JPH04168214A - 極低炭素鋼の溶製方法及び、その装置 - Google Patents
極低炭素鋼の溶製方法及び、その装置Info
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- JPH04168214A JPH04168214A JP29625390A JP29625390A JPH04168214A JP H04168214 A JPH04168214 A JP H04168214A JP 29625390 A JP29625390 A JP 29625390A JP 29625390 A JP29625390 A JP 29625390A JP H04168214 A JPH04168214 A JP H04168214A
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Landscapes
- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、極低炭素鋼の溶製方法及び、その装置に関す
るものである。
るものである。
[従来の技術]
真空脱ガス装置は、主として、真空槽とこの下部に接続
された被処理溶鋼中へ浸漬される浸漬管とから成る。
された被処理溶鋼中へ浸漬される浸漬管とから成る。
この装置の代表的なものとして、浸漬管が、溶鋼上昇用
の上昇管と下降用の下降管に分かれたR11式真空脱ガ
ス装置(環流式真空脱ガス装置)が知られており、この
装置による真空脱ガス処理によって、溶鋼の脱炭、脱酸
素、脱水素あるいは脱窒素処理等の溶鋼の二次精錬処理
が行われる。
の上昇管と下降用の下降管に分かれたR11式真空脱ガ
ス装置(環流式真空脱ガス装置)が知られており、この
装置による真空脱ガス処理によって、溶鋼の脱炭、脱酸
素、脱水素あるいは脱窒素処理等の溶鋼の二次精錬処理
が行われる。
近年、冷延材や電磁材において、主に焼鈍工程の大幅な
スピードアップによる生産性向上を図るため、あるいは
加工性に優れる素材要求に応えるため、極低炭素鋼製造
の必要性が高まっている。
スピードアップによる生産性向上を図るため、あるいは
加工性に優れる素材要求に応えるため、極低炭素鋼製造
の必要性が高まっている。
−数的に極低炭素鋼を溶製する場合、まず、−次精錬炉
(転炉、平炉、電気炉等)にて可及的に脱炭処理を行い
、さらに初期の炭素濃度が達成できる程度まで真空脱ガ
ス装置に供して脱炭処理を行う。
(転炉、平炉、電気炉等)にて可及的に脱炭処理を行い
、さらに初期の炭素濃度が達成できる程度まで真空脱ガ
ス装置に供して脱炭処理を行う。
この真空脱ガス装置にて得られる最終炭素濃度は、真空
槽内への未反応の溶鋼の供給速度(以下、溶鋼環流速度
と称す)、真空槽内の溶鋼攪拌状況及び、脱炭処理時間
により決定される。
槽内への未反応の溶鋼の供給速度(以下、溶鋼環流速度
と称す)、真空槽内の溶鋼攪拌状況及び、脱炭処理時間
により決定される。
このため、脱炭反応促進方法について様々な提案がなさ
れている。
れている。
まず、溶鋼環流速度に関しては、特開平]−13271
5号公報や、特開昭64−79317号公報に提案され
ているように環流ガス吹き込み方法を改善したり、浸漬
管断面積を拡大することで、溶鋼環流速度を増大するこ
とが図られてとな。
5号公報や、特開昭64−79317号公報に提案され
ているように環流ガス吹き込み方法を改善したり、浸漬
管断面積を拡大することで、溶鋼環流速度を増大するこ
とが図られてとな。
次に、真空槽内の攪拌を十分行うために、RH真空槽の
槽底の浸漬管槽内開口端間の位置にガス吹き込み羽口を
設けた装置(特開昭57−110611号公報、以下、
■の装置と称す)の他、真空槽下部の不特定部位に不活
性ガス吹き込み羽口を設置した方法(特開昭58−73
716号公報、以下、■の方法と称す)、リニアモータ
と組み合わせた方法(特開平2−141521号公報、
以下、■の方法と称す)が提案されている。
槽底の浸漬管槽内開口端間の位置にガス吹き込み羽口を
設けた装置(特開昭57−110611号公報、以下、
■の装置と称す)の他、真空槽下部の不特定部位に不活
性ガス吹き込み羽口を設置した方法(特開昭58−73
