JPH0438385B2 - - Google Patents
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- JPH0438385B2 JPH0438385B2 JP57193827A JP19382782A JPH0438385B2 JP H0438385 B2 JPH0438385 B2 JP H0438385B2 JP 57193827 A JP57193827 A JP 57193827A JP 19382782 A JP19382782 A JP 19382782A JP H0438385 B2 JPH0438385 B2 JP H0438385B2
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- Cereal-Derived Products (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、注湯復元性、すなわち湯戻りが速
く、かつ復元後の食味が通常食される炊飯米の食
感に近い即席乾燥米の製造法に関するものであ
る。 一般に即席乾燥米の製造方法としては、精白米
を水浸漬後、炊飯、乾燥を行なう場合(例えば、
特開昭56−23857号、特開昭49−85258号)と、水
浸漬後、蒸漬、乾燥を行なう場合(例えば、特開
昭52−102453号、特開昭52−31944号)に分ける
事が出来る。製造コスト、工程の簡略性の点から
明らかに蒸煮法によるアルフアー化の方が好まし
く、連続化も可能のため現在即席乾燥米の工業的
規模での生産は、大部分が蒸煮法による方法であ
る。 しかし、水浸漬米を蒸煮してアルフアー化する
場合、蒸煮米の水分は40分蒸煮で40%以下、120
分蒸煮でも50%以下しか吸水せず、普通の炊飯米
(60〜65%)に比べて非常に少い。そのため蒸煮
中で充分なアルフアー化が行なわれず、この蒸煮
米を用いて通常通りの即席乾燥米を作つた場合、
その乾燥米の湯戻り後の食感は非常に粉ぽく、米
粒が砕れる感じとなり、弾力性、粘性が余り感じ
ない米となる。 本発明者らは、この様な従来法による即席乾燥
米の欠点を解決する事を目的として種々研究した
結果、精白米を水洗、水浸漬後蒸煮中に充分に余
分な温水を散水するとか、お湯の中に蒸煮米を通
過させる事により蒸煮米中の蒸煮終了時の水分が
60%以上となる様に加水させ、酵素を米に対し
0.01ないし0.5重量%含有し、PH4ないし8であ
る水溶液に上記の蒸煮米を浸漬した後、該浸漬し
た米を水洗し、乾燥する事により、食感の好まし
い即席乾燥米を作ることが出来ることを発見し本
発明を完成するに至つた。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明に用いる米は、特にその起源、種類及び
品質を問う所でなく、例えば国内産米、国外産
米、軟質米、或いは古米、古々米が用いられる。 これ等の精白米を水洗した後、水に予備浸漬す
る。 この場合、調味液を加えてもよい。水、あるい
は、調味液の量は、米に対する重量比で0.7倍な
いし1.7倍であればよく、1.1倍ないし1.4倍が普通
である。この調味液に溶解されるものとしては、
食塩、砂糖、しよう油、味淋、酢、清酒等の調味
料、ならびに界面活性剤および砂糖以外の糖類、
あるいは、プロピレングリコール等の多価アルコ
ール等の物質が用いられる。続いて蒸煮してアル
フアー化する訳であるが、工程としてはネツトコ
ンベアー上に1cm〜5cm位の厚さに均一に広げ飽
和蒸気で蒸煮する。蒸煮時間と蒸煮米の水分は直
線関係にあるが、浸漬米の水分が30%とすると30
分で37%、1時間で41%、2時間で49%となり、
これ以上蒸煮しても、蒸煮によつて水分含量を上
げることはできず、通常の炊飯米と比べると非常
に少い。しかし同じ条件で蒸煮中に例えば、20分
後、30分後にそれぞれ温水を大量に散水して吸水
させると40分蒸煮後には61%となり、炊飯米と同
じレベルまで吸水させる事が出来る。 この加水した蒸煮米をペクチナーゼ、又はセル
ラーゼ、又はプロテアーゼを含む酵素水溶液中に
