JPH0392304A - 軽量気泡コンクリート製装飾パネル及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は構造物の壁面等に使用される軽量気泡コンクリ
ート（以下、ＡＬＣという。〉パネルの表面に花崗岩、
蛇紋岩、大理石等の装飾用粒状体を露出させたＡＬＣ製
装飾パネルとその製造方法に関するものである。

［従来の技術及び発明が解決しようとする課題］ＡＬＣ
パネルの分野では、その美観性を向上させるため、表面
に例えばステンレス模様板等の装飾板を貼り付けたＡＬ
Ｃパネルが既に広く使用されているが、本発明のように
表面に装飾用粒状体を露出させたＡＬＣパネルに相当す
る従来技術は見当たらない。

ただし、発泡していない普通コンクリートパネルの分野
では、表面に花崗岩等の装飾用粒状体を露出させたもの
がある。この普通コンクリートパネルは、コンクリート
原料スラリーの中に装飾用粒状体を混入したものを打設
して成形した後、該スラリーが完全に硬化する前に、表
面に水を吹き付けて装飾用粒状体を露出させるいわゆる
洗い出しによって上記の表面を得ていた。

ところが、上記普通コンクリートパネルの製造において
、単にコンクリート原料スラリーの中に該装飾用粒状体
を混入させて或形しただけでは、該装飾用粒状体とコン
クリート原料スラリーとの比重差が小さいこと及びコン
クリート原料スラリーの粘性が大きいことにより、該装
飾用粒状体はコンクリート母村内に分散してしまい、表
面部のみには集中しなくなる。この状態のまま洗い出し
によって装飾用粒状体を露出させると、露出した装飾用
粒状体の位置は板厚方向に不均一となる。

そのため現実には、一旦平坦に或形した装飾用粒状体を
含まない普通コンクリートパネルの表面上に、前記装飾
用粒状体を含んだコンクリート原料スラリーを薄く重ね
て或形した後、後者のコンクリート母材を洗い出すとい
う、工程数が多く作業も面倒な方法により製造していた
。

また、他の製造方法として、装飾用粒状体を大量に混入
したコンクリート原料スラリーを完全に硬化させた後、
コンクリート母材の表面に研削等の除去加工を施すとい
うことも考えられる。しかし、普通コンクリートは完全
に硬化すると非常に硬くなるので、除去加工は困難であ
るとともに、混入する装飾用粒状体が大量に必要となり
コストアップにつながるおそれがあった。

本発明の目的は、上記課題を解決し、表面に装飾用粒状
体が露出した新しい美観を与えるとともに、表面部の強
度も向上し、装飾用粒状体を無駄に使用しなくても済む
ため安価なＡＬＣ製装飾パネルを提供するとともに、前
記装飾用粒状体が表面部に均一に揃って露出したＡＬＣ
製装飾パネルを簡単に製造することができる方法を提供
することにある。

［課題を解決するための千段］ 上記目的を達成するために、請求項ｌのＡＬＣ製装飾パ
ネルにおいては、ＡＬＣ母材と該ＡＬＣ母材の表面部に
のみ存在しかつ該表面に露出した多数個の装飾用粒状体
との組み合わせとした。

請求項２のＡＬＣ製装飾パネルの製造方法においては、
ＡＬＣ原料スラリーに、該スラリーの発泡時の比重より
比重が大きくかつ該スラリー中の原料より粒径が大きい
装飾用粒状体を多数個混入する工程と、型枠内に前記装
飾用粒状体が混入したＡＬＣ原料スラリーを注入して発
泡及び凝固させることにより該装飾用粒状体が底部に沈
下した未養生パネルを得る工程と、該未養生パネルを養
生することにより硬化した養生済パネルを得る工程と、
該養生済パネルの前記底部側のＡＬＣ母材の表面を除去
加工することにより該表面に多数個の装飾用粒状体を露
出させる工程とした。

［作用］ 請求項ｌのＡＬＣ製装飾パネルによると、多数個の装飾
用粒状体が該パネルの表面に露出しているため、当該Ａ
ＬＣパネルの分野において新しい美観を与えるとともに
、該装飾用粒状体が外部からの異物の衝突等に対してＡ
ＬＣ母材を保護する作用もする。また、この装飾用粒状
体はパネルの表面部にのみ存在するため、従来のように
装飾用粒状体が内部に分散して無駄になるようなことは
ない。