716号公報、以下、■の方法と称す)、リニアモータ
と組み合わせた方法(特開平2−141521号公報、
以下、■の方法と称す)が提案されている。
そして、脱炭処理時間を延長すれば、最終炭素濃度を低
くできるのは、公知の事実である。
くできるのは、公知の事実である。
また、以上述べた方法以外に、化学的に反応を促進する
方法として、脱炭処理中に溶鋼中にC02ガスを吹き込
む方法(特開昭56.−44711号公報)が提案され
ている。
方法として、脱炭処理中に溶鋼中にC02ガスを吹き込
む方法(特開昭56.−44711号公報)が提案され
ている。
[発明が解決しようとしている課題]
しかしながら従来の方法だけでは、必ずしもコスト的及
び、品質的に十分ではなかった。
び、品質的に十分ではなかった。
まず、溶鋼環流速度を増大させる技術に関しては、前述
の方法によりほぼ限界に達しており、これ以上の改善余
地は殆ど残されていない。
の方法によりほぼ限界に達しており、これ以上の改善余
地は殆ど残されていない。
次に、処理時間の延長は、二次精錬処理中の溶m温度降
下量が増大するので、−次精錬炉の吹き止め溶鋼温度を
上昇させる必要が生じ、耐火物及び、成分調整用の合金
コストか上昇するため、必ずしも有効な方法ではなかっ
た。
下量が増大するので、−次精錬炉の吹き止め溶鋼温度を
上昇させる必要が生じ、耐火物及び、成分調整用の合金
コストか上昇するため、必ずしも有効な方法ではなかっ
た。
また、CO2を吹き込むことにょる脱炭促進方7去 は
、 C+CO□ = 2CO が吸熱反応のため、脱炭処理中の温度降下量が増大する
ため、処理時間延長と同様の理由により好ましくない。
、 C+CO□ = 2CO が吸熱反応のため、脱炭処理中の温度降下量が増大する
ため、処理時間延長と同様の理由により好ましくない。
本発明は、以上のような事情に鑑み、特に真空槽内の溶
鋼攪拌状況を改善することに主眼をおいている。このよ
うな考え方に基づく技術として、 まず、■の装置があるが、この技術の課題は、真空槽底
の浸漬管槽内開口端間の位置にガス吹き込み羽口を設け
ているため、吹き込みガス流量の増大に伴い、いわゆる
エアカーテン現象が生じ、溶鋼環流を阻害して脱炭反応
速度が低下してしまうため、吹き込みガス流量に限界が
あり十分な溶鋼攪拌力を確保することが困難であったこ
と、また、もともと耐火物溶損速度が大きい位置に羽口
を設置しているため、耐火物コストが増大することであ
った。
鋼攪拌状況を改善することに主眼をおいている。このよ
うな考え方に基づく技術として、 まず、■の装置があるが、この技術の課題は、真空槽底
の浸漬管槽内開口端間の位置にガス吹き込み羽口を設け
ているため、吹き込みガス流量の増大に伴い、いわゆる
エアカーテン現象が生じ、溶鋼環流を阻害して脱炭反応
速度が低下してしまうため、吹き込みガス流量に限界が
あり十分な溶鋼攪拌力を確保することが困難であったこ
と、また、もともと耐火物溶損速度が大きい位置に羽口
を設置しているため、耐火物コストが増大することであ
った。
また、■の方法は、後述するような脱炭反応促進のため
に必要な真空槽内へのガス吹き込み条件が明示されてい
ない。
に必要な真空槽内へのガス吹き込み条件が明示されてい
ない。
そして、■の方法は、リニアモータ装置そのものが高価
であることの他、真空槽内へのガス吹鮒込み条件が明示
されていない。
であることの他、真空槽内へのガス吹鮒込み条件が明示
されていない。
[課題を解決するための手段]
本発明は、前記従来技術の課題を有利に解決するために
なされたものであって、 (1) 88式真空脱ガス装置の真空槽内への不活性ガ
ス吹き込み方法において、脱炭処理中に真空槽内の溶鋼
表面あるいは、溶鋼中に次式で示されるガス流量を吹き
込むことを特徴とする極低炭素鋼の溶製方法 Q/d2≧1.8 但し、Q・吹き込みガス流量[Nm3/)lr/本〕d
:羽口あるいはノズル内径 [mmφ](2)真空槽の
槽底から1m以内の高さに、内径が5〜10+nmφの
不活性ガス吹き込みが可能なランスまたは羽口を設置し
たことを特徴とするRt1式真空脱ガス装置 (3)羽口形状が末広がり型であることを特徴とした前
記(2)項記載のRH式真空脱ガス装置を要旨とするも
