JP2958915B2 - グリコシド誘導体及びその製造方法 - Google Patents

グリコシド誘導体及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規な界面活性剤として有用なアルキルアミ
ノポリオキシアルキレングリコシド化合物及びその誘導
体並びにその製造方法に関するものである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
糖誘導体界面活性剤であるアルキルグリコシドは低刺
激性界面活性剤であり、しかも非イオン性界面活性剤で
あるにもかかわらず、それ自身安定な泡を生成するだけ
でなく、他の陰イオン性界面活性剤に対して泡安定剤と
して作用するという優れた特徴を持つ他、化石燃料に依
存しないバイオマス原料の利用、良好な生分解性による
環境保全といった面からも多く注目を集めている。
一方、上記のアルキルグリコシドを更に化学的に修飾
することによりアルキルグリコシド誘導体となし、界面
活性剤等の目的に供しようとする研究についてもいくつ
かの例が知られている。例えば米国特許第3640998号、
同じく第3653095号及び特公表平1−501303号ではアル
キルグリコシドに対するアルキレンオキシドの付加によ
る修飾が試みられている。また、米国特許第4663444号
ではアルキル−α−グリコシドと長鎖アルキルメタンス
ルホナートとの反応によるアルキル−α−グリコシド6
−O−モノ長鎖アルキルエーテルを合成している。更に
特開平1−226896号では水溶媒中アルキルグリコシドを
白金触媒下で酸化するアルキルグルクロン酸の製造法が
提案されている。しかしながら、これらの方法によるア
ルキルグリコシドの修飾においては、得られるアルキル
グリコシド誘導体の性質が原料であるアルキルグリコシ
ドと比較して何ら改良されずむしろ低下したり、あるい
はその合成が工業的に実施困難であること等を考える
と、いずれも有益な方法であるとは言い難い。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、界面活性剤として有用な新規なグリコ
シド誘導体について鋭意検討した結果、アルキルグリコ
シドにおける糖由来の機能を損わず、かつ新しい機能を
付与する為にアルキル基と糖残基の間に連結基として新
らたな官能基を導入する手法により、目的を達成するこ
とができることを見い出し、本発明を完成した。
即ち、ポリアルキルグリコールハロヒドリングリコシ
ドにアルキルアミン化合物を反応させて得られるアルキ
ルアミノポリオキシアルキレングリコシド化合物及びそ
の誘導体が皮膚に対してマイルドで生分解性がよく、し
かも起泡力、水への溶解性も良好であり、皮膚や毛髪へ
の感触も向上することを見出して本発明を完成した。
即ち本発明は下記の一般式(I)で示されるグリコシ
ド誘導体(以下化合物(I)と略記)並びにそれらの製
造方法を提供するものである。
A(Gm)〔(R1O)xH〕 (I) 〔但し式中 Gm:炭素数5〜6を有する還元糖又はその縮合体(但し
mは還元糖単位の平均縮合度を示す1〜10の数である)
におけるすべての非グリコシド性水酸基の水素原子及び
グリコシド性水酸基の水素原子を除いたあとに残る糖残
基を示す。
A:Aは糖残基GmとO−グリコシド結合で結合する基であ
り、−R2−(OR2nZを示す。ここでR2は、炭素数2〜
4のアルキレン基であり、Zは を示す。この場合において、R3,R4,R5は同一又は異なっ
て、水素原子、直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜22のアルキ
ル基、アルケニル基又はアルキルフェニル基を示し、Y
はハロゲンイオン、アルキルサルフェートイオンから
選ばれる陰イオン基を示し、Mは置換基として炭素数1
〜5のアルキル基又は水酸基を有してもよい炭素数1〜
6のアルキレン基を示し、Lは水素原子又は陽イオンを
示す。nはアルキレンオキシドの平均付加モル数を示す
1〜50の数である。
R1:炭素数2〜4のアルキレン基であり、一方の末端は
糖残基Gmにおける非グリコシド性水酸基由来の酸素原子
とエーテル結合し、他の末端は水酸基と結合するもので
ある。
x:(炭素数5〜6を有する還元糖又はその縮合体におけ
る非グリコシド性水酸基に対するアルキレンオキシド全
