JPH04128993U - スクータ型自動二輪車のフユーエルタンク - Google Patents

スクータ型自動二輪車のフユーエルタンク

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JPH04128993U
JPH04128993U JP3500291U JP3500291U JPH04128993U JP H04128993 U JPH04128993 U JP H04128993U JP 3500291 U JP3500291 U JP 3500291U JP 3500291 U JP3500291 U JP 3500291U JP H04128993 U JPH04128993 U JP H04128993U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この考案は、シート下に大容量の収納ボックス
を設置しても、タンク容量を増大させるようにしてい
る。 【構成】この考案は、車両中央のシート17下にヘルメ
ット16等を収納可能な収納ボックス14が配置され、
この収納ボックスの後方にフューエルタンク33が配置
され、このフューエルタンクが左右一対のサイドカバー
32A,32Bに覆われて構成されたスクータ型自動二
輪車10において、上記フューエルタンクの一部42が
上記サイドカバーから膨出して配置されたものである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】 〔考案の目的〕
【0002】
【産業上の利用分野】
この考案は、スクータ型自動二輪車、特に大容量の収納ボックスを備えたスク ータ型自動二輪車に搭載されるスクータ型自動二輪車のフューエルタンクに関す る。
【0003】
【従来の技術】
一般に、スクータ型自動二輪車では、フューエルタンクはシート下、シート後 方あるいはフロア下に配置されている。特に、図5および図6に示すように、シ ート1の下方に、ヘルメット等を収納可能とする大容量の収納ボックスが設置さ れたスクータ型自動二輪車2では、フューエルタンク3はシート1後方に配置さ れるものが多い。このようなフューエルタンク3、特に合成樹脂製のフューエル タンク3は、鉄板あるいは合成樹脂板から成るサイドカバー4に覆われている。
【0004】 なお、図6中符号5はタンクキャップであり、またサイドカバー4には、この タンクキャップ5の上方を開閉する蓋6が設置されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、シート1下方に収納ボックスを設置すると、他部品の配置スペース が非常に厳しくなる。したがって、シート1後方にフューエルタンク3を設置し ても、このフューエルタンク3がサイドカバー4に覆われていることもあって、 このフューエルタンク3を大容量に設計するのが非常に困難である。
【0006】 この考案は、上述の事情を考慮してなされたものであり、シート下に大容量の 収納ボックスを設置しても、タンク容量を増大させることができるスクータ型自 動二輪車のフューエルタンクを提供することを目的とする。 〔考案の構成〕
【0007】
【課題を解決するための手段】
この考案は、車両中央のシート下にヘルメット等を収納可能な収納ボックスが 配置され、この収納ボックスの後方にフューエルタンクが配置され、このフュー エルタンクが左右一対のサイドカバーに覆われて構成されたスクータ型自動二輪 車において、上記フューエルタンクの一部が上記サイドカバーから膨出して配置 されたことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】
スクータ型自動二輪車のシート下に、ヘルメット等を収納可能とする大容量の 収納ボックスを設置すると、他部品、特にフューエルタンクは厳しく制約された スペースに配置せざるを得ない。したがって、フューエルタンクを大容量に設計 することが非常に困難である。ところが、この考案では、フューエルタンクの一 部がサイドカバーの外方へ膨出して配置されたので、その分フューエルタンクの 容量を増大させることができる。
【0009】
【実施例】
以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。
【0010】 図1は、この考案に係るスクータ型自動二輪車のフューエルタンクの一実施例 が適用されたスクータ型自動二輪車を示す側面図である。
【0011】 スクータ型自動二輪車10では、一般にアンダボーンタイプの車体フレーム1 1が採用される。この車体フレーム11は、アンダボーンフレーム12の後端部 から後方斜め上方へ左右一対のサイドフレーム13が拡開して延設されており、 このサイドフレーム13上に物品収納ボックス14が設置され、この物品収納ボ ックス14の後壁に左右一対のリアフレーム15Aおよび15Bが固着されて構 成される。
【0012】 物品収納ボックス14は、内部にヘルメット16等の物品を収納し得る大きさ に設計される。この物品収納ボックス14の上部開口は、シート17により開閉 自在に覆われる。また、アンダボーンフレーム12の前端部にはヘッドパイプ1 8が固着される。このヘッドパイプ18内に、前輪19を軸支するフロントフォ ーク20が回動自在に支持される。
