JPH05180845A - 標識複合体、及びそれを用いる分析法 - Google Patents
標識複合体、及びそれを用いる分析法Info
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Abstract
かつ高感度に検出する試薬を得る。 【構成】 下記一般式(I) 【化1】 (式中R1 〜R7 は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、アリール基、アラルキル基、スルホネート基、アミ
ノ基、スチリル基、ニトロ基、ヒドロキシ基、カルボキ
シル基、シアノ基、又はアリールアゾ基を示し、R1 〜
R7 は互いに結合して、置換または未置換の縮合環を形
成するものでもよい。F1 は2価の有機残基を示す。 【外1】 はアニオンを示す。)で示される化合物等と免疫グロブ
リン等との複合体を形成する。
Description
析用に供する標識複合体に関し、更に詳細には複雑な混
合物中の特定成分を特異的に、かつ高感度に検出し得る
標識複合体に関する。
光を照射すると、その物質に起因して、散乱光、吸光、
蛍光、さらには光音響などの情報が得られる。こうした
情報を検出し、高精度かつ高速に微量分析を行なうこと
は、レーザー光を利用した分析法の分野において、広く
知られている。
ザーやヘリウムネオンレーザーに代表されるガスレーザ
ーがもっぱら利用されてきた。しかし、近年半導体レー
ザーが開発され、その安価でありかつ小型で、出力制御
が容易な特徴から、光源としての利用が期待されてい
る。
質を、従来のように紫外および可視領域の波長を利用し
て定量する場合は、通常検体に含まれるフラビン、ピリ
ジン補酵素、および血清蛋白質などの天然物の固有蛍光
(300〜500nm)に基づく、バックグラウンド
(ブランク)が高くなる傾向にある。しかし、近赤外領
域の光源を利用できれば、こうした天然物由来のバック
グラウンドを排除することができ、結果的に被測定物質
の感度を高くすることができる。
的には赤色、近赤外領域(670〜830nm)であ
り、その波長領域で吸光、もしくは励起により蛍光を発
する色素はそれほど多くなく、共役鎖の長いポリメチン
系色素が代表とされる。ポリメチン系色素を生体由来物
質に標識し、これを用いて微量分析をした例としては、
ケー.サウダ,テー.イマサカ(K.Sauda, T. Imasak
a )らは、アナル.ケム(Anal. Chem. )(1986)
58,2649−2653の論文でスルホネート基をも
つシアニン色素(例えばインドシアニングリーン)を用
いて、血しょう蛋白質を標識し、高速液体クロマトグラ
フィーで分析したことを報告している。
由来物質に種々のスルホン酸基もしくはスルホネート基
をもつシアニン系色素を標識して、蛍光検出することが
開示されている。
は、励起して蛍光を発する公知のシアニン系色素は、通
常光や熱に対してそれ程安定ではない。
体由来物質などに結合させて複合化した場合、その複合
体はさらに光、熱、湿度、空気中の酸素などの環境因子
により酸化されたり、架橋などの変性が生じやすい。ま
た、特に水中では、加水分解などの変性がさらに加速さ
れるという欠点があった。従って、生体成分の微量分析
を行う際の検出試薬として、これら複合体を利用しよう
としても、貯蔵安定性が悪いことを理由として実用化が
難しい場合があった。
を解決するために種々検討した結果、ある特定の構造の
色素、具体的には特定のポリメチン色素、その内でもア
ズレン系色素が、生体由来物質に標識材として担持させ
ても極めて安定であることを見いだし、本発明を完成す
るに至ったもので、本発明の目的とするところは、上述
の問題点を解決した、貯蔵安定性の優れた標識複合体を
提供することにある。
に本発明は、生体由来物質に標識材を担持させてなり、
分析対象化合物と結合させて分析対象化合物を近赤外光
を用いた光学的手段で検出するための標識複合体におい
て、標識材を下記一般式(I),(II)、又は(III )
で示される化合物で構成するものである。
基、アリール基、アラルキル基、スルホネート基、アミ
ノ基、スチリル基、ニトロ基、ヒドロキシ基、カルボキ
シル基、シアノ基、又はアリールアゾ基を示し、R1 〜
R7 は互いに結合して、置換または未置換の縮合環を形
成するものでもよい。F1 は2価の有機残基を示す。
基、スルホネート基、アリール基、アラルキル基、アミ
ノ基、スチリル基、ニトロ基、ヒドロキシ基、カルボキ
シル基、シアノ基、又はアリールアゾ基を示し、R8 〜
R14は互いに結合して、置換または未置換の縮合環を形
成するものでもよい。F2 は2価の有機残基を示
す。)、
ート基、アルキル基、アリール基、置換もしくは未置換
のアラルキル基、置換もしくは未置換のアミノ基、置換
もしくは未置換のスチリル基、ニトロ基、ヒドロキシ
基、カルボキシル基、シアノ基、又はアリールアゾ基を
示し、R15〜R21は互いに結合して、置換または未置換
の縮合環を形成するものでもよい。F3 は2価の有機残
基を示す。
未置換の炭素数2以上のアルキル基、アルケニル基、ア
ラルキル基、アリール基、スチリル基および複素環基か
ら選ばれる基を示す。r1',r2'は水素原子、それぞ
れ置換又は未置換アルキル基、環式アルキル基、アルケ
ニル基、アラルキル基およびアリール基から選ばれる基
を示し、kは0又は1、lは0,1又は2で
である。
(I)、(II)又は(III)で示される標識材を担
持させてなる標識複合体を用い、該標識複合体と分析対
象化合物とを結合させて分析対象化合物を光学的手段で
検出する分析法、
キル基、アリール基、アラルキル基、スルホネート基、
アミノ基、スチリル基、ニトロ基、ヒドロキシ基、カル
ボキシル基、シアノ基、又はアリールアゾ基を示し、R
1 〜R7 は互いに結合して、置換または未置換の縮
合環を形成するものでもよい。F1 は2価の有機残基
を示す。
ル基、アリール基、アラルキル基、スルホネート基、ア
ミノ基、スチリル基、ニトロ基、ヒドロキシ基、カルボ
キシル基、シアノ基、又はアリールアゾ基を示し、R8
〜R14は互いに結合して、置換または未置換の縮合環
を形成するものでもよい。F2は2価の有機残基を示
す。)、
基、アリール基、置換もしくは未置換のアラルキル基、
置換もしくは未置換のアミノ基、置換もしくは未置換の
スチリル基、ニトロ基、スルホネート基、ヒドロキシ
基、カルボキシル基、シアノ基、又はアリールアゾ基を
示し、R15〜R21は互いに結合して、置換または未置換