付加モル数)/yを示し、1〜10を満足する数である。
y:炭素数5〜6を有する還元糖又はその縮合体における
非グリコシド性水酸基の数を示す。〕 但し、Gmがグルコース又はガラクトース残基で、Aが
−CH2CH2OCH2CH2NH2又は−CH2CH2(OCH2CH22NH2で、
xが0でかつyが4である場合を除く。
上記の記号の定義において、Gmの例示をすれば次の通
りである。
〔mは還元糖単位の平均縮合度を示す1〜10の数であ
る。〕 化合物(I)の原料となるポリオキシアルキレンハロヒ
ドリングリコシド(IV)の製造 一般式(IV) Q(Gm)〔(R1O)xH〕 (IV) 〔式中、Gm,R1,x,yは前記の意味を示し、Qは糖残基Gm
とO−グリコシド結合で結合する基で、−R2−(OR2n
Xを示す。ここでR2,nは前記の意味を示し、Xはハロゲ
ン原子を示す。〕 で示されるポリオキシアルキレンハロルヒドリングリコ
シドは、一般式(II) B(Gm)〔(R1O)xH〕 (II) 〔式中、Gm,R1,x,yは前記の意味を示し、B基は、糖残
基GmとO−グリコシド結合する水素原子または炭素数1
〜4のアルキル基を示す。〕 で示される還元糖又はその縮合体、若しくは炭素数1〜
4の低級アルコールグリコシド又はそのアルキレンオキ
シド付加体、若しくはこれらの混合物と、一般式(II
I) HO−R2−(OR2xX (III) 〔式中、R2,n,Xは前記の意味を示す。〕 で示されるポリアルキレングリコールハロヒドリンとを
酸触媒の存在下で反応させることによって得られる。
この反応について具体的に例を挙げれば、例えば次の
通りである。
本発明において使用される還元糖としてはアルドース
類、例えばアロース、アルトロース、グルコース、マン
ノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロー
ス、リボース、アラビノース、キシロース、リキソー
ス、ケトース類であるフルクトースなどが挙げられ、還
元糖の縮合体としてはマルトース、ラクトース、スクロ
ース、マルトトリオースなどのオリゴ糖類、あるいはヘ
ミセルロース、イヌリン、デキストリン、デキストラ
ン、キシラン、デンプン、加水分解デンプンなどの多糖
類が挙げられる。
又、同様に一般式(II)で示される低級アルコールグ
リコシドとしてはメタノール、エタリール、プロパノー
ル、又はブタノールのグリコシドが挙げられ、これらは
酸触媒の存在下で、前記の還元糖又はその縮合体を対応
する炭素数を有する低級アルコールと反応させる公知の
合成法で得られる(米国特許第2390507号、同2276621
号)。
又、同様に式(II)で示される低級アルコールグリコ
シドのアルキレンオキシド付加体としてはエチレンオキ
シド、プロピレンオキシド、及びブチレンオキシドの付
加体が挙げられ、これらは公知の合成法で得られる(特
公昭42−13762号)。
本発明において使用される一般式(III)で示される
ポリアルキレングリコールハロヒドリンとしてはジエチ
レングリコールクロロヒドリン、トリエチレングリコー
ルクロロヒドリン、テトラエチレングリコールクロロヒ
ドリン、一般式(III)においてnが50迄のポリアルキ
レングリコールハロヒドリンを挙げることができる。こ
れらは公知の方法、例えばアルキレングリコールハロヒ
ドリンとアルキレンオキシドとを酸触媒の存在下で反応
させることにより得られる(特開昭59−67235号)。
ポリアルキレングリコールハロヒドリンは糖類単量体
1モルに対して1〜20モル倍使用するのが好ましい。こ
の範囲未満では反応率が低下する。一方この範囲を越え
る場合でも、この範囲内の場合と比較して技術的及び経
済的見地より何らメリットはない。
本発明において使用される酸触媒としてはリン酸、塩
酸、硝酸、硫酸、スルホン酸、及び強酸性樹脂などアセ
タール化反応に有効であることが知られているものを挙
げることができる。
使用される触媒の量は糖類単量体1モルに対して0.00
01〜0.10モル、望ましくは0.001〜0.05モルである。酸
触媒量がこの範囲未満の場合は反応速度が著しく低下
し、一方この範囲を越える場合には原料であるポリアル
キレングリコールハロヒドリンの分解及び生成物の着色
が顕著になる。
本発明における反応の温度としては80〜130℃、望ま
しくは90〜120℃で行われる。
反応生成物からの過剰ポリアルキレングリコールハロ
