JPH05241097A - 投写レンズと投写型表示装置 - Google Patents

投写レンズと投写型表示装置

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JPH05241097A
JPH05241097A JP4040896A JP4089692A JPH05241097A JP H05241097 A JPH05241097 A JP H05241097A JP 4040896 A JP4040896 A JP 4040896A JP 4089692 A JP4089692 A JP 4089692A JP H05241097 A JPH05241097 A JP H05241097A
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JP
Japan
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light
lens
auxiliary
projection
screen
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JP4040896A
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English (en)
Inventor
Yoshito Miyatake
義人 宮武
Narumasa Yamagishi
成多 山岸
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ライトバルブ上に形成された光学像をスクリ
ーン上に斜め方向から拡大投写する投写レンズとこの投
写レンズを用いた投写型表示装置に関するもので、フォ
ーカス状態が良好で台形歪みの少ない投写型表示装置を
提供する。 【構成】 光合成光学系の出力側に主レンズ69を配置
し、入力側に3つの補助レンズ63,64,65を配置
する。補助レンズ63,64,65は実質的な主レンズ
の光軸70,71,72に対して傾けて配置する。 【効果】 補助レンズ63,64,65を傾けることに
より補助レンズ63,64,65によるライトバルブの
虚像は像面の傾いた台形となり、主レンズ69が光合成
光学系を介してこの台形の像をスクリーンに対して斜め
に投写するので、スクリーン上の投写画像はフォーカス
状態と台形歪みが改善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ライトバルブ上に形成
された光学像をスクリーン上に斜め方向から拡大投写す
る投写レンズおよびこの投写レンズを用いた投写型表示
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大画面映像を得るために、小画面の画像
を投写レンズによりスクリーン上に拡大投写する方法が
従来よりよく知られている。この方法を用いた装置とし
て、スライドプロジェクタや映画映写機がある。また、
電気信号に応じて大画面画像を形成するために、ライト
バルブに映像信号に応じた光学像を形成し、その光学像
に光を照射し投写レンズによりスクリーン上に拡大投写
する方法も従来よりよく知られている。最近では、ライ
トバルブとして液晶パネルを用いる投写型表示装置が注
目されている(例えば、特開昭62−133424号公
報)。液晶パネルは、高画質の投写画像を得るために、
液晶材料としてツイストネマティック液晶を用い、各画
素にスイッチング素子としてTFTを設けたアクティブ
マトリックス型を用い、赤用、緑用、青用として3枚の
液晶パネルを用いるのが主流となりつつある。
【0003】液晶パネルを3枚用いた投写型表示装置の
構成例を(図8)に示す。光源1から出た光は、ダイク
ロイックミラー2,3と平面ミラー4で構成される色分
解光学系に入射し、赤、緑、青の3原色の光に分解され
る。各原色光は、それぞれフィールドレンズ5,6,7
を透過した後に、液晶パネル8,9,10に入射する。
液晶パネル8,9,10には映像信号に応じて透過率の
変化として光学像が形成される。液晶パネル8,9,1
0からの出射光は、ダイクロイックミラー11,12と
平面ミラー13で構成される色合成光学系により1つの
光に合成される。合成された光は投写レンズ14に入射
し、3つの液晶パネル8,9,10上の光学像は投写レ
ンズ14によりスクリーン15上に拡大投写される。
【0004】液晶パネル8,9,10は、(図9)に示
すように、液晶セル16、入射側偏光板17、出射側偏
光板18で構成されている。液晶セル16は、2枚のガ
ラス基板19,20の間にツイストネマティック液晶2
1を封入したもので、ガラス基板19,20の液晶層側
面にそれぞれマトリックス状透明電極を設けている。入
射側偏光板17の偏光軸と出射側偏光板18の偏光軸は
直交している。透明電極に電圧を印加しない場合、入射
側偏光板17を出射した直線偏光が液晶セル16内で旋
光性により90°回転するので、透過率は最大になる。
電圧を印加すると電圧に応じて旋光性が減少し、透過率
が減少する。このようにして、液晶パネル8,9,10
に透過率の変化として映像信号に応じた光学像が形成さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】(図8)に示した構成
では、通常、液晶パネル8,9,10は投写レンズ14
の光軸22に対して垂直に配置し、光軸22が液晶パネ
ル8,9,10の画面中心を通るようにする。スクリー
ン15が投写レンズ14の光軸22に対して垂直の場合
には、スクリーン15上に全領域のフォーカス状態が均
一良好で台形歪みのない画像が表示される。
【0006】(図8)に示した構成で、投写画像を反射
型のスクリーンに投写する場合、観察者がスクリーンに
対して投写器と同じ側に位置するので、投写器の設置場
所が問題となる。スクリーン15が投写レンズ14の光
軸22に対して垂直な場合、観察者が投写画像を真正面
から見ようとすると、投写器が投写画像の一部を隠した
り、投写器の騒音が気になるという問題がある。この問
題を避けるためにスクリーン15を投写レンズ14の光
軸22に対して斜めにすると、投写画像が台形に歪み、
また全領域のフォーカス状態を均一良好にできないとい
う問題がある。
【0007】スクリーンに対して斜め方向から投写する
方法として、軸ずらし法と、アオリ法の2つがある。
【0008】軸ずらし法は、(図10)に示すように、
液晶パネル23とスクリーン15とを投写レンズ14の
光軸22に対して垂直に配置し、液晶パネル23の画面