のである。
なされたものであって、 (1) 88式真空脱ガス装置の真空槽内への不活性ガ
ス吹き込み方法において、脱炭処理中に真空槽内の溶鋼
表面あるいは、溶鋼中に次式で示されるガス流量を吹き
込むことを特徴とする極低炭素鋼の溶製方法 Q/d2≧1.8 但し、Q・吹き込みガス流量[Nm3/)lr/本〕d
:羽口あるいはノズル内径 [mmφ](2)真空槽の
槽底から1m以内の高さに、内径が5〜10+nmφの
不活性ガス吹き込みが可能なランスまたは羽口を設置し
たことを特徴とするRt1式真空脱ガス装置 (3)羽口形状が末広がり型であることを特徴とした前
記(2)項記載のRH式真空脱ガス装置を要旨とするも
のである。
[作 用]
以下、この発明によるRH式真空脱ガス装置を利用した
、極低炭素鋼の溶製方法について、図面を参照しながら
より詳細に説明する。
、極低炭素鋼の溶製方法について、図面を参照しながら
より詳細に説明する。
第1図(a)は、この発明の一例を概略的に示すもので
ある。
ある。
蒸気ニジエフターあるいは真空ポンプ等の真空排気系に
真空排気口9を介して接続された真空槽1の下部に2本
の浸漬管2が設けられており、取鍋3の被処理溶鋼10
中に該浸漬管が浸漬している。真空槽内を真空排気する
ことにより、溶鋼10を真空槽1内に吸い上げ、浸漬管
2の一方から環流ガス管7及び、浸漬管羽口5を通じて
環流ガスを吹き込み、エアリフトポンプの動作原理によ
り溶鋼が真空槽内を連続的に環流することにより、脱炭
、脱水素等の真空脱ガス処理が行われ、また真空槽1の
側壁に設けられた合金投入口8を介して成分調整用の合
金が投入されることで、成分調整が行われる。
真空排気口9を介して接続された真空槽1の下部に2本
の浸漬管2が設けられており、取鍋3の被処理溶鋼10
中に該浸漬管が浸漬している。真空槽内を真空排気する
ことにより、溶鋼10を真空槽1内に吸い上げ、浸漬管
2の一方から環流ガス管7及び、浸漬管羽口5を通じて
環流ガスを吹き込み、エアリフトポンプの動作原理によ
り溶鋼が真空槽内を連続的に環流することにより、脱炭
、脱水素等の真空脱ガス処理が行われ、また真空槽1の
側壁に設けられた合金投入口8を介して成分調整用の合
金が投入されることで、成分調整が行われる。
ここで、脱炭処理中に真空槽1の槽底13h)61m以
内の高さに設置した真空槽羽口4から攪拌ガスを Q/d”≧1.8 但し、Q:吹き込みガス流量[Nm3/Hr/本]d;
羽口あるいはノズル内径[mmφコなる流量で吹き込む
ことにより、脱炭反応速度の向上が図れることが本発明
者らの研究の結果明らかになった。すなわち、第2図に
示すように、Q/d2<1.8の領域では、攪拌ガスの
持つ溶鋼攪拌エネルギーが十分ではないため、脱炭反応
速度向上に顕著な効果が得られない。また、羽口の位置
が真空槽の槽底から1mを超える高さになると、攪拌ガ
スの持つ攪拌エネルギーが?8tI4渇面に到達するま
での間に減衰してしまうため、脱炭反応速度向上に顕著
な効果が得られない。
内の高さに設置した真空槽羽口4から攪拌ガスを Q/d”≧1.8 但し、Q:吹き込みガス流量[Nm3/Hr/本]d;
羽口あるいはノズル内径[mmφコなる流量で吹き込む
ことにより、脱炭反応速度の向上が図れることが本発明
者らの研究の結果明らかになった。すなわち、第2図に
示すように、Q/d2<1.8の領域では、攪拌ガスの
持つ溶鋼攪拌エネルギーが十分ではないため、脱炭反応
速度向上に顕著な効果が得られない。また、羽口の位置
が真空槽の槽底から1mを超える高さになると、攪拌ガ
スの持つ攪拌エネルギーが?8tI4渇面に到達するま
での間に減衰してしまうため、脱炭反応速度向上に顕著
な効果が得られない。
なお、本発明者らの研究では、羽口を真空槽の槽底から
0.4〜0.6mの高さに設置した場合に脱炭反応促進
効果が顕著に得られた。これは、本発明の研究に使用し
たRH式真空脱ガス装置の脱炭処理中の真空槽の槽底か
ら真空槽内の溶鋼表面までの距wi(以下、浴深と称す
)は、0.4〜0.6mの高さにあると推定され、本発
明による脱炭促進効果は、溶鋼表面近傍の反応界面積を
増大することにより得られていると考えられる。すなわ
ち、羽口が溶鋼表面から上方に位置している場合、溶鋼