ヒドリンの分離は蒸留あるいは溶剤抽出等により行われ
る。
第2級もしくは第3級アミノ型アルキルアミノポリアル
キレングリコシド(I−1)の製造 本発明の化合物(I)の中で一般式(I−1) A1(Gm)〔(R1O)xH〕 (I−1) 〔式中、Gm,R1,x,yは前記の意味を示し、A1基は を示す。但し、R2,n,R3,R4は前記の意味を示す。〕 で示される第2級もしくは第3級アミノ型アルキルアミ
ノポリオキシアルキレングリコシドは、上記のようにし
て得られるポリオキシアルキレンハロヒドリングリコシ
ド(IV)と下記一般式(V) 〔式中、R3,R4は前記の意味を示す。〕 で示されるアミン化合物とを反応させることによって得
られる。
具体的に反応例を挙げれば次の様である。
本発明で使用されるアミン化合物(V)としては、ア
ンモニア又はメチルアミン、ラウリルアミン、エイコシ
ルアミン、オレイルアミンなどの第1級アミン、又はジ
メチルアミン、メチルステアリルアミン、ジオクチルア
ミンなどの第2級アミンが挙げられる。
本反応の条件は反応溶媒としてポリオキシアルキレン
ハロヒドリングリコシド(IV)とアミン化合物(V)が
可溶である溶媒、具体的には、水、ジオキサン、N,N−
ジメチルホルムアミド等を用いるのが好ましい。反応は
アルカリ性物質を触媒として添加することで行なうこと
ができる。触媒量はポリオキシアルキレンハロヒドリン
グリコシド(IV)に対し当量程度が好ましい。反応温度
は0〜150℃、好ましくは20〜100℃である。反応時間は
温度にもよるが2〜10時間で十分である。
第4級アンモニウム型アルキルアミノポリオキシアルキ
レングリコシド(I−2)の製造 本発明の化合物(I)の中で一般式(I−2) A2(Gm)〔(R1O)xH〕 (I−2) 〔式中、Gm,R1,x,yは前記の意味を示し、A2を示す。但し、R2,n,R3,R4,R5,Y は前記の意味を示
す。〕 で示される第4級アンモニウム型アルキルアミノポリオ
キシアルキレングリコシドは、上記のようにして得られ
る第2級もしくは第3級アミノ型アルキルアミノポリオ
キシアルキレングリコシド(I−1)と、一般式(VI) R5E (VI) 〔式中、R5は前記の意味を示し、Eはハロゲン原子又は
アルキルサルフェート基を示す〕 で示される化合物とを反応させるか(以下、方法(a)
という)、又は前記ポリオキシアルキレンハロヒドリン
グリコシド(IV)と、一般式(VII) 〔式中、R3,R4,R5は前記の意味を示す。〕 で示される化合物とを反応させる(以下、方法(b)と
いう)ことによって得られる。
方法(a)の具体例は次の様である。
本反応の条件は、一般的なアミン類の4級化反応の条
件にて行なうことができる。反応は、無溶媒でも行なえ
るがジオキサン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチル
ホルムアミド等を使用しても良い。
反応温度、反応時間は化合物(VI)の反応性にもよる
が50〜180℃、好ましくは80〜150℃にて2〜24時間で十
分である。化合物(VI)が低沸点である場合は、必要に
応じてオートクレーブ等の密閉容器を用いてもよい。
方法(b)の具体例は、次の様である。
本発明の反応で使用される化合物(VII)は具体的に
は、トリエチルアミン、ジエチルラウリルアミン、ジメ
チルラウリルアミンなどである。反応条件は方法(a)
と同様に行なうことができる。
第3級アミノ型アルキルアミノグリコシド(I−4)の
製造 本発明の化合物(I)の中で一般式(I−4) A4(Gm)〔(R1O)xH〕 (I−4) 〔式中、Gm,R1,x,yは前記の意味を示し、A4又は を示す。ここでR2,n,M,Lは前記の意味を示し、R3′は直
鎖又は分岐鎖の炭素数1〜22のアルキル基、アルケニル
基又はアルキルフェニル基を示す。〕 で示される第3級アミノ型アルキルアミノポリオキシア
ルキレングリコシドは、一般式(I−3) A3(Gm)〔(R1O)xH〕 (I−3) 〔式中、Gm,R1,x,yは前記の意味を示し、A3を示す。但し、R2,n,R3′は前記の意味を示す。〕 で示されるアルキルアミノポリオキシアルキレングリコ
シドと 式(VIII) X−M−COOHもしくはX−M−SO3H (VIII) (式中、X,Mは前記の意味を示す。) で示される化合物又はこれらの金属塩とを反応させるこ
