JPH04240219A - クッション材 - Google Patents

クッション材

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JPH04240219A
JPH04240219A JP2262691A JP2262691A JPH04240219A JP H04240219 A JPH04240219 A JP H04240219A JP 2262691 A JP2262691 A JP 2262691A JP 2262691 A JP2262691 A JP 2262691A JP H04240219 A JPH04240219 A JP H04240219A
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Hironori Yamada
山田 裕憲
Nobuo Takahashi
信男 高橋
Makoto Yoshida
誠 吉田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステル系熱接着性
複合繊維に関するものであり、特にポリエチレンテレフ
タレート(以下PETと称することがある)系繊維を接
着するに好適な熱接着性複合繊維に関するものである。 更に詳細には、ポリエステル繊維よりなる不織布、詰綿
等のクッション材に用いた時、優れた弾性特性(圧縮特
性、伸張特性)と形態保持性とが得られる熱接着性複合
繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、家具及びベッドなどのクッション
材の分野では、発泡ウレタンフォームやポリエステル繊
維詰綿やポリエステル繊維を接着した樹脂綿や固綿など
が使用されている。
【0003】しかしながら、発泡ウレタンフォームは製
造中に使用される薬品等の取り扱いが難しく、かつフロ
ンを排出するという問題がある。また得られた発泡ウレ
タンフォームの圧縮特性は圧縮初期が硬く、その後急に
沈み込むという独特の特性を示すためにクッション性が
乏しく、底突き感が大きく、通気性が乏しいために蒸れ
やすく、クッション材として好まれないことが多い。ま
たポリマーが軟らかくかつ発泡しているため、圧縮に対
する反撥性を出すには密度を高くしなければならないと
いう欠点がある。また、ポリエステル繊維詰綿では繊維
や構造が固定されていないため、使用中に形が崩れたり
、繊維が移動したり捲縮がへたったりして嵩や反撥性が
大きく低下するという欠点がある。
【0004】一方、ポリエステル繊維を樹脂や低融点ポ
リマーで接着した樹脂綿や固綿など(例えば特開昭58
−31150号公報など)では、接着が弱い、接着部の
耐久性が低く使用中に接着が破壊され形態や反撥性が大
きく低下する、接着剤が固く成形されるためクッション
性の乏しいものしか得られないなどの欠点がある。クッ
ション性を高めるために特開昭62−102712号公
報のようにポリエステル繊維の交絡部を発泡ウレタンの
バインダーで接着したクッション材が提案されているが
、溶液型ウレタンを含浸しているので加工に斑ができや
すくかつ取り扱いも面倒である、ウレタンと繊維との接
着性が低い、バインダーの伸度が低いために交絡部が大
変形したときに破壊されやすい、耐久性が低いなどとい
う問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題に鑑み、優れたクッション性を呈し、その耐久
性及び安定性に優れ、しかも通気性が高いクッション材
を簡単な工程で斑なく製造するに適したポリエステル系
熱接着性複合繊維を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討を行なった結果、特定の構成
成分からなり、かつ特定条件下における極限粘度及び溶
融粘度が特定範囲にある、特定のポリエーテルエステル
ブロック共重合体を熱接着性成分とするポリエステル系
熱接着性複合繊維をクッション材に適用した場合、前記
特性に優れたクッション材の得られることを見い出した
。本発明者らは、かかる知見に基づき更に重ねて検討し
た結果、本発明を完成するに至ったものである。
【0007】すなわち、本発明によれば、(1)融点が
200℃以上のポリエステル成分と、融点が180℃以
下のポリエーテルエステルブロック共重合体成分とから
なる複合繊維において、該ポリエーテルエステルブロッ
ク共重合体が(A)テレフタル酸を全酸成分に対して5
0〜80モル%含有する酸成分、(B)1,4−ブタン
ジオールを主とするグリコール成分、(C)平均分子量
が400〜4000のポリ(アルキレンオキシド)グリ
コール成分よりなり、該ポリエーテルエステルブロック
共重合体中の前記(C)成分の共重合量が30〜50重
量%であり、180℃における溶融粘度MV(Pois
e)及び180℃下空気中3分間保持後の極限粘度IV
