JPH05117497A - 炭酸ガスレーザー印字に適したエポキシ樹脂組成物 - Google Patents

炭酸ガスレーザー印字に適したエポキシ樹脂組成物

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JPH05117497A
JPH05117497A JP3275881A JP27588191A JPH05117497A JP H05117497 A JPH05117497 A JP H05117497A JP 3275881 A JP3275881 A JP 3275881A JP 27588191 A JP27588191 A JP 27588191A JP H05117497 A JPH05117497 A JP H05117497A
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竜巳 河口
Shoji Sasai
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 エポキシ樹脂、硬化剤、充填剤などからな
り、シュウ酸銅(II)等のレーザー発色材を有し、かつ
該発色材の一次粒子の平均粒径が5μm以下であるエポ
キシ樹脂組成物。 【効果】 発色材の分散が良好で、炭酸ガスレーザーの
照射により鮮明な印字を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気電子部品の絶縁被
覆に用いられ、炭酸ガスレーザー(以下、CO2 レーザ
ーという)の照射によりその絶縁被覆表面に鮮明な印字
を施すことのできるCO2 レーザー印字に適したエポキ
シ樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エポキシ樹脂組成物により絶縁被
覆された電気電子部品に特性や型番を明示するため印字
をする際、熱硬化性のインクや紫外線硬化性のインクが
用いられているが、工程の合理化を目的としてより短時
間で印字できる方法が要求されている。
【0003】この対応方法の1つのとして、レーザーの
照射による印字システムが注目されている。このレーザ
ー印字システムは、文字やパターン状にレーザーを照射
された部分が熱エネルギーにより変色する、あるいは照
射された部分が昇華し表面粗化され、光の散乱によって
文字やパターンが識別できるものであり、この方法の印
字時間は0.01秒以下であり、従来の熱あるいは紫外線硬
化性のインクが硬化に数分〜数10分を必要とするのに比
べ、大幅に短縮されものである。
【0004】しかし、従来のエポキシ樹脂組成物の絶縁
被覆にレーザーを照射した場合、単に被覆表面を粗化す
るのみで、変色がおこらず、鮮明な文字やパターンを印
字することができなかった。
【0005】最近、従来のエポキシ樹脂組成物に黄色の
水酸化第二鉄を含有させるとレーザー照射によって黄色
から褐色に変色することが見出された(特開昭62-50360
号公報)。
【0006】水酸化第二鉄は黄色であるため、黄、橙色
のような色相にしか用いることができないが、塩基性炭
酸銅や塩基性炭酸鉛等を用いることによって青や緑色の
下地、特に淡色系の下地に黒色のレーザー印字を施すこ
とが可能になった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、より低エネ
ルギーのCO2 レーザー光で変色する樹脂組成物を得ん
として鋭意検討した結果、一次粒子の平均粒径が5μm
以下である微粒子のシュウ酸銅(II)等のレーザー発色
材を含有させると、従来、変色度の少なかった低エネル
ギーのCO2 レーザー光でも明瞭に変色させられること
を見出し、更にこの知見に基づき種々研究を進めて本発
明を完成するに至ったものである。
【0008】本発明の目的とするところは電気的特性及
び他の諸特性を低下させることなく、低エネルギーのC
2 レーザー光でも照射により樹脂表面に鮮明な印字を
施すことのできる硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、一次粒子の平
均粒径が5μm以下である微粒子のシュウ酸銅(II)等
のレーザー発色材を含有することを特徴とするCO2
ーザー印字に適したエポキシ樹脂組成物に関するもので
ある。
【0010】本発明のエポキシ樹脂組成物に、一次粒子
の平均粒径5μm以下の細かい発色材を用いる理由を、
発色材としてシュウ酸銅を用いた場合について以下に述
べる。シュウ酸銅(II)は淡青色の粉末であり、加熱す
ると200〜300℃で脱炭酸し酸化銅(II)に変化し、黒色
となる。
【0011】従って、シュウ酸銅(II)を含有したエポ
キシ樹脂組成物に対し文字やパターン状にレーザーを照
射すると、樹脂表面がレーザーの熱エネルギーにより加
熱され、樹脂中に含有されたシュウ酸銅(II)が上記化
学反応を生じ黒色となる。この時、発色材が一次粒子の
平均粒径5μm以下の微粒子として含有されている場
合、シュウ酸銅(II)等のレーザー発色材の分散性が向
上するため、樹脂組成物中に均一にレーザー発色材を分
散させることができる。すなわち低エネルギーのCO2
レーザー光でも文字やパターンを鮮明に印字することが
できる。
【0012】本発明に用いられるシュウ酸銅(II)など
の発色材の粒度は、一次粒子の平均粒径が5μm以下で
あるが、好ましくは1μmである。その理由はエポキシ
樹脂組成物に発色材を混合分散させた際、一次粒子が5
μm以上の平均粒径では電子電気部品に被覆させた際表
面に斑点状となり、部品の商品価値を低下させるばかり
でなく、分散が不充分となりやすくレーザーが照射され
た際、発色材が存在しない部分では変色がおこらず、文
字やパターンがとぎれ鮮明な印字ができなくなる場合が
ある。なお、この平均粒径の測定法は特に限定されない
が、電子顕微鏡などにより容易に測定することができ
る。
【0013】発色材の含有量は 0.5〜20重量%が好まし
い。この理由は、含有量が 0.5重量%以下では、レーザ
ーが照射されても変色する度合が小さく鮮明な印字とな
りにくい。一方、20重量%を越えると、樹脂組成物の電
気絶縁性が低下し、電子電気部品用絶縁材料としての本
来の性能を満足しにくくなるためである。
【0014】本発明に用いられるエポキシ樹脂として