とによって得られる。
Lの具体例は水素又は陽イオンであり、陽イオンとは
アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、トリアルカ
ノールアンモニウムイオン等である。
本反応の具体例は次の様である。
本反応の条件はアルキルアミノポリオキシアルキレン
グリコシド(I−3)とカルボキシレート又はスルホキ
シレート(VIII)等が可溶である溶媒、好ましくはジオ
キサン、水、テトラヒドロフラン等の溶媒を用い、反応
温度、反応時間はカルボキシレート又はスルホキシレー
ト(VIII)の反応性にもよるが10〜150℃、好ましくは4
0〜100℃にて2〜10時間で十分である。
ベタイン化ポリオキシアルキレングリコシド(I−6)
の製造 本発明の化合物(I)の中で一般式(I−6) A6(Gm)〔(R1O)xH〕 (I−6) 〔式中、Gm,R1,x,yは前記の意味を示し、A6又は を示す。ここでR2,n,R3′,Mは前記の意味を示し、R4
は直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜22のアルキル基、アルケ
ニル基又はアルキルフェニル基を示す。〕 で示されるベタイン化ポリオキシアルキレングリコシド
は、一般式(I−5) A5(Gm)〔(R1O)xH〕 (I−5) 〔式中、Gm,R1,x,yは前記の意味を示し、A5を示す。ここでR2,R3′,R4′,nは前記の意味を示す。〕 で示されるアルキルアミノポリオキシアルキレングリコ
シドと、式(VIII) X−M−COOHもしくはX−M−SO3H (VIII) (式中、X,Mは前記の意味を示す。) で示される化合物又はこれらの金属塩とを反応させるこ
とによって得られる。
本反応の具体例は次の様である。
本反応の条件は、前述の第3級アミノ型アルキルアミ
ノグリコシド(I−4)で述べたのと同様の条件であ
る。
このようにして得られた本発明の化合物は、製造時に
副生する有機又は無機の塩が混在したままで使用に供さ
れても良いし、又はこれらの塩を電気透析法等で除去し
たのち使用に供することもできる。
〔発明の効果〕
以上の様にして得られる本発明の化合物(I)は分子
内にエーテル結合を有している耐加水分解性に優れた新
規な界面活性剤であり、皮膚に対してマイルドで生分解
性がよく皮膚や毛髪への感触も向上する。しかも起泡
力、水への溶解性、低温安定性も良好であるという優れ
た特徴を有し、各分野に幅広く使用することができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、
本発明はこれらの実施例によって限定されるものではな
い。
合成例1 〔原料グリコシド(IV)であるジエチレングリコールク
ロロヒドリングルコシドの合成〕 ジエチレングリコールクロロヒドリン622.9g(5.0mo
l)、無水グルコース180g(1.0mol)及びp−トルエン
スルホン酸1水和物3.4g(0.0035mol)を2反応容器
で110℃、140mmHgの減圧下に加熱撹拌した。この際、反
応混合液中に窒素を100ml/minの速度で吹き込み生成す
る水を効率よく除去するようにした。2時間後圧を解除
し冷却して4%NaOHで中和した。次に薄膜式蒸発器を用
い120℃、2mmHgで過剰のジエチレングリコールを除去す
ると、褐色の吸湿性固体347gが得られた。
MS(FABイオン化法,m/e): 287(M+H),163(M+H−OCH2CH2OCH2CH2Cl)1H
−NMR(D2O,δ,ppm): 3.3〜4.4(mb,11H) 5.1(d,1H) IR(cm-1,KBr錠剤法) 3412,2926,1644,1113,1074,1038,666ゲルクロマトグ
ラフィー(前処理アセチル化;溶離液THF;カラム日本分
光(株)Fine Gel 101,内径7.5mm,長さ50cm×2;検出器R
I): ジエチレングリコールクロロヒドリンモノグルコシド
68.1%、同ジグルコシド19.6%、同トリグルコシド6.6
%、同テトラグルコシド2.7%、同ペンタ以上のポリグ
ルコシド3.0%。これよりグルコース単位の平均縮合度
mを求めればm=1.53であった。
ガスクロマトグラフィー(前処理TMS化;カラムSE−52
1%、内径0.4mm,長さ1m;検出器FID): グルコース2%>、ジエチレングリコールクロロヒド