請求項２のＡＬＣ製装飾パネルの製造方法によると、多
数個の装飾用粒状体は、その比重が発泡時のＡＬＣ原料
スラリーの比重より大きいので，前記型枠の内底面に重
力により沈下・接触して略均一に並ぶ。この状態でＡＬ
Ｃ原料スラリーが凝固して未養生パネルを形或するため
、該未養生パネルを養生すれば、多数個の装飾用粒状体
がＡＬＣ母材の表面部にのみ存在する養生済パネルが得
られる。この養生済パネルの前記底部側のＡＬＣ母材の
表面を除去加工すれば、該表面に多数個の装飾用粒状体
が露出したＡＬＣ製装飾パネルが得られる。このとき、
ＡＬＣ母材は多くの場合装飾用粒状体より軟らかいので
、主にＡＬＣ母材のみが除去され、装飾用粒状体が相対
的に突出する結果となることが多い。

［実施例］ 以下、本発明を具体化した実施例について、第１図〜第
４図を参照して説明する。

まず、本実施例のＡＬＣ製装飾パネルについて第１図に
従い説明すると、このＡＬＣ製装飾パネル１は建築物の
外壁や間仕切りを構或するものであって、ＡＬＣ母材２
と装飾用粒状体３とから構成されている。

前記ＡＬＣ母材２には補強筋４が埋設されている。該補
強筋４は公知のものであって、主筋と副筋とを縦横に溶
接してなる二枚の枠体４ａを所定間隔をおいて並べ、両
枠体４ａにスペーサ４ｂを架け渡して溶接することによ
り、かご状に形或されている。

前記装飾用粒状体３は該ＡＬＣ母材２の表面部にのみ略
一列乃至二列に揃って埋設され、その一部分を該ＡＬＣ
母材２の表面に露出させている。

この装飾用粒状体３としては、発泡時のＡＬＣ原料スラ
リーより比重が大きく、かつ該スラリー中の原料よりも
粒径が大きいものであれば、どのようなものでもよく、
例えば花崗岩、蛇紋岩、大埋石等の天然石、人造石、セ
ラミックス、ガラス、金属その他の各種材質のものが使
用できる。

したがって、ＡＬＣ製装飾バネル１はそのＡＬＣ母材２
に露出した多数個の装飾用粒状体３により当該ＡＬＣパ
ネルの分野において新しい美観を与えるとともに、ＡＬ
Ｃ母材２よりも多くの場合硬い多数個の装飾用粒状体３
が該パネルｌの表面に露出しているため、外部からの異
物の衝突等に対してＡＬＣ母材２を保護し、表面部の強
度を上げる。また、この装飾用粒状体３はＡＬＣパネル
ｌの表面部にのみ存在するため少量で済み、従来のよう
に装飾用粒状体３が内部に分散して無駄になるようなこ
とはなく、材料コストの低減を図ることができる。

さて次に、前記装飾パネルの製造方法について、工程順
に説明する。

■　先ず第２図に示すように、型枠５内に前記補強筋４
を図示しない支持手段により該型枠５の底部から浮かせ
て配置する工程。

ここで、型枠５は図において紙面と直交方向に延びかつ
上面が開放した四角箱状に形威されその側壁部は外方へ
開き得るようになっている。

■　次に、珪砂、コンクリート生石灰、発泡剤等よりな
る公知のＡＬＣ原料スラリーに、前記装飾用粒状体３を
多数個混入して攪拌する工程。

■　続いて、第２図に示すように、型枠５内に前記装飾
用粒状体３が混入したＡＬＣ原料スラリーを注入して発
泡及び凝固させることにより、該装飾用粒状体３が底部
に沈下した未養生バネル６を得る工程。

注入したＡＬＣ原利スラリーは無数の気泡を発生しなが
ら膨堰し、液面を上昇させて前記型枠５内に充満する。

このとき、前記多数個の装飾用粒状体３はその比重が発
泡時の該スラリーの比重より大きいので、該型枠５の内
底面に重力により沈下・接触して略一列乃至二列に並び
、それらの位置が底部に略均一に揃う。この状態で、前
記ＡＬＣ原料スラリーは凝固し、半硬化状態の未養生パ
ネル６となる。その後、前記型枠５の側壁部を開いて該
未養生パネル６を取り出す。

