナーが付着してイエロートナー像が形成される。
【0015】次いで第5ステップとしてイエロートナー
像が形成されたままの感光体1を再び上記第1ステップ
と同様にして一次帯電する(不図示)。これによりポリ
カーボネイト樹脂層13及びイエロートナー像を構成す
るトナーが約+800Vに帯電される。次いで第6ステ
ップとして、上記の第2ステップと同様に二次帯電する
(不図示)。これにより第5ステップの一次帯電により
ポリカーボネイト樹脂層13の表面に蓄積されていた外
部電荷がすべて中和され、内部電荷とこれに誘起された
電荷によって感光層のみが選択的に約−800Vに帯電
される。ここで、第5ステップの一次帯電でプラスに帯
電されていたイエロートナーの電荷も中和される。次い
で第7ステップとして、780nmのレーザ光にマゼンタ
画像情報をN/Pに載せて画像露光する(図1
(e))。これにより画像露光部がイエロートナーが付
着していない個所で−50V、イエロートナーが付着し
ている個所で−60Vになる。このイエロートナー付着
の有無による画像露光部電位の差(この場合10V)の
評価については、後述する比較例の説明において言及す
る。次いで第8ステップとして、イエロー画像に関する
上記の第4ステップと同様に、例えば−700Vの現像
バイアスを印加しながら、マイナス帯電の非磁性一成分
マゼンタトナーを用いて非接触で反転現像する(図1
(f))。これにより画像露光部にマゼンタトナーが付
着してマゼンタトナー像が形成される。
【0016】次いで第9ステップとして、イエロートナ
ー像及びマゼンタトナー像が形成されたままの感光体1
を再び上記第1ステップと同様にして一次帯電する(図
2(g))。これによりポリカーボネイト樹脂層13及
びイエロートナー像とマゼンタトナー像を構成するトナ
ーが約+800Vに帯電される。次いで第10ステップ
として、上記の第2ステップと同様に二次帯電する(図
2(h))。これにより第8ステップの一次帯電により
ポリカーボネイト樹脂層13の表面に蓄積されていた外
部電荷がすべて中和され、内部電荷とこれに誘起された
電荷によって感光層のみが選択的に約−800Vに帯電
される。ここで、第8ステップの一次帯電でプラスに帯
電されていたイエロートナー及びマゼンタトナーの電荷
も中和される。次いで第11ステップとして、780nm
のレーザ光にシアン画像情報をN/Pに載せて画像露光
する(図2(i))。これにより画像露光部がイエロー
トナーが付着していない個所で−50V、イエロートナ
ーやマゼンタトナーが付着している個所で最大−75V
になる。次いで第12ステップとして、イエロー画像に
関する上記の第4ステップと同様に、例えば−700V
の現像バイアスを印加しながら、マイナス帯電の非磁性
一成分シアントナーを用いて非接触で反転現像する(図
2(j))。これにより画像露光部にシアントナーが付
着してシアントナー像が形成される。
【0017】次いで第13ステップとして、イエロート
ナー像、マゼンタトナー像及びシアントナー像が形成さ
れたままの感光体1を再び上記第1ステップと同様にし
て一次帯電する(不図示)。これによりポリカーボネイ
ト樹脂層13及びイエロートナー像、マゼンタトナー
像、シアントナー像を構成するトナーが約+800Vに
帯電される。次いで第14ステップとして、上記の第2
ステップと同様に二次帯電する(不図示)。これにより
第13ステップの一次帯電によりポリカーボネイト樹脂
層13の表面に蓄積されていた外部電荷がすべて中和さ
れ、内部電荷とこれに誘起された電荷によって感光層の
みが選択的に約−800Vに帯電される。ここで、第1
3ステップの一次帯電でプラスに帯電されていたイエロ
ートナー、マゼンタトナー、シアントナーの電荷も中和
される。次いで第15ステップとして、780nmのレー
ザ光に黒2画像情報をN/Pに載せて画像露光する(図
2(k))。これにより画像露光部がトナーが付着して
いない個所で−50V、イエロートナー、マゼンタトナ
ー、シアントナーが付着している個所で最大−80Vに
なる。次いで第16ステップとして、イエロー画像に関
する上記の第4ステップと同様に、例えば−700Vの
現像バイアスを印加しながら、マイナス帯電の非磁性一
成分黒トナーを用いて非接触で反転現像する(図2