リンモノグルコシド60%、同ジグルコシド13%、同トリ
以上のポリグルコシド25%<塩素分析(%): 9.40(計算値9.51、但しグルコース単位の平均縮合度
は前記m=1.53に基づいた) 水酸基価(KOH mg/g) 813(計算値842、但しグルコース単位の平均縮合度は
前記m=1.53に基づいた) 実施例1 〔N−カルボキシメチル,N−ドデシルアミノ,エトキシ
エチルグルコシドNa塩の合成〕 合成例1に於て得られた原料グリコシド(IV)80g
(0.21mol)とドデシルアミン116.6g(0.63mol)をエタ
ノール100gに溶解後、40%NaOH水溶液63g(0.63mol)を
50℃にて滴下後、80℃にて2時間反応を行なった。
揮発分を留去後、酢酸エチル抽出により原料アミンや
グリコシド(IV)を除去しエタノールを加え不溶物であ
るNaClを濾別後エタノールを留去し粗生N−ドデシルア
ミノ,エトキシエチルグルコシド87.5gを得た。
このN−ドデシルアミノ,エトキシエチルグルコシド
の水酸基価、アミン価、元素分析N%は以下の通りであ
る。
この水酸基価及びアミン価は原料グリコシド(IV)
(糖縮合度=1.53)のアミン反応体であることを示す。
この粗生N−ドデシルアミノ,エトキシエチルグルコ
シド80g(0.15mol)を320gの水に溶解後、モノクロル酢
酸Na 17 g(0.15mol)を添加し、40%NaOH15g(0.15mo
l)を滴下しながら反応を進行させた(80℃、5時
間)。揮発分を留去後、電気透析により脱塩し、乾燥し
た。粗生N−カルボキシメチル,N−ドデシルアミノ,エ
トキシエチルグルコシドNa塩81.1g(白色粉体)を得
た。
この化合物の水酸基価、アミン価及び元素分析値N
%,Na%は以下の通りである。
また得られた化合物のIR、1H−NMR、質量分析の結果
を以下に示す。
IR(cm-1,KBr錠剤法) 3465(OH伸縮) 2942,2870(C−H伸縮) 1632(COONa伸縮) 1100,1050(C−O伸縮)1 H−NMR(δ,ppm,D2O) 4.8〜5.0:α−アノマー水素 4.3:β−アノマー水素 3.0〜4.0:ピラノース骨格のメチン水素 デシルアミノ基のα位メチレン水素 N−カルボキシメチル基のメチレン水素 エトキシエチル基のメチレン水素 1.6:デシルアミノ基のβ位メチレン水素 1.3:デシルアミノ基のメチレン水素 0.9:デシルアミノ基の末端メチル水素 質量分析(FABイオン化法) (a) N−カルボキシメチル,N−ドデシルアミノ,エ
トキシエチルモノグルコシドNa塩由来ピーク M/Z=516(M+H) 538(M+Na) M=C24H46O9NNa (b) N−カルボキシメチル,N−ドデシルアミノ,エ
トキシエチルジグルコシドNa塩由来ピーク M/Z=678(M+H) 700(M+Na) M=C30H56O14NNa 実施例2 〔N,N−ジメチル,N−ドデシルアンモニオ,エトキシエ
チルグルコシドクロライドの合成〕 合成例1に於て得られた原料グリコシド(IV)80g
(0.21mol)とN,N−ジメチルドデシルアミン54g(0.25m
ol)をDMF100mlに溶解後、120℃にて、20時間反応を行
なった。
揮発分を留去後、アセトン洗浄により未反応成分を除
去し、粗生N,N−ジメチル,N−ドデシルアンモニオ,エ
トキシエチルグルコシドクロライド92.7gを得た(白色
粉体)。
この化合物の水酸基価、元素分析N%、Cl%は以下の
通りである。
この水酸基価及び元素分析値は原料グリコシド(IV)
(糖縮合度1.53)のアミン反応体であることを示す。
また得られた化合物のIR、1H−NMR、質量分析の結果
を以下に示す。
IR(cm-1,KBr錠剤法) 3470(OH伸縮) 2940,2865(C−H伸縮) 1080,1043(C−O伸縮)1 H−NMR(δ,ppm,D2O) 4.8〜5.0:α−アノマー水素 4.3:β−アノマー水素 3.0〜4.0:ピラノース骨格のメチン水素エトキシエチ
ル基のメチレン水素 2.8:N,N−ジメチル基のメチル水素 1.6:デシルアミノ基のβ位メチレン水素 1.3:デシルアミノ基のメチレン水素 0.9:デシルアミノ基の末端メチル水素 質量分析(FABイオン化法) (a) N,N−ジメチル,N−ドデシルアンモニオ,エト
