JPH11200221A - 衝撃緩衝性能の改善された不織布構造体 - Google Patents

衝撃緩衝性能の改善された不織布構造体

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JPH11200221A
JPH11200221A JP10000212A JP21298A JPH11200221A JP H11200221 A JPH11200221 A JP H11200221A JP 10000212 A JP10000212 A JP 10000212A JP 21298 A JP21298 A JP 21298A JP H11200221 A JPH11200221 A JP H11200221A
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JP
Japan
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nonwoven fabric
elastic
fabric structure
linear
polyester
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JP10000212A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Morishima
一博 森島
Makoto Yoshida
吉田  誠
Yukikage Matsui
亨景 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クッション性と衝撃緩衝性並びに振動吸収性
が共存し、しかも成形性とリサイクル性に優れた不織布
構造体を提供すること。 【解決手段】 下記(a)〜(d)の要件を満足する、
弾性単繊維がランダムに配列されてなる厚みが0.5〜
50mm、嵩密度が0.15〜0.50g/cm3 の不
織布であって、さらに該弾性単繊維を構成する弾性重合
体としてtanδピークを−20〜50℃の間に少なく
とも一つ有し、かつその値が0.4以上であるものを用
いる。 (a)該弾性単繊維の平均直径が0.1〜50μmの範
囲にあること; (b)該単繊維の2〜50本が互いに並行状態で融着・
結合され且つその長さが該単繊維の平均直径の10倍〜
1000倍の範囲にある線状融着部を500〜3000
個/cm2 有すること; (c)該線状融着部の繊維軸に対して垂直な断面形状
が、並列状、くの字状、矩形状または束状であること;
そして (d)該線状融着部同士の交差点状、及び該線状融着部
と単繊維との交差点状が夫々に融着されてなる点状融着
部を1000〜5000個/cm3 有すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱可塑性エラストマ
ー系弾性糸からなる衝撃緩衝性能を有する不織布構造体
に関する。更に詳しくは、本発明は、衝撃緩衝および振
動吸収性能に優れるのみならず、高度のクッション性と
通気性をも有し、しかも成形加工性とリサイクル性にも
優れ、もって建築物、寝具、座面、靴などに好適に使用
し得る不織布構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、クッショク性を有する構造体とし
ては発泡ポリウレタンや、繊維集合体を絡合したり、あ
るいはバインダーまたは熱融着繊維により接着処理した
不織布などが用いられてきた。しかしながら、発泡ウレ
タンは通気性や透湿性に乏しいので蒸れ易く、またリサ
イクルが困難であるという問題を有し、絡合や接着処理
した不織布では通気性は有するが、マトリックスとなる
繊維が非弾性繊維の場合、嵩高性の低下が起こり易く、
且つ加熱下での塑性変形も大きいという問題を有してい
る。上記問題を解決するため、例えば特開平7―238
459号公報においては、構成するマトリックスとして
弾性樹脂からなる100〜100000デニールの繊維
集合体を融着させて3次元構造を与え、これにより優れ
た耐久性、クッション性を有する積層網状体が提案され
ている。
【0003】しかしこのものは通気性、クッション性に
は優れているが、振動吸収性能を有する弾性体をマトリ
ックス繊維に用いても、網状体を構成する単繊維が太い
ため、剛性が高くて反発力が大きく、振動や衝撃吸収を
目的とする用途には適用できない。ここで、衝撃や振動
吸収性能を有するものとしては、従来、損失係数の高い
ポリマーやゲル状物が直接用いられてきた。しかし、こ
れらのものは衝撃、振動吸収性のみに重点を置き過ぎた
結果、クッション性、通気性に乏しく、重くて取り扱い
性にも劣るものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
従来品では達成し得てない、クッション性と衝撃緩衝性
並びに振動吸収性が共存し、しかも成形性とリサイクル
性に優れた不織布構造体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成するために、衝撃緩衝性や圧縮弾性と不織布構
造との関係について鋭意検討を重ねた結果、特定の熱可
塑性エラストマーからなる不織布において、単繊維径
(繊径)の特定と特殊な構造部分を包含させることによ
って、ポリマーのもつ粘弾性特性を十分発揮させ得るこ