が下記(I)及び(II)式を同時に満足し、     (I)4000−2500×IV<MV<10
000−2500×IV    (II)0.6<IV
<1.5[但し、MVは180℃における剪断速度10
00 sec−1での溶融粘度、IVは35℃オルソク
ロロフェノール溶液での極限粘度を示す。]かつ、該ポ
リエーテルエステルブロック共重合体成分が繊維断面周
率で40%以上を占めることを特徴とするポリエステル
系熱接着性複合繊維、及び、 (2)ポリエーテルエステルブロック共重合体の末端カ
ルボキシル基濃度が30当量/106 g以上である(
1)記載のポリエステル系熱接着性複合繊維、及び、(
3)複合繊維が芯鞘型の複合繊維である上記(1)又は
(2)記載のポリエステル系熱接着性複合繊維、が提供
される。
【0008】本発明の複合繊維の一方に用いられるポリ
エステルは、融点が200℃以上であって繊維形成性を
有するものであれば特に限定する必要はないが、なかで
もポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタ
レート、又はこれらに少量の第3成分を共重合した共重
合ポリエステルが好ましい。
【0009】好ましく用いられる共重合成分としては、
例えばイソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウム
スルホイソフタル酸等のジカルボン酸成分、プロピレン
グリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリ
コール、ポリエチレングリコール、p−キシリレングリ
コール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、5−ナ
トリウムスルホレゾルシン等のジオール成分、トリメリ
ット酸、ピロメリット酸等の多官能カルボン酸成分、p
−オキシ安息香酸、p−オキシエトキシ安息香酸等の二
官能性モノカルボン酸等を挙げることができる。
【0010】また、本発明の複合繊維を構成するもう一
つの成分であるポリエーテルエステルブロック共重合体
は、該共重合体の全酸成分に対する共重合割合(全酸成
分に対するモル%で示す)としてテレフタル酸を50〜
80モル%含むものが用いられる。テレフタル酸以外の
酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、アジピン酸
、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフ
タル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等が好ま
しく用いられる。
【0011】また本発明で用いられるポリエーテルエス
テルブロック共重合体は、1,4−ブタンジオールを主
たるグリコール成分とする。なおここでいう「主たる」
とは、全グリコール成分の80モル%以上が1,4−ブ
タンジオールであって、20モル%以下の範囲内では他
種グリコール成分が共重合されていてもよいことをいう
。好ましく用いられる共重合グリコール成分としては、
エチレングリコール、トリメチレングリコール、1,5
−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエ
チレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール等を挙げることが
できる。
【0012】さらに本発明で用いられるポリエーテルエ
ステルブロック共重合体は、平均分子量が400〜40
00のポリ(アルキレンオキシド)グリコール成分を3
0〜50重量%含むものである。平均分子量が400未
満の場合には、得られるブロック共重合体のブロック性
が低下して弾性回復性能が不充分となるし、一方400
0を越える場合には、ポリ(アルキレンオキシド)グリ
コール成分の共重合性が低下して生成ポリマーの相分離
が激しくなり、弾性回復性能が不充分となるため好まし
くない。また、共重合量が30重量%未満の場合には、
該複合繊維を加熱接着処理してクッション材等に成形し
ても本発明の目的とする弾性特性の良好なものは得られ
ず、一方50重量%を越える場合には、ブロック共重合
体の力学的特性及び耐熱性、耐光性等の耐久性が低下す
るため好ましくない。
【0013】好ましく用いられるポリ(アルキレンオキ
シド)グリコールとしては、ポリエチレングリコール、
ポリ(プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラ
メチレンオキシド)グリコール等があげられ、特にポリ
(テトラメチレンオキシド)グリコールの単独重合体が
好ましい。さらには、前記単独重合体を構成する反復単
体の2種以上がランダム又はブロック状に共重合したラ
ンダム共重合体またはブロック共重合体を使用してもよ
