JPH04211695A - スルホコハク酸グリコシドエステル及びその製造方法 - Google Patents

スルホコハク酸グリコシドエステル及びその製造方法

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JPH04211695A
JPH04211695A JP3038508A JP3850891A JPH04211695A JP H04211695 A JPH04211695 A JP H04211695A JP 3038508 A JP3038508 A JP 3038508A JP 3850891 A JP3850891 A JP 3850891A JP H04211695 A JPH04211695 A JP H04211695A
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JP
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group
carbon atoms
formula
glycosidic
glycoside
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JP3038508A
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Yousen Mizushima
洋泉 水島
Akira Yamamuro
山室 朗
Yukinaga Yokota
行永 横田
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H15/00Compounds containing hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals directly attached to hetero atoms of saccharide radicals
    • C07H15/02Acyclic radicals, not substituted by cyclic structures
    • C07H15/04Acyclic radicals, not substituted by cyclic structures attached to an oxygen atom of the saccharide radical
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D1/00Detergent compositions based essentially on surface-active compounds; Use of these compounds as a detergent
    • C11D1/02Anionic compounds
    • C11D1/12Sulfonic acids or sulfuric acid esters; Salts thereof
    • C11D1/123Sulfonic acids or sulfuric acid esters; Salts thereof derived from carboxylic acids, e.g. sulfosuccinates

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な界面活性剤とし
て有用なスルホコハク酸グリコシドエステル及びその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】スルホ
コハク酸ハーフエステル(本発明において、スルホコハ
ク酸ハーフエステルとは、スルホコハク酸の2つのカル
ボキシル基のうち、スルホ基が結合する炭素原子に結合
するカルボキシル基のみがエステル化されているものを
意味する)は、低刺激性のアニオン性界面活性剤である
ことから、欧米ではシャンプー、バブルバス用洗浄基剤
として利用されている。スルホコハク酸ハーフエステル
は、それ自身が低刺激性であるだけでなく、他の活性剤
と併用した場合に、その活性剤の皮膚刺激性並びに眼粘
膜刺激性を著しく改善することが知られており(特開昭
56−38395 )、低刺激性ですすぎ性が良く、柔
