JPH04214053A - 繊維補強水硬性成形品およびその製造方法 - Google Patents

繊維補強水硬性成形品およびその製造方法

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JPH04214053A
JPH04214053A JP2446491A JP2446491A JPH04214053A JP H04214053 A JPH04214053 A JP H04214053A JP 2446491 A JP2446491 A JP 2446491A JP 2446491 A JP2446491 A JP 2446491A JP H04214053 A JPH04214053 A JP H04214053A
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筑木 稔博
Takashi Takada
高田 貴
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重徳 小松
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、曲げ強度が高く、曲げ
歪が大きい、すなわち高強度で靭性(タフネス)に優れ
た繊維補強水硬性成形品と該成形品を製造する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、セメントや石膏などの水硬性物質
の補強にはアスベストが広く使用されてきた。
【0003】しかし、アスベストは天然素材であるため
価格の変動が大きく、さらに近年アスベストの粉塵が健
康および衛生上有害であることが明白になってきたため
、その使用が忌避ないし制限されようとしている。そこ
でアスベストに代わる繊維素材の開発が、我が国をはじ
め世界的規模で検討されている。
【0004】これまでにアスベストを代替する繊維素材
として、例えばガラス繊維、ロックウール、炭素繊維、
スチール繊維、アラミド、オレフィン系繊維、ビニロン
およびアクリル系繊維など多くの繊維が提案されてきた
。これらの代替繊維の中で、価格が安く、耐アルカリ性
およびセメントなど水硬性物質との接着性に優れている
アクリル系繊維が注目され、サイディングボード、スレ
ートおよび屋根材などの補強材に使用されはじめた。
【0005】ところが、従来の湿式紡糸で得られたアク
リル系繊維は引張強度が低く、アスベストに比べ十分な
補強効果が得られず成形品の曲げ強度は劣るものであっ
た。そこで、本発明者らは、先に特願昭59−1258
18号(特公平1−40785号公報)で、乾湿式紡糸
で得られた高強力高弾性率で結節強度が高く、かつ繊維
表面が平滑なアクリル系繊維で補強された繊維補強水硬
性物質を提供し、成形品の曲げ強度、曲げ破壊仕事量お
よび衝撃強さを大幅に増大させることを提案した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一方、建材の大型化あ
るいは長尺化に伴い、輸送中もしくは建設現場での破損
を防止するためセメントなどの水硬性成形品において従
来にも増して曲げ強度が高く、かつ曲げ歪の大きい、す
なわち靭性に優れた性能が要求されるようになってきた
【0007】そこで、本発明者らは、セメントなどの破
壊伸度の小さい脆性物質により一層大きな靭性を付与す
るため、アクリル系繊維で補強された水硬性成形品にお
いて曲げ破壊挙動に注目し鋭意研究した結果、本発明を
なすに到ったものである。
【0008】すなわち、本発明の目的は、アクリル系繊
維を補強材とし、曲げ強度が高く、かつ曲げ歪の大きい
繊維補強水硬性成形品とその製造方法を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明の繊維補強水硬性成形品は、表面処理剤を付着
させたアクリル系繊維と水硬性物質とからなる成形品に
おいて、曲げ破壊したとき引張側で少なくとも3個のク
ラックが発生する繊維補強水硬性成形品である。
【0010】また、本発明の繊維補強水硬性成形品の製
造方法は、水硬性物質とアクリル系繊維を用いて繊維補
強水硬性成形品を製造するにあたり、アクリル系繊維と
して水硬性物質との接着力を弱める表面処理剤を付着せ
しめたアクリル系繊維を用いることを特徴とする繊維補
強水硬性成形品の製造方法である。
【0011】
【作用】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明にかかる繊維補強成形品の特徴は、
アクリル系繊維と水硬性物質とからなる繊維補強成形品
(以下、単に成形品と略す)を曲げ破壊したとき引張側
に少なくとも3個、望ましくは4個以上、さらに望まし
くは5個以上のクラックが発生することにある。
【0013】元来、アクリル系繊維はセメントなど水硬
性物質との接着性に優れるため、該アクリル系繊維を用
いた成形品を曲げ破壊したときは引張側に高々1個のク
