JPH0510840U - 液体封入マウント構造 - Google Patents

液体封入マウント構造

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JPH0510840U
JPH0510840U JP6508491U JP6508491U JPH0510840U JP H0510840 U JPH0510840 U JP H0510840U JP 6508491 U JP6508491 U JP 6508491U JP 6508491 U JP6508491 U JP 6508491U JP H0510840 U JPH0510840 U JP H0510840U
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partition
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JP6508491U
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博 服部
正則 金沢
義高 藤原
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Marugo Rubber Industries Ltd
Mitsubishi Motors Corp
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Marugo Rubber Industries Ltd
Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 上下左右の複雑な動きに対して確実な減衰特
性が得られる液体封入マウント構造を提供する。 【構成】 仕切部4を防振ゴム1と一体に成形する。仕
切部4と所定の間隙をもって嵌合され、外筒8に沿って
摺動する可動板5に凹溝9を設ける。仕切部4及び可動
板5は液室を上下に分割する。凹溝9の一端は上部液室
6に連通し、他端は下部液室7に連通する。かくして、
両液室6,7に封入された液体は、容積変化に応じて凹
溝9が形成した流路を流れる。該流路がオリフィスとし
て機能するので、液体が流れる際に生じる粘性抵抗によ
り大きな減衰が得られる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、車両における防振を目的としてキャブマウントなどに使用される液 体封入マウント構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の走行に伴って発生する振動を吸収し、乗員に快適な車室内環境を提供す る目的で使用されるマウント構造としては、同心状に配置した内外筒間に防振ゴ ム体を設けたものが多用されている。
【0003】 ところで、上述したようなマウント構造においては、高周波域の騒音を低減す るために低い動的ばね定数を備えると共に、低周波数域の振動を低減するために 高い減衰係数を備えた防振ゴム体の特性が要求され、従って、防振ゴム体の動的 ばね定数と減衰係数とは不可分の関係にある。しかし、高周波域での振動騒音を 低減するために動的ばね定数の低い防振ゴムを使用すると、ゴムの損失係数が小 さいために減衰係数も小さくなり、低周波域での振動減衰効果が期待できないと いった不具合が発生する。
【0004】 これを解消するため、防振ゴム体内に形成した液室内に液体を封入する液体封 入マウントが考案されている。この液体封入マウントは、液体の流通抵抗を利用 して振動を減衰させるもので、たとえば実開平1−113647号公報に開示さ れたものがある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
前述した従来の液体封入マウント構造は、図7に示す如く、外筒08と可動板 05との間に流体の流路010として形成された隙間tをオリフィスとし、該オ リフィスを通過する粘性抵抗で振動を減衰させるものであった。しかしながら、 このような構造では可動板05が左右方向に動きうるため、該可動板05と外筒 08とで形成されるオリフィスの断面形状に変化を生じることが考えられる。ま た、内筒02あるいは外筒08に左右方向の力が作用し、該内筒及び外筒が左右 方向に相対変位させられる場合、仕切部04、可動板05及び外筒08で形成さ れた所定の間隙を越える相対変位に対し、ばね定数が急激に上昇し、またかかる 状況下においては可動板05の円滑な作用が妨げられる恐れがあった。
