JPH04173918A - 浸炭肌焼鋼の製造方法 - Google Patents

浸炭肌焼鋼の製造方法

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JPH04173918A
JPH04173918A JP30147190A JP30147190A JPH04173918A JP H04173918 A JPH04173918 A JP H04173918A JP 30147190 A JP30147190 A JP 30147190A JP 30147190 A JP30147190 A JP 30147190A JP H04173918 A JPH04173918 A JP H04173918A
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JP
Japan
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carburized
shot
shot peening
temperature
hardness
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Pending
Application number
JP30147190A
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English (en)
Inventor
Mitsuo Uno
宇野 光男
Fukukazu Nakazato
中里 福和
Heiji Hagita
萩田 兵治
Nobuhiro Murai
村井 暢宏
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、自動車、土木建設機械、産業機械等に使用
される歯車、シャフト等の機械部品用浸炭肌焼鋼の製造
方法に係り、ショットまたは被処理物を所定の温度に加
熱してショットピーニングを施すことによって、浸炭層
表面の硬さ上昇を生じさせることなく圧縮残留応力を付
加し、疲労強度の向上、耐遅れ破壊特性の向上をはかる
浸炭肌焼鋼の製造方法に関する。
従来の技術 従来、自動車部品の歯車やシャフトとして一般に使用さ
れる浸炭肌焼鋼は、母相のC量を低く抑え(0,15〜
0.30v+t%)、表層部に浸炭処理を施して母材の
靭性と表層部の耐摩耗性を向上させることにより、疲労
強度を多少なりとも向上させようとするものであった。
かかる浸炭肌焼鋼は一般に疲労強度(靭性、耐摩耗性等
)は高くない。特に、昨今のエンジンの高出力化の要請
に応えることができる程度には疲労強度が高くない。
そこで、この疲労強度をより高める方法の一つとして、
ショットピーニング法がある。
ショットピーニングは冷間加工の一種で、常温で鋼等の
粒子(ショット)をエアーノズルまたはインペラーによ
って金属材料の表面に衝突させ、表層部に圧縮残留応力
を付加させる方法である。
圧縮残留応力は、浸炭層に残留した未変態オーステナイ
ト (通称「残留オーステナイト」)が粒子の衝突によ
ってマルテンサイト(誘起マルテンサイト)化し、体積
が膨張するため生じる現象である。このショットピーニ
ングは、特に歯車の高強度化に極めて有効な手段である
発明が解決しようとする課題 しかし、従来の常温でのショットピーニング法では、歯
車等の高強度化には有効であるが、表層部が加工硬化し
く硬度が上昇し過ぎる)、耐遅れ破壊特性の低下をきた
すことがある。
この発明はこのような現状よりみて、安定した耐遅れ破
壊特性を有する浸炭肌焼鋼を提供することを目的とし、
浸炭焼入後ショットまたは被処理物を所定の温度に加熱
してショットピーニングを実施することによって、圧縮
残留応力を一定かつ均一に維持したまま浸炭層表面の硬
さ上昇を抑えることができると同時に、浸炭焼入後の焼
戻し処理を省略することができる浸炭肌焼鋼の製造方法
を提案しようとするものである。
課題を解決するための手段 この発明者は、ショットピーニング法の前記問題を解決
するため種々検討した結果、次に記載する知見を得た。
■ ショットを所定の温度に加熱した状態、もしくは被
処理物を所定の温度に加熱した状態でショットピーニン
グを施すことにより、圧縮残留応力を従来レベルに維持
したまま浸炭層表面(表面から0.1mm以内)の硬さ
上昇を防止(ショットピー。
ニング無しと同レベルに維持)することができる。
■ ショットを所定の温度に加熱した状態、もしくは被
処理物を所定の温度に加熱した状態でショットピーニン
グを施すことにより、耐遅れ破壊特性の低下を防止でき
る。
■ 被処理物を所定の温度に加熱した状態でショットピ
ーニングを施すことにより、ショットピーニングと浸炭
焼入後の焼戻しを兼ねることができ、焼戻し工程の省略