表面と羽口の距離の増大に伴い吹き込みガスの溶鋼攪拌
エネルギーが減少すること、また、羽口が溶鋼中に浸漬
している場合、溶鋼中への羽口の浸漬深さの増大に伴い
、溶鋼表面近傍の反応界面積増大に寄与する攪拌ガスの
効率が低下するためと考えられる。このように、本発明
による脱炭促進は、真空槽内の溶鋼表面近傍に攪拌ガス
を吹き込むと反応促進効果がより顕著となるが、RH式
真空脱ガス装置では、脱炭処理中の浴深が設備条件(浸
漬管の内径と長さ、真空槽の内径、等)や操業条件(浸
漬管の取鍋的溶鋼への浸漬深さ、環流ガス流量、真空槽
内の到達真空度、等)により異なること及び、脱炭処理
中の溶鋼中炭素濃度により変動すると考えられることか
ら、本発明による脱炭促進効果が顕著となる範囲は、ど
のようなRH式真空脱ガス装置(設備条件、操業条件)
を使うかによって異なる。
0.4〜0.6mの高さに設置した場合に脱炭反応促進
効果が顕著に得られた。これは、本発明の研究に使用し
たRH式真空脱ガス装置の脱炭処理中の真空槽の槽底か
ら真空槽内の溶鋼表面までの距wi(以下、浴深と称す
)は、0.4〜0.6mの高さにあると推定され、本発
明による脱炭促進効果は、溶鋼表面近傍の反応界面積を
増大することにより得られていると考えられる。すなわ
ち、羽口が溶鋼表面から上方に位置している場合、溶鋼
表面と羽口の距離の増大に伴い吹き込みガスの溶鋼攪拌
エネルギーが減少すること、また、羽口が溶鋼中に浸漬
している場合、溶鋼中への羽口の浸漬深さの増大に伴い
、溶鋼表面近傍の反応界面積増大に寄与する攪拌ガスの
効率が低下するためと考えられる。このように、本発明
による脱炭促進は、真空槽内の溶鋼表面近傍に攪拌ガス
を吹き込むと反応促進効果がより顕著となるが、RH式
真空脱ガス装置では、脱炭処理中の浴深が設備条件(浸
漬管の内径と長さ、真空槽の内径、等)や操業条件(浸
漬管の取鍋的溶鋼への浸漬深さ、環流ガス流量、真空槽
内の到達真空度、等)により異なること及び、脱炭処理
中の溶鋼中炭素濃度により変動すると考えられることか
ら、本発明による脱炭促進効果が顕著となる範囲は、ど
のようなRH式真空脱ガス装置(設備条件、操業条件)
を使うかによって異なる。
次に、真空槽羽口の径は、本発明者らの研究の結果、内
径5mmφ未満だと、ガス吹き込みに伴い羽口の周囲に
溶鋼が冷却されて固着するいわゆるマツシュルームの生
成等による羽口閉塞の危険性が高く、羽口内径が10m
mφを超えると、非脱炭処理中における湯差しく溶鋼が
羽口内に侵入し羽口が閉塞するトラブル)防止に必要な
ガス流量が増大し、吹き込みガスのコストが増大するこ
との他、脱炭処理中においても多量のガス吹き込みが必
要となり、真空槽内の到達真空度の悪化による脱炭反応
速度の低下が生ずるため、好ましくない。
径5mmφ未満だと、ガス吹き込みに伴い羽口の周囲に
溶鋼が冷却されて固着するいわゆるマツシュルームの生
成等による羽口閉塞の危険性が高く、羽口内径が10m
mφを超えると、非脱炭処理中における湯差しく溶鋼が
羽口内に侵入し羽口が閉塞するトラブル)防止に必要な
ガス流量が増大し、吹き込みガスのコストが増大するこ
との他、脱炭処理中においても多量のガス吹き込みが必
要となり、真空槽内の到達真空度の悪化による脱炭反応
速度の低下が生ずるため、好ましくない。
また、真空槽羽口の形状を第3図に示すように末広がり
型にすると、羽口先端部にて吹き込みガス速度が超音速
となり、攪拌エネルギーが増大するため、より効果的に
脱炭反応速度向上が可能となる。この場合は、スロート
径14を5〜10mmφにする必要がある。ここで、羽
ロタイブのものが第3図(a)であり、ランスタイプの
ものが第3図(b)である。
型にすると、羽口先端部にて吹き込みガス速度が超音速
となり、攪拌エネルギーが増大するため、より効果的に
脱炭反応速度向上が可能となる。この場合は、スロート
径14を5〜10mmφにする必要がある。ここで、羽
ロタイブのものが第3図(a)であり、ランスタイプの
ものが第3図(b)である。
なお、本発明は第4図に示すように真空槽羽口の代わり
にランス16により攪拌ガスを吹き込むことも可能であ
り、真空槽羽口とランスを組み合わせて使用することも
可能であることはいうまでもない。