中心24を投写レンズ14の光軸22からずらす方法で
ある。投写レンズ14に歪曲収差がない場合には液晶パ
ネル23に長方形画像を表示するとスクリーン15上に
長方形画像を表示することができる。しかし、この方法
は、投写角(投写レンズ14の瞳中心25とスクリーン
15の中心26を結ぶ直線と投写レンズ14の光軸22
のなす角)が大きくなると投写レンズ14に必要な画角
が大きくなるために、投写レンズ14の外径が大きくな
り、またスクリーン15上の投写レンズ14から遠い領
域の輝度が低くなるという問題がある。
【0009】アオリ法は、(図11)に示すように、液
晶パネル23とスクリーン15とを投写レンズ14の光
軸22に対して傾ける方法である。全領域のフォーカス
状態が均一良好な投写画像を得るには、次式で表わされ
るシャインプルーフの法則を満足するように、スクリー
ン15の傾斜角θと液晶パネル23の傾斜角θ' とを決
めるとよい。
【0010】
【数1】
【0011】ここで、mはスクリーン15と投写レンズ
14の光軸22との交点25を物点とした場合の倍率で
ある。
【0012】アオリ法は、投写レンズ14の画角を大き
くする必要がなく、投写画像の輝度均一性を確保しやす
いが、台形歪みを発生する。スクリーン15上の投写画
像を長方形とするには、液晶パネル23上に台形画像を
表示する必要がある。マトリックス電極を用いた液晶パ
ネルに台形画像を表示する方法してマトリックス電極を
台形状に構成する方法も考えられるが、汎用性を考える
と非現実的である。また、映像信号処理により液晶パネ
ルに表示する画像の形状変換を行うことも考えられる
が、映像信号記憶装置が必要となるのでコスト高となっ
てしまう。
【0013】本発明は、スクリーンに斜め方向から投写
しても全領域のフォーカス状態が良好で、しかも台形歪
みのない投写画像を表示できる投写型表示装置を提供す
ることを目的とする。また、本発明は、そのような投写
型表示装置を実現するための投写レンズを提供すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明の第1の投写レンズは、3つの入力光軸と1つの
出力光軸とを有し3つの光を1つに合成する光合成手段
と、光合成手段の出力側に配置され正パワーを有する主
レンズと、光合成手段の入力側にそれぞれ配置され同一
特性の正パワーを有する3つの補助レンズとを備え、3
つの入力光軸に沿って進む光線は光合成手段により1つ
の出力光軸に沿って進む光線に合成され、主レンズの光
軸は出力光軸と一致し、3つの補助レンズの光合成手段
側主点から対応する入力光軸に垂線を下すと垂線の足か
ら主レンズの補助レンズ側焦点までの光路長は主レンズ
の焦点距離と略一致し、3つの補助レンズの光軸は対応
する入力光軸と1点で交わり、光合成手段を通して3つ
の補助レンズを見ると3つの補助レンズが主レンズに対
して傾き実質的に重なって見えるようにしたものであ
る。
【0015】本発明の第2の投写レンズは、入力光軸と
1つの出力光軸とを有し3つの光を1つに合成する光合
成手段と、光合成手段の出力側に配置され正パワーを有
する主レンズと、光合成手段の入力側にそれぞれ配置さ
れ同一特性の正パワーを有する3つの補助レンズとを備
え、3つの入力光軸に沿って進む光線は光合成手段によ
り1つの出力光軸に沿って進む光線に合成され、主レン
ズの光軸は出力光軸と一致し、3つの補助レンズの主レ
ンズ側主点から対応する入力光軸に垂線を下すと垂線の
足から主レンズの補助レンズ側焦点までの光路長は主レ
ンズの焦点距離と略一致し、3つの補助レンズの光軸は
対応する入力光軸と1点で交わり、3つの補助レンズは
それぞれ入力光軸に対する傾斜角が連動して可変であ
り、光合成手段を通して3つの補助レンズを見ると3つ
の補助レンズが主レンズの光軸に対して傾き実質的に重
なって見えるようにしたものである。
【0016】各補助レンズの光軸と各入力光軸との交点
はそれぞれの補助レンズの最も離れた2つの頂点の間に
位置させるとよい。補助レンズは、1枚で構成し、主レ
ンズから最も遠い面を凸面にするのが望ましい。主レン
ズはその光軸に沿って移動可能にするのが望ましい。
【0017】補助レンズの入力光軸に対する傾斜角を変
える場合、入力光軸に垂直な平面内にある所定の回転軸
を中心として補助レンズを回転させるとよい。各補助レ
ンズの回転軸は、各補助レンズの最も離れた2つの頂点
の間にあり、それぞれ対応する入力光軸と交わるように
するのが望ましい。
【0018】各補助レンズの主レンズ側主点が各入力光
軸上にあり、各補助レンズの主レンズ側主点から主レン
ズの補助レンズ側主点までの光路長が主レンズの焦点距
離と略一致するのが望ましい。
【0019】本発明の第1の投写型表示装置は、3原色
の色成分を含む光を放射する光源と、光源の放射光を3
つの原色光に分解する色分解手段と、色分解手段の3つ
の出力光がそれぞれ入射し映像信号に応じて光学的特性
の変化として光学像を形成する3つのライトバルブと、
3つのライトバルブの出射光が入射し光学像をスクリー
ン上に投写する投写レンズとを備え、投写レンズとして
上記第1の投写レンズを用い、スクリーン上の投写画像
の台形歪みが少なくなるように、3つの補助レンズと3
つのライトバルブとを対応する入力光軸に対して傾けて
配置したものである。
【0020】本発明の第2の投写型表示装置は、3原色
の色成分を含む光を放射する光源と、光源の放射光を3
つの原色光に分解する色分解手段と、色分解手段の3つ
の出力光がそれぞれ入射し映像信号に応じて光学的特性
の変化として光学像を形成する3つのライトバルブと、
3つのライトバルブの出射光が入射し光学像をスクリー
ン上に投写する投写レンズとを備え、投写レンズとして
上記第2の投写レンズを用い、3つのライトバルブは対
応する入力光軸と補助レンズの光軸とを含む平面と垂直
なまま入力光軸に対する傾斜角を連動して可変でき、各
入力光軸に対する補助レンズの傾斜角およびライトバル
ブの傾斜角の調整によりスクリーン上の投写画像の台形
歪みを少なくするものである。
【0021】本発明の第3の投写型表示装置は、3原色
の色成分を含む光を放射する光源と、光源の放射光を3
つの原色光に分解する色分解手段と、色分解手段の3つ
の出力光がそれぞれ入射し映像信号に応じて光学的特性
の変化として光学像を形成する3つのライトバルブと、
3つのライトバルブの出射光が入射し光学像をスクリー
ン上に投写する投写レンズとを備え、投写レンズとして
上記第2の投写レンズを用い、各ライトバルブは対応す
る入力光軸と垂直に配置され、各入力光軸に対する3つ
の補助レンズの傾斜角の調整によりスクリーン上の投写
画像の台形歪みを少なくするものである。