が可能となる。
この発明は以上の知見に基づいてなされたものであり、
その要旨は、浸炭焼入後、ショットを300〜500℃
に加熱した状態でショットピーニングを施す方法であり
、また、浸炭焼入後、被処理物を100〜300℃の温
度に加熱した状態でショットピーニングを施し、かつ焼
戻し処理を省略する方法である。
作    用 この発明において、ショットピーニングの温度条件とし
て、ショットの加熱温度を300〜500℃に、被覆処
理物の加熱温度を 100〜300℃にそれぞれ限定し
たのは、次に記載する理由による。
ショットピーニングは前記した通り、通常は常温にて金
属材料の表面にショットを衝突させることによって、圧
縮残留応力を発生させて疲労特性を向上させる目的で使
用される。しかし、常温ショットピーニングの場合は、
疲労特性は向上できるも、場合によっては加工硬化によ
って表層部の硬さが上昇し過ぎ、耐遅れ破壊特性が低下
する。
しかし、ショットを 300〜500℃の温度に加熱し
てショットピーニングを実施すると、浸炭層表面の硬さ
上昇を防止でき、耐遅れ破壊特性の低下を防止できるの
である。
ここで、硬さ上昇防止効果を十分に得るためには、ショ
ットの加熱温度を少なくとも 3oo℃以上にする必要
があり、他方500℃を超えると浸炭層の硬さが焼戻し
作用によって低下し耐摩耗性を劣化させる。したがって
、ショットの加熱温度を300〜500℃と限定したの
である。
ちなみに、第1図は通常(常温)ショットピーニング後
の硬さ分布曲線を例示したもので、ショットピーニング
により表層部の硬さがビッカース硬さで20〜100程
度上昇することがわかる。
これに対し、第2図はショット温度300〜500℃で
ショットピーニングを実施した場合の表層部の硬さ分布
曲線を例示したもので、ショットピーニングによる硬さ
上昇は認められない。
また、ショットは常温のままで、被処理物の方を100
〜300℃加熱してショットピーニングを施すことによ
り、ショットピーニングと浸炭焼入後の焼戻しを兼ねる
ことができ、焼戻しの省略が可能となる。
ここで、硬さ上昇防止効果を十分に得るためには、被処
理物の加熱温度を最低100℃以上とする必要があり、
他方、被処理物の温度が300℃を超えると浸炭層の硬
さが焼戻し作用によって逆に低下し耐摩耗性を劣化させ
る。
また、疲労強度については、ショットピーニングの温度
の影響はほとんどないが、遅れ破壊については被処理物
の温度は大きな影響を与える。すなわち、被処理物の温
度が常温〜100℃未満の場合はショットピーニング後
の硬度上昇により耐遅れ破壊特性が低下するため、所望
の耐遅れ破壊特性を得るためには少なくとも被処理物の
温度を100℃以上にする必要がある。
この発明は、ショットを 300〜500℃の温度に加
熱した状態、または被処理物を 100〜300℃の温
度に加熱した状態でショットピーニングを行うことによ
って、浸炭層表層部の硬さ上昇を防止でき、耐遅れ破壊
特性を低下させることなく疲労強度を向上させることが
可能である。また、焼戻し工程を省略できるので、工程
域による省エネルギーがはかることができる。
実   施   例 実施例1 浸炭肌焼鋼として一般に使用されている5Cr420、
SCM420を供試材として用い、180mm中ビレッ
トを30mmφに鍛伸後、925℃に1時間加熱後空冷
して焼準し、第3図に示す小野式回転曲げ疲労試験片(
1+ : 25mm、 t+ : 6mmφ、 tz°
15mm≠)と、第4図に示す耐遅れ破壊試験片(t+
 : 4mm≠、七z : 6mm≠)を作成した。
これらの試験片について、第5図に示す浸炭条件にて浸
炭処理(有効硬化層深さ0.7mm)を施し、さらにシ
ョット温度200〜600℃でショットピーニング(ア
ークハイト 1.OA常温)を実施し、小野式回転曲げ
疲労試験、耐遅れ破壊試験および浸炭層表面のビッカー
ス硬さ試験を実施した結果を、それぞれ第1表、第2表
および第3表に示す。
なお、耐遅れ破壊試験は下記条件で行った。
第1表より、疲労強度については、ショットを加熱して
ショットピーニングを施すことによって向上することが
わかる。しかしながら、遅れ破壊については、第2表の
結果より、ショット加熱温度を 200℃および250
’Cでショットピーニング処理したものは、破断時間が
著しく低下しているのに対し、本発明の温度範囲でショ
ットピーニング処理を施したものは、遅れ破壊特性が大
幅に向上することがわかる。
さらに、第3表の結果より、遅れ破壊特性が著しく低下
したショットピーニング材(ショット温度200℃、2
50℃)は、硬さが著しく上昇しているのに対し、ショ
ット温度300’Cでは硬さも若干低下し、遅れ破壊特
性も特に問題はない。しかながら、ショット温度が50
0℃を超えると炭化物の析出によりビッカース硬度は大