ラック、すなわち該アクリル系繊維の切断を伴う1個の
大きなクラックが発生するののが通常である。したがっ
て、このようなアクリル系繊維を補強材とする成形品は
曲げ歪が小さく靭性に劣るという特性を有するものであ
る。
【0014】そこで、成形品の曲げ歪を大きくするには
、曲げ破壊したとき引張側に繊維の切断を伴う1個の大
きなクラック以外に繊維の切断を伴わない微小なクラッ
クを多数発生させることが重要なものである。それには
、本発明者らの知見によれば、アクリル系繊維に表面処
理剤を付与しマトリックスであるセメントなど水硬性物
質に対する補強効果を損なうことなく該アクリル系繊維
と該水硬性物質との接着力を弱めることが重要であり、
後述するように成形品の曲げ破壊試験で引張側に少なく
とも3個のクラックが発生するように表面処理剤を付与
することが必要である。なお、クラックの数の上限につ
いては特に限定されるものではないが、本発明者らの各
種知見によれば、本発明の所期の効果を有効に発揮させ
る上で、100ないし数100個ぐらいまでが現実的で
あるようであり、より現実的には数10個程度まででも
十分なようである。すなわち、それを越えても効果上の
差異はあまりないようである。
【0015】本発明でアクリル系繊維に付着させる表面
処理剤としては、成形品を曲げ破壊したとき引張側に少
なくとも3個のクラックを発生させることができるもの
であれば、特に限定されるものではなく、例えば、酸化
ポリエチレン、酸化ポリプロピレン、アクリロニトリル
をグラフト重合したポリビニールアルコール、架橋性ポ
リビニールアルコール、水溶性ポリエステル、ウレタン
樹脂、変性フッソ樹脂、アミノ変性、アルコール変性お
よびエポキシ変性シリコン樹脂などがある。これらのう
ち、特に酸化ポリエチレン系化合物(一例として、低分
子量ポリエチレンの側鎖にカルボキシル基を導入し、特
にその一部に適当な原子団を介したりして一般式(−C
H2 CH2 O−)l −Hで示されるポリオキシエ
チレン基を導入した化合物などが挙げられる)、あるい
は変性フッソ樹脂、特にポリフルオロアルキル基含有化
合物、好ましくはポリパーフルオロアルキル基含有化合
物(一例として、下式1に示される構造を主構成単位と
するポリパーフルオロアルキルアルケニルカルボキシレ
ート系樹脂や、下式2で示される構造を主構成単位とす
るポリビニルパーフルオロアルキレート系樹脂などが挙
げられる)が有効である。
【0016】   ここで、R1、R1′は水素、低級アルキル基、カ
ルボキシル基あるいはアミノ基あるいは水酸基を有する
反応性原子団、R2は一般式Cn F(2n+1)で示
されるパーフルオロアルキル基であり、l 、m、n 
はいずれも整数であるが、R2におけるnの値は十分な
性能を得るためには少なくとも3以上好ましくは6以上
必要である。また、エステル基とR2の間に適当なフッ
ソ不含原子団、例えば、(−SO2 NR3R3′R3
″−)や(−CONH−)や(−R3OCO−)や(−
R3O−)や(−R3−)、ここでR3、R3′、R3
″は低級アルキル基や2価のアルキレン基等のフッソ不
含原子団等を適宜組合せて導入することもできる。
【0017】また、ポリフルオロアルキル基を含有する
化合物の共重合割合は、望ましくは40重量%以上好ま
しくは50重量%以上である。
【0018】ところで、上記表面処理剤を付着したアク
リル系繊維をセメントなど水硬性物質へ配合するときは
、水の存在下で混合される。特に、抄造法で成形品を製
造する場合多量の水が用いられる。そのため、成形品の
製造工程中、すなわち、水の存在下で撹拌されたときア
クリル系繊維に付着した上記表面処理剤ができるだけ脱
落しないようにすることが望ましい。例えば、酸化ポリ
エチレンの場合、水系エマルジョンにエポキシ系乳化剤
やカチオン系乳化剤を添加するとか、高分子量の酸化ポ
リエチレンを用いるのが望ましい。しかしながら、高分
子量であるほどアクリル系繊維に均一に付着させにくく
なるので、分子量にして700から6000程度のもの
を用いるのが好ましい。
【0019】また、変性フッソ樹脂の場合、例えば上記
式1あるいは式2に示されたポリパーフルオロアルキル
アルケニルカルボキシレート系樹脂の場合、R1、R1
′中に側鎖として導入することのできる反応性原子団に
、例えばシランカップリング剤のごとき反応性シリコー
ンやイソシアネート基を持つ化合物等を作用させて脱落
を抑制することができる。また、シリコーン樹脂や架橋
性ウレタン樹脂等をバインダーとして併用するのが望ま
しい。
【0020】さらにアクリル系繊維の表面にできるだけ
均一に、かつ広く上記表面処理剤を付着させるため、ア
クリル系繊維に対する濡れ性を向上させる意味から酸化
ポリエチレンを溶媒であるキシレンなどに溶解した溶液
で処理したり、上記表面処理剤の水系エマルジョンに表
面張力低下剤を添加して処理するのが望ましい。
【0021】また、上記表面処理剤の付着量は0.05
〜2重量%とすることが好ましく、より好ましくは0.