にランス16により攪拌ガスを吹き込むことも可能であ
り、真空槽羽口とランスを組み合わせて使用することも
可能であることはいうまでもない。
[実 施 例]
第1図に示す実施例RH式真空脱ガス装置にて、溶鋼の
脱炭処理を行う際に真空槽羽口径を変化させて最終炭素
濃度がどう変わるのかをテストした。この時の操業(従
来と本発明の共通)条件は、 ・処理前炭素濃度: 350[ppm1・溶鋼量: 3
10[Tonl ・浸漬管内径: 850[mmφ] ・環流ガス流量: 2000[Ni/min]、ガス種
:アルゴン ・浸漬管羽口径:4[mmφ] ・浸漬管羽口径二8[個コ ・脱炭IA埋時間: 20[min] である。尚、テスト条件とテスト結果を表に示す。
脱炭処理を行う際に真空槽羽口径を変化させて最終炭素
濃度がどう変わるのかをテストした。この時の操業(従
来と本発明の共通)条件は、 ・処理前炭素濃度: 350[ppm1・溶鋼量: 3
10[Tonl ・浸漬管内径: 850[mmφ] ・環流ガス流量: 2000[Ni/min]、ガス種
:アルゴン ・浸漬管羽口径:4[mmφ] ・浸漬管羽口径二8[個コ ・脱炭IA埋時間: 20[min] である。尚、テスト条件とテスト結果を表に示す。
なお、従来法における真空槽羽口の設置位置を第1図(
b)に、本発明法による真空槽羽口の設置位置を第1図
(c)に示した。
b)に、本発明法による真空槽羽口の設置位置を第1図
(c)に示した。
表に示すように、本発明によれば最終炭素濃度を従来法
の374以下にすることができた。
の374以下にすることができた。
[発明の効果]
以上の説明で明かなように、本発明の極低炭素鋼の溶製
方法及び、その装置は、真空槽内の溶鋼に吹き込むガス
の攪拌エネルギーにより、真空槽内の溶鋼を十分に攪拌
し、溶鋼表面近傍の反応界面積を増大することで、脱炭
反応速度を従来のものより格段に大きくすることができ
、極低炭素鋼を容易に得ることができるとともに、脱酸
、脱水素、脱窒素等の脱ガス反応を促進させて、より清
浄かつ純度の高い鋼を容易に得ることかできる等、各種
の効果が得られるものである。
方法及び、その装置は、真空槽内の溶鋼に吹き込むガス
の攪拌エネルギーにより、真空槽内の溶鋼を十分に攪拌
し、溶鋼表面近傍の反応界面積を増大することで、脱炭
反応速度を従来のものより格段に大きくすることができ
、極低炭素鋼を容易に得ることができるとともに、脱酸
、脱水素、脱窒素等の脱ガス反応を促進させて、より清
浄かつ純度の高い鋼を容易に得ることかできる等、各種
の効果が得られるものである。
なお、本発明はI))1式脱ガス装置においても同様な
効果が得られるのはいうまでもない。
効果が得られるのはいうまでもない。
第1図(a)は本発明実施例装置の概略図、同(b)
、 (c)は第1図(a)のA−A矢視図であり、夫々
従来法及び本発明による真空槽羽口の設置位置を示す図
、第2図はQ/d ”と脱炭反応速度の関係を示す図、
第3図(a) 、 (b)は真空槽羽口の形状説明図、
第4図は本発明の他の実施例装置の説明図である。 1・・・真空槽 2・・・浸漬管3・・・取鍋
4・・・真空槽羽口5・・・浸漬管羽口
6・・・攪拌ガス管7・・・環流ガス管 8・
・・合金投入口9・・・真空排気口 10・・・溶
鋼11・・・スラグ 12・・・気泡13・・・
槽圧 14・・・スロート径15・・・ランス
羽口 16・・・ランス他4名 第1図
、 (c)は第1図(a)のA−A矢視図であり、夫々
従来法及び本発明による真空槽羽口の設置位置を示す図
、第2図はQ/d ”と脱炭反応速度の関係を示す図、
第3図(a) 、 (b)は真空槽羽口の形状説明図、
第4図は本発明の他の実施例装置の説明図である。 1・・・真空槽 2・・・浸漬管3・・・取鍋
4・・・真空槽羽口5・・・浸漬管羽口
6・・・攪拌ガス管7・・・環流ガス管 8・
・・合金投入口9・・・真空排気口 10・・・溶
鋼11・・・スラグ 12・・・気泡13・・・
槽圧 14・・・スロート径15・・・ランス
羽口 16・・・ランス他4名 第1図
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 RH式真空脱ガス装置の真空槽内への不活性ガス吹
き込み方法において、脱炭処理中に真空槽内の溶鋼表面
