JPH04108389U

JPH04108389U - 無停電電源装置

Info

Publication number: JPH04108389U
Application number: JP978991U
Authority: JP
Inventors: 秀樹水野
Original assignee: 株式会社東芝
Priority date: 1991-02-27
Filing date: 1991-02-27
Publication date: 1992-09-18

Abstract

(57)【要約】【目的】本考案は、交流電源から負荷に供給される交流
電圧波形が歪まないスタンドバイ形の無停電電源装置を
得る事にある。【構成】交流電源が接続されるバイパスラインとバッテ
リーが接続される非バイパスラインのいずれかに切替手
段により切替えて負荷に交流電力を供給するものにおい
て、交流電源からの交流電力を直流に変換し、バッテリ
ーを常時充電する自励式整流器と、交流電源が停電のと
き、バッテリーからの直流電力を交流に変換し、この変
換された交流電力を前記負荷に供給するインバータと、
負荷に流れる電流を検出する検出手段と、この検出手段
で検出した電流と基準正弦波電流を比較し、この差電流
を求める比較手段と、この比較手段で求められた差電流
を逆位相で自励式整流器を介して交流電源に注入するよ
うに自励式整流器をパルス幅変調制御を行うゲート駆動
手段を具備したもの。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、常時商用電源からの電力をバイパスラインを給電路として負荷に供給するスタンドバイ（ＳＰＳ）形無停電電源装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種スタンドバイ形無停電電源は、整流器（コンバータ）とインバータを経由して負荷に給電する無停電電源と異って、交流電源をバイパスライン側より直接負荷に供給するため、負荷電流に含まれる高調波電流は、そのまま交流電源に流出する。負荷はコンピュータ等のスイッチング電源がほとんどであり、波形は多量に高調波電流を含み、従って交流電源電圧も歪んだものとなる。

【０００３】図４は、従来のタンドバイ形無停電電源装置の構成図を示すものであり、交流電源７が正常の時は、交流電源７からの交流電力がバイパスライン１を介してコンピュータ（ＣＰＵ）負荷６に供給される。

【０００４】一方、交流電源７が正常の時は、交流電源７からの交流電力が、整流器２で直流に変換され、この変換された直流電力で、バッテリー３が定電流あるいは定電圧に常時充電される。

【０００５】そして、前記交流電源７が停電の時は、前記バッテリー３からの直流電力がインバータ４により交流に変換され、この変換された交流電力が前記負荷７に供給される。

【０００６】なお、整流器２は、ゲート駆動装置９からのゲート信号によりゲートが制御される。すなわち、バッテリー３に流れる電流を計器用変流器１０で検出し、この検出電流とインバータ４に入力される電流をコンパレータ８に入力して偏差信号を求め、この偏差信号をゲート駆動装置９に入力することにより、このゲート駆動装置９からゲート信号が得られる。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

コンピュータ負荷６はスイッチング電源で構成され、電流波形は多量の高調波を含んだものにになる。従って、この高調波電流は、バイパスライン１を経由して交流電源７に流出し、この電圧波形が歪む。本考案は、交流電源から負荷に供給される交流電圧波形が歪まないスタンドバイ形の無停電電源装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するため、交流電源が接続されるバイパスラインとバッテリーが接続される非バイパスラインのいずれかに切替手段により切替えて負荷に交流電力を供給するものにおいて、前記交流電源からの交流電力を直流に変換し、前記バッテリーを常時充電する自励式整流器と、前記交流電源が停電のとき、前記バッテリーからの直流電力を交流に変換し、この変換された交流電力を前記負荷に供給するインバータと、前記負荷に流れる電流を検出する検出手段と、この検出手段で検出した電流と基準正弦波電流を比較し、この差電流を求める比較手段と、この比較手段で求められた差電流を逆位相で前記自励式整流器を介して前記交流電源に注入するように前記自励式整流器をパルス幅変調制御を行うゲート駆動手段とを具備したものである。

