JPH04505297A - 消音用複合製品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 し １　消音用複合製品 この発明は、好ましくは金属板又はプラスチックでできた少なくとも１つの、振 動し得る部材と防振性の消音薄ｌ　板を有する、騒音減少のための消音用複合製 品及びこの複合製品中で用いるために特に適した防振性の消音薄板に関するもの である。

このような消音用複合製品は主に、床板、正面壁、ドア、屋根などの車体部分か ら生ずる騒音レベルを低下させるために、消音薄板で被覆されているような自動 車構造で見られる。騒音による悪影響は個人的な不快感、例えば頭痛、心悸亢進 や高血圧につながるので、音響発生を低下させるための対策は特に重要である。

したがって近代の自動車工業では車両の騒音レベルをできるだけ下げるよう努力 がなされている。

振動する構造部分又は車体部分から生ずる騒音のレベルを低下させるための周知 の方法は、疑わしい構造部分又は車体部分の強化と消音に限られ、また遮音のた めの付加的な対策に限られている。したがって周知の消音用複合製品は、主に車 体部分とその上に接着剤で接着するか溶かして接着した曲がらず剛直で損失が付 随する消音薄板とから成っていて、またその上に普通のやり方で遮音層や、装飾 層又はカーペット層が取り付けられている。

このとき用いられる剛直な消音薄板は、各専門家にはいろいろの商品名で知られ ている。例えば、ビチューメン薄板Ｘ９９９／３−ＵＫＮである。

上記のような剛直な消音薄板は、使用上いろいろの不利な性質を持っている。い ろいろに裁断された薄板の施工は出来上がりの曲線の中の多くの場所で制約を受 け、また多額の費用のかかる倫理計算が必要である。また、この消音薄板は裁断 や加工に際して剥離脱落し、くずができやすい。このくずは、車両の仕上げの際 に用いられる浸漬浴、特に塗料浴を許容できないほどに汚し、清浄化の措置を必 要とし、これが製造コストを更に高くする。

このような剛直な消音薄板のそのほかの本質的な短所としては、温度に影響され る材料特性がある。

したがってこの発明の課題は周知の複合製品が持つ技術的欠陥を示さない消音用 複合製品を作り出すことにある。

特に、消音効果が従来の複合製品に比べて改善されていて、車両の仕上げの際に 用いられる浸漬浴を汚すことなく経済的に組立てることができ、また長期使用後 も基本的な疲労現象や磨耗現象がなく、すなわち消音効果が低下せずに維持され るような消音用複合製品を作らなければならない。

さらに再使用可能性（リサイクリング）に対する産業界の要求も考慮しなければ ならない。特に、この発明による複合製品は、非常に簡単に解体することができ る。

この課題はこの発明により、始めに述べたような消音用複合製品を用いれば解決 され、この消音用複合製品は、少なくとも１つの柔軟な重質薄板とそれと強固に 結合した粘弾性架台層とから防振性消音薄板ができていて、この架台層には多数 の角張った構造の架台部材があり、−消音薄板はその架台層と共に振動可能な構 造部材の上にゆるく載っていて、 一側上の架台部材は、振動可能な構造部材と柔軟な重質薄板と共に、音響的に効 果のある空洞を有する相互に連結し合った空隙迷路を形成するように形造られ配 置されている、 ことを特徴としている。

この発明による複合製品は、周知の消音用複合製品に比べ著しく改善された消音 作用を、特に、自動車構造における不快な周波数領域で、示すことが分かった。

これにより消音用複合製品の音響特性は、消音薄板の厚さを大きくしたり複合製 品の面積重量を大きくしたりしなしで、本質的に改善される。

この発明による複合製品の重要な利点は、自動車構過に使用する場合の製作方法 にある。この複合製品用の津音薄板は接着剤や溶着による接着はされないので、 車体が浸漬浴に浸漬されオーブンで乾燥された後で、これを車両内に組込むこと ができる。これにより消音薄板のくずが浸漬浴を汚すことを防止できる。特に薄 板は遮音構造の中にも取入れることができ、これによって薄板の組込みの工程が 省略される。

この発明による複合製品のその他の重要な利点は、柔軟な重質薄板を使用するこ とにあり、これは従来からの剛直なビチューメン薄板よりも相当に広い温度範囲 で、望ましい音響効果を示す。そのほか重質薄板は離して取付けられるので、車 体部分と重質薄板の間の温度連結が小さくなり、これによって複合製品の有効性 は極端な温度の場合にも更に良くなる。

