JPH05139249A - 車両盗難検出方法及び車両盗難検出装置 - Google Patents

車両盗難検出方法及び車両盗難検出装置

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JPH05139249A
JPH05139249A JP30890491A JP30890491A JPH05139249A JP H05139249 A JPH05139249 A JP H05139249A JP 30890491 A JP30890491 A JP 30890491A JP 30890491 A JP30890491 A JP 30890491A JP H05139249 A JPH05139249 A JP H05139249A
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vehicle
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level
displacement
average inclination
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JP30890491A
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Toshiaki Takahashi
俊明 高橋
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Alpine Electronics Inc
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Alpine Electronics Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 賊による車両の運び去りを確実に検出する。 【構成】 磁気式エンコーダ部10から車両の振動や傾
斜によるパルスを出力させ、該パルスより平均傾斜変位
検出部14で車両の平均傾斜変位を検出するとともに第
1判別部15で所定の初期状態から一定角度以上の平均
傾斜変位が一定時間以上継続しているか判別し、また、
磁気式エンコーダ部10から出力されるパルスから揺れ
積分回路16と第2判別部17で車両の持続的な揺れの
発生の有無を判別し、揺れ積分回路16と第2判別部1
7で持続的な揺れが発生していると判別され、かつ、第
1判別部15で所定の初期状態から一定角度以上の平均
傾斜変位が一定時間以上継続していると判別されたと
き、AND回路18から車両の盗難検出信号を出力させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両盗難検出方法及び車
両盗難検出装置に係り、特に、レッカー車等で車両が引
き上げられて運び去られるのを防止する場合に好適な車
両盗難検出方法及び車両盗難検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両を対象とした様々な盗難が増えてい
るが、ときに車両自体がレッカー車等で引き上げられ、
運び去られてしまうことがある。このため、車両にカー
セキュリティシステムを装備し、車両が運び去られよう
としたとき、これを検出して警報を発し、車両の盗難を
未然に防止できるようにする必要がある。
【0003】従来のカーセキュリティシステムでは、車
両に振り子を用いたモーションセンサを設けておき、車
両が引き上げられ、運び去られるときに生じる車両の揺
れまたは傾斜変化を検出し、警報を発するようにしてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、駐車中の車
両には路面を伝わってくる振動や風、近くを通った車両
や人が誤って加える外力等により、様々な動揺が断続的
に発生する。この動揺によってモーションセンサの振り
子が振れると、該モーションセンサは揺れが生じたこと
を示す検出出力を行うことになるが、賊による車両の運
び去りと区別できないので、誤った警報が発せられてし
まう問題があった。
【0005】また、賊以外の要因により車両が動揺し、
モーションセンサの振り子が振れたとき、動揺が静まっ
たあとも軸摩擦等によるヒステリシスで元に戻らないこ
とがあり、モーションセンサが傾斜変化を生じたことを
示す検出出力を行うが、かかる場合も賊による車両の運
び去りと区別できないので、誤った警報が発せられてし
まう問題があった。
【0006】以上から本発明の目的は、賊による車両の
