JPH05222195A - ポリイミド系樹脂前駆体の製造法および樹脂組成物 - Google Patents

ポリイミド系樹脂前駆体の製造法および樹脂組成物

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JPH05222195A
JPH05222195A JP2804892A JP2804892A JPH05222195A JP H05222195 A JPH05222195 A JP H05222195A JP 2804892 A JP2804892 A JP 2804892A JP 2804892 A JP2804892 A JP 2804892A JP H05222195 A JPH05222195 A JP H05222195A
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JP
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dianhydride
polyimide
polyimide resin
aromatic
resin composition
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JP2804892A
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English (en)
Inventor
Shunichiro Uchimura
俊一郎 内村
Hiroyoshi Sekine
浩良 関根
Takako Shibata
貴子 柴田
Tatsuya Kuramochi
達也 倉持
Masayasu Abiko
政康 安彦
Nintei Sato
任廷 佐藤
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 含有水分が0.1重量%以下の溶剤中で、芳
香族四塩基酸二無水物1モルに対して、炭素数4以下の
1価のアルコール及び/又は炭素数4以下の1価のアル
コール誘導体0.1〜1.0モルを加えて加熱し、四塩
基酸二無水物の一部をジエステルとした後、分子長軸に
対して非対称な位置にアミノ基を有する芳香族ジアミン
化合物及び必要に応じてその他のジアミン化合物0.8
〜1.2モルを反応させることを特徴とするポリイミド
系樹脂前駆体の製造法、この前駆体を含む樹脂組成物。 【効果】 本発明のポリイミド系樹脂前駆体を含む樹脂
組成物を用いることにより、配線段差の平坦化性と微細
な溝状パターンの埋込性が良好で、従来の湿式加工プロ
セスでパターン化可能なポリイミド膜が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路、高密
度実装基板等の電子部品の層間絶縁膜、表面保護膜とし
て有用な樹脂組成物を生成するポリイミド系前駆体の製
造法及びこれを用いた樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路等における多層配線構造
の製造には、パターン形成された配線層を有する基板上
に真空蒸着、CVD(ケミカルベーパーデポジション)
等の気相成長法によりSiO2、SiN等からなる層間
絶縁膜を形成し、スルーホールを開孔した後、上層配線
層を形成する方法が用いられている。しかし、気相成長
法によって層間絶縁膜を形成する方法では、図1のよう
に下層配線層(2)の段差が層間絶縁膜(3)形成後も
そのまま残り、上層配線層(4)を形成した際、上記段
差部分で配線層が極めて薄くなり配線切れが起こりやす
いという問題があった。図1において(1)は基板であ
る。そこでこれを改良するために、図2のように層間絶
縁膜(5)の形成を芳香族ジアミンと芳香族四塩基酸二
無水物とから得られたポリアミック酸の溶液を塗布、硬
化して得られるポリイミドを用いる方法が提案され、現
在では広く使われている(特公昭51−44871号公
報)。しかし、半導体集積回路等の電子部品における集
積度の向上は目覚ましく、配線構造も益々多層化され、
配線段差の平坦化に対する必要性は一層増大してきてい
る。これに対して上記芳香族ジアミンと芳香族四塩基酸
二無水物から得られるポリアミック酸では、ポリアミッ
ク酸の溶媒に対する溶解性が非常に低く、溶液を高濃度
にすることが出来ないため、上記配線段差の平坦化性が
充分でなく、2層以上の多層配線構造の製造は困難であ
った。また、非常に微細な溝状のパターンに対しては、
ポリイミド膜の埋込性が不充分で、溝部の膜にボイドが
発生する問題もあった。パターンの形成された絶縁層を
有する基材上に塗布するポリアミック酸溶液を高濃度化
する程、配線段差の平坦化率、溝状パターンの埋込性が
