JPH0430393Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0430393Y2
JPH0430393Y2 JP1987036426U JP3642687U JPH0430393Y2 JP H0430393 Y2 JPH0430393 Y2 JP H0430393Y2 JP 1987036426 U JP1987036426 U JP 1987036426U JP 3642687 U JP3642687 U JP 3642687U JP H0430393 Y2 JPH0430393 Y2 JP H0430393Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
oil chamber
teeth
internal
notch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP1987036426U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63143779U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP1987036426U priority Critical patent/JPH0430393Y2/ja
Publication of JPS63143779U publication Critical patent/JPS63143779U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0430393Y2 publication Critical patent/JPH0430393Y2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rotary Pumps (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案はトロコイド式オイルポンプに関するも
のである。
[従来の技術] トロコイドポンプは、コンパクトでかつ簡素な
構造であるため低価格であり、また外歯と内歯と
の間のすべり速度が小さいので摩擦やかみ合い音
が小さく、さらに輸送流体の汚濁・温度上昇等の
外乱に対する信頼性が高いといつた特長を有する
ことから、従来より自動変速機用オイルポンプな
どの車両用オイルポンプとして広く用いられてい
る。
ところが、トロコイドポンプをオイルポンプと
して用いた場合、アウタロータの内歯とインナロ
ータの外歯との間に画成される油室の1つがアウ
タロータとインナロータの回転に伴つて、吸入ポ
ートでオイルを吸入し、吸入ポートを離れてオイ
ルの閉じ込みを完了した後、吐出ポートと連通す
る際、吐出ポート内の高圧のオイルの圧力が上記
油室内のオイルに急激に作用しオイルが逆流する
ので、該油室内オイルの圧力は急激に上昇する。
このときの油室内のオイルの圧力のインナロータ
回転角に対する上昇率は、通常のインボリユート
型の歯車内接式オイルポンプの場合の3〜4倍に
なると評価されている。このため、油室内には水
撃効果によるハンマ現象が生じ騒音が発生すると
いつた問題があり、またオイル中にエアが混入し
ている場合には、オイルの急激な圧力上昇に伴つ
て混入エアが急激に圧縮され、その際、騒音が発
生するといつた問題があつた。
そこで、例えば、第5図に示すように、トロコ
イド式オイルポンプ100においてインナロータ
101とアウタロータ102との間に画成され
る、吐出ポート103と連通し始めた油室104
(高圧側油室)とこれよりトレーリング側でかつ
吸入ポート105よりリーデイング側の閉じ込み
の完了した他の油室106(低圧側油室)とを連
通する円弧状の連通溝107(ひげ溝)をハウジ
ング108に設け、圧力上昇中の高圧側油室10
4内のオイルの圧力をトレーリング側の低圧側油
室106にリリースしてオイルを一部還流させ、
油室104内のオイルの圧力上昇を緩速かつ円滑
に行なわせるようにしたものが提案されている
(例えば、実開昭61−48984号公報参照)。
しかし、このような円弧状の連通溝107は、
第6図にその断面を示すように、適性なオリフイ
ス効果を得るためには通常数mmの深さとして、所
定の位置に正確に配設しなければならず、また、
その形状にわずかな狂いが生じても吐出圧が低下
するなどしてポンプの性能が悪化するので、非常
に高精度な機械加工を行なう必要がある。そのた
め、従来のもののような連通溝の形状あるいは加
工方法では、十分な精度を確保することが困難か
あるいはコストが高くなるので、その改良が求め
られている。
[考案の目的] 本考案は、上記従来の問題点に鑑みてなされた
ものであつて、油室内のオイルの圧力上昇を円滑
化して、オイルの圧力の急激な上昇に伴つて生じ