5〜1.5重量%である。ここで、付着量が0.05重
量%より少ないと本発明の効果を十分に発揮することが
むずかしくなり、一方、2重量%より多くなると繊維同
志が接着して分散性が低下する傾向にあり好ましくない
【0022】さらに、上記表面処理剤の付着方法は、特
に限定されるものでなく、例えば浸漬法、スプレー法、
タッチロール法などが採用できる。特に、トウ状の繊維
束を用いる場合は、上記表面処理剤が十分に繊維間に含
浸するように多段処理したり、超音波を用いたり、付着
処理した後熱固定したりするのは有効な手段である。本
発明に用いられるアクリル系繊維は、アクリロニトリル
(以下ANと略す)系ポリマを湿式、乾式および乾湿式
紡糸して得られる繊維である。このうち、特に重合度が
極限粘度で2.5〜5.0の高重合度AN系ポリマを乾
湿式紡糸して得られ、引張強度が少なくとも10g/d
、弾性率が少なくとも180g/dおよび結節強度が少
なくとも1.9g/dであり、かつ表面が平滑なアクリ
ル系繊維が望ましい。すなわち、上記のように乾湿式紡
糸して得られた高強度で、かつ表面が平滑なアクリル系
繊維に前記表面処理剤を付着させると、セメントなど水
硬性物質に対する補強効果が高く、かつ該水硬性物質と
の接着力を適度に弱めることができるので曲げ強度およ
び曲げ歪がともに大きい靭性に優れた成形品を得ること
ができる。
【0023】ここで、アクリル系繊維の製造に用いられ
るAN系ポリマとしては、AN単独または少なくとも9
0モル%のANと10モル%以下の該ANに対して共重
合性を有するモノマ、例えばアクリル酸、メタクリル酸
、イタコン酸などのカルボン酸及びそれらの低級アルキ
ルエステル類、ヒドロキシメチルアクリレート、ヒドロ
キシエチルアクリレート、ヒドロキシメチルメタアクリ
レートなどのカルボン酸の水酸基を含有するヒドロキシ
アルキルアクリレート、アクリルアミド、メタクリルア
ミド、α−クロルアクリロニトリル、ヒドロキシエチル
アクリル酸、アリルスルホン酸、メタクリルスルホン酸
などの共重合モノマを例示することができるが、このう
ちアクリルアミド系モノマが高強度高弾性率繊維を得る
上で特に望ましい。
【0024】これらのAN系ポリマは、ジメチルスルホ
キシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)
、ジメチルアセトアミド(DMAc)などの有機溶剤、
塩化カルシウム、塩化亜鉛、ロダンソーダなどの無機塩
濃厚水溶液、硝酸などの無機系溶剤に溶解して、溶液粘
度が2000ポイズ以上、好ましくは3000〜100
00ポイズ、ポリマ濃度が5〜20%の紡糸原液を作成
する。
【0025】かくして得られた前記高重合度AN系ポリ
マの溶剤溶液(紡糸原液)から、できる限り高強度高弾
性率で、内外構造差の少ない緻密な繊維を製造するため
には、この高重合度AN系ポリマの紡糸原液を紡糸口金
を通していったん空気などの不活性雰囲気中に吐出した
後、吐出された該紡糸原液を凝固浴中に導いて凝固を完
結させる、いわゆる乾湿式紡糸法を採用し、高度に延伸
することが望ましい。この乾湿式紡糸の具体的条件とし
ては、紡糸原液を紡糸口金面と凝固浴液面との距離が1
〜20mm、好ましくは3〜10mmの範囲内に設定さ
れた該紡糸口金面と凝固浴液面とで形成される微小空間
に吐出した後、凝固浴へ導いて凝固させ、次いで得られ
た繊維糸条を常法により、水洗、脱溶媒、1次延伸、乾
燥・緻密化、2次延伸、熱処理などの後処理工程を経由
せしめて延伸繊維糸条とする。この乾湿式紡糸によって
得られる繊維糸条は、延伸性が極めて優れているが、好
ましくは2次延伸方法として、150〜270℃の乾熱
