JPH0515016A - 制御盤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 制御装置を取り付ける支持部材を側板に、正
確な位置に、簡易に位置決めできる制御盤を得る。 【構成】 左側板１の裏側折曲げ部の上部及び下部両方
の端部に形状の異なる位置決め用切欠き９、１０を設
け、制御装置を固定するための取付穴を有した支持部材
５は左側板の前記切欠きに対して、上下左右の正常な方
向、位置以外は、はまり込まず、適正位置に位置決めさ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は制御装置を内蔵する制
御盤、特に制御装置を取り付ける支持部材に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】図５（ａ）は従来の制御盤を示す斜視図
であり、図において、１は左側板、２は右側板、３は天
板、４は底板、５は制御装置を取り付ける支持部材で形
状はＬ形であり左側板１にスポット溶接されている。６
は、支持部材５に加工された取付穴又は取付ネジであ
る。右側板２には左側板１の支持部材５と対称の形状の
支持部材が溶接されており、左側板１と対をなしてい
る。左側板１、天板３、右側板２、底板４は、溶接、鋲
止め又はボルト締め等により結合されている。７は制御
盤に収納される制御装置で、取付穴又はネジ６にネジ止
めで固定される。その他の構成としては、前面扉、裏面
扉又はカバー、内部配線、外部引出し用端子盤等があ
る。

【０００３】図６は左側板１と支持部材５及び取付穴又
はネジ穴６の部分を示す。図７は、制御装置を表及び裏
の両面より取り付けられる両面取り付け形の場合の左側
板１を示す。左側板１には、コの字状の支持部材５ｃが
取り付けられ、支持部材５ｃの２つの立ち上げ面には、
取付穴又はネジ穴６が、加工されている。

【０００４】次に動作について説明する。図５（ｂ）に
おいて左側板１の折り曲げ側面内側及び、折り曲げ底面
内側に、切欠き形状を持つ治具８（斜線部）をつき当
て、この切欠き部に支持部材５を合わせ、位置決めした
状態でスポット溶接で左側板１と支持部材５を接合す
る。同様に右側板１にも支持部材５を左側板１と対称に
接合する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来の制御盤は以上の
ように構成されているので、左側板１に支持部材５を溶
接する場合、位置決め用治具や位置決め用ダボ等の位置
決め手段無しで、その位置決めを簡単に、正確に行うの
は困難である。又、Ｌ形支持部材５の場合、左側板１、
右側板２に対して逆に取り付けてしまうことが起こる。

【０００６】コの字状の支持部材５ａの場合には、左側
板１、右側板２に対して逆に取り付ける誤りのほか、上
下逆に取り付けてしまう可能性もある。この様な制御盤
は、種々の制御装置を収納可能なように、支持部材の取
付穴又はネジ穴のサイズ及びそのピッチが標準化されて
いることが多く、間違いを発生し易くしている。従っ
て、位置決め治具無しで、支持部材を側板の正確な位置
・方向に取り付けることは容易ではないという課題があ
った。

【０００７】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、支持部材を側板に治具なし
で、正確な位置に簡単に位置決めできる制御盤を得るこ
とを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明に係る制御盤
は、特に制御装置を取り付ける支持部材を有した側板に
おいて、左側板の裏側折曲げ部の上部及び下部両方の端
部に形状の異なる位置決め用切欠きを設け、制御装置を
固定するための取付穴を有した支持部材は、左側板の前
記切欠きに、上下、左右の正常な方向、位置以外は、は
まり込まず、適正位置に位置決めされ左側板に溶接接合
される。右側板とその支持部材は、前記左側板、左側板
と一体化した支持部材に対称である。

【０００９】

【作用】この発明における制御盤は、特に支持部材を側
板に取り付ける際には支持部材を側板の切欠きにはめ込
む。この時点で、支持部材の側板に対する設定方向・位
置は正確に決まり、溶接により、側板に支持部材を接合
する。

【００１０】

【実施例】実施例１ 以下、この発明の一実施例を図について説明する。図１
において、１は内側の上部１ａ及び下部１ｂにおける折
曲げ部にそれぞれ形状の異なる位置決め用切欠き９、１
０を有する左側板、５は左側坂接触面の上端及び下端に
切欠き（上）（下）１１、１２を有する支持部材で、左
側板１に嵌合し、溶接などで接合する、６は支持部材に
設けられた制御装置等を固定するための取付穴又はネジ
穴である。Ａは支持部材５ａの上端の切欠き長さ、Ｂは
下端の切欠き長さ、Ｃ、Ｄは左側板１の裏側切曲げ部の
上部及び下部の端部に設けられた切欠きの深さであり、
Ａ＞Ｃ＞Ｂ＞Ｄの関係がある。