【0013】 さらに、車体フレーム11には、物品収納ボックス14の下方にユニットスイ ング型エンジン21が支持される。このユニットスイング型エンジン21は、略 水平に傾斜したシリンダ22の後方にクランクケース23が連なり、このクラン クケース23にスイングアームを兼ねた伝導ケース24が連設されたものである 。この伝導ケース24の後端部に、後輪25が回転自在に支持される。伝導ケー ス24は、リアサスペンション26により揺動自在に緩衝懸架される。
【0014】 吸気通路27は、クランクケース23の後上方に位置したキャブレタ28、お よびクランクケース23の前上部に接続される。このキャブレタ28にエアクリ ーナ29(図2)が接続される。また、排気通路30は、シリンダ22の下面か ら導出され、伝導ケース24反対側の後輪25側方に配置されたマフラ31に接 続される。
【0015】 さて、物品収納ボックス14後方のリアフレーム15Aおよび15Bの両側方 は、図1〜図4に示すように左右一対のメインサイドカバー32Aおよび32B に覆われる。これらのメインサイドカバー32Aおよび32B内にフューエルタ ンク33、オイルタンク34およびリアサスペンション26等が配置される。ま た、メインサイドカバー32Aおよび32Bの下部には、左右一対のロアサイド カバー35Aおよび35Bが配置され、これらのロアサイドカバー35Aおよび 35Bの後端にロアセンタカバー36が設置される。メインサイドカバー32A および32Bは、取付ボルト47を用いてリアフレーム15Aおよび15B等に 固定される。
【0016】 上記フューエルタンク33は、上半タンクエレメント37と、下半タンクエレ メント38とを、これらのエレメント37および38のフランジ39を合せ面と し、これらの合せ面39をシーム溶接することにより接合して構成される。ここ で、一対のリアフレーム15Aおよび15B、並びにこれらリアフレーム15A および15Bの後端部を固定するリアブリッジ40にはタンク取付ブラケット4 1が固定される。このタンク取付ブラケット41に上記上半タンクエレメント3 7および下半タンクエレメント38のフランジ39がボルト結合されて、フュー エルタンク33がリアフレーム15Aおよび15Bに支持される。
【0017】 フューエルタンク33の左右両側方および後部はメインサイドカバー32Aお よび32Bに覆われるが、フューエルタンク33のうち上半タンクエレメント3 7の後部42が、特に図2および図3に示すように、組付状態のメインサイドカ バー32Aおよび32Bから膨出するよう形成されて、フューエルタンク33の 容量大に寄与している。
【0018】 また、フューエルタンク33の上半タンクエレメント37および下半タンクエ レメント38は、鉄板によりプレス成形される。あるいは、メインサイドカバー 32Aおよび32Bから膨出する後部42を有する上半タンクエレメント37の みが鉄板により形成され、下半タンクエレメント38が合成樹脂等により構成さ れる。
【0019】 ところで、前記メインサイドカバー32Aおよび32Bには、突出部としての スポイラ部43が車軸方向に延びて形成される。このスポイラ部32は、整流作 用を果すと共に、スクータ型自動二輪車10の意匠を良好にするものである。メ インサイドカバー32Aおよび32Bの組付状態では、特に図2に示すように、 スポイラ部43内にフューエルタンク33のフランジ39並びにリアフレーム1 5Aおよび15Bが配置される。このとき、リアフレーム15Aおよび15Bは 、フランジ39の上方に位置する。
【0020】 フューエルタンク33のフランジ39が上述のようにリアフレーム15Aおよ び15Bの下方に位置して、メインサイドカバー32Aおよび32Bのスポイラ 部43内に配置されるので、下半タンクエレメント38の軸方向寸法は、上半タ ンクエレメントの同方向寸法より大きく設定され、フューエルタンク33の容量 大に寄与する。
【0021】 さらに、フューエルタンク33の上半タンクエレメント37には、通称エアプ レーンタイプのタンクキャップ44が装着される。このタンクキャップ44は、 上半タンクエレメント37の後部42の上面と面一になるよう埋め込まれて装着 されるものであり、空気抵抗が小さくなるようにしたものである。このタンクキ ャップ44は、特開平1−175525号公報の第6図にも示すように、タンク キャップ本体45内に収容されたキーシリンダにキー(共に図示せず)を差し込 み、このキーを回転することにより、キャップ本体45先端部に設けられたロッ ク片46を前進・後退させて、タンクキャップ44の係合・離脱を実施するもの である。
【0022】 また、図1および図4に示すように、リアフレーム15Aおよび15Bにグラ ブバー48が固定される。このグラブバー48は、図2および図3にも示すよう にU字形状であり、膨出した上半タンクエレメント37の後部42上方を囲むよ うに設けられる。このグラブバー48は、本来図示しないセンタスタンドを用い てスクータ型自動二輪車10を停車させる際に、自動二輪車10を持ち上げるた めに使用されるが、車両転倒時には上半タンクエレメント37の後部42を保護 する機能も果す。