とを究明した。
【0006】かくして本発明によれば、下記(a)〜
(d)の要件を満足する、弾性単繊維がランダムに配列
されてなる厚みが0.5〜50mm、嵩密度が0.15
〜0.50g/cm3 の不織布であって、該弾性単繊維
を構成する弾性重合体はtanδピークを−20〜50
℃の間に少なくとも一つ有し、かつその値が0.4以上
であることを特徴とする衝撃緩衝性能を有する不織布構
造体が提供される。
【0007】(a)該弾性単繊維の平均直径が0.1〜
50μmの範囲にあること; (b)該単繊維の2〜50本が互いに並行状態で融着・
結合され且つその長さが該単繊維の平均直径の10倍〜
1000倍の範囲にある線状融着部を500〜3000
個/cm2 有すること;そして (c)該線状融着部の繊維軸に対して垂直な断面形状
が、並列状、くの字状、矩形状または束状であること;
そして (d)該線状融着部同士の交差点状、及び該線状融着部
と単繊維との交差点状が夫々に融着されてなる点状融着
部を1000〜5000個/cm3 有すること。 本発明の不織布構造体は基本的に上記の(a)〜(d)
の要件を具備していることが必要である。以下、これら
の点について述べる。
【0008】本発明の不織布構造体を構成する弾性繊維
の平均直径(要件a)は、0.1〜50μm、好ましく
は、2〜20μmの範囲にあることが必要である。これ
により、不織布内部構造を均一に保ち、外部からの応力
を局所的に集中させることなく受け止め、かつ反発力を
抑えることができる。つまり、繊経が0.1μm未満の
ものは、単繊維間で均一な繊経で得ることが難しく、一
方50μmを越えると、不織布に内部構造斑が生じ、十
分な衝撃緩衝性能を発揮できず、且つ、繊維の剛性が増
すため反発力も大きくなる。なお、ここで言う直径と
は、弾性単繊維の断面が異形(例えば、楕円、多葉形、
多角形等)の場合は、それらを相当する太さ(デニー
ル)の丸断面に見なした場合の直径を意味する。
【0009】次に線状融着部(要件b)とは、該弾性単
繊維の2〜50本が並行状態で融着・結合され、且つそ
の長さが該単繊維の平均直径の10倍〜1000倍の範
囲である部位を指す。
【0010】本発明の伸縮性不織布は、この線状融着部
を包含するため、細径でありながら繊維層間の厚み方向
の空隙を確保することが可能となり、結果として適度な
クッション性、通気性を生み出す。この線状融着部が不
織布の単位面積1cm2 当たり、500個未満になる
と、上記効果が得られ難く、他方3000個を越える
と、全体としての繊維径が大きくなり反発性が高く発現
してくるため、好ましくない。好ましい範囲は、100
0〜2500個である。
【0011】また、線状融着部を構成する単繊維本数
が、50本を越えると見かけの繊維径が大きくなりすぎ
る。通常は5〜20本であることが好ましい。その融着
・結合形態も、繊維軸に対して垂直な断面形状が、並列
状、くの字状、矩形状または束状(Cの要件)でれば、
不織布の嵩高性を保ち、かつ均一で適度な空隙を確保す
ることができる。また、線状融着部の長さが、該単繊維
の平均直径の10倍未満であると、線状融着の効果は得
られ難く、他方1000倍を越えると不均一性の原因と
なる。好ましい範囲は、50〜500倍である。
【0012】一方点状融着部(dの要件)とは、該線状
融着部同士の交差点、または該線状融着部と単繊維との
交差点において両者が融着されている部位を指す。この
点状融着部が、該不織布の単位面積1cm2 当たり、1
000〜5000個存在するとき、不織布層内、層間の
接着を強固にし、外部からの応力を均一に分散させる。
1000個未満では、不織布の強度と伸縮性とが十分で
なく、他方5000個を越えると不織布に柔らかさが無
くなり、反発性が過剰に高くなる。好ましい範囲は、1
500〜4000個である。
【0013】次に重要なことは不織布構造体の厚み、嵩
密度および構成単繊維の原料となる弾性ポリマーの特性
である。以下、これらの点について述べる。本発明の不
織布構造体の厚みは、用途にもよるが外部応力に対する
衝撃緩衝性能を発揮し、かつ通気性を確保するために
0.5〜50mmであることが必要である。厚みが0.
5mm未満のときは構造体として十分な緩衝衝撃性能が
発揮されず、他方50μmを超えるともその効果は飽和
してくる。この厚みの好ましい範囲は1〜20mmであ
る。
【0014】さらにこの不織布構造体の嵩密度が0.1
5g/cm3 未満になると、不織布構造体の衝撃緩衝性
能が発現困難となり、他方0.50/cm3 を超えると
不織布構造体が硬くなって、反発性が増す。好ましい範
囲は、0.20〜0.35g/cm3 である。
【0015】そして、本発明の不織布構造体を構成する
弾性単繊維は、tanδピークを−20〜50℃の間に
少なくとも一つ有し、かつその値が0.4以上である弾
性重合体からなることが必要である。すなわち、嵩高で
緻密な空隙にクッション性を、上記粘弾性特性を有する
重合体により衝撃緩衝性が助長される。
【0016】ここで、tanδ値は、周波数を10Hz
で一定とし、温度に対して測定したものである。tan
δピーク値が−20℃未満、あるいは50℃を越えて現
れるものは実用使用温度域にて十分な衝撃緩衝性能を発
揮することは出来ない。また、そのピーク値が0.4未
満であるものも同様である。好ましくはピーク値が0.
