JPH04143058A - 射出成形装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はダイカストマシンやプラスチック用射出成形機
などの射出成形装置に関するものである。

［従来の技術］ ダイカストマシンやプラスチック用射出成形機などの射
出成形装置において、型締された金型のキャビティ内へ
は、溶湯または溶融樹脂が射出され、これらの溶融物が
固化することによって成形品が得られる。

このような射出動作においては、通常、充填工程におい
ては溶融物は射出スリーブから金型内に設けられたキャ
ビティへ至るまでにランナ部を経由してゲート部と呼ば
れる狭い通路を通ってキャビティ内へ充填されるが、充
填途中の溶融物の冷却固化をできるだけ排除するため溶
融物を高速でキャビティへ送る必要があるため、その途
中のゲート部を狭くして高速充填を行なっている。

［発明が解決しようとする課題］ 従来の成形法ではランナ部およびゲート部の形状は固定
されているので、キャビティ内へ侵入していく溶融物（
溶湯）の流れ挙動は固定されたものであるとともに、流
れの先端は常に溶湯にくらべて低温であるキャビティ内
周面やキャビティに充満している低温の空気やその他の
ガスにさらされて進んで行くので次第に温度低下を起こ
し、ゲートから遠ざかれば遠ざかるほど凝固・固化して
流動性を失ない流動しにくくなる。そのため、キャビテ
ィ内に溶湯がほぼ充満するとき、すなわち、充填工程の
最終段階においては、前記の先端の溶湯部分は凝固・固
化が一段と進行して、それ以上に溶湯が進行せず空気ま
たはガスのままの空洞状態を保持したままで残される。

いわゆる、鋳巣状態を形成したまま充填が完了すること
が起こっていた。したがって、その後の押湯工程におい
て高圧に保持されても溶湯がその空洞を埋めるに至らな
いためそこに不良の欠陥部分が形成されることがあった
。

一方、横型ダイカストマシンの射出スリーブの注湯口の
位置は、第３図（ａ）に示すように、プランジャチップ
１１の後退限にあるため金型キャビティ４の大小による
給湯量の設定変更に無関係に射出スリーブ５の容量は一
定となっており、大物製品など給湯量が最大の状態にお
いても給湯時のスリーブ充填率（スリーブ断面積に占め
る溶湯面積の割合）はかなり低（通常３０〜５０％程度
である。したがって、溶湯のモジュール（二溶湯の容積
■／射出スリーブへの接触面積Ｓ）は小さ（給湯時に温
度低下を来たし、キャビティ４に充満する時点では溶湯
は半凝固に近い状態に達していることが多い。また、空
気との接触界面も大きく、そのため酸化物の生成による
溶湯への不純物の混入も多（、その結果、充填後の押湯
効果のあまり効かない状態となり品質上悪い影響をもた
らしていた。

［課題を解決するための手段］ 以上の課題を解決するため、本発明においては、 金型内のキャビティに連通して溶湯を供給する第１の射
出スリーブに嵌装され該第１の射出スリーブ内を進退動
自在に摺動可能な第２の射出スリーブと該第２の射出ス
リーブの進退動手段を設け、該第２の射出スリーブの内
面に嵌装され進退動する第１のプランジャチップおよび
該第１のプランジャチップの進退動手段を該第２の射出
スリーブ内に配設し、かつ、該第２の射出スリーブの１
端に第２のプランジャチップを固設した構成とした。

［作用］ 本発明の射出成形装置においては、第１の射出シリンダ
内を往復動できる第２の射出スリーブ内に第１のプラン
ジャチップを進退動自在に設け、第２の射出スリーブの
端部に第２のプランジャチップを連結したので、給湯湯
口で給湯するときには第２のプランジャチップを第１の
プランジャチップに近接させて給湯し、スリーブ充填率
がほぼ１００％に近い状態にできる。給湯が完了したあ
と、第２のプランジャチップと第１のプランジャチップ
はともに前進し、溶湯はほぼ１００％に近いスリーブ充
填率を保持したままキャビティ直下のランナ部まで移送
される。第２のプランジャチップが前進限に達したあと
、第２のプランジャチップは静止し第１のプランジャチ
ップのみ前進することにより射出スリーブ内の溶湯はラ
ンチ部、ゲート部を経由して金型のキャビティ内に充満
される。

以上述べたような充填工程における充填動作によって、
第２の射出スリーブ内の溶湯はスリーブ充填率が１００
％に近い状態でキャビティ内へ入るので冷却の進行が遅
く、凝固が始まっていないので押湯が完全に行なわれ稠
密な高品質の製品が得られる。

［実施例］ 以下、図面に基づいて本発明の詳細について説明する。

第１図〜第２図は本発明の実施例に係る射出成形装置を
示し、第１図は給湯時の全体縦断面図、第２図は溶湯が
キャビティの直下のランナ部まで移送される状態の全体
縦断面図である。

図において、射出成形装置は固定盤１に装着された固定
金型１ａと、可動盤２に装着されて固定金型１ａに対し
遠近方向へ進退することにより型締、型開される可動金
型２ａとを備えており、型締された両金型１ａ、２ａの
分割面３の両側には、キャビティ４が形成されている。