【００１１】次に動作について説明する。支持部材５ａ
の上端及び下端の立ち上げ部を左側板の上部切欠き
（上）９及び下部切欠き（下）１０にはめ込むように置
く。この際Ｃ＞Ｂであるため、支持部材５ａを上下逆に
間違えて、取り付けようとしても、はめ込み不可であ
り、従って、支持部材の上下逆取り付け防止の効果をも
つことができる。又、支持部材５ａの左側板１の切欠き
（上）（下）９、１０へのはめ込みにより、支持部材５
の位置決めは正確に簡易に可能である。位置決めが決ま
った後スポット溶接で支持部材５ａと左側板１とを接合
する。

【００１２】図２では、左側板１の裏側折曲げ部の下部
端部のみに、切欠きを設けた例を示す。この場合は、支
持部材５ｂの下端を左側板１の下部の切欠きにあてが
い、左側板１と平行に位置決めする必要がある。又、
上、下逆取付の機能はもたせることはできないが、左側
板１ケ所のみの切欠き加工で、支持部材５ｂの位置決め
が、比較的容易にできる。

【００１３】実施例２ また、下記実施例では、片側取付形の場合について説明
したが、前、後両面取付形の場合でもよい。図３におい
て、コの字の支持部材５ｃの下端の立上面１５を１面の
み残して切欠き左側板１の裏側折曲げ部の上部端部にコ
の字の支持部材５ｃがはまり込む切欠き１４を設け、下
部端部に立上げ面１５がはまり込む切欠き１３を設け
る。Ｅは切欠き部立上げ面の長さ、Ｆは切欠き１４の深
さである。支持部材５ｃを左側板１の上下の切欠きには
め込む際に、支持部材５ｃを間違えて上下逆に取り付け
ようとしても、切欠き部立上げ面の長さＥだけ、邪魔に
なりはめ込むことはできず、上記実施例１と同様の効果
を持つ。又、左右の支持部材５ｃを取り違えても取りつ
けることはできない。

【００１４】図４は左側板の上部の切欠きを省略したも
のであり、支持部材５ｃの下端の位置決めを左側板の切
欠きで行い、左側板と平行に置く必要があるが、比較的
容易にできる。又、この場合は、上記実施例２と同様の
効果を持つ。

【００１５】

【発明の効果】以上のように、この発明によれば、側板
の内側の上部及び下部における折曲げ部にそれぞれ形状
が異なるように施された位置決め用切欠きを設けるとと
もに、その位置決め用切欠きに嵌合するように上端及び
下端に切欠きを施した支持部を設けるように構成したの
で、支持部材を側板に取り付る際、治具なしで正確な位
置に簡単に位置決めができるなどの効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１（ａ）はこの発明の一実施例による制御盤
の左側板を示す正面図である。 図１（ｂ）は図１（ａ）の右側面断面図である。 図１（ｃ）は図１（ａ）の平面断面図である。 図１（ｄ）は左側板の切欠きと支持部材とが位置決めさ
れた状態を示す斜視図である。 図１（ｅ）は左側板の切欠き（上）（下）を示す拡大図
である。

【図２】この発明の他の実施例による制御盤の左側板を
示す正面図である。

【図３】この発明の他の実施例による制御盤の左側板を
示す正面図である。

【図４】この発明の他の実施例による制御盤の左側板を
示す正面図である。

【図５】図５（ａ）は従来の制御盤を示す斜視図であ
る。 図５（ｂ）は従来の制御盤の左側板を示す正面図であ
る。

【図６】従来の制御盤の支持部材がＬ型の左側板を示す
斜視図である。

【図７】従来の制御盤の支持部材がコの字型の左側板を
示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 左側板（側板） １ａ 上部 １ｂ 下部 ５ａ 支持部材 ６ 取付穴 ７ 制御装置 ９ 切欠き（上） １０ 切欠き（下） １６ 外部引出し用端子盤 １７ 前面扉 １８ 裏面扉 １９ 内部配線

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 天板、底板、前面扉、背面扉又は背面
   板、及び左右の側板から成る制御盤において、上記左右
   の側板の内側の上部及び下部における折曲げ部にそれぞ
   れ形状が異なるように施された位置決め用切欠きと、上
   記位置決め用切欠きに嵌合するように、上端及び下端に
   切欠きが施され、制御装置を支持する取付穴を有する支
   持部材とを設けたことを特徴とする制御盤。