キシエチルモノグルコシドカチオン由来ピーク M/Z=465(M) M=C24H50O7N (b) N,N−ジメチル,N−ドデシルアンモニオ,エト
キシエチルジグルコシドカチオン由来ピーク M/Z=627(M) M=C30H60O12N
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横田 行永 大阪府泉南郡阪南町鳥取中208―10 (56)参考文献 Acta Chimica Hung arica,Vol.126,No.2 (1989)p.259−269 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07H 15/08 B01F 17/56 CAplus(STN) REGISTRY(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式(I)で示されるグリコシド
    誘導体。 A(Gm)〔(R1O)xH〕 (I) 〔式中 Gm:炭素数5〜6を有する還元糖又はその縮合体(但し
    mは還元糖単位の平均縮合度を示す1〜10の数である)
    におけるすべての非グリコシド性水酸基の水素原子及び
    グリコシド性水酸基の水素原子を除いたあとに残る糖残
    基を示す。 A:Aは糖残基GmとO−グリコシド結合で結合する基であ
    り、−R2−(OR2nZを示す。ここでR2は、炭素数2〜
    4のアルキレン基であり、Zは を示す。この場合において、R3,R4,R5は同一又は異なっ
    て、水素原子、直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜22のアルキ
    ル基、アルケニル基又はアルキルフェニル基を示し、Y
    はハロゲンイオン、アルキルサルフェートイオンから
    選ばれる陰イオン基を示し、Mは置換基として炭素数1
    〜5のアルキル基又は水酸基を有してもよい炭素数1〜
    6のアルキレン基を示し、Lは水素原子又はアルカリ金
    属イオン、アンモニウムイオン、トリアルカノールアン
    モニウムイオンから選ばれる陽イオンを示す。nはアル
    キレンオキシドの平均付加モル数を示す1〜50の数であ
    る。 R1:炭素数2〜4のアルキレン基であり、一方の末端は
    糖残基Gmにおける非グリコシド性水酸基由来の酸素原子
    とエーテル結合し、他の末端は水酸基と結合するもので
    ある。 x:(炭素数5〜6を有する還元糖又はその縮合体におけ
    る非グリコシド性水酸基に対するアルキレンオキシド全
    付加モル数)/yを示し、1〜10を満足する数である。 y:炭素数5〜6を有する還元糖又はその縮合体における
    非グリコシド性水酸基の数を示す。 但し、Gmがグルコース又はガラクトース残基で、Aが−
    CH2CH2OCH2CH2NH2又は−CH2CH2(OCH2CH22NH2で、x
    が0でかつyが4である場合を除く。〕
  2. 【請求項2】一般式(I)に於て、糖残基Gmが、グルコ
    ース又はその縮合体のすべての非グリコシド性水酸基の
    水素原子及びグリコシド性水酸基の水素原子を除いたあ
    とに残る糖残基である請求項1記載のグリコシド誘導
    体。
  3. 【請求項3】一般式(I)に於て、Aで表される−R2
    (OR2nZ基のnが1であり、xが0である請求項2記
    載のグリコシド誘導体。
  4. 【請求項4】下記一般式(II) B(Gm)〔(R1O)xH〕 (II) 〔式中、Gm,R1,x,yは請求項1記載の意味を示し、B基
    は、糖残基GmとO−グリコシド結合する水素原子または
    炭素数1〜4のアルキル基を示す。〕 で示される還元糖又はその縮合体、若しくは炭素数1〜
    4の低級アルコールグリコシド又はそのアルキレンオキ
    シド付加体、若しくはこれらの混合物と、下記一般式
    (III) HO−R2−(OR2nX (III) 〔式中、R2,nは請求項1記載の意味を示し、Xはハロゲ
    ン原子を示す。〕 で示されるポリアルキレングリコールハロヒドリンとを
    酸触媒の存在下で反応させ下記一般式(IV) Q(Gm)〔(R1O)xH〕 (IV) 〔式中、Gm,R1,x,yは請求項1記載の意味を示し、Qは
    糖残基GmとO−グリコシド結合で結合する基で、−R2
