JPH04211453A - 熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法

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JPH04211453A
JPH04211453A JP3049017A JP4901791A JPH04211453A JP H04211453 A JPH04211453 A JP H04211453A JP 3049017 A JP3049017 A JP 3049017A JP 4901791 A JP4901791 A JP 4901791A JP H04211453 A JPH04211453 A JP H04211453A
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polymer
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olefin
thermoplastic resin
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JP3049017A
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English (en)
Inventor
Shoichi Yoshitani
昭一 吉谷
Kazumine Oohara
一峰 大原
Hiroki Mizutani
広樹 水谷
Shinkichi Suzuki
信吉 鈴木
Yasushi Oyanagi
康 大柳
Isamu Sekiguchi
勇 関口
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NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアリーレンサルフ
ァイド樹脂の優れた物理的特性、機械的性質を維持し、
特に摺動特性に優れたポリアリーレンサルファイド樹脂
組成物に関するものであり、電気および電子機械部品、
精密機械部品、自動車部品などの広い分野で使用され得
るものである。
【0002】
【従来の技術】ポリアリーレンサルファイド樹脂は耐熱
性、難燃性、耐薬品性に優れ、特にガラス繊維等の強化
材で強化したものについては機械的強度、寸法安定性に
優れたものが得られるため、電気、電子部品、自動車部
品、機械部品等の工業用部品に広く使用されている。し
かしながら、ポリアリーレンサルファイド樹脂はそれ自
体耐熱性が高いことから、高い溶融限界PV値が期待で
きるが、ポリアリーレンサルファイド樹脂は自己潤滑性
に乏しいため、摺動性部品として使用する場合には何ら
かの方法で摺動性を付与することが必要となる。
【0003】ポリアリーレンサルファイド樹脂の摺動特
性を向上させることを目的として、特開昭50−119
040号公報にポリフェニレンサルファイド樹脂に四フ
ッ化エチレン樹脂を配合する方法、特開昭52−129
761号公報にポリフェニレンサルファイド樹脂に黒鉛
、四フッ化エチレン樹脂を配合する方法、特公昭56−
50124号公報にポリフェニレンサルファイド樹脂に
黒鉛、四フッ化エチレン樹脂、潤滑油を配合する方法、
特公昭57−13586号公報にポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂に二硫化モリブデン、炭素繊維を配合する方
法、特開昭60−228558号公報にポリフェニレン
サルファイド樹脂に四フッ化エチレン樹脂、二硫化モリ
ブデン、ヘキ開性を有する無機充填材、繊維状強化材を
配合する方法、特開昭62−232457号公報にはポ
リフェニレンサルファイド樹脂に四フッ化エチレン樹脂
、強化充填材、特定の有機シラン化合物を配合する方法
等が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
50−119040号公報、特開昭52−129761
号公報、特公昭56−50124号公報、特公昭57−
13586号公報、特開昭60−228558号公報に
開示された方法は、いずれも摺動性改良材として四フッ
化エチレン樹脂、二硫化モリブデン、黒鉛等の固体潤滑
剤をポリフェニレンサルファイド樹脂に配合するもので
、これらの固体潤滑剤の配合量が多いことに起因した摩
耗量の増大や特に四フッ化エチレン樹脂を配合するもの
についてはポリフェニレンサルファイド樹脂との相溶性
が悪いことから凝集による分散不良や機械的特性の低下
、表面状態の悪化等の問題点があった。
【0005】また、特開昭62−232457号公報に
おいては、ポリフェニレンサルファイド樹脂と四フッ化
エチレン樹脂との相溶性を向上させるため、特定の有機
シラン化合物を配合する方法が提案されているが、この
方法をもってしても未だ十分なものとは言いがたい。
【0006】以上のように従来の固体潤滑剤または液体
潤滑剤をポリアリーレンサルファイド樹脂に添加したも
のでは、ポリアリーレンサルファイド樹脂の優れた機械
的物性を維持したうえで、摺動特性を向上させたものが
得られていない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これら従
来の問題を解決すべく鋭意研究した結果、ポリアリーレ
ンサルファイド樹脂に、特定の多相構造熱可塑性樹脂を
ブレンドして得たポリアリーレンサルファイド樹脂組成
物は摺動特性が著しく向上するとともに、物理的特性、
機械的特性、ポリアリーレンサルファイド樹脂への分散
性にも優れることを見いだし本発明を完成させるに至っ
た。
【0008】すなわち、第1の発明は、下記の(1)(
2)を含む熱可塑性樹脂組成物である。 (1)ポリアリーレンサルファイド樹脂100重量部、
(2)非極性α−オレフィン(共)重合体5〜95重量
%と、少なくとも1種のビニル単量体からなるビニル系
(共)重合体95〜5重量%とからなり、分散樹脂の粒
子径が0.001〜10μmである多相構造熱可塑性樹
脂1〜100重量部。
【0009】また、第2の発明は、下記の(1)、(2
)、(3)を含む熱可塑性樹脂組成物である。 (1)ポリアリーレンサルファイド樹脂100重量部、
(2)非極性α−オレフィン(共)重合体5〜95重量
%と、少なくとも1種のビニル単量体からなるビニル系
(共)重合体95〜5重量%とからなり、分散樹脂の粒
子径が0.001〜10μmである多相構造熱可塑性樹
脂1〜100重量部。 (3)潤滑剤0.1〜50重量部
【0010】さらに、第3の発明は、非極性α−オレフ
ィン(共)重合体の水性懸濁液に、少なくとも1種のビ
ニル単量体およびラジカル(共)重合性有機過酸化物の
少なくとも1種およびラジカル重合開始剤の少なくとも
1種を加え、ラジカル重合開始剤の分解が実質的に起こ
らない条件で加熱し、該ビニル単量体、ラジカル(共)
重合性有機過酸化物およびラジカル重合開始剤を非極性
