JPS6411441B2

JPS6411441B2 -

Info

Publication number: JPS6411441B2
Application number: JP57208559A
Authority: JP
Inventors: Tetsuo Suzuki
Original assignee: TERAZOO KOGYO KK
Current assignee: TERAZOO KOGYO KK
Priority date: 1982-11-30
Filing date: 1982-11-30
Publication date: 1989-02-23
Also published as: JPS5998809A

Description

【発明の詳細な説明】この発明は模様付テラゾータイル製造方法に関
するものである。

大理石等の石材からなるチツプと白色セメント
と水とをまぜて作つたモルタルでタイル表面層を
形成し、その上に川砂と普通セメントと水とをま
ぜて作つた普通のモルタルでタイル底面層を形成
し、これらタイル表面層とタイル底面層をプレス
にて加圧成形して製造するテラゾータイルは、各
種建築物の床材あるいは壁材等に多く使用されて
いる。しかしながら、１枚のタイルに異なる色彩
を有する複数種類の天然大理石チツプを用いてタ
イル表面に美しい模様を表現させる模様付テラゾ
ータイルは製造上克服しなければならない問題点
があり実現されていない。以下その問題点を詳述
する。

天然大理石チツプを用いた模様付テラゾータイ
ルの製造方法としては、第１図ａに示すような正
方形のタイル外枠金型１に同図ｂに示すような内
枠金型２を挿入し、同図ｃに示すように前記外枠
金型１の内面を複数のブロツクＡ，Ｂ，Ｃに区分
し、この区分されたブロツクＡ，Ｂ，Ｃに大理石
チツプと白色セメントからなる表面層モルタルを
大理石チツプの色別に適当な組合せで投入して造
る方法が考えられる。しかしながらモルタルがか
たまらないうちに内枠金型２を外し川砂、豆砂
利、普通セメント等からなる普通モルタルを底面
層材として投入すればモルタル投入時の衝撃やプ
レスによる加圧によつてブロツクとブロツクの境
界近辺で表面層モルタルの混入が生じる境界線模
様が美しく表われないという欠点もある。そこで
その対策として、たとえば初めに第１図ｃに示す
Ａ、Ｃブロツクにだけモルタルを挿入し、この
Ａ、Ｃブロツクのモルタルがかたまつてから内枠
金型２を外し、次にＢブロツクにモルタルを挿入
するという方法を用いていた。しかしながらこの
方法によるとブロツクＡとブロツクＢの境界およ
びブロツクＢとブロツクＣの境界の線ははつきり
して模様は美しくなるが、ブロツクＡおよびブロ
ツクＣのモルタルがかたまるまで待たなければな
らず、製造の長期間を要していたし、ブロツクＡ
およびブロツクＣのモルタルがかたまつてからブ
ロツクＢのモルタルを挿入するので、どうしても
ブロツクＡとブロツクＢの境界およびブロツクＢ
とブロツクＣの境界に歪みが生じて強度が弱いと
いう欠点がある。

この発明は上述の点にかんがみてなされたもの
で、内枠金型２で区分されたブロツクに先に投入
された大理石等の石材チツプと白色セメントから
なる表面層モルタルがかたまるのを待つ必要がな
く、この表面層モルタルを同時に各ブロツクごと
に投入し、表面層モルタルがかたまる前に内枠金
型２を抜き取つてもブロツク境界線がはつきりと
美しい線として現われる模様付テラゾータイル製
造方法を提供することを目的とする。以下この発
明を図面に基づいて詳細に説明する。