軟性を付与できるシャンプー、ボディーシャンプー、手
洗い用洗浄剤組成物としての利用が提案されている(特
開昭57−65798 )。しかしながら、スルホコハ
ク酸ハーフエステルは、一般に起泡力がやや劣るという
欠点があった。
【0003】一方、糖誘導体界面活性剤であるアルキル
グリコシドは、低刺激性でしかも非イオン性界面活性剤
であるにも拘わらず、それ自身安定な泡を形成し、又他
の陰イオン性界面活性剤に対して泡安定剤として作用す
るという優れた特徴を持っている。又、化石燃料に依存
しないバイオマス原料の有効利用、及び良好な生分解性
を持つことから、環境保全といった観点からも最近、注
目されている。
【0004】しかしながらアルキルグリコシドは、水に
対する溶解性が悪いという欠点があった。そこでその溶
解性を改善するためにアルキルグリコシドをさらに化学
的に修飾することにより、アルキルグリコシド誘導体と
なし、界面活性剤等の目的に供しようとする研究につい
てもいくつかの例が知られている。例えば、米国特許第
3640998 号、同じく第3653095号、及び
特公表平1−501303号ではアルキルグリコシドに
対するアルキレンオキシドの付加による修飾が試みられ
ている。また、米国特許第4663444号ではアルキ
ル−α−グリコシドと長鎖アルキルメタンスルホナート
との反応によるアルキル−α−グルコシド6−O −モ
ノ長鎖アルキルエーテルを合成している。さらに特開平
1−226896号では、水溶媒中、アルキルグリコシ
ドを白金触媒存在下で酸化するアルキルグルクロン酸の
製造法が提案されている。しかしながら、これらの方法
によるアルキルグリコシドの修飾においては、得られる
アルキルグリコシド誘導体の物性が、原料であるアルキ
ルグリコシドと比較して何ら改良されず、むしろ低下し
たり、あるいはその合成が工業的に実施困難であること
等の点から、いずれも有益な方法であるとは言い難い。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこれらの実
情に鑑み、スルホコハク酸ハーフエステル及びアルキル
グリコシドの化学修飾による新規な且つ優れた性質の発
現について鋭意検討した結果、アルキルグリコシドの誘
導体であるスルホコハク酸グリコシドエステルが、公知
のスルホコハク酸ハーフエステルの問題点である起泡性
、及びアルキルグリコシドの問題点である水に対する溶
解性といった界面活性剤としての性質上のそれぞれの問
題点を一挙に解決することができ、なおかつ良生分解性
で低刺激性であるという、環境及び人体に対する安全性
の高い優れた界面活性剤であることを見い出し、本発明
を完成した。
【0006】即ち、本発明は、下記の一般式(I)で示
されるスルホコハク酸グリコシドエステル、並びにその
製造方法を提供するものである。
【0007】 A(Gn)〔(R1O)x B〕y         
    (I)〔但し式中Gn:炭素数5〜6を有する
還元糖、又はその縮合体(但しnはその縮合度を示し、
平均値が1〜10の数を示す)におけるすべての非グリ
コシド性水酸基の水素原子及びグリコシド性水酸基の水
素原子を除いたあとに残る糖残基を示す。
【0008】A :A 基は糖残基GnとO−グリコシ
ド結合で結合し、R2(OR3)z基を示す。ここでR
2は直鎖又は分岐鎖の炭素数6〜22のアルキル基、ア
ルケニル基又はアルキルフェニル基を示し、R3は炭素
数2〜4のアルキレン基を示し、z は平均値が0〜2
0の数を示す。
【0009】R1:炭素数2〜4のアルキレン基であり
、その一方の末端は糖残基Gnにおける非グリコシド性
水酸基由来の酸素原子とエーテル結合し、他の末端は−
OB基と結合するものである。
【0010】x :(炭素数5〜6を有する還元糖又は
その縮合体における非グリコシド性水酸基に対するアル
キレンオキシド全付加モル数)/y を示し、0〜10
の数である。
【0011】y :炭素数5〜6を有する還元糖又はそ
の縮合体における非グリコシド性水酸基の数を示す。
【0012】
【化3】
【0013】ここで Mは同一または異なる水素原子、
アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、炭素
数2〜3のモノ、ジ若しくはトリアルカノールアンモニ