あるいは、溶鋼中に次式で示されるガス流量を吹き込む
ことを特徴とする極低炭素鋼の溶製方法 Q/d^2≧1.8 但し、Q:吹き込みガス流量[Nm^3/Hr/本]d
:羽口あるいはノズル内径[mmφ] 2 真空槽の槽底から1m以内の高さに、内径が5〜1
0mmφの不活性ガス吹き込みが可能なランスまたは羽
口を設置したことを特徴とするRH式真空脱ガス装置 3 羽口形状が末広がり型であることを特徴とした請求
項2記載のRH式真空脱ガス装置
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29625390A JPH04168214A (ja) | 1990-11-01 | 1990-11-01 | 極低炭素鋼の溶製方法及び、その装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29625390A JPH04168214A (ja) | 1990-11-01 | 1990-11-01 | 極低炭素鋼の溶製方法及び、その装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04168214A true JPH04168214A (ja) | 1992-06-16 |
Family
ID=17831179
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29625390A Pending JPH04168214A (ja) | 1990-11-01 | 1990-11-01 | 極低炭素鋼の溶製方法及び、その装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04168214A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002363636A (ja) * | 2001-06-13 | 2002-12-18 | Nkk Corp | Rh真空脱ガス装置における溶鋼の精錬方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01246314A (ja) * | 1988-03-29 | 1989-10-02 | Kawasaki Steel Corp | 真空脱ガス処理による極低炭素鋼の製造方法 |
JPH02141521A (ja) * | 1988-11-24 | 1990-05-30 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 溶鋼の真空脱ガス方法 |
JPH02217412A (ja) * | 1989-02-16 | 1990-08-30 | Kawasaki Steel Corp | 真空脱ガス処理による極低炭素鋼の溶製方法 |
-
1990
- 1990-11-01 JP JP29625390A patent/JPH04168214A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01246314A (ja) * | 1988-03-29 | 1989-10-02 | Kawasaki Steel Corp | 真空脱ガス処理による極低炭素鋼の製造方法 |
JPH02141521A (ja) * | 1988-11-24 | 1990-05-30 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 溶鋼の真空脱ガス方法 |
JPH02217412A (ja) * | 1989-02-16 | 1990-08-30 | Kawasaki Steel Corp | 真空脱ガス処理による極低炭素鋼の溶製方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002363636A (ja) * | 2001-06-13 | 2002-12-18 | Nkk Corp | Rh真空脱ガス装置における溶鋼の精錬方法 |
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