JPH05128604A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JPH05128604A
JPH05128604A JP31339791A JP31339791A JPH05128604A JP H05128604 A JPH05128604 A JP H05128604A JP 31339791 A JP31339791 A JP 31339791A JP 31339791 A JP31339791 A JP 31339791A JP H05128604 A JPH05128604 A JP H05128604A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 希土類金属層と遷移金属層の膜厚を適切に選
定して光磁気記録媒体の特性を向上する。 【構成】 交互に積層される希土類金属層11と遷移金
属層12の1積層周期Tの厚さを、3.2Å乃至7.0
Åに選定した。 【効果】 光磁気記録媒体間の保磁力のバラツキを小さ
くすることができると共に、C/N値のバラツキも小さ
く且つ保磁力の大きな光磁気記録媒体の製造が容易とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光磁気記録媒体にお
ける磁気記録層の保磁力のバラツキを小さくするための
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】各種情報の記録媒体として用いられる光
磁気ディスクのような光磁気記録媒体は、ガラス、プラ
スチック等の透明基板上に気相成長法により誘電体層、
磁気記録層、保護層等を設けた多層構造を有している。
ここで、誘電体層は磁気光学効果を高めるために設けら
れており、また磁気記録層には希土類金属(以下REと
記す場合がある)と遷移金属(以下TMと記す場合があ
る)との合金膜が一般に用いられ、例えばTbFeCo
がよく知られている。この磁気記録層を形成する代表的
な方法としてはスパッタリング法があり、合金化された
ターゲットを使用する方法と、RE,TMの別々のター
ゲットを使用して同時にスパッタリングして基板上で合
金化する2元スパッタリング法があるが、組成合わせが
容易にでき、また小さなターゲットでも大きな面積に均
一な組成の薄膜を形成できる等の利点から、一般的には
2元スパッタリング法が多く利用されている。
【0003】この2元スパッタリング法では、図2に示
すように通常2個のターゲットに対向して配置した基板
を公転及び自転させて薄膜を形成するが、この方法で得
られた磁気記録層はそれぞれ数Åから数十ÅのREとT
Mが交互に積層された多層構造となっており、形成条件
に応じて各単層の厚さが変化する。例えば特開平1−2
08750号では、スパッタリングに用いる電源の種類
と希土類金属層の厚さとを特定することにより、記録層
の特性を改善することが提案されている。しかしなが
ら、本発明者らの研究によると上記の提案では同一バッ
チ中のサンプル間でも保磁力にかなりのバラツキが生
じ、また記録媒体間でのC/N値にも差異が生ずること
が判明し、更に改良の余地があると認められた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明はこのような
問題点に着目して希土類金属層と遷移金属層の膜厚につ
いて検討を加え、これらを適切に選定して光磁気記録媒
体の特性を一層向上することを課題としてなされたもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、この発明では、希土類金属層と遷移金属層とが交
互に積層されてなる磁気記録層を有する光磁気記録媒体
において、前記交互に積層される希土類金属層と遷移金
属層の1積層周期の厚さを3.2Å乃至7.0Åとして
いる。
【0006】
【作用】1積層周期の厚さが上記の範囲であると十分に
高い保磁力が得られ、且つ保磁力やC/N値のバラツキ
が小さくなる。これは1積層周期の厚さが上記の範囲よ
りも小さくなると、十分な保磁力が得られる組成範囲が
非常に狭くなり、微小な組成のバラツキの影響が保磁力
に現われやすくなるためと考えられる。また上記の範囲
よりも大きい場合には、REとTMの合金としての磁気
特性が薄れて各単層の磁気特性がそのまま現われるよう
になり、更に、磁気記録層全体に占める希土類金属層と
遷移金属層の層数の差の影響が出るためと考えられる。
【0007】
【実施例】次に、実施例により保磁力とC/N値に対す
る1積層周期の厚さの影響について説明する。この実施
例ではREとしてGdDy合金を、TMとしてFeをそ
れぞれ使用した。図2は磁気記録層の形成に用いた成膜
装置の概略図である。1は基板ホルダ、2,3はポリカ
ーボネート樹脂製の基板、4はGdDy合金のターゲッ
ト、5はFeのターゲットであり、これらは真空槽6中
に配置され、各ターゲット4,5には電圧調整の可能な
直流電源7,8がそれぞれ接続されている。この真空槽
6を高真空度で排気した後、アルゴンガスを封入して5
mTorrの圧力に保ち、グロー放電を発生させてスパッタ
リングにより各ターゲット4,5に対向配置された基板
2,3に成膜させる。この時、基板ホルダ1は軸1aに
より回転される。
【0008】積層周期は直流電源7及び8の電圧を変え
て成膜速度を増減させるか、基板ホルダ1の回転数を変
えることによって適宜変化させることができるが、ここ
ではGdDy合金とFeの各ターゲットに印加する直流