ウム、炭素数1〜5のアルキル置換アンモニウム又は塩
基性アミノ酸基を示す。〕上記の記号の定義においてG
nの例示をすれば次の通りである。
【0014】
【化4】
【0015】 〔n は糖結合度を示し平均値が1〜10の数を示す〕
スルホコハク酸ハーフエステルの製造については、古く
から知られており、無水マレイン酸と脂肪アルコールを
反応させた後に、亜硫酸ナトリウムで硫酸化する方法(
米国特許第2628091 号)が開示されている。又
、炭素数12〜18のアルコールのエチレンオキシド付
加物のスルホコハク酸ハーフエステル(DE−3627
296)、ポリエチレンオキシドあるいはポリプロピレ
ンオキシドのビス−スルホコハク酸ハーフエステル(D
E−3311601)、あるいはペルフルオロアルキル
アルコール、又はそのエチレンオキシド付加体のスルホ
コハク酸ハーフエステル(特公昭58−23387)な
ど、種々のアルコールのスルホコハク酸ハーフエステル
が知られている。本発明のスルホコハク酸グリコシドエ
ステルは、グリコシド基(Gn)を必須成分とするスル
ホコハク酸ハーフエステルであり、新規な且つ優れた性
質を有する界面活性剤である。本発明が提供するスルホ
コハク酸グリコシドエステルは、下記の一般式(II)
で示されるグリコシド化合物、又はそのアルキレンオキ
シド付加体、又はそれらの混合物をマレイン酸無水物と
反応させて、下記の一般式(III)で示されるマレイ
ン酸ハーフエステルを生成させ、必要に応じてアルカリ
性物質で中和させた後、亜硫酸アルカリ金属塩及び/又
はアルカリ金属水酸化物を含有する酸性亜硫酸アルカリ
金属塩でスルホン化することにより得られる。
【0016】 A(Gn)〔(R1O)x H〕y         
   (II)〔但し、式中Gn:炭素数5〜6を有す
る還元糖、又はその縮合体(但しn はその縮合度を示
し、平均値が1〜10の数を示す)におけるすべての非
グリコシド性水酸基の水素原子及びグリコシド性水酸基
の水素原子を除いたあとに残る糖残基を示す。
【0017】A :A 基は糖残基GnとO−グリコシ
ド結合で結合し、R2(OR3)z基を示す。ここでR
2は直鎖又は分岐鎖の炭素数6〜22のアルキル基、ア
ルケニル基又はアルキルフェニル基を示し、R3は炭素
数2〜4のアルキレン基を示し、z は平均値が0〜2
0の数を示す。
【0018】R1:炭素数2〜4のアルキレン基であり
、その一方の末端は糖残基Gnにおける非グリコシド性
水酸基由来の酸素原子とエーテル結合し、他の末端は水
酸基と結合するものである。
【0019】x :(炭素数5〜6を有する還元糖又は
その縮合体における非グリコシド性水酸基に対するアル
キレンオキシド全付加モル数)/y を示し、0〜10
の数である。
【0020】y :炭素数5〜6を有する還元糖又はそ
の結合体における非グリコシド性水酸基の数を示す。〕
A(Gn)〔(R1O)x E〕y         
   (III)(式中、A 、Gn、x 、y は前
記の意味を示す。R1は炭素数2〜4のアルキレン基で
あり、その一方の末端は糖残基Gnにおける非グリコシ
ド性水酸基由来の酸素原子とエーテル結合し、他の末端
は−OE 基と結合するものである。
【0021】
【化5】
【0022】ここで、M は同一または異なる水素原子
、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、炭
素数2〜3のモノ、ジ若しくはトリアルカノールアンモ
ニウム、炭素数1〜5のアルキル置換アンモニウム又は
塩基性アミノ酸基を示す。)スルホコハク酸グリコシド
エステル(I)の原料となるグリコシド化合物(II)
  本発明に於いて使用されるグリコシド化合物(II
)は公知の方法(特公昭47−24532 号、USP
 第 3839318号、EP第092355号、特開
昭59−139397号、特開昭58−189195号
など)で合成されるものであって、糖類と高級アルコー
ルとを酸触媒の存在下に直接反応させる方法、あるいは
予め糖類をメタノール、エタノール、プロパノール又は
ブタノールなどの低級アルコールと反応させたのち高級
アルコールと反応させる方法のいずれでも得られるもの
である。また、このようにして得られたグリコシド化合
物に炭素数2〜4のアルキレンオキシドを付加したもの
も使用され得る。