【0022】ライトバルブの光学像形成面は、補助レン
ズの光軸と入力光軸とを含む平面と垂直にするのがよ
い。ライトバルブを回転する場合、ライトバルブの回転
軸は、入力光軸と交わり、ライトバルブの画像形成面内
にあり画面中心を通るようにするのがよい。ライトバル
ブを回転せず補助レンズのみを回転させる場合、ライト
バルブは入力光軸と垂直にするとよい。
【0023】ライトバルブとして、映像信号に応じて複
屈折性または旋光性または散乱性の変化として光学像を
形成するライトバルブを用いることができる。この場
合、補助レンズの焦点距離は主レンズの補助レンズ側の
瞳中心から補助レンズの主レンズ側主点までの距離と略
同一とするのが望ましい。
【0024】
【作用】本発明の投写レンズのモデルを(図1)に示
す。主レンズG1 の光軸31に対して補助レンズG2
スクリーンSとが斜めに配置され、補助レンズG2 の光
軸32に対してライトバルブLが斜めに配置されてい
る。主レンズG1 の光軸31と補助レンズG2 の光軸3
2とは同一平面(ここでは、基準平面と呼ぶ)の上にあ
り、ライトバルブLとスクリーンSとは基準平面に垂直
である。主レンズG1、補助レンズG2 はいずれも薄肉
レンズで無収差の理想レンズと仮定し、スクリーンSと
ライトバルブLは平面と考える。
【0025】(図2(a))、(図2(b))に示すよ
うに、スクリーンS上とライトバルブL上とに各辺が基
準平面33と垂直または平行で相似の長方形画像34,
35が表示され、長方形画像34,35から光線が出る
と考える。主レンズG1 によりスクリーンSに対応する
実像S' が形成され、補助レンズG2 によりライトバル
ブLに対応する虚像L' が形成されるとする。
【0026】シャインプルーフの法則によれば物体平面
と像平面とレンズ平面とが1つの直線上で交わることが
知られている。従って、主レンズG1 によるスクリーン
Sの像S' は、像面が基準平面33と垂直で光軸31に
対して傾き、(図2(c))に示すように、主レンズG
1 から遠い側の辺36が長い台形37となる。また、補
助レンズG2 によるライトバルブLの像L' は、像面が
基準平面33と垂直で光軸32に対して傾き、(図2
(d))に示すように、補助レンズG2 から遠い側の辺
38が長い台形39となる。
【0027】スクリーンSの傾斜角をθ、像S' の傾斜
角をξ、主レンズG1 の光軸31上の物点40に対する
倍率をm1 とすると、次式が成り立つ。
【0028】
【数2】
【0029】像S' の台形37の平行でない2辺41,
42を延長して得られる交点P1 を消失点と呼ぶことに
する。消失点P1 は、基準平面上にあり、主レンズG1
の焦点F1'を通り光軸31に垂直な直線上に存在し、消
失点P1 から主レンズG1 の光軸31に下した垂線の長
さp1 は次のようになる。
【0030】
【数3】
【0031】補助レンズG2 の光軸32と主レンズG1
の光軸31とのなす角をγとする。主レンズG1 の光軸
31を基準にしてライトバルブLの傾斜角をα、像L'
の傾斜角をβとし、補助レンズG2 の光軸32上の物点
43に対する倍率をm2 とする。補助レンズG2 の光軸
32を基準にすると、ライトバルブLの傾斜角はα+
γ、像L' の傾斜角はβ+γとなるから、次式が成り立
つ。
【0032】
【数4】
【0033】像L' の台形39の平行でない2辺44,
45を延長して得られる消失点P2は、基準平面上にあ
り、補助レンズG2 の焦点F2 を通り光軸32に垂直な
直線上に存在する。補助レンズG2 の中心H2 が主レン
ズG1 の光軸31上にあるとすると、像L' の消失点P
2 から光軸31に下した垂線の長さp2 は次のようにな
る。
【0034】
【数5】
【0035】ライトバルブL上に長方形画像を表示した
場合にスクリーンS上にフォーカス状態の良好な長方形
画像が投写されるためには、像S' と像L' が同一平面
上にあり、像S' と像L' の形状が全く同一であること
が必要である。後者の条件は、像S' の消失点P1 と像
L' の消失点P2 とが一致することと等価である。フォ
ーカス調整のために主レンズG1 を光軸31に沿って移
動可能とすれば、像S' と像L' とが平行であり、2つ
の消失点P1 、P2 から主レンズG1 の光軸31に下し
た2本の垂線の長さが等しければよい。つまり、次の2
つの条件が成り立てばよい。
【0036】
【数6】
【0037】
【数7】
【0038】(数3)、(数5)を(数7)に代入する
と、次のようになる。
【0039】
【数8】
【0040】(数2)、(数4)、(数6)より、次式
が得られる。
【0041】
【数9】
【0042】(数8)、(数9)はγ、αを未知数とす
る2元連立方程式と考えることができ、f1 、f2 、m
1 、m2 、θの組み合わせにもよるが、θ、m1 を与え
た場合のγ、αを求めることができる。
【0043】次に、γ、αが実現可能である条件につい
て考える。ライトバルブLが補助レンズG2 に近接して
いるから、m2 は1よりわずかに大きい程度である。従
って、スクリーンS上の画像に対するライトバルブL上
の画像の倍率はほぼm1 となり、m1 が十分小さい場
合、(数2)からξ≪γと考えてよい。m2 >1ならば
(数4)よりα<βであり、(数6)を利用するとα≪
γとなる。α≪γと考えてよい場合、(数8)は次のよ
うに近似できる。
【0044】
【数10】
【0045】(数10)から、スクリーンSの傾斜角θ
に合わせて補助レンズG2 の傾斜角γを調整すれば、フ
ォーカス状態は保証されないが、台形歪みは補正される
ことが分かる。
【0046】同様にして、α≪γ、β≪γと考えてよい
場合、(数9)は次のように近似できる。
【0047】
【数11】
【0048】θとγの関係にある程度の誤差を許すと、
(数10)と(数11)から、次の近似式が得られる。
【0049】
【数12】
【0050】(数12)の条件がほぼ満足されるなら
ば、(図1)に示したモデルでライトバルブL上に長方
形画像を表示した場合、スクリーンS上にフォーカス状
態の良好な長方形画像を投写できる。一般にレンズは焦
点深度の範囲内であればフォーカス状態が良好と考えて
よいから、像S' と像L' の2つの像面が厳密に平行と
なる必要はない。
【0051】
【実施例】以下に、添付図面を用いて本発明の投写型表
示装置の実施例について説明する。
【0052】本発明の投写型表示装置の一実施例の構成
を(図3)に示す。51は光源、57,58はダイクロ
イックミラー、59は平面ミラー、60,61,62は
液晶パネル、63,64,65は補助レンズ、66,6