α−オレフィン(共)重合体に含浸せしめ、その含浸率
が初めの10重量%以上に達したとき、この水性懸濁液
の温度を上昇せしめ、ビニル単量体とラジカル(共)重
合性有機過酸化物とを、非極性α−オレフィン(共)重
合体中で共重合せしめたグラフト化前駆体(A)1〜1
00重量%、非極性α−オレフィン(共)重合体(B)
0〜99重量%および/または少なくとも1種のビニル
単量体を重合して得られるビニル系(共)重合体(C)
0〜99重量%からなるもの1〜100重量部をポリア
リーレンサルファイド樹脂(1)100重量部と200
〜400℃の範囲で溶融混合するか、予め該(A)、(
B)および/または(C)を100〜300℃の範囲で
溶融混合して多相構造熱可塑性樹脂とし、さらに該ポリ
アリーレンサルファイド樹脂(1)と200〜400℃
の範囲で溶融混合することを特徴とする熱可塑性樹脂組
成物の製造方法である。
【0011】さらに第4の発明は、非極性α−オレフィ
ン(共)重合体の水性懸濁液に、少なくとも1種のビニ
ル単量体およびラジカル(共)重合性有機過酸化物の少
なくとも1種およびラジカル重合開始剤の少なくとも1
種を加え、ラジカル重合開始剤の分解が実質的に起こら
ない条件で加熱し、該ビニル単量体、ラジカル(共)重
合性有機過酸化物およびラジカル重合開始剤を非極性α
−オレフィン(共)重合体に含浸せしめ、その含浸率が
初めの10重量%以上に達したとき、この水性懸濁液の
温度を上昇せしめ、ビニル単量体とラジカル(共)重合
性有機過酸化物とを、非極性α−オレフィン(共)重合
体中で共重合せしめたグラフト化前駆体(A)1〜10
0重量%、非極性α−オレフィン(共)重合体(B)0
〜99重量%および/または少なくとも1種のビニル単
量体を重合して得られるビニル系(共)重合体(C)0
〜99重量%からなるもの1〜100重量部および潤滑
剤0.1〜50重量部をポリアリーレンサルファイド樹
脂(1)100重量部と200〜400℃の範囲で溶融
混合するか、予め該(A)、(B)および/または(C
)を100〜300℃の範囲で溶融混合して多相構造熱
可塑性樹脂とし、さらに該ポリアリーレンサルファイド
樹脂(1)、潤滑剤と200〜400℃の範囲で溶融混
合することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法
である。
【0012】さらに、第5の発明は、非極性α−オレフ
ィン(共)重合体の水性懸濁液に、少なくとも1種のビ
ニル単量体およびラジカル重合開始剤の少なくとも1種
を加え、ラジカル重合開始剤の分解が実質的に起こらな
い条件で加熱し、該ビニル単量体およびラジカル重合開
始剤を非極性α−オレフィン(共)重合体に含浸せしめ
、その含浸率が初めの10重量%以上に達したとき、こ
の水性懸濁液の温度を上昇せしめ、ビニル単量体を、非
極性α−オレフィン(共)重合体中で(共)重合せしめ
た多相構造熱可塑性樹脂(2)1〜100重量%、非極
性α−オレフィン(共)重合体(B)0〜99重量%お
よび/または少なくとも1種のビニル単量体を重合して
得られるビニル系(共)重合体(C)0〜99重量%か
らなるもの1〜100重量部をポリアリーレンサルファ
イド樹脂(1)100重量部と200〜400℃の範囲
で溶融混合するか、予め該(2)、(B)および/また
は(C)を100〜300℃の範囲で溶融混合し、さら
に該ポリアリーレンサルファイド樹脂(1)と200〜
400℃の範囲で溶融混合することを特徴とする熱可塑
性樹脂組成物の製造方法である。
【0013】さらに、第6の発明は、非極性α−オレフ
ィン(共)重合体の水性懸濁液に、少なくとも1種のビ
ニル単量体およびラジカル重合開始剤を加え、ラジカル
重合開始剤の分解が実質的に起こらない条件で加熱し、
該ビニル単量体およびラジカル重合開始剤を非極性α−
オレフィン(共)重合体に含浸せしめ、その含浸率が初
めの10重量%以上に達したとき、この水性懸濁液の温
度を上昇せしめ、ビニル単量体を、非極性α−オレフィ
ン(共)重合体中で(共)重合せしめた多相構造熱可塑
性樹脂(2)1〜100重量%、非極性α−オレフィン
(共)重合体(B)0〜99重量%および/または少な
くとも1種のビニル単量体を重合して得られるビニル系
(共)重合体(C)0〜99重量%からなるもの1〜1
00重量部および潤滑剤0.1〜50重量部をポリアリ
ーレンサルファイド樹脂(1)100重量部と200〜
400℃の範囲で溶融混合するか、予め該(2)、(B
)および/または(C)を100〜300℃の範囲で溶
融混合して多相構造熱可塑性樹脂賭し、さらに該ポリア
リーレンサルファイド樹脂(1)、潤滑剤と200〜4
00℃の範囲で溶融混合することを特徴とする熱可塑性
樹脂組成物の製造方法である。
【0014】本発明において使用されるポリアリーレン
サルファイド樹脂は、一般式
【化1】 にて表される繰り返し単位70モル%以上含有する重合
体である。ここで−Ar−は例えば、
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】 などの少なくとも一つの炭素6員環を含む二価の芳香族
残基であり、さらに芳香族環に、F、Cl、Br、CH
などの置換基が導入されることもある。
【0015】このうち特に代表的なポリアリーレンサル
ファイド樹脂は、一般式
【化8】 にて表される繰り返し単位70モル%以上含有するポリ
フェニレンサルファイド樹脂である。
【0016】ポリアリーレンサルファイド樹脂の製造方
法は、分岐、架橋構造型の分子構造を有するポリアリー
レンサルファイド樹脂については特公昭45−3368
号公報、特公昭52−12240号公報、特開昭53−
136100号公報等に開示された方法で、線状高分子
量型の分子構造を有するポリアリーレンサルファイド樹
脂については、特開昭61−7332号公報、特開昭6
3−39926号公報等に開示された方法等を例示する
ことができるが、いずれも有機アミド溶媒等の極性溶媒
中にてジハロ芳香族化合物とアルカリ金属硫化物とを特
定の条件下で反応させることにより製造することができ
る。
【0017】この反応条件の違いにより、得られるポリ
アリーレンサルファイド樹脂が、分岐、架橋構造型の分
子構造を有するものと線状高分子量型のものとが得られ
るが、本発明にて用いるポリアリーレンサルファイド樹
脂はそのいずれでも良く、また両者を混合して用いても
良い。
【0018】本発明において使用される多相構造熱可塑
性樹脂中の非極性α−オレフィン(共)重合体とは、高
圧ラジカル重合、中低圧イオン重合等で得られる非極性
α−オレフィン単量体の単独重合体または2種類以上の
非極性α−オレフィン単量体の共重合体および非極性α
−オレフィン単量体と極性ビニル系単量体との共重合体
であり、上記重合体の非極性α−オレフィン単量体とし
てはエチレンが好ましく、中でも上記共重合体中のエチ
レン含量が70重量%以上からなる共重合体が好ましい
【0019】他の非極性α−オレフィン単量体としては