【0023】グリコシド化合物(II)の合成に使用さ
れる糖類は、単糖類、オリゴ糖類あるいは多糖類が使用
される。単糖類の具体例としてはアルドース類、例えば
アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グ
ロース、イドース、ガラクトース、タロース、リボース
、アラビノース、キシロース、リキソース及びケトース
類であるフルクトースなどが挙げられる。オリゴ糖類の
具体例としては、マルトース、ラクトース、スクロース
、マルトトリオースなどが挙げられる。多糖類の具体例
としてはヘミセルロース、イヌリン、デキストリン、デ
キストラン、キシラン、デンプン、加水分解デンプンな
どが挙げられる。
【0024】またグリコシド化合物(II)の合成に使
用される高級アルコールは、直鎖型又は分岐型の炭素数
6〜22の高級アルコールであり、例えばヘキサノール
、ペプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノー
ル、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール
、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、ヘプタデカノ
ール、オクタデカノール、メチルペンタノール、メチル
ヘキサノール、メチルヘプタノール、メチルオクタノー
ル、メチルデカノール、メチルウンデカノール、メチル
トリデカノール、メチルヘプタデカノール、エチルヘキ
サノール、エチルオクタノール、エチルデカノール、エ
チルドデカノール、2−ヘプタノール、2−ノナノール
、2−ウンデカノール、2−トリデカノール、2−ペン
ダデカノール、2−ヘプタデカノール、2−ブチルオク
タノール、2−ヘキシルオクタノール、2−オクチルオ
クタノール、2−ヘキシルデカノール、2−オクチルデ
カノールなどである。アルケノールの例としては、ヘキ
セノール、ヘプテノール、オクテノール、ノネノール、
デセノール、ウンデセノール、ドデセノール、トリデセ
ノール、テトラデセノール、ペンタデセノール、ヘキサ
デセノール、ヘプタデセノール、オクタデセノール、ま
たアルキルフェノールの例としてはオクチルフェノール
、ノニルフェノールなどである。さらには前記の高級ア
ルコール又はアルキルフェノールの炭素数2〜4のアル
キレンオキシド付加体も使用される。
【0025】このようにして得られるグリコシド化合物
(II)は、次のような方法でエステル化、次いでスル
ホン化されて、本発明のスルホコハク酸グリコシドエス
テル(I)が得られる。
【0026】 スルホコハク酸グリコシドエステル(I)  従来、ス
ルホコハク酸ハーフエステルの合成については、無水マ
レイン酸と脂肪アルコールとの反応によりハーフエステ
ル化した後、水溶液中で亜硫酸ナトリウムでスルホン化
する方法(USP−2628091 号、DE−362
7296号)が知られている。
【0027】本発明のスルホコハク酸グリコシドエステ
ルは、それら公知の方法と同様に、非水かつ非アルコー
ル性溶媒中、原料であるグリコシド化合物(II)と無
水マレイン酸とを反応させて、ハーフエステルを生成さ
せ、亜硫酸ソーダ等で、水溶媒中でスルホン化すること
により合成できる。ここで本発明において重要な点は、
使用される原料である無水マレイン酸の両カルボキシル
基のうちのひとつのみが原料グリコシド化合物の非グリ
コシド性水酸基又はそのアルキレンオキシド付加体の水
酸基とエステル化することが必要な点である。以下、環
状酸無水物の両カルボキシル基のうち、一つのみがエス
テル化反応に関与して得られるエステルをハーフエステ
ルと記し、二つのカルボキシル基がエステル化反応に関
与して得られるエステルをジエステルと記す。
【0028】本発明者らは上記スルホコハク酸グリコシ
ドエステルの合成法について鋭意検討した結果、中間体
であるグリコシド化合物のマレイン酸ハーフエステルの
合成反応に於いて、無溶媒でも良いが、このエステル化
反応を非水及び非アルコール性溶媒中低温下で行うこと
により、所望のハーフエステルがほぼ選択的に得られ、
引き続き水を溶媒として亜硫酸ナトリウム等でスルホン
化反応を行うことにより、収率良くスルホコハク酸グリ
コシドエステル(I)が生成することを見い出し、本発
