JPH0442019Y2

JPH0442019Y2 -

Info

Publication number: JPH0442019Y2
Application number: JP5354490U
Authority: JP
Priority date: 1990-05-24
Filing date: 1990-05-24
Publication date: 1992-10-02
Also published as: JPH02144221U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、プレス型のストレージ装置、とく
には、少ない占有スペースの下で複数のプレス型
を有利に格納できるストレージ装置に関するもの
である。

たとえば汎用プレスと関連させて設けられるス
トレージ装置の一例としては第１図に示すものが
ある。これは、汎用プレス１の図に矢印Ａで示す
ワークの流れ方向と直交する両側方向へ、チエー
ンコンベアその他からなる型入換手段２を延在さ
せて設けるとともに、各プレス型３を床面上に平
面的に配置し、さらに、各プレス型３と対向し、
それを型入換手段２へ押し込むプツシヤー４を床
面に取り付けてなる。そしてここにおけるプレス
型３の交換は、まずプツシヤー４によつて所要の
プレス型３を型入換手段２へ供給し、次いで、型
入換手段２を駆動してそのプレス型３の汎用プレ
ス１内に位置決めすると同時に使用済みのプレス
型３を型入換手段２の反対側へ運び出すことによ
つて行われており、運び出されたプレス型３は図
外の引出手段で床面上の元位置へ取り出される。

ところが、このような従来技術にあつては、各
個のプレス型３を床面上に平面的に保管するた
め、広い占有面積を必要とする問題があり、しか
も、各プレス型３のためのプツシヤー４および引
出手段が占有面積の一層の増加をもたらすという
問題があつた。

この考案は、従来技術のこのような問題を有利
に解決するものであり、プレス装置の両側部に、
リフター、滑車装置その他によつて昇降駆動され
る複数段のプレス型格納台を配設し、各格納台内
へプレス型を格納することにより、その保管のた
めの占有面積を著しく減少させ、またプレス型格
納台およびプレス装置に、プレス型の走行をガイ
ドする固定レールおよび昇降レールをそれぞれ敷
設するとともに、プレス装置上のプレス型とプレ
ス型格納台内のプレス型とを水平につなぐ着脱可
能な連結手段を設け、さらに、相互に連結したプ
レス型を走行駆動して一方のプレス型のプレス型
格納台への格納と同時に他方のプレス型のプレス
装置への位置決めを行う型入換手段をプレス装置
に設けることにより、個々のプレス型格納台にプ
ツシヤーその他の駆動源を設けることなくプレス
型の入れ換えを可能ならしめて占有空間の一層の
低減をもたらすプレス型のストレージ装置を提供
するものである。

以下にこの考案を図面に基づいて説明する。

第２図はこの考案の一実施例の概略を示す平面
図であり、第３図はその正面図である。

図中１１は汎用プレスを、矢印Ａは汎用プレス
１１に対するワークの流れ方向を、１２は、汎用
プレス１１のワークの流れ方向と直交する両側部
に配列されて昇降駆動される複数段のプレス型格
納台をそれぞれ示す。

この例の複数段のプレス型格納台１２は、相互
に一体をなす上下二段のプレス型格納台１３から
なり、これらのプレス型格納台１３はピツト１４
内に設けたリフター１５にて昇降駆動される。こ
のリフター１５は、プレス型格納台１３の上下方
向への直線運動のためのレージートングズリンク
機構１６と、このリンク機構１６を作動させる駆
動シリンダー１７とからなり、レージートングズ
リンク機構１６の上下端の各一方のリンク１６
ａ，１６ｂは、駆動シリンダー１７の作動に基づ
き、それぞれローラ１８ａ，１８ｂを介して下部
フレーム１９ａおよび上部フレーム１９ｂ内での
水平移動を許容される。なお図中２０はレージー
トングズリンク機構１６の下限ストツパーを示
し、その上限位置の限定は、ローラ１８ａ，１８
ｂの転動を限定する図示しないストツパーにて行
われる。