電力の比を変えて保磁力が適切な値となるように調整
し、この直流電力比を一定に保って基板ホルダ1の回転
数を変えることで積層周期を変化させた。図1は磁気記
録層の構造図であって、GdDy合金の非晶質の希土類
金属層11とFeの非晶質の遷移金属層12とが積層周
期Tで1層ずつ交互に積層されており、この実施例では
磁気記録層の全体の厚さが約250Åとなるように積層
を行った。ここで、磁気記録層の厚さは200〜300
Åが適当である。これは200Åより薄いとカー回転角
が小さくなり、300Åより厚くなるとカーエンハンス
効果が小さくなるためであるが、250Åとすることで
これら光学的な特性を最適とすることができる。なお、
図1では便宜上各層11,12を同じ厚さで示してある
が、上述のように各ターゲットに印加する直流電力の比
を変えることにより一般には各層の厚さは異なったもの
となる。
【0009】表1は上記の方法で積層周期Tの厚さが異
なるNo.1〜9までの9種類のサンプルをそれぞれ多数
作成し、保磁力とC/N値を測定した評価結果を示した
ものである。評価は同一No.の各サンプル間の保磁力の
分布が±20%以下であることを目安として行ったが、
サンプルNo.3〜7はこの基準を満足しているのに対し
て、他はいずれも基準を大幅に越えて不可であった。そ
して積層周期がサンプルNo.2はNo.3より僅かに小さ
く、またサンプルNo.8はNo.7より僅かに大きいにもか
かわらず数値が急激に悪化しているので、許容できる積
層周期の下限は3.2Å、上限は7.0Åであることが
認められる。またこの範囲のサンプルでは保磁力はいず
れも5kOe以上あり、更にC/N値も平均値が48dB以
上、分布もほぼ1%未満で良好な結果となっている。な
お、分布は(バラツキの最大値−最小値)/(最大値+最
小値)を%表示したものである。
【0010】
【 表 1 】
【0011】一般に、GdDy合金とFeはこれを用い
て磁気記録層を形成した場合に大きな保磁力が得られに
くい材料として知られているが、積層周期の厚さを3.
2〜7.0Åとすることにより上述のように十分な保磁
力が少ないバラツキで得られるのであり、この発明の効
果が明確に認められた。なお、他の希土類金属と遷移金
属を使用した場合には積層周期の厚さの許容範囲は上記
よりも広くなる。また実施例ではスパッタリングの電源
として直流を用いているが、電源としては高周波電源の
使用も可能である。この場合にはスパッタ粒子のエネル
ギーが異なるため保磁力の絶対値は変化するが、積層周
期が保磁力のバラツキに及ぼす影響自体は同等であり、
やはり積層周期の厚さを3.2〜7.0Åとすることが
望ましい。
【0012】1積層周期の厚さがこの発明の範囲を外れ
た場合に良好な結果が得られない理由は、作用の項で述
べた通りと考えられるが、1積層周期の厚さが適正範囲
より大きくなった場合に磁気記録層全体に占める希土類
金属層と遷移金属層の層数の差の影響が出る理由は次の
通りである。すなわち、スパッタリング法によってRE
層とTM層を交互に積層する場合には、積層開始と終了
のタイミングによって図3の(a)〜(d)のように4通りの
組み合わせができる。ここで(b)と(c)はRE層とTM層
の数が最終的には等しくなるが、(a)ではRE層の方
が、(d)ではTM層の方がそれぞれ他よりも多くなる。
従って、1積層周期の厚さが大きくなって所定の厚さの
磁気記録層を構成する各層の数が少なくなる場合には、
各層の数の差の影響が磁気記録層全体の特性に出やすく
なるのである。なお、この実施例では簡単のためターゲ
ットを2つ用いた二元スパッタリング法により磁気記録
層を形成したが、ターゲットを3つ以上用いて多元スパ
ッタリング法によって形成してもよい。
【0013】
【発明の効果】上述の実施例から明らかなように、この
発明は、希土類金属と遷移金属のそれぞれのターゲット
を使用するスパッタリング法により磁気記録層を形成す
る光磁気記録媒体において、交互に積層される希土類金
属層と遷移金属層の1積層周期の厚さを3.2Å乃至
7.0Åとしたものである。これにより、希土類金属層
と遷移金属層の特性が適切に発揮されて光磁気記録媒体
間の保磁力のバラツキを小さくすることができると共
に、C/N値のバラツキも小さく且つ保磁力の大きな光
磁気記録媒体の製造が容易となる。特に、大きな保磁力
が得られにくい材料であるGdDy合金を希土類金属と
して、Feを遷移金属として用いても良好な特性の光磁
気記録媒体を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の磁気記録層の構造を示す図
である。
【図2】同実施例の磁気記録層の形成に用いた成膜装置
の概略図である。
【図3】同実施例の作用の説明図である。
【符号の説明】
2,3 基板 4 GdDy合金のターゲット 5 Feのターゲット 11 希土類金属層 12 遷移金属層 RE 希土類金属 TM 遷移金属 T 積層周期

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類金属層と遷移金属層とが交互に積
    層されてなる磁気記録層を有する光磁気記録媒体であっ
    て、前記交互に積層される希土類金属層と遷移金属層の
    1積層周期の厚さが3.2Å乃至7.0Åであることを
    特徴とする光磁気記録媒体。
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