明の製造方法を完成した。
【0029】具体的に述べれば、本発明の原料グリコシ
ド化合物(II)を非水及び非アルコール性溶媒に溶解
させ、次いで無水マレイン酸を上記グリコシド溶液に加
え、無水条件下に加熱攪拌することによって無水マレイ
ン酸ハーフエステルを得、引き続き亜硫酸ナトリウムの
水溶液中で加熱攪拌することにより、効率良く本発明の
スルホコハク酸エステル(I)を得ることができる。
【0030】この反応の反応式を例示すれば、次の通り
である。
【0031】
【化6】
【0032】本発明の反応のエステル化工程において、
先づ溶媒としては水及び低級アルコール以外の原料グリ
コシド化合物(II)が可溶である有機溶媒、例えばD
MF、DME、DMSO、ジオキサン、THF 、トル
エン、酢酸エチル等を用いることができるが、DMF 
、トルエンが望ましい。エステル化反応は無溶媒で行う
ことも可能であるが、原料グリコシド化合物(II)及
び無水マレイン酸の混合物の粘度を下げるためには反応
温度を非常に高くしなければならず、その結果ジエステ
ルの生成等の副反応が進行し易くなるため、溶媒を使用
した方が良い。反応原料である無水マレイン酸の添加量
は、目的とするスルホコハク酸グリコシドエステル(I
)のエステル置換度に応じて任意に選択することができ
る。
【0033】反応温度は0〜150 ℃、好ましくは2
0〜90℃である。温度が90℃を越えると、ジエステ
ルの生成等の副反応が顕著になるため好ましくない。又
、低過ぎる場合には、エステル化に要する時間が長くな
るため好ましくない。エステル化の反応時間は温度にも
よるが1〜20時間で充分である。
【0034】次にエステル化反応に用いた溶媒を減圧下
に加熱して留去し、グリコシドのマレイン酸ハーフエス
テルを得る。このようにして得られた無水マレイン酸の
グリコシドハーフエステルはカルボン酸型であり、必要
に応じてアルカリ性物質で中和して、その中和塩として
次のスルホン化工程に供せられる。アルカリ性物質を、
もしそれが固体であれば濃度1〜40%の水溶液として
カルボン酸に当量加え、70℃以下の温度で約1時間攪
拌することによって中和塩とすることができる(中和工
程)。アルカリ性物質としては水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化リチウム、水酸化バリウム、炭酸水
素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機
アルカリ、あるいはモノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、塩基性アミノ酸等を
挙げることができる。
【0035】以上の様にして得られたグリコシドのマレ
イン酸ハーフエステルあるいはその中和塩を亜硫酸アル
カリ金属塩あるいは酸性亜硫酸アルカリ金属塩の水溶液
中50〜100 ℃、好ましくは60〜90℃で2〜5
時間反応させることにより容易にスルホン化することが
できる(スルホン化工程)。
【0036】このようにして得られたスルホコハク酸グ
リコシドエステル(I)含有混合物中に存在する水を減
圧下に加熱して留去(脱水工程)、残存する無機塩及び
有機塩を電気透析、イオン交換樹脂;吸着剤等による吸
着、あるいは溶剤精製等により除去(脱塩工程)するこ
とができるが、用途によっては上記の中和工程、脱水工
程、及び脱塩工程を省略することもできる。
【0037】
【発明の効果】以上の様にして得られる本発明のスルホ
コハク酸グリコシドエステル(I)は、生分解性が良好
なエステル基、グリコシド基をもつ新規なアニオン性界
面活性剤であり、皮膚、毛髪に対してマイルドで、人体
・生物及び環境に対する安全性が高く、しかも起泡性、
耐硬水性、水への溶解性が良好である等優れた界面科学
的性質を有しており、洗浄剤等の幅広い分野で使用する
ことができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるも
のではない。
【0039】実施例1 a)  ラウリルアルコール4890g(26.3mo
l)、無水グルコース789g(4.38mol) 及
びパラトルエンスルホン酸1水和物11.7g(0.0
6mol)を10リットルフラスコ中で加熱攪拌した。  100℃まで昇温の後、系内圧力を40mmHgとし