る水撃効果によるハンマ現象あるいは混入エアの
急激な圧縮を防止し、騒音の発生量を低減した簡
素かつ低コストのオイルポンプを提供することを
目的とする。
[考案の構成] 本考案は、上記の目的を達するため、焼結金属
で形成された、内歯を有するアウタロータと、該
内歯と係合して油室を画成する外歯を有するイン
ナロータとを備えたトロコイド式のオイルポンプ
において、上記内歯の歯先部分に内歯切欠部が設
けられる一方、上記外歯の歯先部分に外歯切欠部
が設けられ、上記内歯切欠部と上記外歯切欠部と
が、ある油室が吸入ポート通過後オイル閉じ込み
完了位置にあり、かつ該油室のリーデイング側に
隣接する油室が吐出ポートと連通位置にあるとき
には、両油室間の内歯及び外歯の各切欠部が互い
に重なり合い、かつ上記重なり部がインナロータ
及びアウタロータの回転に伴つて徐々に増加する
ように配設されていることを特徴とするオイルポ
ンプを提供する。
[考案の効果] トロコイドポンプでは、アウタロータの内歯の
歯数はインナロータの外歯の歯数より1つ多いの
で、インナロータ1回転に対してアウタロータの
回転は1歯分遅れる。これによつて、インナロー
タの外歯の先端部に設けられた切欠部(外歯切欠
部)は、ポンプの回転に伴つて、アウタロータの
内歯の先端部に設けられた切欠部(内歯切欠部)
に対する位置がリーデイング側にずれてゆく。し
たがつて、1つの油室が吸入ポートのリーデイン
グ側端部から離れてオイルの閉じ込みを完了した
後、この油室のリーデイング側端部に位置する外
歯切欠部と内歯切欠部とが重なり始め、ポンプの
回転に伴つてその重なり量は増加する。一方、上
記油室(低圧側油室)は、上記重なり部を通して
リーデイング側に隣接する油室(高圧側油室)と
連通するので、低圧側油室と吐出ポートと連通し
た高圧側油室とは重なり部の増加に伴つて徐々に
連通度を大きくしてゆき、高圧側油室内のオイル
の圧力が徐々に低圧側油室内のオイルに伝えられ
る。したがつて、低圧側油室内のオイルの圧力上
昇は緩速かつ円滑化され、オイルに混入したエア
の急激な圧縮による騒音の発生が効果的に防止さ
れる。また、低圧側油室内のオイルはオイル閉じ
込み後、徐々に圧力上昇されているので、吐出ポ
ートと連通した際水撃効果が起こらず、ハンマに
よる騒音も効果的に防止される。
[実施例] 以下、本考案の実施例を具体的に説明する。
第1図に示すように、トロコイド式オイルポン
プ1のハウジング2の中央部に形成された円筒状
空間部3内には、トロコイド包絡線によつて形成
される歯形を有する10個の外歯4を備えた、偏心
軸5によつて回転駆動されるインナロータ6と、
上記外歯4と係合する11個の内歯7を備えるとと
もに(トロコイドポンプでは外歯の数は内歯の数
より常に1つ多い)、外周部を空間部3の内周壁
に摺接させつつインナロータ6の回転に伴つて、
同方向に回転させられるアウタロータ8とが設け
られている。そして、インナロータ6の各外歯4
の歯先は、夫々、常にアウタロータ8の内歯7の
いずれかと摺接し、これによつて、外歯4と内歯
8とハウジング2の空間部3の側壁とポンプカバ
ー(図示していない)の内側面とによつて、互い
に連通しない(ただし、後で詳しく述べるように
切欠部を介しては連通する。)10個の油室11が
形成されている。これらの油室11は、夫々、イ
ンナロータ6の回転に伴つて偏心軸5まわりに回
転し、吸入ポート12と連通する位置にあるとき
に回転に伴つてその容積を増加させつつ吸入ポー
ト12を介してオイルの吸入通路13からオイル
を吸入し、吸入ポート12のリーデイング側端部
通過時には容積が最大となり、この際、吐出ポー
ト14と連通する位置にあるときに回転に伴つ
て、その容積を減少させつつ吐出ポート14を介
してオイル吐出通路15へオイルを吐出する一連
の行程が連続的に繰り返され、オイルを所定の吐
出圧(例えば、20Kg/cm2)で所定の装置に供給す
るような基本構成となつている。なお、オイルは
オイルタンク(図示していない)から吸入口16
を介してオイルポンプ1に導入され、一方、吐出
口17を介してオイルポンプ1から所定の装置に
供給されるようになつている。
第2図に示すように、インナロータ6の各外歯
4の歯先部分の両側面には夫々外歯切欠部21が
設けられている(第2図では2つの外歯4につい
てのみ図示し、他の外歯4については図示してい
ない。)。これらの外歯切欠部21は、第3図に断
面を示すように、インナロータ6の側面から厚み
方向内側に薄く切欠されている。なお、本実施例
ではインナロータ6の両側面に外歯切欠部21を
設けているが、片側のみに設けても、あるいは第
3図のPで示すように厚み方向中間位置に設けて
もよい。
再び第2図に示すように、アウタロータ8の各
内歯7の歯先部分の両側面にも、夫々内歯切欠部
22が設けられている(2つの内歯7についての
