JPH0461914B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は、皮膚および毛髪に対してマイルドで
かつコンデイシヨニング効果を有し、洗浄力、起
泡力の優れた洗浄剤組成物に関するものである。 洗浄剤に用いられる界面活性剤として、従来、
石けん、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸
塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩等のアニオン界面活性剤
が用いられてきた。これらは、泡立ちや洗浄力の
点では、非常に優れた基剤であるが、次のような
欠点か性能不足がある。 刺激があり、子供や頭皮の弱い人および髪の
いたみやすい人には適さない。 パーマ、ヘアダイ、ブラツシングで傷んだ髪
の修復効果は期待できない。 手荒れの懸念がある。 そこで頭皮や手に対して温和であり、毛髪に対
してコンデイシヨニング効果があるＮ−アシルア
ミノ酸塩を主剤としたもの、およびＮ−アシルア
ミノ酸塩とイミダゾリン系両性界面活性剤を配合
する方法も最近試みられているが、泡立ちが不十
分で満足できる洗浄剤組成物は得られていない。 本発明者らは、特定のベタイン型両性界面活性
剤とＮ−アシル中性アミノ酸塩を組合せることに
より、、、の欠点を改良し、さらに優れた
洗浄力および起泡力を有する洗浄剤組成物が得ら
れることを見出し本発明を完成するに到つた。 すなわち、本発明は、下記一般式(1)で示される
少なくとも１種のベタイン型両性界面活性剤とＮ
−アシル中性アミノ酸塩を必須成分とする洗浄剤
組成物を提供するものである。 （ただし、式中RCO−は炭素数８ないし20の飽
和または不飽和の脂肪酸のアシル残基を表わし、
R′およびR″はそれぞれ同一または相異なる炭素
数１ないし４のアルキル基を表わし、ｎは２また
は３、ｍは１または２の整数である。） 本発明の基剤として用いられる一般式(1)で示さ
れる化合物としては、ヤシ油脂肪酸アミドプロピ
ルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミ
ドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステア
リン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイ
ン、リシノール酸アミドプロピルジメチルアミノ
酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルジエチ
ルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロ
ピルジメチルアミノプロピオン酸ベタイン、ヤシ
油脂肪酸アミドエチルジメチルアミノ酢酸ベタイ
ンなどがあげられる。 Ｎ−アシル中性アミノ酸塩のアシル基は炭素数
10〜20の飽和又は不飽和の脂肪酸残基で、アミノ
酸はＮ−メチル−β−アラニン、サルコシンなど
の中性アミノ酸が用いられる。これらのアミノ酸
は光学活性体、ラセミ体のいずれでもよい。塩の
型はナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、
アンモニウム類、トリエタノールアミン、ジエタ
ノールアミンなどのアルカノールアミン類、アル
ギニン、オルニチン、リジンなどの塩基性アミノ
酸類が用いられる。なお、この塩基性アミノ酸も
光学活性体、ラセミ体のいずれでもよい。 一般式(1)で示されるベタイン型両界面活性剤と
Ｎ−アシル中性アミノ酸塩の混合重量比は、95：
５〜５：95、好ましくは、90：10〜10：90で、こ
の範囲以外では効果が少ない。 本発明の必須成分の濃度は、洗浄剤の形態やア
シル基、アルキル基、アミノ基、塩の型などによ
り異なるが、液状品の場合10〜40％、ペースト