【0006】 そこで、本考案の目的は、車両に実際に使用される場合のように、上下左右複 雑な動きに対して、確実な減衰特性が得られる液体封入マウント構造を提供する ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案は、前述の課題を解決するもので、同心状に配置した内外筒間に防振ゴ ムを設け、該防振ゴムに形成した液室内に液体を密閉封入して成る液体封入マウ ント構造において、前記内筒側から水平に突出して前記液室を上部液室と下部液 室とに分割する仕切部と、該仕切部との間に所定の間隙をもって嵌合され、前記 仕切部と共に前記液室を分割する可動板と、前記外筒の内面を摺動する前記可動 板の外周面に沿って形成され、一端を前記上部液室に連通せしめると共に他端を 前記下部液室に連通せしめた凹溝とを具備し、前記外筒の内面と前記凹溝との間 に形成されて上下液室を連通せしめる液体の流路を設けたことを特徴とする液体 封入マウント構造である。
【0008】
【作用】
前述の手段によれば、外筒に対して摺動する可動板の外周面に設けた凹溝が上 部液室と下部液室とを連通せしめて液体の流路を形成し、該流路がオリフィスと して機能する。このため、オリフィスサイズは一定に保たれ、狙いどおりの流通 抵抗が生じて確実な減衰特性が得られる。
【0009】
【実施例】
本考案による液体封入マウント構造の一実施例を図1ないし図6に基づいて説 明する。
【0010】 図1は本考案による液体封入マウントの第1実施例を示す縦断面図(図2のA −A断面)である。防振ゴム1は、内筒2と外壁板金3との間にゴムを加硫接着 して一体成形したもので、上下方向の中央部には液室となる空間が全周にわたっ て設けられている。この空間は、対向する位置に設けた一部の連結部1aを残し て外周面を貫通している。そして、この空間には、防振ゴム1と一体に成形され 、内筒2側から全周にわたって水平に突出する仕切部4が設けられている。この 仕切部4は、空間の中心部よりやや上方に位置している。
【0011】 上述した仕切部4に対し、内周面が略凹状に成形された可動板5が所定の間隙 をもって嵌合される。この可動板5は樹脂の成形品などが使用され、適所を高周 波溶接するなどして防振ゴム1に固定することにより、上記空間は、仕切部4及 び可動板5によって上部液室6と下部液室7とに分割される。
【0012】 また、可動板5の外周面、すなわち組立てた状態で外筒8及び連結部1aと摺 動する面に凹溝9を形成し、一端は上部液室6に連通せしめ、他端は下部液室7 に連通せしめる。この結果、図2(図1のB−B断面)に示す如く、可動板5の 外周面を半周して上部液室6及び下部液室7を連通せしめる液体の流路10が形 成される。なお、図3(a),(b)は可動板5の単品図で、(a)は平面図、 (b)は正面図である。本実施例では、組立ての都合上二分割した分割可動板5 a,5bを組合せて使用しているが、二分割に限定されるものではない。しかし ながら、二分割とした場合には、同形状の分割可動板を2個用意し、一方を裏返 して組立てることが可能なため、部品の種類が少なくてすむ。
【0013】 さて、上述した構成の流体封入マウントの組立てを簡単に説明すると、防振ゴ ム1、内筒2、外壁板金3及び仕切部4が一体成形された部品の空間部に、貫通 部の両側から各々1個の分割可動板5a,5bを差し込み、仕切部4との間に所 定の間隙を設け、高周波溶接などの方法により固定する。この状態まで組立てた ものを液室内に封入する液体、たとえばエチレングリコール系の液体中に入れ、 若干大径の外筒8に挿入してかしめる。こうして上部液室6、下部液室7及び流 路10内などにはエチレングリコール系の液体が密閉封入される。なお、外壁板 金3の外周面に防振ゴム1と同時にシール部材11を成形しておくと、かしめに よって外筒8及び外壁板金3の間で圧縮されて密着するのでシール性が向上する 。このシール部材11に適当なピッチで凹凸やリップを設けると、シール性はさ らに向上する。
【0014】 以下、本考案による液体封入マウント構造の作用を図4(a)〜(d)の縦断 面図に基づいて説明する。(a)は完成した液体封入マウントの単品状態、すな わち無負荷時を示しており、上部液室6の容積は下部液室7より小さい。この液 体封入マウントを車両に取付け、静止(停車)時の負荷が作用している状態が( b)である。この状態では、内筒2に軸方向下向きの静止荷重が作用しており、 内筒2がx下がるのに伴って防振ゴム1も撓んで変形し、上部液室6及び下部液 室7の容積は略等しくなる。次に、(c)及び(d)は走行に伴う振動が作用し た場合を示すもので、(c)はフルストローク時、(d)はフルリバウンド時を 各々示している。すなわち(b)の状態から軸方向下向きの振動入力が作用する と、内筒2が押し下げられてこれと一体の防振ゴム1を変形させ、下部液室7の 容積が減少するのと同時に上部液室6の容積が増加する。この容積変化に伴って 、液室内に封入された液体が流路10を通って上部液室6側へ移動するので、内 筒2に作用した入力は、液体がオリフィスとして機能する流路10を通る際の粘 性抵抗により大きな減衰が得られる。また、軸方向上向きの振動入力が作用した 時は流路10に逆方向の流体の流れが生じるので、やはり流体の粘性抵抗によっ て大きな減衰が得られる。