6以上で、0〜30℃付近に現れるものである。ピーク
は一つ以上、いくつあってもよく、また温度に対してブ
ロードなものの方が好ましい。
【0017】上記粘弾性特性を満足する弾性重合体であ
れば、ポリウレタン、ポリエステル系エラストマーや、
オレフィン系エラストマーなど種類を問わないが、繊維
形成時の熱安定性、布帛形成後の耐光性、耐黄変性など
を考慮すると、ポリエステル系エラストマーが好まし
い。
【0018】ポリエステル系エラストマーとしては、下
記ポリエステルA、Bを構成成分とするブロック共重合
弾性体からなることが必要である。 (A)全酸成分を基準として50モル%以上がテレフタ
ル酸である酸成分と、全ジオール成分を基準として50
モル%以上が1,4―ブタンジオールであるジオール成
分とからなるポリエステル(結晶性ハードセグメント成
分)。 (B)全酸成分として50〜100モル%が炭素数8〜
16の芳香族ジカルボン酸である酸成分と、全ジオール
成分を基準として50〜100モル%炭素数3〜20の
脂肪族ジオール化合物であるジオール成分とからなるポ
リエステル(ソフトセグメント成分)。
【0019】結晶性ハードセグメントを構成するポリエ
ステルAとしては、酸成分の50モル%以上、好ましく
は70モル%以上がテレフタル酸またはそのエステル形
成誘導体であり、ジオール成分の50モル%以上好まし
くは70モル%以上が1,4―ブタンジオールまたはそ
のエステル形成誘導体である成分単位を重縮合して得ら
れるポリブチレンテレフタレート系ポリエステルが好適
に用いられる。すなわちハードセグメントは結晶性芳香
族ポリエステルセグメントであり、その他のジカルボン
酸としては、イソフタル酸、2,6―ナフタレンジカル
ボン酸、1,5―ナフタレンジカルボン酸、2,7―ナ
フタレンジカルボン酸、4,4′―ジフェニルジカルボ
ン酸、アジピン酸等を挙げることができ、一方、ジオー
ルとしてはエチレングリコール、トリメチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、1,5―ペンタンジオー
ル、1,6―ヘキサンジオール、1,4―シクロヘキサ
ンジメタノール等を挙げることができる。該酸成分およ
びジオール成分は、それぞれ単独あるいは併用して用い
てもよいが、ハードセグメントを構成する結晶性ポリエ
ステルA単独での固有粘度が0.6〜2.0であり、か
つ融点が120℃以上好ましくは150℃以上で、28
0℃以下好ましくは220℃以下であることが好まし
い。固有粘度が0.6未満では得られる共重合ポリエス
テルの溶融成形性が大幅に低下し、更に不織布構造体と
しての性能も劣るものとなる。逆に固有粘度が2.0を
越えると共重合ポリエステル製造時に溶融混練温度を高
く設定しなければならず、該ポリエステルの熱劣化の面
から好ましくない。
【0020】一方、ソフトセグメントを構成するポリエ
ステルBとしては、全酸成分中の50〜100モル%が
炭素数8〜16の芳香族ジカルボン酸からなる酸成分
と、全シーオール成分中50〜100モル%が炭素数3
〜20の脂肪族ジオール化合物であるジオール成分とか
らなるものである。
【0021】上記の芳香族ジカルボン酸成分は、ソフト
セグメントポリエステルの耐加水分解性、耐熱性を低下
させることなく、得られるブロック共重合ポリエステル
内でソフトセグメントとして機能させるために、結晶性
を低下させる目的で上述の量を占めている必要がある。
該芳香族ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸などを好ましい例
として挙げることができるが、これに限定されるもので
はない。
【0022】この芳香族ジカルボン酸成分以外の酸成分
としては、炭素数4〜20の脂肪族ジカルボン酸成分が
挙げられる。脂肪族ジカルボン酸成分の炭素数が4未満
では、カルボキシル基間に存在する炭素原子の数が少な
いので、得られるブロック共重合ポリエステルが加水分
解を受けやすく、また溶融紡糸時の熱安定性に劣る。逆
に該炭素数が20を越えると該脂肪族ジカルボン酸が高
価、入手困難などの問題があり、好ましくない。好まし
い該炭素数は、7〜20である。好ましく用いることの
できる脂肪族ジカルボン酸としては、例えばアゼライン
酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等を挙げることが
できる。これらは単独あるいは2種類以上を併用しても
よい。
【0023】一方、該脂肪族ジオール化合物としては、
アルキレングリコールが挙げられるが、該ジオールの炭
素数が3未満であると、単位重量当りの反復構造単位数
が増えてしまい、耐加水分解性が劣る。逆に該炭素数が
20を越えると反応性に欠けるので好ましくない。ま
た、脂肪族ジオール成分が50モル%未満であると、ブ
ロック共重合ポリエステルのガラス転移温度は上昇する
が、該共重合ポリエステルの柔軟性が下がるため、好ま
しくない。
【0024】このようなジオール化合物としては、プロ
