JPH06109761A - 加速度センサ異常判定方法 - Google Patents

加速度センサ異常判定方法

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JPH06109761A
JPH06109761A JP25832892A JP25832892A JPH06109761A JP H06109761 A JPH06109761 A JP H06109761A JP 25832892 A JP25832892 A JP 25832892A JP 25832892 A JP25832892 A JP 25832892A JP H06109761 A JPH06109761 A JP H06109761A
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acceleration
signal
acceleration sensor
sensor
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Kazuhisa Meguro
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は加速度検出信号の異常振動を検出す
る加速度センサ異常判定方法に関し、加速度検出信号の
挙動を監視することにより、正常な状態で出力される範
囲に出力される加速度検出信号の異常検出を可能とする
ことを目的とする。 【構成】 加速度検出信号a(図5(A))を微分し
て、高周波成分だけが抽出された微分信号da/dt (図5
(B))に変換する。微分信号da/dt は、加速度センサ
が異常状態で、車両の振動等による加速度の影響を受け
ているときだけ大きく振動する。この微分信号da/dt と
所定のしきい値AERとを比較して(図5(B))、AER
を超える微分信号da/dt の波数をカウントする(図5
(C))。所定時間Ti内に、AERを超える微分信号da
/dt の波数が所定数CER以上存在する場合、加速度セン
サが異常であると判定する(図5(D))。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加速度センサ異常判定方
法に係り、特に加速度検出信号の異常振動を検出する加
速度センサ異常判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、車両制御の高度化に伴って、
車両に生ずる加速度の検出が要求され、この要求を満た
すために加速度センサが用いられている。加速度センサ
は、例えば急ブレーキ時の車輪ロックを防止するアンチ
ロックブレーキシステム(ABS)等に使用されてい
る。
【0003】このような加速度センサとしては、小型
で、量産性に優れ、かつ安定した精度が得られることか
ら、半導体式のセンサが広く用いられている。半導体式
加速度センサとは、シリコン等の半導体製の梁にウェイ
トを設け、これを両持ちまたは片持ちで基材に固定し、
加速度により梁に生ずる歪みを電気信号に変換する構成
である。
【0004】ところで、上記したように加速度センサ
は、車両制御に使用されるセンサであるから、加速度セ
ンサ自体が故障した場合には、その異常を検知して何ら
かのフェールセーフ処理を行う必要がある。このため、
従来より、異常検知機能を備えた半導体式加速度センサ
が知られている(特開昭63−132171号公報)。
【0005】上記公報記載の加速度センサは、加速度に
応じて出力される電気信号が正常な範囲に出力されてい
るか否かを監視する監視回路を備え、その信号が正常な
範囲外に出力されている場合に異常を検知する構成であ
る。
【0006】従って、加速度センサに破壊が生じ、正常
な状態では出力されない範囲の電気信号が出力されたよ
うな場合には、その異常をいち早く検出することがで
き、加速度センサを用いた車両制御の信頼性を、確実に
確保することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
加速度センサは、加減速時に生じる前後方向の加速度等
の測定に用いられる。このため、車両走行時の振動等の
影響を小さく抑える必要がある。換言すると、加速度セ
ンサは、車両に生ずる各種の加速度のうち比較的低周波
で変動する加速度の測定に用いられ、高周波で変動する