7はダイクロイックミラー、68は平面ミラー、69は
主レンズ、74,75,76は回転軸、88,89,9
0は回転軸である。
【0053】光源51はランプ52と凹面鏡53とフィ
ルタ54で構成されている。ランプ52はメタルハライ
ドランプであり、3原色の色成分を含む光を放射する。
凹面鏡53はガラス製で、反射面55の形状は放物面で
あり、反射面55に赤外光を透過させ可視光を反射する
多層膜を蒸着したものである。フィルタ54は、ガラス
基板の上に可視光を透過させ赤外光と紫外光を反射する
多層膜を蒸着したものである。凹面鏡53の光軸56は
水平方向に向き、ランプ52は管軸を光軸56と一致さ
せて配置される。ランプ52の放射光は、凹面鏡53で
反射して赤外光が除去された平行に近い光に変換され、
フィルタ54を透過して赤外光と紫外光を除去されて可
視光が出射する。
【0054】光源51の放射光は、2枚のダイクロイッ
クミラー57,58と平面ミラー59とで構成される色
分解光学系により赤、緑、青の原色光に分解され、各原
色光は、液晶パネル60,61,62に入射する。液晶
パネル60,61,62は(図9)に示したものと同様
にツイストネマティック液晶を用いた液晶パネルであ
り、内部に構成された長方形状のマトリックス電極によ
り映像信号に応じて透過率の変化として光学像が形成さ
れる。各液晶パネル60,61,62の出射光は、それ
ぞれ補助レンズ63,64,65を透過し、2枚のダイ
クロイックミラー66,67と平面ミラー68で構成さ
れる光合成光学系に入射して1つの光に合成され、主レ
ンズ69に入射する。主レンズと補助レンズとを組み合
わせると、1つの投写レンズとして機能する。3つの液
晶パネル60,61,62上の光学像は、主レンズ69
と補助レンズ63,64,65により、離れた位置にあ
るスクリーン(図示せず)上に拡大投写される。光合成
光学系には3つの入力光軸70,71,72と1つの出
力光軸73があり、入力光軸70,71,72に沿って
入射する光線は出力光軸73に沿って出射し、出力光軸
73は主レンズの光軸と一致する。3つの入力光軸7
0,71,72と出力光軸73はすべて同一平面(基準
平面と呼ぶことにする)の上にある。2枚のダイクロイ
ックミラー66,67と平面ミラー68の各反射面は、
互いに平行であり、いずれも基準平面と垂直である。
【0055】各液晶パネル60,61,62は回転軸7
4,75,76を中心として回転可能である。回転軸7
4,75,76は液晶パネル60,61,62の液晶層
内にあり、画面中心を通り、画面水平方向に向いてい
る。また、回転軸74,75,76は、それぞれ入力光
軸70,71,72と直交している。
【0056】各回転軸74,75,76には、(図4)
に示すように、それぞれウォームホイル77,78,7
9が取り付けられている。各ウォームホイル77,7
8,79には、それぞれウォーム80,81,82が噛
み合うようにしてある。両端のウォーム80,82は右
ネジ、中央のウォーム81は左ネジであり、3つのウォ
ーム80,81,82は1つの軸83に取り付けられ、
軸83の端部にはノブ84が設けられている。ノブ84
を回すと、液晶パネル60,61,62は同一の角度だ
け回転し、液晶パネル61の回転方向は他の2つの液晶
パネル60,62の回転方向と反対になる。こうして、
液晶パネル60,61,62が常に基準平面内と垂直と
なるように、また光合成光学系を通して各液晶パネル6
0,61,62を見たときに重なって見えるように、3
つの液晶パネル60,61,62を連動して回転させる
ことができる。この構成は、3つの回転軸74,75,
76が同一平面上にあり、互いに平行であることが前提
であるが、このようにすることは容易である。3つの入
力光軸70,71,72が同一平面上にあるようにし
て、3つの回転軸74,75,76をその平面と垂直に
するとよい。(図4)に示した構成で、バックラッシュ
が問題となる場合には、各回転軸74,75,76にバ
ネを取り付け、一方向に回転しようとする力を与えても
よい。
【0057】主レンズ69と、補助レンズ63,64,
65は、いずれも正パワーを有する。補助レンズ63,
64,65は、同一形状で外形が長方形状の1枚の平凸
レンズで構成され、平面85,86,87を主レンズ6
9側に向けている。各補助レンズ63,64,65はそ
れぞれ回転軸88,89,90を中心として回転可能で
あり、各回転軸88,89,90は、各補助レンズ6
3,64,65の光軸91,92,93と直交し、各入
力光軸70,71,72と直交している。また、各補助
レンズ63,64,65の光軸91,92,93は基準
平面内にあり、各液晶パネル60,61,62の画面水
平方向は基準平面と垂直である。回転軸88と補助レン
ズ63の光軸91との交点94は、(図5)に示すよう
に、補助レンズ63の2つの頂点95,96の間にあ
り、補助レンズ63の主レンズ側主点H1 と一致してい
る。他の補助レンズ64,65も全く同様である。各回
転軸88,89,90と各入力光軸70,71,72と
の交点から、主レンズ69の補助レンズ側主点H1'まで
の光路長は主レンズ69の焦点距離f1 とほぼ等しい。
補助レンズ63,64,65の焦点距離は同一で、この
焦点距離f2 は主レンズ69の補助レンズ側の瞳中心か
らスクリーン側焦点F1'までの距離とほぼ同一である。
主レンズ69はその光軸73に沿って移動可能である。
【0058】各回転軸88,89,90には、(図6)
に示すように、それぞれウォームホイル97,98,9
9が取り付けられている。各ウォームホイル97,9
8,99には、それぞれウォーム100,101,10
2が噛み合うようにしてある。両端のウォーム100,
102は右ネジ、中央のウォーム101は左ネジであ
り、3つのウォーム100,101,102は1つの軸
103に取り付けられ、軸103の端部にはノブ104
が設けられている。この機構は、(図4)に示したもの
と全く同一の構成である。ノブ104を回すと、補助レ
ンズ63,64,65は同一の角度だけ回転し、補助レ
ンズ64の回転方向は他の2つの補助レンズ63,65
の回転方向と反対になる。こうして、補助レンズ63,
64,65の光軸91,92,93が常に基準平面内に
あるように、また光合成光学系を通して各補助レンズ6
3,64,65を見たときに互いに重なって見えるよう
に、3つの補助レンズ63,64,65を連動して回転
させることができる。
【0059】投写画像のコンバージェンス調整は、補助
レンズ63,64,65を前後に微小移動することによ
り行う。この場合、2色のフォーカスがずれるが、投写
レンズの軸上色収差と倍率色収差を十分に補正すれば実