ピレングリコール、テトラメチレングリコール、1,5
―ペンタンジオール、3―メチル―1,5―ペンタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコ
ール、トリメチルペンタンジオール、1,6―ヘキサン
ジオール、1,4―シクロヘキサンジメタノール、1,
9―ノナンジオール、エイコサンジオールを挙げること
ができるが、ソフトセグメントの結晶性を低下させるた
めに、特に側鎖ににアルキル基を有するものが好まし
い。これらジオール化合物は単独で用いてもあるいは2
種以上を併用してもよい。
【0025】ソフトセグメントを構成するポリエステル
B単独での固有粘度は0.6〜1.0の範囲であること
が好ましい。この固有粘度が0.6未満の場合には、得
られるブロック共重合ポリエステルの溶融成形性が大幅
に低下し、更に不織布構造体としての性能も劣る。逆に
固有粘度が1.0を越えると、ブロック共重合ポリエス
テル製造時に溶融混練温度を高く設定しなければなら
ず、ポリエステルの熱劣化の面から好ましくない。
【0026】上記したポリエステルエステル型ブロック
共重合エラストマーを得るためには、ハードセグメント
を構成するポリエステルAと、ソフトセグメントを構成
するポリエステルBとを溶融混練し、ブロック化反応さ
せればよい。該ブロック化反応におけるそれぞれの共重
合割合を重量比率で、(ポリエステルA):(ポリエス
テルB)=(10〜70):(90〜30)とすること
が好ましい。ハードセグメントを構成するポリエステル
Aの共重合割合が10重量%未満となると、得られるブ
ロック共重合ポリエステル中のハードセグメント部が少
なすぎて、耐熱性、成型加工性、不織布製造時の作業性
等が低下するばかりか、不織布構造体の伸長応力が不足
してくる。逆に90重量%を越えるとブロック共重合ポ
リエステルの伸長弾性回復率が不十分となる。ブロック
化反応は、バッチ式、連続式、いずれの方式を用いても
よく、例えばそれぞれのポリエステル成分を所望とする
固有粘度まで個別に重縮合反応させてから、混合してブ
ロック化反応させてもよい。
【0027】勿論、上記弾性重合体には、難燃剤、およ
び所望に応じて鎖延長剤、充填剤、酸化防止剤、滑剤な
どの添加剤が含まれてもよい。
【0028】さらに本発明の不織布構造体は熱融着処理
により、不織布表層面の弾性単繊維が互いの接触点状で
少なくとも一カ所熱融着されて平滑な部分を形成し、且
つこの部分が不織布構造体の表層面の10%以上を占め
ていることが望ましい。
【0029】表面層で単繊維を融着させ、平滑部分を形
成することによって、不織布構造体が設置、施工された
際や衝撃や振動を受けた際に、不織布構造体の表面毛羽
立ち、型崩れを防ぎ、応力を効率良く内部に伝達でき
る。この平滑部分は、エンボスまたはフラットカレンダ
ー等により不織布表面を熱圧着することにより容易に形
成させることが出来る。
【0030】この平滑部分の面積占有率が10%に満た
ないと、十分な形態保持性を発揮できない。通気度を確
保するために、20〜60%であることが好ましい。
【0031】次に、本発明の不織布構造体の製造方法に
ついて述べる。本発明の不織布構造体は、スパンボンド
法やメルトブロー法などによる方法(例えば特開昭57
―95362号公報、特公昭63―31581号公報、
特公平1―47578号公報)であることが出来るが、
上記(a)〜(d)の特徴を有する細径の弾性繊維を容
易に得る方法としては、メルトブロー法が最も望まし
い。
【0032】メルトブロー法は溶融ポリマーを幅方向に
多数並んだ紡糸孔を有する口金から吐出すると同時に、
口金に隣接して設けられた一対のいわゆるリップ部と口
金間に形成されるスリットから高温高速の気体流を噴射
して細化することによって形成される繊維をシート上に
捕集して得る方法であり、細径の単繊維を容易に得るこ
とが出来るうえ、溶融ポリマーを直接的にシート化しつ
つ堆積させることが可能であるため、該熱可塑性エラス
トマーの不織布を最も好適に得ることができる。不織布
を構成する単繊維の平均繊維径は、0.1〜50μmま
での範囲で目的および必要とする用途に応じて、メルト
ブロー条件を適宜変更することによって容易に変更する
ことができる。
【0033】ポリマーの好ましい溶融粘度は、100ポ
イズ以上3000ポイズ以下であり、より好ましくは5
00ポイズ以上2000ポイズ以下である。溶融粘度が
低すぎると、糸切れやポリマー玉が発生しやすくなり、
また繊径の均一性も悪くなる。一方溶融粘度が高すぎる
と繊維径を細くすることが困難になる。
【0034】ポリマーの紡糸温度は、ポリマーの融点+
10℃以上100℃以下が好ましく、ポリマーが熱分解
しない範囲および工程調子が安定な範囲で極力高い温度
で粘度を下げることが好ましい。温度が高すぎると溶融
粘度が高くなり、熱分解しやすくなるため長時間の操業
安定性が低下する。また、単孔当たりの吐出量は、目的
とする繊径や紡糸孔の孔径依存するので一概には決定す
ることはできないが、いずれにしろ吐出線状速度が0.