きく低下するため、目標の硬さを確保するためには、シ
ョットの温度を300〜500℃とする必要がある。
以下余白 実施例2 実施例1と同様、浸炭肌焼鋼として一般に使用されてい
る5Cr420、SCM420を供試材として用い、1
80mm rpルビレット30mmφに鍛伸後、925
℃に1時間加熱後空冷して焼準し、第3図に示すlJX
野弐回転曲げ疲労試験片(1+ : 25mm、 t+
6mmφ、 Lt : 15mm$ )と、第4図に示
す耐遅れ破壊試験片(j+ : 4mmφ、jz : 
6mmg+ )を作成した。
これらの試験片について、第5図に示す浸炭条件にて浸
炭処理(有効硬化層深さ0.7mm)を施し、さらに試
験片を50〜400℃の温度に加熱してショットピーニ
ング(アークハイト 1.OA常温)を実施し、小野式
回転曲げ疲労試験、耐遅れ破壊試験および浸炭層表面の
ビッカース硬さ試験を実施した結果を、浸炭焼入れ−焼
き戻し一常温ショットビーニング工程からなる従来法と
比較して第4表、第5表および第6表に示す。
なお、耐遅れ破壊試験は実施例1と同じ条件で実施した
第4表より明らかなごとく、浸炭後、焼戻し工程を省略
し、ショットピーニングを実施しても、従来法(浸炭焼
入−焼戻し一常温シヨツトピーニング)と同程度の疲労
特性が得られている。
しかし、第5表の遅れ破壊試験結果をみると、従来の常
温および比較例の50℃ショットピーニングは、破断時
間が著しく低下している。
一方、第6表に示すショットピーニングの表層のビッカ
ース硬さ測定結果をみると、遅れ破壊特性が著しく低下
した常温および50℃のショットピーニングにおいては
、硬さが著しく上昇している。
また、被処理材の温度がさらに高くなり 350℃、4
00℃になると、ビッカース硬度は大きく低下し、耐摩
耗性に問題がある。
これに対し、本発明の温度範囲(100〜300℃)の
場合は、ビッカース硬度は若干低下するものの、耐摩耗
性に影響を与えるほどではない。
すなわち、浸炭後焼戻し工程を省略しても、従来法と同
程度の疲労特性、耐遅れ破壊特性および硬度が得られる
ことがわかる。
発明の詳細 な説明したごとく、この発明の請求項1.2記載の方法
によれば、ショットピーニング後ノ圧縮残留応力を従来
レベルに維持したまま浸炭層表面の硬さ上昇と耐遅れ破
壊特性の低下を防止でき、高品質の肌焼鋼を製造するこ
とができる。
また、請求項2記載の方法によれば、ショットピーニン
グと浸炭焼入れ後の焼戻しを兼ねることができるので、
疲労特性の優れた高品質の肌焼鋼を安価に製造すること
ができるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の常温のショットによるショットピーニン
グ後の硬さ分布曲線を示す図、第2図はこの発明の温度
300〜500℃のショットをによるショットピーニン
グ後の硬さ分布曲線を示す図、第3図はこの発明の実施
例における回転曲げ疲労試験片を示す図、第4図は同じ
く耐遅れ破壊試験片を示す図、第5図は同上実施例にお
ける浸炭処理ヒートパターンを示す図である。 第1図 表面からの距離(IIB) 第2図 表面からの距離(III)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 浸炭肌焼鋼の製造方法において、浸炭焼入後、ショット
    を300〜500℃の温度に加熱した状態でショットピ
    ーニングを施すことを特徴とする浸炭肌焼鋼の製造方法
    。 浸炭肌焼鋼の製造方法において、浸炭焼入後、被処理物
    を100〜300℃の温度に加熱した状態でショットピ
    ーニングを施し、かつ焼戻し処理を省略することを特徴
    とする浸炭肌焼鋼の製造方法。
JP30147190A 1990-11-06 1990-11-06 浸炭肌焼鋼の製造方法 Pending JPH04173918A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002348608A (ja) * 2001-05-23 2002-12-04 Sintokogio Ltd 鉄鋼材の表面処理方法
EP3461582A1 (en) * 2017-09-28 2019-04-03 United Technologies Corporation Systems and methods for treating an engine flange

Cited By (3)

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JP4505779B2 (ja) * 2001-05-23 2010-07-21 新東工業株式会社 鉄鋼材の表面処理方法
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