第２図ａ〜ｆはこの発明の一実施例をなす模様
付テラゾータイルの製造方法を説明するための製
造工程を示す図である。同図は第１図ｃに示す外
枠金型１に内枠金型２を挿入した状態のＸ―Ｘ線
上の断面図であり、３は下部に振動駆動部（図示
せず）を有する振動台板である。このように振動
台板３上に外枠を載置し、この外枠金型１内に内
枠金型２を挿入載置したものの各ブロツクＡ、
Ｂ、Ｃに模様付テラゾータイルの表面層となる大
理石のチツプ材と炭酸カルシウムと白色セメント
からなる表面層モルタルを各ブロツクＡ、Ｂ、Ｃ
ごとに大理石チツプの色を違えて同図ａに示すよ
うに投入した後、振動台板３の下部に設けられた
振動駆動部を起動させて振動台板３を前後および
左右に振動させ、表面層モルタルを金型のすみず
みまで分散させ気泡抜きを行い表面層４ａ〜４ｃ
を平担にする。次に同図ｃに示すように内枠金型
２を外枠金型１より抜き取り、テラゾータイルの
表面層４ａ〜４ｃの上に炭酸カルシウムチツプと
普通セメント粉末を混合した乾燥粉末を静かに散
布してタイル中間層５を形成する。続いてタイル
中間層５の表面に同図ｄに示すように川砂と豆砂
利と普通セメントを混合した普通モルタルを投入
しタイル底面層６を形成する。このタイル底面層
６の上から同図ｅに示すようにプレス７にて高圧
加圧した後、外枠金型１をはずせば同図ｆのよう
な断面を有するテラゾータイルができ、これを数
日間養生した後表面層４を研磨すると模様付テラ
ゾータイルが完成するのである。以上がこの発明
の一実施例をなる模様付テラゾータイルの製造方
法の概要であるが、以下各工程ごとに詳細に説明
する。

まず金型構造について詳細に説明する。第３図
は第１図ｃに示すように外枠金型１に内枠金型２
を挿入した状態のＸ―Ｘ線上の一部拡大断面図で
ある。同図ａは従来の金型、同図ｂはこの発明の
一実施例をなす金型である。同図ａに示すように
従来の金型は外枠金型１を構成する帯状金属材も
内枠金型２を構成する帯状金属材も、いずれもそ
の断面が上部も下部も一定の厚さの形状をなして
いた。このような形状の内枠金型２または固まつ
ていない表面モルタル層４から抜くと、その際、
内枠金型２が挿入されていた間隙に表面層モルタ
ルが流れ込む速度が一定していないため表面層断
面が第４図ａのＬに示すように乱れ、タイル表面
に美しい境界線模様が表われないという欠点があ
る。そこで第３図ｂに示すように内枠金型２を構
成する帯状金属材の断面を上が厚く下が薄い楔状
に形成すると、内枠金型２をまだ固まつていない
表面モルタル層から抜いても隣接する表面モルタ
ル層が第４図ｂのＭに示すように直線を描いて隣
接するのでタイル表面に線模様が美しくしかも正
確に表われる。

次に、表面層となる大理石チツプの製造を説明
する。模様付テラゾータイルは従来のテラゾータ
イルと異なり、あくまでも天然大理石のチツプを
使用したモザイク的感覚が重要なポイントとなる
ので、その粒度、形状は一定である必要がある。
この実施例においては大理石チツプの粒度を1.8
mm〜2.5mmとした。このように粒度、形状の大理
石チツプを製造した後、この大理石チツプを水で
洗浄し、チツプ表面に付着した石粉を取り除く、
これは後述するように表面層４となるモルタルを
作る時、白色セメントが変色しないようにするた
めの工程である。このように洗浄した大理石チツ
プを天然大理石の色別に複数種類製造する。

上記のように洗浄された天然大理石チツプに炭
酸カルシウム粉末と白色セメントを混ぜ水を加え
て練り、タイルの表面層４となる表面層モルタル
を第５図ａ〜ｃに示すように大理石チツプの色別
にA′、B′、C′と製造する。ここで炭酸カルシウ
ムの粉末を入れるのは炭酸カルシウムの高い吸水
率によりモルタルが速くかたまるようにするため
である。このようにして作られたタイルの表面層
となるモルタルを前記のように外枠金型１の内面
を内枠金型２で区分したブロツクＡ、Ｂ、Ｃに大
理石のチツプの色別に表面層モルタルA′、
B′C′を投入し、その後振動台板３を前後左右に振
動させてモルタルの分散、気泡抜きをすることは
前述のとおりである。