、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−
1、4−メチルペンテン−1等が挙げられる。上記非極
性α−オレフィン(共)重合体の具体例としては、低密
度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、超々低密度ポ
リエチレン、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチ
レン、超高分子量ポリエチレン、エチレンープロピレン
共重合体等を挙げることができる。また、これらの非極
性α−オレフィン(共)重合体は、混合して使用するこ
ともできる。
【0020】また、非極性α−オレフィン単量体と極性
ビニル系単量体とからなる共重合体における極性ビニル
系単量体とは、非極性α−オレフィン単量体と共重合可
能なビニル基を持った単量体であって、例えばアクリル
酸、メタクリル酸、フマル酸、無水マレイン酸、イタコ
ン酸、無水イタコン酸、ビシクロ(2,2,1)−5−
ヘプテン−2,3−ジカルボン酸等のα,β−不飽和カ
ルボン酸およびその金属塩、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t
−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル等のα,β−不飽和カルボ
ン酸エステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプ
ロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリン酸ビニル、
ステアリン酸ビニル、トリフルオル酢酸ビニル等のビニ
ルエステル類、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グ
リシジル、イタコン酸モノグリシジルエステル等の不飽
和グリシジル基含有単量体等があげられる。
【0021】非極性α−オレフィン単量体と極性ビニル
系単量体とからなる共重合体の具体例として、エチレン
−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共
重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレ
ン−アクリル酸イソプロピル共重合体、エチレン−アク
リル酸n−ブチル共重合体、エチレン−アクリル酸イソ
ブチル共重合体、エチレン−アクリル酸2−エチルヘキ
シル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体
、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体、エチレン−
メタクリル酸n−ブチル共重合体、エチレン−メタクリ
ル酸イソブチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−プロピオン酸ビニル共重合体、エチレン
−アクリル酸エチル−無水マレイン酸共重合体、エチレ
ン−アクリル酸エチル−メタクリル酸グリシジル共重合
体、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体等があ
げられる。
【0022】これらの非極性α−オレフィンと極性ビニ
ル系単量体とからなる共重合体は、混合して使用するこ
ともできる。
【0023】また、非極性α−オレフィン(共)重合体
と非極性α−オレフィンと極性ビニル系単量体とからな
る共重合体は、混合して使用することもできる。
【0024】これらのなかでも、特に摺動特性の面から
、密度が0.900g/cm3以上のポリエチレンが好
ましい。
【0025】本発明において使用される多相構造熱可塑
性樹脂中のビニル系(共)重合体とは、具体的には、ス
チレン、核置換スチレン(例えばメチルスチレン、ジメ
チルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン
、クロルスチレン等)、α−置換スチレン(例えばα−
メチルスチレン、α−エチルスチレン等)等のビニル芳
香族単量体;アクリル酸もしくはメタクリル酸の炭素数
1〜7のアルキルエステル、(例えば、(メタ)アクリ
ル酸のメチルー、エチルー、プロピルー、イソプロピル
ー、ブチルー等)等の(メタ)アクリル酸エステル単量
体;2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシ
プロピルメタクリレート、ポリエチレングリコールモノ
メタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタク
リレート等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエ
ステル単量体;アクリロニトリルもしくはメタクリロニ
トリル等のシアン化ビニル単量体;酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル等のビニルエステル単量体;アクリルアミ
ド、メタクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド単量
体;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマール酸、イ
タコン酸、シトラコン酸、クロトン酸等の不飽和カルボ
ン酸およびそのアミド、イミド、エステル、無水物等の
誘導体等のビニル単量体の1種又は2種以上を重合して
得られた(共)重合体である。
【0026】これらの中でも特に、ビニル芳香族単量体
、(メタ)アクリル酸エステル単量体、シアン化ビニル
単量体およびビニルエステル単量体が好ましく使用され
る。
【0027】特に、シアン化ビニル単量体0〜50重量
%およびビニル芳香族単量体50〜100重量%からな
るビニル系共重合体、または(メタ)アクリル酸エステ
ル単量体を50重量%以上含むビニル系(共)重合体は
、ポリアリーレンサルファイド樹脂への分散性が良好な
ため最も好ましい態様となる。
【0028】本発明でいう多相構造熱可塑性樹脂とは、
非極的性α−オレフィン(共)重合体またはビニル系(
共)重合体マトリックス中に、それとは異なる成分であ
るビニル系(共)重合体または非極性α−オレフィン(
共)重合体が球状に均一に分散しているものをいう。
【0029】分散している重合体の粒子径は0.001
〜10μm、好ましくは0.01〜5μmである。分散
樹脂粒子径が0.001μm未満の場合あるいは5μm
を超える場合、ポリアリーレンサルファイド樹脂にブレ
ンドしたときの分散性が低く、例えば外観の悪化あるい
は機械的性質が低下するため好ましくない。
【0030】本発明の多相構造熱可塑性樹脂中のビニル
系(共)重合体の数平均重合度は5〜10000、好ま
しくは、10〜5000である。数平均重合度が5未満
であると、本発明の熱可塑性樹脂組成物の摺動特性を向