用上全く問題ない。
【0060】スクリーンが投写器に対して斜め上または
斜め下にあり鉛直方向に垂れ下がっている場合の調整方
法について説明する。まず、スクリーンの法線が基準平
面と平行となるように、投写器を設置する。次に、ノブ
84,104の一方を回すと、スクリーン上の投写画像
のフォーカス状態と台形歪み率とが変化するので、2つ
のノブ84,104を交互に回して、投写画像が均一な
フォーカス状態で長方形となるように調整する。このと
き、補助レンズ63,65は、入力光軸70,72に垂
直な状態からスクリーンと平行に近づく方向に回転する
ことになる。最後に、主レンズ69を出力光軸73に沿
って移動させることにより投写画像のフォーカス調整を
行なう。こうして、スクリーン上にフォーカス状態が良
好で台形歪みのない画像が表示される。もちろん、スク
リーンが主レンズ69の光軸に対して垂直に配置されて
いる場合には、液晶パネル60,61,62と補助レン
ズ63,64,65を入力光軸70,71,72に対し
て垂直とし、主レンズ69を出力光軸73に沿って移動
することによりフォーカス調整を行えば、スクリーン上
にはフォーカス状態が良好で台形歪みのない画像が投写
される。以上のようにして、スクリーンに対して斜め下
方あるいは斜め上方からでも、フォーカス状態が良好で
台形歪みのない投写画像を投写することができる。
【0061】(図7)に示すように、(数12)に示さ
れているm11は主レンズ69の焦点F1'からスクリー
ンの像S' の光軸73と交わる点105までの距離を表
わし、(m2−1)f2は補助レンズ63の主点H2'から
液晶パネル60の画像形成面の像L' の光軸91と交わ
る点106までの距離を表わしている。従って、(数1
2)の条件は補助レンズ63の主点H2'と主レンズの焦
点F1'を一致させる必要があることを意味している。こ
のことから、補助レンズ63,64,65は主レンズ6
9の焦点F1'の近傍に配置する必要のあること、また、
各補助レンズ63,64,65の光軸91,92,93
と各入力光軸70,71,72との交点は補助レンズ6
3,64,65の主点H2'とするのがよいことが分か
る。
【0062】補助レンズ63,64,65を主レンズ6
9の焦点F1'の近傍に配置すると、補助レンズ63,6
4,65を回転する場合に補助レンズ63,64,65
が液晶パネル60,61,62に当たるという問題を生
じる。そこで、(図3)に示した構成では、補助レンズ
63,64,65を1枚とすることにより補助レンズ6
3,64,65の全長が短くなるようにし、また補助レ
ンズ63,64,65を平凸レンズとし、凸面を液晶パ
ネル60,61,62側に向けることにより補助レンズ
63,64,65の傾斜角の範囲が広くなるようにして
いる。
【0063】液晶パネルには、その光学的特性が光線の
入射角により変化するという性質があり、通常の投写レ
ンズを用いると投写画像の画質が場所により変化する場
合がある。この問題を避けるには、液晶パネルの有効表
示領域全体で主光線が液晶層と垂直となるように、つま
り、投写レンズをテレセントリックにするとよい。そこ
で、(図3)に示した投写レンズは、補助レンズ63,
64,65の焦点距離f2 を主レンズ69の液晶パネル
側の瞳中心からスクリーン側焦点F1'までの距離とほぼ
同一としている。このように、補助レンズ63,64,
65には、台形歪み補正という効果の他に、焦点距離f
2 を最適に選べば画質均一性の良好な投写画像を実現で
きるという効果もある。(図3)に示した構成では、液
晶パネル60,61,62の直前にフィールドレンズを
配置していないが、これは、投写レンズのテレセントリ
ック性が良好であればフィールドレンズに必要なパワー
が非常に小さくなり、フィールドレンズを省略しても投
写画像の周辺部の明るさを十分確保できるためである。
【0064】スクリーンに対して斜めに投写できるので
あれば、斜め上方から投写する場合の投写角の最大範囲
と斜め下方から投写する場合の投写角の最大範囲を等し
くすることが当然望まれる。斜め右方から投写する場合
と斜め左方から投写する場合も同様である。これは、液
晶パネル60,61,62、補助レンズ63,64,6
5をある方向に回転した場合と反対方向に同一角度だけ
回転した場合の状態が同一となればよい。つまり、(図
3)に示したように、液晶パネル60,61,62の各
回転軸74,75,76が各入力光軸70,71,72
と交わり、各液晶パネル60,61,62の画面中心を
通るようにすればよい。また、補助レンズ63,64,
65の各回転軸88,89,90が各入力光軸70,7
1,72と各補助レンズ63,64,65の光軸91,
92,93とに交わるようにすればよい。
【0065】また、補助レンズ63,64,65の回転
軸88,89,90は補助レンズ63,64,65の主
点H2'を通るのが最も望ましい。ただし、フォーカス状
態の均一性の確保を考えると、以上の条件より少しずら
した方がよい場合があるので、補助レンズ63,64,
65の回転軸88,89,90と補助レンズ63,6
4,65の光軸91,92,93との交点はそれぞれ補
助レンズ63,64,65の最も離れた2つの頂点の間
にあるようにするとよい。こうすると、補助レンズ6
3,64,65の回転軸88,89,90が補助レンズ
63,64,65の中央部に位置するので、補助レンズ
63,64,65を回転しても液晶パネル60,61,
62からの出射光がすべて補助レンズ63,64,65
に入射し、その結果、投写画像の一部が極端に暗くなる
ことはない。
【0066】補助レンズ63,64,65は、液晶パネ
ル60,61,62に近接して配置されるので、軸上光
線の光線高が低く、そのため、球面収差の発生は少な
い。一方、軸外主光線の光線高が高いので、像面湾曲、
歪曲収差を発生しやすい。歪曲収差はベンディングによ
り容易に補正でき、補助レンズ63,64,65は凸面
を液晶パネル60,61,62側に向けた平凸レンズま
たは曲率の強い面を液晶パネル60,61,62側に向
けた両凸レンズにするとよい。像面湾曲は、補助レンズ
63,64,65が1枚でも主レンズ69の像面湾曲を
小さくすれば、補正可能である。高解像度を要求される
場合には、補助レンズ63,64,65を2枚以上の構
成として像面湾曲補正を有利にすることも考えられる。
この場合も、補助レンズ63,64,65の回転軸64
と補助レンズ63,64,65の光軸91,92,93
との交点は、補助レンズ63,64,65の最も離れた
2つの頂点の間にあるようにするとよい。補助レンズ6
3,64,65の全長が長くなるので、補助レンズ6