上記のように振動台板３を振動させ分散気泡抜
きをした大理石チツプの表面層４ａ〜４ｃ上に、
炭酸カルシウムチツプ（粒度0.6mm〜1.2mm）と普
通セメント粉末を混合した乾燥粉末を散布しタイ
ル中間層５を積層する。通常、テラゾータイルは
いわゆる表面モルタルで形成された表面層上に底
面層となる川砂と豆砂利と普通セメントからなる
普通のモルタルを投入して加圧成形し、この加圧
成形の過程で底面層モルタルにより表面層のモル
タルの水分を脱水させて製造するのである。模様
付テラゾータイルにおいても基本的にはこの原理
を用いるのであるが、外枠金型１から内枠金型２
を抜きとり、まだかたまつていない表面層４ａ〜
４ｃの大理石チツプからなるモルタルに普通モル
タルを投入するとその衝撃あるいはプレス加圧の
衝撃等により、表面層４ａ，bcの境界あるいは
表面層４ｂ，４ｃの境界等で表面層モルタルの混
入が生じ正確な境界線を現わすことができず、こ
れが模様テラゾータイル製造のネツクとなつてい
た。これを解決するためにこの実施例では上記の
ように炭酸カルシウムチツプと普通セメントの混
合の粉末を表面層４ａ〜４ｃ上に散布してタイル
の中間層を形成し、この中間層５により表面層４
ａ〜４ｃから水分を吸収し、急速に脱水するよう
にしたのである。とくに炭酸カルシウムチツプは
その吸収率が高いことから脱水に有効に作用す
る。

上記のように乾燥した炭酸カルシウムチツプと
普通セメントとの混合粉末層により急速に表面層
４ａ〜４ｃの水分が吸収された後、川砂と豆砂利
と普通セメントとに水を加えて作つた普通モルタ
ルを自動投入機等で投入し、その上からプレス７
にて加圧してもタイル表面層４ａ〜４ｃの水分は
中間層５で吸収されているためタイル表面層４
ａ，４ｂ間あるいはタイル表面層４ｂ，４ｃ間の
境界で大理石チツプからなる表面層モルタルの混
入等が生ずることなく、境界が美しい線模様とし
てあらわれる。また、各層の厚さは表面層４が約
12〜15mm、中間層が約２〜３mm、底面層が15〜20
mmとし、プレスは約200Kg／cm²の高圧油圧プレス
を用いる。

上記のように高圧プレスにて加圧成形した半製
品タイルをラツクに収納し、最低48時間蒸気養生
し、硬化させる。養生された半製品タイルの表面
層４を砥石で研磨するのであるが、この砥石は使
用目的毎に分類すると３種類に分けられる。すな
わち第１は表面硝りの段階、第２は磨きの段階、
第３は光沢を出す段階である。第１の硝り段階お
よび第２の磨き段階の研磨砥石の主原料はいずれ
もアルミナセメントと軽石とカーボランダムから
なり、その目の荒さが異なるだけであるが、第３
の光沢を出す段階の研磨にはアルミナセメントと
カーボランダムにしゆう酸と鉛を加えた目の細か
い砥石を用いる。上記のような構成の砥石で研磨
するのであるが、第３の光沢を出す段階の砥石は
上記のようにしゆう酸が含まれており、このしゆ
う酸は砥石状態では固型であるが研磨時には、使
用する水に溶解する事によりタイルの表面に被膜
を作ると同時に、タイル内にも浸透する。その結
果、例えば床にタイルを張つた場合、長時間にわ
たる磨耗によつても光沢の消えない模様付テラゾ
ータイルが完成することになる。

なお上記実施例ではタイル表面となる表面層モ
ルタルに天然大理石チツプを用いたが、美しい色
彩を出すものであれば、通常の天然大理石でよい
ことは当然である。また内枠金型２を適当に形成
すれば、第６図ａ，ｂ，ｃに示すような種々の模
様のテラゾータイルの製造が可能となる。

以上詳細に説明したように、この発明に係る模
様付テラゾータイルの製造方法は、外枠金型内に
外枠金型内面を数ブロツクに区分する内枠金型を
挿入し、このブロツク内に表面層モルタルを投入
して表面層を形成した後、内枠金型を抜き取り表
面層上部に炭酸カルシウムチツプと普通セメント
を混合した乾燥粉末を散布積層して中間層を形成
し、さらに普通モルタルを投入積層して底面層を
形成し、プレスにて加圧成形するようにしたの
で、乾燥した炭酸カルシウムと普通セメントの混
合粉末を散布積層した中間層が表面層の水分を吸
収し表面層をかたまらせることになり、その後普
通モルタルを投入し底面層を形成しプレスにて加
圧成形してもこれらの衝撃により表面層の模様が
乱れることなく、美しい境界線が表われる模様付
テラゾータイルが製造できる。