浸漬し、より好ましいものを得ることができる。
浸漬に用いる酵素液の量は、米粒が離れ離れの状
態に保持されるのが好ましく、その量は、重量比
で米粒の2〜5倍である。なお米粒を離れ離れの
状態に保持するために、緩やかな攪拌を行なえ
ば、乾燥即席米の注湯復元時の食感にばらつきが
少なくなり好ましい。 浸漬液のPHは4〜8の範囲で選ぶ必要があり、
酵素の至適PHとなるように、あらかじめ、酸ある
いはアルカリにて調節する。PH4以下では、即席
米の注湯復元後の味が悪くなり、又、PH8以上で
は、酵素水溶液中への米の溶出が生じ歩留まりに
影響するため、又、注湯復元時間が長くなる等の
問題がある。 浸漬液の温度は、各酵素の活性損失がない条
件、すなわち20〜60℃が、又、浸漬時間は1〜6
時間が適当である。酵素の量は重量比で原料米の
0.01%〜0.5%好ましくは0.03〜0.3%が適当であ
る、酵素量が0.01%以下では、浸漬時間が長くか
かるため、歩留まりが低下してしまう。又、酵素
量が0.5%以上では、浸漬時間が短縮されるが、
即席米の注湯復元後の食感が柔らかすぎるし、
又、製造コストが著しくかかる等の問題がある。 このようにして得られた水分含量の高いα化米
粒は適当に水洗し、水切り後、水分含量2〜15%
になるまで加熱乾燥、熱風乾燥、減圧乾燥等の方
法により乾燥する。 以上説明したような方法で得られた本発明の即
席乾燥米は、米粒全体が均一な多孔質構造になつ
ているため、熱水が容易に米粒中心部分まで浸透
するようになる。従つて、本発明の即席乾燥米を
容器に入れ、沸騰水を加えた後、蓋をして数分間
放置する事によつて容易に復元する。復元して得
られる米飯は、食味が通常食される炊飯米飯の食
感に非常に近い粘り、弾力をもち、かつ従来の即
席米が有していた最大の欠点、すなわち、芯が硬
いイメージを払拭するものである。従来法の蒸煮
米は水分60%未満として乾燥したものであるの
で、炊飯米の食感に比較して砕れ易く粘りが少く
劣るのに対し、本発明の製造法においては水分60
%以上である状態に保ちつつ蒸煮し乾燥するの
で、α化度が上昇し湯戻しの後の食感が炊飯米に
近くなる。 実施例 1 精白米1Kgを洗米した後、30℃の水に2時間予
備浸漬した。水切り後予備浸漬米を2分し、その
一方を布巾を敷いた蒸し器に並べて20分間蒸煮し
た(水分含量36.1%)。次に1.5Kgの温水(50℃)
に分散し5分間浸漬した。続いて水切りを行い再
び布巾を敷いた蒸し器にて20分間蒸煮した(水分
含量61.0%)。(サンプルA)比較例として他の一
方は布巾を敷いた蒸し器に並べて40分間蒸煮した
(水分含量40.3%)。(サンプルB)それぞれの蒸
煮米をペクチナーゼ(ノボインダスリー社製、ウ
ルトラザイム100)0.5gを含む温水(40℃、PH
4)1.5中に分散させ2時間静置、浸漬した。
水切り、水洗後80℃、4時間熱風乾燥し、即席米
A,Bを得た。 即席米A,B50gを発泡スチロール容器に入
れ、沸騰水250mlを加え蓋をし、3分後に官能検
査により評価した。結果を表−2に示す。 【表】
く、かつ復元後の食味が通常食される炊飯米の食
感に近い即席乾燥米の製造法に関するものであ
る。 一般に即席乾燥米の製造方法としては、精白米
を水浸漬後、炊飯、乾燥を行なう場合(例えば、
特開昭56−23857号、特開昭49−85258号)と、水
浸漬後、蒸漬、乾燥を行なう場合(例えば、特開
昭52−102453号、特開昭52−31944号)に分ける
事が出来る。製造コスト、工程の簡略性の点から
明らかに蒸煮法によるアルフアー化の方が好まし
く、連続化も可能のため現在即席乾燥米の工業的
規模での生産は、大部分が蒸煮法による方法であ
る。 しかし、水浸漬米を蒸煮してアルフアー化する
場合、蒸煮米の水分は40分蒸煮で40%以下、120
分蒸煮でも50%以下しか吸水せず、普通の炊飯米
(60〜65%)に比べて非常に少い。そのため蒸煮
中で充分なアルフアー化が行なわれず、この蒸煮
米を用いて通常通りの即席乾燥米を作つた場合、
その乾燥米の湯戻り後の食感は非常に粉ぽく、米
粒が砕れる感じとなり、弾力性、粘性が余り感じ