の縮合環を形成するものでもよい。F3 は2価の有機残
基を示す。
あること、前記生体由来物質が、核酸であること、分析
対象化合物を近赤外光を用いた光学的手段で検出するこ
とを含む。
(IV)で示される標識材を担持させてなる標識複合体を
用い、該標識複合体と分析対象化合物とを結合させて分
析対象化合物を光学的手段で検出する分析法。
は未置換の炭素数2以上のアルキル基、アルケニル基、
アラルキル基、アリール基、スチリル基および複素環基
から選ばれる基を示す。r1’,r2’は水素原子、そ
れぞれ置換又は未置換アルキル基、環式アルキル基、ア
ルケニル基、アラルキル基およびアリール基から選ばれ
る基を示し、kは0又は1、lは0,1又は2で
が、抗体又は抗原であること、前記生体由来物質が、核
酸であること、分析対象化合物を近赤外光を用いた光学
的手段で検出することを含む。
(II)、又は(III)の化合物を標識材とするものであ
るが、ここでR1 〜R21は水素原子、ハロゲン原子(塩
素原子、臭素原子、沃素原子)又は1価の有機残基、そ
の他の上記官能基を表わす。1価の有機残基としては、
広範なものから選択することができる。
チル基、n−プロピル基、iso −プロピル基、n−ブチ
ル基、sec −ブチル基、iso −ブチル基、t−ブチル
基、n−アミル基、t−アミル基、n−ヘキシル基、n
−オクチル基、t−オクチル基等の炭素数が1〜12個
の直鎖状又は分岐状のものが好ましい。
ナフチル基、メトキシフェニル基、ジエチルアミノフェ
ニル基、ジメチルアミノフェニル基等の炭素数が6〜2
0個のものが好ましい。
キシベンジル基、スルホベンジル基、ヒドロキシベンジ
ル基等の炭素数が7〜19個のものが好ましい。
ジル基、フェネチル基、α−ナフチルメチル基、β−ナ
フチルメチル基等の炭素数が7〜19個のものが好まし
い。置換もしくは未置換のアミノ基としては、例えばア
ミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロ
ピルアミノ基、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基
等の炭素数10個以下のものが好ましい。
は、例えばスチリル基、ジメチルアミノスチリル基、ジ
エチルアミノスチリル基、ジプロピルアミノスチリル
基、メトキシスチリル基、エトキシスチリル基、メチル
スチリル基等の炭素数が8〜14個のものが好ましい。
アゾ基、α−ナフチルアゾ基、β−ナフチルアゾ基、ジ
メチルアミノフェニルアゾ基、クロロフェニルアゾ基、
ニトロフェニルアゾ基、メトキシフェニルアゾ基等の炭
素数が6〜14個のものが好ましい。
R2 ,R2 とR3 ,R3 とR4 ,R 4 とR5 ,R5 とR
6 およびR6 とR7 の組合せのうち、少なくとも1つの
組合せで置換または未置換の縮合環を形成してもよい。
縮合環としては5員、6員、または7員環の縮合環であ
り、芳香族環(ベンゼン、ナフタレン、クロロベンゼ
ン、ブロモベンゼン、メチルベンゼン、エチルベンゼ
ン、メトキシベンゼン、エトキシベンゼンなど)、複素
環(フラン環、ベンゾフラン環、ピロール環、チオフェ
ン環、ピリジン環、キノリン環、チアゾール環、など)
脂肪族環(ジメチレン、トリメチレン、テトラメチレン
など)が挙げられる。これは一般式(II)、及び(III
)においてもいえる。
R9 ,R9 とR10,R10とR11,R11とR12,R12とR
13およびR13とR14の組合せのうち、少なくとも1つの
組合せで置換又は未置換の縮合環を形成してもよい。
15とR16,R16とR17,R17とR18,R18とR19,R19
とR20およびR20とR21の組合せのうち、少なくとも1
つの組合せで置換又は未置換の縮合環を形成してもよ
い。
は一般式(I)が特に好ましく、またR1〜R7では水素
原子、アルキル基、スルホネート基が、R8〜R14では
水素原子、アルキル基、スルホネート基が、R15〜R21
では水素原子、アルキル基、スルホネート基が、A,
B,D及びEではアルキル基、アリール基がr'1,r'2
では水素原子、アルキル基がそれぞれ好ましい。
合によって結合した2価の有機残基を表わす。かかるF
1 を含む本発明で使用する化合物の具体例として下記一
般式(1)〜(12)で表わすものを挙げることができ
る。但し、式中の
R"7はR1 〜R7 と同様に水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、アミノ基、スチ
リル基、ニトロ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、シ
アノ基、又はアリールアゾ基を示し、またR'1〜R'7及
びR"1〜R"7はR1 〜R7 と同様に置換または未置換の
縮合環を形成してもよい。nは0,1または2を、rは
1から8までの整数を、Sは0又は1をtは1又は2を
示す。
金属原子群を表わす。
ール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、オキサゾ
ール、ベンゾオキサゾール、ナフトオキサゾール、イミ
ダゾール、ベンズイミダゾール、ナフトイミダゾール、
2−キノリン、4−キノリン、イソキノリン又はインド
ールなどの含窒素複素環を完成するに必要な原子群で、
ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、沃素原子など)、
アルキル基(メチル、エチル、プロピル、ブチルな
ど)、アリール基(フェニル、トリル、キシリルな
ど)、アラルキル(ベンジル、P−トリメチルなど)に
よって置換されていてもよい。
ト基、シアノ基、アルキル基(メチル、エチル、プロピ
ル、ブチルなど)又はアリール基(フェニル、トリル、
キシリルなど)を表わす。R23はアルキル基(メチル、
エチル、プロピル、ブチルなど)、置換アルキル基、
(2−ヒドロキシエチル、2−メトキシエチル、2−エ
トキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、3−メトキシ
プロピル、3−エトキシプロピル、3−クロロプロピ
ル、3−ブロモプロピル、3−カルボキシプロピルな
ど)、環式アルキル基(シクロヘキシル、シクロプロピ
ル)、アリル、アラルキル基(ベンジル、2−フェニル
エチル、3−フェニルプロピル、3−フェニルブチル、
4−フェニルブチル、α−ナフチルメチル、β−ナフチ
ルメチル)、置換アラルキル基(メチルベンジル、エチ