【0023】 上記実施例によれば、フューエルタンク33における上半タンクエレメント3 7の後部42が、スクータ型自動二輪車10に取り付けられたメインサイドカバ ー32Aおよび32Bから膨出するよう構成されたので、その分、フューエルタ ンク33の容量を大型化できる。
【0024】 しかも、フューエルタンク33における下半タンクエレメント38の車幅方向 寸法が上半タンクエレメント37の同寸法より大に設定されたので、これによっ てフューエルタンク33をさらに大容量に設計できる。さらに、フューエルタン ク33の上半タンクエレメント37にエアプレーンタイプのタンクキャップ44 が装着されたので、このタンクキャップ44を埋没させる位置までフューエルタ ンク37の後部42の上面部を設定できる。このため、上半タンクエレメント3 7の容量も大になり、フューエルタンク33をより一層大容量化できる。
【0025】 また、フューエルタンク33のフランジ39並びにリアフレーム15Aおよび 15Bがメインサイドカバー32Aおよび32Bのスポイラ部43内に配置され たので、フランジ39およびリアフレーム15Aおよび15Bの存在によっても 、メインサイドカバー32Aおよび32Bを必要以上に外方へ膨らませる形状に する必要がない。このため、スクータ型自動二輪車10をスリムな形状にするこ とができると共に、シーム溶接部がメインサイドカバー32Aおよび32Bによ って車両内部に隠されるので、スクータ型自動二輪車10の外観を良好にできる 。
【0026】
【考案の効果】
以上のように、この考案に係るスクータ型自動二輪車のフューエルタンクによ れば、車両中央のシート下にヘルメット等を収納可能な収納ボックスが配置され 、この収納ボックスの後方にフューエルタンクが配置され、このフューエルタン クが左右一対のサイドカバーに覆われて構成されたスクータ型自動二輪車におい て、上記フューエルタンクの一部が上記サイドカバーから膨出して配置されたこ とから、シート下に大容量の収納ボックスを設置しても、タンク容量を増大させ ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係るスクータ型自動二輪車のフュー
エルタンクの一実施例が適用された自動二輪車を示す側
面図。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図。
【図3】図1のスクータ型自動二輪車の後部を左斜め後
方から見た斜視図。
【図4】図1の自動二輪車の後部の組立斜視図。
【図5】従来のフューエルタンクを搭載したスクータ型
自動二輪車の斜視図。
【図6】図5のスクータ型自動二輪車の後部側面図。
【符号の説明】
10 スクータ型自動二輪車 11 車体フレーム 14 物品収納ボックス 15A,15B リアフレーム 16 ヘルメット 17 シート 32A,32B メインサイドカバー 33 フューエルタンク 37 上半タンクエレメント 38 下半タンクエレメント 39 フランジ 42 上半タンクエレメントの後部 43 スポイラ部

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両中央のシート下にヘルメット等を収
    納可能な収納ボックスが配置され、この収納ボックスの
    後方にフューエルタンクが配置され、このフューエルタ
    ンクが左右一対のサイドカバーに覆われて構成されたス
    クータ型自動二輪車において、上記フューエルタンクの
    一部が上記サイドカバーから膨出して配置されたことを
    特徴とするスクータ型自動二輪車のフューエルタンク。
  2. 【請求項2】 フューエルタンクがサイドカバーから膨
    出した部分は、鉄板により構成された請求項1記載のス
    クータ型自動二輪車のフューエルタンク。
  3. 【請求項3】 フューエルタンクは、上半タンクエレメ
    ントと下半タンクエレメントとが両タンクエレメントの
    フランジを合せ面として接合して構成され、また、サイ
    ドカバーには車軸方向に延びる突出部が形成され、上記
    両タンクエレメントのフランジが上記サイドカバーの突
    出部内に配置された請求項1記載のスクータ型自動二輪
    車のフューエルタンク。
  4. 【請求項4】 フューエルタンクは収納ボックスから後
    方へ延びるリアフレームにて支持され、このリアフレー
    ムが、上記フューエルタンクを構成する上半および下半
    タンクエレメントのフランジとともに上記サイドフレー
    ムの突出部内に配置された請求項3記載のスクータ型自
    動二輪車のフューエルタンク。
  5. 【請求項5】 リアフレームは上半および下半タンクエ
    レメントのフランジ上方に配置され、上記下半エレメン
    トの軸方向寸法は、上記上半タンクエレメントの同方向
    寸法より大きく形成された請求項4記載のスクータ型自
    動二輪車のフューエルタンク。
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