向上すること、また、ポリアミック酸溶液を高濃度化す
るためには、低分子量のエステルオリゴマー化すること
が効果的であることが、本発明者らによって明らかにさ
れている(特開昭63−14452号公報)。
【0003】一方半導体層間絶縁膜及び表面保護膜は膜
形成後、所定の位置にスルーホールを加工することが必
要であり、ポリイミド系膜では、一般にネガまたはポジ
タイプのレジストをマスクとして、抱水ヒドラジンや水
酸化テトラメチルアンモニウムを用いた湿式エツチング
プロセスで穴あけする方法が用いられている。しかし、
上記従来公知の低分子量エステルオリゴマー化によって
得られるポリアミック酸溶液について、この湿式エッチ
ングプロセスへの適応性を評価した結果、スルーホール
部にエツチング残渣が発生する、レジスト剥離時にポリ
イミド膜にクラックが発生する等の問題点があり、実質
上使用出来ないことが明らかになった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、これら
従来技術の欠点に鑑み鋭意検討した結果、特定の条件
下、特定の組成で、湿式エッチングプロセスへの適応可
能な樹脂組成物及びこれに用いられるポリイミド系前駆
体の製造法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、含有水分が
0.1重量%以下の溶剤中で、芳香族四塩基酸二無水物
1モルに対して、炭素数4以下の1価のアルコール及び
/又は炭素数4以下の1価のアルコール誘導体0.1〜
1.0モルを加えて加熱し、四塩基酸二無水物の一部
を、ジエステルとした後、分子長軸に対して非対称な位
置にアミノ基を有する芳香族ジアミン化合物及び必要に
応じてその他のジアミン化合物0.8〜1.2モルを反
応させるポリイミド系樹脂前駆体の製造法およびこの前
駆体を含有する樹脂組成物に関するものである。
【0006】本発明のポリイミド樹脂前駆体は、含有水
分が0.1重量%以下の溶剤中で、芳香族四塩基酸二無
水物1モルに対して、炭素数4以下の1価のアルコール
及び/又は炭素数4以下の1価のアルコール誘導体0.
1〜1.0モルを加えて加熱し、四塩基酸二無水物の一
部をジエステルとした後、分子長軸に対して非対称な位
置にアミノ基を有するジアミン化合物及び必要に応じて
その他のジアミン化合物0.8〜1.2モルを反応させ
て得られる。
【0007】本発明で芳香族四塩基酸二無水物のエステ
ル化の際用いられる、含有水分が0.1重量%以下の溶
剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N,N−ジメチルフォルムアミ
ド、ジメチルスルホキサイド等のアミド系溶媒や、ブチ
ルセロソルブ等のエーテルグリコール系溶媒などが好ま
しい。何れの溶媒を用いる場合にも厳密に脱水され、含
有水分が0.1重量%以下となつていることが必要であ
る。含有水分量が0.1重量%を越える場合には、エス
テル化反応と並行して酸無水物の開環反応が進行するた
め、最終的に得られるポリイミド系樹脂前駆体を含む樹
脂組成物の粘度のバラツキ、成膜性の低下等が生ずる。
また本発明において分子長軸に対して非対称な位置にア
ミノ基を有する芳香族ジアミン化合物を反応させる際に
必要に応じて、上記エステル化の際に用いた溶剤、キシ
レン、トルエン等の炭化水素系溶剤、エチルセロソルブ
アセテート、ブチルセロソルブアセテート等のアセテー
ト系溶剤等を用いてもよい。
【0008】本発明で用いられる芳香族四塩基酸二無水
物としては、例えばピロメリット酸二無水物、3,
3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、3,3′,4,4′−ビフェニルエーテルテトラ
カルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレ
ンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジ
ンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリ
レンテトラカルボン酸二無水物、4,4′−スルホニル
ジフタル酸二無水物、1−トリフルオロメチル−2,
3,5,6−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物等の酸
二無水物およびこれらの置換体があり、これらは一種ま
たは二種以上が用いられる。
【0009】また、本発明の芳香族四塩基酸二無水物を
ジエステル化するアルコール及びアルコール誘導体は、
炭素数4以下のものが用いられる。炭素数が5以上のも
のでは熱硬化時にエステル部が脱離せず、脱水閉環が完
全に進まず、良好な特性を持つポリイミド樹脂の被膜が