3,64,65の回転角は小さくなるが、投写画像を高
解像度とすることができる。
【0067】主レンズ69、3つの補助レンズ63,6
4,65、2枚のダイクロイックミラー66,67、平
面ミラー68を1つの筐体に収納するとよい。こうする
と、投写レンズとしての光学的性能の確保が容易とな
り、また埃の流入を防止できる。
【0068】(図3)に示した構成の補助レンズ63,
64,65の数値例を(表1)に示す。基準平面は画面
垂直方向と平行である。主レンズ69の焦点距離f1
補助レンズ63,64,65の焦点距離f2 は同一と
し、液晶パネル60,61,62の傾斜角はα=0°、
補助レンズ63,64,65の傾斜角はγ=15°として
いる。液晶パネル60,61,62の表示領域の対角長
を 3インチ、投写画像の対角長を 100インチとすると、
投写レンズに必要な倍率は0.03となる。投写レンズの倍
率をm1/m2と近似し、(数12)を考慮すると、主レ
ンズ69の倍率はm1=0.031、補助レンズの倍率はm2
=1.031となる。
【0069】
【表1】
【0070】補助レンズ63,64,65の実際の傾斜
角γはスクリーンの傾斜角θよりわずかに大きい。(表
1)からξ−β= 0.016°であり、液晶パネル60,6
1,62の表示領域の垂直幅の半分の長さは 22.86mm
であるから、像S'と像L'の入力光軸70,71,72
方向の最大ずれ量は 6μmと非常に小さい。これから、
投写画像のフォーカス状態は良好となることが分かる。
【0071】補助レンズ63,64,65は、凸面の曲
率半径が 104mm、中心厚が10mm、屈折率が1.52であ
り、外形は長方形状で、横70mm、縦54mmである。補
助レンズ63,64,65の回転軸88,89,90
は、凸面の頂点から内部に 8mm入った位置にある。液
晶パネル60,61,62の出射側ガラス基板は厚さ
1.1mmであり、出射側ガラス基板の上に出射側偏光板
が貼付されている。補助レンズ63,64,65の傾斜
角がγ= 0°の場合、補助レンズ63,64,65と液
晶パネル60,61,62の間の最接近距離は 5.1mm
である。補助レンズ63,64,65の傾斜角をγ=15
°とした場合、補助レンズ63,64,65と液晶パネ
ル60,61,62の間の最接近距離は約 2mm確保さ
れる。このように、補助レンズ63,64,65の液晶
パネル60,61,62側の面を凸面としているため
に、補助レンズ63,64,65の回転角範囲を広くで
き、その結果、スクリーン59の傾斜角θは 0°から15
°の範囲で調整できる。
【0072】本発明の他の実施例について説明する。
(図4)に示した液晶パネル回転機構と(図6)に示し
た補助レンズ回転機構は、他の方法でも実現できる。3
つの液晶パネル60,61,62が同一角度だけ回転
し、3つの補助レンズ63,64,65が同一角度だけ
回転すればよいので、鋼線や鋼帯を用いた方法や、リン
ク機構を用いた方法などが考えらる。
【0073】(図3)に示した構成で、液晶パネルの表
示領域の寸法に対してスクリーン上の投写画像の寸法が
十分大きい場合には、液晶パネルを固定することもでき
る。この場合、液晶パネル60,61,62は、各入力
光軸70,71,72に対して垂直であり、各入力光軸
70,71,72は各液晶パネル60,61,62の画
面中心を通るように、固定するとよい。これは、スクリ
ーン上の投写画像の寸法が十分に大きい場合には、主レ
ンズ69によるスクリーンの実像の傾斜角が非常に小さ
くなり、主レンズ69の光軸とほぼ垂直となるためであ
る。
【0074】(図3)に示した構成で、液晶パネル6
0,61,62の回転軸74,75,76と補助レンズ
63,64,65の回転軸88,89,90とを画面垂
直方向に変更すれば、スクリーンに対して斜め右方ある
いは斜め左方から投写することができる。この場合、回
転軸74,75,76と回転軸88,89,90が基準
平面内にあり、いずれも入力光軸70,71,72と垂
直にすれば、左右の最大投写角を等しくできる。
【0075】(図3)に示した構成で、補助レンズ6
3,64,65の傾斜角と液晶パネル60,61,62
の傾斜角とを固定したものも有用である。投写距離、投
写角が固定されるが、スクリーンに対して斜めに投写す
ることができる。
【0076】上述の実施例ではライトバルブとしてツイ
ストネマティック液晶を用いる液晶パネルの場合につい
て説明したが、他の方式の液晶パネルや電気光学結晶を
用いたものなど、複屈折性、旋光性、散乱性などの光学
的特性の変化として光学像を形成する透過型のものであ
ればライトバルブとして用いることができる。
【0077】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、スクリー
ンに対して斜めに投写しても台形歪みおよびフォーカス
ずれのない投写画像を表示する投写レンズを提供するこ
とができ、また、この投写レンズを用いることにより、
スクリーンに対して斜めに投写しても台形歪みおよびフ
ォーカスずれのない高画質の投写画像を表示できる投写
型表示装置を提供することができ、非常に大きな効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の投写レンズの作用を説明する説明図で
ある。
【図2】本発明の投写レンズの作用を説明する説明図で
ある。
【図3】本発明の投写型表示装置の一実施例における構
成を示す斜視図である。
【図4】(図3)に示した実施例における液晶パネル回
転機構を示す概略構成図である。
【図5】(図3)に示した実施例における補助レンズの
構成を示す断面図である。
【図6】(図3)に示した実施例における補助レンズ回
転機構を示す概略構成図である。
【図7】本発明の投写レンズの主レンズと補助レンズの
関係を説明する説明図である。
【図8】従来の投写型表示装置の構成を示す概略構成図
である。
【図9】液晶パネルの構成を示す側断面図である。
【図10】軸ずらし法を説明する説明図である。
【図11】アオリ法を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 主レンズ G2 補助レンズ S スクリーン L ライトバルブ S' スクリーンの像 L' ライトバルブの像 P1 ,P2 消失点 51 光源 57,58 ダイクロイックミラー 59 平面ミラー 60,61,62 液晶パネル 63,64,65 補助レンズ 66,67 ダイクロイックミラー 68 平面ミラー 69 主レンズ 74,75,76 回転軸 88,89,90 回転軸