【０００９】

【作用】

本考案によれば、負荷に流れる電流と基準正弦波電流の差電流、すなわち高調波が検出され、これが逆位相となるように、自励式整流器がパルス幅変調制御されるので、高調波分が除去され、負荷に供給される交流電圧波形が歪まない。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案の実施例について図面を参照し説明する。

【００１１】図１は本考案の実施例を示す概略構成図であるり、これは以下のように構成されている。交流電源７が接続されるバイパスライン１とバッテリー３が接続される非バイパスライン２０のいずれかに切替スイッチ５により切替えて負荷に交流電力を供給するものである。

【００１２】このようなものにおいて、交流電源７からの交流電力を直流に変換し、バッテリー３を常時充電する自励式整流器２２を備えており、これはＧＴＯ（ゲートターンオフサイリスタ）のごとき自己消孤素子から構成されている。交流電源７が停電のとき、バッテリー３からの直流電力を交流に変換し、この変換された交流電力をコンピュータ負荷６に供給するインバータ４を備えている。また、負荷６に流れる電流を検出する変流器２５と、この変流器２５で検出した電流と基準正弦波電流を比較し、この差電流を求める比較器２３を備えている。さらに、この比較器２３で求められた差電流を逆位相で自励式整流器２２を介して交流電源７に注入するように自励式整流器２２をパルス幅変調制御を行うゲート駆動手段２４を備えている。

【００１３】なお、バッテリ３ーに流れる電流値が過大とならないように、またインバータ４の入力電圧が一定となるように制御するため、変流器２１の検出電流およびインバータ４の電圧信号が前記比較器２３に入力されるようになっている。

【００１４】このような構成のものにおいて、変流器２５により負荷６に流れる電流が検出され、この検出値と基準正弦波電流の差電流が比較器２３で検出される。この比較器２３で検出される差電流は、高調波である。この高調波が逆位相となるように、ゲート駆動装置２４により自冷式整流器２２がパルス幅変調制御されるので、高調波分が除去され、負荷６に供給される交流電圧波形が歪まない。

【００１５】具体的には、図２の実線に示すように交流電源７からコンピュータ負荷６に流れる負荷電流Ｉ１と、破線で示す基準正弦波電流Ｉ２の差電流を検出し、これを逆位相で交流電源７に注入するよう自励式整流器２２をＰＷＭ制御する。なお、自励式整流器２２はバッテリー３を充電するよう併せて制御される。このような事から、コンピュータ負荷６の交流入力波形は図３のように正弦波Ｉ３となる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案によれば、交流電源から負荷に供給される交流電圧波形が歪まないスタンドバイ形の無停電電源装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の無停電電源装置の一実施例を示す概略
構成図。

【図２】図１の自励式整流器の制御方法する方法を説明
するための図。

【図３】図１の負荷電流波形を示す図。

【図４】従来の無停電電源装置の一例を示す図。

【符号の説明】

１…バイパスライン、３…バッテリー、４…インバー
タ、５…切替スイッチ、６…コンピュータ負荷、７…交
流電源、２０…非バイパスライン、２１…変流器、２２
…自励式整流器、２３…比較器、２４…ゲート駆動装
置、２５…変流器。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】交流電源が接続されるバイパスラインと
バッテリーが接続される非バイパスラインのいずれかに
切替手段により切替えて負荷に交流電力を供給するもの
において、前記交流電源からの交流電力を直流に変換
し、前記バッテリーを常時充電する自励式整流器と、前
記交流電源が停電のとき、前記バッテリーからの直流電
力を交流に変換し、この変換された交流電力を前記負荷
に供給するインバータと、前記負荷に流れる電流を検出
する検出手段と、この検出手段で検出した電流と基準正
弦波電流を比較し、この差電流を求める比較手段と、こ
の比較手段で求められた差電流を逆位相で前記自励式整
流器を介して前記交流電源に注入するように前記自励式
整流器をパルス幅変調制御を行うゲート駆動手段と、を
具備した無停電電源装置。