(l))。これにより画像露光部に黒トナーが付着して
黒2トナー像が形成される。次いで第17ステップとし
て、感光体1上の4色トナー像を一括して転写紙に静電
的に転写する。そして、図示しない通常の方法で4色ト
ナー像を転写紙上に定着してフルカラーコピーを作成す
るとともに、感光体1上の残留トナーをクリーニング
し、また残留電荷を除電して次の画像形成に備える。
【0018】以上のフルカラー画像形成方法を、図4に
示すフルカラー画像形成装置において、画像露光を1画
素8値のパルス幅変調で行って実施したところ、階調性
が良好で、特にハイライト部の1ドット再現性に優れた
フルカラー画像を得ることができた。図4において、感
光体1はドラム状に構成され、矢印反時計方向に回転駆
動されながら画像形成が行われる。この感光体1のまわ
りに、一次帯電用の黄色光発光LED付きのコロナ帯電
器2、二次帯電用のコロナ帯電器3、非磁性一成分イエ
ロートナーを用いたイエロー現像器4a、非磁性一成分
シアントナーを用いたシアン現像器4b、非磁性一成分
マゼンタトナーを用いたマゼンタ現像器4c、黒トナー
を用いた黒現像器4d、一括転写用の転写帯電器5、一
括転写後の感光体残留電荷除電用のコロナ帯電器6、一
括転写後の感光体残留トナー除去用のクリーニング装置
7が配設されている。そして、レーザ光源8a、ポリゴ
ンミラー8b、反射ミラー8c等からなる画像露光装置
による画像露光位置が上記コロナ帯電器3と上記現像器
4aとの間に設定されている。
【0019】比較のために、上記感光体1とは異なり、
透明絶縁層であるポリカーボネイト樹脂層13を有しな
い通常のOPC感光体を用い、かつ、上記一次帯電及び
二次帯電に代え暗中での−800Vの帯電を行い、その
他の点は上記実施例と同様にしてフルカラー画像を形成
してみたところ、二色目であるマゼンタ画像の画像露光
部のうち、一色目のイエロートナーが付着していない部
分の電位は上記実施例と同様に−50Vであるのに対
し、同イエロートナーが付着している部分の電位は−1
50Vにも達し、上記実施例におけるイエロートナー付
着部分の電位が−60Vであるのに比して格段に大きか
った。このため、この画像露光部のうち、イエロートナ
ー付着部分はマゼンタの1ドット画像が欠けたり、イエ
ロートナーが付着していない部分に比して低濃度になっ
てしまった。同様に三色目のシアン画像や黒2画像の画
像露光部についても、先行する現像によるトナー付着部
分で1ドット再現性が不良で、その結果ハイライト部の
色再現性が不良なフルカラー画像しか得られなかった。
【0020】なお、上記の実施例は、正負両極性に感度
を有する感光層を備えた感光体1を用いたが、これに代
え、導電性基体との間に整流性を有する感光層を備えた
感光体を用いることもできる。例えば、アルミニュウム
電極に下地温度80°CでSe−Te合金(Te15重
量%)を厚さ60μmに真空蒸着して導電性基体(アル
ミニュウム電極)との間に整流性を有する感光層を形成
し、その上にポリカーボネイト樹脂を厚さ15μmにス
プレーコートして透明絶縁層を形成した感光体を用いる
ことができる。感光体として、このような感光体を用
い、一次帯電を暗中で−6.0KVで行い、二次帯電を
+5.2KVで行い、かつ、画像露光を680nmのレー
ザ光で行い、その他の点は上記の実施例と同様にしてフ
ルカラー画像を形成したところ、同様に良好なフルカラ
ー画像を得ることができた。
【0021】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。本実施例の感光体としては、上記実施例における同
様の基本構成により正負両極性に感度を有する感光体1
を用いることができる。ここでは、上記実施例の感光体
1と同一の基本構成で、各層の厚さのみ異にした感光体
を用いた。具体的には、上記ポリカーボネイト樹脂層1
3の厚さを12.0μm、第1電荷発生層12の厚さを
0.2μm、電荷輸送層14cの厚さを24.0μm、
第2電荷発生層14bの厚さを0.3μm、正反射防止
層14aの厚さを0.4μmとした感光体を用いた。
【0022】この感光体1も上記実施例の感光体と同様
に、図3(b)に示すような、負帯電する場合(第2電
荷発生層14bで電荷発生)の分光感度a、正帯電する
場合(第1電荷発生層12で電荷発生)の分光感度b、