下に少なくとも1.1倍、好ましくは1.5倍以上延伸
し、全有効延伸倍率が少なくとも10倍、好ましくは1
2倍以上になるように延伸し、その繊度を0.5〜7デ
ニール(d)、好ましくは1〜5dの範囲内とするのが
よい。
【0026】得られたアクリル系繊維は、好ましくは長
さ0.5〜15mmに切断され、配合組成物重量あたり
0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜3重量%の範囲
内で水硬性物質と混合される。
【0027】本発明に用いられる水硬性物質とは水和に
よって硬化する無機物質をいい、例えばポルトランドセ
メントを始めとする各種セメント類、石膏、ケイ石、ケ
イソウ土、高炉スラグ、フライアッシュおよび石灰など
が挙げられる。
【0028】次いで、上記水硬性物質と水とからなるス
ラリーまたはペーストにアクリル系繊維を混入した配合
物は所望の形状に成形される。成形方法として、たとえ
ばハチェック法といわれるスラリー状の配合物を抄造し
て成形する方法またはペースト状の配合物を押出し機で
金型に注入する方法などを適用することができる。この
とき、抄造性およびペーストの流動性を向上させるため
に、木材パルプ、アクリル系繊維やアラミド繊維などを
フィブリル化したパルプ状物、無機繊維およびその他充
填剤を適宜配合することができる。さらに、成形品に多
孔性を与え軽量化するために、パーライト、シラスバル
ーン、ガラスバルーンなどを適宜配合してもよい。
【0029】
【発明の効果】本発明にかかる成形品は、表面処理剤を
付着したアクリル系繊維を補強材とした水硬性物質から
なり、かつ高い曲げ強度を維持しながら引張側に多数の
クラックを発生して曲げ破壊するため曲げ歪が大きく靭
性に優れている。
【0030】したがって、建築用資材、土木用資材等多
くの用途に活用することができる。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明の効果をさらに具
体的に説明する。なお、本発明において成形品の曲げ破
壊と引張側に発生したクラック数の測定は次のような方
法で行なった。
【0032】曲げ破壊:含水率が6±1重量%の成形品
を成形方向、すなわち、アクリル系繊維がより配向して
いる方向と平行に幅7mm、長さ200mmに切断し試
験片を作成する。得られた試験片をJIS−A1408
に準じ切断面に垂直に3点曲げ試験を行なう。このとき
、スパンは165mm、曲げ速度は1mm/分とする。 そして、成形品の曲げ強度および曲げ歪を測定する。
【0033】クラック数の測定:上記曲げ破壊した成形
品において、引張側に発生したクラックを倍率30倍の
ルーペで観察しその数を測定する。このとき、クラック
数はn数を7としたときの平均値とする。
【0034】実施例1〜10、比較例1〜3アクリルア
ミド1重量%とAN99重量%をDMSO中で溶液重合
し、極限粘度の異なるAN系重合体を作成した。得られ
た重合体溶液を紡糸原液とし湿式および乾湿式紡糸した
。凝固浴としては15℃、55%DMSO水溶液を用い
た。得られた未延伸繊維糸条は熱水浴中で5倍に延伸し
た後、油剤を付与し110℃で乾燥、緻密化した。次い
で、180℃の乾熱チューブ中で最高延伸倍率の85%
で二次延伸し、表1に示す繊度約2デニールのアクリル
系繊維を得た。
【0035】得られた繊維を表2に示す各種表面処理剤
の水系エマルジョン溶液に浸漬した後、乾燥し繊維長5
mmに切断した。このとき、表面処理剤の付着量は約1
重量%であった。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】次に、木材パルプ10g、シリカ微粉末5