て脱水反応を開始した。この際、反応混合液中に窒素を
0.1Nm3/hrで吹き込み生成する水を効率よく除
去する様にした。反応開始 7.5時間でグルコースが
消費されたことを目視にて確認し、減圧を解除し冷却し
た後NaOH水を加えて中和した。副生する多糖を濾別
し、次いで、濾液を 180℃、 0.3mmHgの条
件で蒸留してラウリルグルコシド 1400gを得た。 得られたラウリルグルコシドの平均糖縮合度は1.2 
であった。
【0040】b)  上記ラウリルグルコシド 50g
(0.131mol)をDMF 50mlに溶解させ、
細かく粉砕した無水マレイン酸12.9g(0.131
mol) を加えて60℃で2時間攪拌した。この反応
混合物中に亜硫酸ナトリウム16.5g(0.131m
ol) を含む水溶液200 mlを添加し80℃で約
3時間攪拌した。この混合物から水及びDMF をエバ
ポレーターを用いて、減圧下に加熱して留去した。残留
固体をエタノール約500 mlで洗浄し、乾燥させる
ことによって、白色粉末70g (ラウリルグルコシド
基準収率85.6%)を得た。下記のIRはスルホコハ
ク酸・ラウリルグルコシドエステルが生成していること
を示す。)     ラウリルモノグルコシドのモノスルホコハク酸
ハーフエステルジナトリウム塩、及びラウリルジグルコ
シドのモノスルホコハク酸ハーフエステルジナトリウム
塩に相当する分子イオンピークを検出した(+H型及び
+Na型*で)。
【0041】ラウリルモノグルコシドモノスルホコハク
酸ハーフエステルジナトリウム塩 ラウリルジグルコシドモノスルホコハク酸ハーフエステ
ルジナトリウム塩 (註)*: FABイオン化法では極性物質の分子イオ
ンピークは+Na型クラスターとして現れることが多い
【0042】実施例2 1.25の糖縮合度を持つラウリルグルコシド300 
g(0.772mol) をトルエン300gに溶解さ
せ、無水マレイン酸71.9g(0.733mol) 
を加えて70℃で2時間攪拌した。この混合物から溶媒
であるトルエンを減圧下に加熱して留去した。残留物に
水400mlを加えて溶解させ、攪拌しながら亜硫酸ナ
トリウム92.4g(0.733mol) を含む水溶
液を室温で約1時間で滴下し、その後、70℃で1時間
攪拌した。 反応混合物から水を留去し、約1リットルのエタノール
を加えて約1時間還流し、不溶の白色沈澱を濾取した。 減圧下デシケーター中で乾燥させ白色粉末343.9g
を得た(無水マレイン酸基準収率76.6%)。
【0043】この生成物の構造の確認については、実施
例1と同様に行った。
【0044】実施例3 1.20の糖縮合度を持つデシルグルコシド200g 
(0.568mol) を130 ℃に加熱し、加熱溶
融させた無水マレイン酸55.6g(0.568mol
) を攪拌しながら30分で滴下した。滴下終了後さら
に130 ℃で30分間攪拌し、水200 mlを加え
て水溶液とした。次にこの水溶液を60℃まで冷却し、
亜硫酸ナトリウム66.7g(0.529mol) を
含む水溶液500 mlを攪拌しながら約30分で滴下
し、その後80℃で2時間攪拌した。反応混合物から水
を減圧下に留去し、残留固体に800 mlのエタノー
ルを加え、不溶物を濾取し、減圧下に乾燥させ、白色粉
末261.7gを得た(デシルグルコシド基準収率79
.9%)。
【0045】この生成物の構造はFABイオン化法Ma
ssスペクトルにより確認した。
【0046】Mass(FAB イオン化法)  デシ
ルモノグルコシドのモノスルホコハク酸ハーフエステル
ジナトリウム塩、及びデシルジグルコシドのモノスルホ
コハク酸ハーフエステルジナトリウム塩に相当する分子
イオンピークを検出した(+H型及び+Na型で)。
【0047】デシルモノグルコシドのモノスルホコハク
酸ハーフエステルジナトリウム塩 デシルジグルコシドのモノスルホコハク酸ハーフエステ
ルジナトリウム塩

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  下記の一般式(I)で示されるスルホ
    コハク酸グリコシドエステル。 A(Gn)〔(R1O)x B〕y         
        (I)〔但し式中Gn:炭素数5〜6を有する