1〜10m/分であるとき、(a)〜(d)の要件を具
備する不織布が得られる。この範囲は、1〜5m/分で
あることが好ましい。
【0035】吐出されたポリマーを牽引細化する高温高
圧気体は空気または水蒸気が好適である。牽引気体の温
度は、ポリマーの紡糸温度とあまり離れていると、吐出
ポリマーの温度に影響を及ぼすため、ポリマーの紡糸温
度−10℃以上でポリマーの融点+100℃以下、より
好ましくはポリマーの紡糸温度+10〜50℃である。
また、気体流量は目的とする繊径や吐出量、接着状態に
よって適宜決定されるものであり、気体流の噴出スリッ
ト幅にもよるが、好ましい流量は口金幅1cm当たり
0.01〜0.2Nm3 /分である。0.01Nm3
分より小さいと細化が十分進まず、得られる不織布の斑
も大きくなり、0.2Nm3 /分を越えるとスリットの
幅および吐出量によって繊維切れが多発する。
【0036】吐出され、高温高圧気体により牽引細化さ
れた単繊維群は、サクション機能を有するネットなどの
捕集面上に堆積させることにより不織布として得られ
る。口金下面〜捕集面間の距離は単繊維の固化状態、目
的とする密度、構造により適宜選択することが出来る。
ポリマーの固化温度に対し、捕集面があまり下方に位置
すると、線状融着部が減少するばかりか噴出気体流や随
伴流により単繊維流が乱されることとなり、単繊維同士
が束状に絡まって不織布班の原因となる。また、捕集面
があまり上方に位置すると熱風により単繊維が収縮し、
嵩高性が失われる場合がある。好ましい距離は10〜8
0cmである。
【0037】得られる不織布構造体は、目的とする用途
に応じ、単独で用いても数枚重ねて用いても良い。
【0038】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に説明するが、本
発明はこれにより何等限定されるものではない。なお、
実施例中の「部」は重量部を示し、また各物性値は以下
の方法を用いて測定を行った。
【0039】(1)平均単繊維径(繊径) 不織布の断面について、×500倍の電子顕微鏡写真か
ら、100本の単繊維径を求め、平均することにより算
出した。
【0040】(2)線状融着部の融着単繊維の本数、線
状融着部の長さ、数、点状融着部の数 不織布の表面について、×50倍の電子顕微鏡写真か
ら、線状融着部の融着単繊維の本数を求めた。線状融着
部の長さも求め、平均単繊維径に対する倍率を算出し
た。また、4.8mm2 の面積について線状融着部の数
m、点状融着部の数を求めて1cm2 当たりの数に算出
し、全単繊維数nに対する、線状融着に関与する単繊維
本数として、線状融着部の割合を次式にて算出した。 線状融着部の割合(%)=m/n×100
【0041】(3)50%圧縮応力 不織布構造体を直径100mmφにくりぬき、積層して
20mm厚とし、インテスコ社製圧縮応力試験機を用い
て、ヘッドスピード20mm/分で試料厚みの50%ま
で圧縮したときの応力を測定し、単位面積当たりの応力
として測定した。
【0042】(4)50%圧縮弾性回復率 不織布構造体を直径100mmφにくりぬき、積層して
20mm厚とし、インテスコ社製圧縮応力試験機を用い
て、ヘッドスピード20mm/分で試料厚みの50%ま
で圧縮し、直ちにヘッドを反転させ、荷重0となったと
きの厚みv′を測定し、荷重前の厚みをvとしては次式
により算出した。 50%圧縮弾性回復率(%)=v′/v×100
【0043】(5)圧縮耐久性 不織布構造体に対し、12.7g/cm2 、127.4
g/cm2 の荷重をかけて、室温下10日間放置し、除
重後、30分間の厚みw′を測定し、荷重前の厚みをw
として次式により算出した。 圧縮耐久性(%)=w′/w×100
【0044】(6)tanδ オリエンテック社製動的粘弾性測定装置(DDV―25
FP)を用い、不織布構造体を構成する弾性重合体の
0.5mm厚フイルムについて、測定周波数10Hzで
測定した。
【0045】(7)衝撃吸収性能 直径100mmφの不織布重合体の上方30cmより、
重さ50g、直径20mmφの鉄球を落下させ、その跳
ね返った高さ1より次式により算出した。 衝撃吸収性能(%)=(30−1)/30×100
【0046】(8)通気性 JISL1096に準じて測定した。
【0047】[実施例1]テレフタル酸ジメチル194
重量部、テトラメチレングリコール162重量部、およ
びチタニウムテトラブトキサイド0.15重量部をエス
テル交換反応釜に仕込み、窒素ガス雰囲気下で190℃
まで昇温し、生成するメタノールを系外に流出させなが
らエステル交換反応を行った。
【0048】エステル交換反応終了後に減圧下、230
℃で重縮合反応させて、固有粘度1.07、融点223
℃のポリブチレンテレフタレート系ポリエステルポリマ
ーを得た。
【0049】一方で、ジメチルイソフタレート136重
量%、ジメチルセバケート62重量%、1,6―ヘキサ
ンジオール180重量部をジブチルスズアセテート0.