加速度に影響されない構成であることが要求される。
【0008】このため、従来より車載用の加速度センサ
は、一般に液体中に浸漬された状態で用いられている。
この場合、加速度を検出する梁の部分が液体中に浸漬さ
れて、加速度の発生時期に対して梁に歪みの生ずる時期
が遅れる。従って、加速度が適当に高周波で変動する場
合、梁に生ずる歪みは相殺されてしまう。つまり、この
加速度センサは車両に生ずる加速度のうち、比較的低周
波で変動する加速度だけを検出することになる。
【0009】しかし、このように加速度センサを液体中
に浸漬して用いる場合、何らかの原因で液体が漏れた
り、梁の部分に気泡が付着したりすると、その加速度セ
ンサは高周波で変動する加速度の影響を受けることにな
る。従って、加速度センサから出力される加速度検出信
号は、車両の振動等による外乱成分が重畳された著しく
信頼性に欠ける信号となる。
【0010】ところが、この場合加速度センサ自身はみ
かけ上正常に機能しており、加速度検出信号は正常な状
態で出力される範囲に留まる。従って、上記従来の異常
検出機能のように、加速度センサの加速度検出信号が異
常領域に出力されることをもって、センサ異常とする判
定方法では、このような異常を検出することができな
い。
【0011】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、加速度センサの加速度検出信号の挙動を監視す
ることにより、正常な状態で出力される範囲に出力され
る加速度検出信号の異常の検出を可能とする加速度セン
サ異常判定方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、加速度に
より生ずる歪み量に応じた電気信号を出力する加速度検
出用の梁を液体中に浸漬してなる加速度センサの加速度
検出信号に基づいて、前記加速度センサの異常を判定す
る加速度センサ異常判定方法であって、図1の原理図に
示すように、前記加速度センサの加速度検出信号を微分
する第1の処理M1と、前記加速度検出信号の微分信号
と、所定のしきい値とを比較する第2の処理M2と、前
記第2の処理M2において、前記所定のしきい値を超え
たと判定された前記微分信号に基づいて、前記加速度セ
ンサに異常が生じたか否かを判定する第3の処理M3と
からなる加速度センサ異常判定方法により解決される。
【0013】
【作用】上記構成の加速度センサ異常判定方法におい
て、前記第1の処理M1では、前記加速度センサの加速
度検出信号が微分され、その信号から低周波成分が除去
される。従って、前記加速度センサが車両の振動の影響
を受けずに、車両の加減速時に生ずる低周波で変動する
加速度だけを検出している場合、その加速度検出信号を
微分してなる微分信号は、ほぼ定常的に“0”となる。
【0014】また、低周波で変動する加速度とともに、
高周波で変動する加速度が検出されている場合、微分信
号は、“0”近傍を中心として振幅する高周波信号とな
る。また、このときの振幅は、前記加速度センサが検出
する加速度の変化率が大きいほど大きくなる。
【0015】前記第2の処理M2は、前記第1の処理M
1で得られた微分信号と所定のしきい値とを比較するこ
とにより、前記加速度センサが、前記しきい値を超える
程度に急激な変化を示す加速度を検出しているか否かを
判定する。
【0016】また、前記第3の処理M3は、前記第2の
処理M2における比較結果に基づいて、前記加速度セン
サが急激な加速度変化を頻繁に検出しているか否かを判
断する。そして、急激な加速度変化を頻繁に検出してい
る場合は、前記加速度センサに何らかの異常が生じてい
ると判定する。
【0017】
【実施例】図2は、本発明に係る方法の一実施例により
加速度センサの異常を検出する機能を備えたシステムの
一例の構成図を示す。また、図3は、このシステムに使
用する加速度センサの一例の構成図を示す。以下、これ
らの図に沿って本実施例の方法を実行するシステム構成
について説明する。
【0018】図3において符号10は加速度センサを示
し、符号2は加速度センサ10の本体で、加速度検出用
梁に該当するカンチレバーを示す。カンチレバー2は、
シリコン等の半導体基板から切り出され、同図に示すよ
うに片持ちで基台20に固定される。
【0019】また、カンチレバー2の自由振動端には重
り4が設けられ、カンチレバー2の、重り4が固定され