この発明による複合製品の有効性の改良は、柔軟な重質薄板の材料損失係数が、 剛直な材料の場合よりも小さく、また消音薄板を裸のまま取付けることにより、 接着剤又は溶着により接着された複合製品に比べて、この複合製品には問題とな るような剛直化が無いという点ては″　専門家にとって驚異的なことである。

音響的な消音効果の顕著な改善は、消音薄板と振動す翫　る構造部分・車体部分 の間の境界層の挙動による。この肖　境界層の該部摩擦が（振動エネルギーの熱 への変換によ本　リ）、通常の接着又は溶着した複合製品の場合よりもはＥ　る かに大きなエネルギー損失をもたらし、また消音薄板と構造部分・車体部分が少 なくとも部分的にも逆方向に彎　振動することができ、それによって非常に有効 な消音効引　果のある機械的な衝撃交換を可能とする。

損失機構の改善には、角張った構造の架台層が重要である。これは、容易に形を 変えることができる架台部材を３　形造ることにより、これらの部材中で大きく なったひずみによって消音薄板の材料損失に対して非常によく効き、？　また、 これらの架台部材の特殊な配置によって、音響的６　に有効な空洞を有し相互に 連結している空隙迷路を形成【　し、これが振動する空気の行きと返りの摩擦損 失及び反射損失を著しく大きくする。

［１つの好ましい実施態様においては、この架台部材は星形の断面で、三角形の 空洞を形成するように配置されている。

または゛かの実施態様では、架台部材は円形の空洞を形成するように形造られ配 置されている。

この発明による複合製品のその他の実施態様と特許請求の範囲に示しである。

以下にこの発明を実施例により、図面を用いて詳細に説明する。

図１は、この発明による複合製品の断面図である。

図２は、この発明による複合製品の架台層内の架台部材の特殊な配置と形状例を 示す図である。

第３図は、この発明による複合製品の架台層内の架台部材の１つの好ましい配置 と形状例を示す図である。

図１に示すように複合製品１には、振動可能な構造部材２があり、これに防振性 の消音薄板３が載っている。

ここで構造部材２が金属板又はプラスチックでできているかどうかは、この発明 にとっては重要なことではない。

消音薄板３としては、車両工業で普通に使用されている重質層材料はすべて用い ることができる。この分野の専門家にはこのような製品は多数知られている。こ の発明による複合製品の１つの実証済みの実施態様では、消音薄板としてＥＰＤ Ｍ（エチレン−プロピレン・ジェンターポリマー）薄板が用いられている。この 消音薄板は普通は３〜６ｍｍの厚さである。

この複合製品に用いられる消音薄板３は、この発明により柔軟な重質薄板５と、 それに強固に結合した架台層４とからなっている。

柔軟な重質薄板とは次のような薄板を考えなければならない。すなわち、室温に おける曲げ剛性が、弾性係数の大きなビチューメン薄板よりもかなり小さく、特 に室温（約２３℃）の場合、単位断面積当り及び単位曲げ角度当り静曲げ抵抗が 、普通に用いられる剛直な消音薄板の場合よりも係数が約４〜６はど小さい。

柔軟な重質層５に強固に結合している架台層４は多数の架台部材６で組立てられ ている。この架台部材６は、十分な音響効果を直接の摩擦損失と粘弾性ひずみ損 失とによって得る。ために、高い滑り摩擦係数と高い損失係数を有する何らかの 材料でできている。この架台部材６は、重質薄板に直接接着したり担体薄板を用 いて固定するか又は刻印法によって直接重質薄板に刻み込んでもよい。

１つの実証済みの実施態様においては、厚さ６ＩＩＩｌの柔軟な重質薄板に、こ の架台部材６の刻み込まれていない部分が残るように、そしてその厚さが１〜２ ｍｍとなるように刻み込んだ。

この発明による複合製品の、ほかの実施態様においては、重質薄板５の上に遮音 層７が取付けである。このような遮音層７は専門家にはよく知られていて、例え ば質量・ばねシステムとして働くサンドイッチ構造のものもある。通常はこの遮 音層は約２０ｍｍの厚さである。

遮音層７の上には、自動車産業では普通に行われているように、特に装飾層又は カーペット層も付いている。

特殊な適用、例えば局部的負荷容量の高い構造部分の床張り材料（カーペット・ タイル、ポリ塩化ビニールあるいはその他の床敷き）に用いる場合には、硬質発 泡体あるいは圧縮した織物又は鉱物繊維の層で遮音層を作ってもよいし、またこ れは全く無くてもよい。