得られない。メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル等
の一種または二種以上が用いられる。この際、アルコー
ル及び/又はアルコール誘導体の使用量は、芳香族四塩
基酸二無水物1モルに対して0.1〜1.0モルの範囲
に限定される。0.1モル未満では、高濃度にした場合
に低粘度化が困難であり、また1モルを越えると得られ
る樹脂組成物の硬化膜をエッチング加工後、レジストを
剥離する際に膜にクラックが生じ易い。
【0010】また、本発明に用いられる分子長軸に対し
て非対称な位置にアミノ基を有する芳香族ジアミン化合
物としては、メタフェニレンジアミン、3,4−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニル
スルホン、3,3′−ジアミノジフェニルスルフィド等
があげられ、これらは単独で用いても、二種以上を併用
してもよい。
【0011】また、必要に応じてその他のジアミン化合
物例えば、パラフェニレンジアミン、4,4′−ジアミ
ノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニル
メタン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,
4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3′−5,
5′−テトラメチル−4,4′−ジアミノジフェニルメ
タン、2,2′−ビス(4−アミノフェニル)プロパ
ン、4,4′−メチレンジアニリン、4,4′−ジアミ
ノジフェニルエーテル−3−カルボンアミド等の芳香族
ジアミンや1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン等のシロキサン
系ジアミン等の一種または二種以上の併用も可能であ
る。その他のジアミン化合物の使用量はジアミン化合物
の総モル数に対して、50モル%以内とすることが好ま
しい。
【0012】本発明におけるエステル化反応の反応温度
は、使用する溶剤によって異なるが、60から150℃
の範囲とされ、得られる樹脂組成物の粘度の均一性及び
樹脂組成物の色相の点から好ましくは80から150℃
とされる。
【0013】本発明の部分的にジエステル化された芳香
族四塩基酸二無水物と上記の芳香族ジアミン化合物及び
必要に応じてその他のジアミン化合物の反応において
は、最終的に得られる樹脂組成物を硬化した膜の耐熱性
を最良とするために、芳香族四塩基酸二無水物1モルに
対して上記の芳香族ジアミン化合物及び必要に応じて用
いられるその他のジアミン化合物を0.8〜1.2モル
とされる。この反応温度は、高すぎると生成するポリイ
ミド系樹脂前駆体がイミド化し、溶解性が低下して析出
してしまうため、高くとも90℃までの温度で行うこと
が好ましい。
【0014】樹脂組成物は、表面に段差を有するシリコ
ン基板、セラミック基板等の上に、回転塗布機、印刷
機、スプレー等を用いて塗布し、好ましくは80℃から
150℃の温度で乾燥した後、通常のホトリソグラフィ
ー工程に従ってポジ型レジストを塗布、露光し、アルカ
リ系現像液でポリイミド系樹脂前駆体の乾燥膜とレジス
トを同時にエッチングしてパターン形成することが可能
である。次に、レジスト層を剥離した後、好ましくは、
200℃から400℃の温度で硬化することによって脱
水閉環し、ポリイミド樹脂の被膜となり、これによって
基板表面の特定の部分で段差を被覆平坦化することが出
来る。また、この脱水閉環反応には、脱水剤として無水
酢酸、燐酸等を用いても良い。なお、上記エッチング工
程には、アルカリ現像液やヒドラジン系エッチャントに
よる湿式法の他、酸素プラズマによる乾式法も使用可能
である。
【0015】上記被膜の形成に際して、基板表面への密
着性を高める目的で、樹脂組成物にアミノシラン、エポ
キシシラン等の接着助剤を必要に応じて添加することも
可能である。
【0016】
【実施例】以下、実施例、比較例を用いて本発明を説明
する。 実施例1 ドライボックス中に撹拌機、温度計、窒素導入管、ジム
ロート冷却管を備えた0.2リットルのフラスコを十分
乾燥した後設置し、乾燥窒素を約1時間流した。この中
に含有水分が0.03重量%のN−メチル−2−ピロリ
ドン70.6gと、3,3′,4,4′−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物32.21gを仕込み、8
0℃まで加熱した後エタノール2.3gを加え、さらに
90℃で2時間反応させベンゾフェノンテトラカルボン
酸二無水物の一部をジエステルとした。次にこの溶液に
メタフェニレンジアミン4.86g、4,4′−ジアミ
ノジフェニルエーテル9.01g及び1,3−ビス(3