ルベンジル、ジメチルベンジル、トリメチルベンジル、
クロロベンジル、ブロモベンジルなど)、アリール基
(フェニル、トリル、キシリル、α−ナフチル、β−ナ
フチル)又は置換アリール基(クロロフェニル、ジクロ
ロフェニル、トリクロロフェニル、エチルフェニル、メ
トキシフェニル、ジメトキシフェニル、アミノフェニ
ル、スルフォートフェニル、ニトロフェニル、ヒドロキ
シフェニルなど)を表わす。
はそれらのカチオン基を表わし、具体的には、R24は置
換又は未置換のアリール基(フェニル、トリル、キシリ
ル、ビフェニル、アミノフェニル、α−ナフチル、β−
ナフチル、アントラリル、ピレニル、メトキシフェニ
ル、ジメトキシフェニル、トリメトキシフェニル、エト
キシフェニル、ジエトキシフェニル、クロロフェニル、
ジクロロフェニル、トリクロロフェニル、ブロモフェニ
ル、ジブロモフェニル、トリブロモフェニル、エチルフ
ェニル、ジエチルフェニル、ニトロフェニル、アミノフ
ェミル、ジメチルアミノフェニル、ジエチルアミノフェ
ニル、ジベンジルアミノフェニル、ジプロピルアミノフ
ェニル、モルホリノフェニル、ピペリジニルフェニル、
ピペラジノフェニル、ジフェニルアミノフェニル、アセ
チルアミノフェニル、ベンゾイルアミノフェニル、アセ
チルフェニル、ベンゾイルフェニル、シアノフェニル、
スルフォホネートフェニル、カルボキシレートフェニル
など)を示す。
基を表わし、より具体的にはR25はフラン、チオフェ
ン、ベンゾフラン、チオナフテン、ジベンゾフラン、カ
ルバゾール、フェノチアジン、フェノキサジン、ピリジ
ンなどの複素環から誘導された1価の複素環基を表わ
す。
チル、プロピル、ブチルなど)又は置換又は未置換のア
リール基(フェニル、トリル、キシリル、ビフェニル、
エチルフェニル、クロロフェニル、メトキシフェニル、
エトキシフェニル、ニトロフェニル、アミノフェニル、
ジメチルアミノフェニル、ジエチルアミノフェニル、ア
セチルアミノフェニル、α−ナフチル、β−ナフチル、
アントラリル、ピレニル、スルフォホネートフェニル、
カルボキシレートフェニルなど)を表わす。
ン、チアピラン、セレナピラン、テルロピラン、ベンゾ
ピラン、ベンゾチアピラン、ベンゾセレナピラン、ベン
ゾテルロピラン、ナフトピラン、ナフトチアピラン又は
ナフトセレナピラン、ナフトテルロピランを完成するに
必要な原子群を示す。
子、テルル原子を表わす。
基、置換又は未置換のアリール基、アルケニル基、複素
環基を表わす。
子、アルキル基(メチル、エチル、プロピル、ブチルな
ど)、アルキルスルフォネート基、アルコキシル基(メ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、エトキシエチル、メト
キシエチルなど)アリール基(フェニル、トリル、キシ
リル、スルフォールトフェニル、クロロフェニル、ビフ
ェニル、メトキシフェニルなど)、置換もしくは未置換
のスチリル基(スチリル、p−メチルスチリル、o−ク
ロロスチリル、p−メトキシスチリル等)、置換もしく
は未置換の4−フェニル、1,3−ブタジエニル基(4
−フェニル、1,3−ブタジエニル、4−(p−メチル
フェニル)、1,3−ブタジエニルなど)、又は置換も
しくは未置換の複素環基(キノリル、ピリジル、カルバ
ゾリル、フリルなど)を表わす。
もF1 と同様のことがいえる。
R'8〜R'14 がそれぞれR'1〜R'7にR"8〜R"14 がそ
れぞれR"1〜R"7に対応し、又F3 に関していえば、
R'14 〜R'21 がそれぞれR'1〜R'7にR"14 〜R"21
がそれぞれR"1〜R"7に対応している。
ム核中、(3),(9),(10)の式で表わされるも
のがより好ましく用いられる。特に(3)式が好まし
い。
は一般式(I),(II),(III )で示される化合物
(標識材)に水溶性を付与するために一つ以上の周知の
極性基を含むことが好ましい。該極性基には、例えばヒ
ドロキシ基、アルキルヒドロキシ基、スルホネート基、
アルキルスルホネート基、カルボキシレート基、アルキ
ルカルボキシレート基、4級アンモニウム塩基などが含
まれる。また、R1 〜R28,R'1〜R'21 ,R"1〜R"
21 は一般式(I)の化合物が生体由来物質と共有結合
を形成可能にするために、一つ以上の周知の反応性基を
含むことが好ましい。
ソチオシアネート、スクシンイミドエステル、スルホス
クシンイミドエステル、イミドエステル、ヒドラジン、
ニトロアリールハライド、ビピリジンジスルフィド、マ
レイミド、チオフタルイミド、酸ハライド、スルホニル
ハライド、アジリジン、アジドニトロフェニル、アジド
アミノ、3−(2−ピリジルジチオ)プロピオンアミド
などの反応性部位を含む。また、これらの反応性部位は
標識材と生体由来物質との結合の立体障害を防ぐ目的で
い。
イソチオシアネート、スルホスクシンイミドエステル、
スクシンイミドエステル、マレイミドなどである。
イオン、過塩素酸塩イオン、ベンゼンスルホン酸塩イオ
ン、p−トルエンスルホン酸塩イオン、メチル硫酸塩イ
オン、エチル硫酸塩イオン、プロピル硫酸塩イオン、テ
トラフルオロホウ酸塩イオン、テトラフェニルホウ酸塩
イオン、ヘキサフルオロリン酸塩イオン、ベンゼンスル
フィン酸塩イオン、酢酸塩イオン、トリフルオロ酢酸塩
イオン、プロピオン酸塩イオン、安息香酸塩イオン、シ
ュウ酸塩イオン、コハク酸塩イオン、マロン酸塩イオ
ン、オレイン酸塩イオン、ステアリン酸塩イオン、クエ
ン酸塩イオン、一水素二リン酸塩イオン、二水素一リン
酸塩イオン、ペンタクロロスズ酸塩イオン、クロロスル
ホン酸塩イオン、フルオロスルホン酸塩イオン、トリフ
ルオロメタンスルホン酸塩イオン、ヘキサフルオロアン
チモン酸塩イオン、モリブテン酸塩イオン、タングステ
ン酸塩イオン、チタン酸塩イオン、ジルコン酸塩イオン
などを表わす。
に示すがこれらに限定はされない。
SP4,738,908に記載されている。
の波長領域で光を吸収し、そのモル吸光度係数εは5
0,000〜300,000l/mol・cmの範囲にある。
また、例示した標識材は強い蛍光を発するものも含まれ
る。
す標識材の最大吸収波長(λmax )と、最大蛍光波長
(λem)とを示す。(溶媒:エタノール/ジクロロメタ
ン=1/4)
(10mW)を入射したときの蛍光発光波形を図1に示
す。測定装置はIMUC(大塚電子)である。
識材は一般式(IV)の化合物であるが、式中、A,B,
D及びEは、水素原子又はアルキル基(例えば、エチル
基、n−プロピル基、iso −プロピル基、n−ブチ