3重量部と共に加熱し、副成するメタノールを反応系か
ら除去した。反応生成物を減圧可能な反応釜に移し、2
55℃で減圧下反応させ、固有粘度0.80の非晶性ポ
リエステルを得た。
【0050】上記のポリブチレンテレフタレート系ポリ
エステルと非晶性ポリエステルとを重量比で35:65
℃、1mmHgの減圧下、内温240℃で50分間反応
させた後、触媒失活剤としてフェニルホスホン酸0.2
重量部を添加し、更に10分間撹拌し、完全にブロック
反応を停止した。
【0051】得られたポリエステルエステルブロック共
重合体ポリマーの固有粘度は1.15で融点は、205
℃であり、tanδピークは−10〜0℃にあり、その
値は0.7であった。
【0052】この共重合体を1mmHgの減圧下120
℃で16時間乾燥し、メルトブロー法により280℃で
溶融させてから、丸断面で吐出孔が口金幅方向に1mm
間隔で単列で設置された口金を用い、吐出線速度2.1
m/分で吐出してから引き続き300℃に加熱された圧
空を、口金幅1cm当たりの流量を0.04Nm3 /分
として該ポリエステルを延伸細化後、口金より35cm
下方に設けられた捕集ネットに不織布として捕集した。
【0053】得られた不織布の平均単繊維径は8μ、不
織布の嵩密度は0.20g/cm3、厚さは9mmであ
り、布帛を構成する繊維は、繊維軸方向に沿って100
ミクロン以上の距離で2本以上融着しているものが、7
2%含まれており、そのときの融着本数は8〜12本の
ものが殆どであり、融着部の断面形状は並列状、束状の
ものがほとんどであった。不織布の単位面積1cm2
たりの線状融着部の数は2000個、点状融着部は23
00個であった。
【0054】さらに、得られた不織布を、上が金属エン
ボスローラー、下が金属フラットローラーのエンボスカ
レンダー装置により、上下ローラー温度135℃、線圧
30kgf/cm2 で不織布上面を表面積当たり75%
の部分が平滑となるよう融着させ、嵩密度が0.26g
/cm3 、厚さが7mm、通気度0.2cc/cm2
sの不織布を得た。この不織布構造体の圧縮特性、衝撃
吸収性能を表1に示す。
【0055】[比較例1]実施例1で用いたポリマー
を、メルトブロー法によって厚さ9mmの不織布を得
た。この際、ポリマーの吐出線状速度を12.2m/分
とし、圧空流量を口金幅1cm当たり0.10Nm3
分とした以外は実施例1と同様の方法で行った。得られ
た不織布の平均繊維径は10μ、不織布の見掛け密度は
0.23g/cm3 、厚さは7mmであり、布帛を構成
する繊維のうち、繊維軸方向に沿って100ミクロン以
上の距離で2本以上融着しているものが、全単繊維数に
対して85%含まれており、そのときの融着本数は3〜
10本とばらつきの多いものであった。不織布の単位面
積1cm2 当たりの線状融着部の数は3500個、点状
融着部は5400個であった。
【0056】さらに、得られた不織布を実施例1と同様
にエンボス加工し、不織布片面の表面を部分融着させ、
嵩密度0.38g/cm3 、厚さ7mm、通気度0.0
cc/cm2 /sの不織布を得た。この不織布構造体の
圧縮特性、衝撃吸収性能を表1に示す。
【0057】[比較例2]実施例1で用いたポリマー
を、メルトブロー法によって厚さ9mmの不織布を得
た。この際、ポリマーの吐出線状速度を0.48m/分
とし、圧空流量を口金幅1cm当たり0.03Nm3
分とした以外は実施例1と同様の方法で行った。得られ
た不織布の平均繊維径は55μ、不織布の見掛け密度は
0.16g/cm3 、厚さは10mmであり、布帛を構
成する繊維のうち、繊維軸方向に沿って600ミクロン
以上の距離で2本以上融着しているものが、全単繊維数
に対して35%含まれており、融着本数は、2〜4本の
ものがほとんどでありその断面形状も並列状のものがほ
とんどであった。不織布の単位面積1cm2 当たりの線
状融着部の数は450個、点状融着部は100個であっ
た。
【0058】さらに、得られた不織布を実施例1と同様
にエンボス加工し、不織布片面の表面を部分融着させ、
嵩密度0.22g/cm3 、厚さ7mm、通気度2.0
cc/cm2 /sの不織布を得た。この不織布構造体の
圧縮特性、衝撃吸収性能を表1に示す。
【0059】[実施例2]テレフタル酸ジメチル194
重量部、テトラメチレングリコール162重量部、およ
びチタニウムテトラブトキシサイド0.15重量部をエ
ステル交換反応釜に仕込み、窒素ガス雰囲気下で190
℃まで昇温し、生成するメタノールを系外に流出させな