く、また前記単独重合体又は共重合体の2種以上が混合
された混合重合体を使用してもよい。
【0014】本発明の複合繊維に用いられるポリエーテ
ルエステルブロック共重合体は上記の組成条件を満足す
る必要があるが、さらなる本発明者らの検討によれば、
複合繊維製造時の工程安定性、及び弾性特性、熱接着性
等の品質を確保するために、さらに共重合体の融点、溶
融粘度及び極限粘度をも適切な範囲内にすることが肝要
であることを見い出した。
【0015】すなわち、本発明にかかるポリエーテルエ
ステルブロック共重合体は、融点が180℃以下のもの
が用いられる。融点が180℃を越える場合には、本発
明の複合繊維から不織布、クッション材等を製造する時
の熱処理温度を180℃以上にしなければならず、この
熱処理時に該ブロック共重合体の熱分解が起って得られ
る不織布、クッション材等の力学的特性が低下してしま
うことになる。
【0016】また、本発明で用いるブロック共重合体は
、180℃における溶融粘度MV(剪断速度1000 
sec−1で測定)及び180℃空気中3分間保持後の
極限粘度IVが、下記(I)及び(II)式を満足する
必要がある。
【0017】     (I)4000−2500×IV<MV<10
000−2500×IV    (II)0.6<IV
<1.5IVが0.6以下では、最終的に得られる不織
布、クッション材等の力学的性能に劣り、一方1.5以
上では、ブロック共重合体の流動性が低下して熱処理時
の接着が不充分となるだけでなく、熱処理温度も高く設
定する必要があるためブロック共重合体が熱分解して弾
性特性が低下することにもなる。
【0018】また180℃、剪断速度1000 sec
−1における溶融粘度MVが4000−2500×IV
以下の場合には、複合繊維を製造する際紡糸時に断糸す
る等紡糸調子が悪化するし、また、他繊維等と混合した
繊維集合体を加熱処理しても接着部で流動が起って接着
力が低下し、弾性特性及び力学的特性が不充分となる。 一方、10000−2500×IVを越える場合には、
加熱処理時の流動性が低下しすぎるため、繊維間の接着
が充分起らず、結果として弾性特性、力学的特性共に不
充分なものとなるので好ましくない。
【0019】本発明においては、さらにブロック共重合
体の末端カルボキシル基濃度(CV)を30当量/10
6 g以上とすることが好ましく、かくすることにより
繊維間の接着力が向上して不織布、クッション材等の弾
性特性は一層向上する。
【0020】以上に詳述したポリエーテルエステルブロ
ック共重合体は、従来周知の、通常の共重合ポリエステ
ルの製造法にならって製造することができる。具体的に
は、テレフタル酸成分、テレフタル酸以外のジカルボン
酸成分と、1,4−ブタンジオールを主とするグリコー
ル成分、及びポリ(アルキレンオキシド)グリコールを
反応器にいれ、触媒の存在下又は不存在下でエステル交
換反応あるいはエステル化反応を行ない、次いで触媒の
存在下高真空で重縮合反応を行ない、所望の重合度まで
上げる方法である。
【0021】本発明においては、該ブロック共重合体の
融点Tm、180℃における溶融粘度MV、180℃3
分保持後の極限粘度IV及び末端カルボキシル基濃度を
前述の範囲に設定するために、上記重合反応条件を適宜
設定し、製糸方法によるブロック共重合体の物性変化の
割合が考慮された物性のものにする必要がある。
【0022】例えば、極限粘度は、重合時間、重合温度
、攪拌速度、触媒の種類、触媒の添加量等に依存し、重
合時間を長く、重合温度を高く、攪拌速度を速く、触媒
添加量を多くするほど、極限粘度は大きくすることがで
き、180℃空気中3分保持後の極限粘度も大きくなる
【0023】溶融粘度MVは、ブロック共重合体の極限
粘度、ブロック共重合体を構成する成分の種類、ポリ(
アルキレンオキシド)グリコールの分子量及び共重合量
、その他安定剤、酸化防止剤等の添加剤の種類及び添加
量、あるいはブロック共重合体の融点Tm等に依存する
もので、極限粘度を高くする程、ポリ(アルキレンオキ
シド)グリコールの共重合量を減らす程、添加剤の量を
増やす程、あるいは融点を高くする程、一般にMVは大
きくすることができる。
【0024】またブロック共重合体の融点は、該ブロッ
ク共重合体を構成するポリエステルセグメントの組成及
び共重合割合並びにポリ(アルキレンオキシド)グリコ
ールの平均分子量に依存するもので、ポリエステルセグ
メントの割合を増やし、テレフタル酸以外のジカルボン
酸成分を減らし、あるいはポリ(アルキレンオキシド)
グリコールの平均分子量を大きくする程、融点は高くす
ることができる。
【0025】さらに末端カルボキシル基濃度CVは、重
合時間、重合温度、触媒の種類及び添加量、ブロック共
重合体の極限粘度等に依存する。重合時間が長く、重合
温度が高い程、一般にCVは大きくすることができる。