ル基、sec −ブチル基、iso −ブチル基、t−
ブチル基、n−アミル基、t−アミル基、n−ヘキシル
基、n−オクチル基、t−オクチル基など)を示し、さ
らに他のアルキル基、例えば置換アルキル基(例えば、
2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、
4−ヒドロキシブチル基、2−アセトキシエチル基、カ
ルボキシメチル基、2−カルボキシエチル基、3−カル
ボキシプロピル基、2−スルホエチル基、3−スルホプ
ロピル基、4−スルホブチル基、3−スルフェートプロ
ピル基、4−スルフェートブチル基、N−(メチルスル
ホニル)−カルバミルメチル基、3−(アセチルスルフ
ァミル)プロピル基、4−(アセチルスルファミル)ブ
チル基など、環式アルキル基(例えば、シクロヘキシル
基など)、アリル基(CH2 =CH−CH2 −)、
アルケニル基(ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、
ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニ
ル基、ドデシニル基、プレニル基など)、アラルキル基
(例えば、ベンジル基、フェネチル基、α−ナフチルメ
チル基、β−ナフチルメチル基など)、置換アラルキル
基(例えば、カルボキシベンジル基、スルホベンジル
基、ヒドロキシベンジル基など)、置換もしくは未置換
のアリール基(例えば、フェニル基、アミノフェニル
基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、メトキシフェ
ニル基、ジメトキシフェニル基、トリメトキシフェニル
基、エトキシフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、
ジエチルアミノフェニル基、ジプロピルアミノフェニル
基、ジベンジルアミノフェニル基、ジフェニルアミノフ
ェニル基、スルホネートフェニル基、カルボキシレート
フェニル基など)、置換もしくは未置換の複素環基(例
えば、ピリジル基、キノリル基、レピジル基、メチルピ
リジル基、フリル基、チェニル基、インドリル基、ピロ
ール基、カルバゾリル基、N−エチルカルバゾリル基な
ど)又は置換もしくは未置換のスチリル基(例えば、ス
チリル基、メトキシスチリル基、ジメトキシスチリル
基、トリメトキシスチリル基、エトキシスチリル基、ア
ミノスチリル基、ジメチルアミノスチリル基、ジエチル
アミノスチリル基、ジプロピルアミノスチリル基、ジベ
ンジルアミノスチリル基、ジフェニルアミノスチリル
基、2,2−ジフェニルビニル基、2−フェニル−2−
メチルビニル基、2−(ジメチルアミノフェニル)−2
−フェニルビニル基、2−(ジエチルアミノフェニル)
−2−フェニルビニル基、2−(ジベンジルアミノフェ
ニル)−2−フェニルビニル基、2,2−ジ(ジエチル
アミノフェニル)ビニル基、2,2−ジ(メトキシフェ
ニル)ビニル基、2,2−ジ(エトキシフェニル)ビニ
ル基、2−(ジメチルアミノフェニル)−2−メチルビ
ニル基、2−(ジエチルアミノフェニル)−2−エチル
ビニル基など)を示す。
(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、is
o −プロピル基、n−ブチル基、sec −ブチル
基、iso −ブチル基、t−ブチル基、n−アミル
基、t−アミル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、
t−オクチル基など)を示し、さらに他のアルキル基、
例えば置換アルキル基(例えば、2−ヒドロキシエチル
基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル
基、2−アセトキシエチル基、カルボキシメチル基、2
−カルボキシエチル基、3−カルボキシプロピル基、2
−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、4−スルホ
ブチル基、3−スルフェートプロピル基、4−スルフェ
ートブチル基、N−(メチルスルホニル)−カルバミル
メチル基、3−(アセチルスルファミル)プロピル基、
4−(アセチルスルファミル)ブチル基など)、環式ア
ルキル基(例えば、シクロヘキシル基など)、アリル基
(CH2 =CH−CH2 −)、アルケニル基(ビニ
ル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキ
セニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ドデシニル
基、プレニル基など)、アラルキル基(例えば、ベンジ
ル基、フェネチル基、α−ナフチルメチル基、β−ナフ
チルメチル基など)、置換アラルキル基(例えば、カル
ボキシベンジル基、スルホベンジル基、ヒドロキシベン
ジル基など)を包含する。
くは一般式(I)の標識材(色素)に水溶性を付与する
ために一つ以上の周知の極性基を含む。該極性基には例
えばヒドロキシ基、アルキルヒドロキシ基、スルホン
基、アルキルスルホン基、カルボキシル基、アルキシカ
ルボキシル基、4級アンモニウム塩基などが含まれる。
また、A,B,D,r1’,r2’は一般式(I)の標
識材が生体由来物質と共有結合を形成可能にするため
に、一つ以上の周知の反応性基を含むことが好ましい。
ソチオシナネート、スクシンイミドエステル、スルホス
クシンイミドエステル、イミドエステル、ヒドラジン、
ニトロアリールハライド、ビピリジンジスルフィド、マ
レイミド、チオフタルイミド、酸ハライド、スルホニル
ハライド、アジリジン、アジドニトロフェニル、アジ
ド、3−(2−ピリジルジチオ)プロピオンアミドなど
の反応性部位を含む。これらの反応性部位は標識材と生
体由来物質との結合の立体障害を防ぐ目的で
い。特に上記反応性基として好ましいものは、イソチオ
シアネート、スクシンイミドエステル、スルホスクシン
イミドエステル、マレイミドである。
0,1又は2である。
ン、過塩素酸塩イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、P
−トルエンスルホン酸イオン、メチル硫酸イオン、エチ
ル硫酸イオン、プロピル硫酸イオン、テトラフルオロホ
ウ酸イオン、テトラフェニルホウ酸イオン、ヘキサフル
オロリン酸イオン、ベンゼンスルフィン酸イオン、酢酸
イオン、トリフルオロ酢酸イオン、プロピオン酸イオ