上させることは可能であるが、ポリアリーレンサルファ
イド樹脂にブレンドしたときの分散性が低く機械的物性
が低下するため好ましくない。また、数平均重合度が1
0000を超えると、溶融粘度が高く、成形性が低下し
たり、表面光沢が低下するために好ましくない。
【0031】本発明の多相構造熱可塑性樹脂は、非極性
α−オレフィン(共)重合体が5〜95重量%、好まし
くは20〜90重量%からなるものである。したがって
、ビニル系(共)重合体は95〜5重量%、好ましくは
、80〜10重量%である。非極性α−オレフィン(共
)重合体が5重量%未満であると、摺動特性改良効果が
不十分であり好ましくない。また、非極性α−オレフィ
ン(共)重合体が95重量%を超えると、摺動特性改良
効果は十分に得られるが、機械的性質や耐熱性が低下す
るために好ましくない。
【0032】本発明の多相構造熱可塑性樹脂(2)を製
造する際の製造方法は、一般によく知られている連鎖移
動法、電離性放射線照射法等のグラフト化法によっても
製造が可能であるが、最も好ましいのは、以下に示す方
法のいずれかによるものである。以下、本発明の熱可塑
性樹脂組成物の製造方法を具体的に詳述する。
【0033】すなわち第一の方法は、非極性α−オレフ
ィン(共)重合体100重量部を水に懸濁せしめ、別に
少なくとも1種のビニル単量体5〜400重量部に、下
記一般式(a)または(b)で表されるラジカル(共)
重合性有機過酸化物の少なくとも1種または2種以上の
混合物を該ビニル単量体100重量部に対して0.1〜
10重量部と、10時間の半減期を得るための分解温度
が40〜90℃であるラジカル重合開始剤をビニル単量
体とラジカル(共)重合性有機過酸化物との合計100
重量部に対して0.01〜5重量部とを溶解せしめた溶
液を加え、ラジカル重合開始剤の分解が実質的に起こら
ない条件で加熱し、ビニル単量体、ラジカル(共)重合
性有機過酸化物およびラジカル重合開始剤を非極性α−
オレフィン(共)重合体に含浸せしめ、その含浸率が初
めの10重量%以上に達したとき、この水性懸濁液の温
度を上昇せしめ、ビニル単量体とラジカル(共)重合性
有機過酸化物とを非極性α−オレフィン(共)重合体中
で共重合せしめて、グラフト化前駆体(A)を得る。
【0034】このグラフト化前駆体(A)も多相構造熱
可塑性樹脂である。したがって、このグラフト化前駆体
(A)を直接ポリアリーレンサルファイド樹脂(1)に
200〜400℃で溶融混合してもよい。
【0035】またグラフト化前駆体(A)を100〜3
00℃の溶融下、混練することにより、本発明の多相構
造熱可塑性樹脂を得ることもできる。このときグラフト
化前駆体(A)に、別に非極性α−オレフィン(共)重
合体(B)および/またはビニル系(共)重合体(C)
を混合し、溶融下に混練しても多相構造熱可塑性樹脂を
得ることができる。このうち最も好ましいのはグラフト
化前駆体(A)を100〜300℃の溶融下混練し得ら
れた多相構造熱可塑性樹脂である。
【0036】前記一般式(a)で表されるラジカル(共
)重合性有機過酸化物とは、式
【化9】 (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基
、R2は水素原子又はメチル基、R3およびR4はそれ
ぞれ炭素数1〜4のアルキル基、R5は炭素数1〜12
のアルキル基、フェニル基、アルキル置換フェニル基ま
たは炭素数3〜12のシクロアルキル基を示す。mは1
または2である。)で表わされる化合物である。
【0037】また、前記一般式(b)で表わされるラジ
カル(共)重合性有機過酸化物とは、式
【化10】 (式中、R6は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基
、R7は水素原子又はメチル基、R8およびR9はそれ
ぞれ炭素数1〜4のアルキル基、R10は炭素数1〜1
2のアルキル基、フェニル基、アルキル置換フェニル基
または炭素数3〜12のシクロアルキル基を示す。nは
0、1または2である。)で表わされる化合物である。
【0038】一般式(a)で表わされるラジカル(共)
重合性有機過酸化物として、具体的には、t‐ブチルペ
ルオキシアクリロイロキシエチルカーボネート;t‐ア
ミルペルオキシアクリロイロキシエチルカーボネート;
t‐ヘキシルペルオキシアクリロイロキシエチルカーボ
ネート;1、1、3、3‐テトラメチルブチルペルオキ
シアクリロイロキシエチルカーボネート;クミルペルオ
キシアクリロイロキシエチルカーボネート;p‐イソプ
ロピルクミルペルオキシアクリロイロキシエチルカーボ
ネート;t‐ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチ
ルカーボネート;t‐アミルペルオキシメタクリロイロ
キシエチルカーボネート;t‐ヘキシルペルオキシメタ
クリロイロキシエチルカーボネート;1、1、3、3‐
テトラメチルブチルペルオキシメタクリロイロキシエチ
ルカーボネート;クミルペルオキシメタクリロイロキシ
エチルカーボネート;p‐イソプロピルクミルペルオキ
シメタクリロイロキシエチルカーボネート;t‐ブチル
ペルオキシアクロイロキシエトキシエチルカーボネート
;t‐アミルペルオキシアクリロイロキシエトキシエチ
ルカーボネート;t‐ヘキシルペルオキシアクリロイロ
キシエトキシエチルカーボネート;1、1、3、3‐テ
トラメチルブチルペルオキシアクリロイロキシエトキシ
エチルカーボネート;クミルペルオキシアクリロイロキ
シエトキシエチルカーボネート;p‐イソプロピルクミ
ルペルオキシアクリロイロキシエトキシエチルカーボネ
ート;t‐ブチルペルオキシメタクリロイロキシエトキ
シエチルカーボネート;t‐アミルペルオキシメタクリ
ロイロキシエトキシエチルカーボネート;t‐ヘキシル
ペルオキシメタクリロイロキシエトキシエチルカーボネ
ート;1、1、3、3‐テトラメチルブチルペルオキシ
メタクリロイロキシエトキシエチルカーボネート;クミ
ルペルオキシメタクリロイロキシエトキシエチルカーボ
ネート;p‐イソプロピルクミルペルオキシメタクリロ
イロキシエトキシエチルカーボネート;t‐ブチルペル
オキシアクリロイロキシイソプロピルカーボネート;t
‐アミルペルオキシアクリロイロキシイソプロピルカー
ボネート;t‐ヘキシルペルオキシアクリロイロキシイ
ソプロピルカーボネート;1、1、3、3‐テトラメチ
ルブチルペルオキシアクリロイロキシイソプロピルカー
ボネート;クミルペルオキシアクリロイロキシイソプロ
ピルカーボネート;p‐イソプロピルクミルペルオキシ
アクリロイロキシイソプロピルカーボネート;t‐ブチ
ルペルオキシメタクリロイロキシイソプロピルカーボネ
ート;t‐アミルペルオキシメタクリロイロキシイソプ
ロピルカーボネート;t‐ヘキシルペルオキシメタクリ
ロイロキシイソプロピルカーボネート;1、1、3、3
‐テトラメチルブチルペルオキシメタクリロイロキシイ
ソプロピルカーボネート;クミルペルオキシメタクリロ