【0015】 このように、流体封入マウントの減衰特性はオリフィスの断面積や流体の粘性 の影響を受けるものであり、これらの値が設計値を維持できれば安定した特性が 得られる。そして、本考案のオリフィスは、外筒8の内面と、外筒8に沿って摺 動する可動板5に設けた凹溝9とで形成するようにしたので、水平方向の入力を 受けても断面積に変化はなく、また、液体の粘性は温度の影響を受けて変化はす るものの所望の値を容易に選択でき、従って、確実で安定した減衰特性の流体封 入マウントとなる。なおまた、仕切部4を防振ゴム体としたので、可動板5に働 く左右方向の力を緩和し、該可動板の作用を円滑にすることができる。
【0016】 なお、水平方向の入力に対しては、仕切部4と可動板5が共働して弾性ストッ パとして機能し、また、小さな振幅の振動入力に対しては、封入された液体が仕 切部4と可動板5との間に設けた間隙を流れることで、動的ばね定数の上昇を抑 えることができる。
【0017】 以上の実施例においては、仕切部4は防振ゴム1と一体成形したゴムの単体で あったが、たとえば可動板5の摺動部の抵抗が大きくなるような条件で使用する ような場合などには、第2実施例として図5に示した如く、仕切部4の内部にリ ング状の補助金具12を入れてもよい。この補助金具12は内筒2の外周面に溶 接などで予め固定しておくもので、該補助金具を第1実施例と同様にゴムを加硫 接着して覆うことにより、高剛性の仕切部4を形成することができ、従って、大 きな摺動抵抗にも十分対応できるようになる。
【0018】 さらに、高剛性の仕切部4は、第3実施例として図6に示した如く、比較的低 硬度のゴムを加硫接着した防振ゴム1に対して、高硬度のゴムを別体に、あるい は部分的に加硫接着して形成することも可能である。
【0019】
【考案の効果】
前述した本考案の流体封入マウント構造によれば、上下の液室を連通する流路 (オリフィス)の断面積が入力を受けても変化しないため、設定した減衰特性を 確実にかつ安定して得ることができる。また、仕切板に高剛性が要求される場合 には、仕切部内に補強金具を入れたり、あるいは、ゴムの硬度を使い分けること により容易に対応できるので、設計上の自由度も高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を示す縦断面図(図2のA
−A断面)である。
【図2】図1のB−B断面図である。
【図3】可動板の一例を示す図で、(a)は平面図、
(b)は正面図である。
【図4】図1の流体封入マウントの作動を示す図であ
る。
【図5】本考案の第2実施例を示す縦断面図(図2のA
−A断面)である。
【図6】本考案の第3実施例を示す縦断面図(図2のA
−A断面)である。
【図7】従来構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 防振ゴム 2 内筒 4 仕切部 5 可動板 6 上部液室 7 下部液室 8 外筒 9 凹溝 10 流路 12 補助金具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 藤原 義高 岡山県倉敷市上富井58番地 丸五ゴム工業 株式会社内

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】同心状に配置した内外筒間に防振ゴムを設
    け、該防振ゴムに形成した液室内に液体を密閉封入して
    成る液体封入マウント構造において、前記内筒側から水
    平に突出して前記液室を上部液室と下部液室とに分割す
    る仕切部と、該仕切部との間に所定の間隙をもって嵌合
    され、前記仕切部と共に前記液室を分割する可動板と、
    前記外筒の内面を摺動する前記可動板の外周面に沿って
    形成され、一端を前記上部液室に連通せしめると共に他
    端を前記下部液室に連通せしめた凹溝とを具備し、前記
    外筒の内面と前記凹溝との間に形成されて上下液室を連
    通せしめる液体の流路を設けたことを特徴とする液体封
    入マウント構造。
JP1991065084U 1991-07-23 1991-07-23 液体封入マウント構造 Expired - Lifetime JP2537935Y2 (ja)

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