る部位と固定端との間には、肉薄部6が設けられてい
る。従って、カンチレバー2に垂直な方向(図3中、矢
線方向)に加速度Gが作用すると、慣性の法則に従って
カンチレバー2が曲がり、肉薄部6に撓みが生じる。
【0020】この肉薄部6には、図2の符号8a〜8d
に示すピエゾ抵抗が、それぞれブリッジ接続されてなる
ピエゾ抵抗膜8が貼付されており、肉薄部6に撓みが生
じると、それぞれのピエゾ抵抗8a〜8dには、その撓
みに応じた歪みが生じることになる。
【0021】尚、この加速度センサ10は、全体が液体
30中に浸漬されている。このためカンチレバー2の自
由振動端は、液体30の抵抗を受けて振動することにな
る。従って、加速度Gの変動に対するカンチレバー2の
振動の応答性は、液体30が存在しない場合に比べて悪
化し、振動の追従が可能な加速度の変動周波数は、より
低い値となる。このことは、液体30の粘度を適当に設
定することにより、加速度センサ10の周波数特性を適
当に設定することが可能であることを意味している。
【0022】車両の加減速時に生ずる加速度を測定した
い場合を例にとると、一般に、加速時または減速時に生
ずる加速度の変動周波数は、車両の走行時に生ずる振動
の周波数に比べてかなり低いレベルである。このため、
液体30の粘度を適当に設定すれば、カンチレバー2
を、加減速時に生じる加速度の変動には追従し、走行振
動により生じる加速度の変動には追従しないようにする
ことができる。
【0023】加速度センサ10は、上記の特性を利用し
ており、正常な状態にあっては、車両走行時において走
行振動の影響を受けることなく、精度良く車両の前後方
向の加速度を検出することができるように構成されてい
る。
【0024】また、図2に示すように、ブリッジ接続さ
れたピエゾ抵抗8a〜8dは、一対の対角ノードが定電
流電源に接続されて直流駆動されている。このため、カ
ンチレバー2が加速度を検知して、肉薄部6にその加速
度に応じた撓みが生じると、各ピエゾ抵抗8a〜8d
に、その撓みに応じた歪みが生じ、直流電源に接続され
ていない他方の対角ノード間に電位差が生じる。
【0025】この他方の対角ノードは、それぞれマイク
ロコンピュータ40の入力ポート41に接続されてお
り、加速度センサ10が検出した加速度に応じた電位差
の信号を供給している。
【0026】マイクロコンピュータ40は、この電位差
信号を利用して、公知の各種制御を行うための処理を実
行すると共に、後述の図6に示すフローチャートに沿っ
て、本発明に係る方法により加速度センサ10の異常判
定を行う部位である。尚、このマイクロコンピュータ4
0は、入力ポート41,中央処理装置(CPU)42,
出力ポート43,メモリ44及びこれらを相互に接続す
るバス45から構成される。
【0027】マイクロコンピュータ40の入力ポート4
1は、加速度センサ10から供給されるアナログ信号を
ディジタル化する変換器を備えている。出力ポート43
はフェールセーフ機構50と接続されており、マイクロ
コンピュータ40が加速度センサ10が異常であると判
定した場合に、フェールセーフ機構50に対してその旨
の信号を供給する。また、メモリ44はランダムアクセ
スメモリ(RAM)及びリードオンリメモリ(ROM)
で構成され、そのROM内にはマイクロコンピュータ4
0が実行すべきプログラムが格納されている。
【0028】以下、本実施例のシステムの動作について
説明するが、それに先立って、加速度センサ10に生じ
る異常のモード及びそのモードにおける加速度検出信号
の様子を説明する。
【0029】図4は、車両の前後方向の加速度aと、加
速度センサ10の加速度検出信号との関係を表す図を示
す。
【0030】加速度センサ10が正常な場合、図4
(A),(B)中に実線で示すように、加速度センサ1
0は加速度“0”を中心として、正の加速度及び負の加
速度に対して対称、かつ加速度aの絶対値にほぼ比例し
た信号を出力する。
【0031】図4(A)中に破線で示す関係は、加速度
センサ10から出力される異常信号の第1のパターンを
表し、正常時の信号がシフトした関係を示している。こ
のパターンの異常信号は、例えば、電源系に異常が生じ
た場合等に生じる可能性がある。また、図4(A)中に
一点鎖線で示す関係は、第2のパターンの異常信号と加
速度aとの関係を表している。この信号は、例えば、加
速度センサ10の回路中に断線が生じたり、加速度セン