及び、第1電荷発生層12の分光透過率cを備えてい
る。また、同様に、ポリカーボネイト樹脂層13と電荷
輸送層14cの分光透過率は図3(b)中で取り扱って
いる波長の範囲では100%である。
【0023】以下、上記感光体1を用いた本実施例のカ
ラー画像形成方法について説明する。本実施例のカラー
画像形成方法においても、上記実施例のカラー画像形成
方法と同様に、感光層が感度を有する光を均一照射しな
がらの感光体の一次帯電、暗中での該一次帯電による透
明絶縁層(ポリカーボネイト樹脂層13)上の外部電荷
の除電する二次帯電、画像露光による潜像の形成、及
び、所定色のトナーによる該潜像の現像を含むサイクル
を複数回繰り返して、該感光体上で互いに色が異なる複
数のトナー像を重ね合わせたのち、転写紙に一括転写す
る。本実施例のフルカラー画像形成方法が上記実施例の
フルカラー画像形成方法と主として異なる点は、本実施
例では、上記一次帯電を前記の「作用」の欄に記載した
式(2)を満足するように行う点、及び、上記二次帯電
を上記外部電荷の一部を中和して感光体の電位がほぼ0
Vになるように行う点である。
【0024】ここで、上記感光体を用いた場合の上記式
(2)を満足する一次帯電について詳述する。上記感光
体の感光層の比誘電率の実測値は2.69であった。こ
の厚さは前述のように約24μmであるから、その誘電
率aは約1.0(μF/m2)である。従って、画像露
光部の目標電圧を例えば+800Vであるとすると、上
記式(2)は、 Vs=800(1+1/b) と表わされる。図6(a)中のラインiはこの式を満足
する一次帯電の透明絶縁層(ポリカーボネイト樹脂層1
3)とトナー層の合成容量に対する感光体表面電位特性
を示すものである。同図(a)中のラインj、ラインk
は、比較のために、一次帯電を感光体表面を静電容量の
部分的な変化によらず定電位に帯電できる理想的なスコ
ロトロンでおこなう場合の同電位特性、一次帯電を感光
体表面を静電容量の部分的な変化によらず定電荷密度に
帯電できる理想的なコロトロンでおこなう場合の同電位
特性を、それぞれ示したものである。また、図6(b)
は図6(a)とは異なり横軸に上記合成容量bに代え誘
電厚みd(μm)を取ったものである。ここで、上記感
光体ではポリカーボネイト樹脂層と感光層の比誘電率が
ほぼ等しく、かつ、本実施例では非磁性トナーを用い、
トナー層の比誘電率も感光層等とほぼ等しい。従って、
図6(b)は、一次帯電の上記透明絶縁層(ポリカーボ
ネイト樹脂層13)とトナー層の合計厚みに対する感光
体表面電位特性を示している。図6(a)又は(b)か
ら判るように、上記式を満足する一次帯電は、理想的な
スコロトロンとコロトロンの中間よりややスコロトロン
に近い帯電になる。そして、この例の透明絶縁層(ポリ
カーボネイト樹脂層13)の厚さは12μmであり、か
つ、トナー層の最大厚みは20μm程度であることか
ら、例えば図6(b)の横軸にとった上記合計厚みで1
2μm乃至36μm程度の範囲で上記式を満足すれば、
実用上充分である。
【0025】以上の様な上記式(2)を満足する一次帯
電を行うためには、一次帯電用の帯電器として例えば図
7(a)に示すようなシールドコロトロンを用いること
ができる。このシールドコロトロンは、接地されている
ケーシングの先端部2aが2乃至3mmだけ内側に折り曲
げられている。放電ワイヤへの印加電圧や感光体表面の
相対移動速度にもよるが、このケーシング先端部2aの
レイアウトによって、コロトロンとスコロトロンの中間
的な帯電状態を色々と作り出すことができる。
【0026】以下、図7(a)乃至(f)を用いて本実
施例のカラー画像形成方法について具体的に説明する。
この図7(a)乃至(c)は一色目のトナー像形成の基
本的な工程の一部を示すものであり、同(d)乃至
(f)は二色目のトナー像形成の基本的な工程の一部を
示すものである。なお、上記のように、本実施例のカラ
ー画像形成方法における基本的な工程の総数は上記実施
例のカラー画像形成方法におけると同数であり、以下の
説明におけるステップの番号は、上記実施例におけるも
のと対応している。最初に、第1ステップとして、感光
体1に例えばLEDで黄色光を照射しながら、例えば+
6KVの電圧が印加されたコロナ帯電器で感光体1を+