ン、安息香酸イオン、シュウ酸イオン、コハク酸イオ
ン、マロン酸イオン、オレイン酸イオン、ステアリン酸
イオン、クエン酸イオン、一水素二リン酸イオン、二水
素一リン酸イオン、ペシタクロロスズ酸イオン、クロロ
スルホン酸イオン、フルオロスルホン酸イオン、トリフ
ルオロメタンスルホン酸イオン、ヘキサフルオロアンチ
モン酸イオン、モリブデン酸イオン、タングステン酸イ
オン、チタン酸イオン、ジルコン酸イオンなどを表わ
す。
れらに限定されない。
00nmの波長領域で光を吸収し、そのモル吸光度係数
εは50,000〜300,000l/mol ・cmの範囲に
ある。また例示した標識材の一部は強い蛍光を発するも
のも含まれる。
近赤外域の波長819nmで最大吸収を示し、蛍光を発
する。その最大蛍光波長(λem)は864nmであ
る。(溶媒:ジクロロメタン) 本発明においては、上記標識体を生体由来物質に担持さ
せるものであるが、担持させる生体由来物質の選択は、
分析すべき物質又は被検体によって決まる。即ち、生体
由来物質は被検体に対して、生物学的特異性を示すもの
を選択すると、特異的検出が可能になる。ここで言う、
生体由来物質は天然もしくは合成のペプチド、蛋白質、
酵素、糖類、レクチン、ウイルス、細菌、核酸、DN
A、RNA、抗原(例えばリコンビナント抗原も含む)
抗体などを含む。また臨床病理的に特に有用な物質とし
ては、以下のものがあげられる。
リン:補体、CRP.フェリチン、α1 マイクログロブ
リン、β2 マイクログロブリンなどの血漿蛋白およびそ
れらの抗体:α−フェトプロテイン、癌胎児性抗原(C
EA)、前立腺性酸性ホスファターゼ(PAP)、CA
19−9、CA−125などの腫瘍マーカおよびそれら
の抗体:黄体化ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン
(FSH)、ヒト繊毛性ゴナドトロビン(hCG)、エ
ストロゲン、インスリンなどのホルモン類およびそれら
の抗体:HBV関連抗原(HBs.HBe.HBc).
HIV.ATLなどウイスル感染関連物質およびそれら
の抗体:ジフテリア菌、ボツリヌス菌、マイコプラズ
マ、梅毒トレポネーマなどのバクテリア類およびそれら
の抗体:トキソプラズマ、トリコモナス、リーシュマニ
ア、トリバノゾーマ、マラリア原虫などの原虫類および
それらの抗体:フェニトイン、フェノバルビタールなど
の抗てんかん薬、キニジン、ジゴキシニンなどの心血管
薬、テオフィリンなどの抗喘息薬、クロラムフェニコー
ル、ゲンタマイシンなどの抗生物質などの薬物類および
それらの抗体:その他酵素、菌体外毒素(スチレリジン
Oなど)およびそれらの抗体などがあり、検体中の被測
定物質と抗原−抗体反応等を起こす物質が検体の種類に
応じて適宜選択されて使用される。
等の生体由来物質に担持(固定化)させるには以下の公
知の方法が利用できる。
法、iii)共有結合法などが挙げられる。
材を静電的に蛋白質、DNA、RNA等の生体由来物質
に結合させるものである。
の親油性部との疎水結合を利用する結合法である。
は結合反応工程は簡単であるが、標識材と生体由来物質
との結合力が弱い。
物質の少なくとも一方に反応性の高い官能基を結合し、
これを介して両者を共有結合するものであり、強固な結
合力が得られる。共有結合法により標識材と生体活性物
質等の生体由来物質とを結合させる際に、生体由来物質
中の結合に関与できる官能基としては、遊離のアミノ
基、水酸基、リン酸基、カルボキシル基、システインの
スルフヒドリル基、ヒスチジンのイミダゾール基、チロ
シンのフェノール基、セリン,トレオニンの水酸基など
がある。
塩、酸アミド、イソシアナート、活性型のハロゲン化ア
ルキル基、活性型のエステル基などと反応する。従っ
て、これらの官能基を標識材に導入することにより、種
々の方法で色素を生体由来物質に担持できる。一方、生
体由来物質、特に蛋白質を含む生体由来物質の高次構造
は、水素結合、疎水結合、イオン結合などの比較的弱い
結合によって保持されているため壊れ易く、従って標識
材との固定化に際しては、高温、強酸、強アルカリなど
の処理を避けて、緩和な条件下に行なうことが望まし
い。
法として、標識材と生体由来物質の官能基とに反応する
二官能性の架橋剤を使用することができる。二官能性の
架橋剤としては例えば、一般式R−N=C=N−R’で
表わされるカルボジイミド、一般式CHO−R−CHO
で表わされるジアルデヒド、O=C=N−R−N=C=
Oで表わされるジイソシアネート、などがある。
は未置換のアルキル基、アリール基、アルキルアリール
基又は、アリールアルキル基である) 上記のようにして得た、標識材を生体由来物質に担持さ
せた標識複合体を用いて、特定の目的物質を分析する方
法について述べる。
あるときは、標識複合体が、標識複合体に結合している
生体由来物質と相補的な細胞上の特定物質と、抗原、抗
体反応、核酸同志の水素結合等の特異的結合で結合し、
このような抗原、抗体もしくは核酸の量をその系の蛍光
量もしくは吸光度から測定することができる。
場合は、標識材を抗原(あるいは抗体)に結合させた複
合体と、測定すべき抗体(標識材を抗体の方につけてい
るなら抗原)とを、抗原抗体反応をさせて、抗体(抗
原)と結合した複合体(B=結合型)を抗体(抗原)と
結合しなかった複合体(F=遊離型)から分離した後、
(B/F分離)結合した複合体(B)の量を蛍光量もし
くは吸光度から決定できる。上記に示した抗原抗体反応
を利用した手法は“検査と技術”vol・16NO7(1
988)に詳しく記載されている。
生体由来物質に2個以上の、望ましくは10個以上の標
識材が結合していることが望ましい。合成上あるいは感
度上から10個〜100個、さらに好ましくは20個〜
50個が結合しているとよい。
明する。
(Cooper Biomeodical Inc. 製)を0.5mg/mlの
濃度となるようpH8.0のリン酸緩衝液で希釈し、抗
体溶液を調製した。上記抗体溶液8mlに表1に記載し
たNO3の標識材(λmax =833nm)を0.2mg、
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カ
ルボジイミドハイドロクロライド(以下WSC)(同仁
化学製)0.09gを加え、室温で3時間反応させて標
識材−抗体複合体を生成させた。セファロース6Bを充
填したゲル濾過クロマトグラフカラムで標識材−抗体複
合体を未反応物より分離精製した。得られた標識材−抗
体複合体の標識材と抗体との結合割合(モル比)は2.
