JPH0424290Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は強制送気によるプレミツクスバーナそ
の他の全一次空気式バーナの安全装置に関する。

（従来の技術） 従来この種装置として、ガスバーナの頭部内に
高温度ヒユーズを設け、一次空気が過剰となり逆
火を生じたとき該ヒユーズが溶断して該ガス供給
路に介設した開閉弁を閉弁させるようにしたもの
は知られ、また該ヒユーズの代わりに高温検知用
の熱電対を用い、該熱電対の感熱部を該バーナの
燃焼面に、冷接点を混合部内に夫々臨ませ、逆炎
を生じたとき該冷接点が加熱され該熱電対から所
定起電力が得られないようにして該開閉弁を閉弁
させるようにしたものも知られ、さらに燃焼器本
体に、全一次空気式バーナを内蔵する燃焼筐を収
容し、該バーナに、ガス供給路の先端のノズルか
ら噴出されるガスとフアンから吐出される空気と
を任意の割合で混合した混合気を供給して該バー
ナを全一次燃焼させ、該フアンの吸込口に低温検
知用の熱電対を臨ませ、該燃焼筐から燃焼器本体
に燃焼排気が漏れ出したときその熱気を該熱電対
で検知して該開閉弁を閉弁させるようにしたもの
も知られる。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、上記従来装置では逆火の発生と
燃焼筐からの燃焼排気漏れとの双方を検知する場
合には個々に温度検知手段を設けなければなら
ず、また、上記燃焼排気漏れを上記フアンの吸込
口で検知する場合には、吸入する空気と燃焼排気
とが十分に混合されていないため、該吸込口に設
けた熱電対の感熱部を燃焼排気が必ず通過すると
は限らず、更に該吸込口では燃焼排気の流速が低
速であるため該感熱部への熱伝達が良好に行えな
いと言う問題もある。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記問題点を解決すべく、燃焼器本体
内に、全一次空気式バーナを内蔵する燃焼筐と、
該バーナに燃料ガスと一次空気との混合気を供給
するフアンとを収納するものにおいて、上記燃焼
筐と燃焼器本体との間に形成される空間を上記フ
アンへの吸気通路とする吸気口を該燃焼器本体に
設けると共に、上記バーナ内部の上記混合気供給
口近傍に配設された温度検知手段が検知する該バ
ーナ内部温度が所定値以上の場合に、上記フアン
への燃料ガス供給を禁止する閉止弁を有すること
を特徴とする。

（作用） 本考案は上記構成によるもので、これによれば
一般に燃焼速度の早いガス例えば6Cガスを使用
した場合において、何らかの原因で一次空気の供
給量がガスの供給量に対して過剰となるとフラツ
シユバツク現象が起きてバーナの頭部内に逆火を
生じるが、この逆火による混合部内の温度上昇は
温度検知手段により直ちに検知され、該検知され
た温度に基づき燃料ガスの供給を禁止するので、
該逆火は継続すること無く、従つて該逆火が上記
フアンにまで到達せず、該フアンの羽根やモータ
が損傷することがない。

また、燃焼筐が破損し内部の燃焼排気が漏出す
る場合には、該燃焼排気は該燃焼筐と燃焼器本体
との間、すなわち上記フアンの吸気通路へと漏出
するので、該燃焼器本体外へと放出されること無
く空気と共にフアンへと吸入される。そして、該
フアンにて空気と均一に混合された後、上記バー
ナへと供給され、該混合気の流速が大である該バ
ーナの混合気供給口近傍に配設された温度検知手
段が燃焼排気の混入による温度上昇を検知すると
上記と同様に燃焼ガスの供給を止め、安全性が確
保される。

（実施例） 次に本考案をガス給湯器に適用した場合の実施
例を図面に基づいて説明する。

図面で１は上部に吸気口２を備え上部に排気筒
３を備えるガス給湯器本体であつて、該本体１内
には、内部中間に熱交換器４とこれを加熱するバ
ーナ５とを備え、内部下方に該バーナ５へ燃焼用
空気である一次空気を供給するフアン６を備え、
内部上方に前記排気筒３に連なる排気口７を備え
る燃焼筐８を収容し、該熱交換器４の上流側の給
水管９から送られてくる水を該熱交換器４内で温
め、該熱交換器４の下流側の出湯管１０から設定
温度の湯が得られるようにすると共に燃焼筐８内
の燃焼排気を排気筒３を介して外部へ放出するよ
うにした。図中、１１はバーナ５へガスを供給す
るためフアン６の吸込口に先端のノズル１１ａを
臨ませたガス供給路を示し、該ガス供給路１１に
は電磁式比例制御弁１２を介設した。

該バーナ５へのガス供給量と空気供給量の増減
制御は、演算増幅器を備えた一般の燃焼制御装置
１３で行なうもので、前記出湯管１０内に設けた
感温素子１４からの出湯温度信号と設定温度信号
との差信号の大きさに応じて電磁式比例制御弁１
２の開度及びフアン６の回転数を変化させて行な
う。

ここで本考案では、バーナ５内の混合気供給口
近傍位置、すなわち混合部５ｂ内に該バーナ５内
部の温度検知する温度検知器１５を設け、ガス供
給路１１に介設した開閉弁１６を該温度検知器１
５が所定の低温度を検知したとき閉弁させるよう
にするもので、図示のものでは、該温度検知器１
５を比較的低温度に設定された所定温度を検知す
るサーミスタで構成し、該開閉弁１６をガス供給
路１１の電磁式比例制御弁１２の上流側に介設す
る電磁式開閉弁で構成し、該サーミスタからの温
度検知信号を前記燃焼制御装置１３に入力して、
この温度検知信号が上記所定温度、例えば80℃以
上になつたとき、換言すればフラツシユバツク現
象によりフアン６を損傷する虞れのある温度以上
になつたとき或いは燃焼筐８から燃焼排気が漏れ
出したとき、該燃焼制御装置１３により直ちに電
磁式開閉弁のコイルへの通電を停止させて該電磁
式開閉弁を閉弁させ、バーナ５へのガスの供給を
停止するようにした。

尚、図示のものでは該温度検知器１５としてサ
ーミスタを用いたが、これに限らず、低温度ヒユ
ーズ、低温検知用の熱電対等、比較的低温の上記
所定温度が検知できるものであれば良い。

（考案の効果） このように本考案によるときは、１個の温度検
知手段でフラツシユバツク現象の発生と燃焼筐の
破損による燃焼排気の漏出とを検知することがで
きる。また、燃焼筐から漏出した燃焼排気を燃焼
器本体外に放出させることなく該漏出を検知する
ことができ、さらに従来のフアン吸込口にて該漏
出を検知していたものに比して確実に検知するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施の１例を示す説明線図であ
る。 １……ガス給湯器本体（燃焼器本体）、５……
全一次空気式バーナ、５ｂ……混合部、６……フ
アン、１１……ガス供給路、１１ａ……ノズル、
１５……温度検知器、１６……開閉弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 燃焼器本体内に、全一次空気式バーナを内蔵す
   る燃焼筐と、該バーナに燃料ガスと一次空気との
   混合気を供給するフアンとを収納するものにおい
   て、上記燃焼筐と燃焼器本体との間に形成される
   空間を上記フアンへの吸気通路とする吸気口を該
   燃焼器本体に設けると共に、上記バーナ内部の上
   記混合気供給口近傍に配設された温度検知手段が
   検知する該バーナ内部温度が所定値以上の場合
   に、上記フアンへの燃料ガス供給を禁止する閉止
   弁を有することを特徴とする強制送気による全一
   次空気式バーナの安全装置。