み図示している。)。これらの内歯切欠部22は、
外歯切欠部21とうまく係合するように外歯切欠
部21とほぼ同一の寸法となつている。
以下、1つの油室11aとそのリーデイング側
端部に夫々位置する外歯4aの歯先部に設けられ
た外歯切欠部21aと内歯切欠部7aの歯先部に
設けられた内歯切欠部22aとを例にとつて、両
切欠部の作用を説明する。
第2図に示すように、油室11aが吸入ポート
12からオイルを吸入しつつ回転し、容積が最大
となつた後吸入ポートから離れてオイルの閉じ込
みを完了した時点で、外歯切欠部21aのリーデ
イング側端部と内歯切欠部22aのトレーリング
側端部とが接する(この時点を切欠部係合開始時
点という)。そして、アウタロータ8の歯数はイ
ンナロータ6の歯数より1つ多いので、アウタロ
ータ8の回転はインナロータ6より1回転につき
1歯分遅れ、外歯4aは内歯7aより、油室11
aの回転に伴つてリーデイング側へ進んで行く。
したがつて、切欠部係合開始時点以後、外歯切欠
部21aと内歯切欠部22aとの間には重なり部
が生じ、この重なり部は油室11aの回転に伴つ
て増加してゆく。
例えば、油室11aが第4図に示すような状態
まで回転したときには、で示すような重なり部
が生じる。このとき、油室11aは、そのリーデ
イング側に隣接する油室11bと上記重なり部を
通して連通する。
一方、切欠部係合開始時点において、油室11
aのリーデイング側に隣接する油室11bは吐出
ポート14と連通しているのですでに高圧となつ
ている。そして、切欠部係合開始時点以後、油室
11aは高圧側油室11bと、外歯切欠部21a
と内歯切欠部22aとの重なり部を通して連通す
るので、低圧側油室11a内のオイルは圧力が上
昇し始める。上記重なり部は油室11aの回転に
伴つて徐々に増加してゆくので、高圧側油室11
bから低圧側油室11aへ伝えられる圧力、ある
いは流入するオイルは、切欠部係合開始時点以後
油室11aの回転に伴つて徐々に増加してゆく。
このため、低圧側油室11aと高圧側油室11b
の連通開始時には、低圧側油室11aには急激な
圧力変化が生じず、この後円滑に圧力が上昇して
ゆくので、オイルにエアが混入していてもその急
激な圧縮は起こらず、これに起因する騒音の発生
が防止される。また、油室11aがさらに回転し
てそのリーデイング側端部が高圧の吐出ポート1
4と連通する場合、油室11a内のオイルの圧力
はすでに高くなつているので、油室11a内には
吐出ポート14との連通による急激な圧力上昇は
起こらず、水撃効果によるハンマの発生が防止さ
れ、ハンマによる騒音が防止される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の実施例を示すトロコイド式
オイルポンプの正面図である。第2図は、第1図
に示すトロコイド式オイルポンプのアウタロータ
とインナロータまわりの拡大正面図である。第3
図は、第2図に示すインナロータの歯先部のA−
A線断面説明図である。第4図は、外歯切欠部と
内歯切欠部との重なり部を示す説明図である。第
5図は、油室の圧力上昇速度を円滑化するよう
に、ハウジングに連通溝を設けた従来のトロコイ
ド式オイルポンプである。第6図は、第5図に示
す従来のトロコイド式オイルポンプのハウジング
のB−B線断面説明図である。 1……オイルポンプ、2……ハウジング、4…
…外歯、6……インナロータ、7……内歯、8…
…アウタロータ、11……油室、12……吸入ポ
ート、14……吐出ポート、21……外歯切欠
部、22……内歯切欠部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 焼結金属で形成された、内歯を有するアウタロ
    ータと、該内歯と係合して油室を画成する外歯を
    有するインナロータとを備えたトロコイド式のオ
    イルポンプにおいて、 上記内歯の歯先部分に内歯切欠部が設けられる
    一方、上記外歯の歯先部分に外歯切欠部が設けら
    れ、 上記内歯切欠部と上記外歯切欠部とが、ある油
    室が吸入ポート通過後オイル閉じ込み完了位置に
    あり、かつ該油室のリーデイング側に隣接する油
    室が吐出ポートと連通位置にあるときには、両油
    室間の内歯及び外歯の各切欠部が互いに重なり合
    い、かつ上記重なり部がインナロータ及びアウタ
    ロータの回転に伴つて徐々に増加するように配設
    されていることを特徴とするオイルポンプ。
JP1987036426U 1987-03-12 1987-03-12 Expired JPH0430393Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1987036426U JPH0430393Y2 (ja) 1987-03-12 1987-03-12