また、上記のようにして製造した半製品の模様
付テラゾータイルを粗研磨した後、最後にアルミ
ナセメントをベースに鉛と酸とカーボランダム材
からなる砥石にて光沢研磨するようにしたので、
酸による美しい光沢が永久的に持続する模様付テ
ラゾータイルを製造できる等、極めてすぐれた効
果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は金型を示す図で、同図ａは外枠金型斜
視図、同図ｂは内枠金型斜視図、同図ｃは外枠金
型に内枠金型を挿入した状態を示す表面図、第２
図ａ〜ｆは模様付テラゾータイルの製造工程を示
す図、第３図は金型を構成する帯状金属材の断面
図で、同図ａは従来の金型、同図ｂはこの発明に
用いる金型を示す、第４図は表面層から内枠金型
を抜いた状態を示す図、第５図は表面層モルタル
を示す図、第６図ａ〜Ｃは各種模様付テラゾータ
イルを示す図である。図中、１は外枠金型、２は内枠金型、３は振動
台板、４は表面層、５は中間層、６は底面層、７
はプレスである。

Claims

【特許請求の範囲】１振動台板上に載置したタイル外枠金型内にこ
の外枠金型内面を複数ブロツクに区分する内枠金
型を挿入載置し、次に天然大理石等の石材チツプ
と炭酸カルシウムと白色セメントを混合した表面
層モルタルを前記内枠金型で区分されたブロツク
毎に投入し、前記振動台板の駆動部を起動して前
記表面層モルタルに振動を与え表面層モルタルを
金型のすみずみまで分散させ気泡抜きを行つて表
面層を形成した後、前記内枠金型を外枠金型から
抜き取り、前記表面層モルタル上の炭酸カルシウ
ムと普通セメントの混合した乾燥粉末を散布積層
して中間層を形成し、さらに普通モルタルを投入
積層して底面層を形成し、プレスにて前記底面層
上部から高圧力を加えて加圧成形し、最後に前記
外枠を取り外すことを特徴とする模様付テラゾー
タイル製造方法。２振動台板上に載置したタイル外枠金型内に、
この外枠金型内面を複数ブロツクに区分し、かつ
金型を構成する帯状金属材断面を上部を厚く下部
を薄く楔状にし形成した内枠金型を挿入載置し、
次に天然大理石等の石材チツプと炭酸カルシウム
と白色セメントを混合した表面層モルタルを前記
内枠金型で区分されたブロツク毎に投入し、前記
振動台板の駆動部を起動して前記表面層モルタル
に振動を与えて表面層モルタルを金型のすみずみ
まで分散させ気泡抜きを行つて表面層を形成した
後、前記内枠金型を外枠金型から抜き取り、前記
表面層モルタル上に炭酸カルシウムと普通セメン
トの混合した乾燥粉末を散布積層して中間層を形
成し、さらに普通モルタルを投入積層して底面層
を形成し、プレスにて前記底面層上部から高圧力
を加えて加圧成形し、最後に前記外枠を取り外す
ことを特徴とする模様付テラゾータイル製造方
法。３振動台板上に載置したタイル外枠金型内にこ
の外枠金型内面を複数ブロツクに区分する内枠金
型を挿入載置し、次に天然大理石等の石材チツプ
と炭酸カルシウムと白色セメントの混合した表面
層モルタルを前記内枠金型で区分されたブロツク
毎に投入し、前記振動台板の駆動部を起動して前
記表面層モルタルに振動を与え、表面層モルタル
を金型のすみずみにまで分散させ気泡抜きを行つ
て表面層を形成した後、前記内枠金型を外枠金型
から抜き取り、前記表面層モルタル上に炭酸カル
シウムと普通セメントの混合した乾燥粉末を散布
積層して中間層を形成し、さらに普通モルタルを
投入積層して底面層を形成し、プレスにて前記底
面層上部から高圧力を加えて加圧成形し、その後
前記外枠を取り外し養生し、表面層表面を削り砥
石で粗研磨し、最後にアルミナセメントをベース
に鉛と酸とカーボランダム材とからなる砥石にて
光沢研磨することを特徴とする模様付テラゾータ
イル製造方法。