JPH0417770B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はベニヤレースで切削され、搬入コンベ
ヤによつて移送されてくる連続ベニヤ単板の前端
縁を自動的に巻取りリールへ供給し、順次巻取り
出来る様にしたベニヤ単板の巻取り装置に関する
ものである。

従来よりこの種作業は第１図に示す様に、ベニ
ヤレース、ベニヤ単板搬入コンベヤ１およびサイ
ドドライブロール２を一旦停止させ、人手でベニ
ヤ単板の前端縁を巻取りリール３の外周表面に巻
付け、巻付け後切削が再開され、順次巻取りを行
う方法が採用されていた。

しかしながら、ベニヤ単板は繊維方向と直角に
搬送され、かつ多数の割れが存在するために裂断
され易く、巻取り中にベニヤ単板が裂断されると
ベニヤレース、搬入コンベヤ１およびサイドドラ
イブロール２を一旦停止させ、後続するベニヤ単
板の前端縁を再び人手で外周表面に巻付けねばな
らず、都度人手を要し、しかも作業能率の低下が
著しかつた。

本発明は従来の非能率な手作業を改善するため
に、巻取りリールの外周表面に沿つて張架された
複数条の巻取り案内部材によつて、連続ベニヤ単
板の前端縁を巻取りリールまたは巻玉の外周に沿
つて巻取り、また巻取りリールに巻取り不能な上
剥き、芯剥き等の乱尺ベニヤ単板および小巾ベニ
ヤ単板は巻取りリールを通過させ、機外へ排出出
来る様に構成したものである。

以下、本発明の一実施例を添付図面に基づき、
まずその構成より説明する。

１０は搬入コンベヤ１１のベニヤ単板Ｓ搬入側
始動部プーリー軸１２を支点として終端が上下へ
揺動される架台、尚、搬入コンベヤ１１は対設す
るプーリー１３とベルト溝１４を周設したサイド
ドライブロール１５の間にベニヤ単板Ｓ切削速度
と同速度で回動される複数本のベルト１６を懸回
している。

１７は架台１０を懸吊するチエイン１８の一端
が接続される押圧流体シリンダ、１９は前記押圧
流体シリンダ１７の加圧力に打勝つて架台１０を
下方へ付勢する圧下流体シリンダ、２０はその外
周下面を前記サイドドライブロール１５の外周上
面へ当接させ、従動されて連続ベニヤ単板Ｓを巻
取る巻取りリール、２１は巻取りリール２０のベ
ニヤ単板Ｓ搬入側の架台１０両側に軸支された
軸、２２は前記軸２１に嵌挿され、巻取りリール
２０に対して進退自在とした摺動具、２３は前記
摺動具２２に枢支された一対の滑動枠昇降流体シ
リンダ、２４は前記滑動枠昇降流体シリンダ２３
のロツドにその両端が支持された滑動枠、２５は
前記滑動枠２４の両端部に嵌挿し、斜方向に摺動
規制する摺動案内体、２６は前記滑動枠２４に固
着された中空体２７へ前記摺動具２２に枢支され
た軸２８を嵌挿する昇降補助部材、２９は前記滑
動枠２４に枢支された複数本の押圧アーム３０の
先端に遊嵌され、巻取りリール２０のベニヤ単板
Ｓ搬入側側面を付勢する押圧ロール、３１は滑動
枠２４に固着された押圧アーム３０のストツパ、
３２は巻取りリール２０の上方適宜位置に配置さ
れ、巻取りリール２０のベニヤ単板Ｓ搬入側一端
のスプロケツト軸３３を支点として他端が回動さ
れる揺動枠、３４はチエイン３５、スプロケツト
３６を介して前記スプロケツト軸３３へ連結され
た揺動枠回動流体シリンダ、３７は前記揺動枠３
２の他端に枢支され、加圧体押圧流体シリンダ３
８へ接続し、前後に揺動される加圧アーム３９の
先端に遊嵌され、巻取りリール２０のベニヤ単板
Ｓ搬出側側面を付勢する加圧体、４０は前記揺動
枠３２に軸支され、かつテンシヨン部材を内蔵す
る上部巻取りドラム、４１は前記上部巻取りドラ
ム４０に一端を係止し、その他端が加圧体３７を
介して巻取りリール２０の外周上面が囲巻され、
前記押圧ロール２９に係止された複数条の巻取り
案内部材である。