1200Vに一次帯電する(図7(a))。これにより
ポリカーボネイト樹脂層13のみが選択的に+1200
Vに帯電される。ここで、コロナ帯電器への印加電圧が
上記実施例と同じ値であるにもかかわらず、感光体1の
帯電電位が異なるのは、上記のように感光体を構成する
各層の厚みの相違によって静電容量が異なるためであ
る。次いで第2ステップとして、暗中で例えば−4.7
KVの電圧が印加されたコロナ帯電器で感光体1をほぼ
0Vに二次帯電する(図7(b))。これにより一次帯
電によりポリカーボネイト樹脂層13の表面に蓄積され
ていた外部電荷の一部が中和され、この外部電荷と内部
電荷の一部とによるポリカーボネイト樹脂層13の帯電
が+800Vになり、かつ、内部電荷の残りとこれに誘
起された電荷により感光層が−800Vに帯電される。
次いで第3ステップとして、780nmのレーザ光にイエ
ロー画像情報をN/Pに載せて画像露光する(図7
(c))。これによりレーザ光が照射された部分である
画像露光部の電位が+800V弱になる。次いで第4ス
テップとして、例えば+50Vの現像バイアスを印加し
ながら、マイナス帯電の非磁性一成分イエロートナーを
用いて非接触で正規現像する。これにより画像露光部に
イエロートナーが付着してイエロートナー像が形成され
る。
【0027】次いで第5ステップとしてイエロートナー
像が形成されたままの感光体1を再び上記第1ステップ
と同様にして一次帯電する(図7(d))。これにより
ポリカーボネイト樹脂層13及びイエロートナー像を構
成するトナーが帯電され、感光体の電位はトナー付着量
に応じて+1200V乃至+1400Vになる。次いで
第6ステップとして、上記の第2ステップと同様に二次
帯電する(図7(e))。これにより第5ステップの一
次帯電によりポリカーボネイト樹脂層13の表面に蓄積
されていた外部電荷の一部が中和され、この外部電荷と
内部電荷の一部とによるポリカーボネイト樹脂層13の
帯電が+800Vになり、かつ、内部電荷の残りとこれ
に誘起された電荷により感光層が約−800Vに帯電さ
れ、感光体の表面電位はほぼ0Vになる。ここで、第5
ステップの一次帯電でプラスに帯電されていたイエロー
トナーの電荷も一部中和される。次いで第7ステップと
して、780nmのレーザ光にマゼンタ画像情報をN/P
に載せて画像露光する(図7(f))。これにより画像
露光部がイエロートナーが付着していない個所でも、イ
エロートナーが付着している個所でも+800V弱にな
る。このイエロートナー付着の有無によらず画像露光部
電位が等しくなる点については、後に詳述する。次いで
第8ステップとして、イエロー画像に関する上記の第4
ステップと同様に、例えば+50Vの現像バイアスを印
加しながら、マイナス帯電の非磁性一成分マゼンタトナ
ーを用いて非接触で正規現像する。これにより画像露光
部にマゼンタトナーが付着してマゼンタトナー像が形成
される。
【0028】次いで第9ステップとして、イエロートナ
ー像及びマゼンタトナー像が形成されたままの感光体1
を再び上記第1ステップと同様にして一次帯電する。こ
れによりポリカーボネイト樹脂層13及びイエロートナ
ー像やマゼンタトナー像を構成するトナーが帯電され、
感光体の電位はトナー付着量に応じて+1200V乃至
+1600Vになる。次いで第10ステップとして、上
記の第2ステップと同様に二次帯電する。これにより第
5ステップの一次帯電によりポリカーボネイト樹脂層1
3の表面に蓄積されていた外部電荷の一部が中和され、
この外部電荷と内部電荷の一部とによるポリカーボネイ
ト樹脂層13の帯電が+800Vになり、かつ、内部電
荷の残りとこれに誘起された電荷により感光層が約−8
00Vに帯電され、感光体の表面電位はほぼ0Vにな
る。ここで、第5ステップの一次帯電でプラスに帯電さ
れていたイエロートナーやマゼンタトナーの電荷も一部
中和される。次いで第11ステップとして、780nmの
レーザ光にシアン画像情報をN/Pに載せて画像露光す
る。これにより画像露光部がイエロートナー等が付着し
ていない個所でも、イエロートナー等が付着している個
所でも+800V弱になる。次いで第12ステップとし
て、イエロー画像に関する上記の第4ステップと同様
に、例えば+50Vの現像バイアスを印加しながら、マ