運び去りを確実に検出することのできる車両盗難検出方
法及び車両盗難検出装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は本発明におい
ては、車両の平均傾斜変位を検出する平均傾斜変位検出
手段と、車両の揺れを検出する揺れ検出手段と、平均傾
斜変位検出手段の出力に基づいて、所定の初期状態から
一定角度以上の平均傾斜変位が一定時間以上継続してい
るか判別する第1判別手段と、揺れ検出手段の出力に基
づいて、持続的な揺れの発生の有無を判別する第2判別
手段と、第2判別手段で持続的な揺れが発生していると
判別され、かつ、第1判別手段で所定の初期状態から一
定角度以上の平均傾斜変位が一定時間以上継続している
と判別されたとき、車両の盗難検出出力を行う盗難検出
出力手段と、を設けたことにより達成される。
【0008】
【作用】本発明によれば、車両の平均傾斜変位と、車両
の揺れを検出し、車両の揺れが持続している状態で、か
つ、所定の初期状態から一定角度以上の車両の平均傾斜
変位が一定時間以上継続したとき、車両の盗難検出出力
を行う。これにより、車両が賊によりレッカー車等で引
き上げられた状態で運び去られようとするとき、車両の
揺れが持続すると同時に、駐車時の初期状態から一定角
度以上の車両の平均傾斜変位が一定時間時間以上継続す
るので盗難検出が可能となる一方、賊以外の要因により
様々な動揺が車両に発生して車両が揺れる場合は、揺れ
の持続時間が短いか、或いは揺れの持続時間が長くて
も、車両の平均傾斜変位が初期状態から一定角度以上と
なることは殆どなく、動揺が静まったあと、ヒステリシ
スで初期状態からの傾斜変位が残り、該傾斜変位が一定
時間以上続いても、初期状態から一定角度以上の傾斜変
位が残ることはまれで、また、仮に初期状態から一定角
度以上の傾斜変位が残ったとしても、持続的な揺れが同
時に検出されることはないので、盗難検出はなされず、
この結果、確実に車両の運び去りによる盗難を区別して
盗難検出出力することができる。
【0009】
【実施例】図1は本発明に係わる車両盗難検出装置の全
体構成図である。
【0010】図において、10は磁気式エコーダ部であ
り、車両が振動し、或いは傾斜変化したとき、方向と大
きさに応じた数の正パルスまたは負パルスを発生する。
11は磁気式エンコーダであり、振り子と、該振り子の
動きに応じて回動する磁気ドラムと、磁気ドラムに対抗
して配設された磁気抵抗素子(MR素子)を有し、被測
定対象である車両に振動や傾斜変化が生じると、互いに
90°だけ位相の異なるA相,B相の2つの信号を発生
する。
【0011】図2はかかる磁気式エンコーダの構造図で
あり、同図(a)は側面図、同図(b)は正面図であ
る。11aは側面L字状の取り付け部材、11bは磁気
センサである。磁気センサ11bは、ガラス上に形成さ
れたパーマロイ薄膜パターンの磁気抵抗素子本体と、互
いに90°位相のずれたA相,B相の2つの信号を発生
する電気回路とから構成されている。11cは磁気セン
サ11bを取り付けるネジ、11dは周側面に所定ピッ
チで着磁された磁気ドラムであり、磁気センサ11bと
は微小間隙をおいて対向している。11eは振り子、1
1fは先端に振り子11eが固定されると共に他端に磁
気ドラム11dが固定され、振り子11eと一体に回動
することにより磁気ドラム11dを同様に回動させるサ
スペンダー、11gは磁気ドラム11d,サスペンダー
11fを回動可能に支持する支持部である。
【0012】磁気式エンコーダ11が取り付けられた車
両が振動したり、傾いたりすると、振り子11eは鉛直
方向に向いて安定するように振動し、あるいは傾き、こ
れに応じて磁気ドラム11dが回動し、磁気センサ11
bから2相信号が出力される。
【0013】図3と図4は磁気式センサ11bの動作原
理説明図である。磁気抵抗素子はパターンの長手方向に
電流を通ずると、その電気抵抗値Rをこれと直行する磁
界がHが存在する時に減少するという特性を有してい
る。このため、磁気抵抗素子MRa,MRbのパターン
を、図3(a)に示すように磁気ドラム11dの着磁パ
ターンに対応させて配置すると、換言するならば、磁気
抵抗素子MRa,MRbを互いに3λ/4(λは着磁パ
ターンのピッチを示す)の位相をずらして配置すると、
磁気抵抗素子MRa,MRbの抵抗値が着磁パターンの
移動に従って交互に小さくなり、図3(a)の状態で
は、磁気抵抗素子MRaの抵抗値は小となり、磁気抵抗
素子MRbの抵抗値は大となる。この結果、出力端子O
UT(図3(b)参照)からは磁気ドラム11dの回
転、即ち着磁パターンの移動に従って、交流の信号出力