また上下二段のプレス型格納台１３，１３は柱
２１にて相互に一体化されており、各プレス型格
納台１３は、そこへ格納したヘミング用のプレス
型２２ｂ，２２ｃ，２２ｄの車輪２３による走行
をガイドする二本一対の固定レール２４を有す
る。一方、汎用プレス１１は、各プレス型格納台
１３の所定位置への昇降によつて固定レール２４
と直線上に整列する昇降レール２５を有する。こ
のためプレス型２２ｂ，２２ｃ，２２ｄは、それ
を各レール２４，２５上に走行させることによ
り、汎用プレス１１およびプレス型格納台１３に
対して極めて容易に搬入出されることになる。な
お、汎用プレス１１に敷設した昇降レール２５
は、図示しない昇降手段の作用によりプレス型２
２ａ，２２ｂ，２２ｃ，２２ｄの搬入出時にのみ
車輪２３と接触し、それの終了後は機体内部へ後
退されるので、それがプレス型２２ａの締付荷
重、作業荷重などを受けることはない。

さらに、汎用プレス上のプレス型２２ａとプレ
ス型格納台内の所要のプレス型２２ｂ，２２ｃ，
２２ｄとを水平につなぐ着脱可能な連結手段の一
例としての連結バー２６を設け、この連結バー２
６の取り付けによつて二個のプレス型２２ａ，２
２ｂの同時の走行を可能ならしめる。そしてかか
る走行をもたらすため、この例では汎用プレス１
１の二本の昇降レール２５，２５間で、チエーン
コンベア２７と駆動モータ２８とからなる型入換
手段２９を汎用プレス１１に設ける。ここでチエ
ーンコンベア２７は、コンベア上のプレス型２２
ａに第３図の左右両側から掛合する二対（一対は
図示せず）の搬送爪３０を有しており、これらの
搬送爪３０は、チエーンコンベア２７の作動に基
づき、それと掛合するプレス型２２に昇降レール
２５上の走行力を伝達する。

従つて、プレス型２２ａ，２２ｂ，２２ｃ，２
２ｄの入れ換えは、汎用プレス１１上の使用済み
のプレス型２２ａとプレス型格納台１３内の所要
プレス型２２ｂとを所定長さの連結バー２６にて
連結し、プレス上のプレス型２２ａを搬送爪３０
でたとえば第３図の左方向へ走行させることによ
つて格納台内のプレス型２２ｂをそこから引き出
し、それがチエーンコンベア２７上に達したとき
には他の対の搬送爪３０にてそのプレス型２２ｂ
をも走行駆動することにより行われ、使用済みの
プレス型２２ａがチエーンコンベア２７の左方へ
離間した後の両プレス型２２ａ，２２ｂの走行
は、プレス型格納台１３から引き出されたプレス
型２２ｂと掛合する搬送爪３０のみにて行われ
る。

第４図は第３図の右側面図であり、図中３１は
リフター１５の図の左右側で下部フレーム１９ａ
に直立姿勢で固定したポストを、また３２は、リ
フター１５の汎用プレス１１から離れた側で、プ
レス型格納台１３の幅よりも幾分狭い間隔をおい
て下部フレーム１９ａに、これもまた直立姿勢で
固定した二本のガイドレールをそれぞれ示す。

ここではこれらの剛性を高めるため、ポスト３
１とガイドレール３２とをブラケツト３３ａで相
互連結するとともに、ガイドレール３２，３２の
上下端部をブラケツト３３ｂで相互連結し、ま
た、プレス型格納台１３の確実かつ円滑な昇降作
動のために、ポスト３１の内側に取り付けた昇降
ガイド３４に、プレス型格納台１３の両側部に設
けたチヤンネル状の窪み部分（図示せず）を掛合
させ、さらに、プレス型格納台１３に載せたプレ
ス型２２ｂ，２２ｃ，２２ｄの落下を防止するた
め、互いに向き合うこれもチヤンネル状のガイド
レール３２，３２に、プレス型２２ｂ，２２ｃ，
２２ｄに設けたローラ３５を、それらの内側に転
動可能に嵌め合わせる。