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3つの入力光軸と1つの出力光軸とを有
    し3つの光を1つに合成する光合成手段と、前記光合成
    手段の出力側に配置され正パワーを有する主レンズと、
    前記光合成手段の入力側にそれぞれ配置され同一特性の
    正パワーを有する3つの補助レンズとを備え、前記3つ
    の入力光軸に沿って進む光線は前記光合成手段により1
    つの出力光軸に沿って進む光線に合成され、前記主レン
    ズの光軸は前記出力光軸と一致し、前記3つの補助レン
    ズの主レンズ側主点から対応する前記入力光軸に垂線を
    下すとこの垂線の足から前記主レンズの補助レンズ側焦
    点までの光路長は前記主レンズの焦点距離と略一致し、
    前記3つの補助レンズの光軸は対応する前記入力光軸と
    1点で交わり、前記光合成手段を通して前記3つの補助
    レンズを見ると前記3つの補助レンズが前記主レンズの
    光軸に対して傾き、実質的に重なって見えるようにした
    投写レンズ。
  2. 【請求項2】 各補助レンズの光軸と各入力光軸との交
    点はそれぞれ前記各補助レンズの最も離れた2つの頂点
    の間にある請求項1記載の投写レンズ。
  3. 【請求項3】 各補助レンズは1枚で構成される請求項
    1記載の投写レンズ。
  4. 【請求項4】 各補助レンズは主レンズから最も遠い面
    が凸面である請求項1記載の投写レンズ。
  5. 【請求項5】 主レンズはその光軸に沿って移動可能で
    ある請求項1記載の投写レンズ。
  6. 【請求項6】 光合成手段は2枚のダイクロイックミラ
    ーと平面ミラーとを互いに平行に配置したものである請
    求項1記載の投写レンズ。
  7. 【請求項7】 主レンズと、3つの補助レンズと、光合
    成手段とを1つの筐体に収納した請求項1記載の投写レ
    ンズ。
  8. 【請求項8】 各補助レンズの焦点距離は、主レンズの
    補助レンズ側の瞳中心から前記補助レンズの主レンズ側
    主点までの距離と略同一である請求項1から請求項7の
    いずれかに記載の投写レンズ。
  9. 【請求項9】 3つの入力光軸と1つの出力光軸とを有
    し3つの光を1つに合成する光合成手段と、前記光合成
    手段の出力側に配置され正パワーを有する主レンズと、
    前記光合成手段の入力側にそれぞれ配置され同一特性の
    正パワーを有する3つの補助レンズとを備え、前記3つ
    の入力光軸に沿って進む光線は前記光合成手段により1
    つの出力光軸に沿って進む光線に合成され、前記主レン
    ズの光軸は前記出力光軸と一致し、前記3つの補助レン
    ズの主レンズ側主点から対応する前記入力光軸に垂線を
    下すとこの垂線の足から前記主レンズの補助レンズ側焦
    点までの光路長は前記主レンズの焦点距離と略一致し、
    前記3つの補助レンズの光軸は対応する前記入力光軸と
    1点で交わり、前記3つの補助レンズはそれぞれ前記入
    力光軸に対する傾斜角が連動して可変であり、前記光合
    成手段を通して前記3つの補助レンズを見ると前記3つ
    の補助レンズが前記主レンズの光軸に対して傾き、実質
    的に重なって見えるようにした投写レンズ。
  10. 【請求項10】 各補助レンズの光軸と各入力光軸との
    交点はそれぞれ前記各補助レンズの最も離れた2つの頂
    点の間にある請求項9記載の投写レンズ。
  11. 【請求項11】 各補助レンズは1枚で構成される請求
    項9記載の投写レンズ。
  12. 【請求項12】 各補助レンズは主レンズから最も遠い
    面が凸面である請求項9記載の投写レンズ。
  13. 【請求項13】 主レンズはその光軸に沿って移動可能
    である請求項9記載の投写レンズ。
  14. 【請求項14】 光合成手段は2枚のダイクロイックミ
    ラーと平面ミラーとを互いに平行に配置したものである
    請求項9記載の投写レンズ。
  15. 【請求項15】 主レンズと、3つの補助レンズと、光
    合成手段とを1つの筐体に収納した請求項9記載の投写
    レンズ。
  16. 【請求項16】 各補助レンズはそれぞれ対応する入力
    光軸に垂直な平面内にある所定の回転軸を中心として回
    転可能である請求項9記載の投写レンズ。
  17. 【請求項17】 各回転軸はそれぞれ対応する入力光軸
    と交わる請求項16記載の投写レンズ。
  18. 【請求項18】 各回転軸はそれぞれ対応する補助レン
    ズの光軸と交わる請求項16記載の投写レンズ。
  19. 【請求項19】 各回転軸はそれぞれ対応する補助レン
    ズの光軸と交わり、その交点は前記補助レンズの最も離
    れた2つの頂点の間にある請求項16記載の投写レン
    ズ。
  20. 【請求項20】 3つの入力光軸は同一平面上にあり、
    各回転軸は前記平面と垂直である請求項16記載の投写
    レンズ。
  21. 【請求項21】 3つの入力光軸は同一平面上にあり、
    各回転軸は前記平面内にあり入力光軸と垂直である請求
    項16記載の投写レンズ。
  22. 【請求項22】 各補助レンズの焦点距離は、主レンズ
    の補助レンズ側の瞳中心から前記補助レンズの主レンズ
    側主点までの距離と略同一である請求項9から請求項2
    1のいずれかに記載の投写レンズ。
  23. 【請求項23】 3原色の色成分を含む光を放射する光
    源と、前記光源の放射光を3つの原色光に分解する色分
    解手段と、前記色分解手段の3つの出力光がそれぞれ入
    射し映像信号に応じて光学的特性の変化として光学像を
    形成する3つのライトバルブと、前記3つのライトバル
    ブの出射光が入射し前記光学像をスクリーン上に投写す
    る投写レンズとを備え、前記投写レンズとして請求項1
    から請求項8のいずれかに記載の投写レンズを用い、前
    記スクリーン上の投写画像の台形歪みが少なくなるよう
    に、3つの補助レンズと前記3つのライトバルブとを対
    応する入力光軸に対して傾けて配置した投写型表示装
    置。
  24. 【請求項24】 3原色の色成分を含む光を放射する光
    源と、前記光源の放射光を3つの原色光に分解する色分
    解手段と、前記色分解手段の3つの出力光がそれぞれ入
    射し映像信号に応じて光学的特性の変化として光学像を
    形成する3つのライトバルブと、前記3つのライトバル