を得ることができる。
【0014】なお、磁気センサ11aは実際には、図4
(a),(b)に示すように、磁気抵抗素子ai (i=
1〜4)、bj (j=1〜4)を組み合わせてブリッジ
構成とすることにより、出力電圧の増加、温度特性の改
善を図り、また磁気抵抗素子ai から磁気ドラム11d
の着磁パターンピッチに対して1/4波長ずれた位置に
別の磁気抵抗素子bi を配列することによって、出力端
子OUT1からはインクリメントエンコーダに必要なA
相信号出力を、また、出力端子OUT2からはB相信号
出力を得ることができる。
【0015】このように構成された磁気式エンコーダ1
1は、車両が前後方向に振動または傾斜変化したとき、
信号出力するように車両に取りつけられている。
【0016】図1に戻って、12a,12bは磁気式エ
ンコーダ11から発生する2相信号の波形を整形及び増
幅して矩形波である2相信号A,Bを発生する整形増幅
回路、13はA相,B相信号の各立ち上がり及び立ち下
がり部分で振動方向或いは傾き方向に応じて正パルス列
PPまたは負パルス列NPを発生する方向判別・4倍回
路である。
【0017】図5はかかる方向判別・4倍回路13の動
作説明図であり、車両が正方向(車両の後側から見て前
側がより低くなる方向)に振動または傾いた場合を示し
ている。図中、A,Bは互いに90°位相がずれたA相
信号,B相信号、ΔAはA相信号から所定時間遅延した
信号、ΔBはB相信号から所定時間遅延した信号、*Δ
A,*ΔBは信号ΔA,ΔBの否定信号(*は否定を意
味する)、P1はA・*ΔAの論理積演算により発生す
る正パルス、P2はB・*ΔBの論理積演算により発生
する正パルス、P3は*A・ΔAの論理積演算により発
生する正パルス、P4は*B・ΔBの論理積演算により
発生する正パルス、PPは正パルス列であり、A相また
はB相信号の1周期当たり4個の正パルスP1〜P4を
有している。
【0018】14は車両の平均傾斜変位を検出する平均
傾斜変位検出部であり、磁気式エンコーダ部10の出力
パルスから車両の平均傾斜変位を検出してアナログ量で
出力する。14aはアップ/ダウンカウンタであり、正
パルスPPがアップクロック端子UPに入力される毎に
カウントアップし、負パルスNPがダウンクロック端子
DWに入力される毎にカウントダウンする。このアップ
/ダウンカウンタ14aは後述するリセット信号に基づ
きリセットされてカウント値が零にリセットされるよう
になっている。車両が正方向に振動し、または傾くと
き、カウント値は増大し、負方向(車両の後側から見て
前側がより高くなる方向)に振動し、または傾くときカ
ウント値は減少する。よって、リセットにより初期化し
た後のカウント値は初期状態からの瞬間的な傾斜変位を
示す値となる。
【0019】14bはアップ/ダウンカウンタ14aの
カウント値(ディジタル量)をD/A変換して、アナロ
グの電圧値に変換するD/A変換器であり、カウント値
が零のときは0V、正のときはカウント値に比例したプ
ラス電圧、負のときはカウント値に比例したマイナス電
圧を出力する。14cはD/A変換器14bの出力電圧
から高域成分を除去して細かな振動成分を除いた平均傾
斜変位(θ)をアナログ量で出力するためのLPFであ
る。
【0020】15は第1判別部であり、平均傾斜変位θ
が所定の初期状態から一定角度以上となった状態が一定
時間以上継続したか判別する。15aは比較回路であ
り、LPF14cの出力を正側基準傾斜角(+θc )及
び負側基準傾斜角(−θc)と比較して、θ≧+θcま
たはθ≦−θcのとき、初期状態からの平均傾斜変位が
一定角度以上あることを示すHレベルの比較信号を出力
し、逆に、+θc>θ>−θcのとき、初期状態からの
平均傾斜変位が一定角度以下あることを示すLレベルの
比較信号を出力する。正側基準傾斜角と負側基準傾斜角
は絶対値が同じ値とされて、車両が正方向または負方向
に或る程度傾斜したことを検出できるようにしてあり、
賊以外の風等による要因で車両が動揺し、静まった後、
振り子11eが軸摩擦等によるヒステリシスで元の位置
に戻らない状態となって、初期状態からの平均傾斜変位
が零からずれた場合に、所定範囲内であればHレベルの
比較信号が出力されないように設定されている。
【0021】但し、賊以外の要因により車両が動揺して
いる最中において、動揺が大きいと、時々、比較回路1
5aからHレベルの比較信号が出力されることがある。
そこで、本発明においては、タイマ回路15bにより比
較信号のHレベルの持続時間Tを監視し、該時間Tが所
定の設定時間Tc より長くなったときに、所定の初期状
