JPH05171130A - 紫外線遮断性透明樹脂成形体 - Google Patents
紫外線遮断性透明樹脂成形体Info
- Publication number
- JPH05171130A JPH05171130A JP3269591A JP26959191A JPH05171130A JP H05171130 A JPH05171130 A JP H05171130A JP 3269591 A JP3269591 A JP 3269591A JP 26959191 A JP26959191 A JP 26959191A JP H05171130 A JPH05171130 A JP H05171130A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transparent resin
- ultraviolet
- zinc oxide
- transparent
- fine powder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 透明性、紫外線遮断性に優れ、耐久性のよい
透明樹脂成形体を提供する。 【構成】 粒径０．１μｍ以下の酸化亜鉛微粉末をポリ
カーボネート、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂等の透明
樹脂中に０．５〜１０容量％均一に単分散させてペレッ
ト化し、これを押出成形、射出成形等により板状等所望
の形状に成形する。
透明樹脂成形体を提供する。 【構成】 粒径０．１μｍ以下の酸化亜鉛微粉末をポリ
カーボネート、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂等の透明
樹脂中に０．５〜１０容量％均一に単分散させてペレッ
ト化し、これを押出成形、射出成形等により板状等所望
の形状に成形する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はショーウインドやショー
ケースの透明板、照明用透明シェード、食品等の包装用
透明シート、フィルム、容器等透明性と紫外線遮断性能
を要する種々の用途に使用される紫外線遮断性透明樹脂
成形体に関するものである。
ケースの透明板、照明用透明シェード、食品等の包装用
透明シート、フィルム、容器等透明性と紫外線遮断性能
を要する種々の用途に使用される紫外線遮断性透明樹脂
成形体に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】一般に照明光や太陽光に含まれる紫外線
によって物が劣化、変質、変色することが知られてい
る。この紫外線は、例えばショーウインドやショーケー
スにおいてはこれらを形成する透明板あるいは内部の陳
列商品を、照明においては照明シェードあるいは照明光
が照射される物を、透明包装した食品においては透明包
装材料あるいは食品をそれぞれ劣化、変質、変色させ、
悪影響を及ぼす。
によって物が劣化、変質、変色することが知られてい
る。この紫外線は、例えばショーウインドやショーケー
スにおいてはこれらを形成する透明板あるいは内部の陳
列商品を、照明においては照明シェードあるいは照明光
が照射される物を、透明包装した食品においては透明包
装材料あるいは食品をそれぞれ劣化、変質、変色させ、
悪影響を及ぼす。
【０００３】従来、この紫外線の悪影響を防止するた
め、上記透明板、透明シェード、透明包装材料等種々の
透明体の表面に、有機系紫外線吸収剤を配合した塗料
や、酸化チタンを配合した塗料あるいは酸化亜鉛を配合
した塗料を塗布し、紫外線遮断性塗膜を形成していた。
め、上記透明板、透明シェード、透明包装材料等種々の
透明体の表面に、有機系紫外線吸収剤を配合した塗料
や、酸化チタンを配合した塗料あるいは酸化亜鉛を配合
した塗料を塗布し、紫外線遮断性塗膜を形成していた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、有機系
紫外線吸収剤を配合した塗料を塗布した場合は、ベンゾ
フェノン系、ベンゾトリアゾール系、サルチレート系、
置換アクリロニトリル系等の有機系紫外線吸収剤そのも
のが人体に対して衛生上問題があり、耐熱性に乏しく、
塗膜が紫外線を吸収するに伴って塗膜自体が劣化、変色
しやすい問題点があった。
紫外線吸収剤を配合した塗料を塗布した場合は、ベンゾ
フェノン系、ベンゾトリアゾール系、サルチレート系、
置換アクリロニトリル系等の有機系紫外線吸収剤そのも
のが人体に対して衛生上問題があり、耐熱性に乏しく、
塗膜が紫外線を吸収するに伴って塗膜自体が劣化、変色
しやすい問題点があった。
【０００５】酸化チタンを配合した塗料を塗布した場合
は、酸化チタンそのものが紫外線により黄変してしまう
問題点があった。酸化亜鉛を配合した塗料を塗布した場
合は、上記二つの塗膜より優れた透明性塗膜が得られる
ものの、酸化亜鉛微粒子が表面に分布していることから
酸化亜鉛が空気中の水分等により水酸化亜鉛に変質しや
すく、耐久性に劣る問題点があった。
は、酸化チタンそのものが紫外線により黄変してしまう
問題点があった。酸化亜鉛を配合した塗料を塗布した場
合は、上記二つの塗膜より優れた透明性塗膜が得られる
ものの、酸化亜鉛微粒子が表面に分布していることから
酸化亜鉛が空気中の水分等により水酸化亜鉛に変質しや
すく、耐久性に劣る問題点があった。