次に作用を説明する。

まず原木の本剥き切削によつて移送されてくる
連続ベニヤ単板Ｓを巻取る前に、巻取り不可能と
なる原木切削の初期および終期等に削出される乱
尺ベニヤ単板および小巾ベニヤ単板の処理につい
て述べる。

圧下流体シリンダ１９によつて架台１０を下方
へ揺動させ、搬入コンベヤ１１をほぼ水平の状態
にすると共に滑動枠２４を摺動案内体２５に沿つ
て下方へ移動させる。

次に滑動枠昇降流体シリンダ２３によつて滑動
枠２４を摺動案内体２５に沿つて斜上方へ移動さ
せ、押圧ロール２９とベルト１６上面の間隔を広
くする。

搬入コンベヤ１１によつて移送されてくる乱尺
ベニヤ単板、小巾ベニヤ単板は押圧ロール２９お
よび巻取りリール２０を通過し、順次機外へ排出
される。

乱尺ベニヤ単板、小巾ベニヤ単板の機外排出
後、ベニヤレースおよび搬入コンベヤ１１は駆動
が一旦され、その間架台１０、滑動枠２４をそれ
ぞれ下記の如く原状に復帰させる。

すなわち、滑動枠２４を滑動枠昇降流体シリン
ダ２３によつて下降させる。

また、架台１０の終端はプーリー軸１２を支点
として押圧流体シリンダ１７によつて上方へ揺動
され、サイドドライブロール１５の外周上面を巻
取りリール２０の外周下面へ押圧すると共に押圧
ロール２９が巻取りリール２０の側面へ付勢され
ている。

さらに、加圧体３７を加圧体押圧流体シリンダ
３８によつて巻取りリール２０の側面へ付勢さ
せ、巻取り案内部材４１が巻取りリール２０の外
周上面に沿つて張架されている。

復帰後、本剥き切削に伴い、搬入コンベヤ１１
で移送されてきた連続ベニヤ単板Ｓは巻取りリー
ル２０へ供給され、その前端縁が巻取りリール２
０の外周上面を囲巻する巻取り案内部材４１によ
つて巻取りリール２０の外周に沿つて順次巻付け
られる。

巻玉径が増大するに従い、巻玉の圧下力は押圧
流体シリンダ１７の加圧力に打勝つので架台１０
を順次下方へ揺動させる。

また、架台１０が下方へ揺動されるに従い、最
初巻取りリール２０のベニヤ単板Ｓ搬入側側面中
央Ａ附近を付勢していた押圧ロール２９は摺動案
内体２５に沿つて下方へ移動される。

一方、加圧体押圧流体シリンダ３８によつて巻
取りリール２０のベニヤ単板Ｓ搬出側側面中央Ｂ
附近を付勢していた加圧体３７は巻玉径の増大に
従い、巻玉に押圧されて前方へ揺動する。

押圧ロール２９が下方へ移動され、また加圧体
３７が前方へ揺動されるに伴い、巻取り案内部材
４１は巻玉外周に沿つて上部巻取りドラム４０か
ら順次巻戻される。

この場合、加圧体３７の付勢位置の変化量を僅
少にし、かつ押圧ロール２９が巻玉を付勢しなが
ら架台１０の揺動に従い、斜下方へ移動する様に
設定されているため、巻取り案内部材４１は巻玉
外周上面からベニヤ単板Ｓ導入口附近迄を常時囲
巻することが出来、ベニヤ単板Ｓは最小径すなわ
ち巻取りリール２０径例えば170mmから適宜最大
径例えば1000mm迄の任意径においてその前端縁を
外周に沿つて円滑、確実に巻付けられる。