がらエステル交換反応を行った。
【0060】エステル交換反応終了後に減圧下、230
℃で重縮合反応させて、固有粘度1.07、融点223
℃のポリブチレンテレフタレート系ポリエステルポリマ
ーを得た。一方で、ジメチルイソフタレート194重量
部、トリエチレングリコール150重量部をジブチルス
ズアセテート0.3重量部と共に加熱し、副成するメタ
ノールを反応系から除去した。反応生成物を減圧可能な
反応釜に移し、255℃で減圧下反応させ、固有粘度
0.75の非晶性ポリエステルを得た。
【0061】上記のポリブチレンテレフタレート系ポリ
エステルと非晶性ポリエステルとを重量比で30:70
℃となるように添加し、1mmHgの減圧下、内温24
0℃で50分間反応させた後、触媒失活剤としてフェニ
ルホスホン酸0.2重量部を添加し、更に10分間撹拌
し、完全にブロック反応を停止した。
【0062】得られたポリエステルエステルブロック共
重合体ポリマーの固有粘度は1.04で融点は183℃
であり、tanδピークは0〜5℃にあり、その値は
0.7であった。
【0063】この共重合体を1mmHgの減圧下120
℃で16時間乾燥し、メルトブロー法により260℃で
溶融させてから、実施例1の口金を用い、吐出線速度
2.1m/分で吐出してから引き続き300℃に加熱さ
れた圧空を、口金幅1cm当たりの流量を0.05Nm
3 /分として該ポリエステルを延伸細化後、口金より3
5cm下方に設けられた捕集ネットに不織布として捕集
した。
【0064】得られた不織布の平均単繊維径は8μ、不
織布の嵩密度は0.20g/cm3、厚さは9mmであ
り、布帛を構成する繊維は、繊維軸方向に沿って100
ミクロン以上の距離で2本以上融着しているものが、8
0%含まれており、融着本数は、4〜20本のものが殆
どであり、融着部の断面形状は並列状、束状のものがほ
とんどであった。不織布の単位面積1cm2 当たりの線
状融着部の数は2500個、点状融着部は3200個で
あった。
【0065】さらに、得られた不織布を実施例1と同様
にエンボス加工し、不織布片面の表面を部分融着させ、
嵩密度0.26g/cm3 、厚さ8mm、通気度0.2
cc/cm2 /sの不織布を得た。この不織布構造体の
圧縮特性、衝撃吸収性能を表1に示す。
【0066】[比較例3]テレフタル酸ジメチル167
重量部、テトラメチレングリコール105重量部、数平
均分子量2000のポリテトラメチレングリコール32
5重量部を反応器でエステル交換反応させた後、内温を
245℃に昇温し、弱真空下で30分間反応させ、引き
続き高真空下で200分間反応させた。得られたポリエ
ーテルエステルとのブロック共重合体の融点状は190
℃、固有粘度は1.52であり、tanδピークはブロ
ードで−60〜−50℃の範囲にあり、その値は0.2
であった。
【0067】該共重合体を1mmHgの減圧下115℃
で16時間乾燥し、メルトブロー法により260℃で溶
融させてから、実施例1の口金を用い、吐出線状速度
1.7m/分で吐出してから引き続き280℃に加熱さ
れた圧空を、口金幅1cm当たりの流量0.06Nm3
/分として該ポリエステルを延伸細化後、口金口金より
35cm下方に設けられた捕集ネットに不織布として捕
集した。
【0068】得られた不織布の平均単繊維径は7μ、不
織布の嵩密度は0.19g/cm3、厚さは9mmであ
り、布帛を構成する繊維は、線状融着部の長さが70ミ
クロン以上の距離で2本以上融着しているものが、全繊
維数に対して55%含まれており、融着本数は、3〜8
本のものが殆どでその断面形状も並列状のものがほとん
どであった。不織布の単位面積1cm2 当たりの線状融
着部の数は1500個、点状融着部は2300個であっ
た。
【0069】さらに、得られた不織布を実施例1と同様
にエンボス加工し、不織布片面の表面を部分融着させ、
嵩密度0.27g/cm3 、厚さ7mm、通気度0.1
cc/cm2 /sの不織布を得た。この不織布構造体の
圧縮特性、衝撃吸収性能を表1に示す。
【0070】
【表1】
【0071】表1に示されるように、本発明の実施形態
である、実施例1、2のものは反発力が強くなくかつ圧
縮後の回復性に優れ、良好なクッション性を有するとと
もに、衝撃緩衝性にも優れたものであった。これに対し
て、比較例1は、繊経は細かいが不織布構造体を構成す
る線状および点状融着部が極端に多いため、回復性は良
好となるが反応が高く、衝撃緩衝性能に劣るものとなっ
た。単繊維径の大きい比較例2のものは、圧縮応力、圧