態からの平均傾斜変位が一定角度以上の状態が設定時間
Tcより長い状態となっていることを示すHレベルの第
1判別信号を出力し、比較信号がHレベルとなっても持
続時間Tが設定時間Tcより短ければ賊以外の風等の影
響としてHレベルの第1判別信号を出力をしないように
してある。
【0022】図6はタイマ回路15bの具体的な構成を
示す回路図、図7はタイマ回路15bの動作説明用の波
形図である。車両が初期状態から一定角度以上傾いて比
較回路15aからHレベルの比較信号が出力されると、
トランジスタTrがオンし、それまで充電されていたコ
ンデンサCが、C→R2→Tr1の経路で放電を開始し
(時定数はC・R2で、R2=2.2 MΩ)、コンデンサ
端子電圧Vc が図7(a)に示すように減衰する。この
場合、比較信号のHレベルの期間が十分長いと、コンデ
ンサCは十分に放電され、コンデンサ端子電圧Vcは設
定時間Tc後にスレッショールドレベルVTH以下(イン
バータINVの入力がLレベル)になり、インバータI
NVからHレベルが出力される。その後、比較信号がL
レベルに戻ると、トランジスタTrがオフし、コンデン
サCが、R1→ダイオードD→コンデンサCの経路で急
速に充電されるので(時定数はC・R1で、R1=10k
Ω)、コンデンサ端子電圧Vcが急速に上昇してスレッ
ショールドレベルVTHを越え(インバータINVの入力
がHレベル)、インバータINVの出力がLレベルに落
ちる。
【0023】これと異なり、賊以外の風等の要因で車両
が傾いたため、比較信号がHレベルとなってもその持続
時間が設定時間Tcより短かかったとき(図7(b)参
照)、コンデンサCの放電が十分になされず、換言すれ
ばコンデンサ端子電圧VcはスレッショールドレベルV
TH以下になれず、インバータINVからHレベルの出力
はなされない。
【0024】ところで、賊以外の風等による要因で車両
が動揺し、この動揺が静まった後、振り子11eが軸摩
擦等によるヒステリシスで元の位置に戻らない状態とな
って平均傾斜変位が零からずれた場合に、所定範囲を越
えてずれると、比較回路15aからHレベルの比較信号
が設定時間Tc以上継続して出力されることがあり、タ
イマ回路15bの出力だけで盗難発生の有無を判断する
と、誤まった判断をする恐れがある。そこで、本発明で
は、車両の揺れの持続状態も監視するようにし、車両の
一定角度以上の傾斜変化が一定時間以上継続している状
態で、かつ、車両の揺れが或る程度持続しているときに
のみ、盗難の発生と判断するようにしてある。
【0025】16は磁気式エンコーダ部10から出力さ
れる正パルスPPと負パルスNPを揺れ検出信号とし
て、これら正パルスPPと負パルスNPを積分し、車両
の揺れの持続状態を検出する揺れ積分回路である。16
aは正パルスPPと負パルスNPの論理和演算を行うO
R回路、16bはアップ/ダウンカウンタであり、OR
回路16aの出力パルスをアップクロック端子UPに入
力してカウントアップ動作(充電動作)を行い、外部か
ら入力した一定周期のクロックCLKをダウンクロック
端子DWに入力してカウントダウン動作(放電動作)を
行うことで、等価的に正パルスPPと負パルスNPの積
分動作を行う。但し、アップ/ダウンカウンタ16bは
カウント値が零より下がらないようになっており、0≦
カウント値の範囲でカウント動作を行う。
【0026】車両が正方向または負方向に揺れを継続し
ているとき、磁気式エンコーダ部10から絶え間なく正
パルスPPまたは負パルスNPが出力されるので、アッ
プ/ダウンカウンタ16bのカウント値は増大してい
く。車両の揺れが止まると、クロックCLKの周期で定
まる時定数に従い、カウント値が減少していく。この結
果、アップ/ダウンカウンタ16bのカウント値の大小
が車両の揺れの持続時間の長短を示すことになる。
【0027】16cはD/A変換器であり、アップ/ダ
ウンカウンタ16bのカウント値をD/A変換してアナ
ログ電圧に変換する。カウント値が零のときは0Vを出
力し、カウント値が正のときは該カウント値に比例した
プラス電圧を出力する。
【0028】17は比較回路で構成された第2判別部で
あり、揺れ積分回路16のD/A変換器16cの出力を
所定の基準値Ecと比較し、基準値Ec以上であれば揺
れが或る程度持続していることを示すHレベルの比較信
号を出力し、基準値Ecを下回っていれば、揺れが持続
していないことを示すLレベルの第2判別信号を出力す
る。
【0029】18はAND回路であり、タイマ回路15
bと第2判別部17の出力の論理積演算を行って、いず
れもHレベルのときのみHレベルの盗難検出信号を出力