また、必要に応じてこの半硬化状態の未養生バネル６の
端部をワイヤ等で切断し、その端面を平滑にしたり寸法
を調整したりする。

■　次に、上記未養生パネル６を周知のオートクレープ
に移し、高温高圧蒸気下（例えば摂氏１８０度、１０気
圧）で養生して完全に硬化させることにより、第３図に
示すように前記多数個の装飾用粒状体３が表面部（第２
図の状態から上下を反転させている。〉に均一に揃った
養生済パネル７を得る工程。

■　最後に、前記養生済パネル７の少なくともＡＬＣ母
材２の表面部を除去加工することにより、該表面に多数
個の装飾用粒状体３を露出させる工程。

ここで、除去加工とは、具体的手段を問わずＡＬＣ母材
２の表面部を除去し得る加工法全般をいい、切削加工、
研削加工、遊離砥粒加工、その他特殊加工を含むもので
ある。

例えば、第４図に示すように、前記多数個の装飾用粒状
体３が略均一に存在する養生済バネル７の表面部を砥石
やワイヤブラシ等の除去加工手段８で研削する。このと
き、多くの場合ＡＬＣは装飾用粒状体３より軟らかく除
去加工し易いので、主にＡＬＣ母材２のみが除去され、
装飾用粒状体３が簡単に露出するとともに、ＡＬＣ母材
２に対して相対的に突出する結果となることが多い。

以上のように、本実施例の製造方法によれば、装飾用粒
状体３の位置が表面部に均一に揃って露出したＡＬＣ製
装飾パネルｌを簡単な工程・作業によって製造すること
ができ、従来のように装飾用粒状体３を均一に露出させ
るための面倒な作業工程は必要ない。

なお、本発明は前記実施例の槽或に限定されず、本発明
の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化するこ
とができる ［発明の効果］ 本発明は以上のように構或されているので、次のような
優れた効果を奏する。

請求項１のＡＬＣ製装飾パネルによれば、表面に装飾用
粒状体が露出した新しい美観を与えるとともに、表面部
の強度も向上し、装飾用粒状体を無駄に使用しなくても
済むため安価にもなる。

請求項２のＡＬＣ製装飾パネルの製造方法によれば、前
記装飾用粒状体が表面部に均一に揃って露出したＡＬＣ
製装飾パネルを簡単に製造することができる。

【図面の簡単な説明】

第ｌ図は本実施例のＡＬＣ製装飾パネルを横断して示す
部分斜視図、第２図は本実施例の製造方法において型枠
による或形工程を示す断面図、第３図は同じく養生後の
養生済パネルを示す断面図、第４図は同じく除去加工を
示す断面図である。 ■・・・ＡＬＣ製装飾パネル、２・・・ＡＬＣ母材、３
・・・装飾用粒状体、　　　５・・・型枠、６・・・未
養生パネル、　　　７・・・養生済パネル。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、軽量気泡コンクリート母材（２）と、該軽量気泡コ
   ンクリート母材（２）の表面部にのみ存在しかつ該表面
   に露出した多数個の装飾用粒状体（３）との組み合わせ
   からなる軽量気泡コンクリート製装飾パネル。 ２、軽量気泡コンクリート原料スラリーに、該スラリー
   の発泡時の比重より比重が大きくかつ該スラリー中の原
   料より粒径が大きい装飾用粒状体（３）を多数個混入す
   る工程と、型枠（５）内に前記装飾用粒状体（３）が混
   入した軽量気泡コンクリート原料スラリーを注入して発
   泡及び凝固させることにより該装飾用粒状体（３）が底
   部に沈下した未養生パネル（６）を得る工程と、該未養
   生パネル（６）を養生することにより硬化した養生済パ
   ネル（７）を得る工程と、該養生済パネル（７）の前記
   底部側の軽量気泡コンクリート母材の表面を除去加工す
   ることにより該表面に多数個の装飾用粒状体（３）を露
   出させる工程とからなる軽量気泡コンクリート製装飾パ
   ネルの製造方法。