1:1であった。標識材および抗体のモル比は紫外可視
吸光光度計を用いて、それぞれ波長λ=833nmおよ
びλ=280nmの吸光度を測定し、これを用いてそれ
ぞれ算出した。 [実施例2]レクチン・コンカナバリンA(E.Y.ラ
バラトリーズ社)を0.2mg/mlの濃度となるよう
pH8.2のリン酸緩衝液で希釈し、レクチン溶液を調
製した。
6の標識材(λmax =825nm)0.2mgを室温で
3時間反応させた。セファロース6Bを充填したゲル濾
過クロマトカラムで標識材−レクチンの複合体を分離精
製した。得られた複合材レクチンのモル比は3.7:1
であった。標識材およびレクチンのモル比は紫外可視吸
光光度計でそれぞれλ=825nmおよびλ=280n
mの波長での吸光度より算出した。 [実施例3]抗ヒトHCGモノクローナル抗体(ZyMED
Lab. Inc製品)を0.2mg/mlの濃度となるようp
H7.2のリン酸塩緩衝生理食塩水(PBS)で希釈し
モノクローナル抗体溶液を調製した。
標識材(λmax =705nm)0.3mgを加え、室温
で3時間攪拌した。セファロース6Bを充填したゲル濾
過クロマトカラムで標識材−抗体複合体を分離精製し
た。
1であった。標識材および抗体のモル比は紫外可視吸光
光度計を用い、それぞれ波長λ=705nmおよびλ=
280nmにおける吸光度より算出した。 [実施例4]M13mp18一本鎖DNA(7249b
ase)(宝酒造KK.製)0.1mgを5mmolリン酸
塩緩衝液(pH6)5mlで希釈し、DNA溶液とし
た。表1記載のNO5の標識材(λmax =796nm)
0.1mgを5mlの蒸留水に溶解し、この色素溶液に
DNA溶液5mlを攪拌しながらゆっくり滴下した。さ
らに室温で2時間攪拌し、DNA−標識材複合体を生成
させた。
0mlのエタノールを加え、DNA−標識材複合体を沈
殿させた。DNA−標識材複合体をフィルタで分別し、
数回エタノールで洗浄した。洗浄したDNA−標識材複
合体は、2mlの前記リン酸塩緩衝液(pH6)中に再
び溶解させた。得られた標識材のDNAに対する結合量
は、DNA1μg当り0.5μgであった。標識材およ
びDNAの濃度は紫外可視吸光光度計を用いて、それぞ
れ波長λ=796nmおよびλ=260nmの吸光度よ
り算出した。 [実施例5]モデル標的核酸M13mp18ssDNA
の塩基配列に部分的に相補的な塩基配列を有する20量
体オリゴヌクレオチドを、ABI社製381A、DNA
自動合成基で合成した。その後、通常のアミダイド試薬
の代わりにミリジェン社製、N−MMT−ヒキサノール
アミンリンカーを用いて5’末端に1級アミンを導入し
た。CPG−サポートからの切り出し、脱保護(1級ア
ミノ基の保護基であるモノメトキシトリトル基を含
む)、高速液体クロマトグラフィーによる精製は所定の
プロトコールに従った。
炭酸ナトリウム緩衝液(pH=9.0)100μl、水
700μlを混合溶解した後、あらかじめ200μlの
ジメチルホルムアミドに溶解しておいた表1記載の標識
材No.27(λmax=826nm)2mgを撹拌下
ゆっくりと添加した。室温で24時間反応させたとこ
ろ、高速液体クロマトグラム上で核酸のピークが減少
し、新たに核酸と標識材の吸収を合わせ持ったピークが
出現したので、反応液をゲル濾過カラム(ファルマシア
社製 NAP−50)で粗精製した後、高速液体クロマ
トグラフィーで精製した。175μgの核酸−標識材複
合体を得た。 [比較例1]よく知られたシアニン系の近赤外吸収色素
NK−1967(日本感光色素研究所製)の化学構造を
次に示す。
シアニン色素0.3mgを加え、室温で3時間攪拌し、
標識材−抗体複合体を生成させた。
マトグラフカラムで標識材−抗体複合体を分離精製し
た。
1であった。標識材および抗体のモル比は紫外可視吸光
光度計を用い、それぞれ波長λ=747nm,λ=28
0nmの吸光度より算出した。 [複合体の保存安定性]複合体の保存安定性を調べるた
めに以下の実験を行った。
合体を所定の濃度に10mmolリン酸塩緩衝液(pH7.