イロキシイソプロピルカーボネート;p‐イソプロピル
クミルペルオキシメタクリロイロキシイソプロピルカー
ボネート等を例示することができる。
【0039】さらに、一般式(b)で表わされる化合物
としては、t‐ブチルペルオキシアリルカーボネート;
t‐アミルペルオキシアリルカーボネート;t‐ヘキシ
ルペルオキシアリルカーボネート;1、1、3、3‐テ
トラメチルブチルペルオキシアリルカーボネート;p‐
メンタンペルオキシアリルカーボネート;クミルペルオ
キシアリルカーボネート;t‐ブチルペルオキシメタリ
ルカーボネート;t‐アミルペルオキシメタリルカーボ
ネート;t‐ヘキシルペルオキシメタリルカーボネート
;1、1、3、3‐テトラメチルブチルペルオキシメタ
リルカーボネート;p‐メンタンペルオキシメタリルカ
ーボネート;クミルペルオキシメタリルカーボネート;
t‐ブチルペルオキシアリロキシエチルカーボネート;
t‐アミルペルオキシアリロキシエチルカーボネート;
t‐ヘキシルペルオキシアリロキシエチルカーボネート
;t‐ブチルペルオキシメタリロキシエチルカーボネー
ト;t‐アミルペルオキシメタリロキシエチルカーボネ
ート;t‐ヘキシルペルオキシメタリロキシエチルカー
ボネート;t‐ブチルペルオキシアリロキシイソプロピ
ルカーボネート;t‐アミルペルオキシアリロキシイソ
プロピルカーボネート;t‐ヘキシルペルオキシアリロ
キシイソプロピルカーボネート;t‐ブチルペルオキシ
メタリロキシイソプロピルカーボネート;t‐アミルペ
ルオキシメタリロキシイソプロピルカーボネート;t‐
ヘキシルペルオキシメタリロキシイソプロピルカーボネ
ート等を例示することができる。
【0040】中でも好ましくは、t‐ブチルペルオキシ
アクリロイロキシエチルカーボネート;t‐ブチルペル
オキシメタクリロイロキシエチルカーボネート;t‐ブ
チルペルオキシアリルカーボネート;t‐ブチルペルオ
キシメタリルカーボネートである。
【0041】また、第二の方法は前述した第一の方法に
て得られたグラフト化前駆体(A)、非極性α−オレフ
ィン共重合体(B)および/または少なくとも1種のビ
ニル単量体を重合して得られるビニル系(共)重合体(
C)、潤滑剤をポリアリーレンサルファイド樹脂(1)
と200〜400℃の範囲で溶融混合するか、予め該(
A)、(B)および/または(C)を100〜300℃
の範囲で溶融混合し、さらに該ポリアリーレンサルファ
イド樹脂(1)、潤滑剤と200〜400℃の範囲で溶
融混合する熱可塑性樹脂組成物の製造方法である。
【0042】また、第三の方法は非極性α−オレフィン
(共)重合体100重量部を水に懸濁せしめ、別に少な
くとも1種のビニル単量体5〜400重量部に、10時
間の半減期を得るための分解温度が40〜130℃であ
るラジカル重合開始剤をビニル単量体100重量部に対
して0.01〜5重量部を溶解せしめた溶液を加え、ラ
ジカル重合開始剤の分解が実質的に起こらない条件下で
加熱し、ビニル単量体およびラジカル重合開始剤を非極
性α−オレフィン(共)重合体に含浸せしめ、その含浸
率が初めの10重量%以上に達したとき、この水性懸濁
液の温度を上昇せしめ、ビニル単量体を非極性α−オレ
フィン(共)重合体中で共重合せしめて、多相構造熱可
塑性樹脂(2)を得る。この多相構造熱可塑性樹脂(2
)を直接ポリアリーレンサルファイド樹脂(1)に20
0〜400℃の範囲で溶融混合しても、または多相構造
熱可塑性樹脂(2)を100〜300℃の溶融下、混練
してからポリアリーレンサルファイド樹脂(1)と共に
200〜400℃の範囲で溶融混合してもよい。
【0043】このとき、多相構造熱可塑性樹脂に別に非
極性α−オレフィン(共)重合体(B)および/または
ビニル系(共)重合体(C)を混合し、100〜300
℃の溶融下に混練しても多相構造熱可塑性樹脂を得るこ
とができる。
【0044】また、第四の方法は前述した第三の方法に
て得られた多相構造熱可塑性樹脂(2)、非極性α−オ
レフィン共重合体(B)および/または少なくとも1種
のビニル単量体を重合して得られるビニル系(共)重合
体(C)、潤滑剤をポリアリーレンサルファイド樹脂(
1)と200〜400℃の範囲で溶融混合するか、予め
該(2)、(B)および/または(C)100〜300
℃の範囲で溶融混合し、さらに該ポリアリーレンサルフ
ァイド樹脂(1)、潤滑剤を200〜400℃の範囲で
溶融混合する熱可塑性樹脂組成物の製造方法である。
【0045】これら4つの製造方法のいずれを用いても
本発明の目的を達成することができ、好ましい態様とな
るが、中でも第一、第二の方法によるものが特に好まし
い。何とならば、多相構造熱可塑性樹脂のグラフト効率
が高く熱による二次的凝集が起こらないため、性能の発
現がより効果的で、得られた熱可塑性樹脂組成物の物理
的特性、機械的特性、成形性等において優れているから
である。
【0046】本発明において、多相構造熱可塑性樹脂だ
けを用いる場合、ポリアリーレンサルファイド樹脂(1
)100重量部に対して多相構造熱可塑性樹脂は1〜1
00重量部、好ましくは4〜70重量部である。
【0047】多相構造熱可塑性樹脂と潤滑剤(3)とを
用いる場合、ポリアリーレンサルファイド樹脂(1)1
00重量部に対して多相構造熱可塑性樹脂は1〜100
重量部、好ましくは4〜70重量部、潤滑剤(3)0.
1〜50重量部、好ましくは0.5〜20重量部である
【0048】多相構造熱可塑性樹脂が1重量部未満であ
ると、本発明の目的の摺動特性改良効果が小さく好まし
くない。また、多相構造熱可塑性樹脂(2)が100重
量部を超えると、機械的強度および耐熱性の低下を招き
好ましくない。
【0049】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、ポリアリ
ーレンサルファイド樹脂組成物を200〜400℃、好
ましくは、270〜330℃の溶融下、混合することに
よって製造される。200℃未満の場合、溶融が不十分
であったり、また溶融粘度が高く、混合が不十分となり
、成形物に相分離や層状剥離が現れるため好ましくない
。また400℃を超えると、混合される樹脂の分解が起
こり、成形物が着色したり、機械的物性が低下したりす
るので好ましくない。
【0050】また本発明のポリアリーレンサルファイド
樹脂と多相構造熱可塑性樹脂よりなる熱可塑性樹脂組成
物は優れた摺動特性を示すが、潤滑剤を0.1〜50重
量部配合すると、さらに優れた摺動特性を示す。潤滑剤
の配合量が0.1重量部未満であると、摺動性向上効果
がなく、50重量部を超えると、樹脂組成物の機械的特
性や表面状態が低下するため、好ましくない。
【0051】本発明において使用される潤滑剤としては
、通常樹脂の摺動特性を向上させるために添加されてい
るもので、例えば、スピンドル油、冷凍機油、タービン
油、マシン油、シリンダー油、ギヤ油等の鉱油;流動パ
ラフィン、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス
等の炭化水素;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、モンタン
酸等の脂肪酸;ヘキシルアルコール、オクチルアルコー
ル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニ
ルアルコール、グリコール類、グリセリン、ポリグリセ
ロール、ペンタエリスルトール等のアルコール;ステア
リルステアレート、ベヘニルベヘネート、ペンタエリス
ルトールトリステアレート、ペンタエリスリトールテト
ラステアレート、グリセリンモノステアレート、グリセ
リンモノベヘネート等の脂肪酸エステル;ステアリルア
ミド、パルミチルアミド、オレイルアミド、メチレンビ
スステアロアミド、エチレンビスステアロアミド等の脂
肪酸アミド;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸マグネシウム等の金属石けん;モンタ
ンロウ等の天然ワックス;シリコーン等の1種以上を用
いることができる。なかでも、摺動特性の面から脂肪酸
、アルコール、脂肪酸エステル、シリコーン、鉱油等が
好ましく使用できる。
【0052】溶融混合する方法としては、バンバリーミ
キサー、加圧型ニーダー、一軸式押出機、二軸式押出機
、ミキシングロール等の通常熱可塑性樹脂の混練に用い
られる混練機により行なうことができ、特に生産性、得
られた樹脂の機械的物性の点から二軸式押出機が特に好
ましい。
【0053】本発明では、更に本発明の要旨を逸脱しな
い範囲において、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニ
ウム等の無機難燃剤、ハロゲン系、リン系等の有機難燃
剤、硫酸カルシウム、珪酸カルシウム、クレー、珪藻土
、タルク、アルミナ、珪砂、ガラス粉、酸化鉄、金属粉
、グラファイト、炭化珪素、窒化珪素、シリカ、窒化ホ
ウ素、窒化アルミニウム、カーボンブラック、二硫化モ
リブデンなどの粉粒状充填材;雲母、ガラス板、セリサ
イト、パイロフィライト、アルミフレークなどの金属粉
、黒鉛などの平板状もしくは鱗片状充填材;シラスバル
ーン、金属バルーン、ガラスバルーン、軽石などの中空
状充填材、ガラス繊維、炭素繊維、シリコンカーバイト
繊維、アスベスト、ウオラストナイトなどの鉱物繊維な
どの繊維状充填材、チタン酸カリウムウイスカー、硫酸
カルシウムウイスカー、カーボンウイスカー等の単結晶
繊維状充填材等の無機充填材、木粉等の有機充填材、酸
化防止剤、紫外線防止剤、滑剤、分散剤、カップリング
剤、発泡剤、架橋剤、着色剤等の添加剤および他のポリ
オレフィン系樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリカ
ーボネート、ABS樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポ
リオキシメチレン、弗素樹脂等のエンジニアリングプラ
スティックなどを添加しても差し支えない。
【0054】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。なお、本実施例、比較例中にて測定した動摩擦
係数については、下記の測定条件にて測定し、得られた
値を示す。 [動摩擦係数の測定] 試験機:オリエンテック(株)社製摩擦摩耗試験機  
      モデル  EFM−III−F(高速型)
相手材:内径20mm、外径25.6mmの円筒材  
      材質  S45C 試験片:30mm角、厚み3mm大の平板試験条件:荷
重5kg/cm2、線速度80cm/secまた、本実
施例、比較例中にて測定した引張り強度、曲げ弾性率、
熱変形温度についてはそれぞれ以下に示すJISに準拠
して測定した。 射出成形品の外観については、目視によりその層状剥離
の有無を判定した。
【0055】 参考例1(多相構造熱可塑性樹脂Aの製造)内容積5l
のステンレス製オートクレーブに、純水2500gを入
れ、さらに懸濁剤としてポリビニルアルコール2.5g
を溶解させた。この中に非極性α−オレフィン重合体(
商品名「レクスロン  F41」、日本石油化学(株)
製、低密度ポリエチレン  密度0.924g/cm3
)700gを入れ、攪拌して分散させた。別にラジカル
重合開始剤としてベンゾイルペルオキシド(商品名「ナ
イパーB」、日本油脂(株)製)1.5g、ラジカル(
共)重合性有機過酸化物としてt−ブチルペルオキシメ
タクリロイロキシエチルカーボネート6gをビニル単量
体としてのスチレン単量体210gおよびアクリロニト
リル単量体90gに溶解させ、この溶液を前記オートク
レーブ中に投入攪拌した。次いで、オートクレーブを6
0〜65℃に昇温し、2時間攪拌することによって、ラ
ジカル重合開始剤およびラジカル(共)重合性有機過酸
化物を含むビニル単量体を非極性α−オレフィン重合体
中に含浸させた。次いで、含浸されたビニル単量体、ラ
ジカル(共)重合性有機過酸化物およびラジカル重合開
始剤の合計量が初めの10重量%以上となっていること
を確認した後、温度を80〜85℃に上げ、その温度で
7時間維持して重合を完結させ、水洗および乾燥してグ
ラフト化前駆体を得た。このグラフト化前駆体中のスチ
レン−アクリロニトリル共重合体を酢酸エチルで抽出し
、GPCにより数平均重合度を測定した結果、900で
あった。次いで、このグラフト化前駆体をラボプラスト
ミルー軸押し出し機((株)東洋精機製作所製)で20
0℃にて押し出し、グラフト化反応させることにより多
相構造熱可塑性樹脂Aを得た。この多相構造熱可塑性樹
脂を走査型電子顕微鏡(「JEOL  JSM  T3
00」、日本電子(株)製)で見たところ、粒径0.3
〜0.4μmの真球状樹脂が均一に分散した多相構造熱
可塑性樹脂であった。なおこのとき、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体のグラフト効率は62.3重量%で
あった。
【0056】 参考例2(多相構造熱可塑性樹脂Bの製造)参考例1に
おいて、ビニル単量体としてのスチレン−単量体210
gおよびアクリロニトリル単量体90gをメタクリル酸
メチル単量体300gに代え、分子量調整剤としてn−
ドデシルメルカプタン0.6gを加えた以外は、参考例
1に準じて多相構造熱可塑性樹脂Bを得た。 このとき、メタクリル酸メチル重合体の数平均重合度は
700、またこの樹脂組成物中に分散している樹脂の平
均粒子径は0.1〜0.2μmであった。
【0057】 参考例3(多相構造熱可塑性樹脂Cの製造)参考例1に
おいて、非極性α−オレフィン重合体としての低密度ポ
リエチレンを高密度ポリエチレン(商品名「スタフレン
  E780」、日本石油化学(株)製、密度0.96
3g/cm3)に代えた以外は、参考例1に準じて多相
構造熱可塑性樹脂Cを得た。このとき、スチレンーアク
リロニトリル共重合体の数平均重合度は850、またこ
の樹脂組成物中に分散している樹脂の平均粒子径は0.