する。19はセキュリティコントローラであり、車両を
駐車したあと、運転者によりアーム状態にされると、リ
セット信号をアップ/ダウンカウンタ14aに与えてカ
ウント値を零に初期化させ、その後、AND回路18か
らHレベルの盗難検出信号が入力されると、サイレンを
鳴らしたり、ヘッドライトを点滅させたりして、所定の
警報動作を行う。
【0030】図8〜図10は上記した車両盗難検出装置
の動作説明用の波形図であり、以下、同図に従って説明
する。
【0031】車両を駐車して運転者によりアーム状態に
されると、セキュリティコントローラ19はリセット信
号をアップ/ダウンカウンタ14aに与えてカウント値
を零とさせ、初期化させる。
【0032】初期状態とされたあと、車両が振動した
り、傾斜したりすると、正方向(車両の後側から見て前
側がより低くなる方向)のときは磁気式エンコーダ部1
0から正パルスPPが出力され、負方向(車両の後側か
ら見て前側がより高くなる方向)のときは磁気式エンコ
ーダ部10から負パルスNPが出力される。これら正パ
ルスPPと負パルスNPにより、平均傾斜変位検出部1
4のアップ/ダウンカウンタ14aがアップカウント動
作またはダウンカウント動作を行って、駐車時の初期状
態からの車両の瞬間的な傾斜変位をディジタル量で求め
る。アップ/ダウンカウンタ14aのカウント値はD/
A変換器14bでアナログ量に変換されたあと、LPF
14cで細かな振動成分が除かれて、平均傾斜変位θが
求められる。そして、第1判別部15の比較回路15a
で正側基準傾斜角+θc及び負側基準傾斜角−θcと比
較され、初期状態からの平均傾斜変位が一定角度以上あ
るか判別される。
【0033】一方、磁気式エンコーダ部10から正パル
スPPまたは負パルスNPが出力されると、揺れ積分回
路16のアップ/ダウンカウンタ16bで加算される
が、同時にクロックCLKに従い減算され、揺れの持続
時間に応じたカウント値が得られ、D/A変換器16c
でアナログ量に変換される。そして、第2判別部17で
基準値Ecと比較され、揺れの持続時間が或る程度長い
か判別される。
【0034】ここで、車両が賊以外の風等の影響で動揺
して、振動や傾きが生じたとき、仮に、動揺が継続的に
起こって、アップ/ダウンカウンタ16bのカウント値
が基準値Ecに応じた値を越え、第2判別部17からH
レベルが出力されたとしても、平均傾斜変位θが大きく
なることはまれであり、比較回路15aからHレベルが
出力されることは殆どなく、Hレベルが出力されても、
その持続時間Tは比較的短時間である。比較回路15a
からHレベルが出力されないか、または、出力されても
持続時間Tが短ければ、タイマ回路15bからHレベル
が出力されることはなく、AND回路18からの盗難検
出信号出力もされない(図8参照)。
【0035】若し、動揺が静まったあとも振り子11e
の軸摩擦等によるヒステリシスで、平均傾斜変位θが大
きくなったままとなると、比較回路15aがHレベルを
出力し続け、タイマ回路15bは、設定時間Tcだけ遅
れてHレベルを出力することになる。けれども、動揺が
静まれば、アップ/ダウンカウンタ16bのカウント値
が零に向かって減少するので、D/A変換器16cの出
力が基準値Ecを下回った時点から第2判別部17の出
力がLレベルに落ちる。よって、タイマ回路15bでの
設定時間Tcが適切に定められていれば、第2判別部1
7の出力がLレベルに落ちてから、タイマ回路15bの
出力がHレベルとなるので、やはりAND回路18から
盗難検出信号が出力されることはない(図9参照)。
【0036】このように、賊以外の風等の要因で車両が
動揺しても、誤って盗難検出信号の出力がなされること
はない。
【0037】これと異なり、賊が車両を盗むため、例え
ば車両の後ろ側をレッカー車等で引き上げ、運び去ろう
とするとき、車両が正方向に大きく傾くとともに、持続
的に揺れが生じる。この場合、平均傾斜変位検出部14
で検出された平均傾斜変位θは、正側基準傾斜角+θc
を長時間上回り、比較回路15aからHレベルが長い期
間出力されるのでタイマ回路15bからHレベルが出力
される。また、車両の揺れが持続することから、揺れ積
分回路16の出力電圧が基準値Ecを越えて大きくな
り、第2判別部17から比較的長い期間、Hレベルが出
力される。タイマ回路15bからHレベルが出力され、
かつ、第2判別部17からHレベルが出力されると、A
ND回路18からHレベルの盗難検出信号がセキュリテ
ィコントローラ19に出力される。駐車時の初期状態か
ら一定角度以上の平均傾斜変位と成った状態が一定時間