イナス帯電の非磁性一成分シアントナーを用いて非接触
で正規現像する。これにより画像露光部にシアントナー
が付着してシアントナー像が形成される。
【0029】次いで第13ステップとして、イエロート
ナー像、マゼンタトナー像及びシアントナー像が形成さ
れたままの感光体1を再び上記第1ステップと同様にし
て一次帯電する。これによりポリカーボネイト樹脂層1
3及びイエロートナー像等を構成するトナーが帯電さ
れ、感光体の電位はトナー付着量に応じて+1200V
乃至+1800Vになる。次いで第14ステップとし
て、上記の第2ステップと同様に二次帯電する(不図
示)。これにより第13ステップの一次帯電によりポリ
カーボネイト樹脂層13の表面に蓄積されていた外部電
荷のほぼ半分が中和され、この外部電荷と内部電荷の一
部とによるポリカーボネイト樹脂層13の帯電が+80
0Vになり、かつ、内部電荷の残りとこれに誘起された
電荷により感光層が約−800Vに帯電され、感光体の
表面電位はほぼ0Vになる。ここで、第13ステップの
一次帯電でプラスに帯電されていたイエロートナー、マ
ゼンタトナー、シアントナーの電荷もほぼ半分中和され
る。次いで第15ステップとして、780nmのレーザ光
に黒画像情報をN/Pに載せて画像露光する。これによ
りレーザ光が照射された部分である画像露光部がトナー
が付着していない個所でも、イエロートナー等が付着し
ている個所でも+800V弱になる。次いで第16ステ
ップとして、イエロー画像に関する上記の第4ステップ
と同様に、例えば+50Vの現像バイアスを印加しなが
ら、マイナス帯電の非磁性一成分黒トナーを用いて非接
触で正規現像する。これにより画像露光部に黒トナーが
付着して黒トナー像が形成される。
【0030】次いで第17ステップとして、感光体1上
の4色トナー像を一括して転写紙に静電的に転写する。
そして、図示しない通常の方法で4色トナー像を転写紙
上に定着してフルカラーコピーを作成するとともに、感
光体1上の残留トナーをクリーニングし、また残留電荷
を除電して次の画像形成に備える。
【0031】以上のフルカラー画像形成方法を、一次帯
電用の黄色光発光LED付きコロナ帯電器2として黄色
光発光LED付きシールドコロトロンを用いた図4に示
すフルカラー画像形成装置において、画像露光を400
DPI、128階調のパワー変調で行って実施したとこ
ろ、200線256階調の、特にハイライト部の再現性
に優れたフルカラー画像を得ることができた。また、階
調ごとに、画像露光部の電位が先行する現像によるトナ
ーが付着している個所とこのようなトナーが全く付着し
ていない個所とで大変良く一致し、色再現性に優れたフ
ルカラー画像を得ることができた。
【0032】比較のために、一次帯電用のコロナ帯電器
2として上記シールドコロトロンに代え、スコロトロン
を用い、他の点は本実施例と同様にしてフルカラー画像
を形成してみたところ、二色目以降の画像露光による画
像露光部のうち、先行する現像によるトナーが付着して
いる個所の電位が、同トナーが付着していない個所の電
位よりも低くなって正確な色再現ができなかった。これ
は、本比較例について本実施例に係る図7(a)乃至
(f)に対応して示した図8(a)乃至(f)の工程図
中の(d)に示すように、一色目の現像によるトナー層
の誘電厚みが例えば透明絶縁層(ポリカーボネイト樹脂
層13)の誘電厚みと同じ12μmであるトナー付着部
と、トナーが付着していない部分とを比較した場合、二
色目のスコロトロンによる一次帯電で感光体1が均一に
+1200Vに帯電されることから、上記トナー付着部
の電荷密度はトナーが付着していない部分の約半分にな
るというように、一次帯電によるトナー付着部の電荷密
度が大幅に減少するためである。例えば、この場合、図
8(f)に示すように二次帯電による感光層の帯電量
は、トナーが付着していない部分で+800Vであるの
に対し、トナー付着部では+600Vになる。そして、
図8(f)に示すように画像露光後の電位も、トナーが
付着していない部分で+800Vであるのに対し、トナ
ー付着部では+600Vになる。このように画像露光後
のトナー付着部の電位が低いためにトナー濃度の低下が
生じるのである。例えば、三色のトナー層が重なった部
分ではレーザ光のパワーを最大にしても+500V強の