3〜0.4μmであった。
【0058】 参考例4(多相構造熱可塑性樹脂Dの製造)参考例1に
おいて、非極性α−オレフィン重合体としての低密度ポ
リエチレンを超高分子量ポリエチレン(商品名「リュブ
マー  L4000」、三井石油化学工業(株)製、密
度0.966g/cm3)に代えた以外は、参考例1に
準じて多相構造熱可塑性樹脂Dを得た。 このとき、スチレンーアクリロニトリル共重合体の数平
均重合度は870、またこの樹脂組成物中に分散してい
る樹脂の平均粒子径は0.3〜0.4μmであった。
【0059】 参考例5(多相構造熱可塑性樹脂Eの製造)参考例1に
おいて、非極性α−オレフィン重合体としての低密度ポ
リエチレンを直鎖低密度ポリエチレン(商品名「リニレ
ックス  AJ5310」、日本石油化学(株)製、密
度0.923g/cm3)に代えた以外は、参考例1に
準じて多相構造熱可塑性樹脂Eを得た。 このとき、スチレンーアクリロニトリル共重合体の数平
均重合度は920、またこの樹脂組成物中に分散してい
る樹脂の平均粒子径は0.2〜0.3μmであった。
【0060】 参考例6(多相構造熱可塑性樹脂Fの製造)参考例1に
おいて得たグラフト化前駆体67重量%と非極性α−オ
レフィン(共)重合体として低密度ポリエチレン(商品
名「レクスロン  F41」、日本石油化学(株)製)
33重量%とをラボプラストミルー軸押出機((株)東
洋精機製作所製)で200℃で押し出して多相構造熱可
塑性樹脂Fを得た。このとき、樹脂組成物中に分散して
いる樹脂の平均粒子径は0.4〜0.5μmであった。
【0061】 参考例7(多相構造熱可塑性樹脂Gの製造)内容積5l
のステンレス製オートクレーブに、純水2500gを入
れ、さらに懸濁剤としてポリビニルアルコール2.5g
を溶解させた。この中にラジカル重合開始剤としてベン
ゾイルペルオキシド(商品名「ナイパーB」、日本油脂
(株)製)5gをビニル単量体としてのスチレン単量体
700gおよびアクリロニトリル単量体300gに溶解
させ、この溶液を前記オートクレーブ中に投入攪拌した
。次いで、オートクレーブを80〜85℃に昇温し、そ
の温度で7時間維持して重合を完結させ、水洗および乾
燥したビニル系重合体としてのスチレン−アクリロニト
リル共重合体を得た。このスチレン−アクリロニトリル
共重合体の数平均重合度は890であった。参考例1に
おいて得たグラフト化前駆体71重量%と、ビニル系共
重合体として上記の方法にて得られたスチレン−アクリ
ロニトリル共重合体29重量%とをラボプラストミルー
軸押出機((株)東洋精機製作所製)で200℃で押し
出して多相構造熱可塑性樹脂Gを得た。このとき、この
樹脂組成物中に分散している樹脂の平均粒子径は0.4
〜0.5μmであった。
【0062】 参考例8(多相構造熱可塑性樹脂H、Iの製造)参考例
1において、ラジカル(共)重合性有機過酸化物として
のt−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカー
ボネートを用いない以外は、参考例1に準じて多相構造
熱可塑性樹脂Hを得た。  このとき、スチレン−アク
リロニトリル共重合体の数平均重合度は860、またこ
の樹脂組成物中に分散している樹脂の平均粒子径は0.
3〜0.4μmであった。この多相構造熱可塑性樹脂H
をラボプラストミルー軸押出機((株)東洋精機製作所
製)で200℃で押し出して多相構造熱可塑性樹脂Iを
得た。
【0063】 参考例9(多相構造熱可塑性樹脂Jの製造)参考例8に
おいて得た多相構造熱可塑性樹脂H67重量%と、非極
性α−オレフィン(共)重合体として低密度ポリエチレ
ン(商品名「レクスロン  F41」、日本石油化学(
株)製)33重量%をラボプラストミルー軸押出機((
株)東洋精機製作所製)で200℃で押し出して多相構
造熱可塑性樹脂Jを得た。このとき、樹脂組成物中に分
散している樹脂の平均粒子径は0.4〜0.5μmであ
った。
【0064】 参考例10(多相構造熱可塑性樹脂Kの製造)参考例7
において得た多相構造熱可塑性樹脂G71重量%と、ビ
ニル系共重合体として参考例7にて得られたスチレン−
アクリロニトリル共重合体29重量%をラボプラストミ
ルー軸押出機((株)東洋精機製作所製)で200℃で
押し出して多相構造熱可塑性樹脂Kを得た。このとき、
樹脂組成物中分散している樹脂の平均粒子径は0.4〜
0.5μmであった。
【0065】 実施例1〜14 表1〜2に示す配合割合でポリアリーレンサルファイド
樹脂としてポリフェニレンサルファイド樹脂(溶融粘度
2,900poise;300℃、荷重10kg)に対
して参考例1〜10で得た多相構造熱可塑性樹脂A〜K
、および参考例1にて得たグラフト化前駆体とを所定量
ドライブレンドし、290℃に設定した同方向二軸押し
出し機(栗本鉄工所(株)製、KRCニーダS−1型)
により混合した。次いで320℃に設定したインライン
スクリュー式射出成形機(田端機械工業(株)製、TS
−35−FV25型)でそれぞれの試験片を作成し、引
っ張り強度、曲げ弾性率、熱変形温度、動摩擦係数(対
鋼)を測定した。その結果を表1、2に示す。
【表1】
【表2】
【0066】 実施例15〜21 実施例1、4〜8において、無機充填剤としてガラス繊
維(平均繊維長さ3.0mm、直径13μm)を配合し
た以外は実施例1に準じてそれぞれの試験片を作成し、
実施例1に準じて検討した。結果を表3に示す。
【表3】
【0067】 実施例22〜28 ポリアリーレンサルファイド樹脂としてポリフェニレン
サルファイド樹脂(溶融粘度2900poise;30
0℃、荷重10kg)と参考例1、8で得た多相構造熱
可塑性樹脂A、H、潤滑剤としてステアリルステアレー
ト(日本油脂(株)製ユニスターM9676)、鉱油(
出光興産(株)製ダフニーメカニックオイル#100)
、ジメチルポリシロキサン(トーレシリコーン(株)製
SH200)を表4に示す組成にて配合した以外は実施
例1に準じてそれぞれの試験片を作成し、引っ張り強度
、曲げ弾性率、熱変形温度、動摩擦係数(対鋼)を測定
した。結果は表4に示す。
【0068】
【表4】 実施例29〜34 ポリアリーレンサルファイド樹脂としてポリフェニレン
サルファイド樹脂(溶融粘度2900poise;30
0℃、荷重10kg)と参考例1、8で得た多相構造熱
可塑性樹脂A、H、潤滑剤としてステアリルステアレー
ト(日本油脂(株)製ユニスターM9676)、鉱油(
出光興産(株)製ダフニーメカニックオイル#100)
、ジメチルポリシロキサン(トーレシリコーン(株)製
SH200)、無機充填材としてガラス繊維(平均繊維
長さ3.0mm、直径13μm)を表5に示す組成にて
配合した以外は実施例1に準じてそれぞれの試験片を作
成し、引っ張り強度、曲げ弾性率、熱変形温度、動摩擦
係数(対鋼)を測定した。結果は表5に示す。
【表5】
【0069】 比較例1〜8 実施例1、4〜7、11において、多相構造熱可塑性樹
脂の添加量を表6に示す配合量に変えた以外は実施例1
、4〜7、11に準じてそれぞれ試験片を作成し、実施
例1に準じてそれぞれの試験片を作成し、引っ張り強度
、曲げ弾性率、熱変形温度、動摩擦係数(対鋼)を測定
した。その結果を表6に示す。
【表6】
【0070】 比較例9〜14 実施例24、25において、多相構造熱可塑性樹脂、潤
滑剤の添加量を表7のように変えた以外は実施例24、
25に準じて試験片を作成し、実施例1に準じてそれぞ
れの試験片を作成し、実施例1に準じて検討した。その
結果を表7に示す。
【表7】
【0071】 比較例15〜20 実施例1において、多相構造熱可塑性樹脂の代わりに、
ポリエチレン樹脂を用いる以外は実施例1に準じて試験
片を作成し、検討した。その結果を表8に示す。