【0026】したがって、上記重合条件及び組成等を、
適宜変更組み合わせればよいのである。
【0027】本発明にかかる上述のポリエーテルエステ
ルブロック共重合体には、通常のポリエステルと同じく
、艶消剤、顔料(例えばカーボンブラック等)、酸化防
止剤(例えばヒンダードフェノール系化合物、ヒンダー
ドアミン系化合物等)、紫外線吸収剤(例えばベンゾフ
ェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サシレ
ート系化合物等)、架橋剤(イソシアネト化合物等)等
を含んでいても何らさしつかえない。
【0028】本発明のポリエステル系熱接着性複合繊維
は、以上に説明した融点が200℃以上のポリエステル
成分と、180℃以下のポリエーテルエステルブロック
共重合体成分とを複合紡糸したものである。この場合、
複合比率は特に限定されないが、複合繊維横断面の全周
長に対するブロック共重合体成分の占める割合、すなわ
ち繊維断面周率が40%以上であることが好ましく、例
えばサイドバイサイドのバイメタル型、芯鞘型又はそれ
を偏心させた偏心芯鞘型等の複合繊維を例示することが
できる。なかでも偏心芯鞘型複合繊維は、熱処理等によ
って容易に捲縮を発現させることができるので、カード
工程通過性が向上し好ましい。
【0029】さらに、本発明の熱接着性複合繊維は、1
.5倍以上延伸された繊維であることが好ましい。延伸
を受けた繊維により構成したクッション材は、延伸され
ていない繊維を用いたクッション材に比べて弾力性に優
れ、へたりもすくない。この理由は明らかでないが、延
伸された繊維が弛緩状態で熱処理される過程で、ブロッ
ク共重合体成分の非晶部の緩和が起ってより弾性特性に
優れたポリマー構造になり、その構造がクッション材等
に成形した後も維持されるためと推定される。
【0030】また、本発明の複合繊維は収縮率の低いこ
とが望ましく、熱セットされたものであることが好まし
い。すなわち、収縮率が高いと熱接着加工時に著しく収
縮してしまい、繊維間の熱接着効率が低下して得られる
クッション材の反撥性が低下するだけでなく、極めて風
合の硬いものとなる。
【0031】本発明の複合繊維は、単独で不織布、クッ
ション材等の繊維集合体にしてもよいが、該複合繊維を
20重量%以上含む他繊維との混合集合体にしてもよい
。なかでも、混合繊維として、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステルか
らなる繊維を用いる場合には、本発明の複合繊維同士だ
けでなく該混合繊維と複合繊維との間の熱接着性も良好
であり、力学的特性及び弾性特性共に優れたクッション
材等の繊維集合体を得ることができる。
【0032】なお、本発明の複合繊維を含有する繊維集
合体を加熱処理して融着一体化するには、ブロック共重
合体の融点より20〜80℃高い程度であって、複合繊
維を構成するポリエステル成分及び繊維集合体に混合さ
れている他繊維の融点より低い温度で処理すればよい。 この加工温度が低すぎると、交絡部にうまく溶融ポリマ
ーが流れて結合するということができなくなり、繊維の
交絡部を熱融着一体化する数が減ってクッション材の繊
維集合体の反撥性が低下する。またこの加工温度が高す
ぎるとブロック共重合体の熱による変質がおき、弾性の
乏しい物や変色の著しいものになる。
【0033】
【発明の効果】本発明のポリエステル系熱接着性複合繊
維からなる繊維集合体は、加熱によって繊維間が熱融着
されるが、この融着点は特定の性能を有するポリエーテ
ルエステルブロック共重合体から形成されるため、繊維
集合体の強度及び弾性特性(変形回復性)等の特性が極
めて優れているといった特徴を有する。とりわけ、通常
のポリエステル短繊維と混合してクッション材となした
場合、従来多用されている発泡ウレタンフォームに比べ
、圧縮における初期の硬さがない、反撥性が大きく圧縮
量にほぼ比例して大きくなるため底突き感が極めて少な
い、密度が低く通気性がよいため蒸れる心配もない、と
いった優れた特性を有するものが得られる。また、繊維
間の接着性も良好なため、変形時の接着部が破壊され難
く、かつ変形しやすいが回復性も良好であるといった特
性を有し、その繰り返し圧縮に対する耐久性はウレタン
の耐久性なみである。
【0034】また、これらの繊維集合体を製造するに際
しては、ウェブを形成したのち熱処理するだけの簡単か
つ短い工程で、容易に均一なものが得られる。しかも繊
維の混率、構成あるいは繊維集合体の密度を変えること
によって、厚み方向・平面方向共に任意にその硬さを変
えることができる。
【0035】したがって、本発明の複合繊維を用いてな
るクッション材は、クッション性、耐久性、安定性に優
れ、通気性が高く蒸れにくく、加工のムラが出来にくく
、加工での多様化も図りやすいクッション材であり、そ
の利用範囲は、各種のクッション材、例えば家具、ベッ
