JPH0439081Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、荷物、スペアタイヤおよび工具等を
収納する自動車のトランク装置に関する。

〔従来技術〕

従来、車体の後部にトランクルームを備える車
両において、スペアタイヤおよび工具等は同トラ
ンクルームの底部あるいは奥深くに収納されてい
るため他の荷物により覆われている場合が多く、
従つてタイヤ交換時等にスペアタイヤ等を取り出
す際にはそれらの荷物をまず最初に取り出す必要
があり、作業が煩わしいという不具合があつた。

また、トランクルームの開口が上方に向けられ
ているため、タイヤの出し入れには同タイヤを少
なくともトランクルームの開口よりも上方へ持ち
上げる必要があり、そのため、かなりの労力を必
要とし、さらには交換したタイヤの汚れによりそ
れら荷物が汚れてしまう惧れがあつた。

〔本考案の目的〕

本考案は、上記不具合を解消する自動車のトラ
ンク装置を得ることを目的としている。

〔本考案の概要〕

本考案は上記に鑑み創案されたもので、車両後
部において上方に向けられた開口を開閉するリツ
ドを有する第１のトランクルームと、上記第１の
トランクルームの下方に設けられると共にその底
壁が開閉自在となるように構成された第２のトラ
ンクルームとを備えたことを特徴とする。

〔本考案の実施例〕

次に、本考案の実施例を第１図および第２図に
従つて説明する。

車体２の後部には、上方に向けられた開口４を
開閉するように車体２にヒンジ６により取付けら
れたリツド８を有する第１のトランクルーム１０
が設けられている。また、第１のトランクルーム
１０の下方には、下方に向けられた開口を開閉す
るように車体２にヒンジ１２により取付けられた
底壁としてのリツド１４を有する第２のトランク
ルーム１６が設けられている。なお、第１のトラ
ンクルーム１０の下壁１８は第２のトランクルー
ム１６の上壁を定めている。リツド１４の上面に
取付けられたブラケツト２０と下壁１８の下面に
取付けられたブラケツト２２との間には、リツド
１４を第２図に示される矢印Ａ方向、つまり同リ
ツド１４を閉じる方向に付勢するエアダンパ２４
が介装されている。また、リツド１４の後端部に
は取手２６およびロツク装置２８が配設されてい
る。ロツク装置２８は、車体２に設けられた係止
金具３０に係脱自在となるように構成されたもの
で、図示しないキーで外部から操作することによ
つて係止金具３０との係合が解放される。

一方、同リツド１４の上面には、スペアタイヤ
３２を保持する保持装置３４を備えたスペアタイ
ヤ３２の設置部Ｓが設けられている。保持装置３
４は、リツド１４に固着されたブラケツト３６
と、同ブラケツト３６に螺着され押え具４０を介
してスペアタイヤ３２を設置部Ｓに保持する蝶ね
じ４２とを有している。

なお、リツド１４の下面は車体２の外面を定め
るべく滑らかに形成されている。さらに、リツド
１４の端縁にはウエザストリツプ４４が固着さ
れ、第２のトランクルーム１６内に雨水が侵入し
ない構造になつている。

上記構成によれば、スペアタイヤ３２以外に
も、工具およびチエーン等を第２のトランクルー
ム１６に収納し、その他の荷物を第１のトランク
ルーム１０に収納することにより、タイヤ交換時
にはスペアタイヤ３２および工具を、またチエー
ン装着時にはチエーンを、それぞれ他の荷物を取
り除かずに取り出すことができると共に、チエー
ンあるいは交換したタイヤ等により他の荷物が汚
れることを防止できるという効果を奏する。しか
も特にスペアタイヤ３２の出し入れに関しては、
第２のトランクルーム１６のリツド１４を第１図
に示されるように下方へ開いた状態でその作業を
行なうので、スペアタイヤ３２を、地上から極め
て低い高さに位置するリツド１４上から取り出す
か、または同リツド１４上へ載置することにな
る。したがつて、従来のようにスペアタイヤを高
い位置から降ろしたりもしくは高い位置へ上げた
りする必要がなくなるので、従来と比べてスペア
タイヤ３２の出し入れ作業をより少ない労力で容
易に行うことができるという効果を奏する。さら
には、リツド１４の下面が滑らかに形成されてい
るため、走行中の空気抵抗が減少できるという効
果を奏する。

〔本考案の効果〕

本考案によれば、第２のトランクルームにスペ
アタイヤ、工具、チエーン等を収納することによ
り、他の荷物を取り除かなくてもスペアタイヤ、
工具、チエーン等の出し入れが可能となり、それ
だけ出し入れ作業が簡単になるという効果を奏す
る。しかも特にスペアタイヤの出し入れに関して
は、従来のようにスペアタイヤを高い位置から降
ろしたりもしくは高い位置へ上げたりする必要が
なくなるので、従来と比べてスペアタイヤの出し
入れ作業をより少ない労力で容易に行うことがで
きるという効果を奏する。さらには、タイヤ、チ
エーン等が汚れている場合でも他の荷物が汚れる
ことを防止できるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す全体斜視図、第
２図は第１図の要部断面図である。 ２……車体、４……開口、６……ヒンジ、８…
…リツド、１０……第１のトランクルーム、１２
……ヒンジ、１４……リツド、１６……第２のト
ランクルーム、１８……下壁、２０……ブラケツ
ト、２２……ブラケツト、２４……エアダンパ、
２６……取手、２８……ロツク装置、３０……係
止金具、３２……スペアタイヤ、３４……保持装
置、３６……ブラケツト、３８……ねじ部、４０
……押え金具、４２……蝶ねじ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 車両後部において上方に向けられた開口を開
   閉するリツドを有する第１のトランクルーム
   と、上記第１のトランクルームの下方に設けら
   れると共にその底壁が開閉自在となるように構
   成された第２のトランクルームとを備えたこと
   を特徴とする自動車のトランク装置。 (2) 上記底壁の上面にスペアタイヤの設置部が設
   けられたことを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第(1)項に記載の自動車のトランク装置。