【表8】
【0072】多相構造熱可塑性樹脂がポリアリーレンサ
ルファイド樹脂100重量部に対し100重量部を超え
ると、その成形物はポリアリーレンサルファイド樹脂の
機械的、物理的性質を全く失っていた。さらに多相構造
熱可塑性樹脂の添加量がポリアリーレンサルファイド樹
脂100重量部に対し1重量部未満であると、その添加
効果がないことが明白となった。また、多相構造熱可塑
性樹脂と潤滑剤を併用すると摺動特性においてさらに優
れたものが得られることが明らかとなった。また本発明
の多相構造熱可塑性樹脂はポリアリーレンサルファイド
樹脂への分散性が極めて良好で成形品の外観も層状剥離
現象は見られないことが明らかとなった。
【0073】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、機械的
性質、熱的性質に優れ、摺動特性の高い樹脂組成物であ
り、また溶融下に混合するだけで容易に製造し得る。さ
らに、摺動特性の度合いは、混合される多相構造熱可塑
性樹脂および潤滑剤の配合割合によって決定されるため
、容易に多品種少量生産が可能である。以上の点より、
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、例えば自動車部品、家
電部品、精密機械部品等の幅広い用途に使用され得る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  下記の(1)(2)を含む熱可塑性樹
    脂組成物。 (1)ポリアリーレンサルファイド樹脂100重量部、
    (2)非極性α−オレフィン(共)重合体5〜95重量
    %と、少なくとも1種のビニル単量体からなるビニル系
    (共)重合体95〜5重量%とからなり、分散樹脂の粒
    子径が0.001〜10μmである多相構造熱可塑性樹
    脂1〜100重量部
  2. 【請求項2】  下記の(1)(2)(3)を含む熱可
    塑性樹脂組成物。 (1)ポリアリーレンサルファイド樹脂100重量部、
    (2)非極性α−オレフィン(共)重合体5〜95重量
    %と、少なくとも1種のビニル単量体からなるビニル系
    (共)重合体95〜5重量%とからなり、分散樹脂の粒
    子径が0.001〜10μmである多相構造熱可塑性樹
    脂1〜100重量部 (3)潤滑剤  0.1〜50重量部
  3. 【請求項3】  非極性α−オレフィン(共)重合体の
    水性懸濁液に、少なくとも1種のビニル単量体、ラジカ
    ル(共)重合性有機過酸化物の少なくとも1種およびラ
    ジカル重合開始剤の少なくとも1種を加え、ラジカル重
    合開始剤の分解が実質的に起こらない条件下で加熱し、
    該ビニル単量体、ラジカル(共)重合性有機過酸化物お
    よびラジカル重合開始剤を非極性α−オレフィン(共)
    重合体に含浸せしめ、その含浸率が初めの10重量%以
    上に達したとき、この水性懸濁液の温度を上昇させ、ビ
    ニル単量体とラジカル(共)重合性有機過酸化物とを、
    非極性α−オレフィン(共)重合体中で共重合せしめた
    グラフト化前駆体(A)1〜100重量%、非極性α−
    オレフィン(共)重合体(B)0〜99重量%および/
    または少なくとも1種のビニル単量体を重合して得られ
    るビニル系(共)重合体(C)0〜99重量%からなる
    もの1〜100重量部をポリアリーレンサルファイド樹
    脂(1)100重量部と200〜400℃の範囲で溶融
    混合するか、予め該(A)、(B)および/または(C
    )を100〜300℃の範囲で溶融混合して多相構造熱
    可塑性樹脂とし、さらに該ポリアリーレンサルファイド
    樹脂(1)と200〜400℃の範囲で溶融混合するこ
    とを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】  請求項第3項記載の熱可塑性樹脂組成
    物の製造方法で、グラフト化前駆体(A)1〜100重
    量%、非極性α−オレフィン(共)重合体(B)0〜9
    9重量%および/または少なくとも1種のビニル単量体
    を重合して得られるビニル系(共)重合体(C)0〜9
    9重量%からなるもの1〜100重量部、潤滑剤0.1
    〜50重量部をポリアリーレンサルファイド樹脂(1)
    100重量部と200〜400℃の範囲で溶融混合する
    か、予め該(A)、(B)および/または(C)を10
    0〜300℃の範囲で溶融混合して多相構造熱可塑性樹
    脂とし、さらに該ポリアリーレンサルファイド樹脂(1
    )および潤滑剤と200〜400℃の範囲で溶融混合す
    ることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】  非極性α−オレフィン(共)重合体の
    水性懸濁液に、少なくとも1種のビニル単量体およびラ
    ジカル重合開始剤少なくとも1種を加え、ラジカル重合
    開始剤の分解が実質的に起こらない条件下で加熱し、該
    ビニル単量体およびラジカル重合開始剤を非極性α−オ
    レフィン(共)重合体に含浸せしめ、その含浸率が初め
    の10重量%以上に達したとき、この水性懸濁液の温度
    を上昇させ、ビニル単量体を、非極性α−オレフィン(
    共)重合体中で共重合せしめた多相構造熱可塑性樹脂(
    2)1〜100重量%、非極性α−オレフィン(共)重
    合体(B)0〜99重量%および/または少なくとも1
    種のビニル単量体を重合して得られるビニル系(共)重
    合体(C)0〜99重量%からなるもの1〜100重量
    部をポリアリーレンサルファイド樹脂(1)100重量
    部と200〜400℃の範囲で溶融混合するか、予め該
    (2)、(B)および/または(C)を100〜300
    ℃の範囲で溶融混合し、さらに該ポリアリーレンサルフ
    ァイド樹脂(1)と200〜400℃の範囲で溶融混合
    することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】  請求項第5項記載の熱可塑性樹脂組成
    物の製造方法で、多相構造熱可塑性樹脂(2)1〜10
    0重量%、非極性α−オレフィン(共)重合体(B)0
    〜99重量%および/または少なくとも1種のビニル単
    量体を重合して得られるビニル系(共)重合体(C)0
    〜99重量%からなるもの1〜100重量部、潤滑剤0
    .1〜50重量部をポリアリーレンサルファイド樹脂(
    1)100重量部と200〜400℃の範囲で溶融混合
    するか、予め該(2)、(B)および/または(C)を
    100〜300℃の範囲で溶融混合し、さらに該ポリア
    リーレンサルファイド樹脂(1)および潤滑剤と200
    〜400℃の範囲で溶融混合することを特徴とする熱可
    塑性樹脂組成物の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002038034A (ja) * 2000-05-16 2002-02-06 Nof Corp 熱可塑性樹脂組成物及びその樹脂成形品
JP2002338778A (ja) * 2001-05-16 2002-11-27 Nof Corp グラフト共重合体組成物、それを含有する熱可塑性樹脂組成物及びその成形体

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