ド、寝具、座席のクッションなどに好適である。
【0036】
【実施例】以下実施例をあげて本発明を具体的に説明す
る。実施例において、「部」は全て重量部を示す。なお
実施例における評価は、下記方法によって測定した。 1.極限粘度(IV) オルソクロロフェノール溶媒中、35℃で測定した。 2.融点(Tm) Du  Pont社製、熱示差分析計990型を使用し
、昇温速度20℃/分で測定し、融解ピーク温度を求め
た。 3.溶融粘度(MV) 温度180℃、剪断速度10〜10000 sec−1
の範囲でみかけの溶融粘度(MV)を測定し、剪断速度
1000 sec−1の溶融粘度(MV)を算出した。 4.末端カルボキシル基濃度(CV) ポリマー0.1gを10mlベンジルアルコールで溶解
し、10mlのクロロホルムを加えた後、水酸化ナトリ
ウム−ベンジルアルコールで滴定する。指示薬としてフ
ェノールレッドを使用する。 5.クッション材の圧縮弾力性と圧縮耐久性の測定平板
状に成型された密度0.035g/cm3 、厚み5c
mのクッション材を断面積20cm2 の平坦な下面を
有する円柱ロッドで1cm圧縮しその応力(初期応力)
)を測定した。測定後800g/cm2 の荷重で10
秒間圧縮したのち除重して5秒間放置の繰り返しで36
0回圧縮・放置を繰り返し、24時間後再び圧縮応力を
測定した。この初期応力に対する繰り返し圧縮後の応力
の比率%をクッション材の圧縮耐久性とした。
【0037】
【実施例1〜6、比較例1〜8】ジメチルテレフタレー
ト117.1部、(表1)記載のポリテトラメチレング
リコール、添加剤、触媒、及び1,4−ブタンジオール
(酸成分の1.4モル倍)を反応器に仕込み、内温19
0℃でエステル交換反応を行なった。理論量の約80%
のメタノールが留出した後、昇温、減圧による重縮合反
応を開始した。重縮合反応は徐々に減圧しながら行い、
1mmHg以下の真空に到達後(表1)記載の内温、時
間の反応を行った。
【0038】生成したポリエーテルエステルブロック共
重合体をペレット化した。
【0039】このポリエーテルエステルブロック共重合
体を鞘に、ポリエチレンテレフタレートを芯に、芯/鞘
の重量比で50/50になるように常法により紡糸した
。なおこの複合繊維は、偏心芯鞘型複合繊維である。 この繊維を2.0倍に延伸し64mmに切断した後95
℃の温水で熱処理し、低収縮化と捲縮発現をさせ乾燥後
、油剤を付与した。なおここで得られた複合短繊維の単
糸繊度は6デニールである。
【0040】このポリエーテルエステルブロック共重合
体を含む複合短繊維40%と、常法により得られた単糸
繊度6デニール、繊維長64mmの中空断面ポリエチレ
ンテレフタレート短繊維60%とをカードにより混綿し
ウェッブ(ウェッブ嵩120cm3 /g)を得た。こ
のウェッブを重ね、厚み5cm密度0.035g/cm
3 になるように平板型の型にいれ200℃で10分間
熱処理をし、平板型のクッション材を得た。得られたク
ッション材の特性を(表2)に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】融点が200℃以上のポリエステル成分と
    、融点が180℃以下のポリエーテルエステルブロック
    共重合体成分とからなる複合繊維において、該ポリエー
    テルエステルブロック共重合体が(A)テレフタル酸を
    全酸成分に対して50〜80モル%含有する酸成分、(
    B)1,4−ブタンジオールを主とするグリコール成分
    、(C)平均分子量が400〜4000のポリ(アルキ
    レンオキシド)グリコール成分よりなり、該ポリエーテ
    ルエステルブロック共重合体中の前記(C)成分の共重
    合量が30〜50重量%であり、180℃における溶融
    粘度MV(Poise)及び180℃下空気中3分間保
    持後の極限粘度IVが下記(I)及び(II)式を同時
    に満足し、     (I)4000−2500×IV<MV<10
    000−2500×IV    (II)0.6<IV
    <1.5[但し、MVは180℃における剪断速度10
    00 sec−1での溶融粘度、IVは35℃オルソク
    ロロフェノール溶液での極限粘度を示す。]かつ、該ポ
    リエーテルエステルブロック共重合体成分が繊維断面周
    率で40%以上を占めることを特徴とするポリエステル
    系熱接着性複合繊維。
  2. 【請求項2】ポリエーテルエステルブロック共重合体の
    末端カルボキシル基濃度が30当量/106 g以上で
    ある請求項1記載のポリエステル系熱接着性複合繊維。
  3. 【請求項3】複合繊維が芯鞘型の複合繊維である請求項
    1又は2記載のポリエステル系熱接着性複合繊維。
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