サ10自体が破損した場合に出力される。
【0032】ところで、このような異常信号は、加速度
センサ10の出力値が正常な状態であれば出力されない
領域に出力される。このため、これらのパターンの異常
は、図4(A)に示すように適当なしきい値VERを設定
して、VERより低い信号が出力されたら加速度センサ1
0が異常であると判断することができ、従来より、この
方法が用いられている。
【0033】図4(B)中に破線で示す関係は、加速度
センサ10から出力される第3のパターンの異常信号と
加速度aとの関係を示している。この信号は、加速度セ
ンサ10が本来検出すべき加速度aの他に、車両の振動
等により生じる加速度を合わせて検出した場合に現れる
信号で、カンチレバー2の自由振動端が液体30中に十
分浸漬されていない場合等に発生する。
【0034】このパターンの異常信号は、図4(B)に
示すように、加速度センサ10の加速度検出信号として
は正常な領域内に出力され、上記第1及び第2のパター
ンの異常信号と異なりVERと比較しても異常を検出する
ことができない。しかし、その加速度検出信号は、加速
度aに対して本来出力されるはずの正常値を中心として
振幅し、この信号に基づいて行われている制御の精度を
著しく悪化させてしまう。
【0035】このため、加速度検出信号を用いて行われ
る車両制御の信頼性を向上させるためには、このパター
ンの異常を検出する必要がある。本実施例のシステム
は、このパターンの異常信号が車両の振動等の影響を受
けて比較的早い周期で変動することに着目して、その異
常を検出しようとするものである。
【0036】図5は、マイクロコンピュータ40が実行
する処理を説明するためのタイムチャートを示し、図6
は、この処理のフローチャトを示す。以下、各図に沿っ
て、加速度センサ10の加速度検出信号に基づいて、上
記第3のパターンの異常を検出する処理について詳細に
説明する。
【0037】図5(A)は加速度センサ10の加速度検
出信号を示す。同図において時刻t 1 以前の波形は、加
速度センサ10が正常に車両の加速度aを検出していた
ことを表している。ここで、時刻t1 において何らかの
原因で、例えばカンチレバー2に液体30中の気泡が付
着したとすると、その後加速度センサ10は、本来測定
すべき加速度aに対する加速度検出信号と、走行振動等
に起因し、本来検出しないはずの加速度に対する加速度
検出信号とを重畳して出力する。
【0038】このため、この際の加速度検出信号は、図
5(A)に示すように、比較的遅い周期でゆらぎなが
ら、比較的早い周期で大きく振動している。従って、加
速度センサの加速度検出信号に、この比較的周期が早く
振幅の大きな振動が存在するかどうかを判定することが
できれば、その加速度検出信号について正常であるか否
かを判定することができる。
【0039】このためには、例えば所定レベルを超える
振幅を有する信号が、所定時間内に幾つあるかをカウン
トし、その数の大小で判断する方法が考えられる。しか
し、上記したように加速度検出信号は、比較的遅い周期
のゆらぎを伴っており、この状態で加速度検出信号の振
幅数をカウントしようとすると、異常であると判定する
ための所定レベルを変動させる必要が生ずる。
【0040】そこで、本実施例においては加速度検出信
号から低周波成分を除去するため、加速度検出信号を微
分して、図5(B)に示すような微分信号da/dt を作り
だしている。このda/dt 信号は、出力波形の変化率だけ
に着目した信号であるから、ゆらぎの成分はほぼ除去さ
れ、出力波形の高周波・高振幅成分だけが抽出された信
号となる。
【0041】つまり、この微分信号da/dt は、加速度セ
ンサ10が車両の振動等により生ずる加速度の影響を受
けていなければ、常に“0”付近の値を示し、その影響
を受けている場合は、比較的早い周期で、“0”を中心
として大きな振幅を示す。
【0042】このため、図5(B)に示すように、適当
なしきい値AERを設定して、このしきい値AERを超える
da/dt 信号を異常信号としてカウントすることにすれ
ば、加速度センサ10の加速度検出信号に内包される高
周波・高振幅信号の波数をカウントすることが可能とな
る。
【0043】図5(C)は、同図(B)に示すda/dt 信
号が、しきい値AERを超えた回数を数えるカウンタCの
タイムチャートを示す。図5(C)に示すように、カウ