露光部電位しかえられず、現像したトナー画像濃度も、
先行する現像によるトナー付着がない個所の約半分にし
かならなかった。
【0033】また、比較のために、一次帯電用のコロナ
帯電器2として上記シールドコロトロンに代え、コロト
ロンを用い、他の点は本実施例と同様にしてフルカラー
画像を形成してみたところ、二色目以降の画像露光によ
る画像露光部のうち、先行する現像によるトナーが付着
している個所の電位が、そのトナー付着量に比例して大
きくなり最大で+3000Vにまで達し、同トナーが付
着していない個所の電位よりも高くなって正確な色再現
ができなかった。これは、本比較例について本実施例に
係る図7(a)乃至(f)に対応して示した図9(a)
乃至(f)の工程図中の(d)に示すように、一色目の
現像によるトナー層の誘電厚みが例えば透明絶縁層(ポ
リカーボネイト樹脂層13)の誘電厚みと同じ12μm
であるトナー付着部と、トナーが付着していない部分と
を比較した場合、二色目のコロトロンによる一次帯電で
感光体1が均一な電荷密度に帯電されることから、上記
トナー付着部の電位はトナーが付着していない部分の電
位が+1200Vであるのに対し+2400Vというよ
うに、一次帯電によるトナー付着部の帯電電位が大幅に
高くなるためである。例えば、この場合、図9(e)に
示すように二次帯電による感光層の帯電量は、トナーが
付着していない部分で+800Vであるのに対し、トナ
ー付着部では+1200Vになる。そして、図9(f)
に示すように画像露光後の電位も、トナーが付着してい
ない部分で+800Vであるのに対し、トナー付着部で
は+1200Vになる。このように画像露光後のトナー
付着部の電位が高いためにトナー濃度の上昇が生じるの
である。例えば、三色のトナー層が重なった部分ではト
ナー付着がない部分に比較して最大約600Vも電位が
高くなり、現像したトナー画像濃度も、先行する現像に
よるトナー付着がない個所の約1.5倍になった。
【0034】なお、上記の実施例は、正負両極性に感度
を有する感光層を備えた感光体1を用いたが、これに代
え、導電性基体との間に整流性を有する感光層を備えた
感光体を用いることもできる。例えば、アルミニュウム
電極に下地温度80°CでSe−Te合金(Te15重
量%)を厚さ55μmに真空蒸着して導電性基体(アル
ミニュウム電極)との間に整流性を有する感光層を形成
し、その上にポリカーボネイト樹脂を厚さ12μmにス
プレーコートして透明絶縁層を形成した感光体を用いる
ことができる。感光体として、このような感光体を用
い、一次帯電を暗中で−6.0KVで行い、二次帯電を
+4.7KVで行い、かつ、画像露光を680nmのレー
ザ光で行い、その他の点は上記の実施例と同様にしてフ
ルカラー画像を形成したところ、同様に良好なフルカラ
ー画像を得ることができた。
【0035】また、上記各実施例においては、透明絶縁
層12の材料としてポリカーボネイトを用いたが、これ
に代え、ポリスチレン、フェノール樹脂、ポリアミド樹
脂などを用いることもできる。
【0036】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、2色目以
降のトナー像形成に当って、一次帯電及び暗中での所定
の除電により、先行する現像で感光体上に付着している
トナーの電荷も含め透明絶縁層上の外部電荷がほぼ全て
均一に消去され、これにより、その後の画像露光による
潜像が上記界面の内部電荷によって形成されるので、先
行する現像でのトナーの有無によらず潜像のほぼ均一な
電位コントラストを得ることができる。従って、2色目
以降のトナー像形成において先行する現像で感光体に付
着したトナーの電荷による電位コントラストのバラツキ
を防止できるという優れた効果がある。
【0037】請求項2のカラー画像形成方法によれば、
2色目以降のトナー像形成に当って、一次帯電を所定の
関係を満足するように行うことにより、その後の画像露
光による露光部の電位が、先行する現像で感光体上に付
着しているトナーの有無で異ならないようにするので、
露光量に応じた正確な画像露光部電位を得ることができ
る。一方、該一次帯電後に暗中での透明絶縁層上の外部
電荷の一部除電で、該透明絶縁層の帯電と感光層の帯電
とが合成されて現われる該感光体上の電位をほぼ0ボル