2)で調製した。この標識複合体溶液を7℃で遮光下3
日保存した。保存安定性テスト開始時、および終了時の
吸光度を所定の波長で測定し、開始時の吸光度を100
としたときの終了時の吸光度の割合を算出した。
強度を100としたときの終了時の蛍光強度の割合を算
出した。
吸光度変化、もしくは蛍光強度変化は比較品よりも小さ
かった。 [実施例6]抗ヒトCRPヒツジ血清(IgG分画)
(Cooper Biomedical Inc.製)を0.5mg/mlの濃度と
なるようpH7.2のリン酸緩衡生理食塩水(PBS)
で希釈し、抗体溶液を調製した。上記抗体溶液8mlに
表5記載のNo.29の標識材である色素(λmax
=819nm)0.2mg、1−エチル−3−(3−ジ
メチルアミノプロピル)−カルボジイミドハイドロクロ
ライド(以下WSC)(同仁化学製)0.09gを加
え、室温で3時間反応させ色素−抗体複合体を生成させ
た。セファロース6Bを充填したゲル濾過クロマトグラ
フカラムで色素−抗体複合体を未反応物より分離精製し
た。得られた色素−抗体のモル比は2.5:1であっ
た。色素および抗体のモル比は、紫外可視吸光度計(島
津UV−3100S)を用いて、それぞれ波長λ=81
9nmおよびλ=280nmの吸光度より算出した。 [実施例7]抗ヒトHCGモノクロナール抗体(ZyM
ED Lab, Inc. 製)を0.4mg/mlの
濃度となるようにPBSで希釈し、モノクロナール抗体
溶液を調製した。上記モノクロナール抗体溶液2ml、
表5記載のNo.32の色素(λmax =825n
m)0.3mg、ウッワード試薬K(東京化成)0.1
0gを加え室温で3時間反応させた。セファロース6B
を充填したゲル濾過クロマトカラムで色素−抗体の複合
体を分離精製した。得られた色素−抗体のモル比は3.
1:1であった。色素および抗体のモル比は紫外可視吸
光度計でそれぞれλ=825nmおよびλ=280nm
の波長における吸光度より算出した。 [実施例8]レクチン・コンカナバリンA(E・Yラバ
ラトリーズ社)を0.2mg/mlの濃度となるように
PBSで希釈し、レクチン溶液を調製した。上記レクチ
ン溶液10ml、表5記載のNo.40の色素(λ
max =805nm)0.2mg、1%のグルタルア
ルデヒドを含む0.05Mホウ酸ナトリウム緩衝液(p
H8.0)を10ml加え室温で1時間反応させた。セ
ファロース6Bを充填したゲル濾過クロマトカラムで色
素−レクチンの複合体を分離精製した。得られた色素−
レクチンのモル比は1.7:1であった。色素およびレ
クチンのモル比は紫外可視吸光度計を用い、それぞれ波
長λ=805nmおよびλ=280nmの吸光度より算
出した。 [実施例9]M13mp18−本鎖DNA(7249b
ase)(宝酒造KK製)0.1mgを5mlの5mm
olリン酸塩緩衝液(pH6)で希釈し、DNA溶液と
した。表5記載のNo.35の色素(λmax =78
0nm)0.1mgを2mlエタノールに溶解し、この
色素溶液にDNA溶液5mlを攪拌しながらゆっくり滴
下した。さらに室温で2時間攪拌し、DNA−色素複合
体を生成させた。
mlのエタノールを加え、DNA−色素複合体を沈殿さ
せた。DNA−色素複合体をフィルターで分別し、数回
エタノールで洗浄した。洗浄したDNA−色素複合体
は、2mlのリン酸塩緩衝液(pH6)中に再び溶解さ
せた。得られた色素のDNAに対する結合量はDNA1
μg当り0.5μgであった。色素および抗体のモル比
は、紫外可視吸光光度計を用いてそれぞれ波長λ=78
0nmおよびλ=260nmの吸光度より算出した。 [実施例10]モデル標的核酸M13mp18ssDN
Aの塩基配列に部分的に相補的な塩基配列を有する20
量体オリゴヌクレオチドを、ABI社製381A、DN
A自動合成基で合成した。その後、通常のアミダイド試
薬の代わりにミリジェン社製、N−MMT−ヒキサノー
ルアミンリンカーを用いて5’末端に1級アミンを導入
した。CPG−サポートからの切り出し、脱保護(1級
アミノ基の保護基であるモノメトキシトリトル基を含
む)、高速液体クロマトグラフィーによる精製は所定の
プロトコールに従った。
炭酸ナトリウム緩衝液(pH=9.0)100μl、水
700μlを混合溶解した後、あらかじめ200μlの
ジメチルホルムアミドに溶解しておいた表5記載の標識
材No.46(λmax=810nm)2mgを撹拌下
ゆっくりと添加した。室温で24時間反応させたとこ
ろ、高速液体クロマトグラム上で核酸のピークが減少
し、新たに核酸と標識材の吸収を合わせ持ったピークが
出現したので、反応液をゲル濾過カラム(ファルマシア
社製 NAP−50)で粗精製した後、高速液体クロマ
トグラフィーで精製した。175μgの核酸−標識材複
合体を得た。
保存安定性を調べるために以下の実験を行った。
定の濃度に10mmolリン酸塩緩衝液(pH7.2)
で調製した。この色素複合体の溶液を7℃で、遮光下、
3日間保存した。保存安定性テスト開始時および終了時
の吸光度を所定の波長で測定し、開始時の吸光度を10
0としたときの、終了時の吸光度の割合を算出した。そ
の結果を表7に示した。
の吸光度変化は比較品よりも小さかった。 [実施例11]モデル標的核酸M13mp18ssDN
Aの塩基配列に部分的に相補的な塩基配列を有する20
量体オリゴヌクレオチドを、ABI社製381A、DN
A自動合成基で合成した。その後、通常のアミダイド試
薬の代わりにデオキシウリジル酸誘導体モノマー(図
2)を用いて上記20量体オリゴヌクレオチドの5’側
に1級アミノ基を有するデオキシウリジル酸誘導体を2
0個、同様にDNA自動合成基によって付加した。CP
G−サポートからの切り出し、脱保護(1級アミノ基の
保護基であるトリフルオロアセチル基を含む)、高速液
体クロマトグラフィーによる精製は定法により行なっ
た。
オチド200μg、1M炭酸ナトリウム緩衝液(pH=
9.0)100μl、水700μlを混合溶解した後、
あらかじめ200μlのジメチルホルムアミドに溶解し
ておいた表1記載の標識材No.27(λmax=82
6nm)2mgを撹拌下ゆっくりと添加した。40℃で
24時間反応させたところ、高速液体クロマトグラム上
で核酸のピークが減少し、新たに核酸と標識材の吸収を
合わせ持ったピークが出現したので、反応液をゲル濾過
カラム(ファルマシア社製 NAP−50)で粗精製し
た後、高速液体クロマトグラフィーで精製した。350
μgの核酸−標識材複合体を得た。この核酸−標識材複