このように構成した複合製品は、構造部材に垂直の振動成分（以下では垂直成分 という）も、また同時に構造部材に平行の振動成分（以下では横方向成分という ）も弱める。構造部材２から消音薄板３へ直接伝達される垂直成分は、薄板の内 部ひずみと曲げ振動を起こし、その高い損失率が消音のために相当に貢献する。

消音薄板３は構造部材２の上にゆるく載っているだけなので、薄板が場合によっ ては部分的に構造部材２から離れ、それが、元に戻るときには反対方向の衝突を して構造部材２を強く消音する。

さらにそのほかの消音メカニズムは横方向の振動の場合に現われ、これは主に曲 げ振動におけるせん断ひずみにある。このような振動は個々のブリッジ状架台部 材６をひずませ、それによって運動エネルギーがひずみエネルギーに変る。ここ で、個々の架台部材６が角張った構造であることが、それぞれの角の部分での高 い粘弾性損失を得るために重要であることが分かる。

また、かなりの消音作用は架台層４と構造部材２の間の外部摩擦によって生じ、 この摩擦は振動エネルギーを直接に摩擦熱に変えて振動系から奪う。

この発明による複合製品は、境界層と架台層におけるエネルギー分散メカニズム を非常によく助けるものである。特に構造部材２と柔軟な重質薄板５との間で振 動する空気の振動エネルギーの大部分を消失させる。そのために架台部材６は特 殊なやり方で形を作られ配置されている。特に架台部材６は構造部材２と重質薄 板５と共に空隙迷路を形成し、これが、振動する空気が振動可能な全表面にわた って動けるようにしている。このときに振動する空気は特に摩擦損失及び反射損 失によって音響エネルギーを高度に失う。この発明については架台部材６の特殊 な形状と配置によって形成される空洞１２が重要である。この開口した空洞は自 動車構造について問題となる周波数の音を最もよく吸収するような寸法となって いる。この空隙の消音作用は驚くほど高いことが証明されている。

図２及び図３は実証済みの架台部材６の形状と配置を示し、これは全体として架 台層４を形成している。実証済みの実施態様においては、音響的に効果のある空 洞１２は底面積約１〜５Ｃ−で高さ約１ｍｎ＋である。ここで、上で詳しく説明 した理由で、個々の空洞１２が互に直接及び／又は間接的につながっていること が大切である。この連結開口部は図２のような円形の底面を有する形態では、内 のり幅約３ｍｍで長さ５ｍｍである。

図３に示す架台部材の形態では、普通の温度２３℃で、自動車構造に特徴的な床 板の固有周波数的１３０Ｈｚの場合に、パネル振動減衰についての消音定数は、 このような構造になっていないビチューメン薄板でこれと比較できるようなもの の場合よ６も係数２はど良かった。この三角形の空洞の辺の長さは、この実施態 様では約２ｃｍで、この星形架台部材６の個々のブリッジの幅は約５ｍｍである 。

この発明による架台部材６のその他の寸法及び／又は形態を、使用目的ごとに最 もよく適合させるために専門家が豊かな創造力を要しないで決めることができる ということは、おのずと明らかである。特に専門家にとっては架台層４も、その 架台部材６をいろいろの材料で作ることができ、また特に異なった密度のものと することもできるということが考えられる。また架台層４と構造部材２の間の摩 擦係数を上げるための手段も、専門家の一般的な技術能力でできるということも もちろん明らかである。

この発明の対象及び専門家の通常の行為としてのそのすべての修正は、必要な諸 特徴の組合せとそれから得られる音響効果によって特徴づけられる。

上述の消音用複合製品は、騒音レベルが許容できないような値を示す各種の原動 機付き車両にも、また同様に建設機械、産業機会にも使用できる。

この消音用複合製品はまた建築分野においても消音床敷きとして使用することが できる。局部的な負荷能力について特別の要件がある場合には、ばね層は硬質発 泡体あるいは圧縮した織物又は鉱物繊維の層で置き換えたりあるいは全く省略す ることもできる。これによって歩行前の消音が良くなり、また建物の床から部分 的に切離すことによって隣の部屋や下にある部屋への音の伝達を少なくすること ができる。