縮回復率共に低くなり、クッション性に劣る他、へたり
も大きく、衝撃緩衝性能にも劣るものであった。ポリマ
ー組成が本発明の範囲から外れる比較例3のものは、圧
縮回復性、へたりに対しては良好であるが、ゴム弾性が
高く、衝撃緩衝性能には劣るものであった。
【0072】実施例1の不織布構造体をひじ当てとして
使用したが、極めて衝撃緩衝性に優れており、良好な使
用感を呈した。また、その構造体をドアの周辺部に貼り
付けて使用したところ、ドアが閉まるときの衝撃音が大
きく低減され、快適な環境が得られた。さらに、靴中敷
として使用したところ、衝撃を適度に吸収し、快適に長
時間歩行することが可能になった。
【0073】
【発明の効果】本発明の不織布構造体は、細径単繊維に
より発現される柔らかさを有し、および細径単繊維が適
度に線状あるいは点状に融着することにより形成される
微細空隙が、内部に均一に分散されている為、良好なク
ッション性を発現する。さらに単繊維が特定の粘弾性特
性を有する単一成分の弾性重合体からなることによりリ
サイクル性、衝撃緩衝性能をも有することを特徴とする
ものである。したがって、得られる不織布構造体は建材
用、寝具、座面、靴底および応力集中が起こらないた
め、蓐瘡用途などにも好適に使用することが出来る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(a)〜(d)の要件を満足する、
    弾性単繊維がランダムに配列されてなる厚みが0.5〜
    50mm、嵩密度が0.15〜0.50g/cm3 の不
    織布であって、該弾性単繊維を構成する弾性重合体はt
    anδピークを−20〜50℃の間に少なくとも一つ有
    し、かつその値が0.4以上であることを特徴とする衝
    撃緩衝性能を有する不織布構造体。 (a)該弾性単繊維の平均直径が0.1〜50μmの範
    囲にあること; (b)該単繊維の2〜50本が互いに並行状態で融着・
    結合され且つその長さが該単繊維の平均直径の10倍〜
    1000倍の範囲にある線状融着部を500〜3000
    個/cm2 有すること; (c)該線状融着部の繊維軸に対して垂直な断面形状
    が、並列状、くの字状、矩形状または束状であること;
    そして (d)該線状融着部同士の交差点状、及び該線状融着部
    と単繊維との交差点状が夫々に融着されてなる点状融着
    部を1000〜5000個/cm3 有すること。
  2. 【請求項2】 弾性単繊維が、下記ポリエステルA、B
    を構成成分とするブロック共重合弾性体からなる請求項
    1記載の衝撃緩衝性能を有する不織布構造体。(A)全
    酸成分を基準として50モル%以上がテレフタル酸であ
    る酸成分と、全ジオール成分を基準として50モル%以
    上が1,4―ブタンジオールであるジオール成分とから
    なるポリエステル。(B)全酸成分として50〜100
    モル%が炭素数8〜16の芳香族ジカルボン酸である酸
    成分と、全ジオール成分を基準として50〜100モル
    %炭素数3〜20の脂肪族ジオール化合物であるジオー
    ル成分とからなるポリエステル。
  3. 【請求項3】 不織布表層面の弾性単繊維が互いの接触
    点状で熱圧着されて平滑な部分を形成し、その部分の全
    面積が不織布構造体の表層面の10%以上を占める請求
    項1記載の衝撃緩衝性能を有する不織布構造体。
JP10000212A 1998-01-05 1998-01-05 衝撃緩衝性能の改善された不織布構造体 Pending JPH11200221A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001275712A (ja) * 2000-03-29 2001-10-09 Mikio Mori ウイズ調整機能付安全靴
JP2003183972A (ja) * 2001-12-17 2003-07-03 Toyobo Co Ltd 立体網状構造体
JP2007160988A (ja) * 2005-12-09 2007-06-28 Inoac Corp ダクト部材およびこれからなるダクト
JP2014064768A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Toyobo Co Ltd 寝具

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