ンタCは所定時間Ti毎に区切られ、その間にしきい値
ERを超えたda/dt 信号の波数をカウントしている。
【0044】すなわち、図5(C)中、時刻t1 におい
て加速度センサ10に異常が生じ、それ以後継続してda
/dt 信号がしきい値AERを超える程度に振幅したとする
と、カウンタCは、時刻t1 からカウントを始め、区切
られた時間Tiが終了するまでそのカウントを継続す
る。そして、一旦カウント値をリセットして再びカウン
トを開始する。
【0045】本実施例においては、カウンタCの値が所
定のしきい値CERを超えたら加速度センサ10に異常が
生じたと判断し、所定時間Ti内にカウント値がCER
達しなかった場合は、加速度センサ10は正常に機能し
ていると判断する。従って、加速度センサ10の加速度
検出信号が上記図5(A)に示すような挙動を示す場
合、図5(C),(D)に示すように、時刻t2 におい
てカウンタCのカウント値がCERを超えたときに、加速
度センサ10の異常を表す異常フラグがオンとなる。
【0046】本実施例のシステムにおいては、上記の異
常判定処理をマイクロコンピュータ40で実行してい
る。以下、図6に示すフローチャトに沿って、マイクロ
コンピュータ40が実行するルーチンについて説明す
る。
【0047】この処理が起動すると、先ず上記所定時間
Tiの計測を行う。すなわち、タイマTに異常判定開始
時刻t0 から現在時刻t(n) までの経過時間“t(n)
0”を代入し(ステップ101)、そのタイマTと所
定時間Tiとの比較を行う(ステップ102)。
【0048】今回の処理が初回であるとすると、まだ所
定時間Tiが経過していない(T<Ti)と判別される
ため、ステップ103へ進み加速度センサ10から供給
される加速度検出信号aを読み込む。そしてこの加速度
検出信号aを微分処理することにより微分信号da/dt を
作り(ステップ104)、da/dt 信号と所定のしきい値
ERとの比較を行う(ステップ105)。
【0049】上記したように、正常な状態であればda/d
t >AERとなる程度に加速度検出信号aが急変すること
はなく、上記のステップ105でda/dt >AERと判別さ
れた場合には、加速度センサ10に異常が発生している
ことも考えられる。
【0050】このため、上記ステップ105でda/dt >
ERと判別された場合、何回da/dt>AERと判別された
かをカウントするため、“カウンタCのカウント値C
(n) ”=“前回までのカウント値C(n-1) +1”とし
て、カウンタCの書換えを行っている(ステップ10
6)。そして、このカウント値C(n) と所定のしきい値
ERとの比較を行い(ステップ107)、C(n) >CER
となる程度にda/dt >AERが頻発している場合は、加速
度センサ10に異常が生じていると判定して異常フラグ
をオンとする(ステップ108)。
【0051】上記ステップ105において、da/dt >A
ERではないと判別された場合は、加速度センサ10に異
常の兆候が現れていないとしてそのまま今回の処理を終
了する。また、ステップ107でC(n) >CERでないと
判別された場合は、まだ加速度センサ10が異常である
と確定できないため、異常フラグをオンとすることなく
そのまま処理を終了する。
【0052】そして、次回以降所定時間毎にこの処理が
起動されると、ステップ102においてタイマTが所定
時間Tiに達したと判別されるまで、上記のステップ1
01〜108が繰り返し実行される。
【0053】一方、ステップ102でT≧Tiと判別さ
れた場合は、タイマをリセットするためステップ109
へ進み、現在時刻t(n) をタイマTの起算時刻t0 に置
き換える。そして、ステップ110でカウンタCのカウ
ント値C(n) をクリアして、今回の処理を終了する。
【0054】従って、図5(C)に沿って説明したよう
に、所定時間Ti中に加速度センサ10から出力される
加速度検出信号a内に、da/dt >AERとなる成分がCER
個以上含まれている場合は、異常フラグがオンとなり、
それ以外の場合には、加速度センサ10は正常であると
判定される。
【0055】尚、この異常フラグの状態は、出力ポート
41を介して図2のフェールセーフ機構50に送信され
ている。フェールセーフ機構50は、このフラグがオン
となったら、加速度センサ10の加速度検出信号は信頼