トにし、これにより、画像露光により光が照射されなか
った非画像露光部の電位も先行する現像で感光体上に付
着しているトナーの有無で異ならないようにするので、
露光量に応じた正確な画像露光部電位を得ることができ
る。従って、階調性と色再現性に優れたカラー画像を形
成することができるという優れた効果がある。
【0038】請求項3のカラー画像形成方法によれば、
請求項1又は2のカラー画像形成方法と同様の効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)乃至(f)は実施例に係るカラー画像形
成方法の工程の一部を示す工程図。
【図2】(g)乃至(m)は同カラー画像形成方法の残
りの工程を示す工程図。
【図3】(a)実施例に係る感光体の概略構成図、
(b)は同感光体の特性図。
【図4】同カラー画像形成方法を実施する画像形成装置
の一例の概略構成図。
【図5】本発明の他の実施例に係るカラー画像形成方法
の原理を説明するための説明図。
【図6】(a)及び(b)はそれぞれ同カラー画像形成
方法における一次帯電の特性を示す特性図。
【図7】(a)乃至(f)は同カラー画像形成方法の工
程の一部を示す工程図。
【図8】(a)乃至(f)は比較例に係るカラー画像形
成方法の工程の一部を示す工程図。
【図9】(a)乃至(f)は他の比較例に係るカラー画
像形成方法の工程の一部を示す工程図。
【符号の説明】
1 感光体 , 2 一
次帯電用コロナ帯電器 3 二次帯電用コロナ帯電器 , 4a,b,
c,d 現像器 5 転写帯電器 , 6 除
電帯電器 7 クリーニング装置 , 11 O
PC 11a 反射防止層 , 11b 第
2電荷発生層 11c 電荷輸送層 , 12 第
1電荷発生層 13 ポリカーボネイト樹脂層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正負両極性に光感度を有する感光層上に透
    明絶縁層を備えた感光体を用い、該感光層が感度を有す
    る光を均一照射しながらの該感光体の一次帯電、暗中で
    の該一次帯電による該透明絶縁層上のほぼ全ての外部電
    荷の除電、画像露光による潜像の形成、及び、所定色の
    トナーによる該潜像の現像を含むサイクルを複数回繰り
    返して、該感光体上で互いに色が異なる複数のトナー像
    を重ね合わせることを特徴とするカラー画像形成方法。
  2. 【請求項2】正負両極性に光感度を有する感光層上に透
    明絶縁層を有する感光体を用い、該感光層が感度を有す
    る光を均一照射しながらの該感光体の一次帯電、暗中で
    の該感光体上の電位がほぼ0ボルトになる程度の該一次
    帯電によって蓄積された該透明絶縁層上の外部電荷の除
    電、画像露光による潜像の形成、及び、所定色のトナー
    による該潜像の現像を含むサイクルを複数回繰り返し
    て、該感光体上で互いに色が異なる複数のトナー像を重
    ね合わせるカラー画像形成方法において、 該一次帯電を、次式を満足するように行うことを特徴と
    するカラー画像形成方法。 式 Vs=K・(1+a/b) 但し、Vsは該一次帯電による該感光体の帯電電位(ボ
    ルト)、Kは該画像露光により光が照射された感光体部
    分の目標電位(ボルト)、aは該感光層の静電容量(μ
    F/m2)、bは該透明絶縁層と該一次帯電時に該感光
    体層上に存在するトナー層との合成静電容量(μF/m
    2)である。
  3. 【請求項3】上記感光体に代え、導電性基体との間に整
    流性を有する感光層上に透明絶縁層を備えた感光体を用
    い、 かつ、上記一次帯電に代え、所定極性による該感光体の
    一次帯電を行うことを特徴とする請求項1又は2のカラ
    ー画像形成方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002278326A (ja) * 2001-03-19 2002-09-27 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び画像形成プロセスユニット
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