状、クリーム状品の場合は15〜70％が好ましい。
Ｎ−アシル中性アミノ酸塩の種類によつては、固
形、粉末品も可能である。 本発明の洗浄剤組成物は、その目的に応じて起
泡増進剤、薬剤、殺菌剤、香料、色素、その他、
化粧品、洗浄剤に慣用されている補助剤を、特徴
を阻害させない範囲で添加することができる。 本発明の組成物に基づいて各種洗浄剤を製造す
るには、前記一般式(1)で示されるベタイン型界面
活性剤とＮ−アシル中性アミノ酸塩、必要に応じ
て補助剤を加え、その形態に応じた必要量の水を
加え当業者間で行なわれている一般的な製造方法
を採用すればよい。 このようにして得られた洗浄剤組成物は、次の
ような優れた性能を有している。 毛髪、頭皮、手に対して温和である。 パーマ、ヘアダイ、ブラツシングなどで傷ん
だ髪の修復効果がある。 泡立ち、洗浄力が良好で洗髪後の髪にしつと
りした風合いを与える。 弱酸性から弱アルカリ性まで、広PH領域の洗
浄剤の製造が可能である。 硬水中でも良好な泡立ちを示す。 以下、実施例により本発明を詳明に説明する。
なお実施例中“部”とあるのはすべて重量部であ
る。 実施例１〜４、比較例１〜２ 第１表（表中の数字は重量％に基づく）に示す
液体シヤンプーを試作し、ソジウムラウリルサル
フエートを基剤とする活性剤濃度20％の市販シヤ
ンプーと泡立ちを比較した。パネル人員20人（男
性10人、女性10人）で ●市販品より良いと答えた人 ＋１点 ●市販品と同等と答えた人 ０点 ●市販品より悪いと答えた人 −１点 として評価し、その点数の合計により次のように
判定した。 ＋20〜＋10 〇 ＋９〜−10 △ −11〜−20 ×

【表】 各実施例および比較例は、いずれもクエン酸又
は水酸化ナトリウムを用いてPH＝７とした。 実施例 ５ ベビーシヤンプー ●ラウリン酸アミドエチルジメチルアミノ酢酸ベ
タイン 12部 ●Ｎ−ラウロイル−Ｎ−メチル−β−アラニンナ
トリウム ３ ●グリセリン ３ ●メチルパラベン 0.1 ●香 料 0.1 ●クエン酸 PH6.5とする量●精製水 残 100 実施例５のシヤンプーは、洗浄力、泡立ちも良
好で、髪をいためることなく、洗髪後の髪にしつ
とりとした風合いを与え、刺激が少ないことが認
められた。 実施例 ６ リキツドソープ ●ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢
酸ベタイン ７部 ●Ｎ−ラウロイル−Ｎ−メチル−β−アラニンナ
トリウム ６ ●α−オレフインスルホネート ６ ●エチレングリコールモノステアレート １ ●クエン酸 PH6.5とする量 ●EDTA 0.1 ●精製水 残 100 皮膚に対する刺激が少なく、かつ極めて起泡
力、洗浄力の優れたリキツドソープが得られた。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一般式（） 〔ただし、式中RCO−は炭素数８ないし20の飽
   和または不飽和の脂肪酸のアシル残基を表わし、
   R′およびR″はそれぞれ同一または相異なる炭素
   数１ないし４のアルキル基を表わし、ｎは２また
   は３、ｍは１または２の整数である〕 で示される少なくとも１種のベタイン型両性界面
   活性剤(a)とＮ−アシル中性アミノ酸塩(b)を必須成
   分とし、(a)、(b)の配合重量比が95：５ないし５：
   95であることを特徴とする洗浄剤組成物。 ２ Ｎ−アシル中性アミノ酸塩のアシル基が炭素
   数10ないし20の飽和または不飽和の脂肪酸残基で
   ある特許請求の範囲第１項記載の洗浄剤組成物。 ３ Ｎ−アシル中性アミノ酸塩のアミノ酸がＮ−
   メチル−β−アラニンまたはサルコシンである特
   許請求の範囲第１項記載の洗浄剤組成物。 ４ Ｎ−アシル中性アミノ酸塩の塩が、アルカリ
   金属塩、アンモニウム塩、低級アルカノールアミ
   ン塩または塩基性アミノ酸塩である特許請求の範
   囲第１項記載の洗浄剤組成物。