第５図ａ，ｂは、このことを、第４図の下段右
側に位置するローラ３５について示す拡大部分側
面図および部分横断面図であり、ここでは、プレ
ス型２２ｂにブラケツト３５ａを介して取付けた
ローラ３５は、そのプレス型２２ｂを、プレス１
１からプレス型格納台１３に完全に格納した場合
に、ガイドレール３２の一個所だけに設けた切欠
部３２ａから、チヤンネル状をなすそのガイドレ
ール３２の内側へ進入し、そのプレス型格納台１
３の昇降作動に伴い、ガイドレール３２に沿つて
移動するので、プレス型格納台１３の昇降運動中
ならびにそれの上昇もしくは下降姿勢において、
プレス型２２ｂが固定レール２４上を移動するの
を、ローラ３５とガイドレール３２との掛合によ
つて確実に阻止することができ、その故に、高い
安全性を確保することができる。

この一方において、プレス型２２ｂのプレス型
格納台１３からの引き出しは、プレス型格納台１
３を所定の高さまで上昇もしくは下降させること
によつて、プレス型２２ｂに設けたローラ３５
を、ガイドレール３２に設けた切欠部３２ａと対
応する位置にもたらすことによつて、極めて円滑
に行うことができる。

また図中３６は位置決め機構を示し、ポスト３
１から図の前後方向へ突出するビーム３７上に設
けたこの位置決め機構３６は、ブラケツト３８に
取り付けたシリンダー３９と、このシリンダー３
９に連結されて、プレス型格納台１３に設けた位
置決めストツパー４０と掛脱可能なリンク機構４
１とからなる。この位置決め機構３６は、各段の
プレス型格納台１３が所定のプレス型入換位置に
達したときに、その位置決め機構を位置決めスト
ツパー４０に掛合させることにより、プレス型格
納台１３を上下方向の所定位置に確実に維持す
る。なお、プレス型格納台１３の昇降に際して
は、その作動に先だち、シリンダー３９の作用に
よつて両者の掛合を解除することはもちろんであ
る。

従つて、この位置決め機構３６によれば、プレ
ス型格納台１３にプレス型重量が作用していると
否とを問わず、固定レール２４を、昇降レール２
５に常に正確に整列させることが可能となる。

再び第３図において、４２は床面に敷設したレ
ールを示し、このレール４２は各プレス型格納台
１３を床面レベルにもたらすことにより、それに
対するプレス型２２ｂ，２２ｃ，２２ｄの搬入出
を極めて容易にならしめる。

このように構成してなる装置によれば、各プレ
ス型２２ｂ，２２ｃ，２２ｄは複数段のプレス型
格納台１２に立体的に保管されるので、プレス型
による占有床面積が著しく減少することになる。

また、プレス型２２ａ，２２ｂ，２２ｃ，２２
ｄの入換作業は、たとえば第３図に図に示すよう
に、汎用プレス１１の左側のプレス型格納台１３
に格納していたプレス型２２ａによるプレス作業
中に、右側のプレス型格納台内の所要のプレス型
２２ｂを選択してリフター１５を所定位置まで作
動させるとともに、そのプレス型２２ｂに対する
段取りを行い、そしてそのプレス作業終了後、両
方のプレス型２２ａ，２２ｂを連結バー２６にて
連結し、次いで、型入換手段２９の作動により、
両プレス型２２ａ，２２ｂをチエーンコンベア２
７で図の左方へ移動させて、使用済プレス型２２
ａの左側プレス型格納台１３への格納と、他方の
プレス型２２ｂの汎用プレス１１への位置決めと
を同時にもたらすことにより行う。なお、この格
納と同時に位置決めは、連結バー２６の長さを適
宜に選択すること、および図示しないマイクロス
イツチその他でチエーンコンベア２７の作動を停
止することによつて容易に行われる。

従つて、プレス型２２ａ，２２ｂ，２２ｃ，２
２ｄの入換作業が簡単になることはもちろん、プ
レス型格納台１３にプレス型２２ｂ，２２ｃ，２
２ｄの走行のための駆動源を設ける必要がないこ
とによる、占有空間のみならず消費動力の低減、
さらには設備コストの低減がもたらされる。