    ブの出射光が入射し前記光学像をスクリーン上に投写す
    る投写レンズとを備え、前記投写レンズとして請求項9
    から請求項22のいずれかに記載の投写レンズを用い、
    前記3つのライトバルブは対応する入力光軸と補助レン
    ズの光軸とを含む平面と垂直なまま前記入力光軸に対す
    る傾斜角を連動して可変でき、前記入力光軸に対する前
    記補助レンズの傾斜角および前記ライトバルブの傾斜角
    の調整により前記スクリーン上の投写画像の台形歪みが
    少なくなるようにした投写型表示装置。
  25. 【請求項25】 各ライトバルブはその画像形成面に平
    行な回転軸を中心として回転可能である請求項24記載
    の投写型表示装置。
  26. 【請求項26】 各ライトバルブの回転軸は前記ライト
    バルブの画面水平方向または画面垂直方向と平行である
    請求項25記載の投写型表示装置。
  27. 【請求項27】 各ライトバルブの回転軸は、前記ライ
    トバルブの画像形成面内にあり、前記ライトバルブの画
    面中心を通る請求項25記載の投写型表示装置。
  28. 【請求項28】 各ライトバルブの回転軸はそれぞれ対
    応する入力光軸と交わる請求項25記載の投写型表示装
    置。
  29. 【請求項29】 3原色の色成分を含む光を放射する光
    源と、前記光源の放射光を3つの原色光に分解する色分
    解手段と、前記色分解手段の3つの出力光がそれぞれ入
    射し映像信号に応じて光学的特性の変化として光学像を
    形成する3つのライトバルブと、前記3つのライトバル
    ブの出射光が入射し前記光学像をスクリーン上に投写す
    る投写レンズとを備え、前記投写レンズとして請求項9
    から請求項22のいずれかに記載の投写レンズを用い、
    前記各ライトバルブは対応する入力光軸と垂直に配置さ
    れ、前記入力光軸に対する3つの補助レンズの傾斜角の
    調整により前記スクリーン上の投写画像の台形歪みが少
    なくなるようにした投写型表示装置。
  30. 【請求項30】 各補助レンズの回転軸は各ライトバル
    ブの画面水平方向または画面垂直方向と平行である請求
    項29記載の投写型表示装置。
  31. 【請求項31】 3原色の色成分を含む光を放射する光
    源と、前記光源の放射光を3つの原色光に分解する色分
    解手段と、前記色分解手段の3つの出力光がそれぞれ入
    射し映像信号に応じて複屈折性または旋光性または散乱
    性の変化として光学像を形成する3つのライトバルブ
    と、前記3つのライトバルブの出射光が入射し前記光学
    像をスクリーン上に投写する投写レンズとを備え、前記
    投写レンズとして請求項8記載の投写レンズを用い、前
    記スクリーン上の投写画像の台形歪みが少なくなるよう
    に、3つの補助レンズと前記3つのライトバルブとを対
    応する入力光軸に対して傾けて配置した投写型表示装
    置。
  32. 【請求項32】 3原色の色成分を含む光を放射する光
    源と、前記光源の放射光を3つの原色光に分解する色分
    解手段と、前記色分解手段の3つの出力光がそれぞれ入
    射し映像信号に応じて複屈折性または旋光性または散乱
    性の変化として光学像を形成する3つのライトバルブ
    と、前記3つのライトバルブの出射光が入射し前記光学
    像をスクリーン上に投写する投写レンズとを備え、前記
    投写レンズとして請求項22記載の投写レンズを用い、
    前記3つのライトバルブは対応する入力光軸と補助レン
    ズの光軸とを含む平面と垂直なまま前記入力光軸に対す
    る傾斜角を連動して可変でき、前記入力光軸に対する前
    記補助レンズの傾斜角および前記ライトバルブの傾斜角
    の調整により前記スクリーン上の投写画像の台形歪みが
    少なくなるようにした投写型表示装置。
  33. 【請求項33】 各ライトバルブはその画像形成面に平
    行な回転軸を中心として回転可能である請求項32記載
    の投写型表示装置。
  34. 【請求項34】 各ライトバルブの回転軸は前記ライト
    バルブの画面水平方向または画面垂直方向と平行である
    請求項33記載の投写型表示装置。
  35. 【請求項35】 各ライトバルブの回転軸は、前記ライ
    トバルブの画像形成面内にあり、前記ライトバルブの画
    面中心を通る請求項33記載の投写型表示装置。
  36. 【請求項36】 各ライトバルブの回転軸はそれぞれ対
    応する入力光軸と交わる請求項33記載の投写型表示装
    置。
  37. 【請求項37】 3原色の色成分を含む光を放射する光
    源と、前記光源の放射光を3つの原色光に分解する色分
    解手段と、前記色分解手段の3つの出力光がそれぞれ入
    射し映像信号に応じて複屈折性または旋光性または散乱
    性の変化として光学像を形成する3つのライトバルブ
    と、前記3つのライトバルブの出射光が入射し前記光学
    像をスクリーン上に投写する投写レンズとを備え、前記
    投写レンズとして請求項22記載の投写レンズを用い、
    前記各ライトバルブは対応する入力光軸と垂直に配置さ
    れ、各入力光軸に対する3つの補助レンズの傾斜角の調
    整により前記スクリーン上の投写画像の台形歪みが少な
    くなるようにした投写型表示装置。
  38. 【請求項38】 各補助レンズの回転軸は各ライトバル
    ブの画面水平方向または画面垂直方向と平行である請求
    項37記載の投写型表示装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100630936B1 (ko) * 1999-08-10 2006-10-02 삼성전자주식회사 광투사형 디스플레이어의 영상왜곡 보정장치
JP2007047337A (ja) * 2005-08-09 2007-02-22 Hitachi Ltd 投射型映像表示装置
JP2007322811A (ja) * 2006-06-01 2007-12-13 Hitachi Ltd 投写光学ユニット及びそれを用いた投写型映像表示装置
JP2007322448A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Hitachi Ltd 投射型映像表示装置

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