    還元糖、又はその縮合体(但しnはその縮合度を示し、
    平均値が1〜10の数を示す)におけるすべての非グリ
    コシド性水酸基の水素原子及びグリコシド性水酸基の水
    素原子を除いたあとに残る糖残基を示す。 A :A 基は糖残基GnとO−グリコシド結合で結合
    し、R2(OR3)z基を示す。ここでR2は直鎖又は
    分岐鎖の炭素数6〜22のアルキル基、アルケニル基又
    はアルキルフェニル基を示し、R3は炭素数2〜4のア
    ルキレン基を示し、z は平均値が0〜20の数を示す
    。 R1:炭素数2〜4のアルキレン基であり、その一方の
    末端は糖残基Gnにおける非グリコシド性水酸基由来の
    酸素原子とエーテル結合し、他の末端は−OB基と結合
    するものである。 x :(炭素数5〜6を有する還元糖又はその縮合体に
    おける非グリコシド性水酸基に対するアルキレンオキシ
    ド全付加モル数)/y を示し、0〜10の数である。 y :炭素数5〜6を有する還元糖又はその縮合体にお
    ける非グリコシド性水酸基の数を示す。 【化1】 ここで Mは同一または異なる水素原子、アルカリ金属
    、アルカリ土類金属、アンモニウム、炭素数2〜3のモ
    ノ、ジ若しくはトリアルカノールアンモニウム、炭素数
    1〜5のアルキル置換アンモニウム又は塩基性アミノ酸
    基を示す。〕
  2. 【請求項2】  一般式(I)に於て、糖残基Gnがグ
    ルコース又はその縮合体のすべての非グリコシド性水酸
    基の水素原子及びグリコシド性水酸基の水素原子を除い
    たあとに残る糖残基である請求項1記載のスルホコハク
    酸グリコシドエステル。
  3. 【請求項3】  下記の一般式(II)で示されるグリ
    コシド化合物又はそのアルキレンオキシド付加体又はそ
    れらの混合物と無水マレイン酸とを反応させて、下記の
    一般式(III)で示される化合物を合成し、この化合
    物と亜硫酸アルカリ金属塩及び/又はアルカリ金属水酸
    化物を含有する酸性亜硫酸アルカリ金属塩とを反応させ
    ることを特徴とするスルホコハク酸グリコシドエステル
    の製造方法。 A(Gn)〔(R1O)x H〕y         
       (II)〔但し、式中Gn:炭素数5〜6を有す
    る還元糖、又はその縮合体(但しn はその縮合度を示
    し、平均値が1〜10の数を示す)におけるすべての非
    グリコシド性水酸基の水素原子及びグリコシド性水酸基
    の水素原子を除いたあとに残る糖残基を示す。 A :A 基は糖残基GnとO−グリコシド結合で結合
    し、R2(OR3)z基を示す。ここでR2は直鎖又は
    分岐鎖の炭素数6〜22のアルキル基、アルケニル基又
    はアルキルフェニル基を示し、R3は炭素数2〜4のア
    ルキレン基を示し、z は平均値が0〜20の数を示す
    。 R1:炭素数2〜4のアルキレン基であり、その一方の
    末端は糖残基Gnにおける非グリコシド性水酸基由来の
    酸素原子とエーテル結合し、他の末端は水酸基と結合す
    るものである。 x :(炭素数5〜6を有する還元糖又はその縮合体に
    おける非グリコシド性水酸基に対するアルキレンオキシ
    ド全付加モル数)/y を示し、0〜10の数である。 y :炭素数5〜6を有する還元糖又はその結合体にお
    ける非グリコシド性水酸基の数を示す。〕A(Gn)〔
    (R1O)x E〕y            (II
    I)(式中、A 、Gn、x 、y は前記の意味を示
    す。R1は炭素数2〜4のアルキレン基であり、その一
    方の末端は糖残基Gnにおける非グリコシド性水酸基由
    来の酸素原子とエーテル結合し、他の末端は−OE 基
    と結合するものである。 【化2】 ここで、M は同一または異なる水素原子、アルカリ金
    属、アルカリ土類金属、アンモニウム、炭素数2〜3の
    モノ、ジ若しくはトリアルカノールアンモニウム、炭素
    数1〜5のアルキル置換アンモニウム又は塩基性アミノ
    酸基を示す。)
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