は、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂等のジグリシジルエーテル型エ
ポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エ
ポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリ
シジルアミン型エポキシ樹脂、線状脂肪族型エポキシ樹
脂、被素環型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂等
があげられるが、これらに限定されるものではない。
【0015】本発明に用いられる硬化剤及び硬化促進剤
としては、酸無水物、ポリアミン、ノボラック型フェノ
ール樹脂、第3級アミン、イミダゾール化合物等がある
が、いずれを用いてもよい。
【0016】無機充填剤としては、例えばジルコン粉
末、タルク粉末、結晶シリカ粉末、溶融シリカ粉末、炭
酸カルシウム粉末、マグネシア粉末、ケイ酸カルシウム
粉末、水和アルミナ粉末、アルミナ粉末等が挙げられ
る。かかる無機充填剤は平均粒径が10μm以下のものが
発色材の分散を良好にし鮮明な発色のために好ましい。
【0017】本発明により得られる樹脂組成物はシュウ
酸銅(II)の場合、その色調により通常淡青色を呈する
が、赤、青、緑、黒、白色等の顔料を併用してもよい。
本発明の樹脂組成物は注型材料等の液状、粉体塗料等の
粉状、成型材料等の顆粒状、塊状等いずれの状態でもよ
い。
【0018】本発明のエポキシ樹脂組成物を製造する方
法として、例えば粉体塗料の場合をあげると、所定の割
合で秤量した原料成分をミキサーによって充分混合した
のち、エクストルーダー、コニーダーあるいはロール等
で溶融混練し、次いで粉砕機にて粉砕する方法等があ
る。上記方法により得られる粉体塗料により電子電気部
品の絶縁被覆を行う方法としては、流動浸漬法、静電流
動浸漬法、ころがし法、ふりかけ法、ホットスプレー
法、静電スプレー法等、一般の粉体塗装方法が用いられ
る。
【0019】又、注型材料、成型材料の場合についても
公知の技術で製造でき、絶縁材料として使用できる。
【0020】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳しく説明す
る。
【0021】実施例1 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量950) 50重量部 シュウ酸銅(II)(一次粒子の平均粒径0.8μm、平均粒径15μm) 5重量部 炭酸カルシウム粉末(平均粒径 7μm) 50重量部 2−メチルイミダゾール 1重量部 上記組成物を配合し、ヘンシェルミキサーでブレンド
し、コニーダーにて溶融混練した後、粉砕機で粉砕する
ことにより平均粒径60〜70μmのエポキシ樹脂組成物の
粉体塗料を得た。
【0022】実施例2 実施例1において、発色材として一次粒子の平均粒径3
μm、平均粒径15μmのシュウ酸銅(II)を使用し、他
は同様の方法にて平均粒径60〜70μmのエポキシ樹脂組
成物の粉体塗料を得た。
【0023】比較例1 実施例1において、発色材として一次粒子の平均粒径10
μmのシュウ酸銅(II)を使用し、他は同様の方法にて
平均粒径60〜70μmのエポキシ樹脂組成物の粉体塗料を
得た。
【0024】比較例2 実施例1において、発色材として一次粒子の平均粒径20
μmのシュウ酸銅(II)を使用し、他は同様の方法にて
平均粒径60〜70μmのエポキシ樹脂組成物の粉体塗料を
得た。
【0025】実施例1、2及び比較例1、2の樹脂組成
物について 100℃で2時間硬化させた。この試料に炭酸
ガスレーザー(ウシオ電機(株)製 400型レーザーマー
ク、エネルギー密度4Joule/cm2 及び6Joule/cm2)を
用いて、100万分の1秒間所定のマスクを通してレーザ
ーを照射して、硬化物の表面にマーキングを施した。ま
た、上記硬化物の絶縁被覆電圧をJIS K 6911により測定
した。結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明のレーザー印字に適したエポキシ
樹脂組成物を絶縁被覆材として用いた場合、電気的特性
及び他の特性を低下させることなく、低エネルギーのレ
ーザーの照射により樹脂表面に鮮明な印字を施すことの
できる被覆を与えることができる。従って、従来より非
常に短時間で印字できるため、電気電子部品の生産工程
の合理化をはかることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂、硬化剤、充填剤などから
    なるエポキシ樹脂組成物において、シュウ酸銅(II)等
    のレーザー発色材を有し、かつ該発色材の一次粒子の平
    均粒径が5μm以下であることを特徴とするエポキシ樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 発色材を組成物に対して0.5〜20重
    量部含有することを特徴とする請求項1記載のエポキシ
    樹脂組成物。
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Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6250360A (ja) * 1985-08-30 1987-03-05 Sumitomo Bakelite Co Ltd レ−ザ−印字に適したエポキシ樹脂組成物
JPS62136861A (ja) * 1985-12-10 1987-06-19 Nitto Electric Ind Co Ltd 樹脂封止半導体装置
JPS6381117A (ja) * 1986-09-25 1988-04-12 Toshiba Corp エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた樹脂封止型半導体装置
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JPH0352945A (ja) * 1989-07-20 1991-03-07 Sumitomo Bakelite Co Ltd レーザー印字用エポキシ樹脂組成物

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