【０００６】又、従来のものはいずれも透明体の表面に
塗料を塗布して紫外線遮断性塗膜を形成していたので、
例えばショーウインドやショーケース等においてはこれ
らを形成する透明体と内部の陳列商品の両方を紫外線か
ら保護するため、透明体の内外両面に塗料を塗布しなけ
ればならず、塗布作業が面倒であると共にコスト高とな
っていた。
塗料を塗布して紫外線遮断性塗膜を形成していたので、
例えばショーウインドやショーケース等においてはこれ
らを形成する透明体と内部の陳列商品の両方を紫外線か
ら保護するため、透明体の内外両面に塗料を塗布しなけ
ればならず、塗布作業が面倒であると共にコスト高とな
っていた。
【０００７】本発明はかかる従来の問題点を解消した紫
外線遮断性透明樹脂成形体を提供することを目的として
いる。
外線遮断性透明樹脂成形体を提供することを目的として
いる。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は人体に対して無害であり、紫外線によって
変色しがたく、透明性が得られる酸化亜鉛超微粒子に着
目したものである。すなわち本発明紫外線遮断性透明樹
脂成形体は、粒径０．１μｍ以下の酸化亜鉛微粉末が透
明樹脂中に０．５〜１０容量％均一に単分散されてなる
ものである。
め、本発明は人体に対して無害であり、紫外線によって
変色しがたく、透明性が得られる酸化亜鉛超微粒子に着
目したものである。すなわち本発明紫外線遮断性透明樹
脂成形体は、粒径０．１μｍ以下の酸化亜鉛微粉末が透
明樹脂中に０．５〜１０容量％均一に単分散されてなる
ものである。
【０００９】
【実施例】以下、本発明について説明する。本発明紫外
線遮断性透明樹脂成形体は、粒径０．１μｍ以下の酸化
亜鉛微粉末を透明樹脂中に均一に単分散させてペレット
化した後、押出成形、射出成形等により板状等所望の形
状に成形した物である。上記透明樹脂としてはポリカー
ボネート、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂等を使用す
る。なお、酸化亜鉛微粉末の樹脂中への分散方法は従来
方法が適宜採用されればよい。
線遮断性透明樹脂成形体は、粒径０．１μｍ以下の酸化
亜鉛微粉末を透明樹脂中に均一に単分散させてペレット
化した後、押出成形、射出成形等により板状等所望の形
状に成形した物である。上記透明樹脂としてはポリカー
ボネート、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂等を使用す
る。なお、酸化亜鉛微粉末の樹脂中への分散方法は従来
方法が適宜採用されればよい。
【００１０】酸化亜鉛微粉末は透明樹脂成形体の透明性
を損なわないためと紫外線遮断性能を発揮させるため
に、粒径０．１μｍ以下の超微粒子とするのが好まし
い。又、酸化亜鉛微粉末は一般的に透明樹脂中に０．５
〜１０容量％均一単分散するのが好ましい。その理由は
０．５容量％以下では紫外線遮断性能が発揮できず、１
０容量％以上では透明樹脂中に均一に単分散できないた
めである。上記酸化亜鉛微粉末の配合量は０．５〜２容
量％の範囲であるとより好ましい。
を損なわないためと紫外線遮断性能を発揮させるため
に、粒径０．１μｍ以下の超微粒子とするのが好まし
い。又、酸化亜鉛微粉末は一般的に透明樹脂中に０．５
〜１０容量％均一単分散するのが好ましい。その理由は
０．５容量％以下では紫外線遮断性能が発揮できず、１
０容量％以上では透明樹脂中に均一に単分散できないた
めである。上記酸化亜鉛微粉末の配合量は０．５〜２容
量％の範囲であるとより好ましい。
【００１１】次に、粒径０．１μｍ以下の酸化亜鉛微粉
末をアクリル樹脂中に２容量％均一に単分散させてペレ
ット化し、これを押出成形により厚み２ｍｍの板として
成形した透明板（実施例）と、厚み２ｍｍのアクリル板
の両面に、酸化亜鉛を配合した従来塗料を塗布して塗膜
を形成した透明板（比較例）について、紫外線カット
率、可視光透過率を調べ、その結果を以下に示した。
末をアクリル樹脂中に２容量％均一に単分散させてペレ
ット化し、これを押出成形により厚み２ｍｍの板として
成形した透明板（実施例）と、厚み２ｍｍのアクリル板
の両面に、酸化亜鉛を配合した従来塗料を塗布して塗膜
を形成した透明板（比較例）について、紫外線カット
率、可視光透過率を調べ、その結果を以下に示した。
【００１２】紫外線カット率、可視光透過率は透明板の
初期状態とサンシャインウェザーメーターによる耐候性
試験（５００時間）後の状態について、島津製作所製分
光光度計ＵＶ−１２００を用いて測定した。
初期状態とサンシャインウェザーメーターによる耐候性
試験（５００時間）後の状態について、島津製作所製分
光光度計ＵＶ−１２００を用いて測定した。
【００１３】 初期状態 耐候性試験後の状態 紫外線カット率 可視光透過率 紫外線カット率 可視光透過率 実施例 １００％ ８８％ ９０％ ８５％ 比較例 ９８％ ９０％ ８２％ ７８％
【００１４】実施例、比較例とも初期性能についてはほ
とんど変わらなかったが、耐候性試験後の状態の性能に
ついては実施例の方が比較例より優れていることが認め
られた。
とんど変わらなかったが、耐候性試験後の状態の性能に
ついては実施例の方が比較例より優れていることが認め
られた。
【００１５】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明紫外線遮断性
