JPS6144943Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は自動二輪車における修理用工具その他の
小物類を収納する物入れ装置に関するものであ
る。

従来この種の物入れ装置としては、車体のデツ
ドスペースを利用すると共に外観デザインを良く
するため、シートの底板の下面、シートの下方の
車体の一部、或は例えば実開昭54−15869号公報
のもののように、車体側面の電池その他の電装機
器をおおう開閉又は着脱式カバーの裏面などに収
納ケースを取付けていた。

従つてその物入れ装置は外から見えないけれど
も、収納物を出し入れするときは、シート或はカ
バーをその都度取外すか、開けなければならない
ので、急ぐときは不便である。又実開昭53−
19951号公報のように、後輪フエンダの外側面に
箱を一体に設けた荷物収納装置があるけれども、
箱は外方に突出するものであるから、外観体裁が
悪いし、他物に接触しやすいので破損の虞があ
る。

本案は上記の点に鑑み、収納物の保持性に優
れ、出し入れは容易で、しかも外観体裁が良く、
泥が付いても簡単に落すことができる物入れ装置
を提供することを目的とする。

図面について説明すると、１は車体、２はその
メインフレーム、３及び４はメインフレーム２上
に載置固定した燃料タンク及びシート、５はエン
ジン、６は後車輪、７はチエーン、８はチエーン
ケース、９はリヤダンパ、１０はリヤフエンダで
ある。上記シート４の下部左右両側縁４ａに沿つ
て後車輪６の上部側面までおおう形状大きさのサ
イドカバー１１が取付けられている。サイドカバ
ー１１は硬質合成樹脂で成形し、第２図に示すよ
うに、その上端縁をメインフレーム２にリベツト
１２その他適当な固着具で取付ける。

そして何れか一方のサイドカバー１１（実施例
は左側）と後車輪６とリヤフエンダ１０とに囲ま
れた空間Ｓに位置させて、そのサイドカバー１１
の裏面に筒形の物入れ１３が一体成形されてい
る。

筒形物入れ１３は、その入口１３ａが後ろ斜め
上方を向くように設け、入口１３ａに上開き蓋１
４を具えている。１３ｂは物入れ１３の下部に形
成した凹部で、上下動するチエーンケース８が物
入れ１３に当るのを避けるためのものである。

本案物入れ装置は、上記のようにその物入れ１
３を、サイドカバー１１と後車輪６とリヤフエン
ダ１０とに囲まれた空間Ｓを有効に利用して設置
したから、車体設計上、物入れ装置をサイドカバ
ー１１の裏に設けたにもかかわらず、その設置場
所について特に考慮する必要がない。

そして物入れ１３はサイドカバー１１の裏面に
一体成形されているから、外から見えなくて体裁
が良いし、物入れを別に設けるものに比べて製作
組立てが簡単であり、物入れ１３に他物が当るこ
とがない。

又物入れ１３は、その入口１３ａが後ろ斜め上
方を向くように傾斜しており、且つ入口１３ａに
上開き蓋１４を備えているから、物入れ１３に対
する物品の出し入れは、車体１の後方から直接蓋
１４を開くことによつて行うことができて、従来
のその都度サイドカバーを開いたり、外すものに
比べて容易である。

さらに、物入れ１３が傾斜していることによ
り、上記のように物品の出し入れが容易であると
同時に、収納時における物品の保持を確実にす
る。又走行中物入れ１３の表面に掛る泥水はその
斜面に沿つておおむね流れ落ちるが、残つた付着
した泥は水を掛けるだけで簡単に落すことができ
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置を具えた自動二輪車の後半部
の側面図、第２図は要部の拡大縦断面図。 １は車体、２はメインフレーム、４はシート、
６は後車輪、１０はリヤフエンダ、１１はサイド
カバー、１３は物入れ、１４は蓋、Ｓは空間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体のメインフレーム上に設けたシートの下部
   左右両側縁に沿つて後車輪の上部側面までおおう
   固定サイドカバーを設け、少なくとも一方のサイ
   ドカバーと後車輪とリヤフエンダとに囲まれた空
   間において、サイドカバーの後部裏面に物入れ部
   を、入口が後ろ斜め上方を向くように傾斜させて
   一体成形し、その物入れ部の入口に上開き蓋を備
   えた自動二輪車の物入れ装置。