巻取り完了後、加圧体押圧流体シリンダ３８の
縮小度により加圧アーム３９を第４図、図示時計
方向へ回動させ、また揺動枠回動流体シリンダ３
４の縮小度によりスプロケツト軸３３を支点とし
て揺動枠３２を時計方向へ回動させることによ
り、巻玉上面から囲巻していた巻取り案内部材４
１を開放させ、巻玉をストツクエリヤへ搬出し、
架台１０は原状に復帰される。

搬出後、巻取りリール２０を供給し、揺動枠３
２、加圧体３７が原状に復帰される。

なお本実施例における巻取案内部材４１は、コ
ロ付チエインを使用しており、リンク部分を軽量
化を計るためプラスチツク製としているが、鉄、
アルミ、等とする場合もある。

このコロ付チエインではコロ部分が巻玉に倣つ
て接触するため巻取単板との摩擦が少なくなり円
滑に単板を巻取りリール２０に巻くことができ
る。

またコロ付チエインの代わりにベルトを使用す
ることもあるが、この場合巻き取られる単板の速
度とベルトが同速に回動しなければ摩擦を少なく
することはできず、構成も複数となるため本実施
例においてはコロ付チエインの方が好適である。

以上の如く本発明によれば、巻取りリールおよ
び巻玉は巻取り案内部材によつてその外周上面よ
りベニヤ単板導入口附近迄を囲巻されるため、高
速で搬送されてくる連続ベニヤ単板はベニヤレー
スおよび導入コンベヤを一旦停止させることな
く、任意径においてその前端縁が巻取り案内部材
によつて挾持され、外周に沿つて自動的に巻付け
られる。

また、巻取りリールに巻取り不可能な乱尺ベニ
ヤ単板および小巾ベニヤ単板は、押圧ロールを上
昇させ、押圧ロール、巻取りリールを通過し円滑
に機外へ排出されるので、従来一旦させ人手で巻
付けていた作業は完全に排除され、作業能率の向
上が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置を示す側面図、第２図は本発
明装置の一実施例を示す平面図、第３図は第２図
の側面図、第４図は第２図のＣ−Ｃ線破断矢視図
である。 １０…架台、１１…搬入コンベヤ、１２…プー
リー軸、１５…サイドドライブロール、１７…押
圧流体シリンダ、１９…圧下流体シリンダ、２０
…巻取りリール、２２…摺動具、２３…滑動枠昇
降流体シリンダ、２４…滑動枠、２５…摺動案内
体、２９…押圧ロール、３２…揺動枠、３４…揺
動枠回動流体シリンダ、３７…加圧体、３８…加
圧体押圧流体シリンダ、４０…上部巻取りドラ
ム、４１…巻取り案内部材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ベニヤ単板搬入側の始端附近を支持として終
   端が上下へ揺動される架台上の両端附近に複数個
   のプーリーとサイドドライブロールを対設してな
   る搬入コンベヤと回転自在に支持され、その外周
   下面を前記サイドドライブロールの外周上面へ当
   接させ、従動されてベニヤ単板を巻取る巻取りリ
   ールと前記巻取りリールに対して、進退自在とな
   る滑動枠の両端を支持する一対の滑動枠昇降流体
   シリンダと前記滑動枠を斜方向に摺動規制する摺
   動案内体と前記滑動枠に枢支された複数本の押圧
   アームの先端に遊嵌され、巻取りリールのベニヤ
   単板搬入側側面を付勢する押圧ロールと前記巻取
   りリールの上方適宜位置に配置され、巻取りリー
   ルのベニヤ単板搬入側の一端を支点として他端が
   回動される揺動枠と前記揺動枠に枢支された複数
   本の加圧アームの先端に遊嵌され、巻取りリール
   のベニヤ単板搬出側側面を付勢する加圧体と前記
   揺動枠に軸支された上部巻取りドラムに一端を係
   止し、その他端が前記加圧体を介して巻取りリー
   ルの外周上面が囲巻され、前記押圧ロールに係止
   された複数条の巻取り案内部材から構成されたこ
   とを特徴とするベニヤ単板の巻取り装置。