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1987036426U JPH0430393Y2 (ja) 1987-03-12 1987-03-12

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63143779U JPS63143779U (ja) 1988-09-21
JPH0430393Y2 true JPH0430393Y2 (ja) 1992-07-22

Family

ID=30846817

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1987036426U Expired JPH0430393Y2 (ja) 1987-03-12 1987-03-12

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0430393Y2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56141085A (en) * 1980-04-02 1981-11-04 Nippon Air Brake Co Ltd Geared pump or geared motor
JPS5920591A (ja) * 1982-07-23 1984-02-02 Sumitomo Electric Ind Ltd 回転ポンプ用焼結ロ−タ−およびその製造法
JPS6183491A (ja) * 1984-09-29 1986-04-28 Aisin Seiki Co Ltd 内接型ギヤポンプ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56141085A (en) * 1980-04-02 1981-11-04 Nippon Air Brake Co Ltd Geared pump or geared motor
JPS5920591A (ja) * 1982-07-23 1984-02-02 Sumitomo Electric Ind Ltd 回転ポンプ用焼結ロ−タ−およびその製造法
JPS6183491A (ja) * 1984-09-29 1986-04-28 Aisin Seiki Co Ltd 内接型ギヤポンプ

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63143779U (ja) 1988-09-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100216020B1 (ko) 펌프
JP5479934B2 (ja) オイルポンプ
US4767296A (en) Trochoidal toothed oil pump with thin discharge channel communicating with discharge chamber
JP2008215087A (ja) 電動ポンプユニット及び電動オイルポンプ
KR100345406B1 (ko) 오일펌프로우터
KR100311239B1 (ko) 오일펌프로터
EP1340914B1 (en) Internal gear oil pump
JPH05202861A (ja) 歯車式ポンプ
EP2759706A1 (en) Rotor for pump, and internal gear pump using same
JPH0430393Y2 (ja)
EP0107824A1 (en) Internal gear pump
JP3127973B2 (ja) トロコイド歯型を用いた内接歯車式液体ポンプの運転騒音低減構造
JPH075262Y2 (ja) トロコイド型オイルポンプ
JPH041353Y2 (ja)
JP2843839B2 (ja) トロコイド型オイルポンプ
JPH0746782Y2 (ja) オイルポンプ
JPH06123288A (ja) ギヤポンプ
JP2805769B2 (ja) オイルポンプ
JPS6148984U (ja)
US3785756A (en) Gear pump
JPS63176683A (ja) トロコイド型ポンプ
JP3194044B2 (ja) オイルポンプの構造
JPH01148081U (ja)
JPS6120314Y2 (ja)
JPH0433994B2 (ja)