性に欠けるとして、その加速度検出信号aの使用を中止
する等のフェールセーフ処理を行う。
【0056】このように、所定時間Ti内に、da/dt 信
号が所定回数以上しきい値AERを超えて始めて加速度セ
ンサ10が異常であると判定するため、何らかの理由で
車両自体に急激な加速度変化が生じた場合に、それを加
速度センサ10の異常として検出することがない。
【0057】従って、本実施例のシステムにおいては、
従来の方法では検出することができなかった加速度セン
サの異常、すなわち加速度センサが車両の振動等の影響
を受けることにより生ずる異常を精度良く検出すること
ができ、加速度検出信号aを用いた車両制御の信頼性を
向上させることができる。
【0058】尚、本実施例においては、便宜上、しきい
値AERを超える微分信号da/dt が、所定時間Ti内に所
定数CER以上存在する場合を異常として捕らえている
が、これに限るものではなく、例えば、しきい値AER
超える微分信号の数が所定数C ERに達するまでの時間の
長短で判定を行ってもよい。
【0059】また、これらの場合においては、異常判定
の基礎としてしきい値AERを超える微分信号da/dt の数
を用いているが、これに限るものではなく、例えば、微
分信号da/dt のうち、しきい値AERを超える部分の累積
値を判定の基礎として用いても良い。
【0060】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、加速度セ
ンサから出力される加速度検出信号を微分して得られる
微分信号の振幅及び周期を監視することにより、加速度
センサから出力される加速度検出信号に、高周波・高振
幅信号が重畳されているか否かを容易に判別することが
できる。このため、加速度センサが、何らかの原因によ
り本来検出すべき比較的低周波で変動する加速度の他
に、車両の振動等により生じ比較的高周波で変動する加
速度を検出しているような場合に、その異常をいち早く
検知することができる。
【0061】すなわち、従来の方法では、加速度検出信
号が正常な状態で出力される範囲に出力されている場合
には、その信号が異常であっても異常を検出することが
できなかったのに対して、本発明に係る方法によればそ
のような異常を検出することが可能となり、従来の方法
に比べて異常判定精度の向上を図ることができる。従っ
て、加速度検出信号自体の信頼性が向上し、この信号を
車両データとして用いている制御の信頼性向上を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加速度センサ異常判定方法の原理
図である。
【図2】本発明に係る加速度センサ異常判定方法の一実
施例を実行するシステム例の構成図である。
【図3】本実施例システムに使用する加速度センサの構
成を表す斜視図である。
【図4】加速度センサの異常モードを説明するための図
である。
【図5】本実施例システムにおける異常判定処理を説明
するための図である。
【図6】本実施例システムのマイクロコンピュータが実
行する処理のフローチャトである。
【符号の説明】
M1 第1の処理 M2 第2の処理 M3 第3の処理 2 カンチレバー 4 重り 6 肉薄部 8 ピエゾ抵抗膜 8a〜8d ピエゾ抵抗 10 加速度センサ 30 液体 40 マイクロコンピュータ 41 入力ポート 42 中央処理装置(CPU) 43 出力ポート 44 メモリ 45 バス 50 フェイルセーフ機構

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加速度により生ずる歪み量に応じた電気
    信号を出力する加速度検出用の梁を液体中に浸漬してな
    る加速度センサの加速度検出信号に基づいて、前記加速
    度センサの異常を判定する加速度センサ異常判定方法で
    あって、 前記加速度センサの加速度検出信号を微分する第1の処
    理と、 前記加速度検出信号の微分信号と、所定のしきい値とを
    比較する第2の処理と、 前記第2の処理において、前記所定のしきい値を超えた
    と判定された前記微分信号に基づいて、前記加速度セン
    サに異常が生じたか否かを判定する第3の処理とからな
    ることを特徴とする加速度センサ異常判定方法。
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