固定盤１のスリーブ孔には、注湯口５ａを有する第１の
射出スリーブ５が挿入されており、その内孔とキャビテ
ィ４とは金型１ａ、２ａに設けた射出スリーブ５とラン
ナ６およびその上部のゲート７とを介して連通されてい
る。一方、第１の射出スリーブ５の内部には第２の射出
スリーブ１３ａが進退動自在に嵌装されており、１端に
は油圧シリンダ８のピストンロッド８ａと連結され、往
復動可能になっている。そして、第２の射出スリーブ１
３ａ内には内面に嵌装され軸方向に摺動可能な第１のプ
ランジャチップ１１が配設され第１のプランジャチップ
１１の進退勤手段としての油圧シリンダ１４のピストン
ロッド１４ａと連結されている。油圧シリンダ１４は第
２の射出スリーブ１３ａの内面に固設されている。さら
に、第２の射出スリーブ１３ａの端部には片側傾斜面を
有する第２のプランジャチップ１３が固結されている。

したがって、第１のプランジャチップ１１と第２の射出
スリーブ１３ａと１体の第２のプランジャチップ１３と
は、その離間距離を自由に変更可能に構成されている。

また、可動金型２ａｌこは第２のプランジャチップ１３
が前進限に達したときに第２のプランジャチップ１３が
収納される凹部２ｂが設けられている。

このように構成されていることにより、第１図に示すよ
うに、第２のプランジャチップ１３を給湯時に第１のプ
ランジャチップ１１の近傍に後退させておき、注湯口５
ａから第２の射出スリーブ１３ａ内へ溶湯１２を供給す
る。給湯が完了したあとピストンロッド８ａを前進させ
て第１のプランジャチップ１１と第２のプランジャチッ
プ１３をともに前進させる。第２のプランジャチップ１
３が、第２図に示すように、凹部２ｂに収納され前進限
に達したあと、第２のプランジャチップ１３を静止した
まま、ピストンロッド１４ａを前進させて第１のプラン
ジャチップ１１のみ前進させると、溶湯１２が押出され
てランナ６およびゲート７を介しキャビティ４内へ射出
される（充填工程）。キャビティ４内へ溶湯１２が充填
され終ったら、さらに押し続ける射出シリンダ８の作用
による押圧力によってキャビティ４内の溶湯はさらに押
されて押湯作用を受け、キャビティ４内の溶湯はより緻
密になって充填が完了する（押湯工程）。その後、溶湯
の固化、冷却を待ち、型開して固化した鋳造品をキャビ
ティ４から取り出す（製品取出工程）。

以上述べた一連の射出動作における本発明の機能および
作用について説明すると、給湯時に第２のプランジャチ
ップ１３を第１のプランジャチップ１１に近接させて、
この両者および射出スリーブ１３ａとで形成される空間
に給湯することになるので、スリーブ充填率を１００％
もしくはほぼ１００％に近い状態にすることができる。

さらに、この状態を保持したままピストンロッド８ａの
み前進させると第１のプランジャチップ１１と第２のプ
ランジャチップ１３とを同時に同一速度で前進させるの
で、やはりスリーブ充填率を高（保ったまま溶湯はラン
ナ部６の真下まで移送される。したがって、忍湯の冷却
および同化は従来の装置・方法に比べて緩やかであり、
溶湯の流動性を高く保ったまま、第１のプランジャチッ
プ１１の前進によって金型のキャビティ４内へ充填でき
る。

本発明においては、２つのプランジャチップの往復動を
固定側のみに配設した進退勤手段である２つの油圧シリ
ンダで操作できるので機器の配置面積がコンパクトとな
る。

［発明の効果］ 本発明の射出成形装置においては、キャビティの大きさ
が変わっても、給湯時および溶湯の移送時にスリーブ充
填率をほぼ１００％に近い状態に保持できるので、充填
工程における溶湯の冷却および同化が遅くできる。した
がって、充填後の押湯作用が充分に働き、溶湯はキャビ
ティのすみずみまで浸透し、キャビティ内の溶融物に気
泡などの鋳造欠陥が発生する恐れが非常に少なく、緻密
で高品質の鋳造製品が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第２図は本発明の実施例に係る射出成形装置を
示し、第１図は給湯時の全体縦断面図、第２図は溶湯が
キャビティの直下のランナ部まで移送される状態を示す
全体縦断面図である。第３図は従来の射出成形装置の実
施例を示す縦断面図で、第３図（ａ）は給湯時の状態、
第３図（ｂ）は溶湯のキャビティ内への充填時を示す。 １・・・・・・固定盤、　　　　　１ａ・・・固定金型
、２・・・・・・可動盤、　　　　２ａ・・・可動金型
、３・・・・・・分割面、　　　　　４・・・・・・キ
ャビティ、５・・・・・・第１の射出スリーブ、 ６・・・・・・ランナ部、　　　　７・・・・・・ゲー
ト部、８・・・・・・油圧シリンダ、　　８ａ・・・ピ
ストンロッド、１１・・・・・・第１のプランジャチッ
プ、１２・・・・・・溶湯、 １３・・・・・・第２のプランジャチップ、１３ａ・・
・第２の射出スリーブ、 １４・・・・・・油圧シリンダ、１４ａ・・・ピストン
ロッド。 特許出願人　　宇部興産株式会社 第３図 （ａ） 給湯鋳込開始時 （ｂ） 鋳込完了時

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）金型内のキャビティに連通して溶湯を供給する第
   １の射出スリーブに嵌装され該第１の射出スリーブ内を
   進退動自在に摺動可能な第２の射出スリーブと該第２の
   射出スリーブの進退動手段を設け、該第２の射出スリー
   ブの内面に嵌装され進退動する第１のプランジャチップ
   および該第１のプランジャチップの進退動手段を該第２
   の射出スリーブ内に配設し、かつ、該第２の射出スリー
   ブの１端に第２のプランジャチップを固設した射出成形
   装置。