以上継続しており、かつ、揺れも或る程度持続している
とき、車両が賊により運び去られかけていると考えてよ
いことから、セキュリティコントローラ19は、AND
回路18からHレベルの盗難検出信号を入力すると、直
ちに、サイレンを鳴らしたり、ヘッドランプを点滅させ
たりして所定の警報動作を行い、車両の運び去りを阻止
する。
【0038】なお、上記した実施例では、揺れの持続状
態を監視する際、揺れの大きさについては特に問題とし
なかったが、揺れ積分回路を構成するアップ/ダウンカ
ウンタのダウンクロック端子に入力するクロックの周期
を短くすれば、車両の運び去り以外の風等の要因により
比較的小さな揺れが生じた場合、長時間揺れが続いても
アップ/ダウンカウンタのカウント値が基準値Ecまで
増大しないようにでき、賊により車両が運び去られよう
として、一定以上の比較的大きな揺れが生じ、一定時間
以上継続した場合にアップ/ダウンカウンタのカウント
値が基準値Ecを越えて増大できるようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上本発明によれば、車両の平均傾斜変
位と、車両の揺れを検出し、車両の揺れが持続している
状態で、かつ、所定の初期状態から一定角度以上の車両
の平均傾斜変位が一定時間以上継続したとき、車両の盗
難検出出力を行うように構成したから、車両が賊により
レッカー車等で引き上げられた状態で運び去られようと
するとき、車両の揺れが持続すると同時に、駐車時の初
期状態から一定角度以上の車両の平均傾斜変位が一定時
間時間以上継続するので盗難検出が可能となる一方、賊
以外の要因により様々な動揺が車両に発生して車両が揺
れる場合は、揺れの持続時間が短いか、或いは揺れの持
続時間が長くても、車両の平均傾斜変位が初期状態から
一定角度以上となることは殆どなく、動揺が静まったあ
と、ヒステリシスで初期状態からの傾斜変位が残り、該
傾斜変位が一定時間以上続いても、初期状態から一定角
度以上の傾斜変位が残ることはまれで、仮に、初期状態
から一定角度以上の傾斜変位が残ったとしても、持続的
な揺れが同時に検出されることはないので、盗難検出出
力はなされず、この結果、確実に車両の運び去りによる
盗難を区別して盗難検出出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両盗難検出方法を具現した車両
盗難検出装置の全体構成図である。
【図2】磁気式エンコーダの構造図である。
【図3】磁気センサの動作原理を示す第1の説明図であ
る。
【図4】磁気センサの動作原理を示す第2の説明図であ
る。
【図5】方向判別・4倍回路の動作説明用の波形図であ
る・
【図6】タイマ回路の具体的構成を示す回路図である。
【図7】タイマ回路の動作を説明する波形図である。
【図8】車両盗難検出装置の動作を示す波形図である。
【図9】車両盗難検出装置の動作を示す波形図である。
【図10】車両盗難検出装置の動作を示す波形図であ
る。
【符号の説明】
11 磁気式エンコーダ 14 平均傾斜変位検出部 15 第1判別部 16 揺れ積分回路 17 第2判別部 18 AND回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の平均傾斜変位と、車両の揺れを検
    出し、 車両の揺れが持続している状態で、かつ、所定の初期状
    態から一定角度以上の車両の平均傾斜変位が一定時間以
    上継続したとき、車両の盗難検出出力を行うようにした
    こと、 を特徴とする車両盗難検出方法。
  2. 【請求項2】 車両の平均傾斜変位を検出する平均傾斜
    変位検出手段と、 車両の揺れを検出する揺れ検出手段と、 平均傾斜変位検出手段の出力に基づいて、所定の初期状
    態から一定角度以上の平均傾斜変位が一定時間以上継続
    しているか判別する第1判別手段と、 揺れ検出手段の出力に基づいて、持続的な揺れの発生の
    有無を判別する第2判別手段と、 第2判別手段で持続的な揺れが発生していると判別さ
    れ、かつ、第1判別手段で所定の初期状態から一定角度
    以上の平均傾斜変位が一定時間以上継続していると判別
    されたとき、車両の盗難検出出力を行う盗難検出出力手
    段と、 を設けたことを特徴とする車両盗難検出装置。
JP30890491A 1991-11-25 1991-11-25 車両盗難検出方法及び車両盗難検出装置 Withdrawn JPH05139249A (ja)

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