−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジ
シロキサン2.49gを仕込み、25℃で5時間、つい
で40℃で1時間反応させた。得られたポリイミド樹脂
前駆体組成物の樹脂分濃度は40重量%で、25℃で3
0ポイズの粘度を示した。次に厚さ1μmで幅1μmの
線状突起パターンと深さ1μmで幅1μmの線状溝パタ
ーンを通常のホトリソグラフィーとドライエッチングの
プロセスで形成したシリコン基板上に、上記ポリイミド
樹脂前駆体組成物をスピンナ塗布機を用いて塗布した。
その後、ホットプレートを用いて90℃/60秒ついで
140℃/60秒で乾燥した後、コンベクションオーブ
ンで200℃/1時間ついで350℃/1時間で硬化し
て厚さ2μmのポリイミド膜を得た。得られたポリイミ
ド膜による初期段差の平坦化率を図3のa,bの値から
次式
【数1】 により求めたところ、およそ90%であった。また、溝
パターンの部分でシリコン基板をカットし、走査型電子
顕微鏡で断面形状を観察したところ、何れの溝にもポリ
イミド樹脂が十分充填されていることがわかった。さら
に加工性を調べるため、シリコン基板上に本発明のポリ
イミド系樹脂前駆体組成物を上記同様の膜厚でスピンナ
塗布し、ホットプレートを用いて90℃/60秒ついで
140℃/60秒で乾燥した後、ポジ型レジスト(OF
PR−5000、東京応化工業製)をスピンナ塗布して
110℃/60秒で乾燥し、G線ステッパを用いて露光
(露光量300mj/cm2)した。その後、水酸化テ
トラメチルアンモニウムの2.38重量%水溶液を用
い、パドル法でレジストとポリイミド樹脂乾燥膜の同時
エッチングを行ったところ、エッチング時間100秒で
良好なパターンが得られた。また、n−酢酸ブチルを用
いスプレー法でレジストの剥離を行なった後も、パター
ン形成されたポリイミド樹脂乾燥膜には異常は見られな
かった。
【0017】実施例2 実施例1と同様にして含有水分が0.03重量%のN−
メチル−2−ピロリドン63.6gと、3,3′,4,
4′−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物3
1.01gをフラスコ中に仕込み、80℃まで加熱した
後エタノール3.2gを加え、さらに90℃で2時間反
応させビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物の
一部をジエステルとした。次にこの溶液に3,3′−ジ
アミノジフェニルスルホン17.38g、4,4′−ジ
アミノジフェニルエーテル5.01g及び1,3−ビス
(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチ
ルジシロキサン1.24gを仕込み、25℃で5時間、
40℃で1.5時間反応させた。得られたポリイミド樹
脂前駆体組成物の樹脂分濃度は45重量%で、25℃で
50ポイズの粘度を示した。以下、実施例1と同様にし
て、段差平坦化率を評価したところ、およそ95%であ
った。また、溝パターンの埋込性、湿式加工性、レジス
ト剥離後の膜状態ともに良好であった。
【0018】比較例1 実施例1と同様にして含有水分が0.3重量%のN−メ
チル−2−ピロリドン63.6gと、3,3′,4,
4′−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物3
1.01gをフラスコ中に仕込み、80℃まで加熱した
後エタノール3.2gを加え、さらに90℃で2時間反
応させビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物の
一部をジエステルとした。次にこの溶液を3,3′−ジ
アミノジフェニルスルホン17.38g、4,4′−ジ
アミノジフェニルエーテル5.01g及び1,3−ビス
(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチ
ルジシロキサン1.24gを仕込み、25℃で5時間つ
いで40℃で1.5時間反応させた。得られたポリイミ
ド樹脂前駆体組成物の樹脂分濃度は45重量%で、25
℃で20ポイズの粘度を示した。以下、実施例1と同様
にして、段差平坦化率の評価を試みたところ、平坦化率
は90%であったが、ポリイミド膜に若干の濁りと異物
付着が見られた。そこで、ポリイミド前駆体樹脂組成物
を詳細に観察したところ、開環酸と推定される不溶物の
存在が認められた。
【0019】比較例2 実施例1と同様にして含有水分が0.03重量%のN−
メチル−2−ピロリドン63.7gと、3,3′,4,
4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32.