透明樹脂成形体は、粒径０．１μｍ以下の酸化亜鉛微粉
末が透明樹脂中に０．５〜１０容量％均一に単分散され
ているので、成形体の透明性を損なうことなく、優れた
紫外線遮断性能を発揮でき、従来の塗料による紫外線遮
断性塗膜の如く紫外線によって容易に変色、変質せず、
安定した透明体とすることができる。
透明樹脂成形体は、粒径０．１μｍ以下の酸化亜鉛微粉
末が透明樹脂中に０．５〜１０容量％均一に単分散され
ているので、成形体の透明性を損なうことなく、優れた
紫外線遮断性能を発揮でき、従来の塗料による紫外線遮
断性塗膜の如く紫外線によって容易に変色、変質せず、
安定した透明体とすることができる。
【００１６】しかも、酸化亜鉛微粉末が透明樹脂成形体
内部に分散しているために、従来の酸化亜鉛配合塗料に
よる紫外線遮断性塗膜の如く酸化亜鉛が透明体表面に分
布して空気中の水分等によって水酸化亜鉛に変質しにく
く、酸化亜鉛の変質をできるだけ遅らせて耐久性を向上
させることができる。
内部に分散しているために、従来の酸化亜鉛配合塗料に
よる紫外線遮断性塗膜の如く酸化亜鉛が透明体表面に分
布して空気中の水分等によって水酸化亜鉛に変質しにく
く、酸化亜鉛の変質をできるだけ遅らせて耐久性を向上
させることができる。
【００１７】又、酸化亜鉛微粉末が透明樹脂中に均一に
単分散された成形体であるため、従来の如く透明体の内
外両面に塗料を塗布して紫外線劣化を防止するような手
間がいらず、成形体そのものが紫外線遮断性能を有し、
コスト的にも割安とすることができる。
単分散された成形体であるため、従来の如く透明体の内
外両面に塗料を塗布して紫外線劣化を防止するような手
間がいらず、成形体そのものが紫外線遮断性能を有し、
コスト的にも割安とすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ２９Ｌ 7:00 4Ｆ
Claims (1)
- 【請求項１】 粒径０．１μｍ以下の酸化亜鉛微粉末が
透明樹脂中に０．５〜１０容量％均一に単分散されてな
る紫外線遮断性透明樹脂成形体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3269591A JPH05171130A (ja) | 1991-10-17 | 1991-10-17 | 紫外線遮断性透明樹脂成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3269591A JPH05171130A (ja) | 1991-10-17 | 1991-10-17 | 紫外線遮断性透明樹脂成形体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05171130A true JPH05171130A (ja) | 1993-07-09 |
Family
ID=17474495
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3269591A Pending JPH05171130A (ja) | 1991-10-17 | 1991-10-17 | 紫外線遮断性透明樹脂成形体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05171130A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002094946A1 (en) * | 2001-05-18 | 2002-11-28 | Showa Denko K.K. | Coated zinc oxide particle, and production process and applications thereof |
| CN113985700A (zh) * | 2021-11-18 | 2022-01-28 | 业成科技（成都）有限公司 | 光波导与显示装置的制作方法及其使用的光罩 |
-
1991
- 1991-10-17 JP JP3269591A patent/JPH05171130A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002094946A1 (en) * | 2001-05-18 | 2002-11-28 | Showa Denko K.K. | Coated zinc oxide particle, and production process and applications thereof |
| US7163717B2 (en) | 2001-05-18 | 2007-01-16 | Showa Denko K.K. | Coated zinc oxide particle, and production process and applications thereof |
| CN113985700A (zh) * | 2021-11-18 | 2022-01-28 | 业成科技（成都）有限公司 | 光波导与显示装置的制作方法及其使用的光罩 |
| CN113985700B (zh) * | 2021-11-18 | 2023-08-29 | 业成科技（成都）有限公司 | 光波导与显示装置的制作方法及其使用的光罩 |
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