    (OR2nXを示す。ここでR2,nは請求項1記載の意味を
    示し、Xは前記の意味を示す。〕 で示されるポリオキシアルキレンハロヒドリングリコシ
    ドを得、このポリオキシアルキレンハロヒドリングリコ
    シドと、下記一般式(V) 〔式中、R3,R4は請求項1記載の意味を示す〕。 で示されるアミン化合物とを反応させることを特徴とす
    る下記一般式(I−1)で示されるアルキルアミノポリ
    オキシアルキレングリコシドの製造方法。 A1(Gm)〔(R1O)xH〕 (I−1) 〔式中、Gm,R1,x,yは請求項1記載の意味を示し、A1
    を示す。但し、R2,n,R3,R4は請求項1記載の意味を示
    す。〕
  5. 【請求項5】下記一般式(I−1) A1(Gm)〔(R1O)xH〕 (I−1) 〔式中、A1,Gm,R1,x,yは前記の意味を示す。〕 で示されるアルキルアミノポリオキシアルキレングリコ
    シドと、下記一般式(VI) R5E (VI) 〔式中、R5は、請求項1記載の意味を示し、Eはハロゲ
    ン原子又はアルキルサルフェート基を示す〕 で示される化合物とを反応させることを特徴とする一般
    式(I−2)で示されるアルキルアミノポリオキシアル
    キレングリコシド誘導体の製造方法。 A2(Gm)〔(R1O)xH〕 (I−2) 〔式中、Gm,R1,x,yは請求項1記載の意味を示し、A2を示す。但し、R2,n,R3,R4,R5,Y は請求項1記載の意
    味を示す。〕
  6. 【請求項6】下記一般式(IV) Q(Gm)〔(R1O)xH〕 (IV) 〔式中、Q,Gm,R1,x,yは前記の意味を示す。〕 で示されるポリオキシアルキレンハロヒドリングリコシ
    ドと下記一般式(VII) 〔式中、R3,R4,R5は請求項1記載の意味を示す。〕 で示される化合物とを反応させることを特徴とする一般
    式(I−2)で示されるアルキルアミノポリオキシアル
    キレングリコシド誘導体の製造方法。 A2(Gm)〔(R1O)xH〕 (I−2) 〔式中、A2,Gm,R1,x,yは前記の意味を示す。〕
  7. 【請求項7】下記の一般式(I−3) A3(Gm)〔(R1O)xH〕 (I−3) 〔式中、Gm,R1,x,yは請求項1記載の意味を示し、A3を示す。但し、R2,nは請求項1記載の意味を示し、R3
    は直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜22のアルキル基、アルケ
    ニル基又はアルキルフェニル基を示す。〕 で示されるアルキルアミノポリオキシアルキレングリコ
    シドと 式(VIII) X−M−COOHもしくはX−M−SO3H (VIII) (式中、X,Mは前記の意味を示す。) で示される化合物又はこれらの金属塩とを反応させるこ
    とを特徴とする一般式(I−4)で示されるアルキルア
    ミノポリオキシアルキレングリコシドの製造方法。 A4(Gm)〔(R1O)xH〕 (I−4) 〔式中、Gm,R1,x,yは請求項1記載の意味を示し、A4又は を示す。ここでR2,R3′,n,M,Lは前記の意味を示す。〕
  8. 【請求項8】下記の一般式(I−5) A5(Gm)〔(R1O)xH〕 (I−5) 〔式中、Gm,R1,x,yは前記の意味を示し、A5を示す。ここでR2,R3′,nは前記の意味を示し、R4′は
    直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜22のアルキル基、アルケニ
    ル基又はアルキルフェニル基を示す。〕 で示されるアルキルアミノポリオキシアルキレングリコ
    シドと 式(VIII) X−M−COOHもしくはX−M−SO3H (VIII) (式中、X,Mは前記の意味を示す。) で示される化合物又はこれらの金属塩とを反応させるこ
    とを特徴とする下記の一般式(I−6)で示されるベタ
    イン化ポリオキシアルキレングリコシドの製造方法。 A6(Gm)〔(R1O)xH〕 (I−6) 〔式中、Gm,R1,x,yは請求項1記載の意味を示し、A6を示す。ここでR2,n,R3′,R4′,Mは前記の意味を示
    す。〕
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