21gをフラスコ中に仕込み、80℃まで加熱した後エ
タノール9.2gを加え、さらに90℃で2時間反応さ
せベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物の全てをジ
エステルとした。次にこの溶液にメタフェニレンジアミ
ン4.86g、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル
9.01g及び1,3−ビス(3−アミノプロピル)−
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン2.49g
を仕込み、25℃で5時間ついで40℃で1時間反応さ
せた。得られたポリイミド樹脂前駆体組成物の樹脂分濃
度は40重量%で、25℃で2ポイズの粘度を示した。
以下、実施例1と同様にして、段差平坦化率、溝パター
ンの埋込性、湿式加工性、レジスト剥離後の膜状態を評
価した。その結果、平坦化率は90%で埋込性も良好で
あったが、エッチング後、ポリイミド膜の開口部にエッ
チング残りが、またレジスト剥離後、ポリイミド膜にク
ラックが発生した。レジスト剥離後のクラックについて
は、ポリイミド前駆体組成物の乾燥温度を150℃以上
とすることにより解消可能であったが、その状態ではエ
ッチング液に殆ど溶解せず、加工出来なかった。
【0020】比較例3 実施例1と同様にして含有水分が0.03重量%のN−
メチル−2−ピロリドン76.8gと、3,3′,4,
4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32.
21gをフラスコ中に仕込み、80℃まで加熱した後エ
タノール2.3gを加え、さらに90℃で2時間反応さ
せベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物の一部をジ
エステルとした。次にこの溶液に4,4′−ジアミノジ
フェニルエーテル18.02g及び1,3−ビス(3−
アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシ
ロキサン2.49gを仕込み、25℃で5時間ついで4
0℃で1時間反応させた。得られたポリイミド樹脂前駆
体組成物の樹脂分濃度は40重量%で、25℃で50ポ
イズの粘度を示した。以下、実施例1と同様にして、段
差平坦化率、溝パターンの埋込性、湿式加工性、レジス
ト剥離後の膜状態を評価した。その結果、平坦化率は9
0%で埋込性も良好であったが、エッチング後、ポリイ
ミド膜の開口部に比較例2と同様のエッチング残りが発
生し、良好なパターンが得られなかった。
【0021】
【発明の効果】本発明のポリイミド系樹脂前駆体を含む
樹脂組成物を用いることにより、配線段差の平坦化性と
微細な溝状パターンの埋込性が良好で、従来公知の湿式
加工プロセスでパターン化可能なポリイミド膜が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】気相成長法によるSiO2膜を層間絶縁膜とし
た従来法による多層配線構造の断面図の一例
【図2】ポリイミドを用いた多層配線構造の断面図の一
【図3】平坦化率の評価方法を示す。
【符号の説明】
1 基材 2 下層配線層 3 層間絶縁膜 4 上層配線層 5 層間絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 倉持 達也 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 安彦 政康 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 佐藤 任廷 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含有水分が0.1重量%以下の溶剤中
    で、芳香族四塩基酸二無水物1モルに対して、炭素数4
    以下の1価のアルコール及び/又は炭素数4以下の1価
    のアルコール誘導体0.1〜1.0モルを加えて加熱
    し、四塩基酸二無水物の一部をジエステルとした後、分
    子長軸に対して非対称な位置にアミノ基を有する芳香族
    ジアミン化合物及び必要に応じてその他のジアミン化合
    物0.8〜1.2モルを反応させることを特徴とするポ
    リイミド系樹脂前駆体の製造法。
  2. 【請求項2】 芳香族四塩基酸二無水物が3,3′,
    4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物で
    ある請求項1に記載のポリイミド系樹脂前駆体の製造
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のポリイミド系樹脂前駆体
    を含有してなる樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 芳香族四塩基酸二無水物が3,3′,
    4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物で
    ある請求項3に記載の樹脂組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002511902A (ja) * 1998-05-29 2002-04-16 アメリカ合衆国 ポリイミド塩様の(salt−like)溶液から得られるフィルム、プリプレグおよび複合材
JP2021509471A (ja) * 2018-10-05 2021-03-25 エルジー・ケム・リミテッド 二無水物の分析方法

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