また、上述した入換作業の終了後は、連結バー
２６の取り外し、格納したプレス型２２ａの落下
防止措置および位置決めしたプレス型２２ｂの締
め付けなどによつて、格納作業およびセツテイン
グ作業が終了する。

さらに、前述したように、各プレス型格納台１
３に対するプレス型２２ｂ，２２ｃ，２２ｄの搬
入出は、床面に敷設したレール４２によつて容易
に行うことができる。

以上この考案を図示例について説明したが、複
数段のプレス型格納台１２の昇降駆動を、滑車装
置にて行うこと、またはそれに直結させたシリン
ダー装置にて行うことも可能である。また図示例
では上下二段としたプレス型格納台１３を三段以
上の複数段とすることもできる。

かかる考案によれば、プレス型を立体的に保管
することにより、プレス型による占有床面積を減
少させて床面の有効な利用が可能となる。またプ
レス装置に設けた型入換手段によつて二個のプレ
ス型について一方の型の格納と他方の型の引き出
しとを同時に行うことにより、作業時間の短縮が
図られるとともに、占有空間および消費動力の低
減が図られ、さらにまた設費コストの低減をも図
ることができる。

加えて、この考案によれば、プレス型に取り付
けたローラを、チヤンネル状をなすガイドレール
に、唯一個所の切欠部から嵌め合わせることによ
り、プレス型の所要の入れ換えを何ら妨げること
なく、プレス型格納台上でのプレス型の不測の移
動、ひいては、その格納台からのプレス型の落下
を、ローラとガイドレールとの掛合の下にて確実
に防止することができ、しかも、プレス型格納台
に設けたストツパと位置決め機構との協働下で、
プレス型格納台の上下方向位置を特定することに
より、その格納台に設けた固定レールとプレスに
設けた昇降レールとの正確な整列を可能ならしめ
て、プレス型の入れ換えを極めて円滑に、かつ簡
易迅速に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の概略を示す平面図、第２図は
この考案の一実施例の概略を示す平面図、第３図
は第２図に示す実施例の正面図、第４図は第３図
の右側面図、第５図はプレス型に設けたローラ
の、ガイドレールへの嵌まり込み状態を示す拡大
図である。１１……汎用プレス、１２……複数段のプレス
型格納台、１３……プレス型格納台、１５……リ
フター、２２ａ，２２ｂ，２２ｃ，２２ｄ……プ
レス型、２３……車輪、２４……固定レール、２
５……昇降レール、２６……連結バー、２７……
チエーンコンベア、２８……駆動モータ、２９…
…型入換手段、３０……搬送爪、３２……ガイド
レール、３２ａ……切欠部、３５……ローラ、３
６……位置決め機構、３９……シリンダ、４０…
…位置決めストツパ、４１……リンク機構。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

プレス装置１１の両側部に配設されて昇降駆動
される複数段のプレス型格納台１２と、各プレス
型格納台１３およびプレス装置１１にそれぞれ敷
設され、車輪２３を有するプレス型２２の走行を
ガイドする固定レール２４および昇降レール２５
と、プレス装置上のプレス型２２ａとプレス型格
納台内のプレス型２２ｂ，２２ｃ，２２ｄとを水
平につなぐ着脱可能な連結手段２６と、プレス装
置１１に設けられ、相互に連結したプレス型２２
ａ及び２２ｂを走行駆動して一方のプレス型２２
ａのプレス型格納台１３への格納と同時に他方の
プレス型２２ｂのプレス装置１１への位置決めを
行う型入換手段２９と、直立姿勢で固定されて、
それぞれのプレス型に取付けたローラ３５を囲繞
し、プレス型の入換位置と対応する高さ位置に、
ローラの離脱を許容する唯一の切欠部３２ａを有
するガイドレール３２と、プレス型格納台の昇降
経路に対して進退作動し、プレス型入換位置で、
そのプレス型格納台に設けた位置決めストツパー
４０に下方から掛合する位置決め機構３６とを具
えてなるプレス型のストレージ装置。