ない米となる。 本発明者らは、この様な従来法による即席乾燥
米の欠点を解決する事を目的として種々研究した
結果、精白米を水洗、水浸漬後蒸煮中に充分に余
分な温水を散水するとか、お湯の中に蒸煮米を通
過させる事により蒸煮米中の蒸煮終了時の水分が
60%以上となる様に加水させ、酵素を米に対し
0.01ないし0.5重量%含有し、PH4ないし8であ
る水溶液に上記の蒸煮米を浸漬した後、該浸漬し
た米を水洗し、乾燥する事により、食感の好まし
い即席乾燥米を作ることが出来ることを発見し本
発明を完成するに至つた。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明に用いる米は、特にその起源、種類及び
品質を問う所でなく、例えば国内産米、国外産
米、軟質米、或いは古米、古々米が用いられる。 これ等の精白米を水洗した後、水に予備浸漬す
る。 この場合、調味液を加えてもよい。水、あるい
は、調味液の量は、米に対する重量比で0.7倍な
いし1.7倍であればよく、1.1倍ないし1.4倍が普通
である。この調味液に溶解されるものとしては、
食塩、砂糖、しよう油、味淋、酢、清酒等の調味
料、ならびに界面活性剤および砂糖以外の糖類、
あるいは、プロピレングリコール等の多価アルコ
ール等の物質が用いられる。続いて蒸煮してアル
フアー化する訳であるが、工程としてはネツトコ
ンベアー上に1cm〜5cm位の厚さに均一に広げ飽
和蒸気で蒸煮する。蒸煮時間と蒸煮米の水分は直
線関係にあるが、浸漬米の水分が30%とすると30
分で37%、1時間で41%、2時間で49%となり、
これ以上蒸煮しても、蒸煮によつて水分含量を上
げることはできず、通常の炊飯米と比べると非常
に少い。しかし同じ条件で蒸煮中に例えば、20分
後、30分後にそれぞれ温水を大量に散水して吸水
させると40分蒸煮後には61%となり、炊飯米と同
じレベルまで吸水させる事が出来る。 この加水した蒸煮米をペクチナーゼ、又はセル
ラーゼ、又はプロテアーゼを含む酵素水溶液中に
浸漬し、より好ましいものを得ることができる。
浸漬に用いる酵素液の量は、米粒が離れ離れの状
態に保持されるのが好ましく、その量は、重量比
で米粒の2〜5倍である。なお米粒を離れ離れの
状態に保持するために、緩やかな攪拌を行なえ
ば、乾燥即席米の注湯復元時の食感にばらつきが
少なくなり好ましい。 浸漬液のPHは4〜8の範囲で選ぶ必要があり、
酵素の至適PHとなるように、あらかじめ、酸ある
いはアルカリにて調節する。PH4以下では、即席
米の注湯復元後の味が悪くなり、又、PH8以上で
は、酵素水溶液中への米の溶出が生じ歩留まりに
影響するため、又、注湯復元時間が長くなる等の
問題がある。 浸漬液の温度は、各酵素の活性損失がない条
件、すなわち20〜60℃が、又、浸漬時間は1〜6
時間が適当である。酵素の量は重量比で原料米の
0.01%〜0.5%好ましくは0.03〜0.3%が適当であ
る、酵素量が0.01%以下では、浸漬時間が長くか
かるため、歩留まりが低下してしまう。又、酵素
量が0.5%以上では、浸漬時間が短縮されるが、
即席米の注湯復元後の食感が柔らかすぎるし、
又、製造コストが著しくかかる等の問題がある。 このようにして得られた水分含量の高いα化米
粒は適当に水洗し、水切り後、水分含量2〜15%
になるまで加熱乾燥、熱風乾燥、減圧乾燥等の方
法により乾燥する。 以上説明したような方法で得られた本発明の即
席乾燥米は、米粒全体が均一な多孔質構造になつ
ているため、熱水が容易に米粒中心部分まで浸透
するようになる。従つて、本発明の即席乾燥米を
容器に入れ、沸騰水を加えた後、蓋をして数分間
放置する事によつて容易に復元する。復元して得
られる米飯は、食味が通常食される炊飯米飯の食
感に非常に近い粘り、弾力をもち、かつ従来の即
席米が有していた最大の欠点、すなわち、芯が硬
いイメージを払拭するものである。従来法の蒸煮
米は水分60%未満として乾燥したものであるの
で、炊飯米の食感に比較して砕れ易く粘りが少く
劣るのに対し、本発明の製造法においては水分60
%以上である状態に保ちつつ蒸煮し乾燥するの