合体の826nmにおける吸収は実施例5に示した核酸
−標識材複合体の吸収に較べ約20倍の強度を有してい
た。
を生体由来物質と結合することにより、色素等の分解が
少なく、従って吸光度変化の少ない、もしくは蛍光強度
変化の少ない安定した複合体を形成できる。
応用する場合には、貯蔵安定性に優れた試薬を提供でき
る。
る。
ある。
Claims (14)
- 【請求項1】 生体由来物質に標識材を担持させてな
り、分析対象化合物と結合させて分析対象化合物を近赤
外光を用いた光学的手段で検出するための標識複合体に
おいて、標識材が下記一般式(I),(II),又は(II
I) 【化1】 (式中R1 〜R7 は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、アリール基、アラルキル基、スルホネート基、アミ
ノ基、スチリル基、ニトロ基、ヒドロキシ基、カルボキ
シル基、シアノ基、又はアリールアゾ基を示し、R1 〜
R7 は互いに結合して、置換または未置換の縮合環を形
成するものでもよい。F1 は2価の有機残基を示す。 【外1】 はアニオンを示す。)、 【化2】 (式中R8 〜R14は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、アリール基、アラルキル基、スルホネート基、アミ
ノ基、スチリル基、ニトロ基、ヒドロキシ基、カルボキ
シル基、シアノ基、又はアリールアゾ基を示し、R8 〜
R14は互いに結合して、置換または未置換の縮合環を形
成するものでもよい。F2 は2価の有機残基を示
す。)、 【化3】 (式中R15〜R21は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、アリール基、置換もしくは未置換のアラルキル基、
置換もしくは未置換のアミノ基、置換もしくは未置換の
スチリル基、ニトロ基、スルホネート基、ヒドロキシ
基、カルボキシル基、シアノ基、又はアリールアゾ基を
示し、R15〜R21は互いに結合して、置換または未置換
の縮合環を形成するものでもよい。F3 は2価の有機残
基を示す。 【外2】 はアニオンを示す。)、で示される化合物からなること
を特徴とする標識複合体。 - 【請求項2】 生体由来物質が、抗体又は抗原である請
求項1記載の標識複合体。 - 【請求項3】 生体由来物質が、核酸である請求項1記
載の標識複合体。 - 【請求項4】 生体由来物質に標識材を担持させてな
り、分析対象化合物と結合させて分析対象化合物を近赤
外光を用いた光学的手段で検出するための標識複合体に
おいて、標識材が下記一般式(IV) 【化4】 (式中A,B,D及びEは水素原子、それぞれ置換また
は未置換の炭素数2以上のアルキル基、アルケニル基、
アラルキル基、アリール基、スチリル基および複素環基
から選ばれる基を示す。r1',r2'は水素原子、それ
ぞれ置換又は未置換アルキル基、環式アルキル基、アル
ケニル基、アラルキル基およびアリール基から選ばれる
基を示し、kは0又は1、lは0,1又は2で 【外3】 はアニオンを意味する。)で示される化合物からなるこ
とを特徴とする標識複合体。 - 【請求項5】 生体由来物質が、抗体又は抗原である請
求項4記載の標識複合体。 - 【請求項6】 生体由来物質が、核酸である請求項4記
載の標識複合体。 - 【請求項7】 生体由来物質に下記一般式(I),(I
I)又は(III)で示される標識材を担持させてなる標識
複合体を用い、該標識複合体と分析対象化合物とを結合
させて分析対象化合物を光学的手段で検出する分析法。 【化5】 (式中R1〜R7は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、アリール基、アラルキル基、スルホネート基、アミ
ノ基、スチリル基、ニトロ基、ヒドロキシ基、カルボキ
シル基、シアノ基、又はアリールアゾ基を示し、R1〜
R7は互いに結合して、置換または未置換の縮合環を形
成するものでもよい。F1は2価の有機残基を示す。 【外4】 はアニオンを示す。)、 【化6】 (式中R8〜R14は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、アリール基、アラルキル基、スルホネート基、アミ
ノ基、スチリル基、ニトロ基、ヒドロキシ基、カルボキ
シル基、シアノ基、又はアリールアゾ基を示し、R8〜
R14は互いに結合して、置換または未置換の縮合環を形
成するものでもよい。F2は2価の有機残基を示す。) 【化7】 (式中R15〜R21は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、アリール基、置換もしくは未置換のアラルキル基、
置換もしくは未置換のアミノ基、置換もしくは未置換の
スチリル基、ニトロ基、スルホネート基、ヒドロキシ
基、カルボキシル基、シアノ基、又はアリールアゾ基を
示し、R15〜R21は互いに結合して、置換または未置換
の縮合環を形成するものでもよい。F3 は2価の有機残
基を示す。 【外5】 はアニオンを示す。) - 【請求項8】 前記生体由来物質が、抗体又は抗原であ
る請求項7記載の分析法。 - 【請求項9】 前記生体由来物質が、核酸である請求項
7記載の分析法。 - 【請求項10】 分析対象化合物を近赤外光を用いた光
学的手段で検出する請求項7〜9記載の分析法。 - 【請求項11】 生体由来物質に下記一般式(IV)で示
される標識材を担持させてなる標識複合体を用い、該標
識複合体と分析対象化合物とを結合させて分析対象化合
物を光学的手段で検出する分析法。 【化8】 (式中A,B,D及びEは水素原子、それぞれ置換また
は未置換の炭素数2以上のアルキル基、アルケニル基、
アラルキル基、アリール基、スチリル基および複素環基
から選ばれる基を示す。r1’,r2’は水素原子、そ
れぞれ置換又は未置換アルキル基、環式アルキル基、ア
ルケニル基、アラルキル基およびアリール基から選ばれ
る基を示し、kは0又は1、lは0,1又は2で 【外6】 はアニオンを意味する。) - 【請求項12】 前記生体由来物質が、抗体又は抗原で
ある請求項11記載の分析法。 - 【請求項13】 前記生体由来物質が、核酸である請求
項11記載の分析法。 - 【請求項14】 分析対象化合物を近赤外光を用いた光
学的手段で検出する請求項11〜13記載の分析法。
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