0gおよびポルトランドセメント410gを水10リッ
トルに入れ撹拌した後、表2のアクリル系繊維10gを
加え再度撹拌した。次いで、低速で撹拌しながらアニオ
ン性ポリアクリルアミド系高分子凝集剤を水硬性物質に
対し200ppm添加しスラリーを作成した。得られた
スラリーを50メッシュの金網を敷いた20cm×25
cmの金型に移して濾過した後、100kg/cm2 
の圧力で1分間プレスして厚さ約6mmのグリーンシー
トを作成した。次いで、得られたグリーンシートを10
0%RHの室温に24時間、25℃水中に6日間および
80℃水中に15時間養生した後、50℃で20時間乾
燥し比重約1.6のセメント板を得た。このとき、成形
品の含水率は約6重量%であった。
【0039】得られたセメント板から試験片を切出し、
曲げ破壊を行ない、曲げ強度、曲げ歪およびクラック数
を測定した。その結果を表2に示した。表2から本発明
の成形品は曲げ強度および曲げ歪が大きく、靭性に優れ
ていることがわかる。
【0040】実施例11、12、比較例4表1に示した
アクリル系繊維Cを用い、実施例1と同様にしてスラリ
ーを作成し、ハチェック法でスレートを成形した。得ら
れたスレートを28日間室温で自然養生した後、成形方
向と平行に試験片を切出し実施例1と同様にして曲げ強
度、曲げ歪およびクラック数を測定した。 その結果を表2に示した。表2から本発明の成形品は曲
げ強度および曲げ歪が大きく、靭性に優れている。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面処理剤を付着させたアクリル系繊維と
    水硬性物質とからなる成形品において、曲げ破壊したと
    き引張側で少なくとも3個のクラックが発生することを
    特徴とする繊維補強水硬性成形品。
  2. 【請求項2】表面処理剤が、酸化ポリエチレン系化合物
    であることを特徴とする請求項1記載の繊維補強水硬性
    成形品。
  3. 【請求項3】表面処理剤が、変性フッソ樹脂であること
    を特徴とする請求項1記載の繊維補強水硬性成形品。
  4. 【請求項4】アクリル系繊維が、アクリロニトリル系重
    合体を乾湿式紡糸することによって得られ、かつ引張強
    度が少なくとも10g/d、弾性率が少なくとも180
    g/dおよび結節強度が少なくとも1.9g/dのもの
    であることを特徴とする請求項1記載の繊維補強水硬性
    成形品。
  5. 【請求項5】水硬性物質とアクリル系繊維を用いて繊維
    補強水硬性成形品を製造するにあたり、アクリル系繊維
    として水硬性物質との接着力を弱める表面処理剤を付着
    せしめたアクリル系繊維を用いることを特徴とする繊維
    補強水硬性成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】表面処理剤が、酸化ポリエチレン系化合物
    であることを特徴とする請求項5記載の繊維補強水硬性
    成形品の製造方法。
  7. 【請求項7】表面処理剤が、変性フッソ樹脂であること
    を特徴とする請求項5記載の繊維補強水硬性成形品の製
    造方法。
  8. 【請求項8】アクリル系繊維が、アクリロニトリル系重
    合体を乾湿式紡糸することによって得られ、かつ引張強
    度が少なくとも10g/d、弾性率が少なくとも180
    g/dおよび結節強度が少なくとも1.9g/dである
    請求項5記載の繊維補強水硬性成形品の製造方法。
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