で、α化度が上昇し湯戻しの後の食感が炊飯米に
近くなる。 実施例 1 精白米1Kgを洗米した後、30℃の水に2時間予
備浸漬した。水切り後予備浸漬米を2分し、その
一方を布巾を敷いた蒸し器に並べて20分間蒸煮し
た(水分含量36.1%)。次に1.5Kgの温水(50℃)
に分散し5分間浸漬した。続いて水切りを行い再
び布巾を敷いた蒸し器にて20分間蒸煮した(水分
含量61.0%)。(サンプルA)比較例として他の一
方は布巾を敷いた蒸し器に並べて40分間蒸煮した
(水分含量40.3%)。(サンプルB)それぞれの蒸
煮米をペクチナーゼ(ノボインダスリー社製、ウ
ルトラザイム100)0.5gを含む温水(40℃、PH
4)1.5中に分散させ2時間静置、浸漬した。
水切り、水洗後80℃、4時間熱風乾燥し、即席米
A,Bを得た。 即席米A,B50gを発泡スチロール容器に入
れ、沸騰水250mlを加え蓋をし、3分後に官能検
査により評価した。結果を表−2に示す。 【表】
Claims (1)
- 1 米を蒸煮終了時の水分が60%以上になるよう
に加水しつつ蒸煮してアルフアー化し、ペクチナ
ーゼ、セルラーゼ、又はプロテアーゼのうちの1
種以上の酵素を米に対し0.01ないし0.5重量%含
有し、PH4ないし8である水溶液に浸漬し、該浸
漬した米を水洗、乾燥することを特徴とする即席
乾燥米の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57193827A JPS5985263A (ja) | 1982-11-04 | 1982-11-04 | 即席乾燥米の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57193827A JPS5985263A (ja) | 1982-11-04 | 1982-11-04 | 即席乾燥米の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5985263A JPS5985263A (ja) | 1984-05-17 |
JPH0438385B2 true JPH0438385B2 (ja) | 1992-06-24 |
Family
ID=16314402
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57193827A Granted JPS5985263A (ja) | 1982-11-04 | 1982-11-04 | 即席乾燥米の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5985263A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4099036B2 (ja) * | 2002-11-13 | 2008-06-11 | 株式会社サタケ | インスタントライスの製造方法及びそのインスタントライス |
ES2367965B2 (es) | 2009-06-18 | 2012-06-07 | Satake Corporation | Método para producir arroz de cocción rápida y arroz de cocción rápida producido por el método. |
JP5454886B2 (ja) * | 2009-10-13 | 2014-03-26 | 株式会社サタケ | インスタントライスの製造方法 |
CN108013352A (zh) * | 2017-12-26 | 2018-05-11 | 天津北洋百川生物技术有限公司 | 一种复水性能好的方便米饭的生产方法 |
-
1982
- 1982-11-04 JP JP57193827A patent/JPS5985263A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5985263A (ja) | 1984-05-17 |
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