結局は、消音用複合製品１の消音薄板３は高い面圧のための有効な防振材として 敷設することができる。このために架台層４のビリッジ及び重質薄板５は密実の 弾性体（ゴム）で作らなければならず、また単位面積当りの負荷能力を高めるた めには、重質薄板５は、直角又は斜角の交差結合の単層又は複層の長繊維（スチ ール、ケブラー、ガラス、炭素繊維など）を用いて補強しなければならない。重 質薄板の平面内で統計的な方向分布をする交差繊維で補強をすると、同様に面積 当りの負荷能力が高くなる。図２及び図３に示すような片側又は両側訓ロビリッ ジ構造を有する繊維補強の重質薄板は、厚さ方向の圧縮ひずみと層平面図内のせ ん断ひずみ、すなわちブリッジの圧縮を生じさせる。これに対し、曲げひずみは 、著しい曲げモーメントがある場にだけ生ずる。このような繊維補強の重質薄板 、もしくは片側又は両側の表面に開口構造を有する消音層は、緻密な表面を有す る同じ厚さの層よりも、圧縮振動・せん断振動の場合にかなり改善された消音状 態となる。したがってこれは、建築分“野で固体伝達音の伝達路を遮断するため の、単位面積当りの圧力の高い有効な防振材として使用することができる。

このような消音層を組積壁に取付けることによっ−て１、機械的な負荷能力と耐 久圧縮強度と同時に、建築物の部分から有効に音響的隔離を行うことができる。

要　約 この消音用複合製品（１）は振動可能な構造部材（２）及びゆるく載っている消 音薄板（３）とからなっていて、この消音薄板（３）は材料損失係数の大きい柔 軟な材料でできていて、粘弾性架台層（４）が強固に結合している重質薄板（５ ）を有している。架台層（４）は、多数の角張った構造の架台部材（６）からな っていて、これは振動可能の構造部材（２）及び柔軟な重質薄板（５）と共に音 響的に有効な空洞（１２）を有する連結した空隙迷路を形成するように形造られ 配置されている。

（図１） 国際調査報告 望９築ＷｉｉＦｌ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．好ましくは金属板又はプラスチック製の少なくとも一つの振動可能な構造部 材（２）と少なくとも１つの防振性の消音薄板（３）を有し、 −防振性の消音薄板（３）は少なくとも一つの柔軟な重質薄板（５）と、それと 強固に結合した少なくとも１つの粘弾性の架台層（４）とからなり、この架台層 （４）には多数の角張った構造の課題部材（６）があり、 −架台層（４）を有する消音薄板（３）は、振動可能な構造部材（２）の上にゆ るく載り、 −個々の架台部材（６）は、振動可能な構造部材（２）及び柔軟な重質薄板（５ ）と共に、音響的に有効な空洞（１２）を有する連結した空隙迷路を形成するよ うに形造られ配置されていることを特徴とする、騒音減少のための消音用複合製 品（１）。 ２．振動可能な構造部材（２）は保護層又は彩色層（８）を具備していることを 特徴とする、請求項１による消音用複合製品。 ３．架台層（４）及び重質薄板（５）は同じ材料からなることを特徴とする、請 求項１又は２による消音用複合製品。 ４．防振性の消音薄板（３）は一体となるように形成されていて、特に架台層（ ４）が消音薄板（４）の中に刻み込まれていることを特徴とする、請求項３によ る消音用複合製品（１）。 ５．消音薄板（３）は高度に密実の重質薄板であって、これは特に熱可塑性樹脂 、弾性プラスチック及び可塑剤を含有することができることを特徴とする、請求 項４による消音用複合製品（１）。 ６．複合製品（１）は更に、重質薄板（５）の上にある遮音性の層（７）を有す ることを特徴とする、請求項１から５のいずれか１つによる消音用複合製品（１ ）。 ７．消音薄板（３）は柔軟な重質薄板（５）及びそれに強固に結合した粘弾性の 架台層（４）とからなり、この架台層（４）は多数の角張った構造の架台部材（ ６）を有し、個々の架台部材（６）は振動可能な構造部材（２）及び柔軟な重質 薄板（５）と共に、音響的に有効な空洞（１２）を有する連結した空隙迷路を形 成し得るように形造られ配置されていることを特徴とする、請求項１による消音 用複合製品のための防振性消音薄板（３）。 ８．消音薄板は一体になるように形成されていて、特に架台層（４）が消音薄板 に刻み込まれていることを特徴とする、請求項７による防振性の消音薄板（３） 。 ９．架台部材（６）は、音響的に有効な空洞が底面積１〜５ｃｍ２、高さ０．１ 〜３．０ｍｍとなるように形造られていることを特徴とする、請求項８による防 振性の消音薄板（３）。 １０．消音薄板（３）は高度に密実な重質薄板であって、これは特に熱可塑性樹 脂、弾性プラスチック及び可塑剤を含有していることを特徴とする、請求項９に よる防振性の消音薄板（３）。 １１．消音薄板（３）が繊維補強された重質薄板であることを特徴とする、請求 項１による防振性の消音薄板（３）。